JPH0632768A - 不飽和第4級アンモニウム塩の製法 - Google Patents

不飽和第4級アンモニウム塩の製法

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JPH0632768A
JPH0632768A JP18688092A JP18688092A JPH0632768A JP H0632768 A JPH0632768 A JP H0632768A JP 18688092 A JP18688092 A JP 18688092A JP 18688092 A JP18688092 A JP 18688092A JP H0632768 A JPH0632768 A JP H0632768A
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JP
Japan
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meth
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acrylate
unsaturated
quaternary ammonium
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JP18688092A
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English (en)
Inventor
Yoshihide Masuda
芳秀 増田
Nobuyuki Kitagishi
信之 北岸
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Sumitomo Seika Chemicals Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Seika Chemicals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 不飽和第3級アミンとメチルクロライドとを
反応させて、不飽和第4級アンモニウム塩を製造するに
あたり、該反応を(メタ)アクリル酸エステル溶媒中で
行なわせることを特徴とする。 【効果】 本発明の製造法によれば、溶媒種を変えると
いう簡単な操作で、従来の方法に比較して、より容易に
より高純度の不飽和第4級アンモニウム塩を収率よく製
造することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、不飽和第4級アンモニ
ウム塩の新規な製造法に関する。
【0002】本発明により得られる不飽和第4級アンモ
ニウム塩は、凝集剤、帯電防止剤、土壌改良剤、導電加
工剤、染色改良剤、紙力増強剤等に用いられるカチオン
性ポリマーの製造原料となる有用なモノマーである。
【0003】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】従来よ
り、不飽和第4級アンモニウム塩を製造する方法は、数
多く報告されている。
【0004】例えば、不飽和第3級アミン化合物を塩化
メチレンガスと反応させる方法が知られている。そし
て、この種の反応に用いられる反応溶媒としては、水、
アルコール等の極性の高い溶媒を用いるのが、反応速度
が速くて有利であるとされている。しかしながら、これ
らの溶媒を用いる方法では、加水分解反応やエステル交
換反応等の副反応が起こりやすく、目的物の収率が低下
したり、純度の悪いものしか得られないという欠点があ
る。
【0005】また、アセトニトリルやDMF等の溶媒を
用いて、良質の不飽和第4級アンモニウム塩の結晶を析
出させる方法も試みられているが(特公昭56−498
97号等)、これらの溶媒は沸点が高かったり毒性等の
問題から工業的には使用しにくいものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、不飽和第
3級アミンとメチルクロライドとの反応を溶媒の存在下
に行ない、不飽和第4級アンモニウム塩の結晶を得るに
当たり、前記のような欠点がなく、良質の結晶を析出さ
せる溶媒を見い出すために鋭意検討した。その結果、
(メタ)アクリル酸エステル(本願明細書においてアク
リル酸エステルまたはメタクリル酸エステルを意味す
る。)を用いた場合に前記した問題点がなく、不飽和第
4級アンモニウム塩の結晶が高収率で析出することを見
い出し、本発明を完成するに至った。
【0007】すなわち、本発明は、一般式
【化4】 (式中、Rは−Hまたは−CH、RおよびR
それぞれ炭素数1〜8のアルキル基、nは2〜4の整数
を表わす。)で示される不飽和第3級アミンとメチルク
ロライドとを反応させて、一般式
【化5】 (式中、R、R、Rおよびnは、それぞれ一般式
(I)と同じ。)で示される不飽和第4級アンモニウム
塩を製造するにあたり、該反応を一般式
【化6】 (式中、Rは−Hまたは−CH、Rは炭素数1〜
5のアルキル基を表わす。)で示される(メタ)アクリ
ル酸エステル溶媒中で行なわせることを特徴とする不飽
