JPH0633391B2 - パ−フロロエ−テル系組成物およびその製造方法 - Google Patents

パ−フロロエ−テル系組成物およびその製造方法

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JPH0633391B2
JPH0633391B2 JP60096358A JP9635885A JPH0633391B2 JP H0633391 B2 JPH0633391 B2 JP H0633391B2 JP 60096358 A JP60096358 A JP 60096358A JP 9635885 A JP9635885 A JP 9635885A JP H0633391 B2 JPH0633391 B2 JP H0633391B2
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alkyl
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春美 達
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、シール流体または潤滑剤用パーフロロエーテ
ル系組成物およびその製造方法に関し、さらに詳しく
は、高荷重ギアー用グリース、真空シール材あるいは磁
性流体として用いられるパーフロロエーテル系組成物お
よびその製造方法に関する。
発明の技術的背景ならびにその問題点 パーフロロエーテル(以下PFAと略記することがあ
る)は油状の化合物であって、フッ素化合物特有の優れ
た高温特性、耐熱性、耐薬品性ならびに他の炭化水素化
合物との非親和性を有しているため、シール流体、潤滑
剤などの用途に近年用いられ始めている。
特に近年に至ってIC、LSIなどの半導体製造分野で
は、極端に汚染を嫌うため、化学的に不活性でかつ耐薬
品性に優れたパーフロロエーテル系組成物からなるシー
ル材は非常に注目を集めている。
ところがこのパーフロロエーテルは、前述のように他の
炭化水素化合物と非親和性であるため、シール流体ある
いは潤滑剤として用いようとする場合に、他の固形物質
と混合して用いると互いに分離してしまい、安定なパー
フロロエーテル系組成物を得ることは難かしかった。た
とえば、パーフロロエーテルとポリテトラフルオロエチ
レンとからなるペースト状のパーフロロエーテル系組成
物が従来シール流体あるいは潤滑剤として用いられてき
たが、この組成物は時間の経過とともに油分の分離が生
じてしまい、安定な組成物が得られないという問題点が
あった。
本発明者は、パーフロロエーテルと固形物質との親和性
を高めて分離の起こらないようなパーフロロエーテル系
組成物を得るべく鋭意研究をしたところ、該組成物中に
特定の構造を有する含フッ素界面活性剤を添加すること
によって、上記のような問題点が一挙に解決されること
を見出して本発明を完成するに至った。
発明の目的 本発明は、上述のごとく、高温に保ってもあるいは長期
間保存または使用しても油分と固形成分との分離が起こ
らず、安定性に優れた潤滑剤、シール材、あるいは磁性
流体として用いることのできるパーフロロエーテル系組
成物を提供することを目的としている。
発明の概要 本発明に係るパーフロロエーテル系組成物は、以下の成
分(a)〜(c)を含んでいることを特徴としている。
(a)下記の一般式[I]で表わされるパーフロロエー
テル化合物: RfO−(C36O)w−R′f …[I] [式中RfおよびR′fはCF3−、C25−またはC3
7−でありwは10〜100未満の数である。] (b)下記一般式[II]で表わされる含フッ素界面活性
剤: X−[(C48O)v −(C36O)w −(C2
4O)m −(CF2O)n −]p −R″f−Z…[II] [式中v′,w′,m′,n′,p′は0または100
未満の数であって、かつ(v′+w′+m′+n′)×
P′<200であるとともにパーフロロオキシアルキレ
ン鎖中の全炭素数は5〜200であり、R″fは2価の
パーフロロアルキレン基であり、XおよびZは下記の群
から選択される。) X,Z;RfO−(式中Rfは前記と同じである。) (式中R′は炭素数4以下のアルキルである。) −SiY3(式中Yは−OC37、−OC25、−OC
