JPH06339672A - 廃棄物を用いた窯業製品の製造方法 - Google Patents

廃棄物を用いた窯業製品の製造方法

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JPH06339672A
JPH06339672A JP6068611A JP6861194A JPH06339672A JP H06339672 A JPH06339672 A JP H06339672A JP 6068611 A JP6068611 A JP 6068611A JP 6861194 A JP6861194 A JP 6861194A JP H06339672 A JPH06339672 A JP H06339672A
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JP6068611A
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Iwao Kawashima
伊倭夫 川島
Minoru Iwase
稔 岩瀬
Yutaka Kurokawa
豊 黒川
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Fujimi Ceramic KK
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Fujimi Ceramic KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】大量の廃棄物を使用して任意の用途に使用可能
な窯業製品を得る。 【構成】一般家庭等で得られる廃棄物を溶融処理して得
られる溶融スラグを粉砕し、標準篩7メッシュ以下10
メッシュ以上、10メッシュ以下14メッシュ以上、1
4メッシュ以下20メッシュ以上、即ち2830〜16
80μm、1680〜1190μm、1190〜840
μmで分級し、これらを重量で1:1:1で混合して、
粗粒子とし、7メッシュ以上のものは再び粉砕と分級を
繰り返す。又20メッシュ以下のものは水を加え、粉砕
して更に細かくし、標準篩115メッシュ以下、即ち1
25μm以下で分級して、これを微粒子とする。これら
を攪拌混合をしながら造粒し坏土を得、これを枠内に充
填し油圧成形機を用いて200kg/cm2 の圧力で成形
し、成形品を850℃で焼成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、公共下水汚泥や各種製
造工場、一般家庭等から排出される産業廃棄物及び一般
廃棄物を有効に利用した窯業製品、例えば道路の舗装材
等の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年産業廃棄物若しくは一般廃棄物(以
下廃棄物という)を窯業製品の原料として用いる試みが
多くなされている。特に下水汚泥等の焼却灰を用いて窯
業製品を得ようとする技術は、廃棄物の再利用として代
表的な形態であるが、この焼却灰は、それ自体の嵩比重
が一般窯業原料に比べて小さく、成形品は焼成後20%
以上の収縮を生じる上、成形圧力が非常に大きくなるた
め、製造設備も大掛かりなものとなる。又焼却灰は化学
組成の変動が大きいために製品の安定性に欠けることも
あって、工業的な生産には未だ多くの問題を抱えてい
る。そこで例えば特開平3−75266号公報や特開昭
63−107855号公報には、焼却灰等の廃棄物を溶
融処理して溶融スラグとし、これを用いて窯業製品を得
る発明が開示されている。即ち前者は、焼成時の変動が
ない溶融スラグを骨材として焼却灰と混合し、製品の安
定化や強度アップを得ようとするもの、更に後者は、溶
融スラグにベントナイトを添加して成形し、スラグの粒
径、ベントナイトとの組成比等を選択して所定の透水係
数を有した製品を得ようとするもので、何れも廃棄物を
一旦溶融処理することでガラス化し、形状や性質が安定
した溶融スラグになる点を利用したものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記溶融スラグを利用
した製法においては、焼却灰等の廃棄物を主に使用した
場合より比較的安定した品質を得られるものの、何れも
バインダーを用いないと成形性が悪く、レンガや舗装材
等窯業製品としての用途上の特性や安定した焼成温度を
得るためにはやはり他の一般窯業原料の使用は不可欠と
なっており、廃棄物の大量消費には繋がらない。一方上
