JPH06328641A - 積層ポリアミドフィルム - Google Patents

積層ポリアミドフィルム

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JPH06328641A
JPH06328641A JP12023193A JP12023193A JPH06328641A JP H06328641 A JPH06328641 A JP H06328641A JP 12023193 A JP12023193 A JP 12023193A JP 12023193 A JP12023193 A JP 12023193A JP H06328641 A JPH06328641 A JP H06328641A
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polyamide film
adhesive
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laminated
printing ink
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JP12023193A
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Yuichi Baba
雄一 馬場
Toshiyuki Suzuki
俊之 鈴木
Katsuro Kuze
勝朗 久世
Tsutomu Isaka
勤 井坂
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Toyobo Co Ltd
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Toyobo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ポリアミドフィルムと印刷インキの接着性が
良好で湿潤時やボイル処理後においても高い接着性が保
たれ、いかなる印刷インキを用いても印刷インキのゲル
化を起こさず、グラビア版の目詰りのない良好な印刷操
業性が得られ、半調印刷性に優れており、かつ積層処理
フィルムをロール状で熟成処理する時の耐ブロッキング
性や滑性が良好である、という特性を合わせ持つ積層ポ
リアミドフィルムを提供する。 【構成】 ポリアミドフィルムの少なくとも片面に、 (イ)有機溶剤可溶性の線状ポリエステル (ロ)メチロール化メラミンのエーテル化物 を含有する接着剤組成物からなる接着性改質層を設けた
ことを特徴とする積層ポリアミドフィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリアミドフィルム上
に接着性改質層を設けることによって、接着性改質層の
上に設けられる印刷インキ層との接着力を向上させた積
層ポリアミドフィルムに関する。詳細には、例えば水分
含有食品や薬品等の包装袋等として使用したり、あるい
はさらに沸水処理やレトルト処理等の過酷な処理を加え
ても、水分等の層間浸入によって剥離を生じないだけの
優れた耐水性接着性を有し、また特定印刷インキを用い
てもインキのゲル化によるグラビア版の目詰りが無く、
半調印刷性に優れ、積層フィルムをロール状で熟成処理
した時の耐ブロッキング性や滑性が良好な積層ポリアミ
ドフィルムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】二軸延伸ポリアミドフィルムは、強靭
性、耐ピンホール性、耐屈曲性および耐熱性等に優れて
おり、各種分野で汎用されている。例えば包装袋として
使用する際には、一般的には二軸延伸ポリアミドフィル
ムの少なくとも片面に、必要により印刷を施した後に、
接着剤層を設けた上へドライラミネート法によってシー
ラント層を設けるか、あるいはアンカーコート剤層を設
けた上に押出ラミネート法によりシーラント層を設ける
等の方法によってポリアミドフィルム積層体とし、該積
層体を用いて袋を作成している。この包装袋は、内容物
を充填後、開口部をヒートシールして、味噌や醤油等の
調味料、或はスープやレトルト食品等の水分含有飲・食
品あるいは薬品等を包装して一般消費者に提供するもの
である。
