JPH06330836A - 多重放電型点火装置 - Google Patents

多重放電型点火装置

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JPH06330836A
JPH06330836A JP12289293A JP12289293A JPH06330836A JP H06330836 A JPH06330836 A JP H06330836A JP 12289293 A JP12289293 A JP 12289293A JP 12289293 A JP12289293 A JP 12289293A JP H06330836 A JPH06330836 A JP H06330836A
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JP
Japan
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coil
discharge
ignition
energy storage
capacitor
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JP12289293A
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English (en)
Inventor
Masahito Somiya
雅人 宗宮
Seiji Morino
精二 森野
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Denso Corp
Original Assignee
NipponDenso Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 放電途切れや充電不足を生じることなく、エ
ネルギ蓄積コイルの小型化を図る。 【構成】 バッテリ2とエネルギ蓄積コイル3とバイポ
ーラトランジスタ4とが直列に接続され、エネルギ蓄積
コイル3と逆流防止ダイオード6と点火コイル10の一
次コイル10aとFET11とが直列に接続されてい
る。エネルギ蓄積コイル3のインダクタンスは1.5m
Hとなっている。逆流防止ダイオード6には容量放電用
コンデンサ7が接続されている。点火コイル10の二次
コイル10bには点火プラグ12が接続されている。定
電流制御回路13はエネルギ蓄積コイル3の通電電流I
A を制御する。多重放電制御回路14は放電区間信号I
Gwが発生している間、バイポーラトランジスタ4とF
ET11とを交互に断続させる。コンデンサ充電制御回
路15は放電区間終了後において容量放電用コンデンサ
7を多重充電する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、容量放電型点火装置
と誘導放電型点火装置とを組み合わせるとともに、点火
放電時期にて多重放電を行うようにした多重放電型点火
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、この種の点火装置として、例
えば特開平3−15659号公報が開示されている。こ
の点火装置では、点火時期において、エネルギ蓄積コイ
ルに蓄えられたエネルギと容量放電用コンデンサに充電
されたエネルギとが点火コイルに供給され、点火プラグ
が火花を発生する。又、点火が開始されるタイミングか
ら所定の放電区間にてエネルギ蓄積コイルにより点火プ
ラグに周期的にエネルギが供給されて多重放電が行わ
れ、火花が持続される。そして、このような多重放電方
式の点火装置では、1回放電方式の点火装置に比べて放
電途切れが生じにくいという特徴があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、近年では、
点火装置の小型化とともにエネルギ蓄積コイルの小型化
が要望されており、それに伴い、上記従来の点火装置で
は以下のような問題が生じていた。
【0004】つまり、上記従来の多重放電型点火装置に
おいては、エネルギ蓄積コイルに蓄えられたエネルギに
