JPH06328850A - 印字用テープ - Google Patents

印字用テープ

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JPH06328850A
JPH06328850A JP5141370A JP14137093A JPH06328850A JP H06328850 A JPH06328850 A JP H06328850A JP 5141370 A JP5141370 A JP 5141370A JP 14137093 A JP14137093 A JP 14137093A JP H06328850 A JPH06328850 A JP H06328850A
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JP
Japan
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thermal head
tape
printing tape
layer
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JP5141370A
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English (en)
Inventor
Takahiro Norimatsu
隆弘 乗松
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Brother Industries Ltd
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Brother Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 サーマルヘッドを印字用テープ上でスムース
に相対摺動させつつ印字することができるとともに、か
かる摺動によってもサーマルヘッドを摩耗させることな
くサーマルヘッド寿命の長期化を図ることができる印字
用テープを提供する。 【構成】 基材シート1上に感熱剤層2を形成するとと
もに、感熱剤層2上にオーバーコート層7を形成し、更
に、オーバーコート層7上に常温硬化型シリコン樹脂を
主成分とする保護層8を形成してサーマルヘッドTHを
保護層8上で相対摺動させながら印字を行なうように構
成する。これにより、サーマルヘッドTHは印字用テー
プT上でスムースに相対摺動させられ、また、かかる摺
動によってもサーマルヘッドTHは摩耗することなく寿
命の長期化が図られ得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はサーマルヘッドにより印
字用テープ上に文字等を印字した後、印字用テープの印
字面に剥離紙付両面粘着テープを貼付することにより印
字テープを作成するテープ印字装置に使用される印字用
テープに関し、特に、サーマルヘッドを印字用テープ上
で相対的に摺動させながら文字等の発熱印字を行なう際
に、サーマルヘッドの摩耗を防止することによりサーマ
ルヘッド寿命の長期化を図り得る印字用テープに関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、この種の印字用テープとして
各種のテープが提案されており、かかる印字用テープ
は、一般に、フィルム状のテープ基材上に感熱剤層を塗
布形成することにより構成されている。ここに、感熱剤
層としては、クリスタルバイオレットラクトン(CV
L)等のロイコ染料とフェノール性化合物のような有機
酸との混合物から形成されており、かかる感熱剤層はサ
ーマルヘッド等を介して加熱されることにより発色可能
なものである。これより、印字用テープ上に文字等が発
色形成されるものである。
【0003】また、サーマルヘッドは、前記印字用テー
プがサーマルヘッドに接触して摺動している間に(サー
マルヘッドの相対摺動の間に)発熱印字を行なうもので
あり、サーマルヘッドが印字用テープ上をスムースに相
対摺動されないと印字に支障を生じることから、従来の
印字用テープにおいては感熱剤層上に、ポリビニルアル
コール等の水溶性樹脂中に滑剤として酸化カルシウム等
の微粒子を分散させてなる滑剤層が形成されている。こ
れより、サーマルヘッドを介して前記印字用テープに文
字等の印字を行なう場合、滑剤層上でサーマルヘッドを
スムースに相対摺動させつつサーマルヘッドにより感熱
剤層を加熱して文字等を印字用テープに印字することが
できるものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の印字用テープにおいては、サーマルヘッドと印字用
