JPH0633923U - 上 着 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本考案は外出服，室内服において、肩パッド
を使用せず裏地によってパッド効果を有する上着を提供
する。 【構成】 上着の表布１の裏布２として例えば１０オン
スデニム生地のような腰のある生地を用い、胴着状につ
くった肩口の下半部分の一部において上着の袖付け縫い
代に一致させて裏布２の肩口を縫い付け、肩口の上半部
分において順次袖３内に舌状に突出し袖山の位置におい
て約２〜３ｃｍの突き出し部Ａを設ける。上着が着用さ
れたとき突出し部Ａの腰の強さによって袖山がふくら
み、肩が丸く幅広くなって自然な流れの線が形成され
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は洋服の上着特に丸洗いするような作業服，室内服例えば診療着，事務 服等に好適な上着に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、外出服とか、人の出入りの多い所の室内服のように人目につき体裁が問 題となる上着には一般に肩の形を整えるために肩パッドが挿入され体形を良く見 せるようにつくられている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

着用されている通常の上着においては手の高さによってパッドの目立ちがしば しば身受けられる。特に上着が薄い生地で作られている場合は肩パッドが目立ち 過ぎかえって不自然な状態となっている。また電車の内で吊革につかまった状態 や、手を挙げる動作を行うときにパッドが肩からはずれて浮き上がって醜い状態 になることもある。またパッド入りのまま洗濯するとパッドが変形して役立たな くなることが多い。このため家庭で洗濯するにはパッドを取外さなければならず 、面倒なことで、ドライクリーニングの専門的な洗濯屋に出すという数々の問題 点を有していた。 本考案は従来の技術の有するこのような問題点に鑑みなされたもので、その目 的とするところはパッドを使用せず家庭でそのまま洗濯ができ、洗濯後再びパッ ドの役目が果たされる上着を提供しようとするものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

上述の目的を達成するために本考案は、表布の裏に縫い付ける袖のない胴着状 に腰がある生地で縫製した裏布の上着の左右袖縫付位置に対応するそれぞれの肩 口のほぼ上半部分を上着の袖内に突出し袖山位置で数ｃｍ突出するように形成し 、該肩口の下部分を袖下に当たる上着の袖付け縫い代に縫い付けてなり、裏布の 突出部で上着の袖山をふくらませたものである。

【０００５】

【実施例】

以下本考案の実施例を図面にもとづき説明する。 表生地で縫製される上着の表布１は使用目的に合うように選択されたものが使 用される。表布１は場合によって裏地と同じものを用いることもある。裏地２は 本考案の目的を達成するために布地として腰のあることが必要条件である。例え ば１０オンスデニム生地或いはこれに相当する腰のある生地を用いて、チョッキ 状の衿、袖のない短い胴着の形に縫製する。そして上着の袖３の縫付位置に対応 する肩口は上部即ちほぼ上半部分ａｂｃは次第に袖３内に突出し、舌状の突出し 部Ａを形成するように裏布２が長く裁断されている。

【０００６】 この突出し部Ａは袖山に当たる位置の最上部ｂ点において約２〜３ｃｍ突き出 ることが望ましいが、服の種類，生地の種類によりこの寸法より長く或いは短く することは自由である。この胴着形をした裏布２は上着の表布１の裏に縫い付け られるが、その肩口は上着の表布１の袖縫付部のほぼ下半部分以内、本実施例で はａｄｃにおいて表布１の袖付け縫い代に一致させて縫い付けられて一体となさ れている。そして上半部分ａｂｃの袖山にあたる部分は縫いつけないが必要によ り最上部ｂにおいて、１ｃｍ程度の長さのより糸によって自由度をもって繋がれ ており、この繋ぎで袖３内に舌状に突き出されて遊離した裏布２のまくれ及びず れが防止されている。

【０００７】 このように構成された本考案の作用を説明する。 上着が着用されると肩部は袖３内に突き出された裏布２の舌状の突出し部Ａの 腰の強さによって表からみると図のように表布１の袖山部分を支える。このため パッドを入れたものと同じように袖山を持ち上げ肩が丸く幅広く保たれて見栄え が良いうえ肩パッドがないのでより自然な曲線が現われる。

