JPH10120458A - セラミックス原料組成物及びその焼結体並びにその製造方法 - Google Patents

セラミックス原料組成物及びその焼結体並びにその製造方法

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JPH10120458A
JPH10120458A JP8279566A JP27956696A JPH10120458A JP H10120458 A JPH10120458 A JP H10120458A JP 8279566 A JP8279566 A JP 8279566A JP 27956696 A JP27956696 A JP 27956696A JP H10120458 A JPH10120458 A JP H10120458A
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JP
Japan
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raw material
material composition
ceramic
ceramic raw
glass
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JP8279566A
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Naoyuki Kato
直行 加藤
Shigeru Hayashi
茂 林
Toshiyuki Mizuno
敏行 水野
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KYOWA SEITO KK
MARUTOSHI TOURIYOUJIYO KK
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KYOWA SEITO KK
MARUTOSHI TOURIYOUJIYO KK
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    • Y02P40/00Technologies relating to the processing of minerals
    • Y02P40/60Production of ceramic materials or ceramic elements, e.g. substitution of clay or shale by alternative raw materials, e.g. ashes

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガラスなどの廃棄物を容易に有効利用できる
とともに、所定形状に成形した後、焼結したときの焼結
性に優れ、成形性の良いセラミックス原料組成物及びそ
の焼結体並びにその製造方法を提供する。 【解決手段】 セラミックス原料組成物は、ガラスと、
窯業用粘土、陶石又は長石類とを湿式又は乾式粉砕法に
より粉砕して混合したものである。その原料組成物の粒
子径(μm)と累積重量百分率(重量%)との関係が、
粒子径の対数をx、累積重量百分率をyとしたとき、次
の各式で表される範囲内にある。 −1≦x≦−0.3の場合、0≦y≦20x+35 −0.3≦x≦0の場合、33x+10≦y≦20x+
35 0≦x≦1の場合、35x+10≦y≦65x+35 1≦x≦2の場合、55x−10≦y≦100

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば酒、調味
料などの廃棄物となるガラスを有効利用するためのセラ
ミックス原料組成物及びその焼結体並びにその製造方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、ビール瓶などのガラスは使用後
にリサイクルして再使用されるが、酒や調味料などのガ
ラス瓶はそのまま廃棄されているのが現状である。
【0003】また、焼却灰溶融スラグをはじめとする各
種産業廃棄物の処理方法としては、廃棄物を適当な粒度
に粉砕し、煉瓦を製造して舗道用に使用したり、コンク
リートに混ぜて採石や砂利の代わりとして用い、ブロッ
クや側溝などの用途に使用していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、産業廃棄物
の大半は未だ有効な利用方法が得られておらず、埋め立
て処分を余儀なくされているのが現状である。建築物な
どの主要部分に使用することは、品質、デザイン、コス
トなどの点から満足できるものではない。すなわち、廃
棄物としてのガラスを陶石などに混合した組成物を成形
し、焼結すると、粒子間の結合力が低く、所望とする形
