JPH06328037A - 多孔質材料のコーティング方法 - Google Patents

多孔質材料のコーティング方法

Info

Publication number
JPH06328037A
JPH06328037A JP12159093A JP12159093A JPH06328037A JP H06328037 A JPH06328037 A JP H06328037A JP 12159093 A JP12159093 A JP 12159093A JP 12159093 A JP12159093 A JP 12159093A JP H06328037 A JPH06328037 A JP H06328037A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
porous material
polymer coating
coating liquid
coating
weight
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP12159093A
Other languages
English (en)
Inventor
Juichi Kasai
壽一 葛西
Mamoru Awano
護 粟野
Seiichi Kobayashi
誠一 小林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Resonac Holdings Corp
Original Assignee
Showa Highpolymer Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Showa Highpolymer Co Ltd filed Critical Showa Highpolymer Co Ltd
Priority to JP12159093A priority Critical patent/JPH06328037A/ja
Publication of JPH06328037A publication Critical patent/JPH06328037A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Treatments For Attaching Organic Compounds To Fibrous Goods (AREA)
  • Paper (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 多孔質材料に塗工液をコーティングする際
に、塗工液として感熱ゲル化性の高分子塗工液を用い、
かつ多孔質材料を前記高分子塗工液のゲル化温度以上に
加熱しておく。 【効果】 紙、板紙および岩綿板等の多孔質材料の表層
に任意の深さの浸透層を有し、かつ表面に均一な高分子
被膜を与える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、多孔質材料のコーティ
ング方法に関し、さらに詳しくは紙、板紙および岩綿板
等の多孔質材料の表層に任意の深さの浸透層を有し、か
つ表面に均一な高分子被膜を与える多孔質材料のコーテ
ィング方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、多孔質材料へ塗工液をコーティン
グして、塗工液の多孔質材料表面への適切な浸透と表面
被膜の形成には種々の工夫がなされている。大別する
と、
【0003】例えば、紙、板紙には構造粘性を有する高
粘度の高分子塗工液を用い、構造粘性の特性を利用し、
塗工時、ロール等でずり応力をかけることにより、塗工
液の粘度を下げて浸透させ、ずり応力が除かれると粘度
が元の粘度に回復することを利用しそれ以上の浸透を抑
えるという方法により、適切な浸透と表面被膜の形成を
している。しかし、この方法では粘度、構造粘性、ずり
応力等の調整が非常に難しい。
【0004】また、多孔質材料に熱溶融性のプラスチッ
クスをコーティングし、多孔質材料を冷却することによ
って、浸透層と表面被膜を形成する方法が知られてい
る。例えば、ラミネート紙と称するものはポリエチレン
あるいはポリプロピレン等のプラスチックスフィルムを
接着剤または溶融によって、紙と貼り合わせたもので平
滑な表面を持つ多孔質材料には使用できるが、エンボス
面等複雑な形状のものには貼り合わせが困難な欠点があ
るが、経済性もあり、防湿性、耐水性に優れている。し