【0003】ところが、二軸延伸ポリアミドフィルム積
層体を形成する各層の界面に水分が浸入すると、層間接
着力、特にポリアミドフィルムと印刷インキ層との界面
の接着力が著しく低下し、包装袋として使用した場合に
破袋してしまうという問題が生じている。特にレトルト
処理あるいはレトルト食品を沸水処理する際、一層破袋
し易くなる。これらの接着性を改良する方法として、特
開平1−244847号において、二軸延伸ポリアミド
フィルムにポリエステルとポリイソシアネートの混合物
を積層する方法が開示された。この方法で得られる積層
ポリアミドフィルムは、確かに層間接着性は改善されて
いるが、特定の印刷インキで印刷した場合に印刷インキ
のゲル化が起こり、印刷に用いるグラビア版の目詰りが
生じるという問題があった。
【0004】一方、近年消費者の購買意欲の増進や商品
価値の増大のため、包装材料に鮮やかな色彩のデザイン
画が印刷されているが、中でも特に半調印刷が美しい外
観を与える点で要求されており、包装材料の半調印刷適
性の向上が急務である。しかし、上記した特許で開示さ
れた積層フィルムは、積層フィルムの熟成工程でのブロ
ッキング阻止および滑性付与の目的で無機滑材であるサ
イロイドが添加されているため、半調印刷に劣るもので
あった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述の従来
技術の問題を解決して、 ポリアミドフィルムと印刷インキの接着性が良好で湿
潤時やボイル処理後においても高い接着性が保たれる いかなる印刷インキを用いても印刷インキのゲル化を
起こさず、グラビア版の目詰りのない良好な印刷操業性
が得られる 半調印刷性に優れている 積層処理フィルムをロール状で熟成処理する時の耐ブ
ロッキング性や滑性が良好である という特性を合わせ持つ積層ポリアミドフィルムを提供
することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、積層ポリアミ
ドフィルムが、ポリアミドフィルムの少なくとも片面
に、(イ)有機溶剤可溶性の線状ポリエステル、および
(ロ)メチロール化メラミンのエーテル化物を含有する
接着剤組成物からなる接着性改質層を積層したものであ
るところに要旨を有する。また、接着剤組成物中に、ア
ンチブロッキング剤として平均粒径が1.0〜5.0μ
mのポリマー粒子を接着剤組成物に対して0.5〜1
0.0重量%添加することは本発明の好ましい実施態様
である。
【0007】
【作用】本発明で用いられるポリアミドフィルム原料と
なるポリアミドとは、アミド結合を有する高分子化合物
であり脂肪族ポリアミドでも芳香族ポリアミドであって
もよく、代表的なポリアミドとしてはナイロン6、ナイ
ロン6−6、ナイロン6−10、ナイロン11、ナイロ
ン12、ポリヘキサメチレンイソフタルアミド、ポリメ
タキシリレンアジパミド、ポリ(ヘキサメチレンイソフ
タルアミド/テレフタルアミド)、ポリ(ヘキサメチレ
ンイソフタルアミド/モノメテルテレフタルアミド)、
ヘキサメチレンイソフタルアミド/テレフタルアミドと
イプシロンカプロラクタムとの共重合体、ヘキサメチレ
ンテレフタルアミドとヘキサメチレンアジパミドとの共
重合体等が非限定的に例示される。
【0008】上記ポリアミドは常法によってフィルム化
される。本発明では、ポリアミドフィルムは未延伸フィ
ルムであっても二軸延伸フィルムであってもよい。二軸
延伸フィルムが特に有用である。なお、目的性能を損な
わない限り、前記ポリアミド中に酸化防止剤、耐光剤、
ゲル化防止剤、滑剤、ブロッキング防止剤、顔料、帯電
防止剤、界面活性剤等を配合することができる。
【0009】本発明においては、上記ポリアミドフィル
ムの少なくとも片面に接着性改質層を設けることが必須
要件である。接着性改質層は、印刷インキ層との接着性
改善のために設けられ、層間接着力を高めるものであ
る。本発明の接着性改質層は、(イ)有機溶剤可溶性の
線状ポリエステル、と(ロ)メチロール化メラミンのエ
ーテル化物を主成分とする接着剤組成物からなるもので
ある。
【0010】接着剤組成物に用いられる(イ)成分であ
る有機溶剤可溶性の線状ポリエステルとは、ポリエステ
ルを構成する酸成分の80〜20モル%がテレフタル酸
で、残りの20〜80モル%がアジピン酸、セバシン酸
等の脂肪族二塩基酸やイソフタル酸、オルソフタル酸、