テープとの間の滑りを良好なものとすべく、感熱剤層上
にポリビニルアルコール等の水溶性樹脂中に滑剤として
酸化カルシウム等の微粒子を分散させてなる滑剤層が形
成されており、かかる滑剤層中に含有される微粒子は、
サーマルヘッドが滑剤層上を相対摺動する間に滑剤層の
表面に露出されていく。そして、このように滑剤層の表
面に露出された微粒子を介して、サーマルヘッドの表面
が削られてしまう虞が存する。この結果、サーマルヘッ
ドの表面は、前記印字用テープを使用して印字動作を繰
り返す間に摩耗してしまい、これよりサーマルヘッドの
寿命が著しく短くなってしまうという問題が残存してい
た。
【0005】本発明は前記従来技術の問題点を解消する
ためになされたものであり、サーマルヘッドを印字用テ
ープ上で相対摺動させながら文字等の発熱印字を行なう
際に、サーマルヘッドを印字用テープ上でスムースに相
対摺動させつつ印字することができるとともに、かかる
摺動によってもサーマルヘッドを摩耗させることなくサ
ーマルヘッド寿命の長期化を図ることができる印字用テ
ープを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
本発明は、印字用テープにサーマルヘッドの発熱素子を
介して文字等の印字を行なうとともに、片面に剥離紙を
有する両面粘着テープの粘着面を印字用テープの印字面
に貼付することにより印字テープを作成するテープ印字
装置に使用される印字用テープにおいて、前記印字用テ
ープの文字等が印字される面に形成され、サーマルヘッ
ドの発熱素子により発色可能な感熱剤層と、前記感熱剤
層上に形成され、常温硬化型シリコン樹脂を主成分とす
る保護層とを設けた構成とされる。また、前記感熱剤層
と前記保護層との間に、オーバーコート層を形成した構
成とされる。
【0007】ここに、感熱剤層はロイコ染料、ロイコ染
料と熱時発色反応を起こしロイコ染料を発色させる顕色
剤、これらのロイコ染料と顕色剤との間の発色反応を促
進する発色促進剤、ロイコ染料と顕色剤とを結合するバ
インダ、その他顔料、助剤等から構成される。例えば、
本発明の感熱剤層に適用可能なロイコ染料としては、以
下のものがある。
【0008】(イ)トリフェニルメタン系染料 3,3−ビス(P−ジメチルアミノフェニル)−フタリ
ド、3,3−ビス(P−ジメチルアミノフェニル)−6
−ジメチルアミノフタリド(別名クリスタルバイオレッ
トラクトン)、3,3−ビス(P−ジメチルアミノフェ
ニル)−6−クロルフタリド、3,3−ビス(P−ジブ
チルアミノフェニル)フタリド(別名マラカイトグリー
ンラクトン)。
【0009】(ロ)フルオラン系染料 3−ジメチルアミノ−6−メトキシフルオラン、3−ジ
メチルアミノ−6−メチル−7−クロロフルオラン、3
−ジメチルアミノ−5−メチル−7−ジベンジルアミノ
フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−クロロフルオラ
ン、3−ジエチルアミノ−7−メトキシフルオラン、3
−ジエチルアミノ−7−メチルアミノフルオラン、3−
ジエチルアミノ−7−ジベンジルアミノフルオラン、3
−ジエチルアミノ−7−(N−メチルアニリノ)フルオ
ラン、3−ジエチルアミノ−7−オルトクロロアニリノ
フルオラン、3−ジエチルアミノ−7,8ベンゾフルオ
ラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−クロロフ
ルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニ
リノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7
−P−ブチルアニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ
−5−メチル−7−ジベンジルアミノフルオラン、3−
モルホリノ−5,6ベンゾフルオラン、3−エチル−6
−メチル−7−アニリノフルオラン、2−アニリノ−6
−ジエチルアミノフルオラン、3−(N−メチル−N−
シクロヘキシルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフ
ルオラン。
【0010】(ハ)フェノチアジン系染料 ベンゾイルロイコメチレンブルー、2,2ジメチルロイ
コメチレンブルー、P−アニソイルロイコメチレンブル
ー、N−ビバリルロイコメチレンブルー、 (ニ)ローダミンラクタム系染料 N−フェニルローダミンβラクタム、アードローダミン
