JPH06329673A - 4―アルキルアミノ置換―ピロロ[2,3―d]ピリミジン誘導体 - Google Patents
4―アルキルアミノ置換―ピロロ[2,3―d]ピリミジン誘導体Info
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- JPH06329673A JPH06329673A JP11828193A JP11828193A JPH06329673A JP H06329673 A JPH06329673 A JP H06329673A JP 11828193 A JP11828193 A JP 11828193A JP 11828193 A JP11828193 A JP 11828193A JP H06329673 A JPH06329673 A JP H06329673A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 新規4―アルキルアミノ置換―ピロロ[2,
3―d]ピリミジン誘導体を提供する。 【構成】 下記式[I] (式中、R1 は水素原子、メチル基あるいはアリル基を
表し、R2 はアリル基、2―メチルアリル基あるいはシ
クロプロピルメチル基を表し、ZはC1 〜C6 の鎖状脂
肪族炭化水素基を表す。)で示される4―アルキルアミ
ノ置換―ピロロ[2,3―d]ピリミジン誘導体ならび
にその薬学的に許容される酸付加塩、およびこれらを有
効成分として含んでなる医薬製剤。
3―d]ピリミジン誘導体を提供する。 【構成】 下記式[I] (式中、R1 は水素原子、メチル基あるいはアリル基を
表し、R2 はアリル基、2―メチルアリル基あるいはシ
クロプロピルメチル基を表し、ZはC1 〜C6 の鎖状脂
肪族炭化水素基を表す。)で示される4―アルキルアミ
ノ置換―ピロロ[2,3―d]ピリミジン誘導体ならび
にその薬学的に許容される酸付加塩、およびこれらを有
効成分として含んでなる医薬製剤。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規な4―アルキルア
ミノ置換―ピロロ[2,3―d]ピリミジン誘導体に関
する。
ミノ置換―ピロロ[2,3―d]ピリミジン誘導体に関
する。
【0002】さらに詳しくは、ピリミジン環の2位に4
位とは独立に置換されていてもよいアミノ基を有する新
規な4―アルキルアミノ置換―ピロロ[2,3―d]ピ
リミジン誘導体およびその薬学的に許容される酸付加
塩、ならびにそれを含んでなる医薬製剤、特に種々の呼
吸器疾患に伴う低酸素血症の処置(予防および治療)に
有効な医薬製剤に関する。
位とは独立に置換されていてもよいアミノ基を有する新
規な4―アルキルアミノ置換―ピロロ[2,3―d]ピ
リミジン誘導体およびその薬学的に許容される酸付加
塩、ならびにそれを含んでなる医薬製剤、特に種々の呼
吸器疾患に伴う低酸素血症の処置(予防および治療)に
有効な医薬製剤に関する。
【0003】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】ピロ
ロ[2,3―d]ピリミジン骨格:
ロ[2,3―d]ピリミジン骨格:
【0004】
【化2】
【0005】を有する化合物には種々の興味ある薬理作
用を示すものが知られている。例えば、前記骨格の2
位、4位が共にアミノ基で置換された抗菌活性を有する
化合物とその製造法は知られており[英国特許第81
2,336号明細書;Townsend, L.B.ら、ジャーナル・
オブ・メディシナル・ケミストリー(J. Med. Chem.) V
ol.31,1501(1988)等]、さらにそれらの
アミノ置換基が1級アミノ基である、それぞれ除草剤お
よび抗生剤としての化合物も公知である[奥田ら、日本
農薬化学会誌Vol.6,9(1981);Pedersen, E.B.
ら、ケミカ・スクリプタ(Chemica Scripta) Vol. 2
8,201(1988)等]。また、前記骨格の2位お
よび4位にアミノ基を有しそして7位に糖残基を有する
抗ウイルス活性を示す化合物も公知である[例えば、ヨ
ーロッパ特許公開第57548号明細書等]。
用を示すものが知られている。例えば、前記骨格の2
位、4位が共にアミノ基で置換された抗菌活性を有する
化合物とその製造法は知られており[英国特許第81
2,336号明細書;Townsend, L.B.ら、ジャーナル・
オブ・メディシナル・ケミストリー(J. Med. Chem.) V
ol.31,1501(1988)等]、さらにそれらの
アミノ置換基が1級アミノ基である、それぞれ除草剤お
よび抗生剤としての化合物も公知である[奥田ら、日本
農薬化学会誌Vol.6,9(1981);Pedersen, E.B.
ら、ケミカ・スクリプタ(Chemica Scripta) Vol. 2
8,201(1988)等]。また、前記骨格の2位お
よび4位にアミノ基を有しそして7位に糖残基を有する
抗ウイルス活性を示す化合物も公知である[例えば、ヨ
ーロッパ特許公開第57548号明細書等]。
【0006】さて、特に、7位にアルキル基またはアル
ケニル基を有し、2位にアルキルもしくはアルケニル置
換アミノ基を有し、そして4位に環状アミノ基または鎖
状置換アミノ基を有するピロロ[2,3―d]ピリミジ
ン誘導体については、佐久間らが呼吸器疾患に伴う低酸
素血症の予防および治療剤として開示している[国際公
開WO91/04254号明細書]。この開示において
4位置換のアルキルアミノ基については、シクロヘキシ
ルアミノ基、2―モルホリノエチルアミノ基、2―ピペ
リジノエチルアミノ基、2―(N,N―ジメチルアミ
ノ)エチルアミノ基の例示がある。
ケニル基を有し、2位にアルキルもしくはアルケニル置
換アミノ基を有し、そして4位に環状アミノ基または鎖
状置換アミノ基を有するピロロ[2,3―d]ピリミジ
ン誘導体については、佐久間らが呼吸器疾患に伴う低酸
素血症の予防および治療剤として開示している[国際公
開WO91/04254号明細書]。この開示において
4位置換のアルキルアミノ基については、シクロヘキシ
ルアミノ基、2―モルホリノエチルアミノ基、2―ピペ
リジノエチルアミノ基、2―(N,N―ジメチルアミ
ノ)エチルアミノ基の例示がある。
【0007】本発明者らは、4―アルキルアミノ置換―
ピロロ[2,3―d]ピリミジン誘導体についてさらに
鋭意研究を継続した結果、特に下記式[I]で示される
