JPH06337681A - 吸音材 - Google Patents

吸音材

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JPH06337681A
JPH06337681A JP5151484A JP15148493A JPH06337681A JP H06337681 A JPH06337681 A JP H06337681A JP 5151484 A JP5151484 A JP 5151484A JP 15148493 A JP15148493 A JP 15148493A JP H06337681 A JPH06337681 A JP H06337681A
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JP
Japan
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group
aluminum
coating
sound absorbing
weight
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Application number
JP5151484A
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Yasushi Otaki
靖史 大瀧
Hideyuki Hanaoka
秀行 花岡
Kinji Yamada
欣司 山田
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JSR Corp
Original Assignee
Japan Synthetic Rubber Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明のアルミ多孔質吸音材は、特定の無機
コーティング材で塗装されているため耐蝕性、耐候性、
耐熱性、曲げ加工性に優れ、また吸着塗装による吸音特
性の低下はなく、かつ外観上の色むらもなく、屋内外の
防音壁に有用な材料である。 【構成】 アルミニウム多孔質材の表面を一般式RSi
(OR′)3 〔式中、Rは炭素数1〜8の有機基、R′
は炭素数1〜5のアルキル基を示す。〕で表わされるオ
ルガノアルコキシシランの加水分解部分縮合物を含有す
る無機コーティング材で塗装していることを特徴とする
吸音材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高速道路、橋梁、鉄
道、一般道路、その他の屋外構築物に付設される防音
壁、または公会堂、音楽堂、体育館、室内プール、劇場
などにおける屋内防音壁などに使用して有用な吸音材に
係るものである。
【0002】
【従来の技術】屋外防音壁や屋内防音壁に板状や塊状を
なすアルミニウム多孔質材(以下、これをアルミ多孔質
材と略記することがある。)が使用されている。このア
ルミ多孔質材を使用するに当たっては、着色用顔料を混
和した有機系コーティング材をこの多孔質材表面に比較
的厚目に塗布し、多孔質材表面に耐蝕性、耐候性を付与
している。しかし、アルミ多孔質材は表面が平坦でな
く、また多孔質材の密度が不均一であることに基づい
て、有機系コーティング材を塗布した場合、色むらが生
じたり、コーティング材が気孔を部分的に閉塞させ、吸
音率の低下を起こすという問題がある。また、耐候性に
おいても、色あせ、白化などを起こすという問題があ
る。そのため、アルミ多孔質材の吸音率を低下させず、
塗装の色むらが発生しない耐候性に優れたコーティング
材の開発が望まれている。
【0003】例えば、特開平3−131900には、テ
トラアルコキシシランとチタニウムテトラアルコキシド
の加水分解部分縮合物を含有するコーティング材を被覆
することにより、吸音性能の低下、外観上の色むらのな
いアルミ多孔質材からなる吸音材が開示されている。し
かしながら、前記特開平3−131900に記載された
方法では、塗膜厚みが薄いため、隠ぺい力の弱い色調
(白色などの淡彩色)では色むらが生じやすい。また、
