JPH06310767A - 寒剤容器の断熱支持構造 - Google Patents

寒剤容器の断熱支持構造

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JPH06310767A
JPH06310767A JP5121988A JP12198893A JPH06310767A JP H06310767 A JPH06310767 A JP H06310767A JP 5121988 A JP5121988 A JP 5121988A JP 12198893 A JP12198893 A JP 12198893A JP H06310767 A JPH06310767 A JP H06310767A
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JP
Japan
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container
cryogen
support
connecting rod
thermal insulation
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Application number
JP5121988A
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English (en)
Inventor
Genshiro Fujii
源四郎 藤井
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NEC Corp
Original Assignee
NEC Corp
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Publication date
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Publication of JPH06310767A publication Critical patent/JPH06310767A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 寒剤を蓄えた寒剤容器を断熱効果が高い状態
で外部容器内に支持することを可能にした断熱支持構造
を得る。 【構成】 寒剤を蓄えた寒剤容器を外部容器内において
支持するための断熱支持体の一部を高温超電導体で構成
している。例えば、寒剤容器1に接続される一方の支持
ロッド11と、外部容器2に接続される他方の支持ロッ
ド11と、これら支持ロッド11,11間に介挿され、
その両端が各支持ロッドに係合された高温超電導体から
なる連結ロッド14とで構成される。高温超電導体は室
温で超電導状態にあってその熱伝導度が低いため、連結
ロッド14における熱の伝導度は低く、外部容器2から
寒剤容器1への熱の伝達を抑制し、断熱効果を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は液体窒素等の極低温の寒
剤を外部から断熱した状態で支持するための構造に関
し、特に宇宙装置に用いられて振動、衝撃等に対して強
固な支持構造に関する。
【0002】
【従来の技術】宇宙装置では液体窒素や液体ヘリウム等
の極低温の寒剤が必要とされる場合があり、この寒剤を
寒剤容器に蓄えた上で、この寒剤容器を外部容器内に収
納して外気から断熱する構造が設けられる。一方、ロケ
ット打上時の振動や衝撃等によっても寒剤容器が破損さ
れることがないように、寒剤容器を外部容器内に強固に
支持させることも要求されている。このようなことか
ら、従来では機械的な強度が高く、しかも伝熱性の低い
素材で支持部材を形成し、この支持部材を寒剤容器の周
面の複数箇所に設け、この支持部材により寒剤容器を外
部容器内に支持させた構成がとられている。この構成に
よれば、支持部材により寒剤容器を強固に支持すること
で振動や衝撃に対応でき、かつ支持部材の低熱伝導性に
よって外部容器と寒剤容器との間の断熱を図り、寒剤を
低温状態に支持することが可能とされている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記し
たような従来の断熱支持構造では、機械的な強度と低熱
伝導性の両方を同時に高いレベルで満足させるような素
材を見い出すことは困難であり、特に熱伝導性の低い素
材を見い出することは困難である。即ち、機械的な強度
の高い素材として金属が採用されるが、この種の素材は
一般に熱伝導性が高いのが常である。また、熱伝導性の
低い素材としてガラス繊維やガラス繊維樹脂等が採用さ
れるが、これらの素材でも前記した寒剤容器を断熱支持
するために十分な断熱効果を得ることは困難である。本
発明の目的は、断熱効果が高い寒剤容器の断熱支持構造
を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の寒剤容器の断熱
