JPH06329840A - スチールコード接着用ゴム組成物 - Google Patents

スチールコード接着用ゴム組成物

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JPH06329840A
JPH06329840A JP12387793A JP12387793A JPH06329840A JP H06329840 A JPH06329840 A JP H06329840A JP 12387793 A JP12387793 A JP 12387793A JP 12387793 A JP12387793 A JP 12387793A JP H06329840 A JPH06329840 A JP H06329840A
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慎介 中根
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 天然ゴムおよび合成ポリイソプレンからなる
群から選ばれた少くとも一種が50重量%以上含むゴム
成分100重量部に対して、有機金属塩、有機金属錯体
とホウ酸金属類とからなる群から選ばれた少くとも一種
の接着向上剤0.1〜15重量部を含むゴム組成物であ
って、該接着向上剤の金属中にCoが96.0〜99.
8重量%、Znが50〜5000ppmが存在するスチ
ールコード接着に適したゴム組成物。 【効果】 含有する接着向上剤に含む微量の亜鉛の効果
により、従来の接着向上剤を用いたゴム組成物に比べて
スチールコード材との初期接着、耐水接着及び耐破壊性
が良好で、特に熱老化条件下に放置後の接着性が優れて
いる。したがって、本発明のゴム組成物は、タイヤのベ
ルトやカーカスのスチールの被覆用ゴムとして特に好適
に用いられる。また、コンベヤベルト、ホースなどのス
チール被覆にも使用できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はスチールコードとの接着
性が良好なゴム組成物に関するものであり、特に熱老化
条件下で放置後のスチールコードとの接着性、および熱
老化条件下で放置後のゴム物性が良好なスチールコード
接着用ゴム組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来からスチールコードとゴムの接着を
改善する方法は多数提案されている。改善へのアプロー
チは二つあり、一つはスチールコードに黄銅、亜鉛、あ
るいは青銅などのメッキを施す、いわゆるスチールコー
ド面からの改善であり、もう一つはゴムの組成の面から
の改善である。有機酸金属塩、特に有機酸コバルト塩を
配合することにより、ゴムとスチールコードとの接着性
が向上することはよく知られている。しかし、スチール
コードを補強材とするゴム製品の多様化、高性能化によ
り初期接着だけでなく、種々の条件下での接着性が要求
されている。スチールコードをベルトやカーカスに用い
たタイヤを例にとると、初期接着が高いことは勿論のこ
と、高速走行に起因する熱劣化に対する抵抗性、また熱
劣化に耐える接着性、タイヤ製造時及び保管時の吸湿に
よる接着低下に対する抵抗性などが要求される。
【0003】これらの要求に応えるため、接着向上剤と
して特定の有機酸金属塩が多数の特許に開示されてい
る。これらの例として、特に有機酸コバルト塩として、
米国特許1919718号には酢酸塩や低分子量脂肪酸
塩特にステアリン酸コバルトが、米国特許291235
5号にはオレイン酸コバルト、クエン酸コバルトが、英
国特許1169366号にはリノレイン酸コバルト、樹
脂酸コバルトなどが、米国特許4076668号にはナ
フテン酸、オクチル酸、トール酸などのコバルト塩が、
日本特開昭60−15444および日本特開昭60−1
58230にはホウ酸コバルト類が、日本特開昭60−
199643にはチオ硫酸エステルの金属塩などが開示
されている。しかし、いずれもある特定の接着性は良好
なものの、前述の初期接着性(アンダー加硫、オーバー
