JPH06328959A

JPH06328959A - 変速機の操作装置

Info

Publication number: JPH06328959A
Application number: JP21481093A
Authority: JP
Inventors: Junichi Kato; 順一加藤
Original assignee: Hino Motors Ltd
Current assignee: Hino Motors Ltd
Priority date: 1993-03-24
Filing date: 1993-08-09
Publication date: 1994-11-29

Abstract

(57)【要約】（修正有）【目的】レンジチェンジ部のレンジシフトを、スイッ
チにより電気的に行ってシフトレバーの操作範囲を適切
なものとなした変速機の操作装置において、スイッチを
操作性がよく操作し易いものとすることを課題とする。【構成】変速機の操作装置において、メイン変速部及
びレンジチェンジ部が配設され、第１スイッチ５４の操
作によりレンジチェンジ部のレンジシフトが行われ、第
２スイッチの操作により高速・低速切換部の切換が行わ
れるもので第２スイッチがシフトレバーノブ５１の側部
に取り付けられ、第１スイッチがシフトレバーノブに内
蔵され、シフトレバーノブの上下移動により第１スイッ
チの開閉がなされるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、メイン変速部及びレン
ジチェンジ部を有する、車両用の変速機の操作装置に関
する。

【０００２】

【従来の技術】図３〜図６は従来の第１形変速機の操作
装置を示す。第１形変速機には、入力軸10から出力軸11
に向けて高速・低速切換部１，メイン変速部（メイント
ランスミッション）２，レンジチェンジ部（サブトラン
スミッション）３が順次に配設される。そして、例えば
高速・低速切換部１が２段、メイン変速部２が前進４段
・後進１段、レンジチェンジ部３が２段とすれば、この
変速機は前進16段となる。図３において、レンジ切換用
アクチュエータ13の高速側シリンダ室14に圧縮空気を供
給すると、ピストン16・操作ロッド17が左方に移動し、
操作ロッド17に連結されたレンジシフト・フォーク18も
左方に移動される。レンジシフト・フォーク18の左方移
動により、スリーブ19が左方に移動してシンクロコーン
20、シンクロナイザ22、ハブ24が結合される。この結合
によってレンジは高速側に切り換えられ、メインシャフ
ト25の回転力は、ギヤ26、シンクロコーン20、スリーブ
19、ハブ24を介して出力軸11に伝動され、メインシャフ
ト25と出力軸11とは等速（高速）で回転する。また、レ
ンジ切換用アクチュエータ13の低速側シリンダ室15に圧
縮空気を供給すると、ピストン16・操作ロッド17は右方
に移動され、操作ロッド17に連結されたレンジシフト・
フォーク18も右方に移動される。レンジシフト・フォー
ク18の右方移動により、スリーブ19が右方に移動してシ
ンクロコーン21と結合される。この結合によってレンジ
は低速側に切り換えられ、メインシャフト25の回転力
は、ギヤ26、カウンタシャフト27、低速ドリブンギヤ2
8、シンクロコーン21、スリーブ19、ハブ24を介して出
力軸11に伝動され、出力軸11は低速回転となる。（図３
の構成については、例えば実開昭５９−１６９４３５号
公報参照）

【０００３】図４には前記のレンジ切換用アクチュエー
タ13の制御装置が示されている。コントロールボックス
30は図３のメイン変速部２に装着され、コントロールボ
ックス30内にはシフト・アンド・セレクト・シャフト31
が摺動自在に配設される。運転室内のフロアパネル29に
はシフトレバー32が左右及び前後の方向に揺動自在に取
り付けられ、シフトレバー32の下端はリンク機構33を介
してシャフト34に連結される。シャフト34はシフト・ア
ンド・セレクト・シャフト31の一端（図４で左端）に連
結され、シフトレバー32の上端を図４で左右に揺動させ
ると、シャフト34が回動し、シャフト34が回動するとシ
フト・アンド・セレクト・シャフト31は軸方向に移動す
る。シフト・アンド・セレクト・シャフト31に低速側及
び高速側レンジ切換カム35が固定され、コントロールボ
ックス30には方向切換バルブユニット36及びデテント装
置37・38が配設される。

