JPH0633929Y2 - 発熱体構造物 - Google Patents

発熱体構造物

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JPH0633929Y2
JPH0633929Y2 JP1989087690U JP8769089U JPH0633929Y2 JP H0633929 Y2 JPH0633929 Y2 JP H0633929Y2 JP 1989087690 U JP1989087690 U JP 1989087690U JP 8769089 U JP8769089 U JP 8769089U JP H0633929 Y2 JPH0633929 Y2 JP H0633929Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 (a)産業上の利用分野 本考案は、片面に粘着剤層を有する発熱体構造物に関
し、特に、該粘着剤層を保護するためにその上に貼着し
た離型性保護紙の褶曲が発生せず、しかも、使用時に離
型性保護紙を剥離し易くなるようにした発熱体構造物に
関する。
(b)従来の技術 最近、使捨てカイロ及び温湿布構造物は使用の際に、そ
の内部の発熱体組成物が偏らず、しかも使用感が良好で
皮膚や下着への密着性を向上するために偏平で形態が変
化しないものが検討されている。
又、使捨てカイロにはその取扱い性を向上するために片
面の全体或いは部分的に粘着剤層が形成されたものが提
案されている。特に、温湿布構造物にはその機能性より
湿布層が形成されている。
これらの発熱体構造物にはその粘着剤層を保護するため
に離型シートが貼着されている。
特に、温湿布構造物においては、この離型性保護紙は単
に湿布層の保護だけでなく、その薬効成分の揮発を防止
すると共に湿布層表面の乾燥を防止するといった役割を
果たしている。
従来、この種の保護紙は、例えば実公昭56−3735号公報
に開示されているように、発熱体構造物物の全面或いは
粘着剤層の全面を1枚で一連に覆うように形成されてい
る。
(c)考案が解決しようとする課題 ところで、一般に、上記の湿布層等の粘着剤層を保護
し、しかも気密性の包装袋への収納やこの袋からの取り
出しを容易にするために当該粘着剤層上に離型シートが
貼着されている。
この離型シートとしてはポリプロピレンフィルム等の合
成樹脂フィルムを用い、これにエンボス加工を施して粘
着剤層との実質的な粘着面積を低下させ、これによっ
て、剥離性を向上させたものが使用されている。
しかしながら、このものは合成樹脂フィルムと粘着剤層
との粘着力は大であり、このフィルムを剥離するとき粘
着箇所で粘着剤層の層間剥離が生じ、この結果、皮膚や
下着などへの粘着性に問題が起きることがある。又、こ
の種、剥離シートの片面に剥離処理を施すと、粘着剤層
との粘着力が極度に低下し、このため、この発熱体構造
物を気密性の包装袋内に収納する際に、剥離シートがめ
くれて引っ掛かるのでその収納が困難となったり、逆
に、発熱体構造物を気密性の包装袋から取り出す際にも
同様の問題が生じる。
又、特に合成樹脂フィルムを離型シートとして用いる場
合、袋体をヒートシールにより形成するとき、同時にこ
れがヒートシールされるためその取り扱いが極めて面倒
である。
そこで、最近では、離型シートとして紙を基材とし、こ
の片面に剥離処理を施したものを用いることが検討され
ている。
しかしながら、紙を基材とした離型性保護紙は吸湿性で
あり、発熱体構造物の製造後、保存中や輸送中などの間
に、発熱体組成物や湿布層から蒸散した水分を吸収して
拡大する。即ち、紙に離型処理をするには、紙の片面に
ポリエチレンの薄層を加熱、形成し、更にこのポリエチ
レンの薄層上にシリコーン樹脂等の剥離剤を焼き付けて
形成している。このため、この工程中に紙中の水分が蒸
発して縮小するが、この離型性保護紙が発熱体組成物や
湿布層から蒸散した水分を吸収して復元し、拡大する。
ところが、この発熱体構造物は形態の変化がなく、しか
も離型性保護紙は粘着剤層により固定されているため離