和第4級アンモニウム塩の製法を提供するものである。
【0008】本発明に用いる不飽和第3級アミンは、一
般式(I)で示されるアミンであり、例えばジメチルア
ミノエチルアクリレート、ジエチルアミノエチルアクリ
レート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ジエチ
ルアミノエチルメタクリレート、ジ−n−ペンチルアミ
ノプロピルアクリレート、ジ−n−オクチルアミノブチ
ルアクリレート、ジ−n−ペンチルアミノプロピルメタ
クリレート、ジ−n−オクチルアミノブチルメタクリレ
ート等が挙げられる。
【0009】本発明の実施にあたり、メチルクロライド
は前記不飽和第3級アミン1モルに対して通常1〜2モ
ル用いるのが好ましい。
【0010】本発明において溶媒として用いる(メタ)
アクリル酸エステルは、一般式(III)で表わされる
ものであり、ここにおいてRのアルキル基としては炭
素数1〜5のものが挙げられる。その具体例としては、
(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチ
ル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリ
ル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、
(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸s
ec−ブチル、(メタ)アクリル酸tert−ブチル、
(メタ)アクリル酸n−アミル、(メタ)アクリル酸イ
ソアミル等が挙げられる。これらの(メタ)アクリル酸
エステルは、不飽和第3級アミンとメチルクロライドの
反応に対しては不活性であり、両方の原料と良く混和す
るが、目的物である不飽和第4級アンモニウム塩はほと
んど溶解しない。
【0011】従って、上記(メタ)アクリル酸エステル
を溶媒として不飽和第3級アミンとメチルクロライドを
反応させると、反応が(メタ)アクリル酸エステルによ
って阻害されることがなく、高純度で非粘着性の良質結
晶が収率良く得られる。しかも、(メタ)アクリル酸エ
ステルは、下記反応式で示すように、不飽和第3級アミ
ンを製造する際の最も一般的な原料であり、もう一方の
原料であるジアルキルアミノアルカノールに対して過剰
量用いるのが一般的であるので、不飽和第3級アミン合
成時の(メタ)アクリル酸エステル過剰の反応液を、そ
のまま本発明における原料溶液(不飽和第3級アミンの
(メタ)アクリル酸エステル溶液)として用いることも
できる。過剰に用いる(メタ)アクリル酸エステルの量
は、ジアルキルアミノアルカノールに対して通常1〜6
倍モルが適量である。その場合には、不飽和第3級アミ
ンの製造原料からワン・ポット反応で不飽和第4級アン
モニウム塩を得ることができる。
【化7】 (式中、R、R、Rおよびnは、それぞれ前記と
同じ。)
【0012】溶媒の使用量については特に規定しない
が、目的物の取り扱いを考えると、不飽和第3級アミン
1モルに対して1〜15モル用いた場合に好結果が得ら
れることが多い。
【0013】反応温度は、0〜130℃であり、室温〜
100℃で行なうとよい結果が得られるので、特に好ま
しい。
【0014】本発明の方法においては、エチレン性不飽
和結合を有する化合物である原料の不飽和第3級アミ
ン、溶媒の(メタ)アクリル酸エステル、および目的生
成物の不飽和第4級アンモニウム塩が、反応中に重合す
るのを防止するために、通常、ハイドロキノン、ハイド
ロキノンモノメチルエーテル、フェノチアジン等の重合
禁止剤を適量使用するのが好ましい。
【0015】反応方法としては、反応器に不飽和第3級
アミン、溶媒および重合禁止剤を仕込み、その中にメチ
ルクロライドのガスを吹き込むのが良い。
【0016】反応終了後、析出した結晶を濾別し、加熱
あるいは減圧乾燥することにより、目的物を得る。ま
た、反応終了後に水を添加し、水層を分離することによ
り、製品を水溶液として取り出すこともできる。
【0017】
【実施例】以下に、実施例により本発明を更に詳細に説
明するが、本発明はこれら実施例により限定されるもの
ではない。
【0018】実施例1 温度計、撹拌機、還流冷却器およびガス吹き込み管を備
えた2リットル四つ口フラスコに、ジメチルアミノエチ
ルアクリレート214.5g(1.50モル)、アクリ
ル酸メチル450g(5.2モル)およびハイドロキノ
ンモノメチルエーテル5.0gを仕込んだ。次いで、内
容物を激しく撹拌しつつ65℃まで加熱し、その温度を
保ちながらメチルクロライドガス91g(1.80モ
ル)を4時間かけて系内に導入した。温度を一定に保ち
ながら2時間撹拌を続けた後、室温まで冷却し、析出結
晶を濾過した。その後、減圧下にて45℃で乾燥し、ア
クリル酸ジメチルアミノエチルメチルクロライド塩の無
色微細針状結晶275.0g(1.42モル)を得た。
ジメチルアミノエチルアクリレートに対する有姿収率
は、94.7%であった。高速液体クロマトグラフィー
による純度は99.5%であった。
【0019】実施例2 ジメチルアミノエチルアクリレート214.5g(1.