ものが前記の佐久間らの出願で例示されている4位アル
キルアミノ置換化合物に比較して、薬効、毒性および物
性の点から明らかに有為な特徴を有することを知見し、
本発明を完成した。
ピロロ[2,3―d]ピリミジン誘導体についてさらに
鋭意研究を継続した結果、特に下記式[I]で示される
ものが前記の佐久間らの出願で例示されている4位アル
キルアミノ置換化合物に比較して、薬効、毒性および物
性の点から明らかに有為な特徴を有することを知見し、
本発明を完成した。
【0008】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、下
記式[I]
記式[I]
【0009】
【化3】
【0010】(式中、R1 は水素原子、メチル基あるい
はアリル基を表し、R2 はアリル基、2―メチルアリル
基あるいはシクロプロピルメチル基を表し、ZはC1 〜
C6 の鎖状脂肪族炭化水素基を表す。)で示される4―
アルキルアミノ置換―ピロロ[2,3―d]ピリミジン
誘導体ならびにその薬学的に許容される酸付加塩、およ
びこの誘導体またはその薬学的に許容される酸付加塩を
有効成分として含んでなる医薬製剤である。
はアリル基を表し、R2 はアリル基、2―メチルアリル
基あるいはシクロプロピルメチル基を表し、ZはC1 〜
C6 の鎖状脂肪族炭化水素基を表す。)で示される4―
アルキルアミノ置換―ピロロ[2,3―d]ピリミジン
誘導体ならびにその薬学的に許容される酸付加塩、およ
びこの誘導体またはその薬学的に許容される酸付加塩を
有効成分として含んでなる医薬製剤である。
【0011】式[I]におけるR1 は、水素原子、メチ
ル基あるいはアリル基を表す。特に好ましくはメチル基
を表す。
ル基あるいはアリル基を表す。特に好ましくはメチル基
を表す。
【0012】一般式[I]におけるR2 は、アリル基、
2―メチルアリル基あるいはシクロプロピルメチル基を
表す。特に好ましくはアリル基を表す。
2―メチルアリル基あるいはシクロプロピルメチル基を
表す。特に好ましくはアリル基を表す。
【0013】一般式[I]におけるZは、C1 〜C6 の
鎖状脂肪族炭化水素基を表す。かかるC1 〜C6 の鎖状
脂肪族炭化水素基としては、例えばメチル基、エチル
基、n,i―プロピル基、n―,i―,t―,s―ブチ
ル基、n―,i―ペンチル基、ヘキシル基等を例示する
ことができる。好適な具体例としては、イソプロピル
基、1―メチルエチル基、イソブチル基、tert―ブ
チル基、1,1―ジメチルエチル基、1,2―ジメチル
エチル基、2―エチルエチル基などが挙げられる。特に
好ましくは、イソプロピル基、tert―ブチル基が挙
げられる。
鎖状脂肪族炭化水素基を表す。かかるC1 〜C6 の鎖状
脂肪族炭化水素基としては、例えばメチル基、エチル
基、n,i―プロピル基、n―,i―,t―,s―ブチ
ル基、n―,i―ペンチル基、ヘキシル基等を例示する
ことができる。好適な具体例としては、イソプロピル
基、1―メチルエチル基、イソブチル基、tert―ブ
チル基、1,1―ジメチルエチル基、1,2―ジメチル
エチル基、2―エチルエチル基などが挙げられる。特に
好ましくは、イソプロピル基、tert―ブチル基が挙
げられる。
【0014】本発明による一般式[I]で示される4―
アルキルアミノ置換―ピロロ[2,3―d]ピリミジン
誘導体の好適な具体例としては次の表1に示される各置
換基を含有する化合物が挙げられる。なお、本発明の化
合物構造式中に不斉炭素を有するときは、そのすべての
光学異性体を含む。
アルキルアミノ置換―ピロロ[2,3―d]ピリミジン
誘導体の好適な具体例としては次の表1に示される各置
換基を含有する化合物が挙げられる。なお、本発明の化
合物構造式中に不斉炭素を有するときは、そのすべての
光学異性体を含む。
【0015】
【化4】
【0016】
【表1】
【0017】本発明の4―アルキルアミノ置換―ピロロ
[2,3―d]ピリミジン誘導体は酸付加塩であっても
よく、かかる酸としては、例えば塩酸、臭化水素酸、硫
酸、リン酸、硝酸、硼酸、炭酸などの無機酸、ギ酸、酢
酸、プロピオン酸、クエン酸、コハク酸、リンゴ酸、シ
ュウ酸、酒石酸、マレイン酸、フマル酸などの有機カル
ボン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ベンゼ
ンスルホン酸、p―トルエンスルホン酸、カンファース
ルホン酸などの有機スルホン酸等が挙げられる。中でも
塩酸、硫酸、酒石酸、マレイン酸、フマル酸、メタンス
ルホン酸が好ましい。
[2,3―d]ピリミジン誘導体は酸付加塩であっても
よく、かかる酸としては、例えば塩酸、臭化水素酸、硫
酸、リン酸、硝酸、硼酸、炭酸などの無機酸、ギ酸、酢
酸、プロピオン酸、クエン酸、コハク酸、リンゴ酸、シ
ュウ酸、酒石酸、マレイン酸、フマル酸などの有機カル
ボン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ベンゼ
ンスルホン酸、p―トルエンスルホン酸、カンファース
ルホン酸などの有機スルホン酸等が挙げられる。中でも
塩酸、硫酸、酒石酸、マレイン酸、フマル酸、メタンス
ルホン酸が好ましい。
【0018】なお、本発明による前記式[I]で示され
る4―アルキルアミノ置換―ピロロ[2,3―d]ピリ
ミジン誘導体およびその薬学的に許容される酸付加塩は
例えば前記WO91/04254号明細書に記載された
方法等いかなる方法で製造してもかまわないが、一般的
な製造工程を包含する全反応工程スキームは次のように
表すことができる。
る4―アルキルアミノ置換―ピロロ[2,3―d]ピリ
ミジン誘導体およびその薬学的に許容される酸付加塩は
例えば前記WO91/04254号明細書に記載された
方法等いかなる方法で製造してもかまわないが、一般的
な製造工程を包含する全反応工程スキームは次のように
表すことができる。
【0019】
【化5】
【0020】なお、上記各式中、R1 、R2 、およびZ
は前記定義に同じであり、Xは例えば塩素原子、臭素原
子、ヨウ素原子等のハロゲン原子を表し、TBDMSO
Tfはtert―ブチルジメチルシリルトリフルオロメ
タンスルホネートを表す。
は前記定義に同じであり、Xは例えば塩素原子、臭素原
子、ヨウ素原子等のハロゲン原子を表し、TBDMSO
Tfはtert―ブチルジメチルシリルトリフルオロメ
タンスルホネートを表す。
【0021】上記式[I]の化合物に至る反応工程を概
述すると以下の通りである。
