JPH06333735A - 超電導磁石 - Google Patents

超電導磁石

Info

Publication number
JPH06333735A
JPH06333735A JP11559293A JP11559293A JPH06333735A JP H06333735 A JPH06333735 A JP H06333735A JP 11559293 A JP11559293 A JP 11559293A JP 11559293 A JP11559293 A JP 11559293A JP H06333735 A JPH06333735 A JP H06333735A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
low temperature
superconducting magnet
tank
load support
temperature tank
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11559293A
Other languages
English (en)
Inventor
Takeo Nemoto
武夫 根本
Norihide Saho
典英 佐保
Hiroshi Aoyama
博 青山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP11559293A priority Critical patent/JPH06333735A/ja
Publication of JPH06333735A publication Critical patent/JPH06333735A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Containers, Films, And Cooling For Superconductive Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】超電導コイルを収納した低温タンクを真空容器
に支持固定する荷重支持体が熱歪を受けないことを特徴
とする超電導磁石を提供すること。 【構成】超電導磁石を収納する低温タンクとその容器を
包み込んだ真空容器とを低熱伝導率の荷重支持体で連結
して成る超電導磁石において、前記低温タンクと前記荷
重支持体の低温端との間に、線膨張係数がほぼ零である
部材を設けたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、超電導コイルを荷重支
持体によって真空容器に支持固定する超電導磁石に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来の超電導磁石装置は、米国特許第
4,300,354号公報に記載のように、低温部と高
温部とを、熱膨張係数の小さなファイバ合成材料のスト
ラップで連結して低温タンクを支持していた。この低温
タンクは、金属材料から成っており、例えば寒剤温度7
7.4K,4.2Kの液体窒素または液体ヘリウム等を
低温タンク内に注液すれば、金属の熱膨張係数と高温部
の真空容器と低温タンクの温度差から低温タンクが熱収
縮が生じるので、真空容器と低温タンクとの間の距離が
長くなる。そこで、従来は、熱膨張係数の小さな材料を
真空容器と低温タンクを連結支持するストラップに採用
し、熱歪による応力を緩和している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来の技術で特
に問題とする点は、熱歪を完全になくすことは難しい点
である。すなわち、従来の技術のストラップは、その両
端が低温と高温とに曝されているので、ストラップの全
長にわたって温度分布が生じる。また、ファイバ合成材
料の熱膨張係数は、温度依存性がある。このために、熱
歪は、ストラップ各点の温度と熱膨張係数とが組合わさ
ったものとなる。熱歪を予測するには、各点の温度分布
と熱膨張係数を考慮することが重要な課題となってい
る。また、熱歪を考慮してストラップの両端間の位置合
わせをするために、多大な手間が掛っている。または、
ストラップの両端間の位置合わせが不具合いな場合、ス
トラップに熱歪による応力が作用すると言う問題があっ
た。
【0004】本発明の目的は、超電導コイルを収納した
低温タンクを真空容器に支持固定する荷重支持体に作用
する熱歪を軽減することができる超電導磁石を提供する
ものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明は超電導磁石を収納する低温タンクとその
容器を包み込んだ真空容器とを低熱伝導率の荷重支持体
で連結して成る超電導磁石において、前記低温タンクと
前記荷重支持体の低温端との間に、線膨張係数がほぼ零
である部材を設けたものである。
【0006】
【作用】低温タンクと前記荷重支持体の低温端との間に
設けられる部材は、熱収縮の大きな低温タンクに接続さ
れるが、この部材の熱膨張係数がほぼ零であるため、こ
の部材は熱収縮しない。このため、荷重支持体には、熱
歪応力がかからず、また、熱収縮を考慮したセッテング
を提供することができる。