状を保持することができないという問題があった。この
ため、前述した方法以外に、有効な利用方法がないのが
現状である。
【0005】この発明は、このような従来の技術に存在
する問題点に着目してなされたものである。その目的と
するところは、ガラスなどの廃棄物を容易に有効利用で
きるとともに、所定形状に成形した後、焼結したときの
焼結性に優れ、成形性の良いセラミックス原料組成物及
びその焼結体並びにその製造方法を提供することにあ
る。その他の目的とするところは、所定形状を保持で
き、意匠性を向上させることができるセラミックスの焼
結体を提供することにある。さらに、他の目的とすると
ころは、セラミックス原料組成物の焼結温度を下げるこ
とができ、焼結を容易に行うことができるセラミックス
の焼結体の製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1に記載のセラミックス原料組成物の発明
は、ガラスと、窯業用粘土、陶石又は長石類とを湿式又
は乾式粉砕法により粉砕して混合したセラミックス原料
組成物であって、その粒子径(μm)と累積重量百分率
(重量%)との関係が、粒子径の対数をx、累積重量百
分率をyとしたとき、下記式で表される範囲内にあるも
のである。
【0007】 −1≦x≦−0.3の場合、0≦y≦20x+35 −0.3≦x≦0の場合、33x+10≦y≦20x+
35 0≦x≦1の場合、35x+10≦y≦65x+35 1≦x≦2の場合、55x−10≦y≦100 請求項2に記載のセラミックスの焼結体の発明は、請求
項1に記載のセラミックス原料組成物を所定形状に成形
し、焼結したものである。
【0008】請求項3に記載のセラミックスの焼結体の
発明は、請求項1に記載のセラミックス原料組成物と、
廃棄物としてのセルベン、キラ、フライアッシュ又は焼
却灰の溶融スラグとの混合物を所定形状に成形し、焼結
したものである。
【0009】請求項4に記載のセラミックスの焼結体の
製造方法の発明は、請求項1に記載のセラミックス原料
組成物と、廃棄物としてのセルベン、キラ、フライアッ
シュ又は焼却灰の溶融スラグとを混合し、その混合物を
乾式プレス成形又は湿式押出成形により所定形状の成形
体を成形し、その成形体を800〜1300℃の温度で
焼結したものである。
【0010】従って、請求項1に記載のセラミックス原
料組成物においては、粉砕して得られたセラミックス原
料組成物の粒子径(μm)と累積重量百分率(重量%)
とを所定範囲内に設定した。このため、その原料組成物
を所定形状に成形した後、焼結したときの粒子間の結合
力に優れ、成形性を高めることができる。
【0011】請求項2に記載のセラミックスの焼結体に
おいては、セラミックス原料組成物を所定形状に成形
し、焼結することにより、一定の形状を維持できるとと
もに、混合したガラスにより外観を向上させることがで
きる。
【0012】請求項3に記載のセラミックスの焼結体に
おいては、廃棄物としてのセルベン、キラ、フライアッ
シュ又は焼却灰の溶融スラグを加えて所定形状に成形
し、焼結することから、焼結体の性能を維持しつつ、廃
棄物の有効利用を図ることができる。
【0013】請求項4に記載のセラミックスの焼結体の
製造方法においては、セラミックス原料組成物に融点の
低いガラス成分が含まれているため、そのガラス成分に
より、セラミックス原料組成物の焼結時における焼結温
度を低下させることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施形態を、図
1に基づいて詳細に説明する。セラミックス原料組成物
は、ガラスと、窯業用粘土、陶石又は長石類とを湿式又
は乾式粉砕法により粉砕して混合した組成物である。ガ
ラスとしては、酒、調味料などの使用済みの瓶で、リサ
イクルされず、廃棄されるものが使用される。粉砕法と
しては、チューブミル、ボールミル、トロミルなどの粉
砕機を用いた湿式又は乾式の方法が採用される。
【0015】図1に示すように、セラミックス原料組成
物の粒子径(μm)と累積重量百分率(重量%)との関
係は、粒子径の対数をx、累積重量百分率をyとしたと
き、下記式で表される範囲内、すなわち、図中のハッチ
ングで示した領域にある。
【0016】 −1≦x≦−0.3の場合、0≦y≦20x+35 −0.3≦x≦0の場合、33x+10≦y≦20x+
35 0≦x≦1の場合、35x+10≦y≦65x+35 1≦x≦2の場合、55x−10≦y≦100 なお、図1の縦軸は累積重量百分率(重量%)を表し、
横軸はlog[粒子径(μm)]を表している。なお、
上記領域を定める各直線は、実際には滑らかな曲線で表
わされるが、その曲線に近似するものとして表したもの
である。
【0017】また、セラミックス原料としてのガラスや