【０００４】方向切換バルブユニット36には、流路切換
用の高速側スプール及び低速側スプールが配設され、高
速側スプール及び低速側スプールにそれぞれ連結された
高速側プッシュロッド41及び低速側プッシュロッド42
が、レンジ切換カム35と係合できるように配置される。
図４に示す位置では、シフトレバー32，シフト・アンド
・セレクト・シャフト31が高速側にあり、高速側プッシ
ュロッド41がレンジ切換カム35と係合して押し下げら
れ、流体圧源43からの圧縮空気は高速側配管39を通って
レンジ切換用アクチュエータ13の高速側シリンダ室14に
供給され、ピストン16・操作ロッド17・レンジシフトフ
ォーク18は左方（高速側レンジ）に移動する。シフトレ
バー32を低速側レンジに切り換えると、シフト・アンド
・セレクト・シャフト31が右方に移動し、低速側プッシ
ュロッド42がレンジ切換カム35と係合して押し下げられ
（高速側プッシュロッド41はスプリングで押し上げら
れ）、流体圧源43からの圧縮空気は低速側配管40を通っ
てレンジ切換用アクチュエータ13の低速側シリンダ室15
に供給され、ピストン16・操作ロッド17・レンジシフト
フォーク18は右方（低速側レンジ側）にシフトされる。

【０００５】デテント装置37・38のシリンダにはピスト
ン44・45が配設され、デテント装置37のシリンダに高速
側配管39が連通され、デテント装置38のシリンダに低速
側配管40が連通される。シフト・アンド・セレクト・シ
ャフト31の他端（図４で右端）部近傍の下面及び上面に
窪み46・47が形成され、窪み46・47に係合可能な位置に
ボール48・49が配置され、ピストン44・45の各ピストン
ロッドがボール48・49をシフト・アンド・セレクト・シ
ャフト31に向けて押圧することができる。図４に示す状
態のときは、圧縮空気が高圧側配管39からデテント装置
37のシリンダに供給され、ピストン44のピストンロッド
がボール48を押圧し、ボール48は窪み46に押し付けられ
る。また、デテント装置38のシリンダの圧縮空気は大気
に排出され、ボール49には押し付け力が加わらない。

【０００６】図４において、シフトレバー32の上方に変
速操作パターンが表示され、高速側レンジには第５速
から第８速及びＮ（ニュートラル）があり、低速側レ
ンジにはＣ（超低速）、第１速から第４速及びＲ
（後退）がある。そして、図４に示す状態のとき、シフ
トレバー32は第５速、第６速、Ｎ（ニュートラル）
のいずれかの位置にあり、シフトレバー32を前後に移動
させることにより選択することができる。第５速から
第４速に変速する場合には、シフトレバー32を高速側
レンジから低速側レンジにレンジシフトする。このレン
ジシフトにより、レンジ切換カム35が低速側プッシュロ
ッド42を押し下げ、デテント装置37のシリンダの圧縮空
気が大気に排出され、デテント装置38のシリンダに圧縮
空気が供給されてピストン45のピストンロッドによりボ
ール49がシフト・アンド・セレクト・シャフト31に向け
て押圧される。このレンジシフトの際に、シフト・アン
ド・セレクト・シャフト31上にデテント装置37・38によ
り抑止力が加えられ、その抑止力は比較的強い力であ
り、シフトレバー32を通して運転者に感じられ、高速側
レンジから低速側レンジに確実にレンジシフトされたこ
とが確認される。なお、低速側レンジから高速側レンジ
にレンジシフトされたときも同様に確認される。（図４
の構成については、例えば特開昭５９−１８５１号公報
参照）

【０００７】図５には、従来の第１形変速機の操作装置
の第１例が示されている。シフトレバー32の上端にシフ
トレバーノブ51が装着され、シフトレバーノブ51の側部
には高速・低速切換部１を切換操作するためのスイッチ
52（第２スイッチ）が取り付けてある。図５(b) に示す
変速操作パターン（図４のものと同様）に従ってシフト
レバー32を移動することによって、低速レンジのＲから
と高速レンジのからに切り換えることができ、シ
フトレバー32がどの変速位置に操作されているときで
も、スイッチ52を操作して高速・低速切換部１を切換操
作することができる。シフトレバー32の手動操作により
バルブユニット36のスプールが切り換えられ、レンジ切
換用アクチュエータ13が操作され、レンジチェンジ部３
がレンジシフトされる。（第１変速操作例については、
例えば実開昭５７−１９２８２７号公報参照）しかし、
第１例では、運転者は図５(b) に示す操作範囲（セレク
トトラベル）の幅にわたり、左右の５段階についてシフ
トレバー32を揺動する必要があり、操作範囲が広すぎて
操作性が悪いという欠点が存在する。

