JPH0633315U

JPH0633315U - 平形絶縁電線

Info

Publication number: JPH0633315U
Application number: JP6866292U
Authority: JP
Inventors: 雅伸野間
Original assignee: プラザ建設株式会社
Priority date: 1992-10-01
Filing date: 1992-10-01
Publication date: 1994-04-28

Abstract

(57)【要約】【目的】室内に露出する配線であっても、室内の美観
を損なうことなく、誰でも簡単に施工することができる
平形絶縁電線を提供する。【構成】横断面が偏平な電線２をその幅方向に２本並
列に配し、この電線２、２を絶縁体３により一体に被覆
して平形絶縁電線１とし、この絶縁電線１の一端を幅方
向に直角に屈曲し、裏面に接着層５を設ける。幅方向に
直角に配線する部分に屈曲線部４を配し、裏面の接着層
５により絶縁電線１を壁面や幅木に固定するだけで、釘
やステープル等の固定具を用いずに、しかも、施工時に
平形絶縁電線を直角に折り返す必要がないばかりでな
く、折り返しによる上層の直近部分の浮き上がりも生ず
ることなく、容易に施工することができる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、室内でのコンセントの増設等のため、室内に露出して配線する絶縁電線に関する。

【０００２】

【技術的背景】

電線を室内に露出して配線するときは、なるべく目立たず、室内の美観を損なわないように施工することが望ましく、また、その施工もできるだけ簡易にできることが望ましい。

【０００３】例えば、コンセントを増設するために、従来ではビニルコードやキャプタイヤコードを用いて室内に露出して配線するときは、図４に示すように、室内側の壁面Ａに埋設した既設のコンセントＢａの内部でその配線に並列に接続したコードＣを、壁面Ａ上に露出して一旦幅木Ｄに垂直に下ろし、さらにこのコードＣを幅木Ｄに沿って横方向に他端に接続した増設のコンセントＢｂに至るまで延長し、このコードＣを釘やステープル等の固定具Ｅで固定する。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

上記の従来のコードは、２本の心線が幅方向に並列しているから、その厚さ方向には屈曲し易いが、その幅方向には屈曲し難い（図４のＣａ、Ｃｂ参照）。そのため、コードをその幅方向に直角方向に屈曲しようとするときは、円弧を描くように徐々に屈曲するか、コードを折り返さなければならない。

【０００５】しかし、コードを円弧を描くように徐々に屈曲すると、コードの内側は浮き上がり、他方、コードを折り返すと、折り返し部分を境としてコードの表裏は反転し、しかも折り返して上層に位置したコードの直近部分は浮き上がってしまう（図４のＣｂ参照）。

【０００６】そのため、従来の上記コードで室内に露出して配線すると、この反転部分や浮き上がった部分が目立ち、室内の美観は著しく損なわれる。

【０００７】そこで、この考案は、室内に露出した配線であっても、室内の美観を損なうことなく、しかも、誰でも簡単に施工することができる絶縁電線を提供することを課題とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

この課題を解決するため、この考案は、複数の電線を並列に配した平形絶縁電線において、前記絶縁電線の一端に前記絶縁電線の厚みを同一に維持しつつ幅方向に直角に屈曲する屈曲線部を設けて、平形絶縁電線を構成した。

【０００９】

【作用】

上記の構成を採用したこの考案に係る平形絶縁電線は、その屈曲線部を幅方向に直角に配線する部分に配して、壁面や幅木に固定する。

【００１０】

【実施例】

図１に示す実施例は、一端を直角に屈曲した偏平な電線２を、その幅方向に２本並列に配し、この電線２、２を絶縁体３により一体に被覆して平形絶縁電線１を形成し、この絶縁電線１の裏面に接着層５を設けている。

【００１１】この電線２（心線）は、横断面が円形の単線をそのまま用いてもよいが、絶縁電線１自体をできるだけ偏平なものとするためは、心線も偏平なものが望ましい。また偏平な電線２は、横断面が円形の単線を偏平に押圧して製造すればよく、横断面が円形の多数の細線を横断面平面状に配して形成したものでもよく、また、これらは各電線２毎に絶縁体で被覆してあってもよい。

【００１２】例えば、横断面が偏平な電線２として銅製の単線を用い、その寸法（厚さＨ× 幅Ｗ）が０．５ｍｍ×６．５ｍｍであるときの断面積は３．２５ｍｍ²であり、許容電流は２３Ａ（アンペア）となり、同様に０．３ｍｍ×７．０ｍｍであるときの断面積は２．１０ｍｍ²であり、許容電流は１５Ａとなる。

【００１３】なお、一端を直角に屈曲した電線は、図２に示すように、各電線２を銅製の平板Ｐから打ち抜いてもよいし、図３に示すように、偏平な電線２の一端を直角に折り返してもよい。

【００１４】次に、この実施例では、屈曲線部４は絶縁電線１の一端にのみ設けているが、これに限らず、その両端に屈曲線部４を設けてもよい。また、室内での既設の埋め込みコンセントは床上２０ｃｍ〜３０ｃｍの高さに取り付けられていることが多いから、この絶縁電線１の屈曲線部４の長さは、多少の余裕をみて５０ｃｍ程度にすればよい。余分の長さは施工時に適宜切断すればよいからである。

【００１５】接着層５は、接着剤を絶縁電線１の裏面に直接塗布しているが、例えば両面接着テープを絶縁電線１の裏面に接着してもよく、また、接着剤として粘着剤を用いてもよい。例えば、一端にコンセント、他端に差込プラグを接続したテーブルタップのコードとして裏面に粘着剤を塗布した平形絶縁電線１を用いれば、このテーブルタップのコードを壁面や床面等に簡単に着脱することができて、便宜である。また、図１に示すように、接着層５を保護するために、その表面に剥離紙６を張り付けてもよい。

【００１６】室内にコンセントを増設するとき等に、この実施例に示す平形絶縁電線１を用いると、その幅方向に直角に配線する部分に屈曲線部４を配し、裏面の接着層５により絶縁電線１を壁面や幅木に固定するだけで、釘やステープル等の固定具を用いずに、しかも、施工時に電線を直角に折り返す必要がないばかりでなく、電線の折り返しによる後続部分の浮き上がりも生ずることなく、容易に施工することができる。

【００１７】なお、上記の実施例は、電力供給用の平形絶縁電線であるが、電話線等の通信用ケーブルとしても、同様に使用することができる。

【００１８】また、平形絶縁電線の色彩を、固定する壁面や幅木の色彩に合わせると、一層目立たず、室内の美観は損なわれない。

【００１９】

【考案の効果】

この考案に係る平形絶縁電線は、上記の構成を採用したので、これを用いると、室内に露出した配線であっても、室内の美観を損なうことなく、誰でも簡単に施工することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】実施例を示す一部切欠斜視図

【図２】電線の製造方法を示す説明図

【図３】電線の他の製造方法を示す説明図

【図４】従来のコードを用いた施工例を示す斜視図

【符号の説明】

１平形絶縁電線２電線３絶縁体４屈曲線部５接着層６剥離紙Ａ壁面Ｂａ既設のコンセントＢｂ増設のコンセントＣコードＤ幅木Ｅ固定具

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】複数の電線を並列に配した平形絶縁電線
において、前記絶縁電線の一端に前記絶縁電線の厚みを
同一に維持しつつ幅方向に直角に屈曲する屈曲線部を設
けたことを特徴とする平形絶縁電線。