より容量放電用コンデンサが充電されるため、コイルを
小さくすると充電用エネルギが減少してコンデンサの充
電電圧が不足するおそれがあった。
【0005】又、所定の条件下において、多重放電区間
における1回当たりの放電時間とコイルのインダクタン
スとの間には、図8に示す関係がある。そのため、エネ
ルギ蓄積コイルの小型化の要望に伴いコイルのインダク
タンスを小さくしていくと、その1回当たりの放電時間
が短くなるという事態が生じる。そして、放電時間が短
くなることにより、多重放電方式の点火装置であっても
放電途切れ(放電エネルギの減少)が発生し易くなると
いう問題があった。
【0006】この発明は、上記問題に着目してなされた
ものであって、その目的とするところは、容量放電用コ
ンデンサの充電不足や、多重放電区間における放電途切
れを生じることなく、エネルギ蓄積コイルの小型化を実
現することができる多重放電型点火装置を提供すること
にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明は、直流電源とエネルギ蓄積コイルと第1
のスイッチング素子とを直列に接続するとともに、前記
エネルギ蓄積コイルと逆流防止手段と点火コイルの一次
コイルと第2のスイッチング素子とを直列に接続し、前
記エネルギ蓄積コイルには前記逆流防止手段を介して容
量放電用コンデンサを接続し、前記点火コイルの二次コ
イルには点火プラグを接続し、点火時期より所定時間前
に前記第1のスイッチング素子を導通させて前記エネル
ギ蓄積コイルにエネルギを蓄えた後、点火時期にこの第
1のスイッチング素子を遮断させるとともに前記第2の
スイッチング素子を導通させ、その後の所定の放電期間
に前記第1,第2のスイッチング素子を交互に断続させ
て多重放電させるようにした多重放電型点火装置におい
て、前記エネルギ蓄積コイルのインダクタンスを、多重
放電期間における放電途切れの発生限界値以上の値にす
るとともに、多重放電終了後の前記第2のスイッチング
素子の遮断時に、次回の点火に備えるべく前記第1のス
イッチング素子を複数回繰り返して断続させて前記容量
放電用コンデンサを多重充電させるようにしたことをを
要旨とするものである。
【0008】
【作用】上記構成によれば、点火時期より所定時間前に
第1のスイッチング素子を導通させてエネルギ蓄積コイ
ルにエネルギを蓄えた後、点火時期にこの第1のスイッ
チング素子を遮断させるとともに第2のスイッチング素
子を導通させる。それにより、前回の点火時に容量放電
用コンデンサに蓄えられたエネルギと、エネルギ蓄積コ
イルに蓄えられたエネルギとが点火コイルの一次コイル
に供給されるとともに、二次コイルに点火用高電圧が印
加され、点火プラグが火花を発生する。
【0009】又、その後の所定の放電期間に第1,第2
のスイッチング素子を交互に断続させ、多重放電させ
る。それにより、放電期間に周期的に点火エネルギが供
給され、点火プラグの火花が持続する。
【0010】さらに、多重放電終了後の第2のスイッチ
ング素子の遮断時に、次回の点火に備えるべく第1のス
イッチング素子を複数回繰り返して断続させる。それに
より、エネルギ蓄積コイルに蓄えられたエネルギにより
容量放電用コンデンサが多重充電される。この場合、容
量放電用コンデンサは複数回に分けて多重充電されるた
め、第1のスイッチング素子の1回の断続による充電量
を少なくすることができる。その結果、エネルギ蓄積コ
イルに蓄えられるエネルギも少なくなり、容量放電用コ
ンデンサの充電不足を招くことなくエネルギ蓄積コイル
の小型化が実現される。
【0011】又、エネルギ蓄積コイルのインダクタンス
は、多重放電期間における放電途切れの発生限界値以上
であるため、エネルギ蓄積コイルの小型化に起因する放
電途切れを生じることはない。
【0012】
【実施例】以下、この発明を火花点火式内燃機関に具体
化した一実施例について、図面に従って説明する。
【0013】図1は、本実施例における多重放電型点火
装置の概要を示す回路図である。基本点火回路1におい
て、直流電源をなすバッテリ2にはエネルギ蓄積コイル
3の一端が接続され、同コイル3の他端にはバイポーラ