【０００８】図６には、従来の第１形変速機の操作装置
の第２例が示されている。シフトレバー32の上端にシフ
トレバーノブ51が装着され、シフトレバーノブ51の側部
には２個のスイッチ52及び53が取り付けてある。スイッ
チ52（第２スイッチ）は高速・低速切換部１を切換操作
するためのものであり、スイッチ53（第１スイッチ）は
バルブユニット36を電気的に切り換えて、レンジ切換用
アクチュエータ13を操作してレンジチェンジ部３を低速
側レンジＲ，〜と高速側レンジ〜とにレンジシ
フトためのものである。この第２例では、スイッチ53で
レンジチェンジ部３をレンジシフトするため、変速操作
パターンは図６(b) に示す通りのものであり、左右の３
段階についてシフトレバー32を揺動すればよく、シフト
レバー32の操作範囲は適切である。しかし、シフトレバ
ーノブ51の側部には同様の形態の２個のスイッチ52及び
53が取り付けてあり、２個のスイッチの判別が困難であ
るため、不注意によるスイッチの操作ミスが発生し易い
という欠点が存在する。

【０００９】図７〜図９は従来の第２形変速機の操作装
置を示す。図７〜図９の第２形変速機の操作装置におい
て、図３〜図６の第１形変速機の操作装置と同一の部分
には、図３〜図６と同一の符号を付しその説明は原則と
して省略する。第２形変速機には、第１形変速機の高速
・低速切換部１が存在せず、入力軸10から出力軸11に向
けてメイン変速部（メイントランスミッション）５，レ
ンジチェンジ部（サブトランスミッション）６が順次に
配設される。そして、メイン変速部５が前進４段・後進
１段、レンジチェンジ部６が２段とすれば、この変速機
は前進８段となる。図７において、レンジ切換用アクチ
ュエータ13の高速側シリンダ室14に圧縮空気を供給する
と、図３の場合と同様にして、メインシャフト25と出力
軸11とは等速（高速）で回転する。また、レンジ切換用
アクチュエータ13の低速側シリンダ室15に圧縮空気を供
給すると、図３の場合と同様にして、出力軸11は低速回
転する。前記のレンジ切換用アクチュエータ13の制御装
置は、図４に示されているものと同じである。

【００１０】図８には、従来の第２形変速機の操作装置
の第１例が示されている。シフトレバー32の上端にシフ
トレバーノブ51が装着され、図８(b) に示す変速操作パ
ターン（図４のものと同様）に従ってシフトレバー32を
移動することによって、低速レンジのＲからと高速レ
ンジのからに切り換えることができる。しかし、第
１例では、運転者は図８(b) に示す操作範囲（セレクト
トラベル）の幅にわたり、左右の５段階についてシフト
レバー32を揺動する必要があり、操作範囲が広すぎて操
作性が悪いという欠点が存在する。図９には、従来の第
２形変速機の操作装置の第２例が示されている。シフト
レバー32の上端にシフトレバーノブ51が装着され、シフ
トレバーノブ51の側部にはスイッチ53が取り付けてあ
る。スイッチ53はバルブユニット36を電気的に切り換え
て、レンジ切換用アクチュエータ13を操作してレンジチ
ェンジ部６を低速側レンジＲ，〜と高速側レンジ
〜とにレンジシフトためのものである。この第２例で
は、スイッチ53でレンジチェンジ部６をレンジシフトす
るため、変速操作パターンは図９(b) に示す通りのもの
であり、左右の３段階についてシフトレバー32を揺動す
ればよく、シフトレバー32の操作範囲は適切である。し
かし、スイッチ53は指先で操作するものであり、こうし
たスイッチ53の操作に適応し難い運転者がいる。

【００１１】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、レンジチェ
ンジ部のレンジシフトを、スイッチにより電気的に行っ
てシフトレバーの操作範囲を適切なものとなした変速機
の操作装置において、スイッチを操作性がよく操作し易
いものとすることを課題とする。なお、２個のスイッチ
を用い、高速・低速切換部の切換操作及びレンジチェン
ジ部のレンジシフトを共に電気的に行ってシフトレバー
の操作範囲を適切なものとなした変速機の操作装置にお
いて、スイッチの操作ミスが発生しないようにすること
をも課題とすることができる。