かし、この方法は、汎用樹脂を使用しているため種々の
充填材や添加剤の混合に対し制約を受けるのみならず、
紙のリサイクルや廃棄処理の点で種々の問題を生じてい
る。
【0005】一方、カーペットの裏打ちでは、紙、板紙
よりさらに空間率が高く、塗工面の凹凸も大きいため、
紙、板紙で用いられた構造粘性を利用する方法は使え
ず、一般的には、無機充填材等を添加し、高固形分、高
粘度とした塗工液が厚付けされている。この方法は高粘
度の塗工液の粘度調整のみで浸透性を調整されるため、
生産性が低く、薄い均一な被膜を高速で生産することは
むつかしい。
【0006】布に関しては、塗工液の浸透性が早いた
め、ウレタンや塩ビ等を予め被膜化しておき、布に転写
後加圧接着する方法が採られている。この方法は、防水
性、耐湿性、耐クリーニング性に優れた被膜を布に与え
る。しかし、生産性が悪く、材料費も高く、合成皮革等
の高価な製品には向いているが、産業用等安価なものに
は不向きである。また、布に関する別の方法としては、
布表面に硬化剤等を予めコーティングした後、これと反
応するウレタンやゴム等の物質をコーティングする方
法、または浸透した後に未反応分を洗浄、除去する方法
があるが、これらの方法はコーティング工程が2〜3回
と多く、生産性が高く、多孔質材料と硬化剤、膜剤の組
み合わせは限定されている。
【0007】パーティクルボードや木毛セメント板等に
コーティングする場合は、これらの多孔質材料との濡れ
性を調整したり、粘度を調整した塗工液をコーティング
し、光や紫外線あるいは加熱によってコーティング材料
全体を急速に硬化させる方法が採られている。この方法
は、良好な表面被膜が得られるが、コーティング用の樹
脂は硬く脆い上に高価であり、高付加価値の家具等に使
用されている。しかし、可とう性材料にコーティングす
る場合や安価な工業材料に適用するには生産性を含めて
適していないのが現状である。
【0008】以上のように、従来の多孔質材料のコーテ
ィング方法は、(1)浸透と乾燥といった各々移動状態に
あるものを固定するためにロール設備等多大な設備を必
要とするにもかかわらず、表面にバリア性の被膜を形成
させるのは困難であったり、(2)溶融プラスチックス
を接着する方法では、プラスチックス表面にリサイクル
に必要な条件等を得るための添加剤や充填材の添加がで
きなかったり、複雑な形状のものにはコーティングが不
可能であったり、(3)数回の塗工液をコーティングす
ることによる生産性の悪さや、(4)高価な材料費であ
り、かつ可とう性材料には使用できない等種々の欠点が
あったが、これを統一的に解決する方法は未だ見出され
ていない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、前記
従来の多孔質材料のコーティング方法の欠点を克服し、
多孔質材料の表層に任意の深さの浸透層を有し、かつ多
孔質材料の表面に均一な高分子被膜を与える、経済的に
極めて有利な多孔質材料のコーティング方法を提供する
にある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記した
従来の多孔質材料のコーティング方法の欠点を改良すべ
く種々検討した結果、高分子塗工液を予めこの高分子塗
工液のゲル化温度以上に加熱した多孔質材料にコーティ
ングすることにより、上記目的が有効に達成されること
を見出し、本発明を完成するに至った。
【0011】すなわち、本発明は、多孔質材料に塗工液
をコーティングする方法において、塗工液として感熱ゲ
ル化性の高分子塗工液を用い、かつ多孔質材料を前記高
分子塗工液のゲル化温度以上に予熱しておくことを特徴
とする多孔質材料のコーティング方法に関する。
【0012】本発明において使用される塗工液は、感熱
ゲル化性の高分子塗工液である。感熱ゲル化性の高分子
塗工液は、感熱ゲル化性を有する高分子塗工液であれ
ば、エマルジョン型、溶液型、ディスパージョン型のい
ずれを用いてもよく、特に限定されるものではないが、
例えば特開平2−308844号公報に記載されている
下記の一般式(1)
【化2】 で示されるアクリルアミドおよび/またはメタクリルア
ミド誘導体を樹脂組成中に0.3〜10重量%を含む合
成樹脂エマルジョンと、ノニオン系界面活性剤および/
または無機質塩を含む感熱ゲル化性を有する高分子エマ
ルジョンであることが好ましい。
【0013】本発明による合成樹脂エマルジョンは、一
般式(1)で示すアクリルアミドおよび/またはメタク