廃棄物を粉砕して100μm以下の微粉となし、この微
粉末の持つ粒度構成がセラミックスの原料として重要な
因子となり、最適粒度構成が選定されている。
【0018】セラミックス原料組成物中のガラスの配合
割合は、1〜80重量%の範囲が望ましい。この割合が
1重量%未満ではガラスを配合する意義が薄く、80重
量%を越えるとガラスの割合が多くなり過ぎ、焼結体の
焼結性や成形性を維持することが困難となり易い。
【0019】このようなセラミックス原料組成物を所定
形状に成形し、焼結することにより、所望とするセラミ
ックスの焼結体を得ることができる。この場合、原料組
成物に廃棄物としてのセルベン、キラ、フライアッシュ
又は焼却灰の溶融スラグを混合することができる。
【0020】セラミックスの焼結体を製造する場合の焼
結温度は、800〜1300℃の範囲であることが好ま
しい。この焼結温度が800℃より低い温度では、焼結
体として十分な焼結強度が得られず、セラミックス焼結
体が脆くなる。逆に、1300℃より高い温度では、セ
ラミックスの焼結体に変形や溶融が起こる。この焼結温
度は、エネルギーコスト、炉の操作性、製品の安定性な
どの点を考慮して、900〜1200℃の温度範囲がさ
らに好ましい。
【0021】焼却灰の溶融スラグをはじめとする各種産
業廃棄物をチューブミル、ボールミル又はトロミルなど
の粉砕機によりセラミックス原料に最適な粒度分布を有
する粉体あるいは泥漿を選定する。この焼却灰の溶融ス
ラグは、SiO2 ,Al2 3 ,CaO,Na2 Oなど
のガラス質を主成分とした成分変化があるものの、殆ど
が1250〜1350℃に溶融軟化温度範囲を有する無
機質成分である。
【0022】前記焼却灰の溶融スラグの粉砕は、先ず溶
融炉から排出されたスラグをロールクラッシャー、イン
ペラーブレーカーなどにより粗粉砕し、さらにローラー
ミル、エッジランナーミルなどにより好ましくは1mm
以下さらに好ましくは0.5mm以下の細粒に粉砕した
後、チューブミル、ボールミル、トロミルなどの湿式あ
るいは乾式法により微粉砕する。
【0023】微粉砕は、粉砕時間、可塑剤、粘土類、陶
石、長石類などの添加割合、粉砕メディアのボールの大
きさ、被粉砕物の焼却灰の溶融スラグとボール、玉石の
比率などにより、粉砕された焼却灰の溶融スラグの粒度
構成が決定される。粉砕された微粉の粒度構成が図1に
示すグラフのハッチングで示す範囲に分布するように、
焼却灰の溶融スラグと粘土類、陶石、長石類との混合材
料の粉度構成が設定される。
【0024】この粒度構成において、ハッチングで示し
た範囲より粗い粒度においては、セラミックス原料とし
ての成形性、焼結性において良好な結果が得られない。
また、ハッチングで示した範囲より細かい粒度において
は、粉砕時間が相当長くなるとともに、粉砕手段に対す
る負荷が大きくなって粉砕費用が増え、経済性において
満足な結果が得られない。
【0025】セラミックスの焼結体に成形性や焼結性を
付与するためには、セラミックス原料組成物の粒子径が
1μm以下であるものを主体として含有させることが好
ましい。そのようにすれば、自動プレス機による成形
性、作業能率、歩留りを良好に維持することができる。
また、陶石、長石類の粒子径を10μm以下に設定する
ことにより、セラミックス原料の焼結性を良好にでき、
安定した焼結素地を付与することができる。
【0026】以上のような実施形態により、次のような
効果を発揮することができる。 (1) ガラス瓶、焼却灰の溶融スラグをはじめとする
産業廃棄物を容易に有効利用することができる。すなわ
ち、各種産業廃棄物を有効利用することにより、利用し
て得られた処理物について大量の用途を安定的に確保す
る必要があるが、前述の方法でセラミックス原料とする
ことによりそのような条件を満たすことができる。
【0027】特に、タイル材料として、従来の窯業用粘
土、陶石、長石類を主原料とする組成物から、廃棄物を
配合した組成物に変えたセラミックスのタイルとするこ
とにより、リサイクル型の有効利用産業の中でゴミ処理
問題を解決する循環型産業構造を作ることができる。ま
た、従来に比べ、原料枯渇の問題と原料採掘における自
然環境破壊の問題について改善を図ることができる。 (2) セラミックス原料組成物を所定形状に成形した
後、焼結したとき粒子間の結合性が良く、焼結性に優
れ、成形性を向上させることができる。 (3) セラミックス焼結体の形状を一定形状に保持で
きるとともに、含有されるガラスなどの成分により外観
を向上させることができる。 (4) セラミックス原料組成物には融点の低いガラス
が含有されていることから、セラミックス原料組成物を
焼結する際の焼結温度を下げることができ、焼結を容易
に行うことができる。
【0028】
【実施例】以下、実施例を挙げてこの発明を具体的に説
明するが、この発明はこれらの実施例によって何ら限定
