JPH06326987A - データ圧縮を伴った画像を表現する方法及び装置 - Google Patents

データ圧縮を伴った画像を表現する方法及び装置

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JPH06326987A
JPH06326987A JP8682193A JP8682193A JPH06326987A JP H06326987 A JPH06326987 A JP H06326987A JP 8682193 A JP8682193 A JP 8682193A JP 8682193 A JP8682193 A JP 8682193A JP H06326987 A JPH06326987 A JP H06326987A
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Yosef Yomdin
ヨセフ・ヨムディン
Yoram Elihai
ヨラム・エリハイ
Miriam Briskin
ミリアム・ブリスキン
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IGP Res and Dev Ltd
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I G P Res & Dev Ltd
IGP Res and Dev Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】データ圧縮を伴った画像を表現するための装置
及び方法に於いて、圧縮されたデータからできるだけ正
確に画像を再構成できるようにすると共に、圧縮された
データにて画像処理操作を適用でき、また、圧縮をビデ
オシーケンスにて無理なく行えるようにすること。 【構成】本発明の方法は、画像を複数の領域に分け、各
領域について、輝度値を登録し、画素の数による特性ス
ケールを定め、更に、各領域を特性スケールのオーダー
の直線寸法を有するセルに分割し、各セルに於て、所定
に定義された基本構造を同定し、該基本構造を所定に定
義されたモデルにより表して、各モデルを定義するデー
タを基本圧縮されたデータとして種々の操作に用いる。
又、装置は、かかる方法の各過程を実行する手段を含ん
でいる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、データ圧縮を伴った画
像を表現するための装置及び方法に係り、一層詳細に
は、圧縮されたデータを蓄積或いはまた伝送し、続い
て、できるだけ正確にかかる画像を再構成する目的のた
めの装置及び方法に係る。但しかかる目的のみに限定さ
れるものではない。
【0002】
【従来の技術】近年、当技術分野に於て、データ圧縮に
よって種々の対象物を表現するという課題が、重要性を
増しつつある。かかる課題は、多くの場合に見られる。
例えば、画像若しくはテレビ放送等を構成する連続画像
がビデオテープの如き磁気メモリに記録されなければな
らない場合、或いは、これらの画像が電磁波若しくはケ
ーブルにより離れた場所へ伝送されなければならない場
合などである。一方では、或る与えられたメモリ上に記
録され得る光学的及び音響的情報量をできるだけ増大
し、これにより磁気テープ若しくはその他の情報記憶手
段の大きさ及び費用を低減するということが、経済的に
非常に重要なこととなっている。他方、使用可能な波長
帯は、非常に混雑し、そして、ケーブルに於ても同様で
あり、伝送されるデータを圧縮して、できるだけ膨大な
データを或る与えられた周波数若しくは或る与えられた
ケーブルにて伝送できるようにすることがますます必要
とされている。従って、データ圧縮についての課題は、
データの蓄積及びデータの伝送の双方に於て重要になり
つつある。
【0003】特に、当技術分野に於ては、対象物、例え
ば画像を表現するデータを圧縮するという課題が扱われ
ている。対象物の像の生成を行うための処理過程がEP
A0465852A2に開示されており、かかる処理過
程は、(1)少なくとも一つの微分可能な成分を含むモ
デルによりかかる対象物を近似する過程と、(2)最大
許容誤差と、モデルの微分可能な成分を近似する多項式
の次数とを確定する過程と、(3)適当なピッチのグリ
ッドを構成する過程と、(4)前記グリッドの選択され
た点にて前記の微分可能な成分のテーラー多項式の係数
を計算する過程とを含む。
【0004】しかしながら、従来の技術に於ける方法及
び装置に於て充分に満足のいくものは存在しない。圧縮
の程度が小さ過ぎたり、若しくは、圧縮されたデータか
ら画像が正確に再構成されない、即ち、「膨張」されな
い。公知の圧縮方法により満足されないもう一つの重要
な要求がある。それは、圧縮されたデータに画像処理操
作を適用することと、圧縮をビデオシーケンスにて無理
なく行えるようにすることである。
【0005】本発明を記載するに於ては、二次元画像、
特にカラー画像、例えばテレビジョンスクリーン上に生
成された画像についてが考えられているが、三次元若し
くはそれ以上の次元の対象物も、本発明により提供され
る装置及び方法により、例えば、種々の平面に於ける面
若しくは断面によりそれら対象物を定義することにより
表現することができる。
【0006】圧縮方法の効率は、一方では、圧縮の程度
に依存し、他方では、圧縮されたデータから再構成され
た画像が原画像を再現する際の正確さに依存したもので
ある。圧縮の程度は、できるだけ高くされるべきであ
る。完全な再現とは、二つの画像が視覚的に識別不可能
である場合に得られる。二つの画像が視覚的に識別不可
能と見なされるのは、MPEG(Motion Picture
Expert Group OfThe International Standa
rd Organization )により定義される如く、任意の
通常の視る者が画像の6倍の高さに等しい位置からそれ
ら画像を観測した際に、それらが識別することができな
い場合である。視覚的に識別不可能であることに関し
て、種々の用途に対して別々の要求が定義されるであろ
う。例えば、ハイエンドコンピュータイメージング、P
Cコンピュータイメージング、PC若しくはビデオゲー
ム、マルチメディア、プレプレス応用、ファックス、カ
ラービデオ会議、ビデオ電話、文書管理、医用イメージ
ング、空中画像解析などである。しかしながら、本発明
は、表現された画像と原画像が視覚的に識別不可能であ
るということを、(このことは一般的に好ましいのでは
あるが、)常に要求するものではない。類似の程度は、