3、またはハロゲンである。) (式中R1はHまたは炭素数4以下のアルキル、アリー
ル、アラルキルであり、R2は2価の有機基であり、R3
およびR4はHまたは炭素数4以下のアルキル、アリー
ル、アラルキルである。) −RCOOH、−RSO3H、−ROSO3H (式中Rは炭素数4以下のアルキレン基である。) 素数4以下のアルキル、アラルキルである。) (式中R,R1,R2,R3,R4は前記と同じである。) (式中Rは前記と同じであり、R5およびR6は、Hまた
は炭素数4以下のアルキル、アリール、アラルキル、ア
ルコール、ポリアルキレングリコールである。)] (C)下記の群からそれぞれ選ばれる金属粉末、金属酸
化物粉末または金属硫化物粉末: [金属粉末]:鉄、マンガン、ニッケル、コバルトおよ
びクロム。
[金属酸化物粉末]:二酸化ケイ素、マグネタイト、鉄
−亜鉛フェライト、マンガン・亜鉛フェライト、ニッケ
ルフェライト、コバルトフェライト、ニッケル亜鉛フェ
ライト、ゲータイトおよびバリウムフェライト。
[金属硫化物粉末]:二硫化モリブデン。
本発明では、上記(a)パーフロロエーテル化合物と
(c)金属粉末、金属酸化物粉末または金属硫化物粉末
とからなる組成物に、(b)で示される特定構造の含フ
ッ素界面活性剤を配合することによって、油分と固形成
分との分離が効果的に防止されて、安定なシール流体ま
たは潤滑剤用パーフロロエーテル系組成物が得られる。
発明の具体的説明 以下本発明のパーフロロエーテル系組成物を構成する各
成分について、含フッ素界面活性剤を中心に詳しく説明
する。
本発明に係るパーフロロエーテル系組成物に用いられる
第1成分は、(a)下記の一般式[I]で表わされるパ
ーフロロエーテル化合物である。
fO−(C36O)w−R′f …[I] [式中RfおよびR′fはCF3、C25またはC37
であり、wは10〜100未満の数である。] 本発明に係るパーフロロエーテル系組成物に用いられる
2成分は、(b)下記一般式[II]で表わされる含フッ
素界面活性剤である。
X−[(C48O)v −(C36O)w −(C2
4O)m −(CF2O)n −]p R″f−Z…[II] [式中v′,w′,m′,n′,p′は0または100
未満の数であって、かつ(v′+w′+m′+n′)×
P′<200であるとともにパーフロロオキシアルキレ
ン鎖中の全炭素数は5〜200であり、R″fは2価の
パーフロロアルキレン基であり、XおよびZは下記の群
から選択される。) X,Z;RfO−(式中Rfは前記と同じである。) (式中R′は炭素数4以下のアルキルである。) −SiY3(式中Yは−OC37、−OC25、−OC
3、またはハロゲンである。) (式中R1はHまたは炭素数4以下のアルキル、アリー
ル、アラルキルであり、R2は2価の有機基であり、R3
およびR4はHまたは炭素数4以下のアルキル、アリー
ル、アラルキルである。) −RCOOH、−RSO3H、−ROSO3H (式中Rは炭素数4以下のアルキレン基である。) (式中Rは前記と同じであり、R′はHまたは炭素数4
以下のアルキル、アラルキルである。) (式中R,R1,R2,R3,R4は前記と同じである。) (式中Rは前記と同じであり、R5およびR6は、Hまた
は炭素数4以下のアルキル、アリール、アラルキル、ア
ルコール、ポリアルキレングリコールである。)] 上記の含フッ素界面活性剤(b)における−[(C48
O)v −(C36O)w −(C24O)m −(CF2
O)n −]p − で示されるパーフロロオキシアルキレン鎖中での−C4
8O−、−C36O−、−C25O−、 −CF2O−の順序は任意であり、そしてこの鎖中での
全炭素数は5〜200望ましくは15〜100であるこ
とが好ましい。パーフロロオキシアルキレン鎖中の炭素
数が5未満であると、パーフロロエーテル系組成物の油
分と固形成分との分離を充分には防止できないため好ま
しくなく、一方パーフロロオキシアルキレン鎖中の炭素
数が200を越えても、成分(b)の単位重量当りの効
果は小さく、しかも成分(b)の製造上コスト高となる
ため好ましくない。
このような含フッ素界面活性剤(b)は、種々の方法に
