JPH0632810U - 歯車伝動系の緩衝装置 - Google Patents

歯車伝動系の緩衝装置

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JPH0632810U
JPH0632810U JP7357492U JP7357492U JPH0632810U JP H0632810 U JPH0632810 U JP H0632810U JP 7357492 U JP7357492 U JP 7357492U JP 7357492 U JP7357492 U JP 7357492U JP H0632810 U JPH0632810 U JP H0632810U
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JP
Japan
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gear
transmission
transmission gear
transmission shaft
rotation
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Pending
Application number
JP7357492U
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English (en)
Inventor
裕章 金子
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Subaru Corp
Original Assignee
Fuji Jukogyo KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 シザースギヤと較べて安価かつコンパクトに
構成できるものでありながら、歯車伝動系に発生する回
転変動やトルク変動に伴う衝撃力を緩和して伝動ギヤの
歯面間の叩き騒音を低減でき、ひいては伝動ギヤの耐久
性も向上できる歯車伝動系の緩衝装置を提供する。 【構成】 歯車伝動系を構成する伝動軸1に対して伝動
ギヤ2をその回転により軸方向移動可能に螺合部1a,
2aおよび滑合部1b,2b、1c,2cを介して組付
けると共に、伝動軸1には伝動ギヤ2の端面に緩衝部材
3a,4aを介して当接するストッパ5を設けた歯車伝
動系の緩衝装置。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、歯車伝動系の回転変動、トルク変動に伴って伝動ギヤの歯面に作用 する衝撃力を緩和するようにした歯車伝動系の緩衝装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
歯車伝動系として、例えば汎用エンジンなどのレシプロエンジンに装備されて クランクシャフトの回転をカムシャフトに伝達するタイミングギヤトレーンにお いては、急激な回転変動やトルク変動を伴う。これは、ピストンが圧縮ガス圧や 燃焼ガス圧を順次繰り返し受けることに伴い、フライホィールでは吸収しきれな い回転変動やトルク変動がクランクシャフトに発生するからである。
【0003】 ここで、一般に歯車伝動機構を構成する伝動ギヤは、伝動軸に対してキー結合 、スプライン結合、圧入嵌合などの手段で固定されており、伝動軸に対して相対 回動できない構造となっている。また、歯車伝動系において相互に噛合う伝動ギ ヤの歯面間には、一般にバックラッシュが設けられている。このため、前述のよ うな急激な回転変動やトルク変動を伴う歯車伝動系においては、伝動ギヤの歯面 間に叩き合い現象が生じて叩き騒音が発生し、また歯面の摩耗、損傷により伝動 ギヤの耐久性が低下する。
【0004】 そこで従来は、伝動ギヤの加工精度を高めてバックラッシュを極力小さくした り、あるいは相互に噛み合う伝動ギヤの一方をシザースギヤとしてバックラッシ ュを除去するようにしていた。また、実開昭55−22581号公報に記載のよ うに、伝動ギヤの一側部に凸部を有する回転伝動体を同心状に対向配置し、上記 凸部をダンパを介して伝動歯車に回転伝動可能に嵌合した緩衝機構を設けること も提案されていた。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】 ところで、伝動ギヤの加工精度を高めてバックラッシュを小さくするにも一定 の限度がある。また、シザースギヤは汎用エンジンにとって高価であり、設置ス ペース上にも問題がある。
【0006】 そこで本考案は、シザースギヤと較べて安価かつコンパクトに構成できるもの でありながら、歯車伝動系に発生する回転変動やトルク変動に伴う衝撃力を緩和 して伝動ギヤの歯面間の叩き騒音を低減でき、引いては伝動ギヤの耐久性も向上 できる歯車伝動系の緩衝装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この目的のため本考案による歯車伝動系の緩衝装置は、歯車伝動系を構成する 伝動軸に対して伝動ギヤをその回転により軸方向移動可能に螺合部および滑合部 を介して組付けると共に、伝動軸には伝動ギヤの端面に緩衝部材を介して当接す るストッパを設けたことを手段としている。
【0008】
【作用】