加硫も含む)、耐熱劣化接着性、耐水接着性、耐破壊物
性のすべてにバランスのとれたゴム組成物は得られてい
ない。また当業者間で接着向上剤として最も実績があっ
て、バランスのとれた有機酸のコバルト塩に対しても、
昨今の高性能化を求める状況においては、高速走行に起
因する熱劣化に対する抵抗性、また熱老化に耐える接着
性の向上が望まれている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
従来技術に鑑み、従来のホウ酸コバルト塩を添加したゴ
ム組成物に比べて、スチールコード材との初期接着、耐
水接着及び耐破壊性が良好で、かつ熱老化に耐える接着
性(耐熱老化接着性)が優れたゴム組成物を提供するこ
とである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を鋭意検討の結果、ゴム成分と接着向上剤とを含むゴム
組成物において、接着向上剤の金属中にCoとZnを特
定量存在させることにより、他の特性を維持し、熱老化
条件下で放置後のゴム成分とスチールコードとの接着性
(耐熱老化接着性)が著しく向上することを見出し、本
発明のスチールコード接着用ゴム組成物を完成するに至
った。
【0006】すなわち、本発明のスチールコード接着用
ゴム組成物は、天然ゴムおよび合成ポリイソプレンから
なる群から選ばれた少くとも一種が50重量%以上含む
ゴム成分100重量部に対して有機酸金属塩、有機金属
錯体とホウ酸金属類とからなる群から選ばれた少くとも
一種の接着向上剤0.1〜15重量部を含むゴム組成物
であって、該接着向上剤の金属中にCoが96.0〜9
9.8重量%、Znが50〜5000ppmが存在する
ことを特徴とする。また、上記ゴム成分としてスチレン
−ブタジエンゴム、ブタジエンゴム、クロロプレンゴ
ム、ブチルゴムおよびエチレン−プロピレンゴムなどの
合成ゴム群から選ばれた少くとも一種の合成ゴムが50
重量部未満好ましくは30重量%未満混入することがで
きる。
【0007】本発明の組成物に用いる接着向上剤は、有
機酸金属塩、有機金属錯体およびホウ酸金属類からなる
群から選ばれた少くとも一種の化合物である。この有機
酸金属塩としては、バーサチック酸金属塩、ナフテン酸
金属塩、ステアリン酸金属塩、オレイン酸金属塩、リシ
ノール酸金属塩、リノール酸金属塩、リノレイン酸金属
塩、脱水ひまし油酸金属塩、樹脂酸金属塩、ヒドロキシ
ステアリン酸金属塩、アビエチン酸金属塩、カプリル酸
金属塩、2‐エチルヘキサン酸金属塩、オクチル酸金属
塩、安息香酸金属塩、ピバリン酸金属塩などであり、有
機金属錯体としては、アセチルアセトン金属錯体、ノニ
ルフェニルケトン金属錯体、アセトアセトアニリド金属
錯体などがあげられる。
【0008】また、ホウ酸金属類としては、一般式
【化1】 (ここで、Mは金属、X,Y、およびZは炭素数7〜1
1のモノカルボン酸の酸基を示す)で表される化合物な
どがあげられる。上記の炭素数7〜11のモノカルボン
酸の具体例としては、n−ヘプタン酸、2,2−ジメチ
ルペンタン酸、2−エチルペンタン酸、4,4−ジメチ
ルペンタン酸、n−オクタン酸、2,2−ジメチルヘキ
サン酸、2−エチルヘキサン酸、4,4−ジメチルヘキ
サン酸、2,4,4−トリメチルペンタン酸、n−ノナ
ン酸、2,2−ジメチルヘプタン酸、6,6−ジメチル
ヘプタン酸、3,5,5−トリメチルヘキサン酸、n−
デカン酸、2,2−ジメチルオクタン酸、7,7−ジメ
チルオクタン酸、n−ウンデカン酸、「ベルサティッ
ク」10〔(商標)、主としてネオデカン酸でありかつ
英国でShell International Company Limitedにより販
売されている合成酸混合物〕などがあげられる。また、
金属としては、本発明の接着向上剤の金属中のCo含量
(96.0〜99.8重量%)を損わないかぎりは、他
の金属たとえば鉄、ニッケル、マンガンなどが含まれて
もよい。ホウ酸金属類は、カルボン酸のコバルト塩を主
とする混合カルボン酸の金属塩に有機ホウ素化合物を1
00〜250℃の温度で反応させ、副生する揮発性のエ
