JPH0633836A - ガスエンジンにおける燃料供給装置 - Google Patents

ガスエンジンにおける燃料供給装置

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JPH0633836A
JPH0633836A JP20951692A JP20951692A JPH0633836A JP H0633836 A JPH0633836 A JP H0633836A JP 20951692 A JP20951692 A JP 20951692A JP 20951692 A JP20951692 A JP 20951692A JP H0633836 A JPH0633836 A JP H0633836A
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Hideo Kawamura
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、エンジン負荷に応じて適正なガス
燃料量を副室に供給できるガスエンジンにおける燃料供
給装置を提供する。 【構成】 この燃料供給装置は、燃料タンク27からの
ガス燃料を加圧する加圧ポンプ40で加圧し、その加圧
されたガス燃料を逆止弁39を備えた通路38を通じて
蓄圧室6に蓄圧し、該蓄圧室6のガス燃料を燃料入口に
連通するガス燃料制御弁49を備えた燃料通路8を通じ
て副室に供給する。エンジン負荷に応じた最適に圧縮さ
れたガス燃料を蓄圧室6から副室に供給でき、燃焼に必
要な適正な空燃比で燃焼させることができ、熱効率を向
上させることができ、NOX 、HCの発生を低減でき
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、蓄圧室で溜められた
ナチュラルガスのガス燃料を副室に供給し、該副室との
連絡が閉鎖された主室で吸入空気を高圧縮するガスエン
ジンにおける燃料供給装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ナチュラルガスを主燃料とするエ
ンジンは、コジェネレーション型エンジンとして、政
府、官公庁研究機関或いは民間会社で開発が推進されて
いる。このコジェネレーション型エンジンは、動力を発
電機で電気エネルギーとして取り出し、排気ガスエネル
ギーが有する熱を熱交換器で水を加熱して温水にして給
湯用として利用している。そして、このエンジンは、都
市内電気供給システム等として利用されることが期待さ
れている。
【0003】ナチュラルガスを燃料とするエンジンとし
て、例えば、特開昭54−156911号公報、特開昭
63−6358号公報、特開平1−232119号公
報、実公平3−41068号公報に開示されたものがあ
る。
【0004】特開昭54−156911号公報に開示さ
れた内燃機関は、吸入空気を圧縮して主燃焼室に供給
し、吸入空気の一部をジェットセル点火室中に供給し、
パラフィン系の炭化水素燃料を上記ジェットセル点火室
中に噴射して濃厚な混合物を生成し、吸入空気と混合物
を更に圧縮し、パラフィン系の炭化水素燃料を主燃焼室
中に噴射し、一方で吸入空気と混合物を更に圧縮して希
薄な混合物を主燃焼室内に生成させ、ジェットセル点火
室中の混合物を両混合物の完全圧縮が達成される前に点
火して熱いガスの流れを生成し、該熱いガスの流れを主
燃焼室内の上記混合物中に投入してこの主燃焼室内の混
合物を点火し、NOX の生成を低減するものである。
【0005】また、特開昭63−6358号公報に開示
されたガスエンジン駆動型ヒートポンプシステムは、可
燃ガスをバッファタンクに貯留し、このバッファタンク
より可燃ガスを複数台のヒートポンプに蓄えられた駆動
用ガスエンジンに分配供給し、ヒートポンプで気液分離
後の温泉水を所要温度に加熱し、加熱後の温泉水を熱負
荷に供給するように構成してあるものであり、バッファ
タンクに圧力センサーを設けると共に、圧力センサーに
よるバッファタンクの検出圧が高圧設定圧から低圧設定
圧に低下する毎に、ガス供給対象ヒートポンプの数順次
減少させる制御手段を有しているものである。
【0006】また、特開平1−232119号公報に開
示された水素・液化天然ガス用エンジンは、エンジンの
低負荷運転状態においては燃料たる水素と液化天然ガス
