JPH06334302A - 電着レジスト浴の再生方法 - Google Patents

電着レジスト浴の再生方法

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JPH06334302A
JPH06334302A JP14156993A JP14156993A JPH06334302A JP H06334302 A JPH06334302 A JP H06334302A JP 14156993 A JP14156993 A JP 14156993A JP 14156993 A JP14156993 A JP 14156993A JP H06334302 A JPH06334302 A JP H06334302A
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JP
Japan
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bath
electrodeposition
current density
neutralization
emulsion
Prior art date
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Pending
Application number
JP14156993A
Other languages
English (en)
Inventor
Masaru Kato
勝 加藤
Hiroshi Niitsuma
裕志 新妻
Osahiro Nakagawa
修太 中川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toagosei Co Ltd
Original Assignee
Toagosei Co Ltd
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Publication date
Application filed by Toagosei Co Ltd filed Critical Toagosei Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 本発明は、中和度が高くなり塗膜性能が低下
した電着浴を、隔膜式電着槽内で特定条件下で電解する
ことを特徴とする電着レジスト浴の再生方法である。 【効果】 本発明の再生方法を用いると、極めて簡単な
方法で、しかも薬剤を使用せず、また廃液も出さずに、
電着レジスト浴を経済的に再生することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はプリント配線板などの製
造工程で使用される電着レジスト浴の再生方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】電着レジスト法によるプリント配線板の
製造は、概略以下のプロセスにより行われる。 基板の脱脂→水洗→酸洗い→水洗→電着→水洗→乾燥→
露光→現像→エッチング→レジスト膜剥離
【0003】このようなプロセスに使用される電着レジ
ストは、電着浴中のエマルジョンの電荷によりアニオン
性とカチオン性に区分されるが、電着レジストの種類に
かかわらず、基板への電着処理は、隔膜を有する電着槽
内で行われるのが普通である。
【0004】隔膜は、電着中に相手極上で生成する酸ま
たはアルカリの移動による、エマルジョンの中和度の上
昇を防止する効果がある。中和度が上昇すると、クーロ
ン効率が低下し、著しい場合は電着不能となる。このた
め、中和度の管理には細心の注意が払われるが、突発的
な隔膜の破損、長期停止による隔膜を通しての酸または
アルカリの拡散、浴管理ミスなどにより、電着浴の中和
度が上昇する場合がある。
【0005】このような場合、浴の中和度を管理幅内へ
戻すために従来は、次の方法が考えられてきた。 1)アニオン性電着レジスト浴に対しては弱酸性カチオ
ン交換樹脂、カチオン性電着レジスト浴に対しては弱塩
基性アニオン交換樹脂を使用し、イオン交換処理を行な
う方法。 2)電着浴を攪拌しながら、アニオン性電着レジスト浴
に対しては希薄な弱酸を、カチオン性電着レジスト浴に
対しては弱アルカリを添加する方法。 3)低中和度の電着浴を調製し加える方法。
【0006】しかし、1)の方法では再生処理中にイオ
ン交換樹脂中でエマルジョンの凝集、析出が生じ易く、
2)の方法では再生処理中に電着浴中でエマルジョンの
析出が生じ易く、また不純物、即ち酸またはアルカリ濃
度が高くなり再精製が必要であり、3)の方法では電着
浴量が大幅に増えてしまう、または低中和度の電着浴の
建浴が難しい、といったような欠点があった。このた
め、何かの不都合で浴の中和度が上昇してしまった場
合、実際には浴の大部分を廃棄し、新浴を張り込む手段
が取られているのが実情である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この手段は、