特定の用途に応じたものであってよく、各々の場合に於
て表現に要求される正確さの程度に応じたものである。
【0007】
【発明の概要】概して述べれば、本発明によるデータ圧
縮を介した画像表現の方法は、1−画像を領域に区分す
る過程と、2−好ましくは、画像の各々の画素に於て適
当な輝度関数(若しくは「グレーレベル」)の値を記録
する過程と、3−各々の領域に対し、幾つかの画素に関
して好ましく定められた特性スケール(以下Lにて表示
される。)を固定する過程と、4−二つの変数(座標)
により定められた幾つかの点(画素)を各々含み、Lの
オーダの、好ましくはLに概ね等しい直線的な寸法を有
するセルへ各々の領域を分割する過程と、5−各々のセ
ルに於て以下に定義される如き「基本要素」若しくは
「基本構造」を同定する過程と、6−各々セルに於て以
下に定義される如きモデル(若しくはサブモデル)によ
り基本要素を表現する過程と、7−各々のセルに対し、
各々のモデルを定め且画像の基本圧縮を表現するデータ
を蓄積或いはまた伝送する過程とを含む。
【0008】更に前記データは、以下に説明される如く
任意の適当な方法により更に圧縮されてもよく、或いは
また処理されてもよい。
【0009】画像が区分されて成る領域は、それらの各
々についての記録若しくは伝送されるべきデータが多く
なり過ぎないように、そして煩わしくなり過ぎないよう
に、特に、利用可能なハードウェア及びその容量に関し
てそうなってしまうファイルを生成しないように選択さ
れる。従って、或る場合では画像全体が一つの領域とし
て考えられてもよく、又はその他の場合では逆に領域が
画像全体のうちの小さな部分と考えられてもよい。適当
な領域への区分を行うことは、当業者にとって何等困難
を与えるものではないであろう。
【0010】表現される画像は、各々の画素についての
基本色(通常3つ)の輝度値により、若しくはそれと等
価なデータにより定められる。前記の値はコンピュータ
のファイルの形式にても利用可能であり、画像生成装
置、例えばTVカメラにより伝送可能であり、若しく
は、スキャナによって読込み可能である。カラー画像が
圧縮される際には如何なる場合に於ても、本発明の方法
は、三つ(もしくは二つ或いは四つ)の基本色の各々に
別々に適用され、対応するモノクローム(単色)画像が
得られる。別の対応としては、この分野に於て公知の方
法(例えばRJクラーク、トランスフォーム コーディ
ング オブ イメジズ、アカデミックプレス、198
5、p248を参照。)によるカラーデータの変換が実
行可能であり、RGB系に対応する三つの原モノクロー
ム信号が一つ(モノクローム)の輝度信号と二つの低減
された帯域の色情報搬送信号(以下に於てしばしばまと
めて色情報信号と呼ぶ)へ変換可能である。
【0011】従って以下に於て「輝度関数(グレーレベ
ル)」という表現は、任意の基本色の輝度値、若しくは
任意の輝度の値、或いはまた色情報搬送信号の配列によ
り定義される関数を意味するものとして解釈される。
【0012】種々のセルに関連した、圧縮され蓄積若し
くは伝送された全ての必要な色彩的情報を含むデータを
膨張することにより、「画像の像」即ち画像を非常に良
く近似した像を再構成することができる。前記のデータ
は、各々の画素についての各々の基本色若しくは前記の
変換から誘導された等価な情報についての輝度値を含
み、これらの情報によって、像を生成することのできる
任意の装置がメモリに前記情報を記憶していたコンピュ
ータ、或いは、プリンタ、静止画カメラ、TVカメラ等
のコンピュータから情報を受取り、画像の像を生成する
ことができるようになる。かかる装置及びそれらの操作
は当業者にとって、よりよく知られたものである。
【0013】任意の選択された手法により、種々の色若
しくは信号の輝度分布を定義する情報は、時間の関数で
あり得る。例えば、動画像若しくはテレビ画像が圧縮さ
れそして再構成される場合はいつでも、情報は時間の関
数となる。このような場合、本発明による方法の過程
は、非常に短時間、例えば1秒当り30フレームのオー
ダにて実行されなければならない。
【0014】本発明による装置は、A−好ましくは原画
像の各々の画素にて基本色の輝度値若しくは等価な情報
を決定するための手段と、B−前記輝度値若しくはそれ
と等価な情報を、画像の各々の領域の予め定められた大
きさを有する幾つかのセルの画素に関連した値の組とし
て登録するための手段と、C−基本モデルの組のうちの
任意の一つについてのパラメータを、特に、前記基本モ
デルの値の、セルの画素に於ける輝度関数の値からの平
方偏差を最小化することにより決定するための手段と、
D−選択された基本モデルの形式及びその前記パラメー
タを定める情報を蓄積し或いはまた伝送するための手段
とを含む。
【0015】セルの点の輝度値を決定するための手段A
は、本発明の実施例によって異ったものとなり得る。そ
れらは、例えば、装置へ、その装置の一部でない手段に
よって、特に原画像を生成若しくは伝送する装置によっ
て確定される値を中継するための手段から構成されてい
てよい。かくして、もし本発明が、テレビジョン映画の
圧縮にそれをビデオテープに記録する目的で適用される
場合、テレビ受信器のスクリーンの各々の点に関連した
輝度値が時間の関数として電磁波若しくはケーブルを介
して放送局から伝送され、これらと同一の値を登録手段
Bへ直接に中継することができる。そして、輝度値決定
手段は、実質的にテレビ受信器の一部となるであろう。
本発明による装置に於て、前記の値は記録されると共に
受信器のスクリーン上に光学的値として表れる。この場
合、画像は、同時に圧縮されていると言われる。圧縮さ
れるべき画像が伝送されずに磁気テープ上に記録されて
いる場合でも同様の状況となる。記録された画像を通常
の方法にてスクリーンに写し出すために、かかる磁気テ
ープを読むことにより、輝度値が直接に提供されること
となる。その他の実施例に於て、本発明は、既に光学的
に郭定されている画像を圧縮することに用いることもで
きる。そして、輝度値決定手段は、通常スキャナにより
構成されることとなる。
【0016】蓄積或いはまた伝送する手段Dは、慣用の
ものでよく、例えば、ビデオテープの如き磁気テープに
より、光若しくは磁気ディスクにより、テレビ放送装置
などにより構成されてよい。
【0017】蓄積された若しくは伝送された圧縮画像
は、可視化するためにその圧縮されたデータから膨張に
より再構成されなければならない。それ故、更に次の手
段が提供されなければならない。E−各々のセルの各々
