JPH06330950A - 固体潤滑型の転がり軸受 - Google Patents

固体潤滑型の転がり軸受

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JPH06330950A
JPH06330950A JP12240093A JP12240093A JPH06330950A JP H06330950 A JPH06330950 A JP H06330950A JP 12240093 A JP12240093 A JP 12240093A JP 12240093 A JP12240093 A JP 12240093A JP H06330950 A JPH06330950 A JP H06330950A
Authority
JP
Japan
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solid lubricant
wear
rolling
outer ring
rolling bearing
Prior art date
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Pending
Application number
JP12240093A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshihisa Kawakami
善久 川上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Koyo Seiko Co Ltd
Original Assignee
Koyo Seiko Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】固体潤滑剤の摩耗・剥離粉が原因となる回転ト
ルク変動を無くすようにすること。 【構成】球面凸状の軌道面6を有する内輪1と、球面凸
状の軌道面9を有する外輪2と、外周面に固体潤滑剤1
2が被覆された鼓状の転動体3と、外輪2の両肩部1
0,11に取り付けられて内輪1の両肩部7,8との間
で非接触密封部を形成する密封装置5,5とを備えたこ
ろ軸受。この構造では、横軸使用状況において、回転動
作に伴い、経時的な固体潤滑剤12の摩耗・剥離粉が内
・外輪1,2の軌道面6,9上からその両側方の肩部
7,8,10,11へと効率よく排除できるようにな
り、内・外輪1,2と転動体3との間にかみ込まれる摩
耗・剥離粉の量が大幅に減るようになる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、固体潤滑型の転がり軸
受に係り、特に固体潤滑剤の摩耗・剥離粉による弊害対
策を施したものに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、高温環境や清浄環境で用いられる
転がり軸受には、転動体または内輪、外輪および保持器
の転動体との接触部位といった軸受構成要素の少なくと
もいずれかに金、銀、鉛などの軟質金属またはグラファ
イト、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)などか
らなる周知の固体潤滑剤を被覆し、この固体潤滑剤によ
って転動体の転がり接触部位の潤滑を行うようにするこ
とが考えられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、軸受構成要
素に被覆してある固体潤滑剤は、経時的な回転動作に伴
って摩耗したりあるいは剥離したりするが、横軸使用状
況において、固体潤滑剤の摩耗・剥離粉が内・外輪の軌
道面上で発生することに加えて、そこから排除されにく
くなっているために、内・外輪と転動体との間にかみ込
まれる摩耗・剥離粉の量が多くなりやすいことがある。
このような異物かみ込みが起こると、転動体がひきずら
れるなど転動体の転がり動作が阻害されやすくなるた
め、回転トルクの変動をもたらすことになりかねない。
【0004】本発明は、このような事情に鑑み、固体潤
滑剤の摩耗・剥離粉が原因となる回転トルク変動を無く
すようにすることを課題としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、軸受構成要素
の少なくともいずれかの適所に固体潤滑剤が被覆される
固体潤滑型の転がり軸受において、外輪の軌道面の少な
くとも一側方の肩部が、軌道径よりも大径に設定されて
いるとともに、この肩部側に密封装置が取り付けられて
いる。
【0006】
【作用】固体潤滑剤の摩耗・剥離粉が軌道面上で発生す
ることは避けられないが、例えば横軸使用状況におい
て、固体潤滑剤の摩耗・剥離粉は、内・外輪の一方の回
転動作および転動体群の転動動作に伴って下半分へ振り
落とされる一方、下半分では内・外輪の一方の回転動作
および転動体群の転動動作に伴って外輪の軌道面側から
当該軌道面よりも大径の肩部側へとさらに振り落とされ
ることになる。この肩部側には密封装置を設けてあるか
ら摩耗・剥離粉が外方へ飛散することなくそこに集めら
れるようになる。
【0007】このように、固体潤滑剤の摩耗・剥離粉
を、内・外輪の軌道面上から排除できるようにしている
から、転動体と内・外輪との間にかみ込まれる摩耗・剥
離粉の量が従来よりも大幅に減る。
【0008】
【実施例】以下、本発明を図1ないし図5に示す複数の
実施例に基づいて説明する。図1に本発明の第1実施例
を示している。この実施例は本発明をころ軸受に適用し
た例であり、図中、1は内輪、2は外輪、3は転動体、
4は保持器、5は密封装置である。
【0009】内輪1の外周の軌道面6は径方向外向きに
球面状に盛り上げられており、これによりこの軌道面6
よりも内輪1の両側の肩部7,8が小径となっている。