【００１２】

【課題を解決するための手段】本発明は、メイン変速部
及びレンジチェンジ部が配設され、第１スイッチの操作
によりレンジチェンジ部のレンジシフトが行われる変速
機の操作装置において、第１スイッチがシフトレバーノ
ブに内蔵され、シフトレバーノブの上下移動により第１
スイッチの開閉がなされることを技術的手段とする。な
お、高速・低速切換部、メイン変速部及びレンジチェン
ジ部が順次配設され、第２スイッチの操作により高速・
低速切換部の切換が行われ、第１スイッチの操作により
レンジチェンジ部のレンジシフトが行われる変速機の操
作装置において、第２スイッチがシフトレバーノブの側
部に取り付けられ、第１スイッチがシフトレバーノブに
内蔵され、シフトレバーノブの上下移動により第１スイ
ッチの開閉がなされるようにすることができる。

【００１３】

【作用】第１スイッチの操作によりレンジチェンジ部の
レンジシフトが行われる。レンジチェンジ部が低速側レ
ンジにあるとき、メイン変速部を変速操作することによ
り所定の段数の低速の変速が行われ、レンジチェンジ部
が高速側レンジにあるとき、メイン変速部を変速操作す
ることにより所定の段数の高速の変速が行われる。

【００１４】

【実施例】図１及び図２に基づいて本発明の変速機の操
作装置の実施例の説明をする。図１及び図２において、
図３〜図９に示す従来の変速機の操作装置と同一の構成
については、図３〜図９に付した符号と同一の符号を付
し、その説明は原則として省略する。図１において、流
体圧源43から供給される圧縮空気は、エアタンク55に貯
蔵され、エアタンク55に貯蔵された圧縮空気は、メイン
変速部２，５のギヤシフトハウジングに設置されたコン
トロールバルブ56に送られる。シフトレバー32がニュー
トラル位置にあるとき、コントロールバルブ56は圧縮空
気を配管59及び配管60を介して高速側電磁弁57及び低速
側電磁弁58の入口ポートに向けて流出させ、シフトレバ
ー32がニュートラル位置以外の位置にあるとき、コント
ロールバルブ56は圧縮空気を一切流出させない。高速側
電磁弁57はノーマルオープンタイプの電磁切換弁であっ
て、非通電時に入口ポートと出口ポートとを連通させ、
通電時に入口ポートを閉鎖し、出口ポートと排気ポート
とを連通させる。低速側電磁弁58はノーマルクローズタ
イプの電磁切換弁であって、非通電時に入口ポートを閉
鎖し、出口ポートと排気ポートとを連通させ、通電時に
入口ポートと出口ポートとを連通させる。高速側電磁弁
57の出口ポートは高速側配管61を介してレンジ切換用ア
クチュエータ13の高速側シリンダ室14に連通され、低速
側電磁弁58の出口ポートは低速側配管62を介してレンジ
切換用アクチュエータ13の低速側シリンダ室15に連通さ
れる。

【００１５】電池のプラス端子63は配線64を通してスイ
ッチ54（第１スイッチ）の入力端子に接続され、スイッ
チ54の出力端子は、配線65を通して高速側電磁弁57の入
力端子に接続され、かつ配線66を通して低速側電磁弁58
の入力端子に接続される。スイッチ54はレンジチェンジ
部３，６をレンジシフトするためのスイッチであり、図
２(a) に示されるとおりシフトレバー32に内蔵されてい
る。シフトレバー32の上端部の横孔内に電気絶縁性材料
からなる中空のガイド部材70が挿入され、ガイド部材70
の内側環状突出部75に形成された挿通孔71に、電気絶縁
性材料からなる移動子72が往復動自在に挿通される。移
動子72の先端（図２(a) で左端）には、きのこ状の接触
部73が形成され、接触部73と内側環状突出部75との間に
スプリング74が介装される。シフトレバー32の上端部
は、シフトレバーノブ51の穴部76（縦長で下端が開放さ
れている）に往復動自在に挿入され、スプリング74の弾
発力によって移動子72が先端方向に付勢されると、移動
子72の接触部73の表面が穴部76の一側壁（図２(a) で左
側壁）77に接触する。移動子72の後端（図２(a) で右
端）の外面に略鍔付帽子状の導体製の電極79が固定さ
れ、電極79は配線64を通して電池のプラス端子63に接続
される。内側環状突出部75の後壁（図２(a) で右側壁）
に環状の導体製の電極80が固定され、電極80は配線65・
66を通して高速側電磁弁57・低速側電磁弁58の入力端子
に接続される。図２(a) に示されるようにシフトレバー
ノブ51が上端位置にあり、接触部73の表面が一側壁77の
平面部分に接触しているとき、電極79と電極80とは離隔
され、スイッチ54がオフの状態となる。一側壁77には凹
部81が形成され、シフトレバーノブ51が下端位置にある
とき、接触部73の表面が一側壁77の凹部81に係合し、移
動子72が先端方向に移動して、電極79と電極80とが接触
し、スイッチ54がオンの状態となる。このように、シフ
トレバーノブ51が上端位置のときスイッチ54はオフ
（開）で、シフトレバーノブ51が下端位置のときスイッ
チ54はオン（閉）となり、シフトレバーノブ51の上下移
動によりスイッチ54が開閉される。シフトレバー32に植
設されたピン82が、シフトレバーノブ51の係合溝83に係
合し、この係合によってシフトレバーノブ51が上端位置
及び下端位置が決められる。