との何れか一方を供給すると共に、エンジンの高負荷運
転状態においては燃料たる液化天然ガスを供給すべき制
御手段を設けたものである。
【0007】更に、実公平3−41068号公報に開示
されたガス焚きディーゼルエンジンは、液体燃料を噴射
する液体燃料噴射弁とガス燃料を噴射するガス燃料噴射
弁をシリンダカバーに設けた二元燃料噴射式であり、ガ
ス燃料噴射弁とガス燃料が貯蔵された液化燃料ガスタン
クとの間を高圧ガス路及び低圧ガス路の2系統のガス路
にて接続し、上記各ガス路中にはガス燃料を異なる圧力
に加圧してガス燃料噴射弁に送給する高圧圧縮機及び低
圧圧縮機がそれぞれ設けられると共に、ガス燃料噴射弁
は高圧ガス路から高圧ガスを噴射する高圧ガス噴口と低
圧ガス路からの低圧ガスを噴射する低圧ガス噴口とを有
するものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ナチュ
ラルガスを燃料とするガスエンジンは、燃料がガス体で
あるので、ガソリンと同じように燃料ガスを吸気バルブ
から吸入され、圧縮、着火されるので、圧縮比を大きく
することができず、理論熱効率(η=仕事の熱換算/燃
料の熱量)は必ずしも高くない。通常使用されているガ
スエンジンは、圧縮比が12〜13程度であり、理論熱
効率は48%に過ぎないものであり、ガスエンジンの動
力を電気エネルギーにした場合には、熱効率は34〜3
5%で、場合によっては30%を割るような効率であ
る。従って、冷却水損失及び排気ガスエネルギーとして
は、燃料の65〜70%のものが放出されることにな
り、この熱エネルギーを熱交換器によって温水を作り、
給湯用にしても該温水が余りに多量であり一般の給湯設
備では十分に利用できないという現状である。従って、
ガスエンジンから得られる電気エネルギーとしては、コ
ストの高いものになる。しかも、このようなガスエンジ
ンは、圧縮比が18以上であるディーゼルエンジンの理
論熱効率57%とは、大幅に異なるものである。
【0009】そこで、ガスエンジンから電気エネルギー
として取り出す場合に、熱効率を向上させることが望ま
れているのが現状である。そこで、ガスエンジンに遮熱
型ガスエンジンを取り入れ、熱効率を向上させることが
考えられるようになった。ガスエンジンは、ナチュラル
ガスを燃料とするものであり、燃料が気体である。そこ
で、吸入行程でガスを吸入し、次いで圧縮すると、高圧
力となり温度が高くなり、自己着火の現象即ちノッキン
グが発生する。しかるに、ナチュラルガスのガス燃料は
圧縮比が12以下でないと、自己着火するものである。
また、エンジンの熱効率については、圧縮比が小さいと
熱効率が小さくなるということが理論的、実験的に認め
られている。従って、ガスエンジンでは、ガス燃料の自
己着火を避けて、圧縮比を如何に高くするかの課題があ
る。
【0010】そして、燃料タンクから導入されるナチュ
ラルガス即ちガス燃料は、圧力が低いばかりか、その供
給圧力が変化するので、エンジンの負荷条件によらずに
ガス燃料のガス質量が変化する可能性がある。それ故
に、エンジンにガス燃料を所定量安定して供給するため
には、燃料供給装置に蓄圧室即ちリザーバタンクを設
け、エンジンへのガス燃料の供給量をエンジン負荷に応
じて供給できるように構成する必要がある。
【0011】また、遮熱エンジンでは、燃焼室の壁面温
度が上昇するので、該燃焼室に供給された燃料は着火タ
イミング前に自己着火するという自己着火性の問題が増
加する。即ち、遮熱型エンジンでは、燃焼室壁面温度が
約600℃以上に高くなるため、ナチュラルガス、ガソ
リン等を燃料とした場合には、圧縮比を高くなるように
構成したエンジンに、吸気弁から燃料ガスと空気とを混
合して高圧縮すると、自己着火が発生し、上死点TDC
のはるか手前で燃焼を始めることになり、ノッキングを
起こしてエンジンとして成立しないものになる。
【0012】また、副室を備えたエンジンでは、副室容
積はシリンダ全体の容積即ち主室容積に対して2.5〜
5%が設計上適正なものである。ナチュラルガスの空燃
比(容積)は9.5であるので、空気過剰率λを1.3
とした場合に、副室はシリンダ吸気量の8〜10%程度
の容積を必要し、この範囲が性能上不可欠である。この
ような容積を有するサイズの副室をシリンダヘッドに設
