JPH0633319B2 - 抗生物質li−f05およびその製造法、抗菌剤ならびに制癌剤 - Google Patents

抗生物質li−f05およびその製造法、抗菌剤ならびに制癌剤

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JPH0633319B2 JP61118494A JP11849486A JPH0633319B2 JP H0633319 B2 JPH0633319 B2 JP H0633319B2 JP 61118494 A JP61118494 A JP 61118494A JP 11849486 A JP11849486 A JP 11849486A JP H0633319 B2 JPH0633319 B2 JP H0633319B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、新規抗生物質およびその製造法ならびにこれ
を有効成分とする抗菌剤および制癌剤に関する。
〔発明の背景〕
本発明者らは、抗菌性物質を産生する菌を広く自然界よ
り検索した結果、バチルス属に属する新菌株が、新規な
抗生物質LI−F05(以下「LI−F05」という)
を培地中に産生すること、およびLI−F05が顕著な
抗菌性および制癌性を有することを見出し、本発明を完
成するに至った。
〔発明の目的〕
本発明の目的は、新規抗生物質LI−F05およびその
製造法ならびにこれを有効成分として含有する抗菌剤
(特に抗真菌剤、防黴剤および各種植物病害防除剤、細
菌感染症治療剤)および制癌剤を提供することである。
〔発明の構成〕
本発明の新規抗生物質LI−F05の生産に用いられる
微生物は、バチルス属に属する抗生物質LI−F05生
産菌であり、その代表的な例としては、小田原市田島で
採取された土壌から分離採取されたバチルス・ポリミキ
サL−1129株(以下「L−1129株」をいう)お
よびその天然もしくは人工的変異株を挙げることができ
る。L−1129株は昭和60年12月12日付で工業
技術院微生物工業技術研究所に寄託され、その受託番号
は微工研菌寄第8560号である。L−1129株は下
記の菌学的性質を有する。なお、菌学的性質および分類
は、「原核生物」(The Prokaryotes,Springer Verlag
社)、「微生物の分類と同定」(東京大学出版会)に準
じて行った。
〈L−1129株の菌学的性質〉 A.形態的性質 肉汁培地で35℃にて1日培養するとき、以下の形態的
特徴が観察される。
1)細胞の形および大きさ:寒天培地上に培養するとき
は、0.8〜1.0×2.0〜6.0ミクロンの直状の桿菌である。
また液体培地中に培養するときは、寒天培地中の形態と
ほぼ同様であるが、長さが10ミクロン位になるものも
ある。
2)多形性:なし 3)運動性:周鞭毛を有し、運動性あり。
4)胞 子:形成する。胞子嚢は膨出し、胞子は楕円形で
細胞の亜端に形成される。
5)グラム染色性:35℃1日培養した寒天培地上の細胞
の多くは、染色性が認められないが、一部認められるも
のがある。
6)抗酸性:胞子を形成しない細胞には認められない。
B.培養的性質 1)肉汁寒天平板培養:無色の円形、非拡散性集落を形成
する。該コロニーは平滑で、周縁はなめらか。色素の産
生は認められない。
2)肉汁寒天斜面培養無色の円形、非拡散性集落を形成す
る。該コロニーは平滑で周縁はなめらか。色素の産生は
認められない。
3)肉汁液体培養:培地全体に生育が認められ、沈殿も認
められる。
4)肉汁ゼラチン穿刺培養:穿刺に沿って生育し、上部は
液化する。
5)リトマスミルク:凝固し、上部に液化が認められ、培
養時間と共に液化が進行する。
C.生理的性質 1)硝酸塩の還元:陽性 2)脱窒反応:陰性 3)MRテスト:陰性 4)V−P反応:陽性 5)インドール生成:陰性 6)硫化水素の生成:陰性 7)デンプンの加水分解:陽性 8)クエン酸の利用:コーナー(Koser)の培地では利用す
