JPH06336834A - 乾式吹付工法及び吹付ノズル装置 - Google Patents
乾式吹付工法及び吹付ノズル装置Info
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- JPH06336834A JPH06336834A JP15147593A JP15147593A JPH06336834A JP H06336834 A JPH06336834 A JP H06336834A JP 15147593 A JP15147593 A JP 15147593A JP 15147593 A JP15147593 A JP 15147593A JP H06336834 A JPH06336834 A JP H06336834A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】リバウンド率が小さく、施工性が良く、高強度
の壁等の構造物の施工が可能な乾式吹付工法及び吹付ノ
ズル装置を提供すること。 【構成】ノズル管15の排出口の直前において、セメン
トと骨材からなる乾式吹付モルタル材料に必要量の水を
加えて混合し、セメント、骨材及び水の混合物であるモ
ルタルを高速の空気流に乗せて壁等の施工部に吹き付け
る乾式吹付工法において、ノズル管15の排出口側の部
分に可撓性ある吹出管20を取り付け、該吹出管20に
絞り環22を嵌め、吹出管の通路20cを絞って乱流を
発生させ、セメント、骨材及び水の混合物であるモルタ
ルを前記乱流により混合しながら高速の空気流に乗せて
壁等の施工部に吹き付ける。 【効果】通路を絞って発生させた乱流により、セメン
ト、骨材及び水の混ざりがよくなり、水セメント比を小
さくしても、セメント、骨材及び水を充分に混合でき、
また、吹出管は曲げ得るから、狭所での吹付作業が容易
になる。
の壁等の構造物の施工が可能な乾式吹付工法及び吹付ノ
ズル装置を提供すること。 【構成】ノズル管15の排出口の直前において、セメン
トと骨材からなる乾式吹付モルタル材料に必要量の水を
加えて混合し、セメント、骨材及び水の混合物であるモ
ルタルを高速の空気流に乗せて壁等の施工部に吹き付け
る乾式吹付工法において、ノズル管15の排出口側の部
分に可撓性ある吹出管20を取り付け、該吹出管20に
絞り環22を嵌め、吹出管の通路20cを絞って乱流を
発生させ、セメント、骨材及び水の混合物であるモルタ
ルを前記乱流により混合しながら高速の空気流に乗せて
壁等の施工部に吹き付ける。 【効果】通路を絞って発生させた乱流により、セメン
ト、骨材及び水の混ざりがよくなり、水セメント比を小
さくしても、セメント、骨材及び水を充分に混合でき、
また、吹出管は曲げ得るから、狭所での吹付作業が容易
になる。
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、乾式吹付工法及び吹
付ノズル装置、特に、可撓性のある吹出管を取り付けた
ノズル管を使う乾式吹付工法及び吹付ノズル装置に関す
る。
付ノズル装置、特に、可撓性のある吹出管を取り付けた
ノズル管を使う乾式吹付工法及び吹付ノズル装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】乾式吹付工法は、ノズル管の排出口の直
前において、セメントと骨材からなる乾式吹付モルタル
材料に必要量の水を加えて混合し、セメント、骨材及び
水の混合物であるモルタルを高速の空気流に乗せて壁等
の施工部に吹き付ける工法である。乾式吹付工法におい
ては、乾式吹付モルタル材料をノズル管の混合通路の一
端から混合通路内に空気流に乗せて連続的に供給すると
ともに、ノズル管の混合通路の途中に開口する多数の噴
射孔から水を混合通路内に連続的に供給しながら、乾式
吹付モルタル材料と水とを連続的に混合し、混合通路の
他端から排出するノズル管を備えた吹付ノズル装置を使
用している。そして、上記吹付ノズル装置として、例え
ば、(i)ノズル管の混合通路の管壁に多数の噴射孔を放
射状に形成し、各噴射孔を混合管の中心軸線に対して直
角な面上に位置させ、各噴射孔の孔の方向を正確に混合
通路の中心軸線に向け、多数の噴射孔を高圧水供給源に
接続し、多数の噴射孔から噴射される噴射水流を混合通
路の中心軸線に向けた吹付ノズル装置、(ii)ノズル管の
混合通路の管壁に、複数の噴射孔が混合通路の周方向に
向けて配設された噴射孔列を混合通路の長手方向に間隔
をおいて複数設け、各噴射孔列の複数の噴射孔の中心軸
同士を互いに平行に且つ混合通路の中心軸線と直交する
同一平面内に配設し、隣接する噴射孔列の噴射孔の各中
心軸に平行な仮想軸線同士を同一平面内に配設したと
き、一方の噴射孔列の仮想軸線と他方の噴射孔列の仮想
軸線とが互いに直交して格子を形成するように、隣接す
る噴射孔列の噴射孔を配置し、多数の噴射孔を高圧水供
給源に接続し、多数の噴射孔から噴射される噴射水流を
混合通路の流れ方向から見て格子状に形成する吹付ノズ
ル装置、等が使用されている。
前において、セメントと骨材からなる乾式吹付モルタル
材料に必要量の水を加えて混合し、セメント、骨材及び
水の混合物であるモルタルを高速の空気流に乗せて壁等
の施工部に吹き付ける工法である。乾式吹付工法におい
ては、乾式吹付モルタル材料をノズル管の混合通路の一
端から混合通路内に空気流に乗せて連続的に供給すると
ともに、ノズル管の混合通路の途中に開口する多数の噴
射孔から水を混合通路内に連続的に供給しながら、乾式
吹付モルタル材料と水とを連続的に混合し、混合通路の
他端から排出するノズル管を備えた吹付ノズル装置を使
用している。そして、上記吹付ノズル装置として、例え
ば、(i)ノズル管の混合通路の管壁に多数の噴射孔を放