記溶融スラグを得るためには、焼却灰等の廃棄物を溶融
処理する工程が加わるから、その設備が新たに必要とな
って、製造工程や製造コストが増加するという問題も生
じている。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで本発明は、廃棄物
として溶融スラグを用いた場合は、これを略100%利
用した窯業製品の製造を可能とする一方、溶融スラグを
用いない廃棄物でも、これを略100%利用し品質の安
定した窯業製品を製造できる製造方法を提供するもの
で、その構成は、産業廃棄物若しくは一般廃棄物を高温
で焼成、溶融して冷却し、組成成分中P25 、Si O
2 、B23 、Al23 の内少なくとも1つを含有す
る溶融スラグを得て、更にこの溶融スラグを粉砕、分級
して粗粒子と微粒子とに分け、これを任意の割合で混合
して成形後、微粒子が焼結する温度で焼成するものであ
る。又溶融スラグでない廃棄物であっても、ガラス質の
物質を主成分とする廃棄物であれば、溶融処理しなくて
もガラス化していることから、第2発明としてこれを利
用し、上記と同様に粗粒子と微粒子とに分け、これを任
意の割合で混合して成形後、微粒子が焼結する温度で焼
成するものである。尚ガラス質の物質を主成分とする廃
棄物としては、ガラス屑や、食器、タイル等のせっ器
質、磁器質製品の屑、火山灰等を用いるのが望ましい。
【0005】
【作用】粗粒子が軟化変形する温度より低い温度域で微
粒子部分が焼結する為、焼成工程において微粒子が焼結
して容積減少しても、軟化変形しない粗粒子が成形品全
体の減容を少なくしてその減容による収縮を拒み、焼成
された製品の寸法や形状を安定化させる。又粗粒子と微
粒子の原料は同一組成であるから成形品の焼成時におけ
る熱的挙動が類似し、昇温、降温時における各粒子の膨
張、収縮による粒子間の歪みも少なく、粒子相互の密着
性が極めて高くなり、硬度や強度の優れた製品となる。
よって溶融スラグを略100%用いて窯業製品を製造で
きる。又ガラス屑やせっ器質、磁器質製品屑、火山灰等
のガラス質を主成分とする廃棄物を原料とした場合は、
上記と同様に製品は安定し、これらを略100%用いた
製品ができるのに加え、最初に溶融処理する必要はない
から、溶融スラグを用いた場合よりも製造工程を簡略化
できる。
【0006】
【実施例】以下本発明の実施例を表及び図に基いて説明
する。実施例1 一般家庭等から得られる下水汚泥の表1の化学組成から
成る溶融スラグを用いて実験を行う。
【0007】
【表1】
【0008】上記溶融スラグを脱鉄してジョークラッシ
ャーで粉砕し、分級する。標準篩7メッシュ以下10メ
ッシュ以上、10メッシュ以下14メッシュ以上、14
メッシュ以下20メッシュ以上、即ち2830〜168
0μm、1680〜1190μm、1190〜840μ
mで分級し、これらを重量で1:1:1で混合し、粗粒
子とする。7メッシュ以上のものは再びジョークラッシ
ャーへ投入し、粉砕と分級を繰り返す。又20メッシュ
以下のものは水を加え、ボールミルで約10時間粉砕し
て更に細かくし、標準篩115メッシュ以下、即ち12
5μm以下で分級し、これを微粒子とする。
【0009】
【表2】
【0010】表2の調合表に従って計量し、攪拌混合を
しながら若干量の水を加えて造粒し、これを坏土とす
る。次に坏土を枠内に充填し油圧成形機を用いて200
kg/cm2 の圧力で成形した。但しA1は微粒子原料がな
いため成形ができないのでCMCを3重量部加えて成形
した。そして成形品を電気炉1225℃で焼成し焼成品
の各特性を測定した。その結果は表3及び図1〜4の通
りである。図1〜4において縦軸は各特性の数値を、横
軸は調合表の混合比に対応する各サンプルを示し、本実
施例1は実線Aのグラフで示す。
【0011】
【表3】
【0012】一般に透水係数が1×10-2cm/sec以上の
ものを透水性製品という。従ってA1〜A4は透水性製
品として充分用いることができ、又粗粒子の粒度を粗く
すると更に透水係数を高めることも可能である。A5〜
A11は一般の歩道等を対象とした舗装材料として充分
用いることができ、特にA9、A10については粗粒子
の粒度を細かくすると更に曲げ強さを高めることが可能
である。
【0013】実施例2 製造工場で発生する表4の化学組成から成る汚泥の溶融
スラグを用いる。
【0014】
【表4】
【0015】上記溶融スラグは、汚泥を乾燥、粉砕後、
SiO2 、Al23 を主成分として成る原料、即ち珪
石粉、粘土類の粉末を塩基度調整材として加えて混合
