JPH06331878A - レンズマウント装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 レンズマウントのねじによる遊びを抑え、高
度の軸精度を実現する。 【構成】 カメラ本体１のレンズマウント部のマウント
ねじ部２のねじ山先端のなす内径円柱面３と、レンズ５
の雄ねじの谷底のなす外径円柱面４とを高精度のはめ合
いとし、軸位置の誤差を小さくする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、ビデオカメラ、テレビ
カメラその他レンズの着脱可能なカメラに用いるレンズ
マウント装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】図５、図６は従来のレンズマウント装置
の構成を示す断面図である。

【０００３】図５において、カメラ本体１１に設けられ
たマウントねじ部１２に切られた雌ねじに、レンズ１４
に設けられたねじ部１３に切られた雄ねじがねじ込まれ
ることによりレンズ１４が装着される。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の構成では、ねじの寸法誤差により図５に示すように軸
の中心ずれ２０が発生したり、図６に示すように軸の傾
き２１が発生したりして、軸精度が悪いという問題点を
有していた。

【０００５】またカメラの製造過程において調整や検査
の都度、カメラ本体にレンズを着脱する際にも軸精度に
加え着脱に時間を要するという問題点を有していた。

【０００６】本発明は上記従来の問題点を解決するもの
であって、軸精度の高い、製造過程において着脱に時間
を要しない優れたレンズマウント装置を提供することを
目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明のレンズマウント装置は、次に挙げる構成を有
している。 （１）カメラ本体に設けたマウントねじ部と、結合用ね
じ部を有するレンズとからなり、上記マウントねじ部の
ねじ山先端のなす内径円柱面と上記レンズのねじの谷底
のなす外径円柱面とを高精度ではめ合うようにしたもの
である。 （２）ねじ山先端のなす高精度の直径を持つ内径円柱面
を有するマウントねじ部をカメラ本体に設け、上記内径
円柱面にはめ合う外径円柱面を有するレンズを装着して
調整または検査を行うようにしたものである。 （３）上記（２）に加えて、マウントねじ部の内径円柱
面上にねじ軸と平行な少なくとも１本の溝を穿ち、上記
溝にはめ合う突起をレンズの外径円柱面に設けたもので
ある。 （４）ねじ山先端のなす高精度の直径を持つ内径円錐面
を有するマウントねじ部をカメラ本体に設け、上記内径
円錐面にはめ合う外径円錐面を有するレンズを装着して
調整または検査を行うようにしたものである。

【０００８】

【作用】（１）に示す構成によって、高精度のはめ合い
で軸の中心ずれや傾きが減少する。

【０００９】また（２）〜（４）に示す構成によって、
製造過程での軸の中心ずれや傾きが減少するとともに、
製造過程でのレンズの着脱所要時間が短縮できる。

【００１０】

【実施例】

（実施例１）以下本発明の第１の実施例について、図面
を参照しながら説明する。

【００１１】図１は本発明の第１の実施例の構成を示す
断面図である。図１において、カメラ本体１に設けられ
たマウントねじ部２の内面に切った雌ねじのねじ山の先
端を図で平坦、すなわち内径円柱面３に仕上げたもの
と、レンズ５に設けたねじ部の雄ねじの谷底を外径円柱
面４として内径円柱面３に高精度ではめ合うように仕上
げたものである。マウントねじ部２の雌ねじにレンズ５
のねじをねじ込むと外径円柱面４が内径円柱面３にはめ
合うため、軸の中心ずれや傾きを減少させることができ
る。

【００１２】（実施例２）図２は本発明の第２の実施例
の構成を示す断面図である。図２において、カメラ本体
１のマウントねじ部２は図１と同一である。製造過程用
のレンズ６の取付部はねじでなく、内径円柱面３に高精
度ではめ合うように仕上げられた外径円柱面７である。
レンズ６は内径円柱面３に差し込むだけで装着でき、回
転を要しないため、高精度を保ちながら着脱所要時間は
大きく短縮される。

【００１３】（実施例３）図３は前記図２における製造
過程用のレンズ６の取付部に相当するものの第３の実施
例についての断面図であって、図３の（ａ）は１つの突
起８を付した場合、（ｂ）は４つの突起８を付した場合
である。これに応じて図２におけるカメラ本体１のマウ
ントねじ部２には突起８が入る大きさで軸に平行な溝を
穿っておけば、レンズ６の角度も固定される。

【００１４】（実施例４）図４は本発明の第４の実施例
の構成を示す断面図である。図４は図２におけるレンズ
６の取付部の外径円柱面７の代りに円錐面９としたもの
である。そしてマウントねじ部の雌ねじの山の先端面を
円錐面９にはめ合う円錐面としたものである。この構造
でも実施例２と同様、高精度を保ちながら着脱所要時間
は大きく短縮される。

【００１５】なお、本発明のすべての実施例において、
カメラ本体のマウントねじ部には正常なねじ山を持った
レンズの装着が可能である。

【００１６】

【発明の効果】上記実施例から明らかなように本発明
は、カメラ本体に設けたマウントねじ部と、結合用ねじ
部を有するレンズとからなり、上記マウントねじ部のね
じ山先端のなす内径円柱面と上記レンズのねじの谷底の
なす外径円柱面とを高精度ではめ合うようにしたもので
あり、これにより軸の中心ずれや傾きを減少させること
ができる。

【００１７】また、上記内径円柱面にはめ合う外径円柱
面を有するレンズを装着して調整または検査を行うよう
にすることにより、高精度を保ちながらレンズの着脱所
要時間を大きく短縮することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１の実施例におけるレンズマウント
装置の構成を示す断面図

【図２】本発明の第２の実施例におけるレンズマウント
装置の構成を示す断面図

【図３】（ａ）は本発明の第３の実施例における構成を
説明するための１つの突起を持ったレンズの取付部の断
面図 （ｂ）は本発明の第３の実施例における構成を説明する
ための複数の突起を持ったレンズの取付部の断面図

【図４】本発明の第４の実施例におけるレンズマウント
装置の構成を示す断面図

【図５】従来のレンズマウント装置の構成と軸の中心ず
れを示す断面図

【図６】従来のレンズマウント装置の構成と軸の傾きを
示す断面図

【符号の説明】

１ カメラ本体 ２ マウントねじ部 ３ 内径円柱面 ４ 外径円柱面 ５ レンズ

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 カメラ本体に設けたマウントねじ部と、
   結合用ねじ部を有するレンズとからなり、上記マウント
   ねじ部のねじ山先端のなす内径円柱面と上記レンズのね
   じの谷底のなす外径円柱面とを高精度ではめ合うように
   したレンズマウント装置。
2. 【請求項２】 ねじ山先端のなす高精度の直径を持つ内
   径円柱面を有するマウントねじ部をカメラ本体に設け、
   上記内径円柱面にはめ合う外径円柱面を有するレンズを
   装着して調整または検査を行うようにしたレンズマウン
   ト装置。
3. 【請求項３】 マウントねじ部の内径円柱面上にねじ軸
   と平行な少なくとも１本の溝を穿ち、上記溝にはめ合う
   突起をレンズの外径円柱面に設けた請求項２記載のレン
   ズマウント装置。
4. 【請求項４】 ねじ山先端のなす高精度の直径を持つ内
   径円錐面を有するマウントねじ部をカメラ本体に設け、
   上記内径円錐面にはめ合う外径円錐面を有するレンズを
   装着して調整または検査を行うようにしたレンズマウン
   ト装置。