射状に形成し、各噴射孔を混合管の中心軸線に対して直
角な面上に位置させ、各噴射孔の孔の方向を正確に混合
通路の中心軸線に向け、多数の噴射孔を高圧水供給源に
接続し、多数の噴射孔から噴射される噴射水流を混合通
路の中心軸線に向けた吹付ノズル装置、(ii)ノズル管の
混合通路の管壁に、複数の噴射孔が混合通路の周方向に
向けて配設された噴射孔列を混合通路の長手方向に間隔
をおいて複数設け、各噴射孔列の複数の噴射孔の中心軸
同士を互いに平行に且つ混合通路の中心軸線と直交する
同一平面内に配設し、隣接する噴射孔列の噴射孔の各中
心軸に平行な仮想軸線同士を同一平面内に配設したと
き、一方の噴射孔列の仮想軸線と他方の噴射孔列の仮想
軸線とが互いに直交して格子を形成するように、隣接す
る噴射孔列の噴射孔を配置し、多数の噴射孔を高圧水供
給源に接続し、多数の噴射孔から噴射される噴射水流を
混合通路の流れ方向から見て格子状に形成する吹付ノズ
ル装置、等が使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】乾式吹付工法により強
度の大きい壁等の構造物を施工するためには、水とセメ
ントとの混合比(すなわち、水セメント比)を小さく
し、セメント、骨材及び水を充分に混合(混練)するこ
とが必要である。また、水セメント比を小さくして、セ
メント、骨材及び水の混合が充分にできると、吹出ノズ
ルの排出口又は該排出口に取り付けた吹出管の吹出口か
ら吹き出されたモルタルが施工面に付着し易くなり、モ
ルタルのリバウンド(跳ね返り)率が小さくなり、粉塵
の発生が少なくなり、作業環境が改善され、施工性が向
上する。(i)の吹出ノズル装置を使った乾式吹付工法
は、多数の噴射孔からの多数の噴射水流が混合通路の中
心軸線に向けて噴射され、多数の噴射水流が混合通路内
を空気流に乗って流れる乾式吹付モルタル材料と接触し
て、噴射水流の水と乾式吹付モルタル材料のセメント及
び骨材とが混合され、混合物は空気流に乗って混合通路
の混合域からノズル管の排出口又は該排出口に取り付け
た吹出管の吹出口まで移動して吹き出される。しかし、
(i)の吹出ノズル装置においては、噴射水流と乾式吹付
モルタル材料との接触の機会が充分でなく接触時間も短
いからセメント、骨材及び水が充分に混合されないた
め、ノズル管の混合域からその排出口又は吹出管の吹出
口に移動する過程で、混合物中の水が通路の外周層(特
に下層)に、混合物中のセメント及び骨材が通路の中央
層に集まる傾向が生じる。そのため、吹出ノズルの排出
口又は吹出管の吹出口から吹き出されたモルタルが施工
部に付着しにくく、モルタルのリバウンド率が大きくな
り、粉塵が発生し、作業環境及び施工性が悪くなるとい
う欠点がある。
度の大きい壁等の構造物を施工するためには、水とセメ
ントとの混合比(すなわち、水セメント比)を小さく
し、セメント、骨材及び水を充分に混合(混練)するこ
とが必要である。また、水セメント比を小さくして、セ
メント、骨材及び水の混合が充分にできると、吹出ノズ
ルの排出口又は該排出口に取り付けた吹出管の吹出口か
ら吹き出されたモルタルが施工面に付着し易くなり、モ
ルタルのリバウンド(跳ね返り)率が小さくなり、粉塵
の発生が少なくなり、作業環境が改善され、施工性が向
上する。(i)の吹出ノズル装置を使った乾式吹付工法
は、多数の噴射孔からの多数の噴射水流が混合通路の中
心軸線に向けて噴射され、多数の噴射水流が混合通路内
を空気流に乗って流れる乾式吹付モルタル材料と接触し
て、噴射水流の水と乾式吹付モルタル材料のセメント及
び骨材とが混合され、混合物は空気流に乗って混合通路
の混合域からノズル管の排出口又は該排出口に取り付け
た吹出管の吹出口まで移動して吹き出される。しかし、
(i)の吹出ノズル装置においては、噴射水流と乾式吹付
モルタル材料との接触の機会が充分でなく接触時間も短
いからセメント、骨材及び水が充分に混合されないた
め、ノズル管の混合域からその排出口又は吹出管の吹出
口に移動する過程で、混合物中の水が通路の外周層(特
に下層)に、混合物中のセメント及び骨材が通路の中央
層に集まる傾向が生じる。そのため、吹出ノズルの排出
口又は吹出管の吹出口から吹き出されたモルタルが施工
部に付着しにくく、モルタルのリバウンド率が大きくな
り、粉塵が発生し、作業環境及び施工性が悪くなるとい
う欠点がある。
【0004】(ii)の吹付ノズル装置を使った乾式吹付工
法は、多数の噴射孔から噴射される噴射水流が混合通路
の流れ方向から見て格子状に形成され、格子状になった
多数の噴射水流と混合通路内を空気流に乗って流れる乾
式吹付モルタル材料とを接触させて、噴射水流の水と乾
式吹付モルタル材料のセメント及び骨材とを混合し、混
合物を空気流に乗せて混合通路の混合域からノズル管の
排出口又は吹出管の吹出口に移動させて壁等の施工部に
吹き付けている。(ii)の吹付ノズル装置は、(i)のもの
と比べて、噴射水流と乾式吹付モルタル材料との接触の
機会が多くなり、接触時間も長くなりセメント、骨材及
び水の混合がよくなる。しかし、(i)の吹付ノズルと同
様に、混合域からノズル管の排出口又は吹出管の吹出口
に移動する過程で、混合物中の水が通路の外周層(特に
下層)に、混合物中のセメント及び骨材が通路の中央層
に集まる傾向をなくすことができない。そのため、ノズ
ル管の排出口又は吹出管の吹出口から吹き出されたモル
タルの施工部への付着力が充分でなく、リバウンド率の
低下の程度にも改善の余地が残っている。この発明の解
決しようとする課題は、従来の(i)又は(ii)の吹付ノズ
ル装置を使った乾式吹付工法の上記のような欠点を有し
ない乾式吹付工法及び吹付ノズル装置を提供すること、
換言すると、リバウンド率が小さく、施工性がよく、高