けることは設計上困難であるので、ガス燃料を圧縮して
その容積当たりの重量を増加させることが必要である。
【0013】そこで、この発明の目的は、上記の課題を
解決することであり、エンジンの遮熱化により冷却系を
除去すると共に排気系に集まった熱エネルギーを利用す
ることができる遮熱エンジンに適用して好ましく、特
に、ナチュラルガスの燃料即ちガス燃料を圧縮してその
容積当たりのマス即ち重量を増加させ、その圧縮したガ
ス燃料を連絡孔を閉鎖した状態で副室に供給し、また、
エンジン負荷に応じてガス燃料の圧力を増減させて圧縮
ガス燃料を副室に供給し、連絡孔に設けた連絡孔弁及び
副室の燃料入口に設けた燃料弁の開閉タイミングを制御
して圧縮比を20〜22まで高めて熱効率を高め、ガス
燃料の自己着火を防止してノッキングの発生を防止し、
スムースなエンジン作動を可能にしたガスエンジンにお
ける燃料供給装置を提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記の目的
を達成するために、次のように構成されている。即ち、
この発明は、燃料入口を備えたシリンダヘッド側の副
室、シリンダ側の主室、前記副室と前記主室を連通する
連絡孔、燃料タンク又は都市ガス等の燃料供給源からの
ガス燃料を加圧する加圧ポンプ、該加圧ポンプで加圧さ
れたガス燃料を逆止弁を備えた通路を通じて蓄圧する蓄
圧室、該蓄圧室のガス燃料を前記副室に供給するため前
記燃料入口に連通するガス燃料制御弁を備えた燃料通
路、前記蓄圧室内を空気室とガス燃料室に分割してガス
燃料圧を調整できるピストン、前記空気室に空気制御弁
を備えた空気通路を通じて連通するターボチャージャの
コンプレッサ、及び前記空気室内の圧縮空気をリークさ
せるソレノイドバルブを有するガスエンジンにおける燃
料供給装置に関する。
【0015】また、このガスエンジンにおける燃料供給
装置において、エンジン負荷を検出するセンサーの検出
信号に応答して前記蓄圧室のガス燃料の圧力を調整し、
その圧縮ガス燃料を前記副室に供給するものである。
【0016】また、このガスエンジンにおける燃料供給
装置は、前記主室と前記副室をセラミックスで遮熱構造
に構成した遮熱エンジンに適用したものである。
【0017】
【作用】この発明によるガスエンジンにおける燃料供給
装置は、上記のように構成されており、次のように作用
する。即ち、このガスエンジンにおける燃料供給装置
は、燃料タンクからのガス燃料を加圧する加圧ポンプで
加圧されたガス燃料を逆止弁を備えた通路を通じて蓄圧
室に蓄圧し、該蓄圧室のガス燃料を燃料入口に連通する
ガス燃料制御弁を備えた燃料通路を通じて副室に供給す
るので、エンジン負荷に応じた最適に圧縮された圧縮ガ
ス燃料を前記蓄圧室から前記副室に供給でき、ガス燃料
のマス即ちガス燃料の絶対量を増加させることができ、
所定のサイズの副室に十分なガス燃料を供給でき、燃焼
に必要な適正な空燃比で燃焼させることができ、熱効率
を向上させることができる。
【0018】また、前記蓄圧室の空気室側には、ターボ
チャージャのコンプレッサが連通しているので、エンジ
ンの負荷が大きくなると、エンジンからターボチャージ
ャのタービンへ排気される排気ガスエネルギーは大きく
なり、それに応じてコンプレッサからエンジンへ送り込
まれる過給圧も高くなる。従って、前記蓄圧室の前記空
気室のピストンに作用する圧縮空気圧は高くなり、ガス
燃料室のガス燃料を高圧縮することになり、エンジン負
荷に適した圧縮ガス燃料を副室に送り込むことができ
る。
【0019】即ち、このガスエンジンで使用される燃料
は、ナチュラルガスであって気体であるので、圧縮しな
いと絶対量が少なくなり、燃料が不足することになる。
ところが、ナチュラルガスは液化するには、相当の高圧
にしなければならないが、それは不可能であり、危険が
ともなう。そして、燃料タンクの圧は通常、1気圧であ
り、しかもガス燃料の圧は不安定な状態である。そこ
で、ガス燃料の圧を大きくしてガス燃料のマス、即ち絶
対量を増加させることである。通常、副室の体積割合
は、空気/ガス燃料=9.5である。従って、空気に対
して燃料は1/10.5×100=10%が必要であ
る。それ故に、1000ccで100ccの副室が必要
になる。そこで、ガス燃料を圧縮して50cc位のサイ
ズの副室の構造にしたい。空気過剰率λ=1.3〜1.
