JPH063344U - 輸液用プラスチック容器 - Google Patents
輸液用プラスチック容器Info
- Publication number
- JPH063344U JPH063344U JP4294592U JP4294592U JPH063344U JP H063344 U JPH063344 U JP H063344U JP 4294592 U JP4294592 U JP 4294592U JP 4294592 U JP4294592 U JP 4294592U JP H063344 U JPH063344 U JP H063344U
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- JP
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- infusion
- plastic container
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 排液速度のバラツキが小さく、排液率の大き
い輸液用プラスチック容器を提供すること。 【構成】 輸液用プラスチック容器の短辺側の肩部2
に、排液の末期における肩部2の内側への変形を助ける
三日月状の凹部5を形成する。これにより排液の末期に
おける排液速度の低下を防止することができ、またその
バラツキも小さくすることができる。
い輸液用プラスチック容器を提供すること。 【構成】 輸液用プラスチック容器の短辺側の肩部2
に、排液の末期における肩部2の内側への変形を助ける
三日月状の凹部5を形成する。これにより排液の末期に
おける排液速度の低下を防止することができ、またその
バラツキも小さくすることができる。
Description
【0001】
本考案は、通気針なしで使用される輸液用プラスチック容器の改良に関するも のである。
【0002】
通気針なしで使用される輸液用プラスチック容器のうち、胴部の上方にテーパ 状の肩部を介して口部を連設したガラス壜と類似の形状のものにおいては、容器 の胴部が潰れながら排液を行うため、均一な速度で最後まで排液させることが重 要な技術的課題とされている。このためにこの種の輸液用プラスチック容器では 胴部の断面を楕円形または長方形とし、排液の際に短辺側側面が内側へくぼむこ となく外側に張り出して容器全体が潰れるように工夫されている。
【0003】 また上記した容易の潰れをより確実に行わせるために、短辺側の胴部側面にリ ブを設けたり、胴部の偏平度を大きくしたり、胴部の前後の肉厚差をできるだけ なくするようにする工夫もなされている。ところが、このような工夫を施しても なお、通常の成形工程で生ずる肉厚の変動によって潰れ方が変化し、容器によっ て排液速度のバラツキが大きくなることがある。また、同一の容器についても、 排液開始時の排液速度と排液終了直前の排液速度との差が大きいという問題が残 されている。
【0004】
本考案は上記した従来の問題点を解決し、成形工程において通常発生する程度 の肉厚の変動等があっても排液速度のバラツキがなく、また排液速度が排液開始 時と排液終了直前とで大きく変化しない輸液用プラスチック容器を提供するため に完成されたものである。なお、排液速度を排液開始時の排液速度で割った値を 排液率と呼ぶ。
【0005】
上記の課題を解決するためになされた本考案は、長辺側側面と短辺側側面とか らなる胴部の上方にテーパ状の肩部を介して口部を連設した輸液用プラスチック 容器において、両方の短辺側の肩部に排液の末期における肩部の変形を助ける三 日月状の凹部を形成したことを特徴とするものである。
【0006】
以下に本考案を図示の実施例によって更に詳細に説明する。 図1〜図3において、1は長辺側側面1aと短辺側側面1bとからなる断面が 楕円ないし長四角形状の胴部、2は胴部1の上方のテーパ状の肩部、3は口部で ある。図2に示すように、胴部1の短辺側側面1bの中央部には縦長のリブ4が 形成されており、排液時に短辺側側面1bが内側に窪むことを防止している。
【0007】 またテーパ状の肩部2のうち、胴部1の両側の短辺側側面1bに臨む部分には 、それぞれ三日月状の凹部5が形成されている。この凹部5は三日月の外側の円 弧面を胴部1に向け、内側の円弧面を口部3に向けて形成されている。そしてこ の凹部5により、テーパ状の肩部2は内側に変形し易くなっている。
【0008】
このように構成された輸液用プラスチック容器は、口部3を下向きにして吊り 下げられ、内部に充填されている薬液を通気針を使用しないクローズドシステム で患者に対して輸液するものである。そして薬液の排出に連れて大気圧により胴 部1がどんどん窪み、両側の長辺側側面1aがぴったりと合わさるようになる。 しかし肩部2や底部は変形し難い形状であり、かつ肉厚も厚いことから胴部1に 比較して潰れにくく、最後には図4に示すように短辺側側面1bの側から見て三 角形の空間が残ることとなる。
【0009】 一般に、この種の輸液用プラスチック容器においては、排液の末期に上記した ような三角形の空間が形成され始めると排液速度は次第に低下し、ついには排液 を終了する。ところが、本考案の輸液用プラスチック容器においては、テーパ状 の肩部2に三日月状の凹部5が形成されているため、排液の末期においてテーパ 状の肩部2が内側に向かって窪むことができるようになり、このような凹部5の ない従来の輸液用プラスチック容器に比較して、最終的に形成される三角形の空 間の容積を小さくすることができる。従ってまた本考案によれば、排液終了直前 における排液速度の低下を防止することが可能となる。