ステルを除去することによって得られる。
【0009】本発明の組成物に用いる接着向上剤は、該
接着向上剤の金属中のCoの含有量は96.0重量%〜
99.8重量%、好ましくは98.0重量%〜99.5
%、更に好ましくは99.5重量%〜99.3%であっ
て、また金属中のZnの含有量は50ppm〜5000
ppm、好ましくは80ppm〜1000ppm、更に
好ましくは100ppm〜800ppmである。Co含
有量が98.0以下だと初期接着性が悪くなり、Coが
99.8以上だと耐熱老化接着性が悪い。また、Znの
含有量が5000ppm以上だと初期接着性が悪くな
り、50ppm以下だと耐熱老化接着性が悪くなる。接
着向上剤の金属中に適量のZnを存在させるには、接着
向上剤を合成する際に、合成原料としてZnが多い化合
物を用いてもよい。
【0010】本発明の組成物における接着向上剤の含有
量は、組成物中のゴム成分100重量部に対して0.1
〜15重量部、好ましくは0.2〜10更に好ましくは
0.25〜5である。組成物中のゴム成分100重量部
に対する接着向上剤中の金属含有量で表すと、コバルト
換算で0.05〜1.0重量部、好ましくは0.1〜
0.8重量部、更に好ましくは0.2〜0.65重量部
である。組成物中の金属含有量0.05重量部以下でも
1.0重量部以上でも接着性が悪くなる。
【0011】本発明の組成物に用いるゴム成分は、天然
ゴム、合成ポリイソプレン、もしくは天然ゴムと合成ポ
リイソプレンの混合物が好ましい。しかし、ゴム成分の
一部を最大50重量部まで、好ましくは30重量部まで
スチレンブタジエン、ブタジエンゴムクロロプレンゴ
ム、ブチルゴム、エチレン−プロピレンゴムに置きかえ
ることもできる。
【0012】本発明の組成物において、上記のゴム成
分、接着向上剤の他に通常ゴム配合剤として使用される
配合剤、例えばカーボンブラック、プロセスオイル、加
硫剤、加硫促進剤、老化防止剤などを適宜配合すること
ができる。
【0013】
【実施例】以下、実施例及び比較例により本発明を更に
詳細に説明する。実施例、比較例で得られたゴム組成物
の物性はつぎの方法で測定した。 (I)引張試験(100%モジュラスおよび切断時の伸
び) 引張試験はJIS−K−6301に準拠して行った。ゴ
ム組成物を60℃、20分間加硫した試験サンプルを、
作製後測定した初期測定値と、熱老化条件として80℃
×24時間のギアーオーブン中に試験サンプルを放置後
測定した熱老化後測定値を求めた。
【0014】(II)接着試験 黄銅メッキスチールコード(1×5構造、素線径0.2
5mm)を12.5mm間隔で平行に並べ、スチールコ
ードの両側からゴム組成物をコーティングして、埋め込
み幅12.5mmにしたサンプル(ASTMサンプル)
を作製し、所定条件下で加硫後、下記の接着性をAST
M−D−2229に準拠してスチールコードを引抜き、
その時の引抜き力を測定して求めた。表1、表2におい
ては、比較例2の値を100として指数表示した。 ア.初期接着性:ASTMサンプルの適正加硫(160
℃,20分間)後と、過加硫(160℃,40分間)後
を測定した。 イ.未加硫耐水接着性:ASTMサンプルを温度30
℃、相対湿度86%の恒温恒湿槽に96時間放置後、1
60℃、20分間加硫して後、測定した。 ウ.加硫後耐水接着性:ASTMサンプルを160℃,
20分間加硫後、温度70℃、相対湿度96%の恒温恒
湿槽に96時間放置後測定した。 エ.耐熱老化接着性:ASTMサンプルを160℃,2
0分間加硫後、熱老化条件下(温度100℃、120時
間ギアーオーブン中)に放置して後測定した。
【0015】実施例、比較例に用いる接着向上剤をつぎ
のようにして調製した。 a)接着向上剤A(実施例1と比較例4および5で使
用) 水酸化ナトリウム(1モル)、工業用ナフテン酸(1モ
ル)を1リットルの水に溶解させた水溶液に300cc
のトルエンを加えた。これに塩化コバルト(1モル)と
塩化亜鉛(6000ppm)を500ccの水に溶解さ
せた水溶液を加え80℃、1時間の条件で反応させた。
冷却後、水層を除去し数回水洗浄した後トルエンを真空