る。
クリステンセン(Christensen)の培地では利用する。
9)無機窒素源の利用:硝酸塩は利用する。
アンモニウム塩は利用する。
10)色素の生成:陰性 11)ウレアーゼ:陰性 12)オキシダーゼ:陰性 13)カタラーゼ:陽性 14)生育の温度範囲:30〜35℃付近(15〜48
℃)が良好 15)生育のpH範囲:7付近(5〜8)が良好 16)酸素に対する態度:通性嫌気性 17)OFテスト(Hugh Leifson法):発酵性 18)糖類から酸およびガスの生成:(+;生成する−;
生成しない) D.その他の性質 1)5%NaCl存在下での発育:発育しない 2)アセトイン生成:陽性 3)カゼイン分解性:陽性 L−1129株は、上記の菌学的性質より、バチルス・
ポリミキサに属するが、既に報告されているペプチド系
抗生物質産生バチルス・ポリミキサおよび後述のLI−
F04類似抗生物質であるガタバリン(Gatavaline)生産
菌であるバチルス・コリスチヌスと菌学的性質を比較す
ると、L−1129株はクエン酸塩利用能を有するのに
対し他の株は、それを有しないことより、通常のバチル
ス・ポリミキサとは異なり、新菌株であると結論され
た。その結果を第1表に示す。
〈抗生物質LI−F05の製造法〉 次に本発明の抗生物質LI−F05の製造法について説
明する。LI−F05は、バチルス・ポリミキサL−1
129(微工研菌寄第8560号)またはその天然もし
くは人工的変異株を、培地に培養し、培養物中に蓄積さ
せ培養物から採取することによって得ることができる。
培地としては通常用いられる炭素源、例えばブドウ糖、
グリセリン、麦芽糖、デンプン、ショ糖、糖密、デキス
トリン、馬鈴薯などまたはこれらの混合物が使用され、
窒素源としては、コーンミール、大豆粉、肉エキス、ペ
プトン、酵母エキス、コーンスティープリカー、カゼイ
ン加水分解物、マルトエキストラクト、無機アンモニウ
ム塩など、またはこれらの混合物が使用できる。また培
地に添加できる添加物も通常の無機塩例えば塩化ナトリ
ウム、塩化カリウム、硫酸マグネシウム、炭酸カルシウ
ム、燐酸塩等でよく、更に鉄、マンガン、亜鉛などの重
金属塩を微量添加することもできる。
培養方法としては、振盪培養法、深部通気攪拌培養等の
液体培地を使用する方法が適当である。培地pHは5.5〜
8.5が好ましく、培養温度は15〜45℃の範囲で選択
され、培養時間は20〜72時間が適当である。LI−
F05は主として培養液内に蓄積される。
LI−F05は後記の理化学的性状を有するので、その
性状に従って、常法により各種有機溶媒による抽出、各
種吸着剤によるクロマトグラフィーなどを組合わせて精
製することが可能であり、たとえば以下に示す方法が効
率的である。有効成分を含む培養的を菌体除去後、たと
えば、アンバーライトXAD−2(ロームアンドハース
社)、ダイヤイオンHP−50(三菱化成社)などの合
成吸着剤を充てんしたカラムに通過させると、有効成分
は吸着される。
カラムを脱イオン水で洗浄後有効成分をメタノールで溶
出させる。溶出液を濃縮し、さらに0.01%塩酸に溶解
し、n−ブタノールで抽出すると、有効成分は、ブタノ
ール層に移る。ブタノール層は、濃縮乾固後シリカゲル
カラムクロマトグラフィーを行い、クロロホルム−メタ
ノールで溶出し、有効成分を得る。これを濃縮後メタノ
ールに溶解し、ジエチルエーテルを添加すると、有効成
分は沈殿する。沈殿を乾燥して、粗抽出物を得る。さら
に精製するために液体クロマトグラフィにより分離し、
LI−F05の精製品を得る。
かくして得られた抗生物質LI−F05は下記の理化学
的性質を有する。
〈抗生物質LI−F05の理化学的性質〉 元素分析値(%): C:45.35,H:6.49,N:11.39 分子量*(FAB−MS法):896,910 融点:224−225℃ 比旋光度▲〔α〕27 D▼(C=0.1、メタノール)−1.5