型性保護紙の拡大によって離型性保護紙の全面に不規則
且つ不体裁なシワや浮き上がりが出来て褶曲する結果、
商品価値が著しく低下する。
本考案は、この種、構造物において、その離型性保護紙
の中間部が分割されており、しかも該離型性保護紙の切
り込み端面の少なくとも一方が厚さ方向に対して斜めに
形成されていることにより、発熱体構造物の製造後、保
存中や輸送中などの間に離型性保護紙が水分を吸収して
復元、拡大すると、上記切り込み箇所の一方が他方に入
り込んで重なる結果、この離型性保護紙に不体裁なシワ
や浮き上がりが生じない発熱体構造物を提供することを
目的とする。
又、本考案は、発熱体構造物の使用の際、離型性保護紙
において、その分割箇所つまり重なり箇所や浮き上がり
箇所、或いはその破線状の切り込み箇所つまり山形に浮
き上がった箇所、を指でつまんでの離型性保護紙の剥
離、除去が極めて容易な発熱体構造物を提供することを
目的とする。
(d)課題を解決するための手段 本考案は、上記の目的を達成するため、以下に述べる技
術的手段を講じたものである。
即ち、本願請求項1の発熱体構造物は、発熱体組成物を
袋体に封入し、この袋体において、その表フィルムを通
気性フィルムで形成すると共に、その裏フィルムの露出
面に粘着剤層を設け、該粘着剤層上に離型性保護紙を貼
着した構造物であって、該離型性保護紙が紙材の片面に
剥離処理を施して形成されており、且つ該離型性保護紙
の中間部が分割されており、しかも該離型性保護紙の切
り込み端面の少なくとも一方が厚さ方向に対して斜めに
形成されていることを特徴とするものである。
本願請求項2の発熱体構造物は、本願請求項1の発熱体
構造物において、その粘着剤層が袋体の中間部を除いて
設けられており、この粘着剤層を除いた中間部に対応す
る箇所において、離型性保護紙が分割或いは破線状に切
り込みが入れてあることを特徴とするものである。
以下、先ず、本願請求項1の発熱体構造物について説明
する。
本考案に用いられる袋体は偏平状であり、これは表フィ
ルムと裏フイルムを重ね合わせその周縁部をヒートシー
ル等によって接合されたものである。
この表フィルムは通気性を有することを要するが、これ
は単層フィルムであると2層以上の複合フィルムである
とを問うものではなく、2層以上の複合フィルムとする
ことにより通気性や透湿度をコントロールしてもよいの
である。
上記表フィルムはその厚さが特に限定されるものではな
いが、通気度、強度、熱融着などの加工性更に取扱い性
等の観点より、200μm以下、特に20〜100μmとするの
が好ましい。
又、上記裏フイルムは表フィルムと同様のフィルムを用
いてもよいが、この裏フィルムの露出面には後述する粘
着剤層が形成されるため、必ずしも通気性が要求される
ものではない。
この裏フィルムは単層フィルムであると2層以上の複合
フィルムであるとを問うものではなく、2層以上の複合
フィルムとすることにより強度を著しく向上させること
ができるのであり、又、その厚さが特に限定されるもの
ではないが、強度、熱融着などの加工性更に取扱い性等
の観点より、5〜200μm、特に20〜60μmとするのが
好ましい。
この表フィルムを形成する高分子材料としては、フィル
ム化できるものであって、延伸及び/又は可溶性充填剤
の抽出或いは極細針による穿孔等の方法により通気性を
発現するものであれば特に限定されるものではなく、具
体的には、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、セロ
ファン、ポリエステル、ポリアミド、ポリビニルアルコ
ール、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリウレ
タン、ポリスチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、
ぽりカーボネート、塩酸ゴム等が挙げられるが、これら
のうちポリオレフィン系樹脂製のものが延伸等により均
質な通気性フィルムが得られるから好ましい。
このポリオレフィン系樹脂としては、ポリエチレン、ポ