リルアミド誘導体を樹脂組成中に0.3〜10重量%を
含むアクリル酸エステルおよび/またはメタクリル酸エ
ステル共重合体、アクリル酸エステルおよび/またはメ
タクリル酸エステルと不飽和カルボン酸および/または
ジカルボン酸の多元共重合体、アクリロニトリルとアク
リル酸エステルおよび/またはメタクリル酸エステルの
多元共重合体、アクリロニトリルとアクリル酸エステル
および/またはメタクリル酸エステルと不飽和カルボン
酸および/またはジカルボン酸の多元共重合体、スチレ
ンとアクリル酸エステルおよび/またはメタクリル酸エ
ステルの多元共重合体、スチレンとアクリル酸エステル
および/またはメタクリル酸エステルと不飽和カルボン
酸および/またはジカルボン酸の多元共重合体、塩化ビ
ニリデンとアクリル酸エステルおよび/またはメタクリ
ル酸エステルの多元共重合体、塩化ビニリデンとアクリ
ル酸エステルおよび/またはメタクリル酸エステルと不
飽和カルボン酸および/またはジカルボン酸の多元共重
合体、塩化ビニルとアクリル酸エステルおよび/または
メタクリル酸エステルの多元共重合体、塩化ビニルとア
クリル酸エステルおよび/またはメタクリル酸エステル
と不飽和カルボン酸および/またはジカルボン酸の多元
共重合体、エチレンと酢酸ビニル共重合体、エチレンと
酢酸ビニルとアクリル酸エステルおよび/またはメタク
リル酸エステルの多元共重合体、エチレンと酢酸ビニル
とアクリル酸エステルおよび/またはメタクリル酸エス
テルと不飽和カルボン酸および/またはジカルボン酸の
多元共重合体、エチレンと酢酸ビニルと不飽和カルボン
酸および/またはジカルボン酸の多元共重合体、ポリ酢
酸ビニル等の合成樹脂エマルジョンが代表的である。
【0014】合成樹脂エマルジョンは、一般の乳化重合
法で合成することができるが、一般式(1)で示される
アクリルアミドおよび/またはメタクリルアミド誘導体
の使用量が樹脂組成中に0.3重量%未満の場合は、ゲ
ル化剤を添加しても感熱ゲル化性が小さく、また10重
量%より多い場合は合成樹脂エマルジョンの合成中にゲ
ル化し安定なエマルジョンが得られない。
【0015】合成樹脂エマルジョンに配合するノニオン
系界面活性剤は、低曇点のものが好適であり、例えば特
開昭63−193901号公報に記載のゲル化剤であ
り、アルキルフェノール−ホルマリン縮合物のアルキレ
ンオキサイド付加物等があげられる。
【0016】無機質塩は、ノニオン系界面活性剤の曇点
を低下させる一価から二価の金属塩がよく、これらには
Na2CO3,Na2SO4,CaCl2,NaOH,CaS
4,NaOOCH3,KCl,K2CO3,NaNO3
Pb(NO32等である。
【0017】ゲル化システムは、上記した合成樹脂エマ
ルジョン100重量部に対しゲル化剤として低曇点ノニ
オン系界面活性剤を0〜3重量部および/または無機質
塩を0〜3重量部添加させることにより合成樹脂エマル
ジョンに感熱ゲル化性を付与させたものである。
【0018】また、上記合成樹脂エマルジョンには、被
膜に通気性、印刷適正、耐熱性、平滑性、はっ水性、機
械的強度、成形性等を与えるために必要に応じて顔料を
配合してもよい。顔料には、無機系のものとしてカオリ
ンクレー、酸化チタン、炭酸カルシウム、水酸化アルミ
ニウム、タルク、硫酸バリウム、サチンホワイト、ケイ
砂、ワラストナイト、フライアッシュ等があげられ、有
機系のものとしてカーボンブラック、フタロシアニンブ
ルー等が使用できる。
【0019】本発明に使用される多孔質材料としては、
紙、板紙、岩綿板、カーペット、布、不織布、パーティ
クルボード、木毛セメント等があげられる。
【0020】本発明においては、感熱ゲル化性の高分子
塗工液を、予め感熱ゲル化性の高分子塗工液のゲル化温
度以上に加熱した多孔質材料表面上にコーティングする
ことにより、多孔質材料内部に適切な浸透層を有し、多
孔質材料表面には均一な高分子被膜を形成させることが
できるが、好ましくは下記の(1)式の関係を満足する
範囲に多孔質材料を予熱した後、ゲル化温度がtd の感
熱ゲル化性の高分子塗工液をte の温度でコーティング
することがより好適である。
【数2】
【0021】前記(1)式の関係を満足する範囲に多孔
質材料を加熱した後、ゲル化温度tdの高分子塗工液を
温度te でコーティングすると、高分子塗工液は多孔質
材料の内部でゲル化することにより内部への浸透はその
点で停止する。このため適当な浸透深さを保つことがで
きる。浸透が停止した後は、表面に残った高分子塗工液