【0007】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を用いて説明す
る。
【0008】図1は本発明の超電導磁石の一実施例の断
面図である。この図1において、1は円筒状の超電導コ
イルである。2は液体ヘリウムで、超電導コイル1を冷
却している。3は低温タンクで、超電導コイル1および
液体ヘリウム2を収納するものである。4と5はネック
で、このネック4と5は熱伝導率の小さなステンレスの
ベローズで伸縮ができものである。6はサービスポート
で、このサービスポート6は、液体ヘリウムを注液した
り、超電導コイル1に電流を流すときに利用するもので
ある。7はヘリウムガス吐出口である。8は液体ヘリウ
ム注入口、電流リード口である。9は真空容器、10は
真空容器9の内側内に設けたシールド、11はシールド
10の外面に設けた積層断熱材で、この積層断熱材15
は、厚さ20ミクロン程度のプラスチックフィルム上に
アウミニュウムを蒸着したものと凹凸状の厚さ20ミク
ロン程度のプラスチックフィルム上にアウミニュウムを
蒸着したものとを交互に積層したものである。12は冷
凍機である。
【0009】13は低温タンク3と真空容器9との間に
設け荷重支持体である。この荷重支持体13は低温タン
ク3側のフランジ14と断熱支持体15とと真空容器9
側のフランジ16とで構成されている。17は低温タン
ク3と荷重支持体13の低温端となるフランジ14との
間に設けた部材である。
【0010】図2は図1に示す本発明の超電導磁石の一
実施例に用いられる荷重支持体13を拡大して示す断面
図である。この図2において、図1と同符号のものは同
一部分を示す。部材17は、低温タンク3に溶接で固定
されているボルト18とこのボルト18にねじ込まれる
ナット19により、低温タンク3の外面に取付けらてい
る。部材15に設けられたボルト18の挿入用のボルト
穴20の直径は、低温タンク3の熱収縮分より大きめに
設定してあり、ボルト18とボルト穴20との間には、
低温タンク3の熱収縮分を吸収する隙間21設けられて
いる。部材17は、熱膨張係数が液体ヘリウム温度に下
げてもほとんど熱収縮しない材料からできている。例え
ば、カーボンファイバーおよびポリアミドファイバーと
エポキシ樹脂との複合材料である。これらのファイバー
は、低温ではエポキシ樹脂および金属とは逆に膨張す
る。これらのファイバーの含有量およびファイバーの方
向を変えることで、部材17は低温においても熱収縮し
ない構造にすることができる。この熱膨張係数ΔL/L
は、室温から液体ヘリウム温度まで冷却したとき、0.
1%以下である。
【0011】上記の荷重支持体13のフランジ16は真
空容器9の内面に固定され、またそのフランジ14はボ
ルト22によって部材15に連結されている。
【0012】次に、上述した本発明の超電導磁石の一実
施例の動作を説明をする。
【0013】液体ヘリウム2は、蒸発潜熱が小さいた
め、わずかな熱で蒸発する。しかも、液体ヘリウム2は
高価であるため、その消費量を少なくすることが重要な
課題の一つとなっている。このため、液体ヘリウム2を
収納している低温タンク3のまわりを真空容器9内に納
めて真空断熱している。また、室温の真空容器9から低
温タンク3に輻射熱が直接入らないように、低温タンク
3と真空容器9との間をシールド10で遮蔽している。
さらに、シールド10の遮蔽効果をあげるために、冷凍
機12でシールド10を80K以下の低温に冷却してい
る。
【0014】このシールド10は、熱を伝えやすくする
ために、銅またはアルミニュウム等の高熱電導材料から
できている。またさらに、シールド10への輻射熱は、
シールド10に巻き付けた積層断熱材11で軽減され
る。低温タンクで蒸発したヘリウムガスは、ネック4と
ネック5中を流れ、ヘリウムガス吐出口7から排出され
る。
【0015】低温タンク3を冷却した場合、部材17は
熱収縮を起さないが、低温タンク3は、熱収縮する。こ
のとき、低温タンク3と部材17との間で相対的な滑り
が起こる。この滑りはボルト18と部材17のボルト穴
20との隙間21によって吸収される。これにより、荷
重支持体13に作用する熱収縮による応力を緩和するこ
とができる。
【0016】もし、本発明のように、部材17を備えて
いず、荷重支持体13のフランジ14が、直接低温タン
ク3に固定されている場合には、荷重支持体13には熱
歪による荷重が作用する。その荷重を求めると、次のよ
うになる。すなわち、図1に示すように、荷重支持体1
3間の長さLを1000mm、低温タンク3の材質をス
テンレス鋼とする。低温タンク3は、室温から液体ヘリ
ウム温度まで冷却すると、ΔL/L=0.3%収縮す
る。長さL/2では、1.5mm縮む。この熱収縮量を
荷重支持体13のたわみ量とする。荷重支持体13の等
価的な荷重を片持ち支持梁モデルで以下の仮定で計算す
る。円筒の荷重支持体13の内外径を94mmと100
mm、長さを200mmとする。荷重支持体13の断熱
支持体15の材質をグラスファイバとエポキシ樹脂との
複合材とする。この断熱支持体15のヤング率を500
0kg/mm2とした場合、断熱支持体15に加わった
荷重は、約3000kgになる。断熱支持体15のせん