【００１６】図１・図２に示された状態のとき、シフト
レバーノブ51は上端位置にあり、スイッチ54はオフであ
るので高速側電磁弁57及び低速側電磁弁58は共に非通電
であり、高速側電磁弁57は入口ポートと出口ポートとを
連通させ、低速側電磁弁58は入口ポートを閉鎖し、出口
ポートと排気ポートとを連通させる。非通電時に、シフ
トレバー32をニュートラルに位置させると、圧縮空気が
コントロールバルブ56から配管59、高速側電磁弁57、配
管61を通ってレンジ切換用アクチュエータ13の高速側シ
リンダ室14に流入し、レンジ切換用アクチュエータ13の
低速側シリンダ室15内の空気は配管62、低速側電磁弁58
を通って大気に排出される。レンジ切換用アクチュエー
タ13のピストン16・操作ロッド17・レンジシフト・フォ
ーク18は左方に移動され、レンジチェンジ部３，６は高
速側となる。高速側レンジに位置するとき、シフトレバ
ー32を操作すると、第５速〜第８速が選択される。
スイッチ54でレンジチェンジ部３，６を切り換えるた
め、変速操作パターンは図２(b) に示す通りのものであ
り、左右の３段階についてシフトレバー32を揺動すれば
よく、シフトレバー32の操作範囲は適切である。第１形
変速機の操作装置の場合には、スイッチ52（第２スイッ
チ）が従来どおりシフトレバーノブ51の側部に取り付け
てあり、スイッチ52の揺動操作により高速・低速切換部
１が切換操作される。

【００１７】低速側レンジにレンジシフトするときは、
シフトレバー32をニュートラルに位置させ、シフトレバ
ーノブ51を下げ下端位置に移動する。スイッチ54はオン
となり高速側電磁弁57及び低速側電磁弁58は共に通電さ
れ、高速側電磁弁57は入口ポートを閉鎖し、出口ポート
と排気ポートとを連通させ、低速側電磁弁58は入口ポー
トと出口ポートとを連通させる。圧縮空気がコントロー
ルバルブ56から配管59・60、低速側電磁弁58、配管62を
通ってレンジ切換用アクチュエータ13の低速側シリンダ
室15に流入し、レンジ切換用アクチュエータ13の高速側
シリンダ室14内の空気は配管61、高速側電磁弁57を通っ
て大気に排出される。レンジ切換用アクチュエータ13の
ピストン16・操作ロッド17・レンジシフトフォーク18は
右方に移動され、レンジチェンジ部３，６は低速側に切
り換えられる。低速側レンジに位置するとき、シフトレ
バー32を操作すると、Ｒ、第１速〜第４速が選択さ
れる。

【００１８】レンジ切換用アクチュエータ13の操作ロッ
ド17の延長部の上面に、段差のある窪みが形成され、ポ
ジションスイッチ85のセンサが窪みに対向して配設され
る。操作ロッド17の窪みの段差は、操作ロッド17がレン
ジチェンジ部３，６の高速側レンジ及び低速側レンジの
どちらに位置するかに対応しており、ポジションスイッ
チ85によって高速側レンジ又は低速側レンジのどちらに
にあるかを判別される。そして、高速側レンジに位置す
るときはハイランプ86が点灯し、低速側レンジに位置す
るときはローランプ87が点灯する。環状で外周に凹凸の
あるパルサー89が出力軸11に連結され、パルサー89の表
面に回転数検出センサ90の先端が当接するように配設さ
れる。回転数検出センサ90の出力信号はスピードディテ
クタ91に伝えられ、回転数検出センサ90で検出された回
転数が、スピードディテクタ91の設定回転数以上のと
き、ブザー92が鳴り、低速側電磁弁58を出口ポートと排
気ポートとが連通した状態（高速側）に保つ。従って、
レンジチェンジ部３，６を高速側レンジから低速側レン
ジに切り換えようとするとき、切換後のトランスミッシ
ョンの回転数が高い（設定回転数以上）と、ブザー92が
鳴り、低速側電磁弁58が高速側の位置に維持され、低速
側レンジへの切換が実現しない。このようにして、回転
部分の高速回転による損傷が防止される。