の点に於て、前記パラメータを有する前記基本モデルの
各々の点に於ける値により郭定される色輝度値を各々の
色について生成することにより画像を再構成するための
手段。
【0018】或る実施例に於ては、膨張手段Eは、本発
明による装置の一部となる。かくして、もし本発明がビ
デオテープ上のテレビ画像を記録するためのデータの圧
縮に用いられれば、装置は、圧縮されたデータにより定
められる画像をスクリーンに写し出すべくテレビスクリ
ーンを駆動するための手段を含むこととなる。このこと
は、概して言えば、再構成される画像がそれが圧縮され
た場所にて見られなければならないような場合に生ず
る。しかしながら、画像の見られるべき位置が、構成要
素A〜Dを含む装置の置かれている位置と異る場合、手
段Eは、物理的に前記装置の一部ではなくなることとな
る。概して、手段Eは、機能的に、通常構造的に手段A
〜Dと接続されたものである(必ずしもそうである必要
ではないが。)。手段A〜Dは、通常互いに接続されて
いるが、必ずしも構造的に結合されている必要はない。
【0019】本発明の好ましい局面によれば、基本構造
は、以下に定義されるべくバックグラウンド領域、エッ
ジ、リッジ、正及び負のヒル、及び、場合によってはサ
ドルを含んでいる。
【0020】本発明の好ましい局面によれば、基本構造
の同定及びモデルによるそれらの表現は、以下の過程に
より実行される。 I−前記構造を表現する幾何学的モデルを構成する過
程。 II−前記幾何学的モデルの各々へそれを表現する数学的
モデルを関連させる過程。III −領域のセルの各々につ
いての全体モデルを定めるべく前記モデルを凝縮する過
程。 IV−前記全体モデルを定めるデータを符号化し量子化す
る過程。 ここに於て過程2と3は一部同時に行われてよい。
【0021】理解されるべきことは、前記の如く、本発
明の処理過程は、各々の基本色若しくは各々の輝度若し
くは信号を担持する色情報について別々に実行されるの
で、幾何学的モデルにより表現されようとしている「対
象物」は、画像内にて人間の目で認識される実際の物理
的な対象物ではなくてもよく、また一般的にそうではな
く、考えている基本色の輝度の分布若しくは色信号の値
の分布の特性を表すものである。従って、基本的には、
対象物とそれに対応するモデルが、基本色によって若し
くは色情報信号によって全く異ったものとなり得るであ
ろう。かくして、基本的にはカラー画像を表現するのに
必要とされる圧縮されたデータ量は、各々の基本色若し
くは色情報信号について必要な量の3倍若しくは4倍と
なるであろう。しかしながら、驚くべきことに、モデル
に於て、「幾何学的パラメータ」及び「輝度パラメー
タ」と各々呼ばれる二つの異る種類のパラメータを設定
することが可能であり、殆んどの実用的な場合に於て、
幾何学的パラメータは、全ての基本色若しくはカラー情
報信号について同一であるということが見出された。か
くして殆んどの場合、単色の輝度信号を処理し、後でそ
のカラーデータを付加えるということで充分であり、本
発明により操作が行われる際にかかるカラーデータは、
データを更に3%〜10%程度必要とするだけでよい。
このことは、特に本発明の好ましい局面に於ける本発明
の重要な特徴である。
【0022】従って、本発明のもう一つの好ましい局面
は、カラー画像を圧縮する方法であって、前記の如く一
つの基本色若しくはモノクローム信号に関して郭定され
た圧縮方法を実行し、続いて残りの基本色若しくは信号
を担持する色情報について同一のモデルを用いて同一の
幾何学的パラメータをもって繰返し、以下に定義される
如く適当な輝度パラメータを決定することを含む方法で
ある。
【0023】本発明による処理過程に於て、幾何学的若
しくは数学的モデルは、それらが画像の要素若しくはそ
の他の幾何学的或いはまた数学的モデルを絶対値若しく
は相対値パラメータ若しくは閾値により決定される或る
程度にまで近似するという場合には、かかる画像の要素
若しくはその他の幾何学的若しくは数学的モデルを表現
するものとして見なされる。絶対値若しくは相対値パラ
メータ若しくは閾値の決定は本発明の一部である。絶対
閾値は、或る固定された値を有する。相対閾値は、或る
領域に於て若しくは全領域に於て考えられている量の値
に依存したものである。相対閾値は、通常、k Mの形式
を有する。但し必ずしもこの形式である必要はない。こ
こに於て、k は、係数であり、Mは、平均化するべく選
択された領域に於ける量の平均値である。
【0024】本発明の実施例について、種々の閾値が、
処理過程の種々の段階に於てそれらが機能する際に定義
されるであろう。基本要素若しくは基本構造の定義 本発明の広義の意味に於て「基本要素」とは、幾つかの
単純な構造であって、組合わさって画像内に見出される
任意の実際の構造若しくは「対象物」を近似する構造を
意味する。本発明を実行するに当り、かかる基本要素の
リストが、各々の適用について容易される。通常、同一
の性質を有する用途の全てに対して、例えば全てのTV
画像に対して同一のリストで足りるであろう。
【0025】本明細書に於て用いられている如く、用語
「サブモデル」は、以下の意味で解釈される。 a)画像の或る一部分についてのグレーレベル若しくは
RGB値の配列(例えばグレーレベルz=Φab(x,
y)、ここに於てΦは、パラメータa 及びb に依存した
式である。)又は、b)画像上の或る対象物のジオメト
リ(或る曲線の形式は、y=Ψcd(x)として表すこと
ができ、例えばy=cx+dxの如きである)。
【0026】用語「モデル」は、一つ若しくはそれ以上
のサブモデルからなる表現を意味し、或る与えられた
x,yに関するグレーレベルz=Φ(x,y)を計算す
ることを考慮したものである。
【0027】対象物のジオメトリを表現するサブモデル
のパラメータは、「幾何学的パラメータ」と呼ばれ、グ
レーレベルを表現するサブモデルのパラメータは、「輝
度パラメータ」と呼ばれる。幾つかのモデルは、明らか
に、以下の例に示されている如く記載された対象物の位
置及びジオメトリに応じたサブモデルを含んでいる。
【0028】もしy≧αx2 +βx+χであればΦはa
1 x+b1 y+c1 に等しく、もしy<αx2 +βx+
χであればΦはa2 x+b2 y+c2 に等しい、という
モデルz=Φ(x,y)に於て、幾何学的サブモデル
は、曲線 y=αx2 +βx+χ(α,β,χは幾何学的パラメー
タ) となる。
【0029】y=a1 x+b1 y+c1 及びy=a2
+b2 y+c2 は、このモデルのその他の二つのサブモデルである。