述すると以下の通りである。
【0022】式(3)の化合物は、アセタール(1)と
シアノ酢酸エステル(2)をアルカリ条件下で処理し、
次いで強アルカリの存在下でグアニジンを用いて閉環さ
せることによって得ることができる。
シアノ酢酸エステル(2)をアルカリ条件下で処理し、
次いで強アルカリの存在下でグアニジンを用いて閉環さ
せることによって得ることができる。
【0023】式(4)の化合物は、上記で得られる式
(3)の化合物を塩酸の存在下で閉環させ、次いで常法
(例えば、オキシ塩化リン)によりハロゲン化すること
によって得ることができる。
(3)の化合物を塩酸の存在下で閉環させ、次いで常法
(例えば、オキシ塩化リン)によりハロゲン化すること
によって得ることができる。
【0024】なお、化合物(1)と(2)から(4)を
合成する具体的な方法としては、例えばJ.Davall, J. C
hem. Soc.,1960,131;F.Seela et. al., Liebi
gs.Ann. Chem., 1983,137;F.Seela et. al.,
Liebigs. Ann. Chem., 1986,15等に記載があ
る。
合成する具体的な方法としては、例えばJ.Davall, J. C
hem. Soc.,1960,131;F.Seela et. al., Liebi
gs.Ann. Chem., 1983,137;F.Seela et. al.,
Liebigs. Ann. Chem., 1986,15等に記載があ
る。
【0025】式(5)の化合物は、上記で得られる式
(4)の化合物をTBDMSOTfによりシリル化し、
次いでアルカリ条件下でR1 X(Xはハロゲン原子)を
作用させることで得ることができる。
(4)の化合物をTBDMSOTfによりシリル化し、
次いでアルカリ条件下でR1 X(Xはハロゲン原子)を
作用させることで得ることができる。
【0026】式(6)の化合物は、上記で得られる式
(5)の化合物を強アルカリの存在下でR2 X(Xはハ
ロゲン原子)を反応させた後、塩酸により脱シリル化し
て得ることができる。
(5)の化合物を強アルカリの存在下でR2 X(Xはハ
ロゲン原子)を反応させた後、塩酸により脱シリル化し
て得ることができる。
【0027】別法として、式(4)の化合物をP―アニ
シルクロロジフェニルメタンにより4―メトキシトリチ
ル化した後、アルカリ条件下でR1 X(Xはハロゲン原
子)、次いで強アルカリ条件下でR2 X(Xはハロゲン
原子)を反応させ、最後に塩酸により脱4―メトキシト
リチル化することによって式(6)の化合物を得ること
ができる。
シルクロロジフェニルメタンにより4―メトキシトリチ
ル化した後、アルカリ条件下でR1 X(Xはハロゲン原
子)、次いで強アルカリ条件下でR2 X(Xはハロゲン
原子)を反応させ、最後に塩酸により脱4―メトキシト
リチル化することによって式(6)の化合物を得ること
ができる。
【0028】最後に上記式(6)の化合物をアルカリ条
件下で下記式[II]のアミンを反応させることで上記式
[I]の化合物を得ることができる。
件下で下記式[II]のアミンを反応させることで上記式
[I]の化合物を得ることができる。
【0029】Z―NH2 …[II] (式中、Zは前記式[I]の定義に同じ。) 本発明の化合物は、種々の呼吸器疾患に伴う低酸素血症
に対して優れた薬理作用を有する。
に対して優れた薬理作用を有する。
【0030】一般に、様々な肺疾患、例えば肺気腫、気
管支炎、気管支喘息、間質性肺炎および肺結核などにお
いては、病状の悪化あるいは慢性化に伴い動脈血中酸素
分圧(PaO2 )が低下することが知られており、疲労
感、息切れ、息苦しさをはじめ重篤な場合には呼吸困
難、チアノーゼ、意識障害などの症状を呈する。また、
これらの疾患においては、PaO2 の低下と共に動脈血
中炭酸ガス分圧(PaCO2 )の上昇を伴うことがしば
しば認められる。
管支炎、気管支喘息、間質性肺炎および肺結核などにお
いては、病状の悪化あるいは慢性化に伴い動脈血中酸素
分圧(PaO2 )が低下することが知られており、疲労
感、息切れ、息苦しさをはじめ重篤な場合には呼吸困
難、チアノーゼ、意識障害などの症状を呈する。また、
これらの疾患においては、PaO2 の低下と共に動脈血
中炭酸ガス分圧(PaCO2 )の上昇を伴うことがしば
しば認められる。
【0031】そのため、従来からこれら呼吸器系諸疾患
によって生じたPaO2 の低下およびPaCO2 の上昇
を改善する薬剤、すなわち、PaO2 の上昇作用とPa
CO 2 の低下作用を併せ持つ薬剤が求められてきた。
によって生じたPaO2 の低下およびPaCO2 の上昇
を改善する薬剤、すなわち、PaO2 の上昇作用とPa
CO 2 の低下作用を併せ持つ薬剤が求められてきた。
【0032】本発明の化合物は、肺における呼吸機能を
高め、PaO2 の上昇とともにPaCO2 を低下させる
作用を有しており、かかる呼吸器系諸疾患に伴う低酸素
血症の処置に用いることができる。
高め、PaO2 の上昇とともにPaCO2 を低下させる
作用を有しており、かかる呼吸器系諸疾患に伴う低酸素
血症の処置に用いることができる。
【0033】本発明の化合物の薬理作用は、実験動物を
用いた急性あるいは慢性低酸素血症病態モデルによって
その効果を明らかにすることができる。例えば、ラット
などの小動物の肺内に炭末、シリカゲル、ガラスビー
ズ、歯科用印象材などの微粉末を経気道的に投与するこ
とにより、PaO2 の低下した急性低酸素血症病態モデ
ルを作成できる[宗方ら、第35回日本麻酔学会総会講
演要旨179頁(1988)]、また、粘膜起炎性を有
する酢酸またはクロトン酸などを経気道的に投与するこ
とにより、同様にPaO2 の低下した急性低酸素血症病
態モデルを作成できる。あるいは、肺の線維化作用を有
する塩酸ブレオマイシンを経気道的に投与することによ
り、PaO2 の低下した慢性低酸素血症病態モデルを作
成できる。
用いた急性あるいは慢性低酸素血症病態モデルによって
その効果を明らかにすることができる。例えば、ラット
などの小動物の肺内に炭末、シリカゲル、ガラスビー
ズ、歯科用印象材などの微粉末を経気道的に投与するこ
とにより、PaO2 の低下した急性低酸素血症病態モデ
ルを作成できる[宗方ら、第35回日本麻酔学会総会講
演要旨179頁(1988)]、また、粘膜起炎性を有
する酢酸またはクロトン酸などを経気道的に投与するこ