強度の壁等の構造物の施工が可能な乾式吹付工法及び吹
付ノズル装置を提供することにある。
法は、多数の噴射孔から噴射される噴射水流が混合通路
の流れ方向から見て格子状に形成され、格子状になった
多数の噴射水流と混合通路内を空気流に乗って流れる乾
式吹付モルタル材料とを接触させて、噴射水流の水と乾
式吹付モルタル材料のセメント及び骨材とを混合し、混
合物を空気流に乗せて混合通路の混合域からノズル管の
排出口又は吹出管の吹出口に移動させて壁等の施工部に
吹き付けている。(ii)の吹付ノズル装置は、(i)のもの
と比べて、噴射水流と乾式吹付モルタル材料との接触の
機会が多くなり、接触時間も長くなりセメント、骨材及
び水の混合がよくなる。しかし、(i)の吹付ノズルと同
様に、混合域からノズル管の排出口又は吹出管の吹出口
に移動する過程で、混合物中の水が通路の外周層(特に
下層)に、混合物中のセメント及び骨材が通路の中央層
に集まる傾向をなくすことができない。そのため、ノズ
ル管の排出口又は吹出管の吹出口から吹き出されたモル
タルの施工部への付着力が充分でなく、リバウンド率の
低下の程度にも改善の余地が残っている。この発明の解
決しようとする課題は、従来の(i)又は(ii)の吹付ノズ
ル装置を使った乾式吹付工法の上記のような欠点を有し
ない乾式吹付工法及び吹付ノズル装置を提供すること、
換言すると、リバウンド率が小さく、施工性がよく、高
強度の壁等の構造物の施工が可能な乾式吹付工法及び吹
付ノズル装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明は、前記課題を
解決するための手段として、次の構成を採用する。この
発明の構成は、ノズル管の排出口の直前において、セメ
ントと骨材からなる乾式吹付モルタル材料に必要量の水
を加えて混合し、セメント、骨材及び水の混合物である
モルタルを高速の空気流に乗せて壁等の施工部に吹き付
ける乾式吹付工法において、ノズル管の排出口に可撓性
ある吹出管を取り付け、該吹出管に絞り環を嵌め、吹出
管の通路を絞って乱流を発生させ、セメント、骨材及び
水の混合物であるモルタルを前記乱流により混合しなが
ら高速の空気流に乗せて壁等の施工部に吹き付けること
を特徴とする乾式吹付工法にある。好適な実施形態にお
いては、吹出管に収斂する二つの面を含む断面が台形、
三角形、扇形等の短筒からなる絞り環を嵌め、絞り環に
よって大きく絞られる吹出管の部分を下側にして、吹出
管の下側を流れるセメント、骨材及び水の混合物を大き
く絞られる吹出管の部分で上方に移動させて混合しなが
ら、セメント、骨材及び水の混合物であるモルタルを高
速の空気流に乗せて吹出管の先端から壁等の施工部に向
け吹き付ける。
解決するための手段として、次の構成を採用する。この
発明の構成は、ノズル管の排出口の直前において、セメ
ントと骨材からなる乾式吹付モルタル材料に必要量の水
を加えて混合し、セメント、骨材及び水の混合物である
モルタルを高速の空気流に乗せて壁等の施工部に吹き付
ける乾式吹付工法において、ノズル管の排出口に可撓性
ある吹出管を取り付け、該吹出管に絞り環を嵌め、吹出
管の通路を絞って乱流を発生させ、セメント、骨材及び
水の混合物であるモルタルを前記乱流により混合しなが
ら高速の空気流に乗せて壁等の施工部に吹き付けること
を特徴とする乾式吹付工法にある。好適な実施形態にお
いては、吹出管に収斂する二つの面を含む断面が台形、
三角形、扇形等の短筒からなる絞り環を嵌め、絞り環に
よって大きく絞られる吹出管の部分を下側にして、吹出
管の下側を流れるセメント、骨材及び水の混合物を大き
く絞られる吹出管の部分で上方に移動させて混合しなが
ら、セメント、骨材及び水の混合物であるモルタルを高
速の空気流に乗せて吹出管の先端から壁等の施工部に向
け吹き付ける。
【0006】また、この発明の構成は、乾式吹付モルタ
ル材料をノズル管の混合通路の一端から混合通路内に空
気流に乗せて連続的に供給しながら、ノズル管の混合通
路の途中に開口する多数の噴射孔から加圧水を混合通路
内に連続的に供給して、乾式吹付モルタル材料と水とを
連続的に混合し、セメント、骨材及び水の混合物である
モルタルを高速の空気流に乗せて壁等の施工部に吹き付
ける吹付ノズル装置において、混合管の排出口に可撓性
ある吹出管が取り付けられ、該吹出管に非円形断面の絞
り環が嵌められ、絞り環によって吹出管が変形され、該
吹出管の通路が非円形断面に絞られて乱流が生じるよう
にしたことを特徴とする吹付ノズル装置にある。好まし
い実施形態においては、絞り環を短筒で構成し、短筒の
断面を鋭角をなして収斂する二つの面を含む台形、三角
形、扇形、四角形、五角形等の形状にする。最適な実施
形態においては、例えば、絞り環の短筒の横断面を二等
辺の台形にし、絞り環の短筒の入口部及び出口部の台形
を上辺と下辺と等辺の二つの斜辺で構成し、入口部の上
辺をaとし、下辺をbとし、等辺の二つの斜辺をcと
し、且つ出口部の上辺をa’とし、下辺をb’とし、等
辺の二つの斜辺をc’とし、a>a’、b>b’、c<
c’となる条件をみたす短筒にする。
ル材料をノズル管の混合通路の一端から混合通路内に空
気流に乗せて連続的に供給しながら、ノズル管の混合通
路の途中に開口する多数の噴射孔から加圧水を混合通路
内に連続的に供給して、乾式吹付モルタル材料と水とを
連続的に混合し、セメント、骨材及び水の混合物である
モルタルを高速の空気流に乗せて壁等の施工部に吹き付
ける吹付ノズル装置において、混合管の排出口に可撓性
ある吹出管が取り付けられ、該吹出管に非円形断面の絞
り環が嵌められ、絞り環によって吹出管が変形され、該
吹出管の通路が非円形断面に絞られて乱流が生じるよう