中和度が上昇している以外は何の問題もなくかつ高価な
電着レジスト浴を廃棄してしまうため、経済的損失が極
めて大きなものであった。このため、簡便かつ経済的な
電着浴の再生方法が強く望まれていた。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記課題
を解決すべく前記2)の方法、即ち、電着浴を攪拌しな
がら、アニオン性電着レジスト浴に対しては希薄な弱酸
を、カチオン性電着レジスト浴に対しては弱アルカリを
添加する方法の改良について検討した。この方法では、
限り無く希薄な酸またはアルカリを用いるとエマルジョ
ンの析出は防止できると考えられるものの、前述のとお
りエマルジョン濃度が低下しまうことおよび不純物濃度
が上昇するため再度浴の精製を行わなければならないと
いった不都合を避けることができない。
【0009】本発明者等は、これらの不都合を回避しつ
つ、経済的に浴を再生する方法について鋭意検討した結
果、上記極希薄な弱酸または弱アルカリの代わりに、電
気化学的に電極表面で生成する水素イオンまたは水酸イ
オンを一種の逆中和剤として利用する方法を見出し本発
明を完成するに至った。
【0010】以下、アニオン性電着レジスト浴を例にと
り本発明を詳細に説明する。アニオン電着では、被塗装
物を陽極とし相手極を陰極とし、一定の直流電圧または
直流電流を両極間に印加する。陽極上では水分子の酸化
が起こり、酸素ガスと共に水素イオンが生成し、継続し
て通電することにより、陽極表面上に水素イオンの蓄積
が生じ、pHが低下してエマルジョンのマイナス電荷を
中和するに至り、樹脂の不溶化、析出が起こる。
【0011】アニオン電着浴の再生に当たっては、電着
浴中に作用極(陽極)を配置し、相手極を陰極とし、両
者間を隔膜で隔離し、直流電圧または電流を両極間に印
加する。ここで、エマルジョンのマイナス電荷の中和、
樹脂の不溶化、析出が起こらないような電解条件を設定
することができれば、生成した水素イオンは電着浴中の
エマルジョンの中和度を低下させるにとどまり、目的と
する電着浴の再生が達成される。
【0012】一方、相手極である陰極上では水分子の還
元により水素ガスおよび水酸イオンが生成する。エマル
ジョンの中和度を上昇させる成分、例えばアンモニウム
イオンは、隔膜を通して陰極室へ泳動し、前記水酸イオ
ンと反応し遊離のアミンと水分子を生成する。本発明で
は陽極室と陰極室は隔膜で仕切られているので、陰極室
内で生成した遊離アミンは陽極室内のエマルジョンの中
和度を上昇させることはない。もし、無隔膜で同様の操
作を行えば、陽極および陰極での生成物が再反応するこ
とになり、全体としては単なる水の電解が生じるだけ
で、浴再生の効果は得られなくなる。
【0013】(電極)アニオン性電着浴では陽極が作用
極となる。好ましい陽極材料としては、電極溶解による
電着浴の汚染が少なく、かつ入手し易いSUS304ま
たはSUS316などが挙げられる。陰極はほぼどのよ
うな金属でも使用可能であるが、切電時の化学的安定性
などを考慮すればやはり、SUS304またはSUS3
16などが無難である。再生時間は、系に流れた電気量
に反比例するので、大きな総電流値が設定できるよう
に、作用極としてはラス網を数枚束ねた大面積の電極を
使用するのが得策である。一方カチオン性電着浴では陰
極が作用極となるが、同様の理由で両極ともSUS30
4またはSUS316製とするのが好ましい。
【0014】(隔膜)液透過性を有するアスベスト製隔
膜も使用可能であるが、イオンの選択透過性がなく、孔
径も比較的大であり、相手極室の反応生成物の移動阻止
能は充分ではない。従ってアニオン性電着浴ではエマル
ジョンの対イオンであるカチオンを選択的に透過しかつ
液不透過性の陽イオン交換膜、特に耐薬品性に優れたフ
ッ素系陽イオン交換膜が好ましく、例えばナフィオン4
18(デュポン社製)などが挙げられる。カチオン電着
浴ではエマルジョンの対イオンであるアニオンを選択的
に透過しかつ液不透過性の陰イオン交換膜、特に耐薬品
性に優れたフッ素系陰イオン交換膜が好ましく、例えば
IE−SA48(東ソー(株)製)などが挙げられる。
【0015】(電流密度)塗膜形成が行われ得る最小電
流密度より低い電流密度で行えばよいが、問題としてい
る電着レジスト浴の組成等によりこの値が異なるので、
使用できる電流密度を一概に示すことはできないが、概
ね40mA/dm2 以下である。しかし、この値は浴の
攪拌状態により影響を受け、激しく攪拌する場合はより
大きな電流密度で浴の再生を行うことができる。
【0016】
【実施例】以下、本発明を実施例によって更に具体的に
説明する。実施例中「部」とあるは「重量部」である。 (電着浴の調製)メチルメタクリレート45部、イソブ
チルアクリレート20部、ヒドロキシエチルメタクリレ
ート15部、アクリル酸20部およびアゾビスイソブチ
ロニトリル2部からなる混合液を、窒素雰囲気下で温度
80℃に保持したイソプロピルアルコール110部に5
時間かけて滴下した。その後1時間熟成し、更にアゾビ
スイソブチロニトリル0.5部とイソプロピルアルコー