【0030】多項式モデル若しくはサブモデルは、制限
された数の値(通常≦256)と仮定された係数を有す
る低次の(通常≦4)の多項式によって与えられるもの
である。
【0031】画像若しくはその一部或いは画像内にある
或る対象物を、モデルによって表現するということは、
元のグレーレベル若しくはRGBレベルz=f(x,
y)を、グレーレベルモデルの値z=Φ(x,y)によ
り置換えるということである。
【0032】以下に於て、画像の対象物(モデル及びサ
ブモデルではなく)の定義の全てに於て、スケールLに
概ね等しい大きさの画像の或る一部分に対し基準が作ら
れる。従って、前記の定義は、スケールに依存したもの
となる。基本要素のリスト、特にTV画像を表現するの
に適した要素若しくはその他の用途に適した要素のリス
トがここで記載される。しかしながら、当業者が他の用
途を取扱う際若しくは同一の用途に於て特別な場合を取
扱う場合にそれを修正しその他の基本要素を加えること
は可能である。
【0033】平滑な対象物及び平滑な領域−用語「平
滑」は、視覚的に識別不可能な態様にて、低次、例えば
概ね4を越えない多項式P(x,y)により表現できる
輝度分布(輝度面)を定めるのに用いられ、以下に於て
常に用いられることとなろう。かくして、平滑な領域
は、画像内の色の分布を郭定する輝度面z=f(x,
y)が上記の如く表現されている領域であり、平滑な対
象物は、任意のセル内に於けるその任意の部分が低次の
多項式モデル若しくはサブモデルにより上記の如く表現
されるという対象物である。同様に、「平滑な曲線」と
いう場合、その曲線が、画像が或るモデルにより表現す
ることができているセルとの共通部分の近傍にある曲線
であって、そのセル内にてかかる曲線が低次の多項式に
より定められている場合を言う。
【0034】単純なモデル若しくはサブモデルは、それ
が含む全てのパラメータの数が小さく(通常≦6)、こ
れらパラメータの各々が、或る制限された数の値をもつ
とされる(通常≦256)ものである。
【0035】単純な対象物−対象物、画像の一部は、任
意のセルに関してセル内の対象物の一部が単純なモデル
若しくはサブモデルにより視覚的に識別不可能な態様
(前に定義した如く)にて表現される場合に「単純」と
呼ばれる。
【0036】曲線構造−曲線構造とは、その内部に於け
る輝度分布が、単純な(かかる語は、前に定義したもの
である。)プロファイルにより生成された面であってそ
の点が単純な曲線を追従している面z=f(x,y)に
よって表現されている構造であり、単純なプロファイル
を定めるパラメータは、前記の曲線上の前記の点の位置
の単純な関数である。曲線構造は、(今考えているセル
内に於て)非有界とされていてもよく、一端若しくは両
端にて有界となって線分を構成するようになっていても
よい。また、これらは、幾つかの曲線構造が或る点若し
くは部分にて接続されている際網を形成することがで
き、それは「交差している」と呼ばれる。
【0037】局所単純要素−要素は、その直径がL程
度、たかだか2〜3L程度である場合に局所的であると
いう。局所単純要素は、局所的且単純な要素である。単
純という語は前に定義されている。
【0038】実際上、前記の如き輝度分布の形式は、そ
れらが純粋な形式で見出されることはなく、しかしなが
らそのようなものとして処理されるのに充分類似の形式
にて多く見られる。
【0039】特性スケールLの決定は、基本段階であ
る。もしLが小さ過ぎると、セルに見出される構造−対
象物−は、容易に基本要素モデルによって表現される
が、圧縮に含まれることとなるデータ量は圧縮が成功裡
に行われるようにする場合高過ぎることとなる。他方、
Lが大き過ぎると、基本要素モデルによって視覚的に識
別不可能な態様にて対象物を表現することは不可能とな
る。従って、Lの選択は、各々の特定の用途に依存した
ものとなり、Lは、基本要素モデルによって視覚的に識
別不可能な表現を達成する態様にて若しくは或る特定の
用途に望まれる最少の正確な表現を達成する態様にて実
際の対象物を近似することのできる最も大きなスケール
として選択されることとなる。そして、勿論、それは、
原画像の質及び分解能に依存したものとなろう。
【0040】Lは、画素に関して表現されたものであ
る。例えば、本発明をテレビ画像の圧縮へ適用する際、
Lは、10〜16画素の間に含まれるべきであり、例え
ば約12画素である。多くの用途に対して、Lは、6〜
8から48画素の間に含まれてよく、しかしながら、か
かる値は制限ではない。典型的な値は、L=16であ
る。理解されることであるが、各々のセルは、もし平方
であれば、L×L画素を含み、従って、Lが16であれ
ばセルは256画素を含むこととなる。寸法L×Lを有
する平方セルは、「標準セル」と呼ばれる。殆んどのハ
ードウェアはASCII記号にて動作するよう構成されて
いるので、かかる大きさのセル若しくはそれより小さい
セルが便利である。或る与えられたスケールLに関して
或る対象物が単純若しくは平滑であれば、任意のより小
さいスケールに関してかかる対象物は単純若しくは平滑
となる。
【0041】テレビ画像を表現する場合に、画像が4×
4画素のセルに分割され、各々のセルに於てグレーレベ
ルが二次の多項式により近似されるならば、実質的に視
覚的に識別不可能な画像表現が得られるということが見
出されている。従って、テレビ画像に於て、任意の対象
物は、特性スケール4に於て平滑且単純である。更に、
かかる用途に対して、前記の基本要素を配列すること
で、8と16の間好ましくは12の任意のスケール上に
於ける画像表現に関しては適当であり充分である。
【0042】本発明の好ましい局面に於て、基本構造は
以下の如く定義される。
【0043】バックグラウンド(しばしば「平滑」と呼
ばれる。)領域は、輝度関数の値がゆっくりと変化され
ると見なすことができる領域である。
【0044】エッジ(edge)は、一方の側にて輝度
関数の値が鋭く変化する曲線構造である。
【0045】リッジ(ridge)は、中心線により定
義された曲線構造であって、中心線に垂直な平面に於け
るその断面が釣鐘型の曲線をなす曲線構造であり、輝度
関数の値が中心線上に位置する断面の各々の点に於て最
大値若しくは最小値であるかに応じて正若しくは「白」
(真の意味のリッジ)或いは負若しくは「黒」(谷)と
なる。
【0046】ヒル(hill)は、輝度関数が最大値
(正−白−ヒル若しくは真の意味のヒル)である点若し
くは小さな領域、或いは輝度関数が最小値(負−黒−ヒ
ル若しくはホーロー(hollow))である点若しく
