JPH06339690A - イオンリッチ水生成用の無隔膜型電解槽 - Google Patents

イオンリッチ水生成用の無隔膜型電解槽

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JPH06339690A
JPH06339690A JP15274693A JP15274693A JPH06339690A JP H06339690 A JPH06339690 A JP H06339690A JP 15274693 A JP15274693 A JP 15274693A JP 15274693 A JP15274693 A JP 15274693A JP H06339690 A JPH06339690 A JP H06339690A
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秀峰 宮原
Hiroshi Takamatsu
博 高松
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Abstract

(57)【要約】 【目的】二重セル構造の無隔膜型のイオンリッチ水生成
用電解槽において、強酸性および強アルカリ性のイオン
リッチ水を回収することを目的とする。 【構成】 通水路(34、36)の下流側端部(34A、36
A)は、その延長上に設けられ通水路の流路断面積より
大きな流路断面積を有するアルカリ性水回収通路(38)
に接続すると共に、通水路に垂直に開口する酸性水回収
口(16C、20C)に接続し、中央電極板の下流側端部に
はアルカリ性水回収通路(38)に向かって延長する層流
案内板(18A)を設けたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の目的】
【産業上の利用分野】本発明は、広義には、電気分解に
より上水を改質し、上水の水素イオン濃度(pH)を調
整する装置に関する。より詳しくは、本発明は、上水の
電気分解により水素イオンリッチの酸性水および/又は
水酸イオンリッチのアルカリ性水を生成するようになっ
た電解槽に関する。本発明は、特に、無隔膜型の電解槽
の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】水酸イオン(OH)リッチのアルカリ
性水は、従来“アルカリイオン水”とも呼ばれており、
飲用に供する場合には健康増進に効果があり、お茶・コ
ーヒー等や料理に使用する場合には味を引き立たせる効
果があると考えられている。また、水素イオン(H
リッチの酸性水は、麺類をゆでたりするのに適するもの
として知られており、特に水素イオン濃度の高い強酸性
の水は台所のまな板や布巾の滅菌・殺菌等に有用である
として注目されている。
【0003】このため、従来、種々の形式のイオンリッ
チ水生成装置(業界では、しばしば、イオン水生成装置
と呼ばれる)が市販され、或いは、提案されている。イ
オンリッチ水生成装置は水の電気分解を利用したもの
で、陽極と陰極とを備えた電解槽を有する。陽極と陰極
との間に直流電圧を印加すると、図1に模式的に示した
ように、陽極と水との界面においては、水の電離により
水中に存在するOHは陽極に電子を与えて酸化され、
酸素ガスとなって系から除去される。その結果、陽極と
水との界面ではH濃度が高まり、Hリッチの酸性水
が生成される。他方、陰極と水との界面では、Hは陰
極板から電子を受け取って水素に還元され、水素ガスと
なって除去されるので、OH濃度が高まり、陰極側に
はOHリッチのアルカリ性水が生成される。
【0004】初期のイオンリッチ水生成用電解槽はバッ
チ処理式のものであったが、今日では連続通水式の電解
槽が一般的であり、後者は陽極と陰極との間に形成され
た通水路に通水しながら水を電解してイオンリッチ水を
生成するようになっている。連続式の電解槽は、隔膜型
と無隔膜型の2種に大別することができる。
【0005】隔膜型の電解槽においては、例えば、実開
昭56-80292号、特開昭58-189090号、実公昭58-47985号に
開示されているように、陽極と陰極との間に形成され電
解室として作用する通水路は、イオン浸透性で不透水性
の隔膜によって仕切られており、電解により陽極側に生
成した酸性水と陰極側に生成したアルカリ性水とが混合
しないようになっている。このように、不透水性隔膜の
存在により酸性水とアルカリ性水との混合が防止される
ので、隔膜型の電解槽は、生成した酸性水およびアルカ