厚く塗装するとクラックが入り、かつ曲げ加工によりク
ラックが成長しやすく、耐蝕性に問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記状況を鑑
み、吸音性能の低下がなく、外観上の色むらがなく、耐
蝕性、耐候性に優れ、かつ曲げ加工性に優れたアルミ多
孔質材からなる吸音材を提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、アルミ多孔質
材の表面を特定のオルガノアルコキシシラン加水分解部
分縮合物を含有するコーティング材で被覆することによ
り、吸音性能の低下、外観上の色むらがなく、曲げ加工
性に優れ、耐蝕性、耐候性に優れたアルミ多孔質材から
なる吸音材を得ようとするものである。
【0006】すなわち、本発明は、 RSi(OR′)3 ………………………………… (I) 〔式中、Rは炭素数1〜8の有機基、R′は炭素数1〜
5のアルキル基を示す。〕で表わされるオルガノアルコ
キシシランの加水分解部分縮合物を含有するコーティン
グ材で被覆したアルミ多孔質材を用いることを特徴とす
る吸音材に関するものである。
【0007】(I)式のオルガノアルコキシシラン中の
Rは、炭素数1〜8の有機基であり、例えば、メチル
基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基などの
アルキル基、その他γ−クロロプロピル基、ビニル基、
3,3,3−トリフロロプロピル基、γ−グリシドキシ
プロピル基、γ−メタクリルオキシプロピル基、γ−メ
ルカプトプロピル基、フェニル基、3,4−エポキシシ
クロヘキシルエチル基、γ−アミノプロピル基などが挙
げられる。また、オルガノアルコキシシラン中のR′
は、炭素数1〜5のアルキル基であり、例えば、メチル
基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−
ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基などが挙げ
られる。
【0008】これらのオルガノアルコキシシランの具体
例としては、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエ
トキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリ
エトキシシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、n
−プロピルトリエトキシシラン、i−プロピルトリメト
キシシラン、i−プロピルトリエトキシシラン、γ−ク
ロロプロピルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピル
トリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニ
ルトリエトキシシラン、3,3,3−トリフロロプロピ
ルトリメトキシシラン、γ−メタクリルオキシプロピル
トリメトキシシラン、γ−メタクリルオキシプロピルト
リエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェ
ニルトリエトキシシラン、3,4−エポキシシクロヘキ
シルエチルトリメトキシシラン、3,4−エポキシシク
ロヘキシルエチルトリエトキシシランなどが挙げられ
る。
【0009】これらのオルガノアルコキシシランは1種
単独で使用することも、また2種以上を併用することも
できる。また、一般式RSi(OR′)3 で表示される
オルガノアルコキシシランのうち、50モル%以上がC
3 Si(OR′)3 であることが好ましい。さらに、
必要に応じて種々のジアルキルジアルコキシシラン、テ
トラアルコキシシランなどを併用し、共縮合することも
可能である。かかるオルガノアルコキシシランは、加水
分解によってアルコールを遊離すると共に、重縮合を生
起し、オルガノポリシロキサンを生成する。
【0010】本発明に使用されるオルガノポリシロキサ
ンのポリスチレン換算重量平均分子量は500〜50,
