JPH06336534A - 複合発泡体 - Google Patents

複合発泡体

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JPH06336534A
JPH06336534A JP5127269A JP12726993A JPH06336534A JP H06336534 A JPH06336534 A JP H06336534A JP 5127269 A JP5127269 A JP 5127269A JP 12726993 A JP12726993 A JP 12726993A JP H06336534 A JPH06336534 A JP H06336534A
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foam
composite foam
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Motoyoshi Yamazaki
元義 山崎
Isao Kai
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 硬化型樹脂発泡体本来の耐熱性及び/又は耐
燃性を保持すると共に、改善された断熱性能及び機械的
強度を有し、しかも表層部と芯層部における密度差が小
さくて且つボイドのない複合発泡体を提供する。 【構成】 硬化型樹脂発泡体組織中にポリ塩化ビニリデ
ン系発泡粒子、又はこれと繊維基材とを含有させてなる
複合発泡体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特に断熱材として有用
である他、構造材や防音材としても利用される新規な複
合発泡体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】フェノール系、フェノールウレタン系、
ウレタン及び/又はヌレート系、エポキシ系等に代表さ
れる硬化型樹脂発泡体は、ポリスチロール系やポリエチ
レン系に代表される熱可塑性樹脂発泡体と同様に各種断
熱用途に広く使用されている。しかしながら、硬化型樹
脂発泡体は、脆くて機械的強度が低く、しかも発泡硬化
時の反応熱により生じるボイドや発泡圧により生じる大
きな密度差(表層部と芯層部との間で生じる)を有す
る。このため嵩高性発泡体の製品化は一般に困難である
という問題があり、その改良が強く求められていた。
【0003】また、最近の地球環境保全の観点から断熱
材のノンフロン化が進む中で、例えば炭酸ガスによる発
泡体を余儀なくされる結果、更に断熱性能が犠牲にされ
て来ているのが現状である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、硬化
型樹脂発泡体本来の耐熱性及び/又は耐燃性を保持する
と共に、改善された断熱性能及び機械的強度を有し、し
かも表層部と芯層部における密度差が少なく且つボイド
を含まない複合発泡体を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記目的
を達成すべく鋭意検討した結果、発泡性硬化型樹脂組成
物とポリ塩化ビニリデン系発泡粒子との組み合せに想到
し、更にこの着想をもとに検討を行って本発明を完成す
るに至った。
【0006】すなわち、本発明は硬化型樹脂発泡体組織
中にポリ塩化ビニリデン系発泡粒子を含有させてなる複
合発泡体である。
【0007】本発明において使用されるポリ塩化ビニリ
デン系発泡粒子(以下、単に「発泡粒子」という)は、
例えば特公昭63−33781号公報、特公昭63−3
3782号公報、特開昭63−170435号公報等に
記載されているような、10〜85重量%の塩化ビニリ
デンモノマーと15〜90重量%の共重合可能な他のモ
ノマーとを反応させて得られる非晶質塩化ビニリデン系
共重合樹脂粒子に発泡剤を含浸させた後所望の発泡倍率
に発泡させた強靱な発泡粒子であって、本発明において
好適に用いられる代表的な例としては、旭化成工業
(株)より市販されているセルモア(商品名)が挙げら
れる。かかる発泡粒子の粒子径及び発泡倍率は、使用目
的に応じて任意に選択されるが、一般的には粒子径が
0.1〜8mm、好ましくは0.5〜6mmで発泡倍率10