し、坩堝炉で1450℃で溶融させ、除冷したもので、
この溶融スラグをジョークラッシャーで粉砕し、分級す
る。標準篩7メッシュ以下10メッシュ以上、10メッ
シュ以下14メッシュ以上、14メッシュ以下20メッ
シュ以上、即ち2830〜1680μm、1680〜1
190μm、1190〜840μmで分級し、これらを
重量で1:1:1で混合し、粗粒子とする。7メッシュ
以上のものは再びジョークラッシャーへ投入し、粉砕と
分級を繰り返す。又20メッシュ以下のものはボールミ
ルで約10時間粉砕して更に細かくし、標準篩115メ
ッシュ以下、即ち125μm以下で分級し、これを微粒
子とする。
【0016】
【表5】
【0017】表5の調合表に従って計量し、攪拌混合を
しながら若干量の水を加えて造粒し、坏土とする。次に
坏土を枠内に充填し油圧成形機を用いて200kg/cm2
の圧力で成形した。但しB1は微粒子原料がないため成
形ができないので、CMCを3重量部加えて成形した。
成形品を電気炉で850℃で焼成し、焼成品の各種特性
を測定した。結果は表6及び図1〜4の通りである。本
実施例2は点線Bのグラフで示す。
【0018】
【表6】
【0019】前記実施例1と同様、B1〜B4は透水性
製品として充分用いることができ、又粗粒子の粒度を粗
くすると更に透水係数を高めることが可能である。B5
〜B11は一般の歩道等を対象とした舗装材料として充
分用いることができ、特にB8〜B11は車両等の通行
にも充分耐え得る強度を有するものである。又B8〜B
10については粗粒子の粒度を細かくすると更に曲げ強
さを高めることが可能である。
【0020】上記結果より、粗粒子のみでは必要な成形
性は得られないものの、微粒子を10%以上加えてゆく
と加圧成形が可能で、30%以上であれば全く問題がな
い。よって微粒子の調整により上記実施例1、2では他
のバインダー原料を用いることなく溶融スラグのみで充
分な加圧成形性を得られるものとなる。
【0021】実施例3 表7の化学組成からなる都市ゴミの溶融スラグを用いて
実験を行う。
【0022】
【表7】
【0023】上記溶融スラグをジョークラッシャーで粉
砕し、分級する。標準篩7メッシュ以下20メッシュ以
上、即ち2830〜840μmで分級し粗粒子とする。
7メッシュ以上のものは再びジョークラッシャーへ投入
し、粉砕と分級を繰り返す。又20メッシュ以下のもの
は、80部に対してフラックスを20部と水を加え、約
10時間粉砕して更に細かくし、標準篩115メッシュ
以下、即ち125μm以下で分級し、これを微粒子とす
る。
【0024】
【表8】
【0025】表8の調合表に従って計量し、攪拌混合を
しながら3〜7%のCMC3%水溶液を加えて造粒し、
これを若干乾燥して坏土とする。次に坏土を枠内に充填
し、油圧成形機を用いて200kg/cm2 の圧力でレンガ
形状に成形した。そして成形品をトンネル炉で1050
℃で焼成し、焼成品の各特性を測定した。その結果は表
9及び図1〜4の通りで、本実施例3は点線Cのグラフ
で示す。
【0026】
【表9】
【0027】C1〜C3は、何れも透水性製品として充
分用いることができる。粗粒子の粒度を粗くしたり、成
形圧力を低くすることによって透水係数を高めることが
可能であり、又逆に粒度を細かくしたり、成形圧力を高
くすることによって曲げ強さを高めることも可能であ
る。尚本実施例3では混合時にCMCを加えるものであ
るが、このように成形品の取扱上の理由等によって成形
品強度を高くする必要がある場合は、微粒子中に若干量
のバインダーを加えてもよい。但し加えることによって
微粒子の焼結温度が、粗粒子の軟化変形する温度域にま
で高くなることは避けなければならない。従って焼成時
に消失するCMC、PVA等の有機質バインダーが望ま
しい。
【0028】このように本発明によれば、粗粒子が軟化
変形する温度より低い温度域で微粒子部分が焼結する
為、焼成工程において微粒子が焼結して容積減少して
も、粗粒子が成形品全体の減容を少なくし、その減容に
よる収縮を拒み、焼成された製品の寸法や形状の安定化
を図ることができる。更に粗粒子と微粒子の原料は同一
組成であるから成形品の焼成時における熱的挙動が類似
し、昇温、降温時における各粒子の膨張、収縮による粒
子間の歪みも少なく、粒子相互の密着性が極めて高くな
り、硬度や強度の優れたものを得ることができる。更に
粗粒子と微粒子の混合比率を変化させることによって、
例えば微粒子の使用量を増加させると、図5の如く粗粒
子2間に微粒子の溶融固化物3が緊密に介在し、緻密構