リ性水を所望の任意の流量でしかも極めて容易に取り出
すことができるという利点がある。
【0006】しかしながら、隔膜型電解槽の難点は、
(1)隔膜のところで細菌や微生物が繁殖しやすいので、
衛生的でないこと、(2)隔膜を配置するためには電極間
隔を大きくせざるを得ないので、装置の消費電力が大き
くなること、である。
【0007】そこで、従来技術においては、陽極と陰極
との間の隔膜を廃止した所謂“無隔膜型”の電解槽が提
案されている(例えば、実公昭57-8957号)。無隔膜型
の電解槽は、層流の原理を利用したもので、陽極板と陰
極板とはその間に隔膜を介在させることなく互いに近接
して並置してあり、陽極板と陰極板とに沿って層流を形
成させながら通水するようになっている。陽極板と陰極
板との間に電圧を印加しながら通水すると、陽極板と陰
極板との間の電解室として作用する通水路には層流が形
成され、図2に模式的に示したように(図中の数値はp
H値を表し、電極間隔は異なる濃度の層を分かり易く示
すため誇張してある)、強酸性から強アルカリ性まで水
素イオン濃度が漸変する層が形成される。斯る無隔膜型
の電解槽は、隔膜がないので衛生的であり、電極間隔を
小さくできるので消費電力を低減できる、という利点が
ある。
【0008】実公昭57-8957号に開示された無隔膜型電
解槽においては、陰極板の両側には2枚の陽極板が配置
してあり、合計3枚の電極板により2つの電解室が形成
されている。この電解槽は陰極板の両面を有効利用した
二重セル構造になっているので、小型ながらも処理流量
を倍増させることができる。陽極板に沿って生成された
酸性水と陰極板に沿って生成されたアルカリ性水とは楔
形の分離板によって分離され、夫々の出口から回収され
るようになっている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、実公昭
57-8957号の電解槽構造においては、分離板の位置が固
定であるので、強酸性水または強アルカリ性水だけを取
り出すことができない。また、消費電力の低減を目的と
して電極間隔を例えば1mm以下と狭くした場合には、
図2から理解できるように強酸性水の層および強アルカ
リ性水の層は夫々非常に薄くなるので、分離板を高精度
で位置決めすることを要し、品質管理が非常に困難とな
る。
【0010】本発明の目的は、強酸性および/又は強ア
ルカリ性のイオンリッチ水を回収することが可能で、構
造簡素な無隔膜型電解槽を提供することにある。
【0011】
【発明の構成】
【課題を解決するための手段および作用】本発明は、中
央電極板の両側に2枚の側方電極板を配置してなる二重
セル構造の無隔膜型の電解槽において、通水路の下流側
端部は、その延長上に設けられ該通水路の流路断面積よ
り大きな流路断面積を有する第1イオンリッチ水の回収
通路に接続すると共に、該通水路に垂直に開口する第2
イオンリッチ水の回収口に接続し、中央電極板の下流側
端部には第1イオンリッチ水回収通路に向かって延長す
る層流案内板を設けたことを特徴とする。
【0012】電極板に沿って層流を形成させながら水を
電解すると、中央電極板に沿って第1イオンリッチ水
(中央電極板が陰極の場合にはアルカリ性水となり、中
央電極板が陽極の場合には酸性水)が生成され、側方電
極板に沿って第2イオンリッチ水(中央電極板が陰極の
場合には、酸性水。中央電極板が陽極の場合には、アル
カリ性水)が生成される。側方電極板に沿って流れる酸
性水の流速は遅いので、第2イオンリッチ水回収口に到
達すると主流から分かれて第2イオンリッチ水回収口内
に流入する。アルカリ性水を同伴する主流は層流案内板
に沿って第1イオンリッチ水回収通路に向かって流れ、
第1イオンリッチ水回収通路内に回収される。
【0013】本発明の上記特徴や効果、ならびに、他の
特徴や利点は、以下の実施例の記載に従いより詳しく説
明する。
【0014】
【実施例】図3および図4を参照するに、本発明の無隔
膜型電解槽10は縦長のハウジング12を有する。この
ハウジング12は、樹脂製の耐圧ケース14の凹みに、
第1陽極板16と中央陰極板18と第2陽極板20との
3枚の電極板を複数の樹脂製スペーサ22を挟みながら
順次配置し、カバー24をケース14に液密にねじ止め
することにより構成される。中央陰極板18の両側に側
方陽極板16と20を夫々配置したことによりこの電解
槽10は二重セル構造になっており、中央陰極板18の
両面を有効利用することで処理能力を倍増しながらも小
さなスペースに格納できるようになっている。図示した