トランジスタ(第1のスイッチング素子)4のコレクタ
端子が接続されている。同トランジスタ4のエミッタ端
子は、電流検出抵抗5を介して接地されている。従っ
て、バイポーラトランジスタ4のエミッタ端子と電流検
出抵抗5との間の接続点P1 では、エネルギ蓄積コイル
3の通電時における通電電流IA が電流検出抵抗5によ
って電圧VA1として検出される。なお、本実施例では、
エネルギ蓄積コイル3のインダクタンスが1.5mH
(ミリヘンリー)に設定されている。
【0014】又、前記エネルギ蓄積コイル3には、逆流
防止手段としての逆流防止ダイオード6が接続され、同
逆流防止ダイオード6には容量放電用コンデンサ7の一
端が接続されている。容量放電用コンデンサ7の他端は
接地されている。容量放電用コンデンサ7と逆流防止ダ
イオード6との間には、抵抗8,9が直列に接続されて
いる。従って、抵抗8と抵抗9との間の接続点P2 で
は、容量放電用コンデンサ7の充電電圧Vcoが、抵抗
8,9の分圧により電圧VA2として検出される。
【0015】又、前記逆流防止ダイオード6のカソード
側には点火コイル10の一次コイル10aの一端が接続
され、一次コイル10aの他端にはFET(第2のスイ
ッチング素子)11のドレイン端子が接続されている。
FET11のソース端子は接地されている。点火コイル
10の二次コイル10bの一端は接地され、他端は点火
プラグ12に接続されている。
【0016】一方、点火信号IGt及び放電区間信号I
Gwは、図示しない電子制御回路にて演算されるもので
あり、点火信号IGtは点火時期の所定角度前から高レ
ベルに立ち上げられ、点火時期で立ち下げられる(図3
のa参照)。放電区間信号IGwは、点火時期で立ち上
げられ、その後所定角度で立ち下げられる(図3のb参
照)。そして、点火信号IGtは定電流制御回路13に
入力され、放電区間信号IGwは多重放電制御回路14
及びコンデンサ充電制御回路15に入力される。
【0017】定電流制御回路13は、点火信号IGtの
立ち上がりから所定時間だけ遅延させるとともに、接続
点P1 の電圧VA1に応じた定電流制御信号を出力する
(図3のc参照)。又、多重放電制御回路14は、放電
区間信号IGwが発生している間、接続点P1 の電圧V
A1に応じてバイポーラトランジスタ4とFET11とを
交互に断続させるための多重放電制御信号SA ,SB を
出力する(図3のd,e参照)。なお、上記定電流制御
回路13及び多重放電制御回路14の構成については、
本願出願人による特開平3−15659号公報と同等で
あるためここでは説明を省略する。さらに、後述するコ
ンデンサ充電制御回路15は、放電区間終了後におい
て、前記接続点P1 の電圧VA1と前記接続点P2 の電圧
VA2とに基づいて、容量放電用コンデンサ7を多重充電
するための充電制御信号を出力する(図3のf参照)。
【0018】そして、定電流制御回路13からの定電流
制御信号、多重放電制御回路14からの多重放電制御信
号SA 、及びコンデンサ充電制御回路15からの充電制
御信号がオアゲート16に入力され、そのオアゲート1
6の出力信号(図3のg参照)によりバイポーラトラン
ジスタ4の動作が制御される。又、多重放電制御回路1
4からの多重放電制御信号SB によりFET11の動作
が制御される。
【0019】図2にはコンデンサ充電制御回路15の構
成を示す。同図2に示すように、放電区間信号IGwは
ノットゲート17,微分回路18を介してオアゲート1
9に入力される。微分回路18はノットゲート17の出
力信号の立ち上がりに対応して短パルス信号を出力する
(図4のi参照)。
【0020】又、コンパレータ20の非反転入力端子に
は図1の接続点P1 が接続され、エネルギ蓄積コイル3
の通電電流IA に相応する電圧VA1が入力される。同じ
く反転入力端子には遮断電流値を設定するためのしきい
値Vref1が入力される。従って、コンパレータ20は、
接続点P1 の電圧VA1としきい値Vref1とを比較判定
し、VA1≧Vref1であれば出力信号を高レベルとする
(図4のe参照)。
【0021】又、コンパレータ21の反転入力端子には