° 紫外線吸収スペクトル:第1図に示すとおり 赤外線吸収スペクトル:第2図に示すとおり 溶剤に対する溶解性:水、メタノール、アセトニトリル
にやや溶け、クロロホルム、アセトン、酢酸エチル、ジ
エチルエーテルには、ほとんど溶けない。
呈色反応 ニンヒドリン反応:陰性 ビウレット反応 :陽性 エールリッヒ反応:陰性 パ ウ リ 反応:陰性 フェーリング反応:陰性 モーリッシュ反応:陰性 塩基性・酸性・中性の区別:中性 性 状:無色粉末 構成アミノ酸:(6規定の塩酸で105℃22時間分解
し、アミノ酸分析計で分析した結果) アスパラギン酸、スレオニン、グルタミン酸、アラニ
ン、バリン、イソロイシン、未知ニンヒドリン陽性物質 シリカゲル薄層クロマトグラフィーのRf値 〔クロロホルム:メタノール(1:1)〕: 0.71 ペーパークロマトグラフィーのRf値〔ブタノール:酢
酸:水(3:1:1)〕:0.81 *2個の親ピークが認められることから、LI−05は
分子量の異なる少なくとも2種の物質の混合物と考えら
れる。
LI−F05はペプチド抗生物質である。バチルス属に
属する微生物が産生するペプチド抗生物質は、多数知ら
れているが、とくに構成アミノ酸の種類から、いずれも
本物質とは異なる。従って、バチルス・ポリミキサL−
1129株の産生する抗生物質LI−F05は、新規抗
生物質であると判定した。
また、各種微生物に対する最小発育阻止濃度は第2、
3、4表に示したとおりである。
第2、3、4表に示したように、LI−F05は、カ
ビ、酵母、グラム陽性細菌に対して発育阻止作用を有し
ている。
なお、カビ、酵母に対してさらに抗菌力を高めるために
は、既存抗真菌剤との併用が有効である。特にケトコナ
ゾール、ミコナゾール、クロトリマゾールなどのイミダ
ゾール系抗真菌剤との間に相乗作用を有し、併用効果を
有する。
つぎに、マウス白血病細胞(L1210)を、牛胎児血
清10%を加えたイーグルのMEM(Minimum Essential
Medium)に接種し(細胞数104/ml)、37℃、24
時間培養後、10倍系列に希釈した試料をそれぞれ一定
量加え、ひきつづき3日培養後、細胞数をカウントす
る。その後、各濃度の試料について、細胞の増殖阻止率
を求め、プロビット図解法により、阻止率50%に対す
る試料濃度を求める。こうして得られた細胞毒性ED50
は8.5μg/mlである。(Murine L1210培養細胞) またマウス(ddY雄)腹腔内投与による急性毒性は、
LD50は150〜200mg/kgである。
〈抗菌剤〉 本発明の抗生物質は、これを抗真菌剤、細菌感染症治療
剤、等の抗菌剤として用いる場合、そのままで、または
これらを有効成分として慣用の製剤担体と共に、人およ
び動物に投与することができる。本発明の抗菌剤は経口
的にまたは非経口的に投与できる。経口剤としては、錠
剤、顆粒剤、経口用溶液剤等、また非経口剤としては、
液剤、軟膏剤、パップ剤、テープ剤、坐剤等の局所投与
剤、あるいは注射剤があげられる。
投与量は、非経口局所投与剤の場合、患部に有効成分と
して1日体重1kgあたり0.1〜300mg、1回ないし数
回に分けて投与できる。その他の場合は、1日あたり体
重1kgあたりの有効成分投与量は1〜500mgで、これ
は1日1回ないし数回に分けて投与できる。
本発明の抗菌剤に用いる基剤および賦形剤としては、通
常の製剤に使用されているものを使用することができ
る。例えば錠剤は有効成分をゼラチン、デンプン、乳
糖、ステアリン酸マグネシウム、滑石、アラビアゴム等
の賦形剤と混合して賦形される。
液剤は、溶剤として水、エタノール、プロピレングリコ
ール、1,3−ブチレングリコール、グリセリン、ソル
ビット、ポリエチレングリコールなどが利用できる。
軟膏には、親水軟膏や吸水軟膏等の乳剤性基剤や、白色
ワセリン軟膏やプラスチックベース軟膏等の油脂性基
剤、またマクロゴール軟膏等の水溶性基剤、さらに水性
または非水性のゲル基剤などが使用できる。
注射剤は水又は塩水に溶解又は懸濁して製造される。
〈制癌剤〉 本発明の抗生物質は、これを制癌剤として用いる場合、