〜100倍のものが使用される。なお、粒子径が0.1
mm未満では、比表面積が増加するため発泡性硬化型樹脂
組成物が多く必要となり、また複合発泡体の低密度化が
困難となる。逆に8mmを越えると該組成物と発泡粒子と
の均一混合が損なわれる傾向にある。また、発泡倍率が
10倍未満では、複合発泡体の密度が高くなり過ぎ、逆
に100倍を越えると機械的強度が低下する傾向があ
る。
【0008】また、上記発泡粒子は、発泡性硬化型樹脂
組成物との濡れ性向上のため、予め例えばフェノール樹
脂、エポキシ樹脂のような硬化型樹脂、又は塩化メチレ
ンのような有機溶媒で表面被覆処理を施して使用するこ
ともできる。
【0009】本発明において使用される発泡性硬化型樹
脂組成物(以下、単に「発泡性組成物」という)は、室
温及び/又は加熱下に発泡硬化して気泡構造を有する硬
化組織を形成すると共に、前記発泡粒子及び必要に応じ
て使用される後述の繊維基材を該硬化組織で結合して成
形体を形成する性質を有するものであり、具体的には、
フェノール系、フェノールウレタン系、ウレタン及び/
又はヌレート系、エポキシ系の発泡性組成物などが例示
されるが、中でも好ましくは、耐熱、耐燃性の観点か
ら、少なくとも液状フェノール樹脂と硬化剤と発泡剤と
の組合せにより構成されるフェノール系及びフェノール
ウレタン系発泡性組成物である。なお、この発泡性組成
物と前記発泡粒子との配合割合は、複合発泡体に要求さ
れる特性や用途などを考慮して選択されるため一概に限
定できないが、一般的には10/90〜90/10(重
量比)の範囲から選ばれる。
【0010】上記液状フェノール樹脂としては、フェノ
ール類とアルデヒド類とを、例えばフェノール類1モル
に対してアルデヒド類を1モル以上、好ましくは1〜3
モルの割合で反応触媒の存在下に反応させて得られる初
期縮合生成物、具体的にはレゾール型、アンモニアレゾ
ール型、ノボラックレゾール型及びベンジルエーテル型
フェノール樹脂、又はこれらのフェノール樹脂にエチレ
ンオキサイド、プロピレンオキサイドのようなアルキレ
ンオキサイド、エチレンカーボネート、プロピレンカー
ボネートのような環状炭酸エステル、エポキシ系化合
物、メラミン系化合物、グアナミン系化合物などを反応
又は混合して得られる変性フェノール樹脂などが挙げら
れるが、これらに限定されるものではない。中でも特に
レゾール型及びベンジルエーテル型フェノール樹脂及び
これらの変性フェノール樹脂などが好ましい。かかるフ
ェノール樹脂は、単独で用いてもよいし、2種以上を組
み合せて用いてもよい。また、更に必要に応じてノボラ
ック型フェノール樹脂を併用することも可能である。
【0011】ここでいうフェノール類の例としては、フ
ェノールのほかに、クレゾール、キシレノール、ノニル
フェノール、p−t−ブチルフェノールのようなアルキ
ルフェノール、レゾルシノール、カテコールのような多
価フェノール、ビスフェノールA、ビスフェノールFの
ようなビスフェノール、クレゾール残渣、レゾルシノー
ル残渣、ビスフェノールA残渣のようなフェノール系精
製残渣などが挙げられる。一方、アルデヒド類の例とし
ては、ホルマリン、パラホルムアルデヒドのようなホル
ムアルデヒドのほかに、グリオキザール、フルフラール
のようなホルムアルデヒド同効物質などが挙げられる。
また、反応触媒の例としては、水酸化ナトリウム、水酸
化カリウム、水酸化リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸水
素ナトリウム、水酸化バリウム、水酸化カルシウム、酸
化マグネシウム、アンモニア、ヘキサメチレンテトラミ
ン、トリエチルアミン、トリエタノールアミンのような
塩基性化合物、又はナフテン酸鉛、酢酸亜鉛、ほう酸亜
鉛、塩化亜鉛のような酸性二価金属塩などが挙げられ
る。これらフェノール類、アルデヒド類及び反応触媒
は、それぞれ、単独で用いてもよいし、2種以上を組み
合せて用いてもよい。
【0012】また、前記硬化剤は、液状フェノール樹脂
自体の硬化反応を促進する化合物又は液状フェノール樹
脂と硬化反応を生起する反応性官能基を有する化合物で
あって、好適な例としては、フェノールスルホン酸、ベ
ンゼンスルホン酸、エチルベンゼンスルホン酸、パラト
ルエンスルホン酸、キシレンスルホン酸、スチレンスル
ホン酸のような単環芳香族スルホン酸、ナフタレンスル