とにより、同様にPaO2 の低下した急性低酸素血症病
態モデルを作成できる。あるいは、肺の線維化作用を有
する塩酸ブレオマイシンを経気道的に投与することによ
り、PaO2 の低下した慢性低酸素血症病態モデルを作
成できる。
【0034】本発明の4―アルキルアミノ置換―ピロロ
[2,3―d]ピリミジン誘導体およびその酸付加体は
経口的に、あるいは静脈内、皮下、筋肉内、経皮、直腸
内等非経口的に投与することができる。
[2,3―d]ピリミジン誘導体およびその酸付加体は
経口的に、あるいは静脈内、皮下、筋肉内、経皮、直腸
内等非経口的に投与することができる。
【0035】経口投与の剤型としては、例えば錠剤、丸
剤、顆粒剤、散剤、液剤、懸濁剤、カプセル剤などが挙
げられる。
剤、顆粒剤、散剤、液剤、懸濁剤、カプセル剤などが挙
げられる。
【0036】錠剤の形態にするには、例えば乳糖、デン
プン、結晶セルロースなどの賦形剤;カルボキシメチル
セルロース、メチルセルロース、ポリビニルピロリドン
などの結合剤;アルギン酸ナトリウム、炭酸水素ナトリ
ウム、ラウリル硫酸ナトリウムなどの崩壊剤等を用いて
通常の方法により成形することができる。
プン、結晶セルロースなどの賦形剤;カルボキシメチル
セルロース、メチルセルロース、ポリビニルピロリドン
などの結合剤;アルギン酸ナトリウム、炭酸水素ナトリ
ウム、ラウリル硫酸ナトリウムなどの崩壊剤等を用いて
通常の方法により成形することができる。
【0037】丸剤、散剤、顆粒剤も同様に上記の賦形剤
等を用いて通常の方法によって成形することができる。
液剤、懸濁剤は、例えばトリカプリリン、トリアセチン
などのグリセリンエステル類、エタノール等のアルコー
ル類などを用いて通常の方法によって成形される。カプ
セル剤は顆粒剤、散剤あるいは液剤などをゼラチンなど
のカプセルに充填することによって成形される。
等を用いて通常の方法によって成形することができる。
液剤、懸濁剤は、例えばトリカプリリン、トリアセチン
などのグリセリンエステル類、エタノール等のアルコー
ル類などを用いて通常の方法によって成形される。カプ
セル剤は顆粒剤、散剤あるいは液剤などをゼラチンなど
のカプセルに充填することによって成形される。
【0038】皮下、筋肉内、静脈内投与の剤型として
は、水性あるいは非水性溶液剤などの形態にある注射剤
がある。水性溶液剤は例えば生理食塩水などが用いられ
る。非水性溶液剤は、例えばプロピレングリコール、ポ
リエチレングリコール、オリーブ油、オレイン酸エチル
などが用いられ、これらに必要に応じて防腐剤、安定剤
などが添加される。注射剤はバクテリア保留フィルター
を通す濾過、殺菌剤の配合等の処置を適宜行うことによ
って無菌化される。
は、水性あるいは非水性溶液剤などの形態にある注射剤
がある。水性溶液剤は例えば生理食塩水などが用いられ
る。非水性溶液剤は、例えばプロピレングリコール、ポ
リエチレングリコール、オリーブ油、オレイン酸エチル
などが用いられ、これらに必要に応じて防腐剤、安定剤
などが添加される。注射剤はバクテリア保留フィルター
を通す濾過、殺菌剤の配合等の処置を適宜行うことによ
って無菌化される。
【0039】経皮投与の剤型としては、例えば軟膏剤、
クリーム剤などが挙げられ、軟膏剤はヒマシ油、オリー
ブ油などの油脂類;ワセリン等を用いて、クリーム剤は
脂肪油;ジエチレングリコール、ソルビタンモノ脂肪酸
エステルなどの乳化剤等を用いて通常の方法によって成
形される。
クリーム剤などが挙げられ、軟膏剤はヒマシ油、オリー
ブ油などの油脂類;ワセリン等を用いて、クリーム剤は
脂肪油;ジエチレングリコール、ソルビタンモノ脂肪酸
エステルなどの乳化剤等を用いて通常の方法によって成
形される。
【0040】直腸投与のためには、ゼラチンソフトカプ
セルなどの通常の坐剤が用いられる。
セルなどの通常の坐剤が用いられる。
【0041】本発明の4―アルキルアミノ置換―ピロロ
[2,3―d]ピリミジン誘導体の投与量は、疾患の種
類、投与経路、患者の年齢、性別、疾患の程度などによ
って異なるが、通常成人一人当たり1〜500mg/日
である。
[2,3―d]ピリミジン誘導体の投与量は、疾患の種
類、投与経路、患者の年齢、性別、疾患の程度などによ
って異なるが、通常成人一人当たり1〜500mg/日
である。
【0042】
【実施例】以下、参考例、実施例によって本発明をより
具体的に説明する。
具体的に説明する。
【0043】
【参考例】2―アリルアミノ―4―クロロ―7―メチル―7H―ピ
ロロ[2,3―d]ピリミジンの合成 <方法A>2―アミノ―4―クロロ―7H―ピロロ
[2,3―d]ピリミジン(4)5.00g(29.6
mmol)、トリエチルアミン4.96ml(1.2e
q)、p―アニシルクロロジフェニルメタン10.08
g(1.1eq)をジメチルホルムアミド(DMF)6
5mlを溶媒として、室温で攪拌しながら30分間反応
させた。0℃に冷却した後、ヨウ化メチル4.50ml
(2.44eq)、水素化ナトリウム3.00g(2.
53eq)を順次加えて1時間反応させた。さらに、ヨ
ウ化アリル5.36ml(1.5eq)、水素化ナトリ
ウム2.00g(1.7eq)を順次加えて1時間反応
させた。2N塩酸200ml、ジエチルエーテル100
mlを加えて室温でさらに1時間攪拌した。炭酸水素ナ
トリウムで中和した後、酢酸エチル(100ml×3
回)で抽出した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗い、
無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶媒を留去した。
得られた油状物質をシリカゲルクロマトグラフィーに付
し、ヘキサン/酢酸エチル(8/1)の混合溶媒で溶出
すると、目的とする2―アリルアミノ―4―クロロ―7
―メチル―7H―ピロロ[2,3―d]ピリミジン
(6)が3.51g(収率53.1%)得られた。
ロロ[2,3―d]ピリミジンの合成 <方法A>2―アミノ―4―クロロ―7H―ピロロ
[2,3―d]ピリミジン(4)5.00g(29.6
mmol)、トリエチルアミン4.96ml(1.2e
q)、p―アニシルクロロジフェニルメタン10.08
g(1.1eq)をジメチルホルムアミド(DMF)6
5mlを溶媒として、室温で攪拌しながら30分間反応
させた。0℃に冷却した後、ヨウ化メチル4.50ml
(2.44eq)、水素化ナトリウム3.00g(2.