は多孔質材料の表面に均一な被膜を形成することができ
る。浸透層の深さを決める因子は、多孔質材料温度tf
と高分子塗工液のゲル化温度td、塗布時の高分子塗工
液の温度および粘度、表面張力、接触角等によって決ま
る高分子塗工液の浸透性と多孔質材料の気孔率によって
決まるため、これらを適切に選択すれば任意の浸透層の
深さを設定できる。従って、高分子塗工液の塗布量を決
めれば、多孔質材料の表面に安定した被膜が形成される
訳である。この際に内部に含浸し表面と膜を実質的にゼ
ロにすることも、表面の被膜層のみとし内部浸透層を実
質的にゼロにすることも含まれることは言うまでもな
い。
【0022】多孔質材料に、感熱ゲル化性の高分子塗工
液をコーティングする方法としては、従来公知の方法が
採用される。また、感熱ゲル化性の高分子塗工液を多孔
質材料にコーティングする場合、感熱ゲル化性の高分子
塗工液の温度は塗工液のゲル化温度より低い温度である
ことが好ましい。多孔質材料に、感熱ゲル化性の高分子
塗工液をコーティング後、乾燥させると、多孔質材料の
表層に任意の深さの浸透層を有し、かつ表面に均一な高
分子被膜を有する製品が得られる。
【0023】
【実施例】以下、実施例によって本発明をさらに詳細に
説明する。 実施例1合成樹脂エマルジョンの合成 第2燐酸ナトリウムの12含水塩0.05重量部とドデ
シルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.12重量部と蒸
留水17.358重量部を撹拌機付きの5つ口セパラフ
ラスコに仕込み、窒素ガスを通気させる。撹拌は150
rpm で行いウォーターバスにより内温を60℃に調整す
る(窒素通気は熟成終了まで行う。)。次にエチルアクリ
レート21.6重量部、ブチルアクリレート19.1重
量部、メタクリル酸0.85重量部、N−メチロールメ
タアクリルアミド1.2重量部、ドデシルベンゼンスル
ホン酸ナトリウム0.22重量部、エチレンオキサイド
付加モル数12モルのポリオキシエチレンノニルフェノ
ールエーテル1.0重量部、エチレンオキサイド付加モ
ル数40モルのポリオキシエチレンノニルフェノールエ
ーテル1.0重量部および蒸留水30.8重量部を混合
し、強制乳化させモノマー乳化液を調整する。このモノ
マー乳化液の5重量%を上記セパラフラスコ内に添加
し、さらに過硫酸カリウム0.05重量部と亜硫酸水素
ナトリウム0.02重量部を添加して重合させる。重合
開始10分後より温度を65±2℃に保ちながら残って
いるモノマー乳化液を3時間で連続添加する。また、モ
ノマー乳化液の添加と同時に過硫酸カリウム0.09重
量部を蒸留水3重量部に溶解させたものと亜硫酸水素ナ
トリウム0.04重量部を蒸留水3重量部に溶解させた
ものを同じく3時間で連続添加する。モノマー乳化液添
加終了後、同温度で1時間熟成を行った後冷却する。内
温が30℃になった時点でアンモニア水0.025重量
部添加し、ベースエマルジョンを得た。得られたベース
エマルジョンは固形分濃度45%、粘度200cps(30
℃)、pH6.5であった。
【0024】感熱ゲル化性の高分子塗工液の調整 上記で得られたベースエマルジョン100重量部に、2
0%に希釈したアルキルフェノール−ホルマリン縮合物
のアルキレンオキサイド付加物(花王(株)製、ラテムル
NP−5150)7.5重量部と10%に希釈した硫酸
ナトリウム15重量部と蒸留水27.5重量部を添加
し、高分子塗工液を調整した。得られた高分子塗工液の
特性値は、表1のとおりであった。
【0025】
【表1】
【0026】板紙へ高分子塗工液のコーティング 上記で得られた感熱ゲル化性の高分子塗工液を40℃に
加熱した後に、樹脂換算塗布量5g/m2で予め140℃
と100℃と30℃にそれぞれ加熱した表2に示す特性
値を持った板紙上にコーティングした。次いで、2分間
以内に120℃の乾燥機に移し、3分間乾燥させた。乾
燥後、顕微鏡により乾燥被膜の厚さを測定したところ、
表3の結果を得た。この結果、板紙を予め140℃に加
熱しておいた場合は安定した厚さの被膜が形成された
が、板紙を予め100℃に加熱した場合は被膜が形成さ
れるものの、安定した被膜はできなかった。板紙を予め
30℃に加熱した場合は、被膜は形成されなかった。
【0027】
【表2】
【0028】
【表3】
【0029】なお、(1)式により算出した板紙温度
(tf)を表4に示した。
【0030】
【表4】
【0031】実施例2 実施例1で合成したベースエマルジョン100重量部