造の高強度製品1を得ることができ、又粗粒子の使用量
を増加させると、図6の如く粗粒子2間に介在する微粒
子の溶融固化物3には空隙4が生じて多孔質構造とな
り、高い透水性を付与させた製品1を得ることができ
る。又焼成品の特性について、粗粒子比率が高い場合に
は収縮率が小さくて寸法形状が良好となり、強度はやや
低いものの透水性の高い舗装材として使用に耐え得るも
のとなる。逆に微粒子比率が高い場合には収縮率が大き
く寸法形状はやや不安定となるが、吸水率が小さく強度
が高いために一般の歩道、車道用の舗装材として使用で
きる。このように上記実施例1〜3によれば、溶融スラ
グを100%或は略100%使用しても品質が安定し、
各種用途に合致する機能を有した製品を得ることが可能
となるのである。尚上記実施例1〜3において、溶融ス
ラグの組成成分中のP25 、Si O2、B23 、A
23 はガラスを形成するための必須成分であるか
ら、少なくとも1種類は含まれる溶融スラグを用いる必
要がある。
【0029】一方上記溶融スラグ以外にも、産業廃棄物
及び一般廃棄物の中にはガラス屑やタイル、食器等のせ
っ器質・磁器質製品屑や火山灰の様にガラス質若しくは
ガラス質に富むものもある。このようなものは溶融スラ
グ化し、ガラス化する必要はないため、粉砕、分級工程
から利用可能であり、製造工程が省略できる。以下それ
らの廃棄物を利用した実施例を説明する。実施例4 表10の化学組成からなるせっ器質タイルの廃棄物を用
いて実験を行う。
【0030】
【表10】
【0031】上記廃棄物をジョークラッシャーで粉砕
し、分級する。標準篩7メッシュ以下20メッシュ以
上、即ち2830〜840μmで分級し粗粒子とする。
7メッシュ以上のものは再びジョークラッシャーへ投入
し、粉砕と分級を繰り返す。又20メッシュ以下のもの
は、70部に対して溶融助剤としてフラックスを30部
と、水を加え、約10時間粉砕して更に細かくし、標準
篩115メッシュ以下、即ち125μm以下で分級し、
これを微粒子とする。
【0032】
【表11】
【0033】表11の調合表に従って計量し、攪拌混合
をしながら若干の水を加えて造粒し、これを乾燥して坏
土とする。次に坏土を枠内に充填し、油圧成形機を用い
て200kg/cm2 の圧力でレンガ形状で成形した。そし
て成形品をガス炉により1100℃で焼成し、焼成品の
各特性を測定した。その結果は表12及び図1〜4の通
りで、本実施例4は一点鎖線Dのグラフで示す。但しD
1、D2は脆く測定不能であった。
【0034】
【表12】
【0035】D1〜D3は脆く、製品とはなり得ない
が、D4〜D6は透水性製品として充分用いることがで
きる。D7〜D11は一般の歩道等を対象とした舗装材
料として充分用いることができ、特にD10、11は車
両等の通行にも充分耐え得る強度を有するものである。
【0036】実施例5 表13の化学組成からなる火山灰を用いて実験を行う。
【0037】
【表13】
【0038】上記火山灰を分級する。標準篩20メッシ
ュ以下55メッシュ以上、即ち840〜250μmで分
級し粗粒子とする。55メッシュ以下のものは水を加
え、約10時間粉砕して更に細かくし、標準篩115メ
ッシュ以下、即ち125μm以下で分級し、これを微粒
子とする。
【0039】
【表14】
【0040】表14の調合表に従って計量し、攪拌混合
をしながら若干の水を加えて造粒し、これを坏土とす
る。次に坏土を枠内に充填し、油圧成形機を用いて20
0kg/cm2 の圧力でタイル形状で成形した。そして成形
品をガス炉1120℃で焼成し、焼成品の各特性を測定
した。その結果は表15及び図1〜4の通りで、本実施
例5は二点鎖線Eのグラフで示す。
【0041】
【表15】
【0042】得られた製品は、何れも一般の歩道等を対
象とした舗装材料として充分用いることができ、特にE
5、6は車両等の通行にも充分耐え得る強度を有するも
のである。このように上記実施例4、5によれば、廃棄
物を溶融処理することなくそのまま粗粒子と微粒子とに
分級して成形でき、他の焼却灰や都市ゴミ等の廃棄物を
溶融スラグとして使用するのに比べて製造工程やコスト
を節約できる。勿論実施例1〜3のように廃棄物を大量
消費でき、又粗粒子と微粒子との混合比を適宜調整する
ことで、所定の性質を有した製品を得ることも可能であ
る。
【0043】尚上記実施例4、5は夫々せっ器質タイル
屑と火山灰を利用した実験例であるが、ガラス質を主成
分とする廃棄物であれば、ガラス屑や磁器屑を用いても
同様に安定した製品を得ることができ、各特性の調整も