【０００８】

【考案の効果】 上述のようであるので本考案は以下の効果を奏する。 裏布が腰のある生地でつくられており、肩口のほぼ上半部分の袖山相当部分が 袖内に数ｃｍ突出しているので、上着の線は肩から自然な曲線で袖へと移行して いき見た目に甚だ優美な感じを与える。またそのまま洗濯しても肩パッドのよう につぶれ変形する恐れがなく、布を選択して条件が適合すれば家庭の洗濯機や自 動乾燥機が使用できて、専門の洗濯屋のドライクリーリングに出す必要がなくな る。また洗濯のため取外し，乾燥後取付けなどの手間を要せず乾かす時間が短縮 される。

【提出日】平成４年１０月３０日

【手続補正２】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】０００４

【補正方法】変更

【補正内容】

【０００４】

【課題を解決するための手段】

上述の目的を達成するために本考案は、表布の裏に縫い付ける袖のない胴着状 に腰がある生地で縫製した裏布の上着の左右袖縫付位置に対応するそれぞれの肩 口のほぼ上半部分を上着の袖内に突出し袖山位置で数ｃｍ突出するように形成し 、該肩口の下部分を袖下に当たる上着の袖付け縫い代と一致させてなり、裏布の 突出部で上着の袖山をふくらませたものである。

【手続補正３】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】０００５

【補正方法】変更

【補正内容】

【０００５】

【実施例】 以下本考案の実施例を図面にもとづき説明する。 表生地で縫製される上着の表布１は使用目的に合うように選択されたもの が使用される。表布１は場合によって裏地と同じものを用いることもある。裏地 ２は本考案の目的を達成するために布地として腰のあることが必要条件である。 例えば１０オンスデニム生地或いはこれに相当する腰のある生地を用いて、チョ ッキ状の衿、袖のない短い胴着の形に縫製する。そして上着の袖３の縫付位置に 対応する肩口は上部即ちほぼ上半部分ａｂｃの袖山にあたる部分は次第に袖３内 に突出し、舌状の突出し部Ａを形成するように裏布２が長く裁断されている。

【手続補正４】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】０００６

【補正方法】変更

【補正内容】

【０００６】 この突出し部Ａは袖山に当たる位置の最上部ｂ点において約２〜３ｃｍ突 き出ることが望ましいが、服の種類，生地の種類によりこの寸法より長く或いは 短くすることは自由である。舌状の突出部Ａの形成によってあたかも裃のかたぎ ぬを表布１の下に着込んだようになる。この胴着形をした裏布２は上着の表布１ の裏に縫い付けられるが、その肩口は上着の表布１の袖縫付部の少なくともほぼ 下半部分、本実施例ではａｄｃにおいて表布１の袖付け縫い代に一致させて縫い 付けられて一体となされている。上半部分ａｂｃは舌状突出し部Ａの設計通りの 巾が確保される位置で直接表布１の袖付縫い代に下半部分のａｂｃとあわさって ほぼ全周となるように縫いつけ固定することも自由である。そして上半部分ａｂ ｃの袖山にあたる部分を縫いつけない場合は必要により最上部ｂの付近において 、一本以上の１ｃｍ程度の長さのより糸によって自由度をもって繋がれており、 この繋ぎで袖３内に舌状に突き出されて遊離した裏布２のまくれ及びずれが防止 されている。これらのａｂｃ部分の処理方法も服の種類や使用目的，生地の種類 さらにはデザインする肩の形状に応じて自由に選択される。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の上着の一部裏側を見せた斜視図であ
る。

【符号の説明】

１ 表布 ２ 裏布 ３ 袖 ４ 肩口 Ａ 突出し部

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【手続補正書】

【提出日】平成４年１０月３０日

【手続補正１】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】実用新案登録請求の範囲

【補正方法】変更

【補正内容】

【実用新案登録請求の範囲】

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 表布の裏に縫い付ける袖のない胴着状に
   腰がある生地で縫製した裏布の上着の左右袖縫付位置に
   対応するそれぞれの肩口のほぼ上半部分を上着の袖内に
   突出し袖山位置で数ｃｍ突出するように形成し、該肩口
   の下部分を袖下に当たる上着の袖付け縫い代に縫い付け
   てなり、裏布の突出部で上着の袖山をふくらませたこと
   を特徴とする上着。