このような手段を採用した歯車伝動系の緩衝装置においては、歯車伝動系に回 転変動やトルク変動が発生して伝動ギヤの歯面に回転方向の衝撃力が作用すると 、伝動ギヤは螺合部により伝動軸に対して衝撃力の作用方向に相対回動しつつ軸 方向に相対移動して緩衝部材を圧縮するのであり、こうして伝動ギヤの歯面に作 用する衝撃力が緩和される。
【0009】 従って、伝動ギヤの歯面間の叩き音が低減すると共に、伝動ギヤの歯面の摩耗 、損傷が軽減されて伝動ギヤの耐久性が向上する。また、構造上の付加部品は伝 動ギヤの軸方向移動を規制する緩衝部材とストッパであり、付加加工はキー溝加 工やスプライン加工に代わる螺合部の加工であるから、シザースギヤ方式とする 場合に較べて安価かつコンパクトな構成となる。
【0010】
【実施例】 以下、本考案の実施例を添付の図面を参照して具体的に説明する。 本考案の第1実施例を示す第1図において、符号1は例えば汎用エンジンの動 弁機構における歯車伝動系を構成する伝動軸を、符号2は伝動ギヤを、符号3, 4は緩衝座を、符号5はストッパをそれぞれ示している。
【0011】 伝動軸1は一端部が端面側に向かって順次小径となる3段に段付き加工された もので、中間の段部には右ねじの雄ネジ1aが螺合部として形成され、両側の大 径段部と小径段部には伝動ギヤ2を回転自在に支持する滑合面1b,1cが滑合 部として同芯円状に形成されている。また、伝動軸1の端面中心部にはネジ孔1 dが形成されている。なお、伝動軸1は図示省略した部分において適宜の軸受に より回転自在に支持されている。
【0012】 伝動ギヤ2は、前記伝動軸1の雄ネジ1a、滑合面1b、滑合面1cに対応し た雌ネジ2a、滑合面2b、滑合面2cがボス部2dの内周に形成されたもので 、螺合部を構成する雌ネジ2aを伝動軸1の雄ネジ1aに螺合することで、滑合 部を構成する滑合面2b,2cがそれぞれ伝動軸1の滑合面1b,1cに嵌合し て伝動軸1に回転自在に支持されている。そしてこの伝動ギヤ2は、図示省略し た歯車伝動系において、例えば駆動ギヤに噛み合って回転動力が伝達されるよう になっている。
【0013】 緩衝座3は、弾性ゴムなどの適宜の緩衝部材3aの両面に金属板3b,3bを 接合したサンドイッチ構造の断面を有するリング状のものであり、その外径は伝 動軸1の外径に略一致している。そしてこの緩衝座3は、滑合面1bを有する伝 動軸1の大径段部に伝動ギヤ2のボス部2dに隣接して装着されており、伝動ギ ヤ2が回転方向の位置合わせのためにその雌ネジ2aを以って伝動軸1にねじ込 まれることで、緩衝座3は伝動ギヤ2のボス部2d端面に若干押圧された状態に セットされている。
【0014】 緩衝座4も緩衝座3と同様に緩衝部材4aの両面に金属板4b,4bを接合し たサンドイッチ構造の断面を有するリング状のものであり、その外径は伝動軸1 の外径に、またその内径は伝動軸1の小径段部の外径に略一致している。そして この緩衝座4は、伝動ギヤ2のボス部2dに隣接して伝動軸1の滑合面1cに嵌 合している。
【0015】 ストッパ5は、ツバ付の六角ボルトからなるもので、そのネジ部5aを伝動軸 1のネジ孔1dにねじ込むことで、ツバからなるストッパ部5bが緩衝座4を介 して伝動ギヤ2のボス部2dを若干押圧しており、こうして伝動ギヤ2が伝動軸 1の軸方向に移動するのを弾性的に規制している。
【0016】 次に、以上のように構成された本考案の第1実施例につき、その作用を説明す る。 歯車伝動系において回転変動や伝達トルクのトルク変動が発生し、図示省略し た駆動ギヤから伝動ギヤ2の歯面に矢印Aに示す回転方向の衝撃力が作用すると 、伝動ギヤ2はその雌ネジ2aと伝動軸1の雄ネジ1aとの螺合によって矢印A 方向に回動しつつ矢印Bに示すように伝動軸1の軸方向に沿って移動する。その 際、伝動ギヤ2のボス部2d端面が緩衝座4を押圧することで、緩衝部材4aが 弾性的に圧縮するのであり、こうして伝動ギヤ2の歯面に作用する衝撃力が緩和 される。
【0017】 なお、伝動ギヤ2の歯面に作用する衝撃力の方向が矢印Cに示す回転方向であ る場合には、伝動ギヤ2は伝動軸1の軸方向に沿って矢印D方向移動するのであ り、この場合には緩衝座3の緩衝部材3aが弾性的に圧縮変形することで伝動ギ ヤ2の歯面に作用する衝撃力が緩和される。
【0018】 従って、歯車伝動系における回転変動や伝達トルクのトルク変動に伴って伝動 ギヤ2の歯面に回転方向の衝撃力が作用しても、伝動ギヤ2の歯面に生じる叩き 音は低減されるのであり、また、伝動ギヤ2の歯面の摩耗、損傷が軽減されるこ とから伝動ギヤ2の耐久性が向上する。
【0019】 また、この第1実施例においては、構造上の付加部品が主として緩衝座3,4 であり、付加加工もキー溝加工やスプライン加工に代わる螺合部としての雄ネジ 1aおよび雌ネジ2aの加工であるから、シザースギヤ方式とする場合に較べて 安価かつコンパクトな構成となる。加えて、バックラッシュを小さくするために 伝動ギヤ2の歯面の加工精度を高める必要がないので、この点からも安価に製造 できる。
【0020】 図2は本考案の第2実施例を示している。この第2実施例は、前記第1実施例 における緩衝座3を廃止して代わりにスペーサ6を設けると共に、伝動ギヤ2の ボス部2dの形状を若干変更したものであり、それ以外の構造部分は基本的に第 1実施例と同様であるから、同一符号を付して詳細な説明は省略する。