よって合成することができる。たとえばU.S.P. 3,317,4
84号明細書に開示されたイオン重合法によることもで
き、この場合には得られる含フッ素界面活性剤の官能基
は1つであることが有利であり、多官能型の含フッ素界
面活性剤を得るには特殊なモノマーを用いなければなら
ない。また特公昭 50-28,409号公報に開示された光酸化
重合法によっても上記の含フッ素界面活性剤を合成する
こともでき、この場合には得られる含フッ素界面活性剤
は一官能型または二管応型である。さらにU.S.P. 4,11
3,435号明細書に開示された直接フッ素化法によっても
上記の含フッ素界面活性剤を合成することもでき、この
場合には得られる含フッ素界面活性剤の官応基数は任意
である。
以下に本発明で用いられる含フッ素界面活性剤の具体例
およびその合成ルートについて説明する。U.S.P. 3,31
7,484号明細書参照 (以下 と略記する。)特公昭 38-12,127号公報参照 特開昭 60-34,730号公報参照 特開昭 59-12,708号公報参照 特公昭 53-23,771号公報参照 特開昭 57-64,658号公報参照 特願昭 59-50,768号公報参照 合成例1参照 C hemical Ab. 96-83715b参照 特願昭58-182,429号参照 特願昭 57-12,708号公報 特公昭 50-28,407号公報参照 (式中ZはFまたはCF3である。) 特開昭 6034,730号公報参照 特公昭 53-23,271号公報参照 U.S.P.4,113,435号明細書参照 J.Org.Chem.Vol. 40 P.3271(1975)参照 同様にしてA−2を原料として 特願昭 59-50,768号 比較例としての含フッ素界面活性剤として を用いた。
本発明に係るパーフロロエーテル系組成物に用いられる
第3成分は、(C)金属粉末、金属酸化物粉末または金
属硫化物粉末であり、該組成物の用途に応じて金属粉
末、金属酸化物粉末または金属硫化物粉末が用いられ
る。
本発明に係るパーフロロエーテル系組成物を、高荷重ギ
ア用のグリースあるいは鉄鋼などの搬送圧延用ギアのグ
リースなどの極圧用潤滑剤として用いる場合には、二硫
化モリブデン(MoS)が用いられることが好まし
い。
また、化学プラントなどのフランジ、バルブなどの接合
部などのシール材として用いる場合には、二酸化ケイ素
(たとえエロジール、セライト、シリカゲルなどの名称
で市販されている)が用いられることが好ましい。
さらに真空回転シール、防塵シールなどの磁性シール流
体、磁気遮蔽シール用流体、磁気印刷用トナーなどに用
いる場合には、磁性を示す粉末あるいは磁化可能な粉末
であればよく、具体的には、鉄、マンガン、ニッケル、
コバルト、クロムなどの金属粉末あるいはマグネタイト
(FeO・Fe2)、鉄一亜鉛フェライト(Fea
(1-a)O・Fe23)、マンガン・亜鉛フェライト
(MnbZn(1-b)O・Fe23)、ニッケルフェライ
ト、コバルトフェライト、ニッケル亜鉛フェライト、バ
リウムフェライト、ゲータイトなどのフェライト系化合
物が用いられる。このような磁性流体用に本発明に係る
パーフロロエーテル系組成物を用いる場合には、該組成
物の粘度は、常温で20〜1000cps望ましくは50
〜500cpsであることが好ましく、固有飽和磁化率
は50〜1000ガウス、望ましくは100〜600ガ
ウスであることが好ましい。
金属粉末、金属酸化物粉末または金属硫化物粉末の粒径
は、極圧用潤滑剤として用いる場合には5〜0.001
μであり、シール材として用いる場合には1〜10-4μ
であり、磁性流体として用いる場合には5〜0.1μで
あることが好ましい。
本発明に係るパーフロロエーテル系組成物は、通常、金
属酸化物粉末などの固形成分に含フッ素界面活性剤を充
分に含浸させ、次いでこれに油状のパーフロロエーテル
化合物を入れた後、コロイドミル、ホモジナイザー、三
本ロールなどにより充分混練することによって製造でき
る。また、固形成分を化学反応によって調製している場
合には、この固形成分の反応調製時に、含フッ素界面活
性剤を共存させて、固形成分に含フッ素界面活性剤を充
分に含浸させることもできる。