図1の接続点P2 が接続され、容量放電用コンデンサ7
の充電電圧Vcoに相応する電圧VA2が入力される。同じ
く非反転入力端子にはコンデンサ充電電圧値を設定する
ためのしきい値Vref2が入力される。従って、コンパレ
ータ21は、接続点P2 の電圧VA2としきい値Vref2と
を比較判定し、VA2<Vref2であれば出力信号を高レベ
ルとする(図4のd参照)。
【0022】コンパレータ20の出力端子には単安定回
路22が接続されており、同単安定回路22はコンパレ
ータ20からの高レベルの出力に対応して所定時間のパ
ルス信号を出力する(図4のg参照)。単安定回路22
の出力信号は、ノットゲート23,微分回路24を介し
てオアゲート19に入力される。微分回路24はノット
ゲート23の出力信号の立ち上がりに対応して短パルス
信号を出力する(図4のh参照)。フリップフロップ2
5のセット端子(S)にはオアゲート19からのセット
信号が入力される(図4のj参照)。
【0023】又、コンパレータ20の出力信号はオアゲ
ート27に入力されるとともに、コンパレータ21の出
力信号はノットゲート26を介してオアゲート27に入
力される。そして、フリップフロップ25のリセット端
子(R)にはオアゲート27からのリセット信号が入力
される(図4のf参照)。同フリップフロップ25の出
力端子(Q)からの出力信号はアンドゲート28に入力
される(図4のk参照)。
【0024】そして、アンドゲート28では、フリップ
フロップ25の出力信号と、コンパレータ21の出力信
号とに応じたレベルの信号が出力される(図4のm参
照)。つまり、このアンドゲート28の出力信号がコン
デンサ充電制御回路15の出力(充電制御信号)として
前記オアゲート16に入力されることになる。
【0025】なお、上記したように本実施例では、エネ
ルギ蓄積コイル3のインダクタンスを1.5mHとし
た。これは、従来用いられていたこの種のエネルギ蓄積
コイルのインダクタンス(3mH)の半分であり、その
従来のものに対して小型化が図られている。
【0026】以下には、図5〜図7を用いて、エネルギ
蓄積コイル3のインダクタンスの設定根拠について説明
する。図5は、図1の基本点火回路1の等価回路であ
る。なお、図5の等価回路は、エネルギ蓄積コイル3に
よる多重放電を実施するための構成のみを示し、容量放
電用コンデンサ7を省略するものである。
【0027】図5に示すように、バッテリ40(バッテ
リ電圧VB )には、エネルギ蓄積コイル41が接続され
ている。ここで、エネルギ蓄積コイル41のインダクタ
ンスを”L0 ”とする。エネルギ蓄積コイル41には、
図1のバイポーラトランジスタ4に相当する第1のスイ
ッチSW1が接続されるとともに、点火コイル42の一
次コイル42aが接続されている。同一次コイル42a
は、同コイル42aを流れる一次電流I1 のうち、磁気
エネルギとして蓄積される成分I10を抽出するためのコ
イル42a1と、二次側へ伝達される成分I20を抽出する
ためのコイル42a2とに分けられている(I1 =I10
20)。ここで、コイル42a1のインダクタンスを”L
1 ”とする。一次コイル42aには、図1のFET11
に相当する第2のスイッチSW2が接続されている。
【0028】一次側のコイル42a2と二次コイル42b
との巻数の比は1:Nとなっている(I20=N・
2 )。点火コイル42の二次コイル42bには点火プ
ラグ43が接続されている。ここで、点火プラグ43の
二次放電維持電圧を”Vg ”とする。この二次放電維持
電圧Vg は内燃機関の運転状態に応じて変動するもので
あり、例えば車両の加速時(内燃機関の回転数変化:
大)には大きく、減速時(回転数変化:小)には小さく
なり、本実施例の条件下では二次放電維持電圧Vg の最
大値が3kVとなっている。
【0029】そして、このように構成された等価回路に
おいて、点火時期後の多重放電区間に第1のスイッチS
W1がオフ、第2のスイッチSW2がオンした際の二次
電流I2 について解くと、次式となる。
【0030】
【数1】
【0031】但し、”I0 ”は一次電流I1 の初期値で