2とすると、1.3〜1.2×9.5=11.4が必要
である。従って、100×1/12.4=8%になる。
【0020】
【実施例】以下、図面を参照して、この発明によるガス
エンジンにおける燃料供給装置の実施例を説明する。図
1はこの発明によるガスエンジンにおける燃料供給装置
の一実施例を示す断面図、図2はこの燃料供給装置を備
えたガスエンジンとしての遮熱型ガスエンジンの一実施
例を示す断面図、及び図3は図2の線A−Aにおける断
面図である。
【0021】このガスエンジンにおける燃料供給装置
は、遮熱エンジンに適用した遮熱型ガスエンジンであ
り、シリンダブロック14、シリンダブロック14に固
定されたシリンダヘッド7、シリンダヘッド7に形成さ
れた吸気ポート25、吸気ポート25に配置された吸気
弁20、シリンダヘッド7に形成された排気ポート3
1、排気ポート31に配置された排気弁32、シリンダ
ヘッド7に形成した穴部19に配置した遮熱構造の壁体
3で形成した副室2、シリンダブロック14に形成した
孔部21に嵌合したシリンダライナ22、該シリンダラ
イナ22に形成したシリンダ18内を往復運動するピス
トン15、シリンダ18側に形成される遮熱構造の主室
1、及び主室1と副室2とを連通する壁体3に形成した
連絡孔30を有している。
【0022】この遮熱型ガスエンジンにおいて、主室1
はシリンダヘッド7に形成した穴部9に嵌合した壁体で
あるヘッドライナ10で形成されている。ヘッドライナ
10は、シリンダ18の一部を構成するライナ上部28
とヘッド下面部11から構成されている。ヘッド下面部
11の上面には、副室2を構成する壁体3が一体的に形
成されている。壁体3は、シリンダヘッド7の穴部19
に嵌合した上部壁体12と下部壁体13から構成されて
いる。ヘッド下面部11には、吸排気弁20,32のバ
ルブシート26と連絡孔弁4のバルブシート24が形成
されている。
【0023】また、この遮熱型ガスエンジンは、燃料供
給源としてのナチュラルガスを収容した燃料タンク2
7、燃料タンク27からのナチュラルガスを蓄圧するリ
ザーバチャンバ即ち蓄圧室6、蓄圧室6のナチュラルガ
スを燃料入口23から副室2に供給するため、副室2と
蓄圧室6を連通する燃料通路8、主室1と副室2とを連
通する連絡孔30に配置した連絡孔弁4、燃料入口23
に配置して吸入行程に開放して副室2にナチュラルガス
を供給する燃料弁5を有している。燃料供給源として
は、燃料タンク27を設けることなく、都市ガス等から
直接供給することもできる。
【0024】また、連絡孔30の領域では、燃焼ガスで
高温になるため、連絡孔30に配置した連絡孔弁4は高
温強度を有する耐熱性に優れた窒化ケイ素、炭化ケイ素
等のセラミックスから製作されている。燃料弁5は、電
磁力で開閉される電磁駆動バルブであり、エンジン負荷
に応じて開弁期間が決定されている。燃料弁5が燃料入
口23を開放することによって、ナチュラルガスである
ガス燃料が蓄圧室6から必要量だけ副室2に供給され
る。
【0025】ピストン15は、耐熱性に優れた窒化ケイ
素当のセラミックスから成るピストンヘッド16と、ピ
ストンヘッド16に結合リング29でメタルフローによ
って固定したピストンスカート17から構成されてい
る。また、主室1を形成する壁体であるヘッドライナ1
0、副室2を形成する壁体3を構成する上部壁体12と
下部壁体13、シリンダライナ22及びピストンヘッド
16は、耐熱性に優れた窒化ケイ素等のセラミックスで
作製されている。従って、燃焼後期のガス温度が高くな
っても十分な強度を有し、未燃炭化水素HC等の排出が
少なくなり、高効率エンジンを達成できる。
【0026】このガスエンジンにおける燃料供給装置
は、特に、上記遮熱型ガスエンジンにおいて、燃料タン
ク27からのナチュラルガスであるガス燃料を加圧する
送圧ポンプ即ち加圧ポンプ40、加圧ポンプ40で加圧