実施例では、側方電極板16と20が陽極板として作用
し、中央電極板18が陰極板として作用するように電圧
が印加されるが、言うまでもなく、印加電圧の極性を逆
にすることも可能である。
【0015】電極板相互の間隔は例えば5本のスペーサ
22によって定められるもので、この実施例ではスペー
サ22は約0.5mmの厚さを有し、従って、電極間隔
が約0.5mmになるようになっている。好ましくは、
電極板16、18、20は、チタン金属板に白金を被覆
することにより製作され、夫々約6×12cmの寸法を
有し、約0.5mmの厚さを有する。電極板16、1
8、20には端子16A、18A、20Aが夫々固定し
てある。これらの端子16A、18A、20Aの端部は
いづれもケース14の正面に向かって延長するようにな
っており、ケースの正面側のみにて電解槽10の直流電
源(図示せず)に接続できるようになっている。
【0016】図3からよく分かるように、ケース14に
は、上水入口26とイオンリッチ水出口28および30
が形成してある。図示した実施例では、側方電極板16
と20を陽極板として作用させ、中央電極板18を陰極
板として作用させるので、出口28がアルカリ性水出口
となり、出口30が酸性水出口となる。しかし、前述し
たように電極板の極性を逆にすることも可能であり、そ
の場合には、出口28が酸性水出口となり、出口30が
アルカリ性水出口となる。上水入口26は断面略三角形
の上水分配通路32に連通しており、この上水分配通路
32は、図5からよく分かるように、ケース14とカバ
ー24によって形成されており、電極板の上下方向全長
にわたって延長している。電解槽10の使用に際して
は、上水入口26はホース等により水道管に接続するこ
とができる。或いは、電解槽10を浄水器の下流に接続
し、浄水器によって浄化された水を電解槽10の上水入
口26に導入してもよい。
【0017】図8および図9の拡大断面図からよく分か
るように、第1陽極板16と中央陰極板18との間には
第1通水路34が形成され、中央陰極板18と第2陽極
板20との間には第2通水路36が形成される。これら
の通水路34および36は、電極板16、18、20と
協動して電解室として作用するものである。夫々の通水
路34および36は水平方向に延長する例えば5本のス
ペーサ22により上下4つのサブ通水路に分割される。
図9から分かるように、これらの通水路34および36
の上流側端部は上水分配通路32に連通しているので、
上水入口26から分配通路32に沿って流下した上水は
夫々の通水路34および36の4つのサブ通水路に分配
され、図8および図9に示したように通水路34および
36に水平方向に流入する。分配通路32の容量が大き
いのに対して電極間隔が0.5mmと十分に狭いので、
通水路34および36を水平方向に流れる水流は層流と
なる。
【0018】図5および図8に示したように、電解室と
して作用する通水路34および36の下流側端部34A
および36Aは、通水路の延長部分34Bおよび36B
を介して、ケース14とカバー24によって形成された
断面略5角形のアルカリ性水回収通路38に連通してい
る。このアルカリ性水回収通路38はアルカリ性水出口
28に連通しており、上水分配通路32と同様に電極板
の上下方向全長にわたって延長している。図5および図
8からよく分かるように、アルカリ性水回収通路38の
流路断面積は通水路34および36の流路断面積に対し
て十分に大きくしてあり、乱流を発生させることなく通
水路34および36の末端からアルカリ性水回収通路3
8に向かってアルカリ性水をスムースに流出させるよう
になっている。
【0019】図5からよく分かるように、ケース14お
よびカバー24には、更に、陽極板16および20の上
下方向全長にわたって延長する溝40および42が夫々
形成してあり、陽極板と夫々協動して酸性水回収通路4
4および46を形成するようになっている。これらの酸
性水回収通路44および46の下端は連絡ポート48に
て合流し(図6〜7)、更に酸性水出口30に連通して
いる(図3)。
【0020】図4および図8からよく分かるように、図
示した実施例では、側方陽極板16および20には、そ
れらの下流側エッジ16Bおよび20Bよりも上流側に
おいて、通水路34および36に垂直に開口するスリッ
ト16Cおよび20Cが夫々形成してある。これらのス
リット16Cおよび20Cは酸性水回収口として作用す
るもので、スリット16Cおよび20Cを通過した水が