53eq)を順次加えて1時間反応させた。さらに、ヨ
ウ化アリル5.36ml(1.5eq)、水素化ナトリ
ウム2.00g(1.7eq)を順次加えて1時間反応
させた。2N塩酸200ml、ジエチルエーテル100
mlを加えて室温でさらに1時間攪拌した。炭酸水素ナ
トリウムで中和した後、酢酸エチル(100ml×3
回)で抽出した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗い、
無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶媒を留去した。
得られた油状物質をシリカゲルクロマトグラフィーに付
し、ヘキサン/酢酸エチル(8/1)の混合溶媒で溶出
すると、目的とする2―アリルアミノ―4―クロロ―7
―メチル―7H―ピロロ[2,3―d]ピリミジン
(6)が3.51g(収率53.1%)得られた。
【0044】<方法B>2―アミノ―4―クロロ―7H
―ピロロ[2,3―d]ピリミジン(4)26.9g
(159.5mmol)と、トリエチルアミン111m
l(5eq)を塩化メチレン300mlに加えて−30
℃で攪拌した。これにtert―ブチルジメチルシリル
トリフルオロメタンスルホネート36.7ml(1.1
eq)をゆっくり滴下し、その後室温に戻して1.5時
間反応させた。結晶は完全に溶けて、淡茶褐色溶液とな
った。反応溶液をシリカゲル200gを敷いたグラスフ
ィルターで濾過し、さらに塩化メチレン1リットルで溶
出したものと合わせて溶媒留去した。得られた油状物質
に1N NaOH水溶液300mlを加えてヘキサン
(500ml×4回)で抽出した。有機層を水、飽和食
塩水で順次洗い、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、
溶媒を留去した。得られた結晶をヘキサンより再結晶す
ると、2―tert―ブチルジメチルシリルアミノ―4
―クロロ―7H―ピロロ[2,3―d]ピリミジンが淡
茶褐色板状晶(mp114℃)として、35.27g
(収率78.2%)得られた。 物性値1 H―NMR(CDCl3 )δ:0.30(s,6
H),0.98(s,9H),4.5(br―s,1
H),6.4(m,1H),6.9(m,1H),8.
3(br―s,1H). こうして得られた2―tert―ブチルジメチルシリル
アミノ―4―クロロ―7H―ピロロ[2,3―d]ピリ
ミジン43.7g(154.5mmol)と、ヨウ化メ
チル13.56ml(1.4eq)をDMF150ml
に溶かし、炭酸カリウム34.40g(1.6eq)を
加え室温で激しく攪拌しながら15時間反応させた。反
応液に水300mlを加えてヘキサン(200ml×4
回)で抽出した。有機層を飽和食塩水で洗い、無水硫酸
マグネシウムで乾燥した後、溶媒を留去すると、2―t
ert―ブチルジメチルシリルアミノ―4―クロロ―7
―メチル―7H―ピロロ[2,3―d]ピリミジン
(5)が淡黄色結晶として45.87g(154.5m
mol)(定量的)得られた。
―ピロロ[2,3―d]ピリミジン(4)26.9g
(159.5mmol)と、トリエチルアミン111m
l(5eq)を塩化メチレン300mlに加えて−30
℃で攪拌した。これにtert―ブチルジメチルシリル
トリフルオロメタンスルホネート36.7ml(1.1
eq)をゆっくり滴下し、その後室温に戻して1.5時
間反応させた。結晶は完全に溶けて、淡茶褐色溶液とな
った。反応溶液をシリカゲル200gを敷いたグラスフ
ィルターで濾過し、さらに塩化メチレン1リットルで溶
出したものと合わせて溶媒留去した。得られた油状物質
に1N NaOH水溶液300mlを加えてヘキサン
(500ml×4回)で抽出した。有機層を水、飽和食
塩水で順次洗い、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、
溶媒を留去した。得られた結晶をヘキサンより再結晶す
ると、2―tert―ブチルジメチルシリルアミノ―4
―クロロ―7H―ピロロ[2,3―d]ピリミジンが淡
茶褐色板状晶(mp114℃)として、35.27g
(収率78.2%)得られた。 物性値1 H―NMR(CDCl3 )δ:0.30(s,6
H),0.98(s,9H),4.5(br―s,1
H),6.4(m,1H),6.9(m,1H),8.
3(br―s,1H). こうして得られた2―tert―ブチルジメチルシリル
アミノ―4―クロロ―7H―ピロロ[2,3―d]ピリ
ミジン43.7g(154.5mmol)と、ヨウ化メ
チル13.56ml(1.4eq)をDMF150ml
に溶かし、炭酸カリウム34.40g(1.6eq)を
加え室温で激しく攪拌しながら15時間反応させた。反
応液に水300mlを加えてヘキサン(200ml×4
回)で抽出した。有機層を飽和食塩水で洗い、無水硫酸
マグネシウムで乾燥した後、溶媒を留去すると、2―t
ert―ブチルジメチルシリルアミノ―4―クロロ―7
―メチル―7H―ピロロ[2,3―d]ピリミジン
(5)が淡黄色結晶として45.87g(154.5m
mol)(定量的)得られた。
【0045】次いで、得られた2―tert―ブチルジ
メチルシリルアミノ―4―クロロ―7―メチル―7H―
ピロロ[2,3―d]ピリミジン(5)をヨウ化アリル
21.19ml(1.5eq)と共にDMF300ml
に加えて溶かし、窒素気流下0℃に冷却し激しく攪拌し
た。これに、ヘキサンでよく洗った水素化ナトリウム
(60%)9.27g(1.5eq)を、ヘキサン懸濁
液として少しずつ加えた。10分間攪拌しながら反応さ
せた後、水300mlをゆっくり加えて反応を停止し
た。ヘキサン(300ml×4回)で抽出し、有機層を
水、飽和食塩水で順次洗った。無水硫酸マグネシウムで
乾燥した後、溶媒を留去すると淡橙色油状物質が53.