されたガス燃料を逆止弁39を備えた通路38を通じて
蓄圧する蓄圧室6、該蓄圧室6のガス燃料を副室2に供
給するため、燃料入口23に連通するガス燃料制御弁4
9を備えた燃料通路8、蓄圧室6内を空気室47とガス
燃料室46に分割してガス燃料圧を調整できるピストン
45、空気室47に空気制御弁44を備えた空気通路4
3を通じて連通するターボチャージャ51のコンプレッ
サ52、及び空気室47内の圧縮空気をリークさせるソ
レノイドバルブ50を有するものである。蓄圧室6のガ
ス燃料室46内に蓄圧された圧縮ガス燃料は、コントロ
ーラ33の指令でソレノイド37を付勢してガス燃料制
御弁49を開放することによって、蓄圧室6のガス燃料
室46内に蓄圧された圧縮ガス燃料が燃料通路8を通じ
て副室2に供給されるように構成されている。ターボチ
ャージャ51は、遮熱型ガスエンジンからの排気ガスエ
ネルギーで駆動されるタービン53及びタービン53に
シャフトで連結したコンプレッサ52を有しており、場
合によっては、シャフトに取り付けた発電・電動機54
を有する構造に構成できる。
【0027】更に、この燃料供給装置は、エンジン負荷
を検出するセンサー34の検出信号に応答してコントロ
ーラ33によって加圧ポンプ40の作動を制御してガス
燃料の圧力を増減させると共に、空気制御弁44及びソ
レノイドバルブ50の開閉作動を制御し、蓄圧室6のガ
ス燃料の圧力を調整して、圧縮ガス燃料をガス燃料制御
弁49の開閉作動を制御して副室2に供給するものであ
る。即ち、ガス燃料の加圧力は加圧ポンプの回転数を上
昇或いは下降させることで制御できるが、エンジン負荷
の変動が急速である場合には、空気制御弁44を開放し
て蓄圧室6の空気室47にターボチャージャ51のコン
プレッサ52のブースト圧を作用させ、ガス燃料室46
内に蓄圧されたガス燃料を加圧力を増加させ、ガス燃料
量を増加させるように制御する。
【0028】また、この燃料供給装置については、蓄圧
室6の空気室47内の空気圧をリークさせる時には、空
気制御弁44を閉鎖してソレノイド42を付勢してソレ
ノイドバルブ50を開放し、空気室47内の空気圧を通
路41を通じて大気に放出し、空気室47内の空気圧を
大気圧にする。空気室47内の空気圧が大気圧になれ
ば、ピストン45に作用する力はスプリング48のばね
力のみになり、蓄圧室6内のガス燃料室46の圧力はス
プリング48のばね力で設定された圧になる。
【0029】この遮熱型ガスエンジンは、図4に示すよ
うに、吸入行程IS、圧縮行程CS、膨張行程WS及び
排気行程ESの4つのサイクルを順次繰り返すことによ
って作動されるものである。図4には、各弁の開放タイ
ミングが示されており、排気弁32の開放時期は符号E
V、連絡孔弁4の開放時期は符号TV、吸気弁20の開
放時期は符号IV及び燃料弁5の開放時期は符号FVで
示されている。連絡孔弁4と燃料弁5とは、電磁バルブ
駆動装置35と36によって電磁力によって開閉駆動さ
れる。吸気弁25と排気弁32は、従来のようなカム駆
動による動弁機構で駆動されるように構成されている
が、場合によっては、電磁力によって開閉駆動されるよ
うに構成してもよいものである。
【0030】この遮熱型ガスエンジンにおいて、吸入行
程で連絡孔弁4による連絡孔30の閉鎖と同時に、吸気
弁20が吸気ポート25を開放し、吸気ポート25を通
じて主室1に吸入空気が供給される。この時、吸気弁2
0の開放時期は上死点TDC後30°〜40°で吸気弁
20は吸気ポート25を開放即ち開弁する。次いで、吸
入行程中途で燃料弁5が燃料入口23を開放し、蓄圧室
6から副室2に蓄圧室6内のナチュラルガスのガス燃料
が燃料通路8を通じて供給される。蓄圧室6から副室2
にガス燃料が供給される時には、連絡孔弁4によって連
絡孔30が閉鎖された状態であり、副室2には燃焼後の