000であり、好ましくは600〜30,000であ
る。500未満では得られるコーティング被膜にクラッ
クが生じやすく、一方、50,000を超えると同被膜
の硬化が不十分となる。
【0011】本発明のコーティング材は、前記オルガノ
ポリシロキサン単独でも、またコロイド状シリカおよび
/またはコロイド状アルミナを併用することもできる。
かかるコロイド状シリカ、コロイド状アルミナは、前記
オルガノポリシロキサンのゲル化防止、増粘および必要
に応じて使用されるその他の充填剤の分散性の向上、ま
た得られるコーティング材によって形成される塗膜の密
着性、耐クラク性、曲げ加工性、硬度および耐熱性向上
を目的に使用するものである。
【0012】コロイド状シリカおよび/またはコロイド
状アルミナのコーティング材中における割合は、オルガ
ノポリシロキサン固形分100重量部に対して、固形分
換算で好ましくは5〜50重量部、特に好ましくは8〜
40重量部である。5重量部未満では、本発明における
コーティング材のゲル化防止、増粘、さらに必要に応じ
て使用されるその他の充填剤の分散性が十分でなく、ま
た得られるコーティング材によって形成される塗膜の硬
度が十分でなく、しかもクラックが入りやすくなる。一
方、50重量部を超えると相対的にその他の成分量が多
くなり、増粘しすぎたり、塗膜の密着性が低下する。コ
ロイド状シリカ、コロイド状アルミナを併用すると、本
発明のコーティング材の必要に応じて使用される充填剤
による着色性を損なうことなく、すなわち着色顔料など
の色彩を変えることなく、コーティング材によって形成
される塗膜のクラック防止、密着性および曲げ加工性を
向上することができる。
【0013】ここでコロイド状シリカとは、高純度の無
水ケイ酸を水または親水性有機溶媒に分散した分散液で
あり、平均粒子径が5〜30mμ、固形分濃度が10〜
40%程度のものである。このようなコロイド状シリカ
としては、例えば、日産化学工業(株)製、スノーテッ
クス、イソプロパノールシリカゾル、メタノールゾル;
触媒化成工業(株)製、カタロイド、オスカル;米国デ
ュポン社製、Ludox;米国モンサント社製、Syt
on;米国ナルコケミカル社製、Nalcoagなどを
挙げることができる。
【0014】次に、コロイド状アルミナとは、通常、水
を分散媒とするpH2.5〜6の範囲のアルミナゾル、
または親水性有機溶媒に分散したアルミナゾルであり、
アルミナ、擬ベーマイト、ベーマイトなどを5〜30重
量%程度含有したもので、通常その平均粒径が5〜20
0mμ、好ましくは10〜100mμ程度のものであ
る。このようなコロイド状アルミナとしては、例えば、
日産化学工業(株)製のアルミナゾル−100、アルミ
ナゾル−200、アルミナゾル−520などを挙げるこ
とができる。
【0015】本発明のコーティング材には、必要に応じ
てその他の充填剤を添加することができる。かかる充填
剤は水に不溶性のものであり、例えば無機系着色顔料
(白色顔料および体質顔料も含まれる。)が挙げること
ができる。
【0016】また、顔料以外の粒子状もしくは繊維状の
金属および合金ならびにこれらの酸化物、水酸化物、炭
化物、窒化物、硫化物など、具体例として、粒子状もし
くは繊維状の鉄、銅、アルミニウム、ニッケル、銀、亜
鉛、鉛、クロム、フェライト、カーボンブラック、ステ
ンレス綱、二酸化ケイ素、酸化チタン、酸化アルミニウ
ム、酸化マンガン、酸化鉄、酸化ジルコニウム、酸化コ
バルト、酸化スズ、酸化銅、合成ムライト、ジルコン
(ケイ酸ジルコニア)、水酸化アルミニウム、水酸化
鉄、炭化ケイ素、窒化ケイ素、窒化ホウ素、二硫化モリ
ブデンなどを挙げることができるが、これらに限定され
るものではない。
【0017】必要に応じて使用される、その他の充填剤
の本発明におけるコーティング材中における割合は、オ
ルガノポリシロキサン固形分100重量部に対して、好
ましくは50〜500重量部、特に好ましくは80〜3
00重量部であり、50重量部未満であると充填剤がコ
ーティング材に付与する性能を十分に発揮することがで
きず、一方、500重量部を超えると得られるコーティ
ング材がゲル化することがあり、コーティング材によっ