に、20%に希釈したアルキルフェノール−ホルマリン
縮合物のアルキレンオキサイド付加物(花王(株)製、ラ
テムルNP−5150)11.25重量部と10%に希釈
した硫酸ナトリウム22.5重量と蒸留水91.25重
量部を添加し、高分子塗工液を調整した。この高分子塗
工液は、樹脂濃度が20%で30℃の粘度が3.5cpsで
感熱ゲル化温度が65℃であった。この高分子塗工液を
40℃に加熱した後に、実施例1と同じように樹脂換算
塗布量5g/m2で予め140℃と100℃と30℃にそ
れぞれ加熱した表2に示す特性値を持った板紙上にコー
ティングした。次いで、2分間以内に120℃の乾燥機
に移し、3分間乾燥させた。乾燥後、顕微鏡により乾燥
被膜の厚さを測定したところ、表5の結果を得た。表5
から明らかなように、板紙を予め140℃に加熱してお
いた場合は、実施例1と同様に安定した厚さの被膜が形
成されたが、板紙を予め100℃に加熱しておいた場合
は安定した厚さの被膜が形成されなかった。また、板紙
を予め30℃に加熱しておいた場合は被膜が形成されな
かった。
【0032】
【表5】
【0033】実施例3 実施例1で合成したベースエマルジョンを使用し、表6
に示す処方で高分子塗工液−3および−4を調整した。
次いで、実施例1で使用したと同じ板紙を使用し、高分
子塗工液それぞれを30℃に加熱した後に板紙を170
℃と30℃にそれぞれ加熱し、実施例1と同様の加工を
行い、それぞれの乾燥被膜の厚さを測定した。結果は表
7のとおりであり、170℃では安定した被膜ができた
が、30℃では被膜形成は不安定であった。
【0034】
【表6】
【0035】
【表7】
【0036】実施例4 実施例3で調整した高分子塗工液−3(樹脂濃度39
%、粘度26cps)および高分子塗工液−4(樹脂濃度3
0%、粘度8cps)、実施例2で調整した高分子塗工液
(樹脂濃度20%、粘度3.5cps)をそれぞれ50℃に調
整した後、実施例1で使用した板紙を予め120℃,8
0℃,30℃にそれぞれ加熱し、樹脂換算4g/m2にな
るように実施例1と同様の方法でコーティングし、冷却
後この高分子塗工液のコート面にトルエンを3から4滴
落としトルエンが紙層に浸透するか否かを観察した。そ
の結果を表8に示した。
【0037】
【表8】
【0038】
【発明の効果】本発明のコーティング方法は、多孔質材
料表面にピンホールのない均一な高分子被膜を与える。
そのため各種多孔質材料に各種のバリアー性、例えば有
機溶剤、水蒸気等に対するバリアー性を効率よく付与す
ることができる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 33/26 LJV D06M 15/29 D21H 19/20

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多孔質材料に塗工液をコーティングする
    方法において、塗工液として感熱ゲル化性の高分子塗工
    液を用い、かつ多孔質材料を前記高分子塗工液のゲル化
    温度以上に予熱しておくことを特徴とする多孔質材料の
    コーティング方法。
  2. 【請求項2】 下記の(1)式の関係を満足する範囲に
    多孔質材料を予熱した後、ゲル化温度がtdの感熱ゲル
    化性の高分子塗工液をteの温度でコーティングするこ
    とを特徴とする請求項1記載の多孔質材料のコーティン
    グ方法。 【数1】
  3. 【請求項3】 感熱ゲル化性の高分子塗工液が、一般式
    (1) 【化1】 で示されるアクリルアミドおよび/またはメタクリルア
    ミド誘導体を樹脂組成中に0.3〜10重量%を含む合
    成樹脂エマルジョンと、ノニオン系界面活性剤および/
    または無機質塩を含むものである請求項1または請求項
    2記載の多孔質材料のコーティング方法。
JP12159093A 1993-05-24 1993-05-24 多孔質材料のコーティング方法 Pending JPH06328037A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12159093A JPH06328037A (ja) 1993-05-24 1993-05-24 多孔質材料のコーティング方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12159093A JPH06328037A (ja) 1993-05-24 1993-05-24 多孔質材料のコーティング方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06328037A true JPH06328037A (ja) 1994-11-29