ジフェニルジカルボン酸等の芳香族二塩基酸から選択さ
れる1種以上の酸成分と、アルコール成分の20〜70
モル%がエチレングリコールで、残りの80〜30モル
%が1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレ
ングリコール、1,4−ブタンジオール、1,3−ブタ
ンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリ
コール、ポリエチレングリコール、1,5−ペンタンジ
オール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,
5−ペンタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,
4−シクロヘキサンジメタノール、ネオペンチルグリコ
ールよりなる群から選択される1種以上のアルコール成
分からなる線状ポリエステルを指す。
【0011】接着剤組成物に用いられる(ロ)成分であ
るメチロール化メラミンのエーテル化物とは、メラミン
とホルムアルデヒドを縮合して得られるメチロール化メ
ラミン誘導体に低級アルコールを反応させてエーテル化
した化合物およびそれらの混合物である。メチロール化
メラミン誘導体としては、例えばモノメチロールメラミ
ン、ジメチロールメラミン、トリメチロールメラミン、
テトラメチロールメラミン、ペンタメチロールメラミ
ン、ヘキサメチロールメラミン等を挙げることができる
が、その架橋形成性からトリメチロール化以上のものが
好ましい。また、上記誘導体の単量体の2〜3個からな
る縮合物もこれに含まれる。
【0012】エーテル化に用いられる低級アルコールと
しては、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプ
ロピルアルコール、n−ブチルアルコール等が挙げられ
る。通常メチルまたはブチルエーテル化メラミンが経済
的で一般的である。反応性と貯蔵安定性とのバランスの
点でブチルエーテル化メラミンが特に優れている。
【0013】(イ)有機溶剤可溶性の線状ポリエステル
と(ロ)メチロール化メラミンのエーテル化物との混合
比率は、線状ポリエステルのヒドロキシル末端基濃度に
応じて変化させればよく、95:5〜50:50(重量
比)が好ましい。(イ)成分の割合が95重量%を超え
ると耐水接着性が低下するので好ましくない。逆に、
(イ)成分の割合が50重量%より少ないと接着剤層の
可撓性が低下するので好ましくない。
【0014】上記接着剤組成物の架橋反応促進のために
触媒を併用することもできる。触媒としては、一般に
は、塩酸、硫酸、リン酸、スルホン酸、酸性リン酸エス
テル等の酸化合物が用いられるがこれらに限定されな
い。触媒の添加量は、触媒の種類等により適宜選択され
るが、一般的には上記接着剤組成物に対して0.05〜
1重量%の添加が好ましい。
【0015】本発明においては、アンチブロッキング剤
として平均粒径が0.5〜5.0μmのポリマー粒子を
上記した接着剤組成物に添加するのが好ましい実施態様
である。ポリマー粒子の平均粒径が0.5μm未満で
は、積層フィルムの熟成工程でのフィルム間のブロッキ
ング防止効果が充分でなくなるので好ましくない。逆
に、5.0μmを超えると半調印刷性が低下するので好
ましくない。
【0016】ポリマー粒子の種類は特に限定されない
が、ポリスチレン系、ポリアクリル酸系、ポリメタクリ
ル酸系、ポリアクリル酸エステル系、ポリメタクリル酸
エステル系、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリイミ
ド系、メラミン系、ポリベンゾグアナミン系等のポリマ
ー粒子が挙げられる。該粒子としては架橋ポリマーの粒
子が好ましい。架橋ポリ(メタ)アクリル酸エステル系
のポリマー粒子が特に好ましく採用される。
【0017】ポリマー粒子の形態等は特に限定されない
が、実質的に球状で、シャープな粒径分布を持つものが
好ましく、単分散のものが特に好ましい。なお、本発明
での粒子の平均粒径は、走査型電子顕微鏡で写真撮影
し、イメージアナライザー装置を用いて水平方向のフェ
レ径を測定し、その平均値を採用している。
【0018】ポリマー粒子は接着剤組成物に対して0.