リプロピレン、ポリブタジエン等のホモポリマー、或い
はコポリマー、またはこれらのブレンドポリマーが挙げ
られるが、特に、ポリプロピレン(PP)、高密度ポリエ
チレン(HDPE)、線状低密度ポリエチレン(L・LDPE)
が上述の観点より好ましい。
この表フィルムの製造方法としては、以下のものが挙げ
られる。
即ち、ポリオレフィン系樹脂を溶融延伸した後、熱処
理、再延伸するものである。
液体または固体を混入した合成樹脂をフィルム化した
後、混入した液体または固体を抽出するものである。
合成樹脂でフィルムを形成し、これを針で穿孔して多
孔質にするものである。
合成樹脂に充填剤を添加し、これを溶融製膜した後、
少なくとも一軸延伸、或いは少なくとも一軸延伸後可溶
性充填剤を水や酸或いはアルカリを用いて抽出するもの
である。
特に、上記の場合には、生産性が良く、しかもコスト
が低いことから合成樹脂としてはポリオレフィン樹脂が
好ましい。
上記充填剤としては、無機及び有機の充填剤が用いら
れ、無機充填剤としては炭酸カルシウム、タルク、クレ
ー、カオリン、シリカ、硅藻土、炭酸マグネシウム、炭
酸バリウム、硫酸マグネシウム、硫酸バリウム、硫酸カ
ルシウム、水酸化アルミニウム、酸化亜鉛、水酸化マグ
ネシウム、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化チ
タン、アルミナ、マイカ、アスベスト粉、ガラス粉、シ
ラスバルーン、ゼオライト、硅酸白土等が使用され、特
に炭酸カルシウム、タルク、クレー、シリカ、硅藻土、
硫酸バリウム等が好適であり、一方、有機充填剤として
は、木粉、パルプ、メラミン粉末、シリコーン樹脂粉末
等が挙げられる。
上記充填剤はその平均粒径が10μm以下、特に、合成樹
脂との混合性やフィルムの均質化等の観点より、0.5〜
5μmの範囲とするのが好ましく、又、その添加量は、
合成樹脂100重量部に対し、50〜300重量部、好ましくは
100〜200重量部とするのが良い。
又、本考案で用いられる裏フイルムを形成するための高
分子材料としては表フィルムと同様のものが挙げられる
のであり、しかも裏フイルムの製造も表フィルムと同様
に形成できる。ところで、裏フィルムには通気性が要求
されないからこれを多孔質にする必要はないのである。
本考案で用いられる偏平状袋体において、その素材の選
択に当たり、周縁部のヒートシール性があり、簡単に熱
融着できるものを選ぶのが生産性が良好になるので好ま
しいが、これを構成するフィルム相互が熱融着できない
ときには、その間にホットメルト系の接着フィルムを介
在させてこれらのフィルム層を接合してもよいのであ
る。
ところで、上記偏平状袋体を補強するために織布もしく
は不織布からなる通気性補強用フィルムを用いても良い
が、かかる通気性補強用フィルムは、例えば、ナイロ
ン、ビニロン、ポリエステル、レーヨン、アセテート、
アクリル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビ
ニル等の合成繊維、綿、麻、絹等の天然繊維から選ばれ
る1種又は2種以上の素材を用いて形成される。
又、本考案においては、上記偏平状袋体の内部に、空気
の存在によって発熱する発熱体組成物が封入されるが、
該発熱体組成物としては低温火傷を生じることがない安
全な温度を長時間維持できるものであれば特に限定され
るものではなく、具体的には、使い捨てカイロや温湿布
構造物等に用いられている公知の発熱体組成物を用いる
ことができる。
本考案に用いられる粘着剤層としては、皮膚や下着との
接着性が良好であれば特に限定されるものではなく、具
体的には、例えばアクリル系接着剤、合成ゴムや天然ゴ
ム等のゴム系接着剤、ビニル系接着剤、テルペン樹脂或
いは水溶性ロジン等の粘着剤で形成された層が挙げられ
る。
又、この粘着剤層は上記裏フイルムの露出面の全面或い
は部分的に形成される。
本考案においては離型性保護紙として紙を基材としたも
の、つまり吸湿性の素材を基材とし、これに公知の方法
等で離型処理をしたものが用いられる。