されるものではない。 (実施例1)セラミックス原料組成物としてガラス52
重量%、粘土38重量%及び陶石10重量%を混合し、
この混合物をトロミルにより湿式粉砕した。この粉砕し
たものの粒度分布は、図1の実施例1に示す直線で表わ
される。そして、このセラミックス原料組成物をスプレ
ー乾燥装置により乾燥造粒して顆粒状の原料を調製し
た。この顆粒状の原料を用い、150トン油圧プレスに
より、幅100mm×長さ100mm×厚さ10mmの
成形体を成形した。この成形体を1050℃の温度で3
時間焼成してセラミックスタイルを製造した。
【0029】このセラミックスタイル表面には釉薬を施
さず、無釉タイルとした。この無釉タイルは吸水率1%
以下で、曲げ強度150kgf /cm以上の物性を有
し、従来の粘土類、陶石、長石類を原料にしたセラミッ
クスタイルと比較し、使用上全く問題なく建築用タイル
として実用に供することができた。
【0030】なお、このタイルからの有害物質の溶出試
験をJIS−0102(産業廃棄物に含まれる金属等の
検出方法)に従って検出した結果、有害物質の溶出が認
められなかった。以上のように、廃棄物としてのガラス
を用いてセラミックスタイルを製造することにより資源
の有効利用を図ることができた。 (実施例2)セラミックス原料組成物として、ガラス6
重量%、粘土43重量%、陶石16重量%及び長石35
重量%を混合し、この混合物をトロミルにより湿式粉砕
した。この粉砕したものの粒度分布は、図1の実施例2
に示す直線で表わされる。そして、このセラミックス原
料組成物をスプレー乾燥装置により乾燥造粒して顆粒状
の原料を調製した。この顆粒状の原料を用いて150ト
ン油圧プレスにより、幅100mm×長さ100mm×
厚さ10mmの成形体を成形した。この成形体を125
0℃の温度で3時間焼成してセラミックスタイルを製造
した。
【0031】このセラミックスタイル表面には釉薬を施
し、1150℃の温度で3時間焼成して施釉タイルを製
造した。このタイルの吸水率は1%以下で、曲げ強度2
00kgf /cm以上の物性が得られ、着色の選択も自
由にでき、建築用タイルとして好適に使用することがで
きた。 (実施例3)セラミックス原料組成物として、ガラス2
0重量%、粘土50重量%、陶石15重量%及び長石1
5重量%を混合し、この混合物をトロミルにより湿式粉
砕した。この粉砕したものの粒度分布は、図1の実施例
3に示す直線で表わされる。そして、このセラミックス
原料組成物をスプレー乾燥装置により乾燥造粒して顆粒
状の原料を調製した。
【0032】この顆粒状の原料に、陶磁器の粉砕物とし
てのセルベンを1〜2.5mmに粉砕したものを10重
量%と、蛙目粘土等を洗い取った滓であるキラを20重
量%(0.5mm以下)とをミキサーにより2次混合し
てはい土とした。このはい土を150トン油圧プレスに
より、幅100mm×長さ100mm×厚さ10mmの
成形体を成形した。この成形体を1150℃の温度で3
時間焼成してセラミックスタイルを製造した。
【0033】このタイルは、吸水率3%以下で、曲げ強
度180kgf /cm以上の物性を有し、従来の粘土
類、陶石及び長石のみを原料にしたセラミックタイルと
比較して使用上全く問題なく建築用タイルとして実用に
供することができた。 (実施例4)セラミックス原料組成物として、ガラス5
0重量%、粘土40重量%及び陶石10重量%を混合
し、この混合物をトロミルにより湿式粉砕した。この粉
砕したものの粒度分布は、図1の実施例4に示す直線で
表わされる。そして、このセラミックス原料組成物をフ
ィルタープレスで脱水ケーキ状のはい土とした。
【0034】このはい土に、1.0mm以下の陶磁器の
粉砕物としてのセルベン10重量%と焼却灰の溶融スラ
グ10重量%を加えて、全体の水分が15〜18%にな
るように調整し、真空土練機を用いて幅110mm×長
さ230mm×厚さ60mmの成形体を成形した。この
成形体を含水率1%以下になるまで乾燥した後、105
0℃の温度で4時間焼成し、舗道用煉瓦タイルを製造し
た。
【0035】この舗道用煉瓦タイルは、圧縮強さ520
kgf /cm、吸水率5%以下で曲げ強度120kgf
/cm、耐摩耗性0.1g、滑り抵抗値50以上(BP
N)の物性を有し、従来の粘土類、陶石類、長石類を原
料にした舗道用煉瓦と比較しても使用上全く問題はなか
った。
【0036】なお、この舗道用煉瓦についてJIS−0
120(有害物質の溶出試験)に従って有害物質の試験
を行った結果、有害物質の溶出は認められなかった。以
上のように、廃棄物としてのセルベン、キラを利用して
舗道用煉瓦を製造することにより、資源の有効利用を図
ることができた。
【0037】さらに、前記実施形態より把握される技術
的思想について以下に記載する。 (1) 請求項1に記載のセラミックス原料組成物を乾