50モル)の代わりにジメチルアミノエチルメタクリレ
ート235.5g(1.50モル)を用い、アクリル酸
メチル450gの代わりにメタクリル酸メチル500g
を用いた以外は、実施例1と同様の操作を行ない、メタ
クリル酸ジメチルアミノエチルメチルクロライド塩の無
色針状結晶303.0g(1.46モル)を得た。ジメ
チルアミノエチルメタクリレートに対する有姿収率は、
97.3%であった。高速液体クロマトグラフィーによ
る純度は99.7%であった。
【0020】実施例3 温度計、撹拌機および充填剤入りの蒸留塔を備えた四つ
口フラスコに、アクリル酸メチル387.0g(4.5
0モル)、ジメチルアミノエタノール133.5g
(1.50モル)、重合禁止剤としてフェノチアジン
1.08gおよびエステル交換触媒として塩化亜鉛8.
16gを仕込んだ。メタノール−アクリル酸メチル共沸
混合物が61〜64℃の塔頂温度で留去するように、反
応系を10時間加熱し続けた。
【0021】このようにして得られたジメチルアミノエ
チルアクリレートを主成分とする反応混合物に、アクリ
ル酸メチル200.0gを加えた後、塩化亜鉛を濾過
し、実施例1と同様にしてメチルクロライドガスを反応
させ、後処理し、アクリル酸ジメチルアミノエチルメチ
ルクロライド塩の微黄色針状結晶241.1g(1.2
4モル)を得た。ジメチルアミノエタノールに対する有
姿収率は、83.0%であった。高速液体クロマトグラ
フィーによる純度は99.1%であった。
【0022】実施例4 ジメチルアミノエチルアクリレートを主成分とする反応
混合物を単蒸留してジメチルアミノエチルアクリレート
を得、その後アクリル酸メチル250.0gを加えた以
外は、実施例3と同様の操作を行なったところ、アクリ
ル酸ジメチルアミノエチルメチルクロライド塩の無色微
細結晶252.7g(1.30モル)を得た。ジメチル
アミノエタノールに対する有姿収率は、86.7%であ
った。高速液体クロマトグラフィーによる純度は99.
4%であった。
【0023】実施例5〜14 表1に示す(メタ)アクリル酸エステル(450g)を
溶媒とし、表1に示す不飽和第3級アミン(1.50モ
ル)を用いて反応を行なうこと以外は実施例1と同様に
して、それぞれ対応するメチルクロライド塩を得た。結
果を表1に示す。なお、得られたメチルクロライド塩の
高速液体クロマトグラフィーによる純度は、全て99%
以上であった。
【0024】
【表1】
【0025】
【発明の効果】本発明の製造法によれば、溶媒種を変え
るという簡単な操作で、従来の方法に比較して、より容
易により高純度の不飽和第4級アンモニウム塩を収率よ
く製造することができる。
【0026】また、本発明で用いる原料の不飽和第3級
アミンを、(メタ)アクリル酸エステルとジアルキルア
ミノアルカノールとの反応により製造すれば、不飽和第
3級アミン製造の原料から一貫した工程(いわゆるワン
・ポット反応)で結晶性の良い不飽和第4級アンモニウ
ム塩が得られるので、経済的に有利である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式 【化1】 (式中、Rは−Hまたは−CH、RおよびR
    それぞれ炭素数1〜8のアルキル基、nは2〜4の整数
    を表わす。)で示される不飽和第3級アミンとメチルク
    ロライドとを反応させて、一般式 【化2】 (式中、R、R、Rおよびnは、それぞれ一般式
    (I)と同じ。)で示される不飽和第4級アンモニウム
    塩を製造するにあたり、該反応を一般式 【化3】 (式中、Rは−Hまたは−CH、Rは炭素数1〜
    5のアルキル基を表わす。)で示される(メタ)アクリ
    ル酸エステル溶媒中で行なわせることを特徴とする不飽
    和第4級アンモニウム塩の製法。
JP18688092A 1992-07-14 1992-07-14 不飽和第4級アンモニウム塩の製法 Pending JPH0632768A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2748745A1 (fr) * 1996-05-17 1997-11-21 Roehm Gmbh Procede de fabrication de chlorure de (trimethylammoniumethyl)methacrylate (tmac)
WO2011011352A1 (en) 2009-07-22 2011-01-27 Kemira Oyj Process for unsaturated quaternary ammonium salt

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FR2748745A1 (fr) * 1996-05-17 1997-11-21 Roehm Gmbh Procede de fabrication de chlorure de (trimethylammoniumethyl)methacrylate (tmac)
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