5〜10.0重量%添加するのが好ましい。1.0〜
5.0重量%がより好ましい適用量である。0.5重量
%未満では、積層フィルムの熟成工程でのフィルム間の
ブロッキング防止効果が充分でなくなるので好ましくな
い。逆に、10.0重量%を超えると半調印刷性が低下
するので好ましくない。
【0019】上記した接着剤組成物は、酢酸エチル、メ
チルエチルケトン、トルエン等の有機溶剤に溶解してポ
リアミドフィルムの少なくとも片面に塗布され、接着性
改質層とされる。塗布方法としては、グラビアロール
法、リバースロール法、ロッド法、ディップ法等通常の
塗布方法を採用し、乾燥後に0.01〜0.5g/m2
となるように塗布する。また、接着性改質層の塗布後4
0℃程度で熟成することによって、その接着性改質効果
は一段と向上する。
【0020】本発明の積層ポリアミドフィルムは、その
特徴を有効に発現するために、ポリアミドフィルム/接
着性改質層/印刷インキ層/接着剤層/シーラント層を
順次設けた構成で実用に供するのが好ましい使用形態で
ある。
【0021】印刷に用いる印刷インキとしては、セルロ
ース誘導体をバインダーとしたインキ、あるいは合成樹
脂をバインダーとしたグラビアインキが主として用いら
れ、特に耐沸水性が要求される場合には、水酸基等の末
端官能基を有する塩化ビニル、ポリエステル、ポリエー
テル、ポリオール等をバインダーとしたインキを、硬化
剤添加系で使用し、前記接着性改質層上へ全面的または
部分部にあるいは任意の図柄として塗工することによっ
て印刷インキ層が形成される。
【0022】また印刷インキ層上にさらに設けられる接
着剤層を形成するための接着剤としては、該接着剤層上
に設けるシーラント層が押出ラミネートによって設けら
れる場合には、イソシアネート系接着剤が好ましく、例
えば、ジイソシアネートと多価アルコールとの反応物で
NCO基を末端に有するポリウレタンまたはNCO基を
末端に有するプレポリマー等の一液型や、ポリイソシア
ネートとポリオールあるいは水酸基を末端に有するポリ
ウレタンプレポリマーとを使用前に混合して用いる二液
型が用いられる。
【0023】一方、シーラント層がドライラミネートに
よって積層される場合に用いられる接着剤としては、ビ
ニル系、アクリル系、ポリアミド系、エポキシ系、ウレ
タン系等が挙げられるが、ポリイソシアネートとポリオ
ールを使用直前に混合して用いるポリウレタン系接着剤
が好ましい。接着剤層はこれらの樹脂の溶液あるいはエ
マルジョンを常法に従って塗布して形成すればよい。
【0024】上記接着剤層上には次にシーラント層が設
けられる。シーラント層は低密度ポリエチレン(LDP
E)、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、アイ
オノマー、ポリプロピレン(PP)等の合成樹脂を押出
ラミネートあるいはドライラミネートにより設ける。
【0025】このようにして得られた本発明の積層ポリ
アミドフィルムを基層とした構成体は、接着性改質層と
フィルム基体との間に水分が浸入しにくく、被包装物の
水分あるいは沸水処理やレトルト処理時の水分等の影響
に対して優れた耐水性が得られる。また印刷インキ層に
対する接着性は、接着性改質層によって充分改善されて
いるため、従来両立が困難であった耐水性と印刷インキ
層に対する接着力の共に優れた積層体が得られるもので
ある。
【0026】
【実施例】以下実施例によって本発明をさらに詳述する
が、下記実施例は本発明を制限するものではなく、前・
後記の趣旨を逸脱しない範囲で変更実施することは全て
本発明の技術範囲に包含される。実施例で用いた測定方
法は次の通りである。
【0027】(1)アンチブロッキング性 接着性改質層をコートした直後(熟成処理前)の積層フ
ィルムの接着性改質層面と非コート面とを重ね合せ、1
5×20cmの面積に20kgの加重をかけ、50℃で
24時間放置後、ASTM−D−1893−67に準じ
剥離抵抗値を測定した。 (2)耐スクラッチ性 JIS L0823に準じ、熟成処理後の積層フィルム
の接着性改質層同士を東洋精機製堅牢度用摩擦試験機に
より、200gfの荷重の下、100回摩擦試験を行な
った。試験前後の曇価をJIS K6714に従って東
洋精機製ヘーズテスターJで測定し、試験前後の曇価の
差(ΔH)を下記の基準により評価した。 評価 : ΔH ◎ : 0 〜0.2 ○ : 0.2〜0.5 △ : 0.5〜1.0 × : 1.0超