酸性水回収通路44および46に流入するようになって
いる。
【0021】中央陰極板18にはスリットは形成されて
いないので、図示した実施例では、スリット16Cおよ
び20Cより下流側の中央陰極板18の延長部分18A
は、後述するように、層流案内板として作用する。
【0022】図5および図8からよく分かるように、酸
性水回収通路44および46の流路断面積もスリット1
6Cおよび20Cの流路断面積に対して十分に大きくし
てあり、スリットから回収された酸性水が乱流を生じる
ことなく酸性水回収通路44および46内にスムースに
流入するようになっている。スリット16Cおよび20
Cから流出した酸性水は陽極板の上下方向ほぼ全長にわ
たって酸性水回収通路44および46内に回収され、そ
こから更に酸性水出口30へ送られる。
【0023】この電解槽10の使用に際しては、上水入
口26への上水の供給は従来型の手動又は電動の制御弁
(図示せず)によって制御することができ、アルカリ性
水出口28および酸性水出口30には従来型の流量制御
バルブ50および52を夫々接続することができる。上
水入口26から導入された上水は、前述したように、分
配通路32により電極板16、18、20の上下方向全
長にわたって通水路34および36の入口(上流側端
部)に均一に分配され、通水路34および36内に水平
方向に流入し、層流となる。
【0024】陰極板18と陽極板16および20との間
に例えば約12Vの直流電圧を印加することにより、通
水路34および36内に通水しながら電気分解を進行さ
せると、図2を参照して前述したように、陽極板と陰極
板との間の電界に垂直な方向にpHの漸変する流れが生
成する。
【0025】酸性水出口30において殺菌の用途に適し
たpH3程度の強酸性水を得たい場合には、アルカリ性
水出口28で得られるアルカリ性水の流量と酸性水出口
30で得られる酸性水の流量との比が約4:1になるよ
うに流量制御バルブ50および/又は52を制御するの
が好ましい。このような流量条件では、陽極板16およ
び20の表面に沿って流れる速度の遅い強酸性水の薄層
は、酸性水回収スリット16Cおよび20Cに到達する
と、図8に矢印で示したようにスリット16Cおよび2
0Cを介して酸性水回収通路44および46内にスムー
スに流入するので、酸性水出口30において強酸性水が
得られる。
【0026】中央陰極板18に沿って層流の形で流れて
来たアルカリ性水は、中央陰極板18の層流案内板部分
18Aによって案内され、層流の主流(最大流速をもっ
た流れ)に同伴してアルカリ性水回収通路38に向かっ
て直進する。アルカリ性水回収通路38の流路断面積は
通水路34および36の流路断面積に対して十分に大き
くしてあるので、アルカリ性水は乱流を発生することな
くアルカリ性水回収通路38内に回収される。
【0027】アルカリ性水出口28においてpH10程
度の強アルカリ性水を得たい場合には、アルカリ性水出
口28と酸性水出口30の流量比が例えば約3:2にな
るように流量制御バルブ50および/又は52を制御す
ることができる。
【0028】図10は電解槽の変化形を示すもので、こ
の実施例においては、側方電極板16および20は酸性
水回収スリット16Cおよび20Cのところで終わって
おり、中央電極板18のみが層流案内板部分18Aを形
成するため延長させてある。図8に示した実施例におい
て、酸性水回収スリットより下流の通水路延長部分34
Bおよび36Bが側方電極板16および20によって形
成されているのに対して、図10の実施例では、酸性水
回収スリットより下流の通水路延長部分34Bおよび3
6Bはケース14およびカバー24によって形成されて
いる。
【0029】図11に示した変化形においては、中央電
極板18の層流案内板部分18Aは湾曲させてあり、流
速分布カーブで示したように流速の遅いアルカリ性水が
層流案内板部分18Aの湾曲表面に沿ってアルカリ性水
回収通路38に案内されるようになっている。
【0030】図12に示した変化形においては、中央電
極板18の層流案内板部分18Aは、中央電極板18と
は別個の部材によって形成されており、接着剤54によ
って中央電極板18に固定してある。
【0031】本発明者が図12に示した電解槽を用いて
印加電圧と電流をを変えながらpH7.3の原水を電解
したところ、図13のグラフに示したような結果が得ら
れた。このグラフから、殺菌に利用可能なpH3.5の
強酸性水が約50Wの消費電力で得られることが分か
る。図12の層流案内板18Aを廃止して試験したとこ