支持構造は、寒剤を蓄えた寒剤容器を外部容器内におい
て支持するための断熱支持体を、その一部を高温超電導
体で構成している。例えば、断熱支持体は、寒剤容器に
接続される一方の支持ロッドと、外部容器に接続される
他方の支持ロッドと、これら支持ロッド間に介挿され、
その両端が各支持ロッドに係合された高温超電導体から
なる連結ロッドとで構成される。また、連結ロッドの近
傍に電磁石を配設し、この電磁石に通電して連結ロッド
に磁界を及ぼすことにより連結ロッドを常電導状態に制
御可能に構成してもよい。
【0005】
【実施例】次に、本発明について図面を参照して説明す
る。図1は本発明の一実施例の概略図であり、1は内部
に液体窒素や液体ヘリウム等の極低温の寒剤を蓄えた寒
剤容器、2はこの寒剤容器を覆う外部容器である。そし
て、寒剤容器1の周面の複数箇所にはロッド状の断熱支
持体3の一端部が一体的に接続され、かつこの断熱支持
体3の他端部は外部容器2の内面に一体的に接続されて
おり、これらの断熱支持体3によって寒剤容器1は外部
容器2内において、その周面が外部容器2とは所定の間
隔を保った状態で支持されている。なお、寒剤容器1及
び外部容器2はそれぞれ通常は蓋4,5により閉塞され
ている容器口が設けられており、寒剤容器1の容器口は
外部容器2の容器口を通して外部に導出されるようにな
っており、寒剤容器1内の寒剤を取り出す際に利用され
る。
【0006】図2は前記断熱支持体3の拡大断面図であ
る。ガラス繊維強化樹脂で形成された一対の支持ロッド
11,11はそれぞれの一端部を互いに背反する方向に
向けて一直線上に配置され、かつこれらの一端部12は
リング状に形成されている。また各支持ロッド11,1
1の他端部は所要の間隔で対向され、かつその内端面に
はそれぞれ係合凹部(ここではT字溝)13,13が形
成される。そして、各支持ロッドの他端部を相互に連結
するように連結ロッド14が設けられており、この連結
ロッド14の両端部15はT字状をした係合凸部として
形成されて前記各支持ロッド11,11の係合凹部1
3,13に若干の余裕をもって係合されている。この連
結ロッド14は高温超電導体で形成されており、例えば
Pb(鉛)が用いられる。更に、この実施例において
は、前記支持ロッド11,11及び連結ロッド14を覆
うように断熱性の高い素材で形成された支持筒16を設
け、かつこの支持筒16の連結ロッド14と対応する長
さ方向の一部には、筒状のヨークに電線を巻回した電磁
石17を配設し、この電磁石17に通電したときに発生
される磁界を前記連結ロッド14に及ぼすことができる
ようにしている。
【0007】ここで、連結ロッド14を構成する高温超
電導体は、その温度に応じて電導状態が変化され、かつ
これに伴って熱伝導度が変化される。図3はその特性を
示しており、高温超電導体は室温では超電導状態とな
り、かつ熱伝導度が低くなる。室温よりも高くなると常
電導状態となり、かつ熱伝導度が高くなる。例えば、P
bで構成される高温超電導体の熱伝導度(K)と温度
(T)との関係を次に示す。 Km=4TWcm-1-1 Ks=0.08T3 Wcm-1-1 但し、Km:常電導状態の熱伝導度 Ks:超電導状態の熱伝導度
【0008】したがって、この支持構造によれば、断熱
支持体3の一方の支持ロッド11の一端部13は寒剤容
器1の周面に突設された支持片1aにボルト18で締結
され、他方の支持ロッド11の一端部13は外部容器2
の内面に突出された支持片2aにボルト18で締結され
ることで、寒剤容器1は断熱支持体3によって外部容器
2内に支持される。このとき、断熱支持体3の支持ロッ
ド11,11と連結ロッド14は係合凹部12と係合凸
部15からなる係合手段によって相互に連結された状態
とされているため、機械的な強度は高く、寒剤容器1を
外部容器2内に強固な状態で支持することができる。一
方、支持ロッド11,11と連結ロッド14は係合手段
12,15によって若干の相対移動が可能とされている
ため、その移動の自由度によって外部容器2に加えられ
る振動や衝撃を両者間で吸収し、寒剤容器1に伝達され
ることを防止することもできる。
【0009】そして、この支持構造において外部容器2
及び断熱支持体3を通して寒剤容器1に熱が伝達されよ
うとした場合、支持ロッド11,11が熱伝導度が比較
的に低い繊維強化樹脂で構成されていることに加えて、
これら支持ロッド11,11間に介挿されて両者を連結
する連結ロッド14の極めて低い熱伝導度によって、そ
の熱の伝達が防止される。即ち、連結ロッド14は高温
超電導体で構成されているため、室温よりも低い温度で
は超電導状態にあってその熱伝導度が極めて低いものと
され、支持ロッド11,11間での熱の伝導を低減し、
寒剤容器1と外部容器2との間の熱の伝導を防止する。
これにより、寒剤容器1を外部容器2内に強固に支持す
る一方で、高い断熱効果を得ることができる。
【0010】また、一般に超電導体に磁界を加えると温
度に関係なくその電導状態が常電導状態とされることが