て形成される塗膜の硬度が悪化すると共に、アルミ多孔
質材への密着性が悪化する。また、かかるその他の充填
剤を使用せず、クリヤーコートとして、すなわちアルミ
多孔質材の金属光沢を損なうことなく耐蝕性を向上させ
ることもできる。
【0018】さらに、本発明におけるコーティング材を
より速く硬化させるに当たっては、硬化条件により硬化
促進剤を使用してもよく、比較的低い温度で硬化させる
ためには、硬化促進剤を併用する方が効果的である。か
かる硬化促進剤としては、水酸化ナトリウム、水酸化カ
リウムなどのアルカリ性化合物、アルキルチタン酸、リ
ン酸、p−トルエンスルホン酸、フタル酸などの酸化合
物、エチレンジアミン、ヘキサンジアミン、ジエチレン
トリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレン
ペンタミン、ピペリジン、ピペラジン、メタフェニレン
ジアミン、エタノールアミン、トリエチルアミン、エポ
キシ樹脂の硬化剤として用いられる各種変性アミンなど
のアミン化合物、γ−アミノピロピルトリエトキシシラ
ン、γ−(2−アミノエチル)−アミノプロピルトリメ
トキシシラン、γ−(2−アミノエチル)−アミノプロ
ピルメチルジメトキシシラン、γ−アニリノプロピルト
リメトキシシランなどのアミン系シランカップリング
剤、また、特願平5−44433に記載されたカルボン
酸型有機スズ化合物、メチルカプチド型有機スズ化合
物、スルフィド型有機スズ化合物、(C4 92 Sn
O、(C8 172 SnO、(C4 9 )SnO、(C
8 17)SnOなどの有機スズオキサイドとエチルシリ
ケート、エチルシリケート40、マレイン酸ジメチル、
マレイン酸ジエチル、フタル酸ジオクチルなどのエステ
ル化合物との反応生成物などの有機スズ化合物などが使
用される。
【0019】これらの硬化促進剤のコーティング材中に
おける割合は、本発明におけるコーティング材100重
量部に対して、通常、15重量部以下、好ましくは10
重量部以下で用いられる。
【0020】なお、本発明におけるコーティング材に
は、各種界面活性剤、前記以外のシランカップリング
剤、チタンカップリング剤、またナフテン酸、オクチル
酸、亜硝酸、亜硫酸、アルミン酸、炭酸などのアルカリ
金属塩、染料などの従来公知のその他の添加剤を添加す
ることもできる。
【0021】本発明のアルミ多孔質材は、例えば次のよ
うなものが使用される。 アルミ繊維不織布法;アルミニウム製の網状のもの
でアルミニウム繊維不織布をその両面からはさみ、また
は片面のみにあてがい、ロールの間を通して圧力を加え
成形する。かかるアルミニウムエクスパンドメタルを不
織布の形体保持材として圧延成形したものは、(株)ユ
ニックスから商品名「ポアル」の名称で市販されてい
る。 発泡法;溶融したアルミニウムを処理して、内部に
気孔が分散したものを作り、これを圧延して開気孔を形
成させる。かかる発泡アルミニウムは、神鋼鋼線(株)
から商品名「アルポラス」の名称で市販されている。 粉末治金法;アルミニウム粉末をプレス、焼結さ
せ、成形する。かかるアルミニウム多孔質材は、(株)
エヌ・ディー・シーから商品名「カルム」の名称で市販
されている。
【0022】本発明におけるアルミ多孔質材としては、
アルミニウム単体からなるもののほか、アルミニウム合
金からなるものも包含される。
【0023】本発明の吸音材を製造するには、上記に挙
げたアルミ多孔質材を用意する。一方、本発明にかかる
オルガノアルコキシシラン加水分解部分縮合物を含有す
るコーティング材を調整し、上記アルミニウム多孔質材
の表面に刷毛塗り、またはスプレーガンなどの塗装手段
により、厚さ10〜30μm程度の塗膜を形成し、室温
〜300℃程度の温度で10分〜12時間程度加熱し乾
燥する。このようにして得られたアルミ多孔質材の表面
は、化学的に安定な強固な塗膜が被覆しており、耐蝕
性、耐候性、耐熱性に優れ、また曲げ加工性に優れた吸
音材となる。
【0024】
【実施例】次に、実施例を挙げて説明する。 実施例1 アルミ多孔質材として、100μm径のアルミニウム繊
維からなる不織布の両面をアルミニウムからなるエクス