そして、この離型性保護紙はその中間部が分割されてお
り、しかも該離型性保護紙の切り込み端面の少なくとも
一方が厚さ方向に対して斜めに形成されている。
即ち、上述の発熱体構造物において、分割された離型性
保護紙の分割端面は少なくとも一方が厚さ方向に対して
斜めに形成されていることを特徴とするものである。
このように構成することにより、この離型性保護紙の吸
湿、拡大により、斜めに分断された離型性保護紙の一方
の部分が分割面を案内にして他方の部分の上方にずれ上
がり、両部分がスムーズに上下に重なり合う。
そして、その使用の際には、その重なり箇所を指でつま
んでの離型性保護紙の剥離、除去が極めて容易になしう
るのである。この分割或いは切り込み箇所の数及び配置
は特に限定されず、例えば、1箇所だけ設けてもよく、
十字状に2箇所を交差させて設けてもよく、更に、井桁
状に4箇所を交差させて設けてもよい。
次に、本願請求項2の発熱体構造物について説明する。
即ち、上記の発熱体構造物において、その粘着剤層を袋
体の中間部を除いて設け、この粘着剤層を除いた中間部
に対応する箇所において、離型性保護紙が分割或いは破
線状に切り込みが入れてあることを特徴とするものであ
る。
このように構成することにより、離型性保護紙の重なり
合った箇所或いは山形に浮き上がった箇所を爪で起こ
し、指でつまんでの離型性保護紙の剥離、除去が極めて
容易になるのである。
更に、本願請求項3の発熱体構造物について説明する。
即ち、上述の発熱体構造物において、分割された離型性
保護紙の分割端面は少なくとも一方が厚さ方向に対して
傾めであることを特徴とするものである。
このように構成することにより、この離型性保護紙の吸
湿、拡大により、斜めに分断された離型性保護紙の一方
の部分が分割面を案内にして他方の部分の上方にずれ上
がり、両部分がスムーズに上下に重なり合う。
そして、その使用の際には、その重なり箇所を指でつま
んでの離型性保護紙の剥離、除去が極めて容易になしう
るのである。
(e)作用 本考案は、この種、構造物において、その離型性保護紙
の中間部を分割されており、しかも該離型性保護紙の切
り込み端面の少なくとも一方が厚さ方向に対して斜めに
形成されていることにより、発熱体構造物の製造後、保
存中や輸送中などの間に離型性保護紙が吸湿して拡大し
てもその分割箇所のみで、この保護紙の端部が重なり合
う結果、離型性保護紙には不体裁なシワや浮き上がりが
生じない作用を有するのである。
そして、本考案の発熱体構造物においては、特に、その
離型性保護紙がその中間部で厚さ方向に対して斜めに分
割されているので、この離型性保護紙の吸湿、拡大によ
り、斜めに分断された離型性保護紙の一方の部分が分割
面を案内にして他方の部分の上方にずれ上がり、両部分
がスムーズに上下に重なり合う作用を有するのである。
そして、その使用の際には、離型性保護紙において、そ
の分割箇所つまり重なり箇所や浮き上がり箇所、或いは
その破線状の切り込み箇所つまり山形に浮き上がった箇
所、を指でつまんでの離型性保護紙の剥離、除去が極め
て容易になしうる作用を有するのである。
(f)実施例 以下、本考案の実施例を図面に基づき詳細に説明する
が、本考案はこれに限定されるものではない。
第1図は本考案の一実施例に係る温湿布構造物を模式的
に示す縦断面図である。
この温湿布構造物(1)は偏平型小袋状の袋体(2)内
に発熱体組成物(3)を封入した基層構造物(4)の片
面に湿布層(5)を粘着し、更にその湿布層(5)の表
面側から湿布層(5)及び基層構造物(4)の全面を離
型性保護紙(6)で被覆してある。
上記基層構造物(4)の表フィルム(7)は通気性フィ
ルムで形成されており、この表フィルム(7)を透過し
た空気中の酸素が発熱体組成物(3)と接触、酸化反応
を起こすことにより発熱体組成物(3)が発熱するよう
に構成されている。
この表フィルム(7)は表裏に重なり合う通気性基材フ
ィルム(7a)と、織布又は不織布からなる通気性補強用
フィルム(7b)とで構成されている。なお、この表フィ
ルム(7)として、ループステフネステスタにおいて2.