にしたことを特徴とする吹付ノズル装置にある。好まし
い実施形態においては、絞り環を短筒で構成し、短筒の
断面を鋭角をなして収斂する二つの面を含む台形、三角
形、扇形、四角形、五角形等の形状にする。最適な実施
形態においては、例えば、絞り環の短筒の横断面を二等
辺の台形にし、絞り環の短筒の入口部及び出口部の台形
を上辺と下辺と等辺の二つの斜辺で構成し、入口部の上
辺をaとし、下辺をbとし、等辺の二つの斜辺をcと
し、且つ出口部の上辺をa’とし、下辺をb’とし、等
辺の二つの斜辺をc’とし、a>a’、b>b’、c<
c’となる条件をみたす短筒にする。
【0007】
【実施例】実施例の吹付ノズル装置10は、図1ないし
図6に示され、主体11、ホース12、開閉弁13、エ
ルボウ管14、ノズル管15、吹出管20等で構成され
ている。図2に示すように、筒状の主体11には、その
左側に円筒状の開口11aが形成され、その右側に円筒
状の開口11bが形成され、中央よりの部分に開口11
a、11bに連通し且つ開口11a、11bよりも小径
の円筒状の開口11cが形成され、この開口11cの内
周部に環状凹部11dが形成され、主体11に環状凹部
11dに達する一つの開口11eが形成され、内周面に
ねじ部のある短い連結管11fの一端が開口11eに嵌
合されて主体11に接合されている。セメントと骨材か
らなる乾式吹付用のモルタル材料を空気移送するホース
12の端部12aが主体11の開口11a内に嵌合さ
れ、主体11にねじ12bにより固着されている。ホー
ス12の他端は乾式吹付用モルタル材料の空気移送源S
1に連結してある。前記空気移送源S1は、所望のセメ
ント骨材比の乾式吹付モルタル材料を高圧空気流に乗せ
て所望の速度(割合)で排出できるようにしてある。開
閉弁13を取り付けたエルボウ管14の一端14aが連
結管11fのねじ孔にねじ込まれ主体11に接合され、
エルボウ管14の他端をホース14bを介して高圧水供
給源S2に連結する。高圧水供給源S2は、例えば、水
タンク、低圧ポンプ、流量調節手段付き流量計及び高圧
ポンプを直列に連結して構成する。
図6に示され、主体11、ホース12、開閉弁13、エ
ルボウ管14、ノズル管15、吹出管20等で構成され
ている。図2に示すように、筒状の主体11には、その
左側に円筒状の開口11aが形成され、その右側に円筒
状の開口11bが形成され、中央よりの部分に開口11
a、11bに連通し且つ開口11a、11bよりも小径
の円筒状の開口11cが形成され、この開口11cの内
周部に環状凹部11dが形成され、主体11に環状凹部
11dに達する一つの開口11eが形成され、内周面に
ねじ部のある短い連結管11fの一端が開口11eに嵌
合されて主体11に接合されている。セメントと骨材か
らなる乾式吹付用のモルタル材料を空気移送するホース
12の端部12aが主体11の開口11a内に嵌合さ
れ、主体11にねじ12bにより固着されている。ホー
ス12の他端は乾式吹付用モルタル材料の空気移送源S
1に連結してある。前記空気移送源S1は、所望のセメ
ント骨材比の乾式吹付モルタル材料を高圧空気流に乗せ
て所望の速度(割合)で排出できるようにしてある。開
閉弁13を取り付けたエルボウ管14の一端14aが連
結管11fのねじ孔にねじ込まれ主体11に接合され、
エルボウ管14の他端をホース14bを介して高圧水供
給源S2に連結する。高圧水供給源S2は、例えば、水
タンク、低圧ポンプ、流量調節手段付き流量計及び高圧
ポンプを直列に連結して構成する。
【0008】ノズル管15には、図2に示すように、そ
の略中央の外周部に前記開口11aと略同径のフランジ
15aが形成され、このフランジ15aの左側の混合部
15bの外径が開口11cの内径と略同径に形成され、
その右側は吹出管20の取付部15cになっている。主
体11の開口11cの内周面の環状溝にシーリング材1
6、17を嵌めて、ノズル管15の混合部15bが開口
11b、11c内に嵌合され、ノズル管15のフランジ
15aの右側部と開口11bとの間に支持クリップ18
が嵌められ、ノズル管15が主体11に結合されてい
る。主体11の環状凹部11dに面する混合部15bの
壁部には、図2に示すように、多数の噴射孔15dが形
成されている。多数の噴射孔15dは噴射孔列p、q、
rを形成し、各噴射孔列p、q、rは等ピッチで配置し
た複数の噴射孔15dで形成されている。噴射孔列p、
rにおける複数の噴射孔15dは、図2及び図3に示す
ように、互いに平行に且つ混合通路15eの軸線と直交
する平面内に配置されている。噴射孔列pの噴射孔15
dの中心軸と噴射孔列rの噴射孔15dの中心軸は噴射
孔15dの配列ピッチの半分だけ周方向にづらしてあ
る。噴射孔列qにおける複数の噴射孔15dの中心軸
は、図2及び図4に示すように、互いに平行に且つ混合
通路15eの軸線と直交する同一平面内に配置され、噴
射孔列p、rの噴射孔15cの中心軸と平行な仮想軸線
に対して垂直に位置している。多数の噴射孔15cから
噴射される噴射水流が混合通路15eの流れ方向から見
て格子状に形成されるようになっている。
の略中央の外周部に前記開口11aと略同径のフランジ
15aが形成され、このフランジ15aの左側の混合部
15bの外径が開口11cの内径と略同径に形成され、
その右側は吹出管20の取付部15cになっている。主
体11の開口11cの内周面の環状溝にシーリング材1
6、17を嵌めて、ノズル管15の混合部15bが開口
11b、11c内に嵌合され、ノズル管15のフランジ
15aの右側部と開口11bとの間に支持クリップ18
が嵌められ、ノズル管15が主体11に結合されてい
る。主体11の環状凹部11dに面する混合部15bの
壁部には、図2に示すように、多数の噴射孔15dが形