排気ガスが残留しているので、蓄圧室6からのガス燃料
が副室2に導入されると、ガス燃料は受熱して副室2内
で活性化する。
【0031】次に、この遮熱型ガスエンジンにおいて、
圧縮行程終盤付近までは、連絡孔弁4によって連絡孔3
0は閉鎖されており、主室1での吸入空気を圧縮して圧
縮比を大きくする。次いで、燃料弁5が燃料入口23を
閉鎖して蓄圧室6から副室2へのガス燃料の供給が停止
され、圧縮行程終盤付近で連絡孔弁4が連絡孔30を開
放し、連絡孔30を通じて高圧縮で高温化した空気が主
室1から副室2へ一気に流入する。この時、連絡孔弁4
の連絡孔30の開放時期は、爆発上死点TDC前30°
〜0°の間に開口するように制御されている。該吸入空
気は活性化したガス燃料と混合を促進して着火燃焼し、
燃焼が急速に進展して副室2の火炎が主室1へ噴出し、
膨張行程へ移行する。膨張行程では、主室1に存在する
新気と火炎とは混合を促進して短期間に燃焼を完結す
る。この膨張行程では、連絡孔30の開放状態を維持し
て副室2から主室1へ火炎を噴出させて仕事をさせ、排
気行程に移行する。排気弁32は、膨張行程終盤付近で
排気ポート31を開放し、排気行程上死点TDC前10
°で閉鎖する。排気行程上死点TDC後30°までに連
絡孔弁4は連絡孔30を閉鎖し、吸気バルブ20は吸気
ポート25を上死点TDC後30°〜40°の吸入行程
で開放し、引き続く吸入行程での吸気ポート25からの
吸入空気が副室2内に流入するのを遮断する。
【0032】この遮熱型ガスエンジンには、エンジン負
荷を検出するセンサー34が設けられ、該センサー34
の検出信号はコントローラ33に入力される。コントロ
ーラ33は、部分負荷、全負荷のエンジン負荷に応答し
て燃料バルブ5の開弁期間の制御を行うように構成され
ている。図3に示すように、エンジンの部分負荷時にお
ける燃料弁5の開弁期間の最短期間の下限は、符号FV
minで示しており、また、エンジンの全負荷時におけ
る燃料弁5の開弁期間の最長期間の上限は、符号FVm
axで示している。即ち、燃料弁5の開弁時期は、部分
負荷時と全負荷時で同時であり、吸入行程の中間付近で
開弁し、部分負荷時の最短開弁期間の下限は圧縮行程前
半で閉弁し、全負荷時の最長開弁期間の上限は圧縮行程
終盤で閉弁し、同時に連絡孔30が開弁するように制御
され、燃料弁5と連絡孔弁4の開弁時期は重ならないよ
うに制御される。そして、コントローラ33は、エンジ
ンの負荷状態に応答して最短開弁期間FVminと最長
開弁期間FVmaxとで囲まれる斜線部分の間で燃料弁
5の開弁期間を制御するように構成されている。
【0033】この遮熱型ガスエンジンは、上記のよう
に、副室2に連絡孔30と燃料入口23を設け、ナチュ
ラルガスを溜めた燃料タンク27からのナチュラルガス
を蓄圧室6に蓄圧し、該蓄圧室6のナチュラルガスを連
絡孔弁4で連絡孔30を閉鎖した状態で燃料入口23か
ら副室2内に供給し、また吸気ポート25から主室1へ
吸入した吸入空気を連絡孔弁4で連絡孔30を閉鎖した
状態で副室2には吸入空気が供給されない状態でピスト
ン15の上昇の圧縮行程で圧縮されるので、吸入空気が
主室1内で高圧縮比になっても、副室2内には空気の供
給が断たれているので副室2内に供給された燃料が自己
着火することなく、ノッキングが発生することがない。
従って、この遮熱型ガスエンジンは、圧縮比を20以上
の高圧縮比に構成でき、高性能の予混合給気型エンジン
に構成することができる。
【0034】また、連絡孔弁4が連絡孔30を開放する
ことで、主室1から高圧縮比の吸入空気が副室2に流入
して燃料ガスと吸入空気とが混合して着火し、当量比の
大きい燃料リッチな状態で高速燃焼してNOX の発生が
抑制される。更に、燃焼後の排気ガスを含んだ副室2に
は、蓄圧室6からのガス燃料が導入され、該ガス燃料は
受熱して活性化する。
【0035】