は小さな領域であって、前記の点若しくは小さな領域か
ら全ての方向に減少若しくは増大している点若しくは小
さな領域である。
【0047】サドル(saddle、鞍部)は、曲線構
造であって、二つのエッジにより境界が定められた中心
の平滑な領域を含み、そこに於て輝度関数値が一方のエ
ッジにて増大し他方のエッジにて低減している構造であ
る。これらは、簡便の目的のために基本構造として処理
でき、或いはまた前記の三つの構成要素、即ち二つのエ
ッジと中間の平滑領域とに分割されてもよい。
【0048】前記の基本構造は、前記の定義された基本
要素の特別な場合を表現する。特に、(白及び黒)のリ
ッジ及びエッジは、曲線構造のうちの特別な場合であ
る。ヒル及びホーローは、局所単純構造の特別な場合で
ある。
【0049】好ましくは、これらは、輝度関数z=f
(x,y)(x及びyは、現在考えている領域の座標系
に於けるデカルト座標(若しくはその他の座標)であ
る。)の微分を介して若しくは以下に説明することとな
る近似関数の微分を介して設定される。
【0050】
【実施例】好ましい局面に於ける本発明の処理過程に於
て、以下の過程が実行される。
【0051】好ましくは、現在考えられている領域に於
てグリッドが固定される。
【0052】好ましくは、現在考えられているグリッド
の各々の点は、その点に於けるf(x,y)の微分の値
及び以下の基準により、A1 、A2 及びA3 として示さ
れる三つのドメインのうちの一つに割り当てられる。
【0053】ドメインA1 は、一次及び二次の微分の全
てが小さく、或る閾値T1 を越えない点の全てを含んで
いる。かかる状況を表現するのに便利な方法は、以下に
於て基準が設けられることとなるが、ドメインA1 は、 |▽f|2 <Gabs , λ1 2 +λ2 2 <Sabs であるグリッドの点の集合であるということである。
【0054】上記の公式に於て、Gabs 及びSabs は、
閾値であり、その値は、以下に於て設定されることとな
る。λ1 及びλ2 は、マトリックス
【0055】
【数2】 の固有値である。これは、以下に於てWとして示され
る。
【0056】ドメインA2 は、輝度関数fの勾配が大き
いグリッド点を含む。この状況は、集合A2 が、 |▽f|2 ≧max [Gabs ,Grel ] により定義されるということにより表現される。ここに
於て、Gabs は、上記と同一であり、Grel は、Kgrad
・M1 と等しい相対的な閾値であり、現在考えられてい
る領域に亙る|▽f|2 の平均値である。パラメータK
gradの典型的な値は、0.2〜0.5の間であり、50
≦Gabs 、Sabs ≦250である。
【0057】これらの係数の好ましい値は、Gabs =S
abs =100であり、Kgrad=0.3である。
【0058】ドメインA3 は、二次の微分が閾値T3
りも大きいが、|grad(f) |がもう一つの閾値T2 を越
えない点を含む。T3 及びT2 は、相対閾値であり、即
ち、二次微分及び|grad(f) |の各々の平均値の或る割
合として定められる。
【0059】本発明のより好ましい形態に於て、ドメイ
ンA3 は、実際には以下の状況により定義される5つの
サブドメインの総和である。 (1)|λ2 /λ1 |<Mratio 、λ1 +λ2 <0 (2)|λ2 /λ1 |<Mratio 、λ1 +λ2 >0 (3)|λ2 /λ1 |≧Mratio 、λ1 <0、λ2 <0 (4)|λ2 /λ1 |≧Mratio 、λ1 >0、λ2 >0 (5)|λ2 /λ1 |≧Mratio 、λ1 ・λ2 <0 但し、|λ1 |≧|λ2 |とする。ここに於てMratio
は、もう一つの閾値である(典型的なその値は後に与え
られる)。
【0060】好ましくは、輝度関数は、近似関数p
(x,y)により近似される。これが行われる際、関数
pとその微分と勾配は、表れる全ての公式、例えば前記
の公式に於ける関数fとその微分及び勾配に置換えられ
なければならない。
【0061】近似関数は、任意の簡便な関数であり、好
ましくは、制限された数のパラメータを含み、その値及
び微分は、その近似関数が輝度関数を表現することとな
る現在考えられている領域内に於ける輝度関数の値及び
微分に充分近い、特に、近似関数は、 p(x,y)=a00+a10x+a01y+a202 +a11xy+a022 の形式を有する二次の多項式であると便利であるが、他
の関数、例えばより高次の多項式若しくは多項式以外の
関数も、或る特定の場合には選択され得るであろう。p
(x,y)の係数は、現在考えているウインドウ全体に
亙るグリッド点に於けるz及びpの値の差の平方の和に
よって構成される式を最少化することにより、言い換え
れば、現在考えられている領域に於ける関数pの関数z
からの平方偏差を最少化することにより決定される。更
に複雑な関数、即ち三次の多項式及びより高次の多項式
を含む関数も、本発明による処理過程のよりよい手段と
して、それを使うことが要求される場合、平方偏差より
もより複雑な近似の計量と共に用いられてよい。
【0062】この態様に於て、近似関数及びその微分
は、各々のグリッド点に於ける或る与えられた値を有す
ることとなる。好ましくは、本発明の処理過程の以下の
過程に用いられる微分は、二次までのものである。処理
過程に望まれる精度の程度内に於て、近似関数p(x,
y)の微分及び勾配は、輝度関数z=f(x,y)の微
分及び勾配と同一であると見做すことができる。
【0063】マトリックスWは、従って、
【0064】
【数3】 となる。
【0065】従って、前記の本発明の好ましい実施例に
於て実施例は、以下の過程を含む。
【0066】(1)各々の時点にて処理されるべきデー
タ数を含むべく幾つかの領域上にて連続的に処理を行う
ことが選択されると、輝度関数z=f(x,y)の値
が、好ましくは、画像の各々の画素若しくは画像の或る
領域の各々の画素に於て登録される。領域は、好ましく
は辺R(以下に於て「領域スケール」と呼ぶ。)の平方
である。
【0067】(2)好ましくは、例えば二次までの輝度
関数z=f(x,y)の微分の値が以下の過程により近
似的に計算される。「ウインドウ」及びそれに関連した
グリッドが決定される。「ウインドウ」は、辺l を有す
る平方であり、l は、通常数画素であり、好ましくは3
〜6画素であり、より通常は、4画素である。グリッド
は、もしl が奇数の画素数からなる場合、画素そのもの
により構成され、l が偶数の画素である場合、画素間の
中心点即ち、x方向及びy方向の双方に於ける隣接した