成されている。多数の噴射孔15dは噴射孔列p、q、
rを形成し、各噴射孔列p、q、rは等ピッチで配置し
た複数の噴射孔15dで形成されている。噴射孔列p、
rにおける複数の噴射孔15dは、図2及び図3に示す
ように、互いに平行に且つ混合通路15eの軸線と直交
する平面内に配置されている。噴射孔列pの噴射孔15
dの中心軸と噴射孔列rの噴射孔15dの中心軸は噴射
孔15dの配列ピッチの半分だけ周方向にづらしてあ
る。噴射孔列qにおける複数の噴射孔15dの中心軸
は、図2及び図4に示すように、互いに平行に且つ混合
通路15eの軸線と直交する同一平面内に配置され、噴
射孔列p、rの噴射孔15cの中心軸と平行な仮想軸線
に対して垂直に位置している。多数の噴射孔15cから
噴射される噴射水流が混合通路15eの流れ方向から見
て格子状に形成されるようになっている。
【0009】図1に示すように、吹出管20は可撓性あ
る塩化ビニール管で構成され、吹出管20の一端20a
がノズル管15の取付部15cに嵌合され、止めクリッ
プ21で取付部15cに結合され、吹出管20の他端1
5bよりの部分に絞り環22が嵌められている。絞り環
22は、図56及び図6に示すように、金属板を加工し
て、横断面が二等辺の台形の短筒にしたものである。短
筒の絞り環22の入口部の台形は、上辺22a、下辺2
2b、等辺の斜辺22cで構成され、短筒の絞り環22
の出口部の台形は、上辺22a’、下辺22b’、等辺
の斜辺22c’で構成され、各辺の寸法が22a>22
a’、22b>22b’、22c<22c’にしてあ
る。二つの等辺の斜辺22c、22c’を含む面が収斂
する二つの面を形成する。図1、図5及び図6に示すよ
うに、絞り環22を吹出管20の他端20bよりの部分
に嵌めると、絞り環22を嵌めた吹出管20の部分が絞
られる。すなわち、絞り環22の入口部22aに向け吹
出管20の円形の通路20cが順次に絞られ、入口部2
2aに対応する吹出管20の部分が、図5に示す絞り環
22の内周面の形状に類似した二等辺の台形の横断面形
状になり、絞り環22の出口部22bに対応する吹出管
20の部分が、図6に示す二等辺三角形状の横断面形状
になり、絞り環22の出口部22bから吹出管20の先
端20bに向け順次二等辺三角形状の形状から円形に変
化する。そして、吹出管20の通路20cの絞り環22
により絞られた部分の下側に、絞り環22の下側部に沿
った傾斜部22dと出口側に向かって傾斜した傾斜部2
2eが形成される。
る塩化ビニール管で構成され、吹出管20の一端20a
がノズル管15の取付部15cに嵌合され、止めクリッ
プ21で取付部15cに結合され、吹出管20の他端1
5bよりの部分に絞り環22が嵌められている。絞り環
22は、図56及び図6に示すように、金属板を加工し
て、横断面が二等辺の台形の短筒にしたものである。短
筒の絞り環22の入口部の台形は、上辺22a、下辺2
2b、等辺の斜辺22cで構成され、短筒の絞り環22
の出口部の台形は、上辺22a’、下辺22b’、等辺
の斜辺22c’で構成され、各辺の寸法が22a>22
a’、22b>22b’、22c<22c’にしてあ
る。二つの等辺の斜辺22c、22c’を含む面が収斂
する二つの面を形成する。図1、図5及び図6に示すよ
うに、絞り環22を吹出管20の他端20bよりの部分
に嵌めると、絞り環22を嵌めた吹出管20の部分が絞
られる。すなわち、絞り環22の入口部22aに向け吹
出管20の円形の通路20cが順次に絞られ、入口部2
2aに対応する吹出管20の部分が、図5に示す絞り環
22の内周面の形状に類似した二等辺の台形の横断面形
状になり、絞り環22の出口部22bに対応する吹出管
20の部分が、図6に示す二等辺三角形状の横断面形状
になり、絞り環22の出口部22bから吹出管20の先
端20bに向け順次二等辺三角形状の形状から円形に変
化する。そして、吹出管20の通路20cの絞り環22
により絞られた部分の下側に、絞り環22の下側部に沿
った傾斜部22dと出口側に向かって傾斜した傾斜部2
2eが形成される。
【0010】次に、ノズル管15の取付部15dに吹出
管20を嵌め、吹出管20に絞り環22を嵌めた吹付ノ
ズル装置10を使う乾式吹付施工法を説明する。所望の
セメント骨材比(例えば、セメント:砂が1:3〜1:
4)の乾式吹付モルタル材料を所望の割合で排出するよ
うに空気移送源S1の空気圧(例えば、3.5 Kg/cm2
〜5.5 Kg/cm2)及び排出量を設定し、且つ所望のセ
メント水比(例えば、W/Cが40〜50%、45%が
良好)になるように高圧水供給源S2の高圧水(水圧
は、例えば、70Kg/cm2〜110 Kg/cm2)の吐出量を
設定する。それから、乾式吹付用のモルタル材料を、そ
の空気移送源S1から空気流に乗せ、ホース(例えば、
直径38 mm)12を通して混合通路15eに連続して
供給する。同時に開閉弁13aを廻して、エルボウ管1
4の弁を開き、高圧水をその供給源S2からホース14
b、エルボウ管14等を通して環状凹部11dに供給
し、環状凹部11d内の高圧水をノズル管15の噴射孔
15dから混合通路15e内に連続的に供給し、噴射孔
列p、q、rの多数の噴射孔15dから噴射水流を噴射
して、格子状の噴射水流を形成する。格子状の噴射水流
は乾式吹付モルタル材料に接触し、セメント、骨材と良
く混合し、モルタルがつくられる。このモルタルを含む
混合物はノズル管15の排出部から排出され、吹出管2
0内に流入する。ノズル管15の混合域から排出口及び
吹出管20の通路20cを移動する過程では、セメン
ト、骨材及び水からなるモルタルを含む混合物中の水が
通路20cの外周層(特に下層)に集まり、混合物中の
セメント及び骨材が通路の中央層に集まる傾向が生じ