【0010】外輪2の内周の軌道面9は径方向内向きに
球面状に盛り上げられており、これによりこの軌道面9
よりも外輪2の両側の肩部10,11が大径となってい
る。
【0011】転動体3は、外形が鼓状に形成されたもの
で、この湾曲する外周面は内・外輪1,2の各球面凸状
の軌道面6,9に対応する形状に設定されている。この
転動体3の外周面には、金、銀、鉛などの軟質金属また
はグラファイト、PTFE(ポリテトラフルオロエチレ
ン)などからなる周知の固体潤滑剤12が被覆されてい
る。
【0012】保持器4は、もみ抜き型と呼ばれるもので
あり、その円周数箇所に設けられてあるポケット(符号
省略)に転動体3がそれぞれ回転自在に保持される。
【0013】密封装置5は、シールド板と呼ばれる非接
触シールであり、外輪2の肩部10,11の端縁に取り
付けられた状態で内輪1の肩部7,8に対して非接触密
封部を形成するように非接触で対向させられている。
【0014】次に、動作を説明する。上述した転がり軸
受は、横軸使用状況において、固体潤滑剤12の摩耗・
剥離粉は、内・外輪1,2の一方の回転動作および転動
体3群の転動動作に伴って下半分へ振り落とされる一
方、下半分では内・外輪1,2の一方の回転動作および
転動体3群の転動動作に伴って外輪2の球面凸状の軌道
面9側から当該軌道面9よりも大径の肩部7,8側へと
さらに振り落とされることになる。この肩部7,8側に
は密封装置5,5を設けてあるから固体潤滑剤12の摩
耗・剥離粉が外方へ飛散することなく、密封装置5,5
と球面凸状の軌道面9との間にできる空間13,13に
集められるようになる。したがって、固体潤滑剤12の
摩耗・剥離粉が内・外輪1,2の軌道面6,9上に残存
しにくくなり、そのために、転動体3と内・外輪1,2
との間にかみ込まれる摩耗・剥離粉の量が従来よりも大
幅に減るようになる。
【0015】図2に本発明の第2実施例を示している。
この実施例は、本発明を玉軸受に適用した例である。こ
の実施例において上記第1実施例と異なる構成は、内輪
1の外周の軌道面6が径方向内向きに球面状に凹まされ
ていることであり、その他の構成は同じである。動作に
ついても、第1実施例と基本的に変わらない。
【0016】図3に本発明の第3実施例を示している。
この実施例は第2実施例の変形例であり、複列玉軸受と
している。この内輪1は、軸方向隣り合わせに2列の球
面凹状の軌道面6A,6Bが設けられており、外輪2の
内周面9Aは、単一の部分球面状に径方向内向きに盛り
上げられており、この球面凸状の内周面9Aの斜面部分
に対して2列の転動体3群が接触されるようになってい
る。この場合、固体潤滑剤12の摩耗・剥離粉は、外輪
2の内周面9Aの斜面(軌道面となる部分)から両側へ
振り落とされ、外輪2において2列の転動体3群の両側
方の肩部10,11と密封装置5,5との間にできる空
間13A,13Aに集められるようになっている。
【0017】図4に本発明の第4実施例を示している。
この実施例は、本発明をアンギュラ玉軸受に適用した例
である。内輪1の外周の軌道面6は径方向内向きに球面
状に凹まされており、これにより内輪1の両側の肩部
7,8が凹状球面の軌道面6よりも大径に設定されてい
る。外輪2の内周の軌道面9は径方向外向きに球面状に
凹まされているが、この軌道面9の一側方(図では左
側)の肩部10はいわゆるカウンタボアとなっており、
これにより外輪2の一側方の肩部10のみが球面凹状の
軌道面9よりも大径に設定されている。なお、外輪2の
他側方の肩部11は球面凹状の軌道面9よりも小径に設
定されている。転動体3は球であり、保持器4は転動体
3に応じた形状のポケットを持つものが採用されてい
る。この場合、軸受の下半分で内・外輪1,2の一方の
回転動作および転動体3群の転動動作に伴って外輪2の
軌道面9から固体潤滑剤12の摩耗・剥離粉が一側方の
肩部10側へと振り落とされることになり、軌道面9の
一側方の空間13に集められる。図5に本発明の第5実
施例を示している。この実施例は第3実施例および第4
実施例の変形例であり、複列玉軸受としている。この実
施例では、第3実施例の内輪1を用いているとともに、
第4実施例の外輪2を2つ組み合わせている。そして、
2つの外輪2,2は、そのカウンタボアとなっている一
側方の肩部10,10を軸方向の中心側に配置してお
り、この部位に固体潤滑剤12の摩耗・剥離粉が集めら
れるようになっている。
【0018】なお、本発明は上記実施例のみに限定され
ない。例えば、固体潤滑剤12は、転動体3以外の他の
軸受構成要素すなわち内輪1、外輪2または保持器4に
おいて転動体3との接触部位に被覆してもよい。
【0019】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
固体潤滑剤の摩耗・剥離粉を内・外輪の軌道面上から効
率よく排除できるように工夫しているから、転動体と内
・外輪との間にかみ込まれる固体潤滑剤の摩耗・剥離粉
の量を従来よりも大幅に減らすことができる。そのた
め、固体潤滑剤の摩耗・剥離粉が原因となる回転トルク
変動をほとんど無くせるようになる。したがって、本発
明の転がり軸受は特に精密機器に用いる場合に適用機器
の機能向上に貢献できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の転がり軸受の第1実施例の縦断面図。
【図2】本発明の転がり軸受の第2実施例の縦断面図。
【図3】本発明の転がり軸受の第3実施例の縦断面図。
【図4】本発明の転がり軸受の第4実施例の縦断面図。
【図5】本発明の転がり軸受の第5実施例の縦断面図。
【符号の説明】
1 内輪 2 外輪 3 転動体 4 保持器 5 密封装置 6 内輪の軌道面 7,8 内輪の肩部 9 外輪の軌道面 10,11 外輪の肩部 12 固体潤滑剤 13 摩耗・剥離粉の貯溜空間