乾燥して、主成分がナフテン酸コバルトの暗青色の固体
生成物を得た。生成物中の金属には99%のCo及び2
900ppmのZnが存在していた。 b)接着向上剤B(実施例2で使用) 水酸化ナトリウム(1モル)、工業用ナフテン酸(1モ
ル)を1リットルの水に溶解させた水溶液に300cc
のトルエンを加えた。これに塩化コバルト(1モル)と
塩化亜鉛(4000ppm)を500ccの水に溶解さ
せた水溶液を加え80℃、1時間の条件で反応させた。
冷却後、水層を除去し数回水洗浄した後トルエンを真空
乾燥して、主成分がナフテン酸コバルトの暗青色の固体
生成物を得た。生成物中の金属には99%のCo及び1
850ppmのZnが存在していた。
【0016】c)接着向上剤C(比較例1で使用) 水酸化ナトリウム(1モル)、工業用ナフテン酸(1モ
ル)を1リットルの水に溶解させた水溶液に300cc
のトルエンを加えた。これに塩化コバルト(0.9モ
ル)と塩化第2鉄(0.1モル)及び塩化亜鉛(400
0ppm)を500ccの水に溶解させた水溶液を加え
80℃、1時間の条件で反応させた。冷却後、水層を除
去し数回水洗浄した後トルエンを真空乾燥して、主成分
がナフテン酸コバルトの暗青色の固体生成物を得た。生
成物中の金属には94%のCoと1850ppmのZn
が存在していた。 d)接着向上剤D(比較例2で使用) 水酸化ナトリウム(1モル)、工業用ナフテン酸(1モ
ル)を1リットルの水に溶解させた水溶液に300cc
のトルエンを加えた。これに塩化コバルト(1モル)を
500ccの水に溶解させた水溶液を加え80℃、1時
間の条件で反応させた。冷却後、水層を除去し数回水洗
浄した後トルエンを真空乾燥して、主成分がナフテン酸
コバルトの暗青色の固体生成物を得た。生成物中の金属
には99.5%のCoが存在し、Znは存在していなか
った。
【0017】e)接着向上剤E(比較例3で使用) 水酸化ナトリウム(1モル)、工業用ナフテン酸(1モ
ル)を1リットルの水に溶解させた水溶液に300cc
のトルエンを加えた。これに塩化コバルト(1モル)と
塩化亜鉛(50000ppm)を500ccの水に溶解
させた水溶液を加え80℃、1時間の条件で反応させ
た。冷却後、水層を除去し数回水洗浄した後トルエンを
真空乾燥して、主成分がナフテン酸コバルトの暗青色の
固体生成物を得た。生成物中の金属には98%のCo及
び31000ppmのZnが存在していた。 f)接着向上剤F(実施例3と比較例9および10で使
用) ELECTROグレードのコバルト金属に5000pp
mの亜鉛金属を混入させた後、調製した水酸化コバルト
(3モル)をバーサチック酸(3モル)、酢酸(3モ
ル)の混合物に溶解した。混合物を190℃で4時間加
熱することにより反応中に生成する水を除去した。この
ようにして生成した混合酸石鹸をオルトホウ酸n−ブチ
ル(1モル)と反応させ、置換された酢酸を、反応混合
物を235℃、6時間の条件で加熱することにより酢酸
ブチルとして留去した。冷却すると、生成物は暗青色の
硬い実質的に非粘着性固体生成物を得た。生成物中の金
属には99%のCoと2700ppmのZnが含まれて
いた。
【0018】g)接着向上剤G(実施例4で使用) 6000ppmの亜鉛を含有しているグレードのコバル
ト金属より調製した水酸化コバルト(3モル)をバーサ
チック酸(3モル)、酢酸(3モル)の混合物に溶解し
た。混合物を190℃で4時間加熱することにより反応
中に生成する水を除去した。このようにして生成した混
合酸石鹸をオルトホウ酸n−ブチル(1モル)と反応さ
せ、置換された酢酸を、反応混合物を235℃、6時間
の条件で加熱することにより酢酸ブチルとして留去し
た。冷却すると、生成物は暗青色の硬い実質的に非粘着
性固体生成物を得た。生成物中の金属には99%のCo
と2900ppmのZnが含まれていた。 h)接着向上剤H(比較例6で使用) ELECTROグレードのコバルト金属に5000pp
mの亜鉛金属を混入させた後、調製した水酸化コバルト
(2.8モル)と水酸化鉄(0.2モル)をバーサチッ
ク酸(3モル)、酢酸(3モル)の混合物に溶解した。