パンドメタルではさみ、押圧成形したもので厚さ1.6
mm、不織布面密度(g/m2 )1,650の物を用い
た。かかるアルミ多孔質材は、(株)ユニックスより商
品名「ポアルC−1」として市販されている。これに塗
布する塗料として、メチルトリメトキシシラン加水分解
部分縮合物およびアルミナゾルからなる固形分25%の
ワニスを合成した。かかるワニスのポリスチレン換算重
量平均分子量は約10,000であった。このワニス1
00重量部に無機系白色顔料「金生興業(株)製、ケイ
酸ジルコニア A−PAX45M、および石原産業
(株)製、酸化チタン タイペックR680」を17重
量部添加し、これをボールミルで1時間混合して均一な
着色塗装液を調製した。この塗装液を上記アルミ多孔質
材の片面にスプレーガンで均一に吹き付け、乾燥、硬化
後に形成されるアルミ多孔質材表面の着色塗装膜厚が各
々10、20、30μmになるよう塗装した。上記のよ
うにして塗装液を吹き付けたアルミ多孔質材は、吹き付
け後、乾燥器内に200℃、10分間保持して硬化さ
せ、3種の着色塗装膜厚の製品を得た。
【0025】この製品について以下に示す試験方法で各
種物性試験を行なった。 1)表層部着色塗膜厚さ;渦電流式膜厚計にて測定。 2)着色塗膜の外観;着色塗膜の外観目視による。 3)密着性;幅18mm、長さ50mmのセロテープを
着色塗装面に強く押し付けて接着し、剥離状態を調べ
る。 4)硬 度;JIS K−5400の鉛筆硬度に準拠す
る。 5)耐熱性;400℃に1時間保持し、着色塗膜の状態
を観察する。 6)耐沸騰水性;沸騰する水道水中に120時間保持
し、着色塗膜の状態を観察する。 7)耐蝕性;JIS K−5400の耐塩水噴霧性に準
拠し、336時間保持後の着色塗膜の状態を観察する。 8)耐候性;JIS K−5400のサンシャインウェ
ザメーターに準拠し、5,000時間保持後の着色塗膜
の状態を観察する。 9)曲げ加工性;着色塗膜面を外面に向け、内径150
mmの円筒となるよう曲げ加工し、着色塗膜の状態を3
0倍のルーペで観察する。 10)曲げ加工後の耐蝕性;9)の曲げ加工後、7)の耐
蝕性を実施。 11)吸音特性;JIS A−1405の垂直入射吸音率
測定法に準拠し、背後空気層50mmで行なう。
【0026】
【表1】
【0027】この製品について行なった各種物性試験結
果を表1に示す。表1から明らかなように、実施例1で
得られた製品は、耐蝕性、耐候性、耐熱性に優れ、着色
塗装による吸音特性の低下はなく、外観上の色むらもな
く、また曲げ加工性にも優れている。
【0028】実施例2 アルミ多孔質材としては、実施例1と同じ物を使用し
た。これに塗布する塗料として、メチルトリエトキシシ
ラン加水分解物部分縮合物およびコロイダルシリカから
なる固形分25%のワニスを合成した。かかるワニスの
ポリスチレン換算重量平均分子量は、約1,000であ
った。このワニス100重量部に、実施例1の無機系白
色顔料を17重量部添加し、これをボールミルで1時間
混合して均一な着色塗装液を調整した。この塗装液を実
施例1と同型のスプレーガンを用い、実施例1と同条件
にて塗装、硬化を行ない、塗装製品を得た。
【0029】この製品について行なった各種物性試験結
果を表1に示す。実施例1と同様、表1から明らかなよ
うに、実施例2で得られた製品は、耐蝕性、耐候性、耐
熱性に優れ、着色塗装による吸音特性の低下はなく、外
観上の色むらもなく、また曲げ加工性にも優れている。
【0030】比較例1 アルミ多孔質材としては、実施例の物と同じ物を使用し
た。これに塗布する塗料として、テトラエトキシシラン
およびチタニウムテトラ−n−ブトキシドの加水分解部
分縮合物からなるワニスを合成した。かかるワニスの固
形分は25%であった。このワニス100重量部に、実
施例1の無機系白色顔料を17重量部添加し、これをボ
ールミルで1時間混合して均一な着色塗料液を調整し
た。この塗料液を、上記アルミ多孔質材の片面に実施例
1と同型のスプレーガンを用い、同条件にて均一に吹き
付ける。乾燥、硬化後に形成されるアルミ多孔質材表面
の着色塗膜厚が各々5、10μmとなるように塗装し