画素間の中間に位置する点により構成される。このよう
な別々のグリッドの定義は、対称性を満足する。
【0068】(3)各々のグリッド点(画素若しくは画
素間の中央点について)、輝度関数z(x,y)を、前
記の如く、近似関数p、好ましくは多項式にて近似す
る。
【0069】(4)幾つかの閾値が定められる。種々の
閾値は、固定されてもよく、処理過程の他の段階では固
定されなくともよく、また、本発明の特定の用途に対し
て処理過程の種々の部分に於て変更されてもよい。しか
し、説明の目的で、閾値は、処理過程の各々に於て全て
固定されたものとして見做す。
【0070】(5)各々のグリッド点が、その点に於け
る近似関数の微分の値及び前に説明された基準によりA
1 、A2 及びA3 として示される三つのドメインのうち
の一つに割り当てられる。
【0071】ドメインA1 は、一次及び二次の近似関数
p(ここから輝度関数fの代わりに考えられる)の微分
の全てが小さく、或る閾値T1 を越えない点の全てを含
む。この状況を表現する方法は既に述べた如く、ドメイ
ンA1 は、 |▽f|2 <Gabs ,λ1 2 +λ2 2 <Sabs となるグリッド点の集合であるということである。
【0072】上記の公式に於て、Gabs 及びSabs は、
前記の閾値であり、その値は、l の値に関連したもので
ある。λ1 及びλ2 は、マトリックス
【0073】
【数4】 の固有値である。
【0074】ドメインA2 は、近似関数pの勾配が大き
いグリッド点を含む。この状況は、既に述べた如く、集
合A2 が |▽f|2 ≧max [Gabs ,Grel ] により定義されるということにより表現される。ここに
於て、Gabs は、上記のものと同一であり、Grel はK
grad・M1 と等価な相対閾値であり、M1 は、領域全体
及びその一部に於ける|▽f|2 の平均値である。パラ
メータ若しくは閾値の典型的且好ましい値は、以下に於
て与えられている。
【0075】ドメインA3 は、二次の微分が、閾値T3
よりも大きく、|grad(p)|がもう一つの閾値T2
越えない点を含む。T3 及びT2 は、相対閾値であり、
即ち、これらは、各々、二次微分の平均値及び|grad
(p)|の平均値の或る割合として定義される。
【0076】本発明の好ましい形態に於て、既に述べた
如く、ドメインA3 は、実際には、以下の状態により定
義される5つのサブドメインの総和である。 (1)|λ2 /λ1 |<Mratio 、 λ1 +λ2 <0 (2)|λ2 /λ1 |<Mratio 、 λ1 +λ2 >0 (3)|λ2 /λ1 |≧Mratio 、 λ1 <0、λ2
0 (4)|λ2 /λ1 |≧Mratio 、 λ1 >0、λ2
0 (5)|λ2 /λ1 |≧Mratio 、 λ1 ・λ2 <0 |λ1 |≧|λ2 |とする。ここに於てMratio は、も
う一つの閾値である。(典型的なその値は後に与えられ
る)。
【0077】(6)基本構造がドメイン内にて同定され
る。好ましくは、これらの構造は、既に述べた如く、平
滑領域、エッジ、リッジ、及びヒルを含み、任意に、サ
ドルを含む。ここに於て、リッジ及びヒルは、正若しく
は負、或いは黒若しくは白であってよく、負(黒)のリ
ッジは、「谷」であり、負の(黒)のヒルは、凹み若し
くは「ホーロー」である。これらは、しばしば、以下に
於てこのように呼称される。その他の要素は、前記の要
素に関連付けられ、或る場合ではそれらの幾つかが省略
されてよい。
【0078】バックグラウンド(もしくは平滑)領域
は、ドメインA1 により定義される領域である。それら
に於て、輝度関数及び近似関数は、緩やかな変化のみを
有する。
【0079】エッジは、実質的に、二つの異る輝度値の
鋭い遷移を示し、輝度関数の別々の平均値により特徴付
けられる一つの平滑領域からもう一つの平滑領域への遷
移を構成することとなろう。これらは、ドメインA2
於て定められる。それらは、曲線構造の第一の例であ
る。
【0080】(正及び負の)リッジ及びヒルは、ドメイ
ンA3 が好ましくは分割されて構成される種々のサブド
メインに於て定められる。
【0081】リッジは、中央線により定義された曲線構
造であり、その中央線に垂直な平面に於けるその断面若
しくはプロファイルは、釣鐘型の曲線となり、最も単純
な態様に於て放物線により概ね近似される。数学的に
は、この領域の中心線は、輝度関数の一次微分が輝度関
数の二次微分のより大きな固有値の方向に関して0とな
る状態により決定される。
【0082】ヒルは、輝度関数が各々、最大値若しくは
最小値を有し、各々その前記の最大値点若しくは最小値
点から全方向に低減若しくは増大する構造である。それ
らは、一般に、最も単純な態様としては、放物面により
近似することができる。数学的には、ヒル及びホーロー
の中心点は、輝度関数の一次微分を0とした状況により
決定される。
【0083】構造の詳細な同定は、特に、ドメインA3
についてのものは、以下に於て本発明の好ましい実施例
に関して記載されるであろう。
【0084】(7)曲線基本構造が、その中央線に関連
した線及びそれらのプロファイルに関連したパラメータ
により近似される。この過程は、幾何学的モデルの構成
として考えられる。
【0085】このことに関連して、基本構造が幾何学的
に、実質的には、面、により表現されるが、これら面
は、或る近似をもって、物理的な量、即ち輝度若しくは
色情報信号を、幾何学的な変数、即ち圧縮される画像の
平面に於ける二つの座標の関数として定めるということ
を特記することは重要である。従って、これらの構造
は、幾何学的な形式にて、画像面に亙る輝度若しくは信
号分布を記載するのである。 しばしば、曲線構造のプ
ロファイルは、以下によりよく説明する如く、中心線の
すぐ近傍に於てのみ定められなければならない。実際、
中心線に垂直な面内に於ける中心線に於ける構造の曲げ
を定めることで実質的に充分である。
【0086】(8)不必要な構造或いはまたそれらの部
分が除去される。構造及びそれらの部分は、それらを除
去することが実質的に圧縮の質に影響を与えない、即ち
圧縮されたデータを膨張することにより得られた再現さ
れた画像が原画像から許容できない程異ってしまうとい
うことが生じないならば、不必要な部分と見倣される。
これは、それらが他の構造若しくはその他の構造の部分
に重畳若しくは殆んど重畳され、若しくは過程4に於て
提供される如き固定された適当な閾値により定められる
或る程度までそれらと異らないという場合に概ね言える
こととなる。特定の基準が本発明の実施例を記載する際