【００１９】本発明の実施例の操作装置を第２形変速機
に適用した場合、図２(a) のシフトレバーノブ51に第１
スイッチ54が内蔵され、シフトレバーノブ51の側部にス
イッチは取り付けられない。シフトレバーノブ51の上下
移動により第１スイッチ54が開閉され、第１スイッチ54
が開閉によりレンジチェンジ部３のレンジシフトが行わ
れる。図２(b) に示されるように、左右の３段階につい
てシフトレバー32を揺動すればよく、シフトレバー32の
操作範囲は適切であり、シフトレバーノブ51の上下移動
により第１スイッチ54が開閉されるので、第１スイッチ
54の開閉操作が容易であり操作し易い。本発明の実施例
の操作装置を第１形変速機に適用した場合、図２(a) の
シフトレバーノブ51の側部に第２スイッチ52が取り付け
られ、第１スイッチ54がシフトレバーノブ51に内蔵され
る。第２スイッチ52の操作により高速・低速切換部の切
換が行われ、第１スイッチ54の操作によりレンジチェン
ジ部３のレンジシフトが行われる。シフトレバーノブ51
の上下移動により第１スイッチ54の開閉がなされ、第２
スイッチは従来どおり揺動操作され、第２スイッチと第
１スイッチとの設置箇所及び操作方法が異なるので、第
２スイッチ及び第１スイッチを容易に判別することがで
きる。従って、不注意により２個のスイッチを混同し、
スイッチの操作をミスすることが防止できる。図２(b)
に示されるように、左右の３段階についてシフトレバー
32を揺動すればよく、シフトレバー32の操作範囲は適切
であり、操作性が良い。

【００２０】

【発明の効果】本発明では、メイン変速部及びレンジチ
ェンジ部が配設され、第１スイッチの操作によりレンジ
チェンジ部のレンジシフトが行われる変速機の操作装置
において、第１スイッチがシフトレバーノブに内蔵さ
れ、シフトレバーノブの上下移動により第１スイッチの
開閉がなされる。従っては、レンジチェンジ部のレンジ
シフトのためのスイッチの操作性がよく操作し易い。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例のシステム図である。

【図２】図２(a) は本発明の実施例の第１スイッチの断
面図であり、図２(b) は本発明の実施例のシフトレバー
の変速操作パターンを示す図である。

【図３】従来の第１形変速機の操作装置を示す一部破断
の側面図である。

【図４】従来の第１形変速機の操作装置のレンジ切換用
アクチュエータの制御装置を示す図である。

【図５】図５(a) は従来の第１形変速機の操作装置のシ
フトレバーノブの第１例の斜視図であり、図５(b) はシ
フトレバーの変速操作パターンの第１例を示す図であ
る。

【図６】図６(a) は従来の第１形変速機の操作装置のシ
フトレバーノブの第２例の斜視図であり、図６(b) はシ
フトレバーの変速操作パターンの第２例を示す図であ
る。

【図７】従来の第２形変速機の操作装置を示す一部破断
の側面図である。

【図８】図８(a) は従来の第２形変速機の操作装置のシ
フトレバーノブの第１例の斜視図であり、８５(b) はシ
フトレバーの変速操作パターンの第１例を示す図であ
る。

【図９】図９(a) は従来の第２形変速機の操作装置のシ
フトレバーノブの第２例の斜視図であり、図９(b) はシ
フトレバーの変速操作パターンの第２例を示す図であ
る。

【符号の説明】

２メイン変速部３レンジチェンジ部５メイン変速部６レンジチェンジ部 51 シフトレバーノブ 54 第１スイッチ

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】メイン変速部及びレンジチェンジ部が配
設され、第１スイッチの操作によりレンジチェンジ部の
レンジシフトが行われる変速機の操作装置において、第
１スイッチがシフトレバーノブに内蔵され、シフトレバ
ーノブの上下移動により第１スイッチの開閉がなされる
ことを特徴とする変速機の操作装置。