【発明の効果】この発明によるガスエンジンにおける燃
料供給装置は、上記のように構成されており、次のよう
な効果を有する。即ち、このガスエンジンにおける燃料
供給装置は、燃料タンクからのガス燃料を加圧する加圧
ポンプで加圧されたガス燃料を逆止弁を備えた通路を通
じて蓄圧室に蓄圧し、該蓄圧室のガス燃料を燃料入口に
連通するガス燃料制御弁を備えた燃料通路を通じて副室
に供給するので、エンジン負荷に応じた最適に圧縮され
たガス燃料を前記蓄圧室から前記副室に供給でき、燃焼
に必要な適正な空燃比で燃焼させることができ、熱効率
を向上させることができる。それ故に、この燃料供給装
置を用いれば、副室のサイズを大きく構成する必要がな
く、エンジン負荷に最適のガス燃料量を蓄圧室から副室
に常に適正に送り込むことができ、ガスエンジンでは良
好な燃焼状態を確保でき、NOX 、HCの発生を抑制し
た熱効率の良好なエンジンを提供できる。
【0036】また、前記蓄圧室の空気室側には、ターボ
チャージャのコンプレッサが連通しているので、エンジ
ンの負荷が大きくなると、エンジンからターボチャージ
ャのタービンへ排気される排気ガスエネルギーは大きく
なり、それに応じてコンプレッサからエンジンへ送り込
まれる過給圧も高くなる。従って、前記蓄圧室の前記空
気室のピストンに作用する圧縮空気圧は高くなり、ガス
燃料室のガス燃料を高圧縮することになり、エンジン負
荷に適した圧縮ガス燃料を副室に送り込むことができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明によるガスエンジンにおける燃料供給
装置の一実施例を示す概略断面図である。
【図2】この発明による燃料供給装置を備えたガスエン
ジンの一実施例としての遮熱型ガスエンジンを示す断面
図である。
【図3】図2の遮熱型ガスエンジンの線A−Aにおける
断面図である。
【図4】図2の遮熱型ガスエンジンにおけるバルブ開度
期間を示す線図である。
【符号の説明】
1 主室 2 副室 3 壁体 6 蓄圧室 7 シリンダヘッド 8 燃料通路 18 シリンダ 23 燃料入口 27 燃料タンク 30 連絡孔 33 コントローラ 34 センサー 39 逆止弁 40 加圧ポンプ 44 空気制御弁 45 ピストン 46 ガス燃料室 47 空気室 49 ガス燃料制御弁 50 ソレノイドバルブ 51 ターボチャージャ 52 コンプレッサ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃料入口を備えたシリンダヘッド側の副
    室、シリンダ側の主室、前記副室と前記主室を連通する
    連絡孔、燃料供給源からのガス燃料を加圧する加圧ポン
    プ、該加圧ポンプで加圧されたガス燃料を逆止弁を備え
    た通路を通じて蓄圧する蓄圧室、該蓄圧室のガス燃料を
    前記副室に供給するため前記燃料入口に連通するガス燃
    料制御弁を備えた燃料通路、前記蓄圧室内を空気室とガ
    ス燃料室に分割してガス燃料圧を調整できるピストン、
    前記空気室に空気制御弁を備えた空気通路を通じて連通
    するターボチャージャのコンプレッサ、及び前記空気室
    内の圧縮空気をリークさせるソレノイドバルブを有する
    ガスエンジンにおける燃料供給装置。
  2. 【請求項2】 エンジン負荷を検出するセンサーの検出
    信号に応答して前記蓄圧室のガス燃料の圧力を調整し、
    その圧縮ガス燃料を前記副室に供給する請求項1に記載
    のガスエンジンにおける燃料供給装置。
  3. 【請求項3】 前記主室と前記副室をセラミックスで遮
    熱構造に構成した遮熱エンジンに適用した請求項1に記
    載のガスエンジンにおける燃料供給装置。
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