る。
管20を嵌め、吹出管20に絞り環22を嵌めた吹付ノ
ズル装置10を使う乾式吹付施工法を説明する。所望の
セメント骨材比(例えば、セメント:砂が1:3〜1:
4)の乾式吹付モルタル材料を所望の割合で排出するよ
うに空気移送源S1の空気圧(例えば、3.5 Kg/cm2
〜5.5 Kg/cm2)及び排出量を設定し、且つ所望のセ
メント水比(例えば、W/Cが40〜50%、45%が
良好)になるように高圧水供給源S2の高圧水(水圧
は、例えば、70Kg/cm2〜110 Kg/cm2)の吐出量を
設定する。それから、乾式吹付用のモルタル材料を、そ
の空気移送源S1から空気流に乗せ、ホース(例えば、
直径38 mm)12を通して混合通路15eに連続して
供給する。同時に開閉弁13aを廻して、エルボウ管1
4の弁を開き、高圧水をその供給源S2からホース14
b、エルボウ管14等を通して環状凹部11dに供給
し、環状凹部11d内の高圧水をノズル管15の噴射孔
15dから混合通路15e内に連続的に供給し、噴射孔
列p、q、rの多数の噴射孔15dから噴射水流を噴射
して、格子状の噴射水流を形成する。格子状の噴射水流
は乾式吹付モルタル材料に接触し、セメント、骨材と良
く混合し、モルタルがつくられる。このモルタルを含む
混合物はノズル管15の排出部から排出され、吹出管2
0内に流入する。ノズル管15の混合域から排出口及び
吹出管20の通路20cを移動する過程では、セメン
ト、骨材及び水からなるモルタルを含む混合物中の水が
通路20cの外周層(特に下層)に集まり、混合物中の
セメント及び骨材が通路の中央層に集まる傾向が生じ
る。
【0011】この発明の実施例では、吹出管20の吹出
口よりの部分に収斂する二つの面を含む断面が台形の絞
り環22を嵌めてあるため、吹出管20の通路20cの
下側が狭く絞られ、通路22cの下側に傾斜部22d、
22eが形成され、且つ通路20cの下側を流れる水の
通路面積が狭められるから、水が中央、すなわち、上方
に向けて移動して、中央を流れるセメント及び骨材と接
触し、セメント、骨材及び水が再度混合される。そのた
め、良く混合されたセメント、骨材及び水からなるモル
タルを吹出管20の吹出口から吹き出すことができ、良
く混合されたモルタルを壁等の施工部に吹き付けること
ができる。吹き付けられたモルタルを含む混合物には遊
離水がないから、モルタルの施工部への付着力が大きく
なり、リバウンド率を低下させることができる。実施例
の吹出管20に絞り環22を嵌めた場合のリバウンド率
は9%〜10%であり、絞り環22を嵌めない場合のリ
バウンド率は14%である。また、吹出管20は可撓性
ある塩化ビニール管であるため、吹出管20を曲げるこ
とにより、吹出口の方向を容易に変えることができ、狭
所での吹付作業が容易になる。なお、短筒の絞り環22
の断面形状としては、例えば、図7に示すような形状等
を採用することもできる。すなわち、(a)は二等辺三
角形、(b)は扇形、(c)は二つの長い等辺、一つの
短辺及び円弧からなる形状、(d)は二つの長い等辺と
二つの短い等辺からなる四角形、(e)は二つの長い等
辺、二つの短い等辺及び一つの短辺からなる五角形であ
る。
口よりの部分に収斂する二つの面を含む断面が台形の絞
り環22を嵌めてあるため、吹出管20の通路20cの
下側が狭く絞られ、通路22cの下側に傾斜部22d、
22eが形成され、且つ通路20cの下側を流れる水の
通路面積が狭められるから、水が中央、すなわち、上方
に向けて移動して、中央を流れるセメント及び骨材と接
触し、セメント、骨材及び水が再度混合される。そのた
め、良く混合されたセメント、骨材及び水からなるモル
タルを吹出管20の吹出口から吹き出すことができ、良
く混合されたモルタルを壁等の施工部に吹き付けること
ができる。吹き付けられたモルタルを含む混合物には遊
離水がないから、モルタルの施工部への付着力が大きく
なり、リバウンド率を低下させることができる。実施例
の吹出管20に絞り環22を嵌めた場合のリバウンド率
は9%〜10%であり、絞り環22を嵌めない場合のリ
バウンド率は14%である。また、吹出管20は可撓性
ある塩化ビニール管であるため、吹出管20を曲げるこ
とにより、吹出口の方向を容易に変えることができ、狭
所での吹付作業が容易になる。なお、短筒の絞り環22
の断面形状としては、例えば、図7に示すような形状等
を採用することもできる。すなわち、(a)は二等辺三
角形、(b)は扇形、(c)は二つの長い等辺、一つの
短辺及び円弧からなる形状、(d)は二つの長い等辺と
二つの短い等辺からなる四角形、(e)は二つの長い等
辺、二つの短い等辺及び一つの短辺からなる五角形であ
る。
【0012】
【発明の作用効果】この発明は、特許請求の範囲の欄に
記載した構成を備えることにより、次の(イ)ないし
(ホ)の作用効果を奏する。 (イ)請求項1記載の乾式吹付工法は、ノズル管の排出
口側の部分に取り付けた可撓性ある吹出管に絞り環を嵌
めて、吹出管の通路を絞ってその中の流を乱すため、セ
メント、骨材及び水の混ざりが良くなり、水セメント比
を小さくしても、セメント、骨材及び水を充分に混合し
たモルタルを空気流に乗せて壁等の施工部に吹き付ける
ことができ、リバウンド率を小さくすることができる。
そのため、施工性よく、高強度の壁等の構造物を施工す
ることができる。また、ノズル管の排出口側の部分に可
撓性ある吹出管を嵌合したことにより、吹出管を曲げて
吹出口の方向を変えることができるから、狭所での吹付
作業が容易になる。 (ロ)請求項2記載のように、鋭角をなして収斂する二
つの面を含む断面が台形、三角形、扇形等の短筒からな
る絞り環を可撓性ある吹出管に嵌め、大きく絞られた吹