次に、本発明に係るパーフロロエーテル系組成物中の各
成分の量的関係について説明する。第1成分であるパー
フロロエーテルと第2成分である含フッ素界面活性剤と
は、重量比で100:0.1〜1:1の範囲で存在する
ことが好ましい。また第1成分であるパーフロロエーテ
ルと第3成分である金属粉末、金属酸化物粉末または金
属硫化物粉末とは、重量比で100:1〜1:10の範
囲であることが好ましい。
発明の効果 本発明に係るシール流体または潤滑剤用パーフロロエー
テル系組成物は、パーフロロエーテル油、金属酸化物粉
末などの固形物質に加えて、特定の構造を有する含フッ
素界面活性剤を含んでいるので、該組成物を高温度に保
持したりあるいは長期間にわたって保存しても、油分と
固形物質とが分離することがない。しかも本発明に係る
シール流体または潤滑剤用パーフロロエーテル系組成物
は、極圧用潤滑剤、真空シール材あるいは磁性流体とし
て優れたシール特性を示す。
以下本発明を実施例、合成例、比較例により説明する
が、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。
合成例1 U.s.p.3,317,484号明細書に開示された方法によりヘキ
サフロロプロピレンオキシドの重合体 を得た。これを大過剰の水で加水分解し、さらにAg2
Oを加え、 の化合物を得た。
得られた(F−2)500gを100℃に加熱し、これ
にヨウ素100gを加熱溶解して滴下した。ガス発生が
終了するまで加熱撹拌し、その後200℃で8時間反応
させた。得られた生成物を冷却後0.1mol/リット
ルのチオ硫酸ナトリウムおよび水で充分洗浄し、MgS
4で脱水後濾過した。回収量は497gであった。得
られた生成物は、式 で示される(F−12)である。この化合物のF−NM
RのスペクトルをCF3COOH外部標準として測定を
行い、25ppm が得られた。
次にこの(F−12)414gを C233(フロン−113)1kg、AIBN4gとと
もにオートクレーブに仕込み、このオートクレーブ中に
C2H46gを圧入した。80℃で4時間反応させた
後、反応生成物を取出し、フロン−113を留去した。
得られた生成物は、式 で示される(F−13)である。TMSを内部標準とし
てこの化合物のH−NMRを測定し、その結果4.1pp
m および、3.2ppm であった。
次にこの(F−13)420g(0.2mol)を15
0℃に加熱し20torrの減圧下に保った。ここにP
(OC253なる亜鉛リン酸トリエステル166g
(1mol)を滴下し、一部をサンプリングし、水で充
分に洗浄した。TMSを内部標準としてサンプリングし
た化合物のNMRスペクトルを測定した結果、1.3pp
m および、2.5〜1.9ppm であった。
残りの全量に濃塩酸1kgを加え、還流下で240時間加
水分解をして、得られた生成物を充分に水洗いした。得
られた生成物は、式 で示される(F−19)である。この化合物をNaOH
で中和すると、中和曲線はpH6.8および11.0に変
曲点を持っていた。
他の含フッ素界面活性剤も、特公昭 50-28,409号公報、
U.S.P. 4,113,435号明細書に教示された方法に従って合
成した。
実施例1 平径粒径1のマグネタイト45gに、上記合成例1にて
得られたF−19で示される化合物5gをフロン−11
3に溶解させた溶液を充分に含浸させたのち、フロン−
113を留去し、150℃で24時間乾燥させた。次に
これに100gのパーフロロエーテル油(日本メクトロ
ン製アフルノックス#400−Hivac): C37O−(C36O)w−C25(w=30〜40)を加
え、コロイドミル、三本ロールで充分に混練した。
得られたペースト状のパーフロロエーテル系組成物の高
温時安定性および保存安定性を以下のようなランク付に
より評価した。
A……150℃に168時間保っても均一安定である。
-……150℃に168時間保つと薄く上層に油分離
する。
+……100℃に168時間保つと薄く上層に油分離
する。
B……100℃に168時間保つと固形分と油との分離
がやや認められる。
C……100℃に168時間保つと固形分と油との分離
が認められる。
D……室温に168時間保つと固形分と油との分離が認