可能である。又本発明はガラス質の物質と、それ以外の
物質とを含む廃棄物でも同様に、粗粒子と微粒子を調整
して特性の優れた製品を得ることが可能であるが、その
場合は少なくとも上記ガラス屑等のガラス質の物質を7
0%以上含むものであることが望ましい。又本発明は焼
成温度を境にして、変形しない粗粒子と、軟化溶融する
微粒子とに分けて用いる構成であるが、廃棄物の組成に
よっては粗粒子が軟化変形する温度と微粒子部分が焼結
する温度との差が小さい場合もあり、温度管理上問題を
生じることがある。よってこのような場合は実施例3や
実施例4の如く、必要に応じて微粒子中に溶融助剤とし
てフラックスを加えて、焼結温度を下げるものとしても
良い。
【0044】
【発明の効果】以上本発明によれば、溶融スラグを10
0%或は100%近く用いた製品の製造が可能で、特に
粗粒子と微粒子の混合比を調整することにより必要に応
じた特性を得られると共に、両粒子間の径の調整により
焼成温度の低下も達成できる。又粗粒子と微粒子の原料
は同一組成である為、焼成時の各粒子の膨張、収縮によ
る歪みが少なく、粒子間の密着性が高くなり、硬度や強
度の優れたものが得られる。一方ガラス屑、せっ器、磁
器屑、火山灰を用いた場合も同様に、これらの廃棄物を
略100%用いて、品質が安定し特性の優れた製品を製
造することができるのに加え、溶融スラグに比較して製
造工程を簡略化できる。このように本発明では廃棄物の
大量消費ができ、窯業原料の節約、製造工程、製造コス
トの軽減が図れ、環境問題には勿論当業界においても多
大な実益を及ぼすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1〜5で得られた製品の収縮率を示すグ
ラフである。
【図2】実施例1〜5で得られた製品の吸水率を示すグ
ラフである。
【図3】実施例1〜5で得られた製品の透水係数を示す
グラフである。
【図4】実施例1〜5で得られた製品の曲げ強さを示す
グラフである。
【図5】製品における粗粒子と微粒子の構造を示す説明
図である。
【図6】製品における粗粒子と微粒子の構造を示す説明
図である。
【符号の説明】
1・・製品、2・・粗粒子、3・・微粒子の溶融固化
物、4・・空隙。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 産業廃棄物若しくは一般廃棄物を高温で
    焼成、溶融して冷却し、組成成分中P25 、Si O
    2 、B23 、Al23 の内少なくとも1つを含有す
    る溶融スラグを得て、この溶融スラグを粉砕、分級して
    粗粒子と微粒子とに分け、これを任意の割合で混合して
    成形後、微粒子が焼結する温度で焼成することを特徴と
    する廃棄物を用いた窯業製品の製造方法。
  2. 【請求項2】 ガラス質の物質を主成分とする廃棄物を
    粉砕、分級して粗粒子と微粒子とに分け、これを任意の
    割合で混合して成形後、微粒子が焼結する温度で焼成す
    ることを特徴とする廃棄物を用いた窯業製品の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 前記ガラス質の物質を主成分とする廃棄
    物が、ガラス屑である特許請求の範囲第2項に記載の廃
    棄物を用いた窯業製品の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記ガラス質の物質を主成分とする廃棄
    物が、食器、タイル等のせっ器質、磁器質製品の屑であ
    る特許請求の範囲第2項に記載の廃棄物を用いた窯業製
    品の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記前記ガラス質の物質を主成分とする
    廃棄物が、火山灰である特許請求の範囲第2項に記載の
    廃棄物を用いた窯業製品の製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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FR2817859A1 (fr) * 2000-12-13 2002-06-14 Eco Conception Conseil Materiau cristallise a base de machefers
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