知られているが、ここではこれを利用し、支持筒16に
設けた電磁石18に通電して連結ロッド14に磁界を加
えると、超電導体は磁界によって常電導体状態とされ、
連結ロッド14の熱伝導度が高められる。この場合に
は、外部容器2からの熱が支持ロッド11,11及び連
結ロッド14を通して寒剤容器1に伝達され易くなり、
寒剤容器1の温度を上昇させて寒剤を蒸発させ、寒剤を
容器口から容器外に取り出して利用することが可能とな
る。
【0011】なお、図4のように、断熱支持体を構成す
る支持ロッド11Aをコイルバネで構成し、これらコイ
ルバネ11A,11Aの間を高温超電導体で構成した連
結ロッド14Aで連結した構成としてもよく、このよう
にすれば断熱支持体3を外部容器2と寒剤容器1との間
の衝撃吸収用のダンパーとして機能させることができ
る。また、前記実施例では複数本の断熱支持体で寒剤容
器を外部容器内に支持した構成を示しているが、例え
ば、図5のように、寒剤容器1の底部の一箇所において
高温超電導体により台状に形成した断熱支持体3Aによ
って支持するようにしてもよく、この場合には断熱支持
体を高温超電導体のみで構成してもよい。
【0012】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、寒剤容器
を外部容器内に支持するための断熱支持体の一部を高温
超電導体で構成しているので、室温では高温超電導体は
低熱伝導度の状態となり、外部容器と寒剤容器との間の
熱伝導を抑制して寒剤容器を断熱効果が高い状態で支持
することができる。また、断熱支持体を、寒剤容器と外
部容器にそれぞれ接続される一対の支持ロッドと、これ
ら支持ロッド間に介挿されてその両端が各支持ロッドに
係合される高温超電導体で形成された連結ロッドとで構
成することにより、寒剤容器を断熱支持体により強固に
支持するとともに、外部容器からの衝撃や振動を緩和
し、かつ一方で熱伝達を防止することができる。更に、
連結ロッドの近傍に配設した電磁石により連結ロッドに
磁界を及ぼすことにより連結ロッドを常電導状態に制御
することで、寒剤容器への熱伝達を意図的に行うことも
可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の寒剤容器の断熱支持構造の一実施例の
概略断面図である。
【図2】断熱支持体の断面図である。
【図3】高温超電導体の温度及び電導状態と熱伝導度と
の関係を示す特性図である。
【図4】本発明の断熱支持体の変形例の断面図である。
【図5】本発明の他の実施例の概略断面図である。
【符号の説明】
1 寒剤容器 2 外部容器 3 断熱支持体 11 支持ロッド 14 連結ロッド(高温超電導体) 16 支持筒 17 電磁石

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 寒剤を蓄えた寒剤容器を断熱支持体によ
    り外部容器内に支持してなる寒剤容器の断熱支持構造に
    おいて、前記断熱支持体の一部を高温超電導体で構成し
    たことを特徴とする寒剤容器の断熱支持構造。
  2. 【請求項2】 断熱支持体は、寒剤容器に接続される一
    方の支持ロッドと、外部容器に接続される他方の支持ロ
    ッドと、これら支持ロッド間に介挿され、その両端が各
    支持ロッドに係合された高温超電導体からなる連結ロッ
    ドとで構成される請求項1の寒剤容器の断熱支持構造。
  3. 【請求項3】 連結ロッドの近傍に電磁石を配設し、こ
    の電磁石に通電して連結ロッドに磁界を及ぼすことによ
    り連結ロッドを常電導状態に制御可能に構成してなる請
    求項2の寒剤容器の断熱支持構造。
JP5121988A 1993-04-26 1993-04-26 寒剤容器の断熱支持構造 Pending JPH06310767A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8921544B2 (en) 2007-05-10 2014-12-30 Sareum Limited Oxazole tyrosine kinase inhibitors
US9133180B2 (en) 2012-02-06 2015-09-15 Sareum Limited Aurora and FLT3 kinases modulators

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8921544B2 (en) 2007-05-10 2014-12-30 Sareum Limited Oxazole tyrosine kinase inhibitors
US9187465B2 (en) 2007-05-10 2015-11-17 Sareum Limited Oxazole tyrosine kinase inhibitors
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