断応力を10kg/mm2とすると、断熱支持体15の
円筒の断面積から断熱支持体15のせん断力は約900
0kgとなる。つまり、この1個の荷重支持体13で支
えることができる荷重は、せん断力から熱歪による荷重
を引いた6000kgとなる。熱歪による荷重を小さく
するには、断熱支持体15の長さを長くすることが考え
られるが、超電導磁石全体の大きさが増大するので、好
ましくない。
【0017】医療装置である磁気共鳴イメージング装置
の超電導磁石では、病院の床面積の増加につながるた
め、超電導磁石の大きさを増大させることは、特に嫌う
ものである。逆に、せん断力を増大させるために、断面
積を大きくすることは、液体ヘリウムの消費量を増大さ
れるため好ましくない。このため、熱応力をなくすこと
は、荷重支持体13のせん断力を十分利用できるメリッ
トがある。また、荷重支持体13を小型化することがで
きる。
【0018】図3は本発明の超電導磁石の他の実施例を
示すもので、この図において、図1と図2と同一番号は
同一部分を示している。この実施例は22は、荷重支持
体13を縦型に配置したものであり、具体的には荷重支
持体13のフランジ16の側端を真空容器9の内面に固
定し、荷重支持体13のフランジ14の側端を、部材1
7に接合した他の部材23に接合されている。他の部材
23は断熱支持体15と熱膨張係数が同じものである。
また、部材17の長さは、荷重支持体13のフランジ1
6と同じ位置に相当するL/2に設定されている。
【0019】この実施例によれば、荷重支持体13を縦
にして、超電導コイル1と低温タンク3等の重量を荷重
支持体13の圧縮によって支持している。荷重支持体1
3は、せん断よりも圧縮の方が大きな荷重を支えること
ができる場合もある。また、部材17の長さは、荷重支
持体13のフランジ16と同じ位置に相当するL/2で
あるので、部材17の長さは低温下で変化しない。断熱
支持体15の材質がグラスファイバーまたはアルミナフ
ァイバー等では低温下では熱収縮するので、断熱支持体
15と同じ位置関係にある他の部材23の材質も断熱支
持体11と同じものを使って熱収縮量を軽減している。
【0020】図4は本発明の超電導磁石のさらに他の実
施例を示すもので、この図において図1と同符号のもの
は同一部分である。この実施例は図1に示す実施例にお
いて部材17が担っていた機能を低温タンク3で請け負
い、部材17を削除したものである。従って、低温タン
クの熱膨張係数は、図1の部材17と同じく低温下でも
熱収縮のないものからできている。例えば、カーボンフ
ァイバーまたはポリアミドファイバーとエポキシ樹脂か
らなる複合材料で低温タンク3はできている。
【0021】この実施例によれば、上述した実施例と同
様に低温タンクを冷却しても熱変形することがない。つ
まり、荷重支持体13には熱応力が加わらないため、荷
重支持体13の機械的強度特性を十分発揮することがで
きる。
【0022】
【発明の効果】本発明によれば、低温タンクを冷却した
ときに生じる熱収縮が荷重支持体に影響を及ぼさないた
め、荷重支持体が持っている本来の機械的強度特性を十
分発揮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の超電導磁石の一実施例を示す断面図で
ある。
【図2】図1に示す本発明の超電導磁石の一実施例にお
ける荷重支持体部分を拡大して示す断面図である。
【図3】本発明の超電導磁石の他の実施例における荷重
支持体部分を拡大して示す断面図である。
【図4】本発明の超電導磁石のさらに他の実施例を示す
断面図である。
【符号の説明】
1…超電導コイル、2…液体ヘリウム、3…低温タン
ク、9…真空容器、10…シ−ルド、11…積層断熱
材、12…冷凍機、13…荷重支持体、14…フラン
ジ、15…断熱支持体、16…フランジ、17…部材。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】超電導磁石を収納する低温タンクとその容
    器を包み込んだ真空容器とを低熱伝導率の荷重支持体で
    連結して成る超電導磁石において、前記低温タンクと前
    記荷重支持体の低温端との間に、線膨張係数がほぼ零で
    ある部材を設けたことを特徴とする超電導磁石。
  2. 【請求項2】前記荷重支持体を少なくとも2個備え、そ
    れぞれの荷重支持体の低温端を前記部材に連結したこと
    を特徴とする請求項第1項記載の超電導磁石。
  3. 【請求項3】前記低温タンクの線膨張係数がほぼ零であ
    ることを特徴とする請求項第1項記載の超電導磁石。
  4. 【請求項4】前記低温タンクの材質がカーボンファイバ
    ーまたはポリアミドファイバーとエポキシ樹脂の複合材
    料であることを特徴とする請求項第3項記載の超電導磁
    石。
JP11559293A 1993-05-18 1993-05-18 超電導磁石 Pending JPH06333735A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11559293A JPH06333735A (ja) 1993-05-18 1993-05-18 超電導磁石