5g以下の柔らかさを示すものを使用する場合には、発熱
体組成物(3)が酸素を吸収して発熱するときに、容易
に収縮して袋体(2)内の発熱体組成物(3)が流動す
ることを防止でき、発熱体組成物(3)が袋体(2)内
で片寄ることを防止できるので、有利である。
もちろん、表フィルム(7)の構成は上記の一例に限定
されるものではなく、例えば通気性基材フィルム(7a)
のみで表フィルム(7)を構成してもよい。
上記発熱体組成物(3)は一般に大気中の酸素に触れて
発熱する発熱組成物として公知のものを使用すればよ
く、ここでは、鉄粉40〜75重量%、活性炭1〜10重量
%、塩化ナトリウム1〜10重量%、水10〜40重量%、保
水剤1〜40重量%を配合した発熱体組成物(3)が使用
される。
上記湿布層(5)は、基層構造物(4)に直接接する湿
布保持部材(5a)と、使用者の患部に接触される湿布基
剤(5b)とからなる。
ここで、湿布基剤(5b)は皮膚への伝熱効率を高めて優
れた温湿布効果が得られるようにするとともに、皮膚へ
の密着性が高められるように適度の水分を含有させてあ
る。湿布基剤(5b)も含水させるため、湿布基剤(5b)
にはCMC、ポリアクリル酸ナトリウム、吸水性樹脂、カ
オリン、ゼラチン等を含ませてある。また、湿布基剤
(5b)は発熱の際に38〜44℃の高温で軟化して、保湿用
の膏が皮膚に残らない程度の凝集性を有することが望ま
しい。尚、湿布基剤(5b)の充填量は400〜2500g/m2
してある。
離型性保護紙(6)は紙を基材としたものであって離型
性を有するものであれば特に限定されるものではなく、
例えば、片面をシリコーン樹脂等の離型剤でコーティン
グした紙材等で形成される。
そして、この場合、この離型性保護紙(6)の中間部を
斜めに分割してから湿布層(5)に貼着したり、離型性
保護紙(6)の中間部を斜めに分割しつつ湿布層(5)
に貼着したり、湿布層(5)に離型性保護紙(6)を貼
着すると同時に、或いは、離型性保護紙(6)を湿布層
(5)に貼着した後にロールカッタ、ナイフ等の利器を
使って一つの分割面(6a)で分割される。
この温湿布構造物(1)は離型性保護紙(6)を着けた
状態で図示しない気密袋に封入して流通に置かれ、使用
に際して気密袋を破って取り出し、離型性保護紙(6)
を剥離して患部に貼り着けられる。
気密袋に封入されている間に、離型性保護紙(6)は吸
湿によって復元、拡大し、この応力は抵抗の弱い箇所、
つまり分割箇所に集中してその箇所で拡大部分が重なり
合う。このとき離型性保護紙(6)の分割面(6a)はそ
の厚さ方向に対して傾斜させてあるので、分割された離
型性保護紙(6)の一方の部分がその破断面(6a)を案
内にして他方の部分の上側に乗り上がり、互いに上下に
重なり合う。このため、離型性保護紙(6)の平面方向
の力が逃され、離型性保護紙(6)が不規則且つ不体裁
なシワや浮き上がりがなく褶曲することが防止される。
その結果、体裁がよく、商品価値が向上し、温湿布構造
物の保存期間を長くすることができる。
また、使用に際しては、上側に乗り上がった離型性保護
紙(6)の片方に爪先を掛けて簡単に引き起こすことが
できるので、離型性保護紙(6)を簡単に剥離すること
ができる。
なお、上記の一実施例では、離型性保護紙(6)の分割
面(6a)が湿布層(5)上に配置されているが、例えば
第2図に示すように、湿布層(5)を断続的に基層構造
物(4)に粘着し、その不連続部に分割面(6a)を位置
させることも可能である。この場合には離型性保護紙
(6)の分割面(6a)近傍部が厚さ方向に曲がり易いの
で、一層容易に離型性保護紙(6)の一方の部分と他方
の部分とが上下に重なり合うことになる。
また、分割面(6a)の数は一つに限定されるものではな
く、例えば、第3図に示すように、井桁状に4つの分割
面(6a)を配置することも可能である。
更に、分断された離型性保護紙(6)の分割端縁の一方
は分割面(6a)が斜めに形成し、他方の分断端縁は、例
えば第4図に示すように、離型性保護紙(6)の厚さ方
向に平行になっていてもよい。