【0010】 以上に説明した本考案の作用効果を確認するため、実施例の輸液用プラスチッ ク容器7本と、これと同一形状であるが肩部2に凹部5のない従来型の輸液用プ ラスチック容器8本とについて、排液率を測定した。その結果を図5と図6のグ ラフに示した。(グラフ中の右肩に示した括弧内の数値は、450cc 排液時の排液 率である) その結果、350cc 排液時における排液率の平均値はそれぞれ80.7%と80.5%で あってほとんど差がなかったが、450cc 排液時の排液率の平均値はそれぞれ72.7 %と68.6%であり、本願考案の輸液用プラスチック容器の方が平均で4.1 %高い 排液率を示した。このように、肩部2に三日月状の凹部5を設けることにより、 排液終了直前における排液速度の低下を防止することが可能となる。
【0011】 また、図5と図6のグラフから明らかなように、本願考案の輸液用プラスチッ ク容器は特に排液の末期における排液率のバラツキが小さい。これを数値化する と、450cc 排液時の排液率のバラツキは、本願考案の輸液用プラスチック容器で はσ=2.05(平均値72.7%)であったのに対して、従来型の輸液用プラスチック 容器ではσ=4.51(平均値68.6%)であり、本願考案の方が排液速度のバラツキ が小さいことが確認できた。
【0012】
以上に説明したように、本考案の輸液用プラスチック容器は排液速度のバラツ キがなく、また排液速度が排液開始時と排液終了直前とで大きく変化しない利点 を有するものであるから、従来の問題点を解決したものとして、その実用的価値 はきわめて大である。
【図1】本考案の実施例を示す正面図である。
【図2】本考案の実施例を示す側面図である。
【図3】本考案の実施例を示す平面図である。
【図4】排液末期の状態を示す側面図である。
【図5】本考案の輸液用プラスチック容器の排液率の変
化を示すグラフである。
化を示すグラフである。
【図6】従来の輸液用プラスチック容器の排液率の変化
を示すグラフである。
を示すグラフである。
1 胴部 1a 長辺側側面 1b 短辺側側面 2 肩部 3 口部 4 リブ 5 三日月状の凹部
Claims (1)
- 【請求項1】 長辺側側面と短辺側側面とからなる胴部
の上方にテーパ状の肩部を介して口部を連設した輸液用
プラスチック容器において、両方の短辺側の肩部に排液
の末期における肩部の変形を助ける三日月状の凹部を形
成したことを特徴とする輸液用プラスチック容器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1992042945U JPH077964Y2 (ja) | 1992-06-22 | 1992-06-22 | 輸液用プラスチック容器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1992042945U JPH077964Y2 (ja) | 1992-06-22 | 1992-06-22 | 輸液用プラスチック容器 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH063344U true JPH063344U (ja) | 1994-01-18 |
JPH077964Y2 JPH077964Y2 (ja) | 1995-03-01 |
Family
ID=12650155
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1992042945U Expired - Lifetime JPH077964Y2 (ja) | 1992-06-22 | 1992-06-22 | 輸液用プラスチック容器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH077964Y2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013504348A (ja) * | 2009-09-10 | 2013-02-07 | サノフィ−アベンティス・ドイチュラント・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング | 薬剤容器 |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4656272B2 (ja) * | 2001-04-10 | 2011-03-23 | 味の素株式会社 | プラスチック容器 |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH01158956A (ja) * | 1987-12-16 | 1989-06-22 | Mitsubishi Kasei Corp | 輸液用容器 |
-
1992
- 1992-06-22 JP JP1992042945U patent/JPH077964Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH01158956A (ja) * | 1987-12-16 | 1989-06-22 | Mitsubishi Kasei Corp | 輸液用容器 |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013504348A (ja) * | 2009-09-10 | 2013-02-07 | サノフィ−アベンティス・ドイチュラント・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング | 薬剤容器 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH077964Y2 (ja) | 1995-03-01 |
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Legal Events
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
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