ホン酸、ナフトールスルホン酸、アントラセンスルホン
酸、アントラノールスルホン酸のような多環芳香族スル
ホン酸、メタンスルホン酸のようなアルキルスルホン
酸、スルホン化クレオソート油、単環芳香族スルホン酸
とホルムアルデヒドとの縮合物、多環芳香族スルホン酸
及び/又はスルホン化クレオソート油とホルムアルデヒ
ドとの縮合物、スルホン化フェノール樹脂、スルホン化
ナフタレン樹脂、酸性イオン交換樹脂のような樹脂系ス
ルホン酸、又は硫酸、リン酸のような無機酸などに代表
される酸性化合物、又は分子中に2個以上のイソシアネ
ート基を有するポリイソシアネート化合物、例えばトリ
レンジイソシアネート(TDI)、クルードTDI、キ
シリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシ
アネート、トリフェニルメタントリイソシアネート、ポ
リメチレンポリフェニルイソシアネート(クルードMD
I)のような芳香族ポリイソシアネート、イソホロンジ
イソシアネートのような脂環式ポリイソシアネート、ヘ
キサメチレンジイソシアネートのような脂肪族ポリイソ
シアネートの他、ポリイソシアネートとポリオールとを
反応させて得られるイソシアネート基を有するプレポリ
マー型変性物又はポリイソシアネートのヌレート型変性
物などが挙げられる。これらの硬化剤は、単独で用いて
もよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。ま
た、硬化剤の使用量は、硬化様式や硬化剤の種類により
異なるが、一般的には液状フェノール樹脂100重量部
に対して0.5〜500重量部である。
【0013】また、前記発泡剤は、硬化型樹脂組成物に
よる発泡粒子や繊維基材間の空隙充満を助長して機械的
強度を高めると共に硬化組織中に気泡を形成して断熱性
を付与する。このような発泡剤の例としては、ペンタ
ン、ヘキサンのような脂肪族炭化水素、ジエチルエーテ
ル、ジイソプロピルエーテルのような脂肪族エーテル、
1,1−ジクロロ−1−フルオロエタン(HCFC−1
41b)、1,2−ジクロロ−2,2,2−トリフルオ
ロエタン(HCFC−123)、塩化メチレン、塩化プ
ロピルのようなハロゲン化炭化水素、パーフルオロヘキ
サン、パーフルオロペンタンのようなパーフルオロカー
ボンなどに代表される物理的発泡剤、又は化学的に窒素
や炭酸ガスを発生させる炭酸水素ナトリウム、炭酸ナト
リウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、過酸化水素、
水、パラトルエンスルホニルヒドラジッド、4,4−オ
キシビスベンゼンスルホニルヒドラジッド、アゾジカル
ボンアミド、アゾビスイソブチロニトリルなどに代表さ
れる化学的発泡剤、あるいは空気、窒素、炭酸ガス、ブ
タンのようなガス体が挙げられる。これらの発泡剤は、
単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いて
もよい。また、発泡剤の使用量は、複合発泡体の密度や
発泡剤の種類により異なるが、一般的には液状フェノー
ル樹脂100重量部に対して1〜50重量部である。
【0014】また、本発明に関連して使用される強化用
の繊維基材としては、アラミド繊維、フェノール繊維、
炭素繊維、ガラス繊維、ロックウール繊維、ステンレス
繊維、アルミ繊維などが例示される。この繊維基材は、
強靱性付与効果の観点から、好ましくは繊維長が1〜1
00mm、より好ましくは1〜70mmであるものが使用さ
れる。また、繊維基材の使用量は、要求特性や用途に応
じて決定されるが、一般的には複合材料中に占める割合
が1〜30重量%の範囲が適当であり、好ましくは5〜
30重量%である。
【0015】次に、本発明の複合発泡体の好適な製造方
法について説明する。先ず、発泡粒子及び必要に応じて
使用される繊維基材と硬化剤とを混合した後、液状フェ
ノール樹脂、発泡剤及び必要によりその他の添加剤を加
えてさらに混合する方法、又は発泡粒子と液状フェノー
ル樹脂、硬化剤、発泡剤及び必要により加えられるその
他の添加剤とを混合した後、さらに繊維基材を加えて混
合する方法により、発泡粒子及び繊維基材を発泡性組成
物で被覆してなる複合材料を作製する。この際、発泡粒