βサルトン。 (ホ)スピロピラン系染料 ベンゾ−β−ナフトスピロピラン、1,3,3−トリメ
チル−6’−クロル−8’−メトキシ−インドリノベゾ
スピロピラン。
【0011】また、顕色剤としてはフェノール性化合物
が使用され、かかるフェノール性化合物は常温以上で液
化、又は気化して前記ロイコ染料と反応し、ロイコ染料
を発色させるものである。フェノール性化合物として
は、例えば、以下のものがある。 4,4’−イソプロピリデンジフェノール(ビスフエノ
ールA)、4,4’−イソプロピリデンビス(2−クロ
ロフェノール)、4,4’−イソプロピリデンビス(2
−メチルフェノール)、4,4’−イソプロピリデンビ
ス(2−tert−ブチルフェノール)、4,4’−s
ec−ブチリデンフェノール、4,4’−シクロヘキシ
リデンフェノール、4−tert−ブチルフェノール、
4−tert−オクチルフェノール、4−tert−オ
クチルカラコール、4−フェニルフェノール(P−フェ
ニルフェノール)、4−ヒドロキシジフエノキシド、
2,2’−ジヒドロキシジフェノール、αナフトール、
βナフトール、メチル−4−ヒドロキシベンゾエート、
ベンジル−4−ヒドロキシベンゾエート、エチル−4−
ヒドロキシベンゾエート、プロピル−4−ヒドロキシベ
ンゾエート、4−ヒドロキシ−アセトフエノール、ノボ
ラック型フェノール樹脂、ハロゲン化ノボラック型フェ
ノール樹脂、その他フェノール重合体等。
【0012】更に、発色促進剤としては、ステアリン酸
アミド、ステアリン酸メチレンビスアミド、オレイン酸
アミド、パルミチン酸アミド、抹香オレイン酸アミド、
ヤシ脂肪酸アミド等が適用可能である。また、バインダ
としては、以下のような化合物が適用可能である。例え
ば、ポリビニルアルコール、澱粉又はその変性物及び誘
導体、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロー
ス、カルボキシメチルセルロース、アラビヤゴム、ゼラ
チン、カゼイン、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル
アミド、ポリアクリル酸塩、スチレン/無水マレイン酸
共重合物、イソブチレン/無水マレイン酸共重合物、ス
チレン/ブタジエン共重合物、ポリ酢酸ビニル、ポリア
クリル酸エステル等がある。
【0013】その他感熱剤層には、タルク、クレー、シ
リカ、酸化チタン、尿素ホルマリン樹脂等の白色顔料、
更に、各種ワックス、高級脂肪酸金属塩、高級脂肪酸ア
ミド、分散剤、潤滑剤、消泡剤等の助剤が含有されても
よい。尚、感熱剤層は、固形分換算で2−20g/m
2 、特に、5−10g/m2 の範囲で塗布形成されるの
が望ましい。
【0014】次に、オーバーコート層は、後述する常温
硬化型シリコン樹脂溶液中に含有される溶剤により感熱
剤層が侵されることを防止すべく必要に応じて設けられ
るものであり、かかるオーバーコート層を形成する化合
物としては、例えば、ポリビニルアルコール、メチルセ
ルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロ
ース、ポビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、澱
粉、ゼラチン、メトキシセルロース等が適用可能であ
る。また、オーバーコート層は感熱剤層を水分から保護
することを主な目的としており、これよりオーバーコー
ト層には耐水化剤が含有される。ここに、耐水化剤とし
ては、ホルマリン、グリオキサール、クロム明ばん、メ
ラミン、メラミンホルマリン、ポリアミド樹脂、ポリア
ミド・エピクロルヒドリン樹脂等が適用可能である。
尚、オーバーコート層は、固形分換算で0.5−10g
/m2 、特に、1−5g/m2 の範囲で塗布形成される
のが望ましい。
【0015】また、オーバーコート層上に形成される保
護層は、常温硬化型シリコン樹脂を主成分として構成さ
れる樹脂保護層であり、かかる常温硬化型シリコン樹脂
は、他の樹脂、例えば、ポリビニル系、ポリウレタン
系、ポリアクリル系、ポリエステル系、ポリエチレン
系、ポリアミド系、ポリカーボネート系、シリコン系等
の樹脂と混合されて使用されたり、また、常温硬化型シ
リコン樹脂が単独で使用される。ここに、前記常温硬化
型シリコン樹脂として適用可能なものとしては、室温硬
化型レジン系シリコン、室温硬化型ゴム系シリコン等が
あり、具体的には、各種のシリコンコーティング剤(例
えば、東レダウコーニング・トリコーン社製のSR24
10、SR2411、SE5060、SE5070、S
E1980)が適用できる。
【0016】また、印字用テープの基材となる基材シー
トとしては、ポリエステルフィルム、ポリアミドフィル