ル10部を加えて2時間熟成し、高酸価アクリル樹脂溶
液を合成した。この高酸価アクリル樹脂溶液に空気を吹
き込みながら、グリシジルメタクリレート20部、触媒
としてジメチルベンジルアミン0.7部、ラジカル重合
禁止剤としてフェノチアジン0.15部を加えて温度8
0℃で12時間反応させて高酸価感光性樹脂溶液を得
た。この高酸価感光性樹脂溶液中の不揮発成分の重量は
50%、酸価は0.6meq/gであり、高酸価感光性
樹脂の数平均分子量は38000、不飽和当量は1.1
モル/kgであった。
【0017】この高酸価感光性樹脂溶液134部に、ト
リメチロールプロパントリアクリレート33部および光
開始剤としてイルガキュアー907(チバガイギー製:
α−アミノアセトフェノン)5部を加えて充分混合し、
次にトリエチルアミン4部を加えて充分に中和し,固型
分含有量が15%となるように脱イオン水を加えて中和
度50%のネガ型アニオン電着塗料(pH6.8)とし
た。この電着浴をナフィオン418(デュポン社製)を
隔膜とする試験槽(電着浴量1リットル)に張り込み、
銅張積層板を陽極、SUS304製プレートを陰極と
し、浴は静止の状態で20〜100mA/dm2 の定電
流密度にて3分間電着を行ない、クーロン効率(mg/
クーロン)を求めた。結果を表1に示す。これとは別に
トリエチルアミンの使用量を増やし、中和度70%の電
着浴を建浴し、同じ条件下でクーロン効率を求めた。こ
の結果も表1に併せて示す。中和度の増大によりクーロ
ン効率が低下することはこの表から明かである。
【0018】この中和度70%の電着浴を張り込んだま
ま、マグネティックスターラで電着浴を攪拌しながら、
10cm×10cmのロール掛けしたSUS304ラス
網6枚を束ねた電極(表面積10dm2 )を作用極とし
て総電流0.4Aで1.6時間通電した。その後、前記
と同じ条件下でクーロン効率を求めた。結果を表1に併
せて示す。再生処理により、この電着浴のクーロン効率
が回復していることは明かである。自動滴定装置による
分析では中和度は51.8%であった。
【0019】
【表1】
【0020】
【発明の効果】本発明によれば、中和度が上昇した電着
レジスト浴を、極めて簡便に再生することができる。し
かも、薬剤は一切使用せず、廃液もでないので従来の方
法と比較し極めて経済的である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中和度が高くなった電着レジスト浴を、
    塗膜形成が行われ得る最小電流密度より低い電流密度に
    おいて隔膜式電着槽内で電解することを特徴とする電着
    レジスト浴の再生方法。
JP14156993A 1993-05-20 1993-05-20 電着レジスト浴の再生方法 Pending JPH06334302A (ja)

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JP14156993A JPH06334302A (ja) 1993-05-20 1993-05-20 電着レジスト浴の再生方法

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JP14156993A JPH06334302A (ja) 1993-05-20 1993-05-20 電着レジスト浴の再生方法

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JPH06334302A true JPH06334302A (ja) 1994-12-02

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ID=15295032

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Application Number Title Priority Date Filing Date
JP14156993A Pending JPH06334302A (ja) 1993-05-20 1993-05-20 電着レジスト浴の再生方法

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JP (1) JPH06334302A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012079830A (ja) * 2010-09-30 2012-04-19 Toppan Printing Co Ltd アルカリ剥離液の再生装置および方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012079830A (ja) * 2010-09-30 2012-04-19 Toppan Printing Co Ltd アルカリ剥離液の再生装置および方法

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