【0028】(3)半調印刷性 グラビアロール(スクリーン150線×30μm×30
%)で印刷した包装材料の表面に発生したインキピンホ
ールを、ライトスコープを用い、倍率30倍で27cm
2 の面積を観察し、1cm2 当りの個数で判定した。 評価 : 1cm2 当りのインキピンホール数 ◎ : 0〜 5ケ ○ : 6〜 50ケ △ : 51〜100ケ × : 101ケ以上 (4)グラビア版の目詰り 東洋インキ社製のNewLPスーパー藍色インキを用い
グラビアロール(スクリーン150線×30μm×30
%)で、熟成処理後の積層フィルムの接着性改質層面に
4000mにわたって印刷し、グラビア版メッシュの目
詰りの有無を測定した。
【0029】(5)剥離強度 後述の実施例1に記載の方法で積層した積層体および包
装体の剥離強度を200mm/分の引張速度で測定し
た。「常態」は積層体そのものの、「ボイル処理後」は
包装体を95℃で30分間ボイル処理したサンプルの剥
離強度を測定した。「Dry」の条件は、空気中にて測
定、ボイル処理後のものは付着水分を拭きとって測定し
た。「Wet」の条件は、剥離界面に水滴を滴下して測
定した。 (6)ボイルパンクテスト 後述の実施例1に記載の方法で積層した積層体を内寸1
0cm×15cmの三方袋に製袋し、内部に水20m
l、空気200mlを充填後開口部を密閉した。この密
閉袋10ケを98〜100℃で10分間ボイル処理した
時のパンク率を測定した。
【0030】実施例1 表面張力が37dyne/cmの二軸延伸ポリアミドフ
ィルムをテンター法により製造した。線状ポリエステル
樹脂(バイロン300、東洋紡績社製)、ブチル化エー
テルメラミン(メラミンJ−840、大日本インキ化学
工業社製)、架橋促進触媒(ベッカミンP198、大日
本インキ化学工業社製)および平均粒径が2.0μmの
球状でほぼ単分散の粒径分布を持つ架橋ポリメチルメタ
クリレート粒子を、それぞれ100:15:0.20:
3(固形分重量比)となるように混合し、固形分濃度4
%になるようにトルエン/メチルエチルケトン(7/3
容量比)で希釈調製した。この混合液を前記ポリアミド
フィルム上に、グラビアコート法で0.1g/m2 とな
るように塗布して乾燥した後、40℃で2日間熟成を行
ない接着性改質層を形成した。得られた積層フィルムの
特性を上記(1)〜(4)の方法で評価し表1に示し
た。
【0031】さらに接着性改質層上に、グラビアインキ
(NewLPスーパー藍色、東洋インキ社製)をグラビ
ア印刷して印刷インキ層を形成し、次いで一液湿気硬化
型AC剤(T−104、日本ソーダ社製)を塗布してア
ンカーコート層を形成した後、常法に従って低密度ポリ
エチレン(LDPE)押出ラミネートを行なってシーラ
ント層を設け、ポリアミドフィルム積層体を形成し40
℃で熟成した。該積層体および該積層体を三方袋に製袋
しボイル処理した後の特性を上記(5)〜(6)の方法
で評価し表1に併記した。
【0032】比較例1 実施例1において接着性改質層を設けない他は実施例1
と同様に処理した積層フィルム、積層体および包装体の
特性を表1に示す。 比較例2 実施例1において、架橋ポリメチルメタクリレート粒子
に替え、平均粒子径1.8μmの粒度分布のブロードな
不定形シリカを用いる以外実施例1と同様に処理した積
層フィルム、積層体および包装体の特性を表1に示す。
【0033】比較例3 実施例1において、架橋ポリメチルメタクリレート粒子
に替え、平均粒子径2.0μmでほぼ単分散の粒径分布
の球状シリカを用いる以外実施例1と同様に処理した積
層フィルム、積層体および包装体の特性を表1に示す。 比較例4 実施例1における接着剤組成物の組成を、線状ポリエス
テル樹脂(バイロン300、東洋紡績社製)、ポリイソ
シアネート(コロネートL、日本ポリウレタン社製)お
よび平均粒径が2.0μmの球状ではほぼ単分散の粒径
分布の架橋ポリメチルメタクリレート粒子をそれぞれ1
00:100:5(固形分重量比)となるように替えた
以外は実施例1と同様に処理した積層フィルム、積層体
および包装体の特性を表1に示す。
【0034】実施例2 実施例1における接着剤組成物の組成を、線状ポリエス
テル樹脂(バイロン500、東洋紡績社製)、ブチルエ
ーテル化メラミン(メラン20、日立化成社製)および
平均粒径が2.0μmの球状でほぼ単分散の粒径分布の
架橋ポリスチレン系粒子をそれぞれ100:25:3.