に設定されることとなるが、概ね、各々の形式の用途に
ついての当業者により、画像の再現に要求される質を考
慮してかかる特定の基準は決定され得る。この過程を省
略すること若しくはその過程を最小に低減することは、
画像の再現の質に損失を与えることはないが、圧縮の程
度には影響を与え、かくして処理過程をより非経済的な
ものとすることとなろう。更に、この過程は、部分的に
過程7と共に実行することができ、以下に於て過程9に
於て完了することとなる。
【0087】(9)基本構造が、数学的モデルにより表
現される。この過程は、基本構造の近似表現を次の二つ
の基準により数学的なモデルによってなすことからな
る。 (a)近似が充分になされていること。 (b)モデルを郭定するのに必要なデータ数ができるだ
け小さいこと。
【0088】理解されることであるが、各々の基本構造
は、厳密な若しくは殆んど厳密な態様にて数学的な式に
より表現することができるが、それらは概ねその定義を
するために非常に多くのパラメータを必要とし、従っ
て、圧縮の程度は、再現の精度に関連して何等大きな利
得なく比較的低いものとなろう。逆に、単純化し過ぎた
モデルが選択され、これにより非常に高い圧縮が得られ
るが、再現の質が満足のいくものとはならなくなるであ
ろう。高い圧縮と良質な再現という二つの要求に対して
は、適当に数学的モデルを選択することにより妥協しな
ければならない。かかるモデルの例は、以下に於て挙げ
られることとなるが、理解されるべきことであるが、各
々の基本構造に対して及び本発明の各々の用途に対して
適当なモデルをここに記載する近似方法により構成する
ことは、当業者の技術によることとなる。
【0089】(10)かくして、構成されたモデルをそ
れらの一部を好ましくは省略することにより互いに関連
付け、領域の各々のセルについての全体的なモデル(全
体モデル)を構成する。モデルの省略された部分は、重
なり合う部分若しくは画像の再現の質に何等重要な寄与
をしない部分である。以下に追従されるべき基準は、実
質的に過程8に於けるものと同一である。幾つかの標準
モデルが、本発明の各々の形式の用途に対して定められ
ることとなり、如何なる場合に於ても、各々の形式のモ
デルに対して、それを同定する符号が関連付けられ、こ
れにより、各々の特定のモデルが、その符号及びそれに
特定のパラメータの集合により同定されることとなる。
この時点に於て、圧縮処理過程は、一次(基本)圧縮の
段階に到達したこととなり、一次圧縮されて得られたデ
ータは、各々のモデルの形式を同定する符号及び各々の
モデルのパラメータから構成されている。
【0090】(11)好ましくは、「フィルタリング」
が実行される。この段階は、心理的視覚的重要性の小さ
いものに過ぎない過剰と思われる情報を除去することか
らなる。かかる単純化は、幾つかのモデルを完全に落
し、残っているモデルの幾つかの過剰なパラメータを除
去することを含む。落されるべきパラメータの評価は、
局所的な基本構造上に於て重要なパラメータ、即ち、特
定のモデルについて考慮した際のパラメータが全体モデ
ル内にて重要性を失い得るので、全体モデル上にて実行
される。一部で、この操作は、全体モデルを構成する際
の局所的なモデルの一部を落す間に実行されている。し
かしながら、この段階でそれが確実に行われ、且完了を
される。
【0091】理解されるべきことであるが、今まで記載
した過程は、互いに完全に分離される必要はなく、ま
た、ここに記載された順序にて必ずしも実行される必要
はなく、変更された態様が前記の順序で行われてもよ
く、また更に一つ若しくはそれ以上の過程が別々の段階
にて或いはまたその他の過程と共に部分的に若しくはそ
の全体が実行されてもよい。
【0092】(12)量子化 この過程は、数に於て制
限され、値の予め定められた集合を基に、一次圧縮され
たデータのパラメータ値を近似することからなる。各々
のパラメータは、かかる集合のうちの最も近い値により
置換えられる。量子化の基準は、幾つかの考慮すべき
点、例えば所望される圧縮の程度、要求される圧縮され
た画像の精度若しくは分解能の程度、モデルの幾何学的
及び視覚的解釈などに応じたものである。量子化の幾つ
かの例は、本発明の特定の実施例に関し与えられること
となろう。
【0093】(13)符号化 量子化されたデータは、
二進ファイル(binary file)の形式に表現
される。この操作は、かかる二進ファイルが解読される
際に二進ファイルを形成するのに使用されていたパラメ
ータの量子化された値が完全に復元されるので、無損失
性のものである。この操作に於て追従されるべき或る基
準は、本発明の実施例を記載されるに当り記載されるで
あろう。或る場合ではハフマン(Huffman)形式
の符号化が用いられる。
【0094】(14)膨張 これは、二進ファイルから
パラメータの量子化された値を再生することから成り、
かかる値は、各々の領域についての輝度関数を表現する
全体モデルに代入され、これが直接コンピュータへ送ら
れ、圧縮された画像の各々の点へその適当な輝度レベル
を与えることとなる。
【0095】上記の操作の全ては、種々の基本色に対し
て何回か繰返され、かくして互いに結合されるモノクロ
ームの画像圧縮を得る。別の態様としては、公知の方法
により色データの符号化変換が実行され、RGB系に対
応する原画像のモノクローム信号が一つのモノクローム
輝度信号と二つの低減されたバンド幅の色情報搬送信号
へ符号化変換されることにより完成される。
【0096】本発明の好ましい実施例に於て処理過程が
次の如く実行される。
【0097】過程1 輝度関数z(x,y)の値が記録される。
【0098】過程2 ウインドウの辺「l 」が4画素とされる。この結果、グ
リッドは、画素間の中央点により構成される。しかしな
がら、以下に説明する如く「l 」について他の値若しく
は更なる値を用いることが望ましい場合もあるであろ
う。
【0099】過程3 輝度関数z=f(x,y)が、近似関数p(x,y)に
より近似される。近似関数は、この実施例に於て p(x,y)=a00+a10x+a01y+a202 +a11xy+a022 の形式を有する二次の多項式である。関数pの係数は、
関数zからの平方偏差を最小化することにより決定され
る。zの微分の値は、p(x,y)の係数により近似さ
れる。全ての計算は、処理が実行されるハードウェアの
機械精度をもって実行される。12ビット及びそれ以下
の精度で充分である。
【0100】過程4 以下の絶対閾値及び相対閾値の値は、ここに記載されて