ある。この数式1により、I2 =0となる時間T0 は以
下のようになる。
【0032】
【数2】
【0033】ここで、時間T0 は、図3のjに示す時間
である。なお、この図3のjにおいて、時間T1 は、時
間T0 よりも短い時間であり、この時間T1 を短くする
ことで放電エネルギがある程度確保される。
【0034】図6は、図5の等価回路や数式1,2を用
いて求めたデータの線図であり、時間T0 とインダクタ
ンスL0 との関係を示すものである。この図6から分か
るように、二次放電維持電圧Vg が大きくなる程、又、
エネルギ蓄積コイル41のインダクタンスL0 が小さく
なる程(Vg =2kV,3kVの場合)、時間T0 は小
さくなる。つまり、放電時間が短くなる。
【0035】従って、放電途切れ(放電エネルギの減
少)の発生を時間T0 と関連づけると、単純にエネルギ
蓄積コイル41のインダクタンスL0 を小さくしたので
は、悪条件となるVg =3kV(二次放電維持電圧Vg
の最大値)の場合に放電途切れが生じ易くなることが分
かる。このことから、この図6では、時間T0 に基づき
放電途切れの発生限界値DL を0.8mHに設定するこ
とができる。つまり、L 0 ≦0.8mHでは、Vg =3
kVとなる時点で放電途切れ発生領域に属し、放電途切
れが極めて発生し易くなる。
【0036】これに対し、本実施例の点火装置のよう
に、L0 =1.5mHとした場合には、そのインダクタ
ンスL0 が放電途切れの発生限界値DL 以上であるた
め、二次放電維持電圧Vg が最大値となる悪条件下でも
放電途切れを生じることはない。
【0037】なお、図6はVB =14ボルトの場合のデ
ータを示しており、図7にはVB =10ボルトの場合の
データを示す。この場合、バッテリ電圧VB の低下に伴
い、放電に要する時間T0 が短くなっているのが分か
る。この図7ではDL =1.0mHに設定できる。
【0038】次に、上記のように構成された多重放電型
点火装置の作用について図3及び図4に基づいて説明す
る。図3は、図1の点火装置の動作を示すタイムチャー
トである。なお、図3において、t1のタイミングはエ
ネルギ蓄積コイル3の通電開始時刻、t2のタイミング
は点火時刻(放電区間開始時刻)、t3のタイミングは
放電区間終了時刻を示している。
【0039】さて、点火信号IGtが定電流制御回路1
3に入力されると、点火信号IGtの立ち上がりから所
定時間遅れたt1のタイミングにて、定電流制御回路1
3の出力信号が高レベルに立ち上げられ、その出力信号
に対応してバイポーラトランジスタ4が導通される。こ
れにより、エネルギ蓄積コイル3の通電が開始され、エ
ネルギ蓄積コイル3の通電電流IA が上昇する。このと
き、容量放電用コンデンサ7には予め容量放電用エネル
ギが充電されている。
【0040】その後、t2のタイミング(点火時刻)
で、バイポーラトランジスタ4が遮断されるとともにF
ET11が導通されると、エネルギ蓄積コイル3に蓄え
られたエネルギと、容量放電用コンデンサ7に蓄えられ
たエネルギとが点火コイル10の一次コイル10aに供
給され、図3のiに示す一次電流I1 が流れる。これに
より、点火コイル10の二次コイル10bには図3のj
に示す二次電流I2 が流れて、点火プラグ12が火花を
発生する。
【0041】その後、放電区間信号IGwが発生する放
電区間では(t2〜t3のタイミング)、多重放電制御
回路14からの多重放電制御信号SA ,SB により、バ
イポーラトランジスタ4とFET11とが交互に断続さ
れる。それにより、エネルギ蓄積コイル3に周期的にエ
ネルギが蓄えられて、このエネルギが点火コイル10の
一次コイル10aに周期的に供給される。そして、点火
プラグ12に多重放電電流が流れ、点火プラグ12の火
花が持続する。
【0042】放電区間が終了するt3のタイミング以降
には、コンデンサ充電制御回路15からの充電制御信号
に基づいてエネルギ蓄積コイル3が連続して2回通電さ
れ、そのエネルギにより容量放電用コンデンサ7が多重
充電される。
【0043】次いで、コンデンサ充電制御回路15の内
部動作について図4のタイムチャートに基づいて説明す