式プレス成形又は湿式押出成形により所定形状の成形体
を成形し、その成形体を800〜1300℃の温度で焼
結した請求項2に記載のセラミックスの焼結体の製造方
法。
【0038】このように構成した場合、焼結体の性能を
維持しつつ、廃棄物としてのガラスの有効利用を図るこ
とができる。 (2) 前記ガラスの配合量を1〜80重量%になるよ
うに設定した請求項1に記載のセラミックス原料組成
物。
【0039】このように構成した場合、廃棄物としての
ガラスの有効利用を図ることができるとともに、焼結性
と成形性を向上させることができる。 (3) 前記ガラスは、使用済みの廃棄物である請求項
1に記載のセラミックス原料組成物。
【0040】このように構成すれば、使用済みの廃棄物
としてのガラス瓶などを再利用でき、資源を有効に活用
することができる。 (4) 前記焼結温度は900〜1200℃である請求
項3に記載のセラミックスの焼結体の製造方法。
【0041】このように構成した場合、焼結時における
炉の操作性を向上させることができ、製品の安定性を高
めることができるとともに、エネルギーコストの低減を
図ることができる。 (5) 粒子径が1μm以下の粉体を主体とする請求項
1に記載のセラミックス原料組成物。
【0042】このように構成した場合、セラミックスの
焼結体に優れた焼結性や成形性を付与することができ
る。
【0043】
【発明の効果】この発明は以上のように構成されている
ため、次のような効果を奏する。請求項1に記載の発明
のセラミックス原料組成物によれば、ガラス瓶やセルベ
ン、キラなどの廃棄物の有効利用を図ることができると
ともに、所定形状に成形した後、焼結したときの焼結性
に優れ、成形性を向上させることができる。
【0044】請求項2に記載の発明のセラミックスの焼
結体によれば、一定の形状を保持できるとともに、ガラ
スなどの成分により意匠性を向上させることができる。
請求項3に記載の発明のセラミックスの焼結体によれ
ば、焼結体の性能を維持しつつ、廃棄物としてのセルベ
ン、キラ、フライアッシュ又は焼却灰の溶融スラグの有
効利用を図ることができる。
【0045】請求項4に記載の発明のセラミックスの焼
結体の製造方法によれば、セラミックス原料組成物の焼
結温度を下げることができ、焼結を容易に行うことがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明におけるセラミックス原料の範囲を
示す粒度分布図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 水野 敏行 岐阜県土岐市鶴里町柿野1145番地 有限会 社 丸敏陶料所 内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガラスと、窯業用粘土、陶石又は長石類
    とを湿式又は乾式粉砕法により粉砕して混合したセラミ
    ックス原料組成物であって、 その粒子径(μm)と累積重量百分率(重量%)との関
    係が、粒子径の対数をx、累積重量百分率をyとしたと
    き、下記式で表される範囲内にあるセラミックス原料組
    成物。 −1≦x≦−0.3の場合、0≦y≦20x+35 −0.3≦x≦0の場合、33x+10≦y≦20x+
    35 0≦x≦1の場合、35x+10≦y≦65x+35 1≦x≦2の場合、55x−10≦y≦100
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のセラミックス原料組成
    物を所定形状に成形し、焼結したセラミックスの焼結
    体。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載のセラミックス原料組成
    物と、廃棄物としてのセルベン、キラ、フライアッシュ
    又は焼却灰の溶融スラグとの混合物を所定形状に成形
    し、焼結したセラミックスの焼結体。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載のセラミックス原料組成
    物と、廃棄物としてのセルベン、キラ、フライアッシュ
    又は焼却灰の溶融スラグとを混合し、その混合物を乾式
    プレス成形又は湿式押出成形により所定形状の成形体を
    成形し、その成形体を800〜1300℃の温度で焼結
    した請求項3に記載のセラミックスの焼結体の製造方
    法。
JP8279566A 1996-10-22 1996-10-22 セラミックス原料組成物及びその焼結体並びにその製造方法 Pending JPH10120458A (ja)

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