そのままで、またはこれらを有効成分として慣用の制剤
担体と共に、人および動物に投与することができる。本
発明の制癌剤は経口的にまたは非経口的に投与できる。
経口剤としては錠剤、顆粒剤、溶液剤等が適当であり、
通常1日、体重1kgあたり、1〜300mgを1回ないし
数回に分けて投与する。また注射剤としての投与量は1
日、体重1kgあたり、0.1〜100mgが適当である。
〈農薬〉 本発明の抗生物質を各種植物病害に対する農薬として使
用する場合、そのままで、好ましくは通常の製剤担体と
共に散布される。剤型としては、溶液、乳剤、水和剤等
の液剤、粉剤、粒剤いずれでもよい。製剤にあたって
は、水、エタノール等の有機溶剤、非イオン系界面活性
剤、アニオン系界面活性剤等の乳化剤、タルク、パイロ
フィライト、ベントナイト等の粘土鉱物、炭酸カルシウ
ム、消石灰、ニカワ、アラビアゴム、デンプン等の担体
を適宜選択し、使用する。投与量は一般に、有効成分と
して10アールあたり1〜100gが適当である。
〔発明の効果〕
第2表、第3表、第4表に示した最小発育阻止濃度よ
り、本発明の抗生物質LI−F05は、カビ、酵母、グ
ラム陽性細菌に発育阻止作用を有すること、およびその
細胞毒性、急性毒性より、抗菌剤、および制癌剤として
有用である。
特に第2表に示したカビ、第3表に示した酵母のうち、
代表的真菌症原因菌であるミクロスポラム属・トリコフ
ィトン属(白癬原因菌)およびスポロトリックス属(ス
ポロトリクム症)、フォンセカエア属(黒色真菌症)、
カンジダ属(カンジダ症)、クリプトコッカス属(クリ
プトコッカス症)、ゲオトリクム属(ゲオトリクム
症)、フザリウム属(角膜真菌症)に発育阻止作用を有
することから抗真菌剤として有用である。
また、第2表に示したペニシリウム属(果実の青カビ病
原因菌)、クラドスポリウム(トマト青カビ病、柑橘の
黒斑病)、フザリウム属(ダイズ・イネ・アマの立枯
病)、ジベレラ属(イネ馬鹿苗病)、ヘルミントスポリ
ウム属(葉枯病)に発育阻止力を示すところから、穀類
および園芸用農薬として有用である。
また、第4表に示したように、グラム陽性菌に対して発
育阻止作用を有しており、グラム陽性菌によりおこされ
る感染疾患の治療剤として有用である。
さらにマウス白血病細胞に対して増殖阻止作用を有する
ことから制癌剤として有用である。
〔実施例〕
以下本発明を実施例により説明する。
実施例1 20ジャーにコーンミール5%、ソリュブルスターチ
1%、酵母エキス0.1%、硫酸アンモニウム0.5%、炭酸
カルシウム1%を含む液体培地を10投入し、120
℃20分加圧滅菌し、トリプチケースソイ液体培地で培
養したバチルスポリミキサL−1129株(微工研菌寄
8560号)を200ml植菌した。30℃で20時間培
養して遠心分離で菌体除去後、本抗生物質を含む培養的
7を得た。この培養液をアンバーライトXAD−2
(ロームアンドハース社3を充てんしたカラムに通過
させると有効成分は樹脂に吸着される。このカラムを水
で洗浄後、メタノールで有効成分を溶出させ、減圧濃縮
する。この濃縮した有効成分を2の0.01%塩酸水溶液
に溶解し、2のn−ブタノールで2回抽出すると有効
成分は、n−ブタノール層に移る。n−ブタノール層は
減圧濃縮後シリカゲルカラムクロマトグラフィーにかけ
クロロホルム−メタノールで有効成分を溶出させる。有
効成分は、クロロホルム:メタノール=4:1からクロ
ロホルム−メタノール=1:1の範囲で特に溶出され
る。有効成分を集め、減圧濃縮乾固後メタノール40ml
に溶解し、次に500mlのジエチルエーテルを加えて沈殿
させる。沈殿は、減圧したデシケーター中で乾固し、粗
抽出物400mgを得る。続いて、高速液体クロマトグラ
フィーにより、精製を行なう。すなわち、カラムは、Co
smosil5C18、10×250mm(半井化学社製)を使
用し、移動溶媒に水:アセトニトリル=7:4(0.05%
トリフロロ酢酸)、流量3.0ml/min、検出は210nmの