5(固形分重量比)となるように変更する以外は実施例
1と同様に処理した積層フィルム、積層体および包装体
の特性を表1に示す。
【0035】実施例3 接着剤組成物の組成を、線状ポリエステル樹脂(バイロ
ン300、東洋紡績社製)、ブチルエーテル化メラミン
(メラミンJ−820−60、大日本インキ化学工業社
製)、架橋促進触媒(ベッカミンP198、大日本イン
キ化学工業社製)および平均粒径が3.0μmのベンゾ
グアナミン・メラミン・ホルムアルデヒド縮合物樹脂粒
子をそれぞれ100:20:0.15:1(固形分重量
比)となるように変更する以外は実施例1と同様に処理
した積層フィルム、積層体および包装体の特性を表1に
示す。
【0036】
【表1】
【0037】本実施例1〜3で得られた接着性改質層を
積層した積層フィルムはアンチブロッキング性、耐スク
ラッチ性、半印刷性およびグラビア版の目詰りのいずれ
の特性も優れていることがわかった。また、接着性改質
層上にグラビア印刷層/アンカーコート層/シーラント
層を順次設けた構成の積層体の接着力は乾燥時および湿
潤時とも良好であった。さらに、該積層体を三方袋に製
袋した包装体はボイル処理後の接着力に優れており、ボ
イルパンク率も低く高品質であった。
【0038】一方、比較例1のものは、接着力が劣り実
用性の低いものであり、比較例2では、アンチブロッキ
ング性、耐スクラッチ性、半調印刷性に劣り低品質であ
った。また比較例3では、耐スクラッチ性が劣ってお
り、比較例4では、印刷インキのゲル化反応によりグラ
ビア版の目詰りが起こり印刷の作業性が劣っていた。
【0039】
【発明の効果】本発明の積層ポリアミドフィルムは、印
刷インキの接着力が良好であるとともに湿潤時やボイル
処理後においても高い接着性が保たれ、いかなる印刷イ
ンキを用いても印刷インキのゲル化が起らずグラビア版
の目詰りが無く印刷の操業性が良好で、半調印刷性に優
れ、さらに、積層処理フィルムをロール状で熟成処理し
た時の耐ブロッキング性や滑り性が良好であり、各種用
途の包装体、特に水物の包装体の材料分野において有用
であり、利用価値が高いフィルムである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 井坂 勤 大阪市北区堂島浜2丁目2番8号 東洋紡 績株式会社本社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリアミドフィルムの少なくとも片面
    に、下記(イ)および(ロ)を含有する接着剤組成物か
    らなる接着性改質層を設けたことを特徴とする積層ポリ
    アミドフィルム。 (イ)有機溶剤可溶性の線状ポリエステル (ロ)メチロール化メラミンのエーテル化物
  2. 【請求項2】 アンチブロッキング剤として平均粒径が
    0.5〜5.0μmのポリマー粒子を上記接着剤組成物
    に対して0.5〜10.0重量%添加したものであるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の積層ポリアミドフィル
    ム。
JP12023193A 1993-05-21 1993-05-21 積層ポリアミドフィルム Pending JPH06328641A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008099891A1 (ja) * 2007-02-14 2008-08-21 Toray Industries, Inc. 易接着性積層熱可塑性樹脂フィルム
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