ム、ポリプロピレンフィルム、塩化ビニルフィルム等の
プラスチックフィルムが使用される。更に、両面粘着テ
ープはテープ基材の両面に粘着剤層を形成し、一方の粘
着剤層上に剥離紙を貼付することにより構成される。
【0017】ここに、テープ基材としては、和紙、ポリ
エチレンフィルム、ポリエステルフィルム、ポリプロピ
レンフィルム、セロファンフィルム等が使用可能であ
る。また、粘着剤層を形成する粘着剤としては、溶剤型
アクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤、水溶性粘着剤、ホッ
トメルト粘着剤、エマルジョン系粘着剤等の粘着剤が使
用される。更に、剥離紙としては、グラシン紙、上質
紙、クラフト紙、ポリエチレンラミネート紙、ポリエス
テルフィルムの両面にシリコンをコートしたものを使用
するのがよい。尚、必要に応じて、テープ基材上に粘着
剤層を形成する前に、グラビアインク、フレキソインク
等をテープ基材上に塗布、印刷して模様等により着色し
てもよい。このようにテープ基材を着色すれば、カラフ
ルな地色中に文字等を効果的に浮かび上がらせた印字テ
ープを作成することができる。
【0018】前記各成分から印字用テープを作成するに
は、先ず、ロイコ染料とバインダとの分散液、及び、顕
色剤とバインダとの分散液を調整し、それぞれを一にし
て混合攪拌して感熱剤塗料を調整する。かかる感熱剤塗
料をバー、エアーナイフ、コンマ、リバースロール、グ
ラビアロール等の塗布装置により基材シートの一面に塗
布し、その後熱風により乾燥させて感熱剤層を形成す
る。この後、感熱剤層上にオーバーコート剤を前記塗布
装置により塗布し、乾燥させてオーバーコート層を形成
する。このオーバーコート層は、常温硬化型シリコン樹
脂溶液中の溶剤が感熱剤層に影響を与える虞がある場合
に、その溶剤から感熱剤層を保護する作用を行なう。そ
して、更に、常温硬化型シリコン樹脂溶液をオーバーコ
ート層上に塗布乾燥して保護層を形成する。これによ
り、印字用テープが作成される。
【0019】また、両面粘着テープは、テープ基材(グ
ラビアインク等が塗布される場合には、そのグラビアイ
ンクが塗工されたテープ基材)の一面に粘着剤を前記塗
布装置により塗布し、乾燥させて後剥離紙を貼付し、更
に、テープ基材の他面に粘着剤を塗布、乾燥させること
により作成される。尚、剥離紙に粘着剤を塗布、乾燥さ
せた後テープ基材の一面に貼付し、更に、テープ基材の
他面に粘着剤を塗布、乾燥させても両面粘着テープを作
成することができる。
【0020】
【作用】前記構成を有する本発明では、印字時において
文字等がサーマルヘッドを介して印字用テープ上に印字
される。このとき、サーマルヘッドは、印字用テープの
感熱剤層上に形成され常温硬化型シリコン樹脂を主成分
とする保護層上を相対摺動しながら印字を行い、これに
より印字用テープの基材シート上に形成された感熱剤層
がサーマルヘッドの発熱素子により発色され、感熱剤層
に文字等が形成される。ここに、印字用テープの感熱剤
層上には、シリコン樹脂を主成分とする保護層が形成さ
れており、かかる保護層が有する滑り性、耐熱性、柔軟
性を介してサーマルヘッドは、摩耗されることなく保護
層上を極めてスムースに相対摺動され得るものである。
このように印字用テープ上に文字等が印字された後、印
字用テープの印字面が両面粘着テープの粘着面に貼付さ
れ、文字等を形成してなる印字テープが作成される。
【0021】
【実施例】以下、本発明を具体化した実施例に基づいて
図面を参照しつつ詳細に説明する。先ず、図1に基づい
て本実施例に係る印字用テープT及び両面粘着テープU
の構成について説明する。図1は印字用テープT及び両
面粘着テープUを模式的に示す断面図であり、印字用テ
ープTは基材シート1、感熱剤層2、オーバーコート層
7、及び、保護層8からなる。基材シート1の一面(図
1中下面)には感熱剤層2が形成されている。また、感
熱剤層2の下面には、オーバーコート層7が形成されて
おり、更に、オーバーコート層7の下面には保護層8が
形成されている。また、両面粘着テープUは、テープ基
材4の両面に形成された粘着剤層3、5を有し、下方の
粘着剤層5の下面に剥離紙6が貼付されることにより構
成されている。
【0022】次に、このように構成される印字用テープ
T及び両面粘着テープUの作成方法について説明する。 1.印字用テーフ゜の作成 (1)基材シート 基材シート1として、厚さ50μmのポリエステルフィ
ルム(東洋紡製クリスパー)を使用した。 (2)感熱剤塗料の調整 感熱剤塗料の調整のため先ず、下記の組成を有するA
液、及び、B液を調整する。