5g得られた。これをジエチルエーテル30mlに溶か
し0℃で攪拌しながら濃塩酸50mlを加え10分間反
応させた。反応終了後、ジエチルエーテル(100ml
×2回)を加え有機層を分離した。水層を氷水200m
lで希釈し、次いで5N NaOH水溶液で中和し、生
じた沈澱を酢酸エチル(250ml×3回)で抽出し
た。有機層を水、飽和食塩水で順次洗い、無水硫酸マグ
ネシウムで乾燥した後、溶媒を留去すると、2―アリル
アミノ―4―クロロ―7―メチル―7H―ピロロ[2,
3―d]ピリミジン(6)が淡黄色結晶として33.5
7g(収率97.6%)得られた。これをエチルアルコ
ールより再結晶すると、微黄色板状結晶(mp113〜
114℃)として前記化合物が32.57g(収率9
4.0%)得られた。 物性値1 H―NMR(CDCl3 )δ:3.67(s,1
H),4.0〜4.2(m,2H),3.9〜5.4
(m,3H),5.75〜6.25(m,1H),6.
34(d,1H,J=3.5Hz),6.77(d,1
H,J=3.5Hz). 元素分析: C10H11N4 Clとして計算値:C,53.94;H,
4.98;N,25.16 実験値:C,53.90;H,4.98;N,25.1
1
メチルシリルアミノ―4―クロロ―7―メチル―7H―
ピロロ[2,3―d]ピリミジン(5)をヨウ化アリル
21.19ml(1.5eq)と共にDMF300ml
に加えて溶かし、窒素気流下0℃に冷却し激しく攪拌し
た。これに、ヘキサンでよく洗った水素化ナトリウム
(60%)9.27g(1.5eq)を、ヘキサン懸濁
液として少しずつ加えた。10分間攪拌しながら反応さ
せた後、水300mlをゆっくり加えて反応を停止し
た。ヘキサン(300ml×4回)で抽出し、有機層を
水、飽和食塩水で順次洗った。無水硫酸マグネシウムで
乾燥した後、溶媒を留去すると淡橙色油状物質が53.
5g得られた。これをジエチルエーテル30mlに溶か
し0℃で攪拌しながら濃塩酸50mlを加え10分間反
応させた。反応終了後、ジエチルエーテル(100ml
×2回)を加え有機層を分離した。水層を氷水200m
lで希釈し、次いで5N NaOH水溶液で中和し、生
じた沈澱を酢酸エチル(250ml×3回)で抽出し
た。有機層を水、飽和食塩水で順次洗い、無水硫酸マグ
ネシウムで乾燥した後、溶媒を留去すると、2―アリル
アミノ―4―クロロ―7―メチル―7H―ピロロ[2,
3―d]ピリミジン(6)が淡黄色結晶として33.5
7g(収率97.6%)得られた。これをエチルアルコ
ールより再結晶すると、微黄色板状結晶(mp113〜
114℃)として前記化合物が32.57g(収率9
4.0%)得られた。 物性値1 H―NMR(CDCl3 )δ:3.67(s,1
H),4.0〜4.2(m,2H),3.9〜5.4
(m,3H),5.75〜6.25(m,1H),6.
34(d,1H,J=3.5Hz),6.77(d,1
H,J=3.5Hz). 元素分析: C10H11N4 Clとして計算値:C,53.94;H,
4.98;N,25.16 実験値:C,53.90;H,4.98;N,25.1
1
【0046】
【実施例1】2―アリルアミノ―4―tert―ブチルアミノ―7―
メチル―7H―ピロロ[2,3―d]ピリミジンおよび
塩酸塩(No.101)の合成 参考例の<B>によって得られた2―アリルアミノ―4
―クロロ―7―メチル―7H―ピロロ[2,3―d]ピ
リミジン(6)60.0g(269.0mmol)、炭
酸カリウム93.1g(0.67mol)およびヨウ化
リチウム46.9g(0.35mol)を、tert―
ブチルアミン300ml(2.86mol)に加え、攪
拌機のついたオートクレーブ中、窒素雰囲気下で180
℃に加熱して90時間反応させた(内気圧:約5kgf
/cm2 )。反応液を室温に戻した後、水400mlを
加え、酢酸エチル(300ml×3回)で抽出した。有
機層を飽和食塩水で洗い、無水硫酸マグネシウムで乾燥
した後、溶媒を留去すると未精製の2―アリルアミノ―
4―tert―ブチルアミノ―7―メチル―7H―ピロ
ロ[2,3―d]ピリミジン[No.101、遊離塩
基]が55.8g(収率80%)得られた。この遊離塩
基55.8g(215.2mmol)をエタノール10
0mlに溶かし、この溶液に6規定の塩酸/エタノール
溶液を80ml加えて塩酸塩とした。エタノールと過剰
の塩酸を留去し、得られた淡黄色結晶をアセトニトリル
550mlから再結晶すると2―アリルアミノ―4―t
ert―ブチルアミノ―7―メチル―7H―ピロロ
[2,3―d]ピリミジン塩酸塩[No.101、塩酸
塩]が淡黄色針状晶として38.2g(未精製の遊離塩
基より収率60%)得られた。 物性値 遊離塩基1 H―NMR(CDCl3 )δ:1.52(s,9
H),3.61(s,3H),4.07〜4.12
(m,2H),4.59(br,1H),4.68
(t,1H,J=5.9Hz),5.09(dq,1
H,J=1.7,10.2Hz),5.25(dq,1
H,J=1.7,17.2Hz),5.94〜6.09
(m,1H),6.09(d,1H,J=3.6H
z),6.54(d,1H,J=3.6Hz).13 C―NMR(CDCl3 )δ:29.51,30.6
8,44.67,51.63,96.55,97.3
6,114.93,121.20,136.64,15
2.09,156.59,159.16. 塩酸塩 IR(neat)νmax,cm-1:3272,311
3,2973,2214,1640,1613,156
4,1460,1294,1211,1100,99
5,920,843,731. UV(EtOH)λmax,nm:294,231. FD―MS:m/z=259(M+ )検出 元素分析:C14H22N5 Clとして 計算値:C,56.84;H,7.50;N,23.6
7;Cl,11.98 実験値:C,56.81;H,7.47;N,23.6
7;Cl,12.10
メチル―7H―ピロロ[2,3―d]ピリミジンおよび
塩酸塩(No.101)の合成 参考例の<B>によって得られた2―アリルアミノ―4
―クロロ―7―メチル―7H―ピロロ[2,3―d]ピ
リミジン(6)60.0g(269.0mmol)、炭