る。なお、図4において、t1,t2,t3のタイミン
グは前記図3と同じであり、t3〜t4のタイミングは
放電区間後における1回目のコイル通電区間、t5〜t
6のタイミングは2回目のコイル通電区間を示してい
る。
【0044】さて、放電区間が終了するt3のタイミン
グになると、図2のフリップフロップ25に微分回路1
8からのセット信号が入力され、同フリップフロップ2
5の出力が高レベルに立ち上げられる。このとき、VA2
<Vref2であるため、コンパレータ21の出力信号は高
レベルに保持されており、コンデンサ充電制御回路15
は微分回路18の短パルス信号に同期して図1のバイポ
ーラトランジスタ4を導通させる。その結果、エネルギ
蓄積コイル3の通電が再開される。
【0045】その後、VA1≧Vref1となるt4のタイミ
ングになると、コンパレータ20の出力信号が高レベル
となり、その出力信号がフリップフロップ25のリセッ
ト端子(R)に入力される。それにより、フリップフロ
ップ25の出力信号が低レベルとなり、コンデンサ充電
制御回路15はバイポーラトランジスタ4を遮断させ
る。その結果、エネルギ蓄積コイル3の通電が遮断さ
れ、エネルギ蓄積コイル3に蓄えられたエネルギが容量
放電用コンデンサ7に供給される。このとき、図4のc
に示すように、容量放電用コンデンサ7には設定充電電
圧の約半分の電圧が充電されることになる。
【0046】又、t4〜t5のタイミングでは、コンパ
レータ20の高レベルの出力信号に対応して、単安定回
路22からパルス信号が出力される。そして、このパル
ス信号の立ち下がりに同期してフリップフロップ25に
セット信号が入力されて、バイポーラトランジスタ4が
導通され、エネルギ蓄積コイル3が通電される。
【0047】その後、再びVA1≧Vref1となるt6のタ
イミングになると、コンパレータ20の出力信号が高レ
ベルとなる。そして、その出力信号によりフリップフロ
ップ25の出力がリセットされ、バイポーラトランジス
タ4が遮断される。その結果、エネルギ蓄積コイル3の
通電が遮断され、エネルギ蓄積コイル3に蓄えられたエ
ネルギが容量放電用コンデンサ7に供給される。これに
より、図4のcに示すように、容量放電用コンデンサ7
の充電電圧は設定充電電圧に達し、容量放電用コンデン
サ7の充電が完了する。そして、VA2≧Vref2になるこ
とで、コンパレータ21の出力信号が低レベルとなり、
コンデンサ充電制御回路15の出力信号は、次の多重充
電時期(放電区間終了時)まで低レベルに保持される。
【0048】以上詳述したように、本実施例の多重放電
型点火装置では、点火時期に、予め容量放電用コンデン
サ7に蓄えられたエネルギと、エネルギ蓄積コイル3に
蓄えられたエネルギとを点火コイル10の一次コイル1
0aに供給し、点火プラグ12の火花を発生させるよう
にした。又、所定の放電期間に、周期的に点火エネルギ
を供給して多重放電させ、点火プラグ12の火花を持続
させるようにした。さらに、放電区間終了時に、エネル
ギ蓄積コイル3の1回の通電で容量放電用コンデンサ7
の飽和充電電圧の約半分のエネルギを蓄えるようにし、
その通電を2回繰り返すことで容量放電用コンデンサ7
を多重充電させるようにした。
【0049】この構成により、容量放電用コンデンサ7
は複数回に分けて多重充電されるため、1回の充電量を
少なくすることができる。その結果、エネルギ蓄積コイ
ル3に蓄えられるエネルギも少なくすることができ、容
量放電用コンデンサ7の充電不足を招くことなくエネル
ギ蓄積コイル3の小型化を実現することができる。
【0050】又、上記実施例では、エネルギ蓄積コイル
3のインダクタンスを多重放電期間において放電途切れ
が発生する限界値以上に設定したため、従来の点火装置
とは異なり、エネルギ蓄積コイル3の小型化に起因する
放電途切れを生じることはない。その結果、点火プラグ
12の火花発生状態を良好な状態に維持することができ
る。
【0051】なお、本発明は、上記実施例に限定される
ものでなく、他の様態にて具体化することができる。例
えば、エネルギ蓄積コイル3のインダクタンスを通常の
ものの1/3(1mH)とするとともに、容量放電用コ