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸受構成要素の少なくともいずれかの適
    所に固体潤滑剤が被覆される固体潤滑型の転がり軸受で
    あって、 外輪の軌道面の少なくとも一側方の肩部が、軌道径より
    も大径に設定されているとともに、この肩部側に密封装
    置が取り付けられている、ことを特徴とする固体潤滑型
    の転がり軸受。
JP12240093A 1993-05-25 1993-05-25 固体潤滑型の転がり軸受 Pending JPH06330950A (ja)

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JP12240093A JPH06330950A (ja) 1993-05-25 1993-05-25 固体潤滑型の転がり軸受

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JP12240093A JPH06330950A (ja) 1993-05-25 1993-05-25 固体潤滑型の転がり軸受

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JPH06330950A true JPH06330950A (ja) 1994-11-29

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JP12240093A Pending JPH06330950A (ja) 1993-05-25 1993-05-25 固体潤滑型の転がり軸受

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JP (1) JPH06330950A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11264416A (ja) * 1997-12-20 1999-09-28 Fag Aircraft Super Precision Bearing Gmbh 高い回転数用の玉軸受
EP3926175A1 (de) * 2021-06-30 2021-12-22 Pfeiffer Vacuum Technology AG Vakuumpumpe mit wälzlager

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11264416A (ja) * 1997-12-20 1999-09-28 Fag Aircraft Super Precision Bearing Gmbh 高い回転数用の玉軸受
JP4501090B2 (ja) * 1997-12-20 2010-07-14 フアーク・エアクラフト/スーパー・プレシジヨン・ベアリングス・ゲゼルシヤフト・ミツト・ベシユレンクテル・ハフツング 高い回転数用の玉軸受
EP3926175A1 (de) * 2021-06-30 2021-12-22 Pfeiffer Vacuum Technology AG Vakuumpumpe mit wälzlager

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