酸カリウム93.1g(0.67mol)およびヨウ化
リチウム46.9g(0.35mol)を、tert―
ブチルアミン300ml(2.86mol)に加え、攪
拌機のついたオートクレーブ中、窒素雰囲気下で180
℃に加熱して90時間反応させた(内気圧:約5kgf
/cm2 )。反応液を室温に戻した後、水400mlを
加え、酢酸エチル(300ml×3回)で抽出した。有
機層を飽和食塩水で洗い、無水硫酸マグネシウムで乾燥
した後、溶媒を留去すると未精製の2―アリルアミノ―
4―tert―ブチルアミノ―7―メチル―7H―ピロ
ロ[2,3―d]ピリミジン[No.101、遊離塩
基]が55.8g(収率80%)得られた。この遊離塩
基55.8g(215.2mmol)をエタノール10
0mlに溶かし、この溶液に6規定の塩酸/エタノール
溶液を80ml加えて塩酸塩とした。エタノールと過剰
の塩酸を留去し、得られた淡黄色結晶をアセトニトリル
550mlから再結晶すると2―アリルアミノ―4―t
ert―ブチルアミノ―7―メチル―7H―ピロロ
[2,3―d]ピリミジン塩酸塩[No.101、塩酸
塩]が淡黄色針状晶として38.2g(未精製の遊離塩
基より収率60%)得られた。 物性値 遊離塩基1 H―NMR(CDCl3 )δ:1.52(s,9
H),3.61(s,3H),4.07〜4.12
(m,2H),4.59(br,1H),4.68
(t,1H,J=5.9Hz),5.09(dq,1
H,J=1.7,10.2Hz),5.25(dq,1
H,J=1.7,17.2Hz),5.94〜6.09
(m,1H),6.09(d,1H,J=3.6H
z),6.54(d,1H,J=3.6Hz).13 C―NMR(CDCl3 )δ:29.51,30.6
8,44.67,51.63,96.55,97.3
6,114.93,121.20,136.64,15
2.09,156.59,159.16. 塩酸塩 IR(neat)νmax,cm-1:3272,311
3,2973,2214,1640,1613,156
4,1460,1294,1211,1100,99
5,920,843,731. UV(EtOH)λmax,nm:294,231. FD―MS:m/z=259(M+ )検出 元素分析:C14H22N5 Clとして 計算値:C,56.84;H,7.50;N,23.6
7;Cl,11.98 実験値:C,56.81;H,7.47;N,23.6
7;Cl,12.10
【0047】
【実施例2〜6】以下の例では、本発明の化合物を実施
例1の方法に準じ、それぞれに対応する出発原料(6)
および反応体(アミン[II])を使用し、そして表2〜
3に個別に示す反応溶媒、添加物、ならびに反応温度、
反応時間を使用する条件下で製造した。
例1の方法に準じ、それぞれに対応する出発原料(6)
および反応体(アミン[II])を使用し、そして表2〜
3に個別に示す反応溶媒、添加物、ならびに反応温度、
反応時間を使用する条件下で製造した。
【0048】このようにして得られた本発明の化合物
(No.102〜106)の物性値を併せて表2〜3に
示した。
(No.102〜106)の物性値を併せて表2〜3に
示した。
【0049】
【表2】
【0050】
【表3】
【0051】
【実施例7〜8】動脈血ガス分圧値に及ぼす効果(静脈内投与系) 体重約300gのWistar系雄性ラットをハロセン
麻酔し、次いで2.0%酢酸0.6ml/kgを気道内
に注入することにより呼吸不全状態とした。その後、ウ
レタン―α―クロラロース麻酔し(i.p.)、股動脈
にカニューレを装着した。低酸素血症状態が安定化した
後(PaO2 :60〜70mmHg)、実施例1で合成
した化合物[No.101、塩酸塩](実施例7)また
は実施例2で合成した化合物[No.102、塩酸塩]
(実施例8)を0.1mg/kg/minで10分間静
脈内に持続投与し、投与終了直後の動脈血ガス分圧値
(PaO2 ,PaCO2 )を測定した。
麻酔し、次いで2.0%酢酸0.6ml/kgを気道内
に注入することにより呼吸不全状態とした。その後、ウ
レタン―α―クロラロース麻酔し(i.p.)、股動脈
にカニューレを装着した。低酸素血症状態が安定化した
後(PaO2 :60〜70mmHg)、実施例1で合成
した化合物[No.101、塩酸塩](実施例7)また
は実施例2で合成した化合物[No.102、塩酸塩]
(実施例8)を0.1mg/kg/minで10分間静
脈内に持続投与し、投与終了直後の動脈血ガス分圧値
(PaO2 ,PaCO2 )を測定した。
【0052】結果を下記の表4に示す。
【0053】
【表4】
【0054】活性表示 ΔPaO2 =被験化合物(投与直後のPaO2 ―投与前
のPaO2 ) ΔPaCO2 =被験化合物(投与直後のPaCO2 ―投
与前のPaCO2 ) 表4から、本発明の化合物は、急性低酸素血症病態モデ
ルにおいて非経口投与の場合に投与直前に比して著明な
PaO2 上昇作用と著明なPaCO2 低下作用を有する
ことが明らかである。
のPaO2 ) ΔPaCO2 =被験化合物(投与直後のPaCO2 ―投
与前のPaCO2 ) 表4から、本発明の化合物は、急性低酸素血症病態モデ
ルにおいて非経口投与の場合に投与直前に比して著明な
PaO2 上昇作用と著明なPaCO2 低下作用を有する
ことが明らかである。
【0055】
【実施例9〜10】動脈血ガス分圧値に及ぼす効果(経口投与系) 以下に示すような方法で亜急性低酸素血症病態モデルを
作成した。
作成した。
【0056】すなわち体重約350gのWistar系
雄性ラットをハロセン麻酔し、次いで2.0%酢酸0.
6ml/kgを気道内に注入することにより呼吸不全状
態とした。酢酸投与後2日目から一昼夜絶食し、3日目
にラットをハロセン麻酔し、股動脈にカニューレを装着
した。麻酔が覚醒した後、低酸素血症状態(PaO2:
60〜80mmHg)を確認し、実施例1で合成した化
合物[No.101、塩酸塩](実施例9)または実施
例2で合成した化合物[No.102、塩酸塩](実施
例10)を10mg/kg経口投与した。60分後に動
脈血ガス分圧値(PaO2 ,PaCO2 )を測定した。
結果を下記表5に示す。
雄性ラットをハロセン麻酔し、次いで2.0%酢酸0.