ろ、図13のグラフにハッチング領域56で示したよう
に、消費電力を120Wまで上げても、原水のpH改質
に実質的な向上は見られなかった。
【0032】このことから、電極間隔が狭い場合には、
層流案内板18Aの存在は強酸性水の回収に有効である
ことが推論される。
【0033】以上には本発明の特定の実施例について記
載したが、本発明はこれに限定されるものではなく、本
発明の範囲内で種々の設計変更を加えることができる。
例えば、電極板の極性を逆にし、出口30からアルカリ
性水を取り出し、出口28から酸性水を取り出すことが
できる。
【0034】
【発明の効果】以上に述べたように、本発明によれば、
通水路に垂直に酸性水回収口16Cおよび20Cを開口
させることにより層流の中の流速の遅い酸性水を効果的
に回収すると共に、中央電極板の下流側端部に層流案内
板18Aを設けるという極めて簡単な手段により、強度
のイオンリッチ水を回収することができ、衛生的で消費
電力が小さいという無隔膜型の電解槽の利点を享受しな
がらも、電解槽の構造を簡素化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、水の電解によるイオンリッチ水生成原
理を示す模式図である。
【図2】図2は、無隔膜型電解槽の電解室における水素
イオン濃度分布を示す模式図である。
【図3】図3は、本発明の電解槽の一部切欠き正面図で
ある。
【図4】図4は、図3に示した電解槽の分解斜視図であ
る。
【図5】図5は、図3のV−V線に沿った断面図であっ
て、図面簡素化のため電極板とスペーサは省略してあ
る。
【図6】図6は、図3のVI−VI線に沿った断面図で
ある。
【図7】図7は、図3のVII−VII線に沿った断面
図である。
【図8】図8は、図5の円A内部分の拡大断面図であ
る。
【図9】図9は、図5の円B内部分の拡大断面図であ
る。
【図10】図10は、図8に示した構造の変化形を示
す。
【図11】図11は、図8に示した構造の他の変化形を
示す。
【図12】図12は、図8に示した構造の更に他の変化
形を示す。
【図13】図13は、図12に示した電解槽の試験結果
を示すグラフである。
【符号の説明】
10: 電解槽 16、20: 側方電極板 16C、20C: 酸性水回収口(第2イオンリッチ水
回収口) 18: 中央電極板 18A: 層流案内板 34、36: 通水路(電解室) 38: アルカリ性水回収通路(第1イオンリッチ水回
収通路)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高松 博 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1 号 東陶機器株式会社内 (72)発明者 安藤 茂 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1 号 東陶機器株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中央電極板(18)の両側に隔膜を介在さ
    せることなく側方電極板(16、20)を近接して平行に配
    置することにより、電解室として作用する2つの通水路
    (34、36)を前記中央電極板の両側に形成し、前記中央
    電極板と側方電極板との間に直流電圧を印加しながら前
    記通水路に通水することにより水の電気分解によりイオ
    ンリッチ水を生成するようになった無隔膜型の電解槽
    (10)において:前記通水路(34、36)の下流側端部
    は、該通水路の延長上に設けられ該通水路の流路断面積
    より大きな流路断面積を有する第1イオンリッチ水の回
    収通路(38)に接続すると共に、該通水路に垂直に開口
    する第2イオンリッチ水の回収口(16C、20C)に接続
    し、前記中央電極板の下流側端部には前記第1イオンリ
    ッチ水回収通路(38)に向かって延長する層流案内板
    (18A)を設けたことを特徴とする無隔膜型電解槽。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO1996000700A1 (en) * 1994-06-30 1996-01-11 Toto Ltd. Method of and apparatus for electrolyzing water
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