子や繊維基材、特に発泡粒子は、該発泡粒子の収縮を生
じる恐れのない130℃以下の温度に予熱して使用する
ことが好ましい。なお、各成分の混合に際しては、バッ
チ方式あるいは連続方式の混合機いずれを採用しても支
障はないができるだけ高速回転のものが望ましく、特に
自転・公転の組合せ混合方式による高分散能力を有する
混合機の使用が好ましい。
【0016】次いで、得られた複合材料は、直ちに成形
枠又は成形型(以下、単に「成形枠等」という)中に流
し込まれ、好ましくは、より良好な充填状態を得るた
め、更に加圧される。ただし、加圧充填の度合いは、成
形枠等の形態や品質仕様に応じて任意に変えてもよい
が、好ましくは発泡粒子が復元性を有する程度以内に加
圧、例えば8kg/cm2 以下の圧力で加圧する。また、成
形枠自体と一体成形する場合には予め成形枠に接着剤を
塗布して加圧すれば接着等の工程を省くこともできる。
【0017】このようにして成形枠等に充填された複合
材料は、そのまま室温に放置すれば自己発熱を伴いつつ
発泡硬化して複合発泡体を形成する性質を有するが、好
ましくは、発泡及び硬化の促進を図るべく、加熱望まし
くは130℃以下の温度で且つ加圧下に加熱し成形して
複合発泡体を得る方法が採られる。
【0018】かくして得られた本発明の複合発泡体は、
良好な断熱性能、機械的強度及び耐熱・耐燃性を有し、
しかも密度差が小さく且つボイドを含まない品質信頼度
の高いものであることから、例えば船舶用、建築用、車
両用等の断熱材として使用される他、土木用等の構造材
料、防音材料等にも幅広く利用することができる。
【0019】なお、本発明の複合発泡体の製造に際して
は、さらに必要に応じて各種の添加物、例えば、ポリシ
ロキサン・オキシアルキレン共重合体、ポリオキシエチ
レンソルビタン脂肪酸エステル、ヒマシ油エチレンオキ
サイド付加物のような非イオン系界面活性剤に代表され
る整泡剤、トリエチレンジアミン、フェニルプロピルピ
リジン、エチルモルホリン、ジブチルスズジラウレー
ト、ジブチルスズジアセテート、ナフテン酸鉛、ナフテ
ン酸コバルト、酢酸カリウム、ヘキサヒドロトリアジン
のようなウレタン化反応及び/又はヌレート化反応を促
進する触媒、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、
γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン等に代表
されるシランカップリング剤、水酸化アルミニウム、メ
ラミン、硼酸亜鉛、含リン化合物、含ハロゲン化合物に
代表される難燃剤の他、反応性希釈剤、可塑剤、着色剤
等を使用することができる。
【0020】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
るが、本発明はこれらの実施例によって限定されるもの
ではない。なお、複合発泡体の密度はJIS−A−95
14、曲げ強さはASTM C−203に従い、熱伝導
率は京都電子工業(株)製Kemtherm QTM−
D3型熱伝導率計により測定し、ボイドの有無は目視に
より判定した。また、硬化型樹脂としては下記参考例に
より製造した液状フェノール樹脂I及びIIを使用した。
【0021】(参考例1)撹拌機、温度計、還流冷却器
を備えた反応釜にフェノール300kg、92重量%パラ
ホルムアルデヒド150kg及びナフテン酸鉛4kgを仕込
んだ後、撹拌しながら約1時間かけて還流温度まで昇温
し、更に還流下に2.5時間反応を行って反応生成物を
得、これに水180kgを加えて混合物を作製した。次い
で該混合物を外套付長管状反応装置(長さ/内径=10
00、外套部蒸気圧:3kg/cm2 )の原料供給口より6
0kg/Hrの流量で連続的に供給すると共に該反応装置に
接続する外套付蒸発缶(缶内温度:約120℃、真空
度:約100mmHg)で水分や未反応モノマーを分離除去
して水酸基価500 mgKOH/gの液状ベンジルエーテル
型フェノール樹脂Iを得た。
【0022】(参考例2)撹拌機、温度計、還流冷却器
を備えた反応釜にフェノール100kg、47重量%ホル
マリン108kg及び20重量%水酸化カリウム水溶液1
0kgを仕込んだ後、撹拌しながら約90℃の温度まで昇
温し、更に同温度で75分間反応を行って反応生成物を
得た。次いで該反応生成物を40℃まで冷却した後、1