められる。
E……室温に24時間保つと固形分と油との分離が認め
られる。
F……室温に3時間保つと固形分と油との分離が認めら
れる。
この実施例1のペースト状のパーフロロエーテル系組成
物の高温時安定性および保存安定性のランクはAであっ
た。
実施例2〜24 実施例1において、F−19で示される含フッ素界面活
性剤の代わりに、表1に示される化合物を用いた以外は
実施例1と同様にしてパーフロロエーテル系組成物を調
製し、その高温時安定性および保存安定性のランク付を
行なった。結果を表1に示す。
比較例1〜5 実施例1において、F−19で示される含フッ素界面活
性剤の代わりに、界面活性剤を全く用いないか、あるい
は表1に示されるような化合物を用いた以外は実施例1
と同様にしてパーフロロエーテル系組成物を調製し、そ
の高温時安定性および保存安定性のランク付を行なっ
た。結果を表1に示す。
実施例25〜30 実施例1において、マグネタイトの代わりに平径粒径1
μの鉄粉末50gを用い、またF−19で示される含フ
ッ素界面活性剤の代わりに表2に示される化合物を用い
た以外は実施例1と同様にしてパーフロロエーテル系組
成物を調製し、その高温時安定性および保存安定性のラ
ンク付を行なった。結果を表2に示す。
実施例31〜34 実施例1において、マグネタイトの代わりに平径粒径
0.1μの二酸化ケイ素粉末(エロジール)75gを用
い、またF−19で示される含フッ素界面活性剤の代わ
りに表3に示される化合物を用いた以外は実施例1と同
様にしてパーフロロエーテル系組成物を調製し、その高
温時安定性および保存安定性のランク付を行なった。結
果を表3に示す。
比較例6〜8 実施例31〜34において、表3に示される含フッ素界
面活性剤の代わりに、界面活性剤を全く用いないか、あ
るいは表3に示されるような化合物を用いた以外は実施
例31〜34と同様にしてパーフロロエーテル系組成物
を調製し、その高温時安定性および保存安定性のランク
付を行なった。
結果を表3に示す。
実施例35〜37 実施例1において、マグネタイトの代わりに平均粒径1
μmの二硫化モリブデン45gを用い、またF−19で
示される含フッ素界面活性剤の代わりに表4で示される
化合物を用いた以外は実施例1と同様にしてパーフロロ
エーテル系組成物を調製し、その高温時安定性および保
存安定性のランク付を行なった。結果を表4に示す。
比較例9〜10 実施例35〜37において、表4に示される含フッ素海
界活性剤の代わりに、界面活性剤を全く用いないか、あ
るいは表4に示されるような化合物を用いた以外は実施
例35〜37と同様にしてパーフロロエーテル系組成物
を調製し、その高温時安定性および保存安定性のランク
付を行なった。
結果を表4に示す。
実施例38 硫酸第一鉄および硫酸第二鉄各1mol/リットルの水溶
液200mlに、6N NaOHをpH11.5になる
まで加えて60℃に0.5時間撹拌した後放置して、マ
グネタイトコロイドを調製した。
別にF−19で表わされる合成例1で得られた化合物6
gの6N NaOH溶液を調製した。この溶液を上記の
マグネタイトコロイドに加え、撹拌しながら90℃に
1.5時間放置した。冷却後、3N HClにてpHを
5.5とし、マグネタイト粒子を凝集させた。得られた
沈澱物をデカンテーションで10回洗浄し、そののち濾
過し、濾滓を80℃で充分に乾燥した。
これに100gのパーフロロエーテル油(日本メクトロ
ン製アフルノックス#400−Hivac)を加え、コロイ
ドミルで充分に撹拌混合後3本ロールで均一化した。
得られたパーフロロエーテル系組成物は、150℃に1
68時間放置しても油分と固形分との分離は認められず
安定であった。
実施例39 磁性流体のシール性テスト 第1図に示すような真空撹拌装置のシール部(第2図参
照)に、実施例9の流体、実施例17の流体および比較
例3の流体をそれぞれ用いて、1000rpmで10分回
転した後5分停止するというサイクルを1サイクルとし
て、このサイクル繰り返して真空度の低下を測定した。
結果を第3図に示す。
この結果より、本発明に係る磁性流体は、優れたシール
性を有していることがわかる。
実施例40 真空シール材のシール性テスト 第4図に示すようなすりガラス製真空度試験容器を用い