Family

ID=14815017

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP12159093A Pending JPH06328037A (ja) 1993-05-24 1993-05-24 多孔質材料のコーティング方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06328037A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009254620A (ja) * 2008-04-17 2009-11-05 Nichiyu Giken Kogyo Co Ltd 滅菌検知インジケータおよびその製造方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009254620A (ja) * 2008-04-17 2009-11-05 Nichiyu Giken Kogyo Co Ltd 滅菌検知インジケータおよびその製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN100540576C (zh) 聚合物组合物
EP0320594B1 (en) Aqeous crosslinkable resin dispersions, method of their production and use thereof
US3607341A (en) Process for producing a coated substrate
US5767176A (en) Aqueous dispersion composition containing microcrystalline cellulose and composition using the same
JP2017014489A (ja) エチレンコポリマー変性プラスチゾル
EP1299488B1 (en) Compositions for imparting desired properties to materials
JPS5927770B2 (ja) インキ接着性の良好な合成紙
AU2001273344A1 (en) Compositions for imparting desired properties to materials
JPH02284977A (ja) 水性プラスチツク分散液、その製法、非ブロツク性被膜製造用の被覆剤、皮革の被覆法及び屋外用塗料
CA1266548A (en) Printable composition for making embossed decorative sheets
US3577554A (en) Self-curing latex foam compositions
JP3842440B2 (ja) 装飾シート
US3759860A (en) Coating compositions and coated articles
JPH06328037A (ja) 多孔質材料のコーティング方法
EP1196358A1 (en) Process for applying a foam coating to a fiberglass mat and article
JPS6031349B2 (ja) 水系接着剤
US3699069A (en) Coating compositions and coated articles
JP3967130B2 (ja) エマルジョン系発泡基材の壁紙
KR20200093529A (ko) 특히 코팅된 벽, 바닥 또는 천장 커버링을 생산하기 위한, 특히 코팅된 벽지를 생산하기 위한 코팅 조성물
JPH0317111A (ja) 熱可塑性アクリルエラストマー
JPS6295301A (ja) 化粧品以外に用いられる非造膜性樹脂エマルジヨンの製法及びその粉末化法
JP3729523B2 (ja) 水分散体組成物及びそれを用いた組成物
JPS5910740B2 (ja) 高発泡用エマルジヨン樹脂組成物およびそれを用いた発泡体の製造法
JP4038707B2 (ja) 防汚加工剤
JP2505387B2 (ja) エマルション塗膜形成方法