【0023】 (A液) 1.ロイコ染料 クリスタルバイオレットラクトン 15重量部 2.バインダ ポリビニルアルコール20%水溶液 50重量部 3.水 435重量部 (B液) 1.顕色剤 ビスフェノールA 60重量部 2.発色促進剤 ステアリン酸アミド 10重量部 3.バインダ ポリビニルアルコール20%水溶液 100重量部 4.水 300重量部
【0024】前記組成を有するA液、B液を調整した
後、各A液、B液をそれぞれ別々にボールミルにて24
時間分散し、これらの各A液、B液を十分混合攪拌して
感熱剤塗料を調整する。 (3)感熱剤塗料の塗布 前記のように調整した感熱剤塗料を基材シート1の一面
に、乾燥時の塗工量が5g/m2 となるようにグラビア
ロールにて塗布し、その後乾燥して感熱剤層2を形成す
る。 (4)オーバーコート層の塗布形成
【0025】先ず、ポリビニルアルコール(クラレ社
製)、変性NBR(ニトリル・ブタジエンゴム、武田薬
品社製)、及び、自己架橋性アクリル系エマルジョン
(ロームエンドハースト社製)をそれぞれ20%含有す
るオーバーコート溶液を調整し、前記のように形成した
感熱剤層2上に乾燥時の塗工量が2g/m2 となるよう
にグラビアロールにて塗布し、その後乾燥してオーバー
コート層7を形成した。 (5)保護層の塗布形成
【0026】続いて、保護層8を形成すべく下記組成を
有するシリコン樹脂溶液を調整した。 (シリコン樹脂溶液) 1.ポリウレタン(三洋化成社製UA−90) 100重量部 2.ポリウレタン架橋剤(三洋化成社製SCAT−24) 1重量部 3.常温硬化型シリコン樹脂 (東レダウコーニング社製SR2411) 30重量部 4.トルエン 100重量部 前記各組成物を攪拌混合してシリコン樹脂溶液を調整し
た後、オーバーコート層7上に乾燥時の塗工量が2g/
2 となるようにグラビアロールにて塗布し、その後乾
燥して保護層8を形成した。これにより、印字用テープ
Tが作成される。
【0027】2.両面粘着テープの作成 先ず、下記組成を有する粘着剤を調整する。 (粘着剤) 1.油脂(一方社製油脂 AS−2050) 100g 2.イソシアネート系硬化剤(一方社製 B−45) 2g 3.酢酸エチル 30g
【0028】前記各成分を攪拌混合して粘着剤を調整し
た後、両面にシリコン塗工してなる厚さ60μmの剥離
紙6(サンエー化学工業製DGN−70)の一方のシリ
コン塗工面に、粘着剤を乾燥時20g/m2 となるよう
にコンマコーターにより塗工して粘着剤層5を形成す
る。このときの、乾燥温度は120℃で十分乾燥された
状態であった。
【0029】次に、テープ基材4として厚さ12μmの
ポリエステルフィルム(帝人テトロンS−12)を粘着
剤層5上に貼付し、この後、ポリエステルフィルム上に
前記と同様の条件下で粘着剤を塗工し、120℃にて十
分乾燥させて粘着剤層3を形成することにより両面粘着
テープUを作成した。
【0030】3.比較印字用テープの作成 前記した印字用テープTを使用して印字した場合のサー
マルヘッドの摩耗量の比較を行なうため、比較印字用テ
ープVを下記要領にて作成した。ここで、比較印字用テ
ープVは、図2に示すように、基本的に前記した印字用
テープTと同様の構成を有しており、比較印字用テープ
Vでは、常温硬化型シリコン樹脂を主成分とする保護層
8が設けられておらず、オーバーコート層P中に固形分
比で5%の酸化カルシウムの微粒子が含有されている点
で前記印字用テープTとは異なっている。尚、図2中に
示されている両面粘着テープUは、前記において説明し
た図1中に示されている両面粘着テープUと同一のもの
である。
【0031】4.印字テスト 続いて、前記のように作成された印字用テープT、比較
印字用テープV、及び、両面粘着テープUを使用してサ
ーマルヘッドにおける摩耗量の比較を行なうため印字テ
ストを行なった。かかる印字テストは、サーマルヘッド
を有する印字装置として熱転写プリンタ(エプソン社製
AP−1000)を使用し、各印字用テープT、比較印
字用テープVを10km印字走行させた時におけるサー
マルヘッドの摩耗量をマイクロメータにより測定するこ
とにより行なわれた。ここに、サーマルヘッドTH(図
3参照)の摩耗量としては、印字前と印字後におけるサ
ーマルヘッドTHの高さ寸法Hを測定し、測定により得
られた変化量を摩耗量とした。
【0032】このときの測定結果が図4に示されてい
る。図4は印字テストによるサーマルヘッドTHの摩耗
量の変化を示すテーブルであり、かかるテーブルから明
かなように、比較印字用テープVを使用した場合にはサ
ーマルヘッドTHの高さ寸法Hが、印字前においては
3.428mmであったものが印字後においては3.4