0重量%硫酸水溶液でPHを6.5に中和調整し、更に反
応釜内を約160mmHgの真空に保持しながら脱水濃縮を
行って液状レゾール型フェノール樹脂IIを調製した。得
られた液状レゾール型フェノール樹脂IIは粘度2100
cP/25℃、不揮発分は81重量%であった。
【0023】(実施例1)大洋鋳機(株)製30Lスー
パーミキサーに発泡粒子(旭化成工業(株)製、商品名
セルモア、発泡倍率50倍、粒径2〜5mm)600g
と第1表に示す組成割合で構成される発泡性組成物60
0gとを投入し室温で15秒間混合して複合材料を調製
した。次いで、この複合材料を金型(25×25×25
cm)に流し込んだ後、上型を載せてプレスで加圧充填
し、更に室温かつ2kg/cm2 の圧力下に発泡硬化させて
フェノールウレタン系複合発泡体を得た。この複合発泡
体については、前記試験法により密度(表層部と芯層
部)、曲げ強さ及び熱伝導率を測定した。その結果を第
1表に示す。また、この複合発泡体はボイドを含まず、
又着火しても優れた自己消火性を示し、しかも炭化され
た状態でも形状が保持されるなど良好な耐熱性を有する
ものであった。
【0024】(実施例2)実施例1において、50℃に
予熱した発泡粒子を使用し且つ成形温度を50℃とする
以外は実施例1と同様にしてフェノールウレタン系複合
発泡体の作製及び物性の測定を行った。その測定結果を
第1表に示す。また、この複合発泡体は、ボイドを含ま
ず、又優れた自己消火性及び良好な耐熱性を有するもの
であった。
【0025】(実施例3)実施例2において、50℃に
予熱した発泡粒子(旭化成工業(株)製、商品名セルモ
ア、発泡倍率35倍、粒径1〜4mm)を使用し且つ該発
泡粒子と発泡性組成物との配合割合を60/40(重量
比)とする以外は実施例2と同様にしてフェノールウレ
タン系複合発泡体の作製及び物性の測定を行った。その
測定結果を第1表に示す。また、この複合発泡体は、ボ
イドを含まず、又優れた自己消火性及び良好な耐熱性を
有するものであった。
【0026】(実施例4)大洋鋳機(株)製30Lスー
パーミキサーに50℃に予熱した発泡粒子(旭化成工業
(株)製、商品名 セルモア、発泡倍率35倍、粒径1
〜4mm)600g、第1表に示す組成割合で構成される
発泡性組成物600g及び繊維長25mmのチョップドス
トランド(セントラル硝子(株)製ガラス繊維、商品名
ESC−25−1675)120gを投入し室温で15
秒間混合して複合材料を調製した。次いで、この複合材
料を金型(25×25×25cm)に流し込んだ後、上型
を載せてプレスで加圧充填し、更に50℃かつ2kg/cm
2 の圧力下に発泡硬化させてフェノールウレタン系複合
発泡体を得た。この複合発泡体については、前記試験法
により密度(表層部と芯層部)、曲げ強さ及び熱伝導率
を測定した。その結果を第1表に示す。なお、曲げ強さ
の測定において、試験片は降伏点破断後も直ちに破壊せ
ずに除々に強度低下を来すなど異質の破壊挙動を示し、
ガラス繊維を含まない複合発泡体より強靱性を有するも
のであった。また、この複合発泡体は、ボイドを含ま
ず、又優れた自己消火性及び良好な耐熱性を有するもの
であった。
【0027】(実施例5)大洋鋳機(株)製30Lスー
パーミキサーに50℃に予熱した発泡粒子(旭化成工業
(株)製、商品名 セルモア、発泡倍率35倍、粒径1
〜4mm)600gと第1表に示す組成割合で構成される
発泡性組成物600gとを投入し室温で20秒間混合し
て複合材料を調製した。次いでこの複合材料を金型(2
5×25×25cm)に流し込んだ後、これに落とし蓋及
び20kgの重錘を順次載せて加圧充填すると共に温度7
0℃の乾燥機中で発泡硬化させてフェノール系複合発泡
体を得た。この複合発泡体については、前記試験法によ
り密度(表層部と芯層部)、曲げ強さ及び熱伝導率は測
定した。その結果を第1表に示す。また、この複合発泡
体は、ボイドを含まず、又優れた自己消火性及び良好な
耐熱性を有するものであった。
【0028】(比較例1)実施例1において、第1表に
示す組成割合で構成される発泡剤及び整泡剤を含まない
硬化型樹脂組成物を使用し且つ成形温度を50℃とする
以外は実施例1と同様にして発泡粒子を含むフェノール
ウレタン成形体の作製ならびに物性の測定を行った。そ