6ml/kgを気道内に注入することにより呼吸不全状
態とした。酢酸投与後2日目から一昼夜絶食し、3日目
にラットをハロセン麻酔し、股動脈にカニューレを装着
した。麻酔が覚醒した後、低酸素血症状態(PaO2:
60〜80mmHg)を確認し、実施例1で合成した化
合物[No.101、塩酸塩](実施例9)または実施
例2で合成した化合物[No.102、塩酸塩](実施
例10)を10mg/kg経口投与した。60分後に動
脈血ガス分圧値(PaO2 ,PaCO2 )を測定した。
結果を下記表5に示す。
【0057】
【比較例1〜2】従来の化合物の動脈血ガス分圧値に及ぼす効果(経口投
与系) 被験化合物として実施例1で合成した化合物[No.1
01、塩酸塩]にかえて従来知られた化合物A(比較例
1)またはB(比較例2)を用いるほかは、実施例9と
同様にして動脈血ガス分圧値((PaO2 ,PaC
O2 )を測定した。結果を表5に併せて示す。
与系) 被験化合物として実施例1で合成した化合物[No.1
01、塩酸塩]にかえて従来知られた化合物A(比較例
1)またはB(比較例2)を用いるほかは、実施例9と
同様にして動脈血ガス分圧値((PaO2 ,PaC
O2 )を測定した。結果を表5に併せて示す。
【0058】なお、比較化合物AおよびBは下記構造式
で示される。
で示される。
【0059】比較化合物A;2―アリルアミノ―4―シ
クロヘキシルアミノ―7―メチル―7H―ピロロ[2,
3―d]ピリミジン塩酸塩
クロヘキシルアミノ―7―メチル―7H―ピロロ[2,
3―d]ピリミジン塩酸塩
【0060】
【化6】
【0061】比較化合物B;2―アリルアミノ―4―
(2―(N,N―ジメチルアミノ)エチル)アミノ―7
―メチル―7H―ピロロ[2,3―d]ピリミジン塩酸
塩
(2―(N,N―ジメチルアミノ)エチル)アミノ―7
―メチル―7H―ピロロ[2,3―d]ピリミジン塩酸
塩
【0062】
【化7】
【0063】
【表5】
【0064】活性表示 ΔPaO2 =被験化合物(投与60分後のPaO2 ―投
与前のPaO2 ) ΔPaCO2 =被験化合物(投与60分後のPaCO2
―投与前のPaCO2 )表5から、本発明の化合物は、
亜急性低酸素血症病態モデルにおいて経口投与の場合
に、投与前値に比して著名なPaO2 上昇作用を有する
ことが判る。
与前のPaO2 ) ΔPaCO2 =被験化合物(投与60分後のPaCO2
―投与前のPaCO2 )表5から、本発明の化合物は、
亜急性低酸素血症病態モデルにおいて経口投与の場合
に、投与前値に比して著名なPaO2 上昇作用を有する
ことが判る。
【0065】また、以上の実施例で用いられた被験化合
物の急性毒性は、いずれもLD50は2g/kg以上(ラ
ット、P.O.)であった。また蓄積毒性については細
胞内蓄積毒性について検討を行った結果、本発明の化合
物の毒性強度は極めて低いと判定された。
物の急性毒性は、いずれもLD50は2g/kg以上(ラ
ット、P.O.)であった。また蓄積毒性については細
胞内蓄積毒性について検討を行った結果、本発明の化合
物の毒性強度は極めて低いと判定された。
【0066】
【実施例11】錠剤の製造 実施例1の化合物を30mg含有する錠剤を下記処方に
より製造した。 実施例1化合物 30mg ラクトース 87mg デンプン 30mg ステアリン酸マグネシウム 3mg
より製造した。 実施例1化合物 30mg ラクトース 87mg デンプン 30mg ステアリン酸マグネシウム 3mg
【0067】
【実施例12】注射剤の製造 1ml中に実施例1の化合物を0.3mg含有する注射
用溶液を下記の処方により製造した。 実施例1化合物 30mg 食塩 900mg 注射用蒸留水 100ml
用溶液を下記の処方により製造した。 実施例1化合物 30mg 食塩 900mg 注射用蒸留水 100ml
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 古屋 実 東京都日野市旭が丘4丁目3番2号 帝人 株式会社東京研究センター内 (72)発明者 門田 孝志 東京都日野市旭が丘4丁目3番2号 帝人 株式会社東京研究センター内 (72)発明者 堀内 秀樹 東京都日野市旭が丘4丁目3番2号 帝人 株式会社東京研究センター内 (72)発明者 山中 義弘 東京都日野市旭が丘4丁目3番2号 帝人 株式会社東京研究センター内 (72)発明者 小森谷 恵司 東京都日野市旭が丘4丁目3番2号 帝人 株式会社東京研究センター内
Claims (6)
- 【請求項1】 下記式[I] 【化1】 (式中、R1 は水素原子、メチル基あるいはアリル基を
表し、R2 はアリル基、2―メチルアリル基あるいはシ
クロプロピルメチル基を表し、ZはC1 〜C6 の鎖状脂
肪族炭化水素基を表す。)で示される4―アルキルアミ
ノ置換―ピロロ[2,3―d]ピリミジン誘導体ならび
にその薬学的に許容される酸付加塩。 - 【請求項2】 R1 がメチル基である請求項1記載の4
―アルキルアミノ置換―ピロロ[2,3―d]ピリミジ
ン誘導体ならびにその薬学的に許容される酸付加塩。 - 【請求項3】 R2 がアリル基である請求項1記載の4
―アルキルアミノ置換―ピロロ[2,3―d]ピリミジ
ン誘導体ならびにその薬学的に許容される酸付加塩。 - 【請求項4】 R1 がメチル基であり、R2 がアリル基
であり、Zがイソプロピル基、1―メチルエチル基、イ
ソブチル基、tert―ブチル基、1,1―ジメチルエ
チル基、1,2―ジメチルエチル基または2―エチルエ
チル基である請求項1記載の4―アルキルアミノ置換―
ピロロ[2,3―d]ピリミジン誘導体ならびにその薬
学的に許容される酸付加塩。 - 【請求項5】 請求項1記載の4―アルキルアミノ置換
―ピロロ[2,3―d]ピリミジン誘導体またはその薬
学的に許容される酸付加塩を有効成分として含んでなる
医薬製剤。 - 【請求項6】 低酸素血症の処置に有効な請求項5記載
の医薬製剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11828193A JPH06329673A (ja) | 1993-05-20 | 1993-05-20 | 4―アルキルアミノ置換―ピロロ[2,3―d]ピリミジン誘導体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11828193A JPH06329673A (ja) | 1993-05-20 | 1993-05-20 | 4―アルキルアミノ置換―ピロロ[2,3―d]ピリミジン誘導体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06329673A true JPH06329673A (ja) | 1994-11-29 |
Family
ID=14732787
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11828193A Pending JPH06329673A (ja) | 1993-05-20 | 1993-05-20 | 4―アルキルアミノ置換―ピロロ[2,3―d]ピリミジン誘導体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06329673A (ja) |
-
1993
- 1993-05-20 JP JP11828193A patent/JPH06329673A/ja active Pending
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