【0021】 ここで、前記スペーサ6は所定幅の金属製リングからなるもので、滑合面1b を有する伝動軸1の大径段部に装着されている。また、伝動ギヤ2のボス部2d には、伝動軸1の滑合面1bに嵌合する滑合面2eと、伝動軸1の雄ネジ1aに 螺合する雌ネジ2fとが形成されている。
【0022】 この第2実施例においては、伝動軸1の雄ネジ1aと伝動ギヤ2の雌ネジ2f との螺合部により伝動ギヤ2を伝動軸1にねじ込んでそのボス部2dの端面をス ペーサ6に突き当てることで、伝動ギヤ2の回転方向の位置決め(タイミング合 わせ)が行われる。そしてこのようなセット状態で、図示省略した駆動ギヤから 伝動ギヤ2の歯面に矢印Aに示す回転方向の衝撃力が作用すると、伝動ギヤ2は 矢印A方向に回動しつつ矢印Bに示すように伝動軸1の軸方向に沿って移動し、 そのボス部2d端面が緩衝座4を押圧する。そこで、緩衝部材4aが弾性的に圧 縮変形して伝動ギヤ2の歯面に作用する衝撃力を緩和するのであり、この第2実 施例においても、前記第1実施例と略同様の作用効果が得られる。
【0023】 なお、以上説明した本考案の第1実施例および第2実施例において、伝動軸1 と伝動ギヤ2との螺合部のリード、即ち雄ネジ1aおよび雌ネジ2aまたは雌ネ ジ2fのリードを変更すれば、矢印A(C)方向の回動量と矢印B(D)方向の 移動量の比率が変化するのであり、例えばリードをより小さくすれば、矢印B( D)方向の移動量に対する矢印A(C)方向の回動量の比率が大きくなるので、 より大きなトルク変動や回転変動に対応できるようになる。
【0024】 また、本考案はエンジンの動弁機構に限らず、回転変動や伝達トルク変動を伴 うあらゆる装置の歯車伝動系に適用することができる。
【0025】
【考案の効果】
以上説明したとおり本考案によれば、歯車伝動系に回転変動やトルク変動が発 生して伝動ギヤの歯面に回転方向の衝撃力が作用すると、伝動ギヤは螺合部によ り伝動軸に対して衝撃力の作用方向に相対回動しつつ軸方向に相対移動して緩衝 部材を圧縮するのであり、こうして伝動ギヤの歯面に作用する衝撃力が緩和され る。
【0026】 従って、伝動ギヤの歯面間の叩き音を低減することができ、伝動ギヤの歯面の 摩耗、損傷を軽減して伝動ギヤの耐久性を向上することができる。
【0027】 また構造上の付加部品は伝動ギヤの軸方向移動を規制する緩衝部材とストッパ であり、付加加工はキー溝加工やスプライン加工に代わる螺合部の加工であるか ら、シザースギヤ方式とする場合に較べて安価かつコンパクトに構成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の第1実施例を一部破断して示す側面図
である。
【図2】本考案の第2実施例を一部破断して示す側面図
である。
【符号の説明】
1 伝動軸 1a 雄ネジ 1b 滑合面 1c 滑合面 1d ネジ孔 2 伝動ギヤ 2a 雌ネジ 2b 滑合面 2c 滑合面 2d ボス部 2e 滑合面 2f 雌ネジ 3 緩衝座 3a 緩衝部材 3b 金属板 4 緩衝座 4a 緩衝部材 4b 金属板 5 ストッパ 5a ネジ部 5b ストッパ部 6 スペーサ

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 歯車伝動系を構成する伝動軸に対して伝
    動ギヤをその回転により軸方向移動可能に螺合部および
    滑合部を介して組付けると共に、伝動軸には伝動ギヤの
    端面に緩衝部材を介して当接するストッパを設けたこと
    を特徴とする歯車伝動系の緩衝装置。
JP7357492U 1992-09-29 1992-09-29 歯車伝動系の緩衝装置 Pending JPH0632810U (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7357492U JPH0632810U (ja) 1992-09-29 1992-09-29 歯車伝動系の緩衝装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7357492U JPH0632810U (ja) 1992-09-29 1992-09-29 歯車伝動系の緩衝装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0632810U true JPH0632810U (ja) 1994-04-28

Family

ID=13522196

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7357492U Pending JPH0632810U (ja) 1992-09-29 1992-09-29 歯車伝動系の緩衝装置

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JP (1) JPH0632810U (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017133520A (ja) * 2016-01-25 2017-08-03 株式会社オティックス 動力伝達装置

Cited By (1)

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