た。上記のようにして塗装液を吹き付けたアルミ多孔質
材は、吹き付け後、室温に1時間保持して自然乾燥させ
てから、乾燥器内に150℃、1時間保持して硬化し、
塗装製品を得た。この製品について行なった各種物性試
験結果を表1に示す。表1から明らかなように、比較例
1で得られた製品は、着色塗膜にクラックが入りやす
く、また曲げ加工性に弱く、クラックが増加、成長する
ため耐蝕性に問題がある。
【0031】比較例2 アルミ多孔質材としては、実施例1と同じ物を使用し
た。これに塗布する塗料として、産業機械部品の塗装用
として市販されている白色顔料入りの標準焼き付け型メ
ラミン−アルキド樹脂塗料100重量部に合成樹脂塗料
用シンナー20重量部を添加して均一に混合し、有機系
着色塗料を調整した。これを上記アルミ多孔質材の片面
に実施例1と同型のスプレーガンを用い、均一に吹き付
ける。乾燥、硬化後に形成されるアルミ多孔質材表面の
着色塗膜厚が各々5、10μmとなるように塗装した。
上記のようにして塗装液を吹き付けたアルミ多孔質材
は、吹き付け後、乾燥器内で130℃にて20分間焼き
付けた。この製品について行なった各種物性試験結果を
表1に示す。
【0032】表1から明らかなように、比較例2で得ら
れた製品は塗料が気孔内に侵入し、部分的に気孔の閉塞
を起こし、吸音特性の低下が確認された。また、有機系
塗膜のため耐候性が悪いという問題がある。表1におけ
る吸音特性の測定結果を図1に示す。
【0033】図中Aは、実施例1で用いたアルミ多孔質
材と同じものであって、塗装を全く行なわないものにつ
いて測定した。Bは実施例1で塗装された着色塗膜厚1
0μmのアルミ多孔質材の吸音特性を示す。曲線Cは、
比較例2で塗装された着色塗膜厚5μmのアルミ多孔質
材の吸音特性を示す曲線である。この図により、実施例
1の着色塗膜厚10μmのものは、未塗装のアルミ多孔
質材と吸音特性において実質的に変化がないが(実施例
1の他の着色塗膜厚のもの、実施例2および比較例1も
未塗装品と大きな違いはなかった。)、比較例2のもの
では、吸音特性が著しく低下したことが明らかである。
【0034】
【発明の効果】本発明の着色塗装されたアルミ多孔質吸
音材は、その表面が耐蝕性、耐候性、耐熱性に優れてい
るのに併せ、着色塗装による吸音特性の低下はなく、か
つ外観上の色むらもなく、また曲げ加工性にも優れ、屋
内外の防音壁に用いて極めて有用なものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明品および比較例品の吸音特性を示
す。
【符号の説明】
A 本発明品および比較例品に用いたものと同じアルミ
多孔質材であって、表面塗装を施していないものについ
ての吸音特性を示す曲線である。 B 本明細書実施例1で塗装されたアルミ多孔質材の吸
音特性を示す曲線である。 C 比較例2で塗装されたアルミ多孔質材の吸音特性を
示す曲線である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミニウム多孔質材の表面を一般式R
    Si(OR′)3 〔式中、Rは炭素数1〜8の有機基、
    R′は炭素数1〜5のアルキル基を示す。〕で表わされ
    るオルガノアルコキシシランの加水分解部分縮合物を含
    有する無機コーティング材で塗装していることを特徴と
    する吸音材。
JP5151484A 1993-05-28 1993-05-28 吸音材 Pending JPH06337681A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2016175167A1 (ja) * 2015-04-30 2018-04-05 理想科学工業株式会社 加飾物品及び表面処理物品

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JPWO2016175167A1 (ja) * 2015-04-30 2018-04-05 理想科学工業株式会社 加飾物品及び表面処理物品

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