て、この容器のすりガラス部に、実施例31の真空シー
ル材、実施例33の真空シール材、比較例7の真空シー
ル材をそれぞれ塗布し、時間の経過とともに真空度がど
のように低下するかを調べた。
結果を第5図に示す。
この結果より、本発明に係る真空シール材は、優れたシ
ール性を有していることがわかる。
実施例41 四球試験による耐荷重性テスト 須田式四球試験機を用いて、実施例35の高荷重用グリ
ースおよび比較例10の高荷重用グリースの室温、8時
間による四球ベアリングの合格荷重最大値を求めた。
合 格 荷 重 実施例−35 4.5kg/cm2 比較例−10 3.0kg/cm2
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る磁性流体のシール性テストの際に
用いられる装置の概略説明図であり、第2図はそのシー
ル部の断面説明図であり、第3図は本発明に係る磁性流
体のシール性テストの結果を示す図であり、第4図は本
発明に係る真空シール材のシール性テストの際に用いら
れる装置の概略説明図であり、第5図は本発明に係る真
空シール材のシール性テストの結果を示す図である。 1……回転軸、2……ハウジング、 3……ボールベアリング、4……永久磁石、 5……ヨーク、6……O−リング、7……磁性流体、 8……フランジ締付け用ボルト、 9……インローフランジ用突起。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C10M 125:04 125:10 125:22 125:26 131:12 131:10 135:10 133:16 137:04 137:12 147:04 149:12 151:04 153:04 155:02) C10N 10:04 10:12 10:14 10:16 20:06 Z 8217−4H 30:06 30:08 40:14 40:34 50:10 70:00

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】以下の成分(a)〜(c)を含んでいるこ
    とを特徴とするシール流体または潤滑剤用パーフロロエ
    ーテル系組成物: (a)下記一般式[I]で表わされるパーフロロエーテ
    ル化合物: RfO−(C36O)w−R′f …[I] [式中RfおよびR′fはCF3−、C25−またはC3
    7−であり、wは10〜100未満の数である。] (b)下記一般式[II]で表わされる含フッ素界面活性
    剤: X−[(C48O)v −(C36O)w − (C24O)m −(CF2O)n −]p −R″f−Z
    …[II] [式中v′,w′,m′,n′,p′はOまたは100
    未満の数であって、かつ(v′+w′+m′+n′)×
    P′<200であるとともにパーフロロオキシアルキレ
    ン鎖中の全炭素数は5〜200であり、R″fは2価の
    パーフロロアルキレン基であり、XおよびZは下記の群
    から選択される。) X,Z;RfO−(式中Rfは前記と同じである。), (式中R′は炭素数4以下のアルキルである。)−Si
    3(式中Yは−OC37、−OC25、−OCH3、ま
    たはハロゲンである。) (式中R1はHまたは炭素数4以下のアルキル、アリー
    ル、アラルキルであり、R2は2価の有機基であり、R3
    およびR4はHまたは炭素数4以下のアルキル、アリー
    ル、アラルキルである。) −RCOOH、−RSO3H、−ROSO3H (式中Rは炭素数4以下のアルキレン基である。) (式中R′はHまたは炭素数4以下のアルキル、アラル
    キルであり、また、Rは前記と同じである。) (式中R,R1,R2,R3,R4は前記と同じである。) (式中Rは前記と同じであり、R5およびR6は、Hまた
    は炭素数4以下のアルキル、アリール、アラルキル、ア
    ルコール、ポリアルキレングリコールである。)] (C)下記の群からそれぞれ選ばれる金属粉末、金属酸
    化物粉末または金属硫化物粉末: [金属粉末]:鉄、マンガン、ニッケル、コバルトおよ