の測定結果を第1表に示す。また、この複合発泡体は、
優れた自己消火性及び良好な耐熱性を有するものであっ
た。
【0029】(比較例2)特殊機化工業(株)製ホモジ
ナイザーに第1表に示す割合で各成分を投入し室温で1
0秒間混合して発泡性組成物を調製した。次いで、パッ
ク率120%に相当する量の該発泡性組成物を金型(2
5×25×25cm)に流し込んだ後上型をクランプ締め
すると共に温度50℃の乾燥機中で発泡硬化させて発泡
粒子を含まないフェノールウレタン発泡体を得た。この
発泡体については、前記試験法により密度(表層部と芯
層部)、曲げ強さ及び熱伝導率を測定した。その結果を
第1表に示す。また、この発泡体は、優れた自己消火性
及び良好な耐熱性を有するが、発泡体の内部にはボイド
が散在していた。
【0030】第1表に示すように、実施例1で作製した
複合発泡体は、比較例1で作製した複合発泡体より良好
な曲げ強さ及び低熱伝導率を有することから、硬化組織
層の気泡化による効果が確認された。また、実施例2で
作製した複合発泡体は、比較例2で作製した発泡粒子を
含まない従来発泡体に比べて表層部と芯層部との密度差
が小さくかつボイドの発生が見られないことから、発泡
粒子の存在による効果が確認されると共に、良好な曲げ
強さ及び低熱伝導率を有することが判明した。また、実
施例4で作製した繊維基材併用の複合発泡体は、実用上
支障のない断熱性能と強靱な機械的強度を有することが
確認された。
【0031】
【表1】
【0032】
【表2】
【0033】
【発明の効果】以上詳細に説明した通り、本発明によれ
ば下記の効果を奏する産業上極めて有用な複合発泡体を
提供できる。
【0034】(1)本発明の複合発泡体は、発泡粒子と
該発泡粒子間に空隙を生じないように充満された気泡構
造の硬化組織層から構成されているため、発泡粒子と非
気泡構造の硬化組織層から構成されている複合発泡体、
又は発泡粒子を含まない従来発泡体よりも改善された断
熱性能及び機械的強度を有し、更に繊維基材を併用すれ
ば強靱な機械的強度を有するものとなる。
【0035】(2)本発明の複合発泡体は、発泡硬化時
に発生する反応熱及び発泡圧が発泡粒子を含まない従来
発泡性組成物より極めて穏やかな状態で製造されるた
め、密度差(表層部と芯層部との間の)は小さくかつボ
イドは含まれないなど高い品質信頼性を有する。しか
も、従来発泡体のように表層部の切断除去の必要がなく
多量の廃材を発生させないため、製品歩留りの向上及び
廃材処理費の大幅な低減などコストダウンを可能とする
のみならず、廃材の処理に伴う環境上の問題を緩和でき
る。更には、大型の嵩高性複合発泡体の製品化が極めて
安定的かつ容易にできる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 硬化型樹脂発泡体組織中にポリ塩化ビニ
    リデン系発泡粒子を含有させてなることを特徴とする複
    合発泡体。
  2. 【請求項2】 硬化型樹脂発泡体組織中にさらに繊維基
    材を含有させてなる請求項1に記載の複合発泡体。
  3. 【請求項3】 硬化型樹脂発泡体がフェノール系発泡体
    及びフェノールウレタン系発泡体から選ばれる一種であ
    る請求項1又は2に記載の複合発泡体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2000248042A (ja) * 1999-02-25 2000-09-12 Sumitomo Bakelite Co Ltd 硬化性樹脂組成物及びその増粘方法
WO2001092387A1 (fr) * 2000-05-30 2001-12-06 Takashi Fujimori Objet moule comprenant des particules de mousse de resine et des particules solides et procede de fabrication
JP3813062B2 (ja) 1998-07-03 2006-08-23 旭化成建材株式会社 フェノールフォーム
WO2022230956A1 (ja) * 2021-04-30 2022-11-03 株式会社カネカ 難燃性物品

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