吸収で行う。保持時間13分から16分までのフラクシ
ョンを分取し、減圧濃縮後、凍結乾燥し、LI−F05
の白色粉末52mgを得る。
実施例2 20ジャーにポテト浸出液20%、グルコース2%、
リン酸1水素カリウム0.05%を含む液体培地12を投
入し、120°20分加圧滅菌し、トリプチケースソイ
液体培地で培養したバチルスポリミキサL−1129
(微工研菌寄8560号)を種母として200ml加え培養し
た。30°で30時間培養して培養液にエタノール10
を加え、培養中に生じる粘性物質を沈殿させ除去す
る。得られた有効成分を含む上清15を減圧濃縮して
5にし、0.5mlの濃塩酸を加え、つぎに同量のn−ブ
タノールを加え抽出する。n−ブタノール層は、つぎに
水、5%炭酸1水素ナトリウムで抽出を行い、不純物を
除去する。有効成分を含むブタノール層は減圧濃縮し、
シリカゲルカラムクロマトグラフィーを行なう。クロロ
ホルム−メタノールで溶出すると、有効成分はクロロホ
ルム:メタノール=4:1からクロロホルム:メタノー
ル=1:1の範囲で特に溶出される。有効成分を含む区
分を集め、減圧濃縮後、メタノール40mlに溶解し、つ
ぎに500mlのジエチルエーテルを加えて沈殿させる。
沈殿は減圧にしたデシケーター中で乾固し、粗抽出物3
20mgを得る。つづいて高速液体クロマトグラフィーに
より精製を行う。すなわち、カラムはCosmosil5C1
8、10×250mm(半井化学社製)を使用し、移動溶
媒に水:アセトニトリル=7:4(0.05%トリフロロ酢
酸)流量3ml/min、検出は210nmの吸収で行なう。
保持時間13分から16分までのフラクションを分取
し、減圧濃縮後凍結乾燥し、LI−F05の白色粉末4
2mgを得る。
【図面の簡単な説明】
第1図はLI−F05の紫外線吸収スペクトルで0.0125
%の濃度にメタノールに溶解して測定したものである。 第2図はLI−F05の赤外線吸収スペクトルで臭化カ
リウム錠として測定したものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12R 1:07)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記の理化学的性質を有する抗生物質LI
    −F05。 元素分析値(%): C:45.35,H:6.49,N:11.39 分子量(FAB−MS法):896,910 融点:224−225℃ 比旋光度▲〔α〕27 D▼(C=0.1、メタノール)−1.5
    ° 赤外線吸収スペクトル(KBr):3300, 1650,1550cm1 溶剤に対する溶解性:水、メタノール、アセトニトリル
    にやや溶け、クロロホルム、アセトン、酢酸エチル、ジ
    エチルエーテルには、ほとんど溶けない。 呈色反応 ニンヒドリン反応:陰性 ビウレット反応 :陽性 エールリッヒ反応:陰性 パ ウ リ 反応:陰性 フェーリング反応:陰性 モーリッシュ反応:陰性 塩基性・酸性・中性の区別:中性 性状:無色粉末 構成アミノ酸:アスパラギン酸、スレオニン、グルタミ
    ン酸、アラニン、バリン、イソロイシン、未知ニンヒド
    リン陽性物質
  2. 【請求項2】バチルス属に属する抗生物質LI−F05
    生産菌を培養し、培養物から抗生物質LI−F05を採取
    することを特徴とする抗生物質LI−F05の製造法。
  3. 【請求項3】抗生物質LI−F05を有効成分として含
    有する抗菌剤。
  4. 【請求項4】抗生物質LI−F05を有効成分として含
    有する制癌剤。
JP61118494A 1986-05-23 1986-05-23 抗生物質li−f05およびその製造法、抗菌剤ならびに制癌剤 Expired - Lifetime JPH0633319B2 (ja)

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