    びクロム。 [金属酸化物粉末]:二酸化ケイ素、マグネタイト、鉄
    −亜鉛フェライト、マンガン・亜鉛フェライト、ニッケ
    ルフェライト、コバルトフェライト、ニッケル亜鉛フェ
    ライト、ゲータイトおよびバリウムフェライト。 [金属硫化物粉末]:二硫化モリブデン。
  2. 【請求項2】パーフロロエーテル化合物(a)と含フッ
    素界面活性物質(b)との重量比が100:0.1〜
    1:1の範囲内にある特許請求の範囲第1項に記載のパ
    ーフロロエーテル系組成物。
  3. 【請求項3】パーフロロエーテル化合物(a)と、金属
    粉末、金属酸化物粉末または金属硫化物粉末(c)との
    重量比が、100:1〜1:10の範囲内にある特許請
    求の範囲第1項に記載のパーフロロエーテル系組成物。
  4. 【請求項4】下記の一般式[II]で示される含フッ素界
    面活性剤(b)と、下記の群から選ばれる金属粉末、金
    属酸化物粉末または金属硫化物粉末(c)とを接触させ
    て成分(c)に成分(b)を含浸させ、次いで下記一般
    式[I]で示されるパーフロロエーテル化合物(a)を
    混合することを特徴とするシール流体または潤滑剤用パ
    ーフロロエーテル系組成物の製造方法: (a)一般式[I]のパーフロロエーテル化合物: RfO−(C36O)w−R′f …[I] [式中RfおよびR′fはCF3−、C25−またはC3
    7−でありwは10〜100未満の数である。] (b)下記一般式[II]で表わされる含フッ素界面活性
    剤: X−[(C48O)v −(C36O)w −(C2
    4O)m −(CF2O)n −]p −R″f−Z…[II] [式中v′,w′,m′,n′,p′は0または100
    未満の数であって、かつ(v′+w′+m′+n′)×
    P′<200であるとともにパーフロロオキシアルキレ
    ン鎖中の全炭素数は5〜200であり、R″fは2価の
    パーフロロアルキレン基であり、XおよびZは下記の群
    から選択される。) X,Z;RfO−(式中Rfは前記と同じである。),
    −COOH,−SO3H, (式中R′は炭素数4以下のアルキルである。) −SiY3(式中Yは−OC37、−OC25、−OC
    3、またはハロゲンである。) (式中R1はHまたは炭素数4以下のアルキル、アリー
    ル、アラルキルであり、R2は2価の有機基であり、R3
    およびR4はHまたは炭素数4以下のアルキル、アリー
    ル、アラルキルである。) −RCOOH、−RSO3H、−ROSO3H (式中Rは炭素数4以下のアルキレン基である。) (式中Rは前記と同じであり、R′はHまたは炭素数4
    以下のアルキル、アラルキルである。) (式中R,R1,R2,R3,R4は前記と同じである。) (式中Rは前記と同じであり、R5およびR6は、Hまた
    は炭素数4以下のアルキル、アリール、アラルキル、ア
    ルコール、ポリアルキレングリコールである。)] (C)下記の群からそれぞれ選ばれる金属粉末、金属酸
    化物粉末または金属硫化物粉末: [金属粉末]:鉄、マンガン、ニッケル、コバルトおよ
    びクロム。 [金属酸化物粉末]:二酸化ケイ素、マグネタイト、鉄
    −亜鉛フェライト、マンガン・亜鉛フェライト、ニッケ
    ルフェライト、コバルトフェライト、ニッケル亜鉛フェ
    ライト、ゲータイトおよびバリウムフェライト。 [金属硫化物粉末]:二硫化モリブデン。
  5. 【請求項5】パーフロロエーテル化合物(a)と含フッ
    素界面活性物質(b)との重量比が100:0.1〜
    1:1の範囲内にある特許請求の範囲第4項に記載のパ
    ーフロロエーテル系組成物の製造方法。
  6. 【請求項6】パーフロロエーテル化合物(a)と、金属
    粉末、金属酸化物粉末または金属硫化物粉末(c)との
    重量比が、100:1〜1:10の範囲内にある特許請
    求の範囲第4項に記載のパーフロロエーテル系組成物の
    製造方法。
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