ンデンサ7の充電を3回に分けて実施するようにしても
よい。
【0052】又、放電途切れの発生限界値を変更しても
よい。但し、コイルのインダクタンスを小さくするに伴
い、多重周期が短くなると、スイッチング素子のスイッ
チング損失等の発熱が大きくなったり、制御性が悪化し
たりする。そのため、前記限界値は、0.5〜1.0m
H程度とするのが好適である。
【0053】さらに、上記実施例では、図1に示すよう
に単気筒内燃機関に具体化していたが、多気筒内燃機関
に具体化してもよい。
【0054】
【発明の効果】この発明によれば、容量放電用コンデン
サの充電不足や、多重放電区間における放電途切れを生
じることなく、エネルギ蓄積コイルの小型化を実現する
ことができるという優れた効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を具体化した一実施例における多重放電
型点火装置の概要を示す回路図である。
【図2】コンデンサ充電制御回路の詳細を示す回路図で
ある。
【図3】実施例における多重放電型点火装置の動作を説
明するためのタイムチャートである。
【図4】実施例におけるコンデンサ充電制御回路の動作
を説明するためのタイムチャートである。
【図5】図1の基本点火回路の等価回路を示す回路図で
ある。
【図6】実施例の条件下における時間T0 とインダクタ
ンスL0 との関係を示した線図である。
【図7】同じく、実施例の条件下における時間T0 とイ
ンダクタンスL0 との関係を示した線図である。
【図8】放電時間とコイルのインダクタンスとの関係を
示した線図である。
【符号の説明】
2…直流電源としてのバッテリ、3…エネルギ蓄積コイ
ル、4…第1のスイッチング素子としてのバイポーラト
ランジスタ、6…逆流防止手段としての逆流防止ダイオ
ード、7…容量放電用コンデンサ、10…点火コイル、
10a…一次コイル、10b…二次コイル、11…第2
のスイッチング素子としてのFET、12…点火プラ
グ。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直流電源とエネルギ蓄積コイルと第1の
    スイッチング素子とを直列に接続するとともに、前記エ
    ネルギ蓄積コイルと逆流防止手段と点火コイルの一次コ
    イルと第2のスイッチング素子とを直列に接続し、前記
    エネルギ蓄積コイルには前記逆流防止手段を介して容量
    放電用コンデンサを接続し、前記点火コイルの二次コイ
    ルには点火プラグを接続し、 点火時期より所定時間前に前記第1のスイッチング素子
    を導通させて前記エネルギ蓄積コイルにエネルギを蓄え
    た後、点火時期にこの第1のスイッチング素子を遮断さ
    せるとともに前記第2のスイッチング素子を導通させ、
    その後の所定の放電期間に前記第1,第2のスイッチン
    グ素子を交互に断続させて多重放電させるようにした多
    重放電型点火装置において、 前記エネルギ蓄積コイルのインダクタンスを、多重放電
    期間における放電途切れの発生限界値以上の値にすると
    ともに、多重放電終了後の前記第2のスイッチング素子
    の遮断時に、次回の点火に備えるべく前記第1のスイッ
    チング素子を複数回繰り返して断続させて前記容量放電
    用コンデンサを多重充電させるようにしたことを特徴と
    する多重放電型点火装置。
JP12289293A 1993-05-25 1993-05-25 多重放電型点火装置 Pending JPH06330836A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7100589B2 (en) 2004-05-28 2006-09-05 Denso Corporation Multi-spark type ignition system

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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