混合物を190℃で4時間加熱することにより反応中に
生成する水を除去した。このようにして生成した混合酸
石鹸をオルトホウ酸n−ブチル(1モル)と反応させ、
置換された酢酸を、反応混合物を235℃、6時間の条
件で加熱することにより酢酸ブチルとして留去した。冷
却すると、生成物は暗青色の硬い実質的に非粘着性固体
生成物を得た。生成物中の金属には94%のCoと22
00ppmのZnが含まれていた。
【0019】i)接着向上剤I(比較例7で使用) ELECTROグレードのコバルト金属から調製した水
酸化コバルト(3モル)をバーサチック酸(3モル)、
酢酸(3モル)の混合物に溶解した。混合物を190℃
で4時間加熱することにより反応中に生成する水を除去
した。このようにして生成した混合酸石鹸をオルトホウ
酸n−ブチル(1モル)と反応させ、置換された酢酸
を、反応混合物を235℃、6時間の条件で加熱するこ
とにより酢酸ブチルとして留去した。冷却すると、生成
物は暗青色の硬い実質的に非粘着性固体生成物を得た。
生成物中の金属には99.6%のCoと16ppmのZ
nが含まれていた。 j)接着向上剤J(比較例8で使用) ELECTROグレードのコバルト金属に50000p
pmの亜鉛金属を混入させた後、調製した水酸化コバル
ト(3モル)をバーサチック酸(3モル)、酢酸(3モ
ル)の混合物に溶解した。混合物を190℃で4時間加
熱することにより反応中に生成する水を除去した。この
ようにして生成した混合酸石鹸をオルトホウ酸n−ブチ
ル(1モル)と反応させ、置換された酢酸を、反応混合
物を235℃、6時間の条件で加熱することにより酢酸
ブチルとして留去した。冷却すると、生成物は暗青色の
硬い実質的に非粘着性固体生成物を得た。生成物中の金
属には98%のCoと31000ppmのZnが含まれ
ていた。
【0020】実施例1 天然ゴム100重量部、酸化亜鉛10重量部、老化防止
剤2重量部、HAFカーボンブラック55重量部、接着
向上剤Aを0.4重量部をバンバリー型インターナルミ
キサーで混合し、マスターバッチを得た。得られたマス
ターバッチに硫黄の6重量部、加硫促進剤DZの0.7
重量部をオープンロール上で添加混練し、スチールコー
ド接着用ゴム組成物を得た。物性評価を表1に示す。
【0021】実施例2〜4,比較例1〜10 表1および表2に示すように接着向上剤をかえる以外は
実施例1と同様に行なった。
【0022】
【表1】
【0023】
【表2】
【0024】
【発明の効果】本発明のスチールコード接着用ゴム組成
物は、含有する接着向上剤に含む微量の亜鉛の効果によ
り、従来の接着向上剤を用いたゴム組成物に比べてスチ
ールコード材との初期接着、耐水接着及び耐破壊性が良
好であり、特に熱老化条件下に放置後の接着性が優れて
いる。したがって、本発明のゴム組成物は、特にタイヤ
のベルトやカーカスのスチールの被覆用ゴムとして好適
に用いられる。また、コンベヤベルト、ホースなどのス
チール被覆にも用いることができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 天然ゴムおよび合成ポリイソプレンから
    なる群から選ばれた少くとも一種が50重量%以上含む
    ゴム成分100重量部に対して、有機酸金属塩、有機金
    属錯体とホウ酸金属類とからなる群から選ばれた少くと
    も一種の接着向上剤0.1〜15重量部を含むゴム組成
    物であって、該接着向上剤の金属中にCoが96.0〜
    99.8重量%、Znが50〜5000ppmが存在す
    ることを特徴とするスチールコード接着用ゴム組成物。
  2. 【請求項2】 ゴム成分の50重量部未満が、スチレン
    −ブタジエンゴム、ブタジエンゴム、クロロプレンゴ
    ム、ブチルゴムおよびエチレン−プロピレンゴムからな
    る群から選ばれた少くとも一種の合成ゴムであることか
    らなる請求項1記載のスチールコード接着用ゴム組成
    物。
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