出管の部分を下側にして、吹出管の下側を流れるセメン
ト、骨材及び水の混合物を大きく絞られる吹出管の部分
で上方に移動させて混合させるようにすると、セメン
ト、骨材及び水の混ざりがよくなり、水セメント比を小
さくしても、モルタルを施工部へ小さいリバウンド率で
吹き付けることができる。そのため、粉塵の発生を少な
くして作業環境を改善することができ、施工性も向上す
る。 (ハ)請求項3記載の吹付ノズル装置は、ノズル管に嵌
めた可撓性ある吹出管に絞り環を嵌合して、吹出管の通
路を絞ってその中の流を乱すため、セメント、骨材及び
水の混ざりがよくなり、水セメント比を小さくしても、
セメント、骨材及び水を充分に混合したモルタルを容易
に得ることができ、充分に混合したモルタルを空気流に
乗せて壁等の施工部に吹き付けることができ、リバウン
ド率を小さくすることができる。また、吹出管は可撓性
があるから容易に屈曲でき、吹出管の吹出口の方向を所
望の方向に容易に向けることができ、狭所での作業性が
向上する。 (ニ)請求項4記載のように、短筒の断面が鋭角をなし
て収斂する二つの面を含む台形、三角形、扇形等の形状
にした絞り環を可撓性ある吹出管に嵌めると、セメン
ト、骨材及び水を混合する性能のある吹出管を容易に得
ることができる。 (ホ)請求項5記載のように、短筒の横断面を二等辺の
台形にし、短筒の入口部及び出口部の台形を上辺と下辺
と等辺の二つの斜辺で構成し、入口部の上辺をaとし、
下辺をbとし、等辺の二つの斜辺をcとし、且つ出口部
の上辺をa’とし、下辺をb’とし、等辺の二つの斜辺
をc’とし、a>a’、b>b’、c<c’の条件を満
たす形状の絞り環を使うと、セメント、骨材及び水の混
ざりが良くなり、水セメント比を小さくすることがで
き、吹き出されたモルタルの施工部への付着性がよくな
り、リバウンド率を小さくすることができる。そのう
え、絞り環の製作も容易である。
記載した構成を備えることにより、次の(イ)ないし
(ホ)の作用効果を奏する。 (イ)請求項1記載の乾式吹付工法は、ノズル管の排出
口側の部分に取り付けた可撓性ある吹出管に絞り環を嵌
めて、吹出管の通路を絞ってその中の流を乱すため、セ
メント、骨材及び水の混ざりが良くなり、水セメント比
を小さくしても、セメント、骨材及び水を充分に混合し
たモルタルを空気流に乗せて壁等の施工部に吹き付ける
ことができ、リバウンド率を小さくすることができる。
そのため、施工性よく、高強度の壁等の構造物を施工す
ることができる。また、ノズル管の排出口側の部分に可
撓性ある吹出管を嵌合したことにより、吹出管を曲げて
吹出口の方向を変えることができるから、狭所での吹付
作業が容易になる。 (ロ)請求項2記載のように、鋭角をなして収斂する二
つの面を含む断面が台形、三角形、扇形等の短筒からな
る絞り環を可撓性ある吹出管に嵌め、大きく絞られた吹
出管の部分を下側にして、吹出管の下側を流れるセメン
ト、骨材及び水の混合物を大きく絞られる吹出管の部分
で上方に移動させて混合させるようにすると、セメン
ト、骨材及び水の混ざりがよくなり、水セメント比を小
さくしても、モルタルを施工部へ小さいリバウンド率で
吹き付けることができる。そのため、粉塵の発生を少な
くして作業環境を改善することができ、施工性も向上す
る。 (ハ)請求項3記載の吹付ノズル装置は、ノズル管に嵌
めた可撓性ある吹出管に絞り環を嵌合して、吹出管の通
路を絞ってその中の流を乱すため、セメント、骨材及び
水の混ざりがよくなり、水セメント比を小さくしても、
セメント、骨材及び水を充分に混合したモルタルを容易
に得ることができ、充分に混合したモルタルを空気流に
乗せて壁等の施工部に吹き付けることができ、リバウン
ド率を小さくすることができる。また、吹出管は可撓性
があるから容易に屈曲でき、吹出管の吹出口の方向を所
望の方向に容易に向けることができ、狭所での作業性が
向上する。 (ニ)請求項4記載のように、短筒の断面が鋭角をなし
て収斂する二つの面を含む台形、三角形、扇形等の形状
にした絞り環を可撓性ある吹出管に嵌めると、セメン
ト、骨材及び水を混合する性能のある吹出管を容易に得
ることができる。 (ホ)請求項5記載のように、短筒の横断面を二等辺の
台形にし、短筒の入口部及び出口部の台形を上辺と下辺
と等辺の二つの斜辺で構成し、入口部の上辺をaとし、
下辺をbとし、等辺の二つの斜辺をcとし、且つ出口部
の上辺をa’とし、下辺をb’とし、等辺の二つの斜辺
をc’とし、a>a’、b>b’、c<c’の条件を満
たす形状の絞り環を使うと、セメント、骨材及び水の混
ざりが良くなり、水セメント比を小さくすることがで
き、吹き出されたモルタルの施工部への付着性がよくな
り、リバウンド率を小さくすることができる。そのう
え、絞り環の製作も容易である。
【図1】実施例の乾式吹付工法の実施に使う吹付ノズル
装置をその一部を縦断して示した正面図
装置をその一部を縦断して示した正面図
【図2】図1の吹付ノズル装置のノズル管等の主要部を
縦断した正面図
縦断した正面図
【図3】図2の吹付ノズル装置のノズル管をAーA線で
断面した側面図
断面した側面図
【図4】図2の吹付ノズル装置のノズル管をBーB線で
断面した側面図
断面した側面図
【図5】図1の絞り環を嵌めた吹出管を図1のCーC線
で断面し矢印方向に見た側面図
で断面し矢印方向に見た側面図
【図6】図1の絞り環を嵌めた吹出管を図1のDーD線
で断面し矢印方向に見た側面図
で断面し矢印方向に見た側面図
【図7】図7の(a)ないし(e)は他の形状の絞り環
の側面図
の側面図