23mmに減少している。これよりサーマルヘッドTH
は印字テスト中に比較印字用テープVとの間で相対摺動
した結果、0.005mm摩耗したことが分かる。この
ような摩耗が発生したのは、比較印字用テープVの場合
には、前記したように、オーバーコート層P中に酸化カ
ルシウムの微粒子が含有されていることから、印字テス
ト中にサーマルヘッドTHが酸化カルシウムの微粒子に
より削られたことに起因するものと考えられる。
【0033】これに対して、印字用テープTを使用した
場合には、印字前におけるサーマルヘッドTHの高さ寸
法Hは3.435mmであり、また、印字後におけるサ
ーマルヘッドTHの高さ寸法Hも3.435mmである
ことから、印字テストの前後で高さ寸法Hは何ら変化し
ていないことが分かる。これより、印字用テープTの場
合には、印字テスト中にサーマルヘッドTHは摩耗して
いないことが明かである。このように印字用テープTの
場合にサーマルヘッドTHの摩耗が生じないのは、印字
中にサーマルヘッドTHは常温硬化型シリコン樹脂の保
護層8上をスムースに相対摺動し、かかる保護層8の特
性に起因してサーマルヘッドTHの摩耗が生じなかった
ものと考えられる。これにより、印字用テープTを使用
すれば、サーマルヘッドTHの寿命を格段に長くするこ
とができる。
【0034】以上詳細に説明した通り本実施例に係る印
字用テープTでは、基材シート1上に感熱剤層2を形成
するとともに、感熱剤層2上にオーバーコート層7を形
成し、更に、オーバーコート層7上に常温硬化型シリコ
ン樹脂を主成分とする保護層8を形成してサーマルヘッ
ドTHを保護層8上で相対摺動させながら印字を行なう
ようにしたので、サーマルヘッドTHを印字用テープT
上でスムースに相対摺動させつつ印字することができ、
また、かかる摺動によってもサーマルヘッドTHを摩耗
させることなくサーマルヘッドTHの寿命の長期化を図
ることができる。更に、感熱剤層2と保護層8との間に
オーバーコート層7を形成したので、保護層8を構成す
るシリコン樹脂溶液を塗布する際においても、かかるシ
リコン樹脂溶液に含有されている溶剤が感熱剤層2に悪
影響を与えることを確実に防止することができる。尚、
本発明は前記実施例に限定されるものではなく、本発明
の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能で
あることは勿論である。
【0035】
【発明の効果】以上説明した通り本発明は、サーマルヘ
ッドを印字用テープ上で相対摺動させながら文字等の発
熱印字を行なう際に、サーマルヘッドを印字用テープ上
でスムースに相対摺動させつつ印字することができると
ともに、かかる摺動によってもサーマルヘッドを摩耗さ
せることなくサーマルヘッド寿命の長期化を図ることが
できる印字用テープを提供することができ、その産業上
奏する効果は大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】印字用テープと両面粘着テープを模式的に示す
断面図である。
【図2】比較印字用テープと両面粘着テープを模式的に
示す断面図である。
【図3】サーマルヘッドの側面図である。
【図4】印字テストによるサーマルヘッドの摩耗量の変
化を示すテーブルである。
【符号の説明】
1 基材シート 2 感熱剤層 3 粘着剤層 4 基材テープ 5 粘着剤層 6 剥離紙 7、P オーバーコート層 8 保護層 H 高さ寸法 T 印字用テープ TH サーマルヘッド U 両面粘着テープ V 比較印字用テープ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 印字用テープにサーマルヘッドの発熱
    素子を介して文字等の印字を行なうとともに、片面に剥
    離紙を有する両面粘着テープの粘着面を印字用テープの
    印字面に貼付することにより印字テープを作成するテー
    プ印字装置に使用される印字用テープにおいて、 前記印字用テープの文字等が印字される面に形成され、
    サーマルヘッドの発熱素子により発色可能な感熱剤層
    と、 前記感熱剤層上に形成され、常温硬化型シリコン樹脂を
    主成分とする保護層とを設けたことを特徴とする印字用
    テープ。
  2. 【請求項2】 前記感熱剤層と前記保護層との間に、
    オーバーコート層を形成したことを特徴とする請求項1
    記載の印字用テープ。
JP5141370A 1993-05-20 1993-05-20 印字用テープ Pending JPH06328850A (ja)

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