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11559293A JPH06333735A (ja) 1993-05-18 1993-05-18 超電導磁石

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06333735A true JPH06333735A (ja) 1994-12-02

Family

ID=14666426

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11559293A Pending JPH06333735A (ja) 1993-05-18 1993-05-18 超電導磁石

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06333735A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4960539B2 (ja) ゼロ・ボイルオフ冷凍剤冷却式再凝縮形超伝導磁石集成体
US4986078A (en) Refrigerated MR magnet support system
US8729990B2 (en) Supported superconducting magnet
US7497086B2 (en) Method and apparatus for maintaining apparatus at cryogenic temperatures over an extended period without active refrigeration
US5442928A (en) Hybrid cooling system for a superconducting magnet
US4516405A (en) Supporting tie configuration for cryostat for cold shipment of NMR magnet
US20060218942A1 (en) Cryogen tank for cooling equipment
US20090107151A1 (en) Cooled cryostat radiation shield
EP0135185A2 (en) Cryostat for NMR magnet
JPH0559567B2 (ja)
JPH04226005A (ja) Mr磁石の軸方向支持システム
JP4922634B2 (ja) 熱的に補償されたセンタリング機構を有する垂直型クライオスタット構造体
JPH0559566B2 (ja)
JPH06333735A (ja) 超電導磁石
JP3104268B2 (ja) 超電導磁石応用装置
JPH11182959A (ja) クライオスタット・システムの耐力手段
JP2010003943A (ja) 断熱支持材および該断熱支持材を備えた超電導装置
KR102455193B1 (ko) 극저온 구성요소의 열 반사율 향상을 위한 시스템 및 방법
JPS63274117A (ja) 極低温断熱支持体
JPH104221A (ja) 極低温容器
JP2765044B2 (ja) 極低温部材の支持構造
JPS6236261Y2 (ja)
JPH05126297A (ja) クライオスタツト
Nicol Design development for the 50mm Superconducting Super Collider dipole cryostat
JPH06310767A (ja) 寒剤容器の断熱支持構造