10 吹付ノズル装置 11 主体 11d 環状凹部 12 ホース 13 開閉弁 14 エルボウ管 15 ノズル管 15b 混合筒部 15d 噴射孔 16、17 シーリング材 18 支持クリップ 20 吹出管 20c 通路 20d、20e 傾斜部 21 止めクリップ 22 絞り環 22a 入口部 22b 出口部 S1 乾式吹付モルタル材料の空気移送源 S2 高圧水供給源
フロントページの続き (72)発明者 牟田 有宏 福岡市中央区天神四丁目2番20号 株式会 社竹中工務店九州支店内 (72)発明者 有津 均 福岡市中央区天神四丁目2番20号 株式会 社竹中工務店九州支店内 (72)発明者 杉上 茂樹 高松市林町351番地23 スギウエエンジニ アリング株式会社内
Claims (5)
- 【請求項1】ノズル管の排出口の直前において、セメン
トと骨材からなる乾式吹付モルタル材料に必要量の水を
加えて混合し、セメント、骨材及び水の混合物であるモ
ルタルを高速の空気流に乗せて壁等の施工部に吹き付け
る乾式吹付工法において、ノズル管の排出口に可撓性あ
る吹出管を取り付け、該吹出管に絞り環を嵌め、吹出管
の通路を絞って乱流を発生させ、セメント、骨材及び水
の混合物であるモルタルを前記乱流により混合しながら
高速の空気流に乗せて壁等の施工部に吹き付けることを
特徴とする乾式吹付工法。 - 【請求項2】ノズル管の排出口の直前において、セメン
トと骨材からなる乾式吹付モルタル材料に必要量の水を
加えて混合し、セメント、骨材及び水の混合物であるモ
ルタルを高速の空気流に乗せて壁等の施工部に吹き付け
る乾式吹付工法において、ノズル管の排出口に可撓性あ
る吹出管を取り付け、該吹出管に収斂する二つの面を含
む断面が台形、三角形、扇形等の短筒からなる絞り環を
嵌め、絞り環によって大きく絞られる吹出管の部分を下
側にして、吹出管の下側を流れるセメント、骨材及び水
の混合物を大きく絞られる吹出管の部分で上方に移動さ
せて混合しながら、セメント、骨材及び水の混合物であ
るモルタルを高速の空気流に乗せて吹出管の先端から壁
等の施工部に向け吹き付けることを特徴とする乾式吹付
工法。 - 【請求項3】乾式吹付モルタル材料をノズル管の混合通
路の一端から混合通路内に空気流に乗せて連続的に供給
しながら、ノズル管の混合通路の途中に開口する多数の
噴射孔から加圧水を混合通路内に連続的に供給して、乾
式吹付モルタル材料と水とを連続的に混合し、セメン
ト、骨材及び水の混合物であるモルタルを高速の空気流
に乗せて壁等の施工部に吹き付ける吹付ノズル装置にお
いて、混合管の排出口に可撓性ある吹出管が取り付けら
れ、該吹出管に非円形断面の絞り環が嵌められ、絞り環
によって吹出管が変形され、該吹出管の通路が非円形断
面に絞られて乱流が生じるようにしたことを特徴とする
吹付ノズル装置。 - 【請求項4】絞り環が短筒で構成され、短筒の断面が鋭
角をなして収斂する二つの面を含む台形、三角形、扇
形、四角形、五角形等の形状にされていることを特徴と
する請求項3記載の吹付ノズル装置。 - 【請求項5】絞り環が短筒で構成され、短筒の横断面が
二等辺の台形にされ、絞り環の短筒の入口部及び出口部
の台形が上辺と下辺と等辺の二つの斜辺で構成され、入
口部の上辺をaとし、下辺をbとし、等辺の二つの斜辺
をcとし、且つ出口部の上辺をa’とし、下辺をb’と
し、等辺の二つの斜辺をc’とし、a>a’、b>
b’、c<c’にしてあることを特徴とする請求項4記
載の吹付ノズル装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15147593A JPH06336834A (ja) | 1993-05-28 | 1993-05-28 | 乾式吹付工法及び吹付ノズル装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15147593A JPH06336834A (ja) | 1993-05-28 | 1993-05-28 | 乾式吹付工法及び吹付ノズル装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06336834A true JPH06336834A (ja) | 1994-12-06 |
Family
ID=15519328
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15147593A Pending JPH06336834A (ja) | 1993-05-28 | 1993-05-28 | 乾式吹付工法及び吹付ノズル装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06336834A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0931966A (ja) * | 1995-07-19 | 1997-02-04 | Elf:Kk | 地盤改良工法 |
JP2008138386A (ja) * | 2006-11-30 | 2008-06-19 | Shimizu Corp | 吹付けノズル、およびそれを用いた吹付け方法 |
-
1993
- 1993-05-28 JP JP15147593A patent/JPH06336834A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0931966A (ja) * | 1995-07-19 | 1997-02-04 | Elf:Kk | 地盤改良工法 |
JP2008138386A (ja) * | 2006-11-30 | 2008-06-19 | Shimizu Corp | 吹付けノズル、およびそれを用いた吹付け方法 |
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