ところで、上記実施例では温湿布構造物について説明し
たが、本考案は粘着剤層を形成した使捨てカイロにも充
分に適用できるのである。
(g)考案の効果 本考案は上述の構成を有するので、以下に述べる効果を
奏するのである。
本願請求項1の発熱体構造物は、発熱体組成物を袋体に
封入し、この袋体において、その表フィルムを通気性フ
ィルムで形成すると共に、その裏フィルムの露出面に粘
着剤層を設け、該粘着剤層上に離型性保護紙を貼着した
構造物であって、該離型性保護紙が紙材の片面に剥離処
理を施して形成されており、且つ該離型性保護紙の中間
部が分割されており、しかも該離型性保護紙の切り込み
端面の少なくとも一方が厚さ方向に対して斜めに形成さ
れているので、発熱体構造物の製造後、保存中や輸送中
などの間に離型性保護紙が吸湿して拡大してもその分割
箇所のみで当該保護紙の端部が重なり合う結果、発熱体
構造物の製造後、保存中や輸送中などの間に離型性保護
紙が吸湿して拡大してもその分割箇所のみ当該保護紙の
端部が重なり合つたり或いは山形に浮き上がったり、又
は破線状の切り込み箇所のみで突っ張り合って山形に浮
き上がりが生じ、その結果、離型性保護紙には不体裁な
シワや浮き上がりが生じず、商品価値が向上するのであ
る。
そして、この発熱体構造物は、その離型性保護紙が厚さ
方向に対して斜めに分割されているので、この離型性保
護紙の吸湿、拡大により、斜めに分断された離型性保護
紙の一方の部分が分割面を案内にして他方の部分の上方
にずれ上がり、両部分がスムーズに上下に重なり合って
極めて体裁が良く、商品価値が著しく向上するのであ
る。
また、このように分割された離型性保護紙の一方の部分
が他方の部分の上側に乗り上がって重なり合うことによ
り、離型性保護紙に爪の先を引っ掛けて至極簡単に起こ
し上げることができるようになり、離型性保護紙の剥
離、除去が著しく簡単にできるのである。
本願請求項2の発熱体構造物は、本願請求項1の発熱体
構造物において、その粘着剤層を袋体の中間部を除いて
設け、この粘着剤層を除いた中間部に対応した箇所にお
いて、離型性保護紙が分割されており、離型性保護紙の
剥離する箇所に粘着剤層が形成されていないので、その
使用の際、剥離が一層容易で老人や子供等何人も至極簡
単にできるので極めて有益である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の一実施例に係る発熱体構造物(温湿布
構造物)の構造を模式的に示す断面図、第2図は他の温
湿布構造物の構造を模式的に示す断面図、第3図は本考
案の他の実施例を示す平面図、第4図は本考案の他の実
施例に用いる離型性保護紙の分割部分の拡大側面図であ
る。 1……温湿布構造物、4……基層構造物、5……湿布
層、6……離型性保護紙、6a……分割面。

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】発熱体組成物を袋体に封入し、この袋体に
    おいて、その表フィルムを通気性フィルムで形成すると
    共に、その裏フィルムの露出面に粘着剤層を設け、該粘
    着剤層上に離型性保護紙を貼着した構造物であって、該
    離型性保護紙が紙材の片面に剥離処理を施して形成され
    ており、且つ該離型性保護紙の中間部が分割されてお
    り、しかも該離型性保護紙の切り込み端面の少なくとも
    一方が厚さ方向に対して斜めに形成されていることを特
    徴とする発熱体構造物。
  2. 【請求項2】粘着剤層が袋体の中間部を除いて設けられ
    ており、この粘着剤層を除いた中間部に対応する箇所に
    おいて、離型性保護紙には分割或いは破線状に切り込み
    が入れてある請求項1に記載の発熱体構造物。
JP1989087690U 1989-07-25 1989-07-25 発熱体構造物 Expired - Lifetime JPH0633929Y2 (ja)

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