いる実施例に於て好ましく用いられる。各々の一つに関
して三つの数値が与えられる。初めの二つの数値は、記
載されているパラメータが通常固定されるべき範囲を与
える。第三の対のない数値は、そのパラメータの好まし
い値である。 Gabs ,Ssba (グレーレベル):50〜250(10
0); Kgrad:0.1〜0.5(0.2); Mratio :0.2〜0.5(0.3); Kj :0.5,1.2(0.8); Dcenter:0.5〜1画素(0.7画素); Tslope (グレーレベル):20〜40(35); Dsegment :2〜4画素(3画素); D1 segm:1〜3画素(2画素); D2 segm:0.3〜0.8画素(0.5画素); Tsegm:20°〜40°(30°); Bsegm(グレーレベル):10〜30(20); K′j =1.2Kj ; C1 =0.8; Dcomp:0.3〜1画素(0.5画素) r=1〜5画素(3画素); Dgcenter =Dcenter; Kcurv=1〜3(2); Wgrad=2〜6(3.5); Mridge (グレーレベル):20〜60(30); D1 grad:1〜5画素(3画素); D2 grad:0.2〜1画素(0.5画素); Δgrad:6〜10画素(8画素); δgrad:20%〜50%(30%); δ:0.05〜0.2(0.1); κ:0.05〜0.2(0.1); d:2〜4画素(3画素); F1 ,F2 ,F3 ,F4 (グレーレベル):5〜20
(10); Q1 ,Q2 ,Q3 ,Q4 ,Q5 ,Q6 :0.3〜1.2
(0.6); Sr (グレーレベル):10〜30(20); T8 :0.3〜1画素(0.5画素); T9 :0.1〜0.3(0.2); T10(グレーレベル):5〜20(10)。
【0101】過程5 前記の如く構成されたグリッドの各々の点に於て、近似
関数pの二次の部分を構成する二次形式 g(x,y)=a202 +a11xy+a022 が直交変換Pにより主軸へ換算される。Pは、
【0102】
【数5】 により表現される。
【0103】新しい座標x′,y′に於て、多項式p
(x,y)は、 p(x′,y′)=a′00+a′10x′+a′01y′+λ1 x′2 +λ2 y′2 をとる。λ1 及びλ2 は、前記のマトリックスWの固有
値であり、β1 =(β11、β21)、β2 =(β12
β22)は、同一のマトリックスWの固有ベクトルであ
り、Wβ=λβとして定義され、或いは、二次微分d2
pの固有ベクトルであり、そして、a ′00=a00であ
る。
【0104】点は、以下の如く別々のドメインへ割り当
てられる。ドメインA1 、A2 及びA3 は以下の如く定
義される。
【0105】 p(x,y)=Σaiji j ,(i+j≦2) が与えられると、マトリックスP、係数a′ij、λ1
λ2 、β1 及びβ2 は、公知の種々の計算手順により計
算される。λ2 に概ね等しいλに関して、P及びβの計
算は、不十分な精度となり得る。この場合、マトリック
スPは、計算されず、単にI、単位マトリックスと等価
なものとして定義される。
【0106】▽fによりグリッドの各々の点に於けるp
(x,y)の勾配のベクトル(a10,a01)を示すと、 |▽p|=(a10 2 +a01 2 1/2 =(a′10 2 +a′01 2 1/2 何故ならば変換Pは、直交変換である。領域に於ける全
てのグリッド点に亙る|▽f|2 の平均値をM1 により
表す。
【0107】集合A1 は、 |▽f|2 <Gabs , λ1 2 +λ2 2 <Sabs であるグリッドの点の集合として定義される。
【0108】閾値Gabs 、Sabs は通常50〜250の
間の値をとる。この例では、Gabs=100、Sabs =
100としている。
【0109】集合A2 は、|▽f|2 ≧max [Gabs ,
Grel ]であるグリッドの点の集合として定義される。
ここに於てGabs は上記のものであり、Grel =Kgrad
・M1 である。パラメータKgradの典型的な値は、0.
1〜0.5の間であり、この例では、Kgrad=0.2と
仮定している。
【0110】上記の閾値Gabs 、Sabs 及びKgradは、
Kj 、j=1、…5、Mratio (以下に定義される。)
と共に、基本構造の検出のパラメータであり、画像の各
々の領域に関して固定されていなければならない。これ
らの通常の好ましい値は、本用途に関して、指示される
であろう。
【0111】集合A1 は、平滑領域及びバックグラウン
ドを構成するための基本として機能する。集合A2 は、
エッジの構成をするために用いられることとなる。
【0112】そして、集合A3 が構成される。ここに於
て、(白及び黒の)のリッジ、(白及び黒の)ヒル及び
本実施例に於てはサドルが同定される。リッジの点に於
て、一つの固有値が大きく、もう一つの固有値は小さ
く、大きな固有値の方向に関して微分は0となる。ヒル
及びホーローに於ては、dp=0であり、双方の固有値は
大きく同一の符号を有する。サドル点(鞍点)に於て
は、dp=0であり、双方の固有値は大きく、逆の符号を
有する。dpの値及び固有値の値は、本発明に関する限り
前記の基本構造を同定する。固有値は、常に、|λ1
≧|λ2 |の態様に常に配列されている。
【0113】ドメインA3 を5つのサブドメインA
3j(j は1〜5)へ分割する条件は、既に記載されてい
る。種々のサブドメインの点は、以下の如きドメインの
基本構造を形成する。 (1)|λ2 /λ1 |<Mratio 、λ1 +λ2 <0−白
のリッジ− (2)|λ2 /λ1 |<Mratio 、λ1 +λ2 >0−黒
のリッジ− (3)|λ2 /λ1 |≧Mratio 、λ1 <0、λ2 <0
−白のヒル− (4)|λ2 /λ1 |≧Mratio 、λ1 >0、λ2 >0
−黒のヒル又はホーロー (5)|λ2 /λ1 |≧Mratio 、λ1 ・λ2 <0−サ
ドル点− 閾値Mratio は、通常、0.2と0.5との間の値であ
り、典型的には0.3である。
【0114】上記の5つの条件、即ち条件(j )(ここ
に於てj =1、…、5)のうちの一つをλ1 及びλ2
満足する領域に於けるグリッド点のλ1 2 +λ2 2 の平
均値をM2 j と記す。
【0115】A3jを、λ1 及びλ2 が条件(j )を満足
し、|▽f|2 <max[Gabs ,Grel ],λ1 2 +λ2
2 ≧max[Sabs ,Sjrel]である領域に於けるグリ
ッド点の集合とする。ここに、閾値Gabs 、Grel 、S
abs は、上記に定義したものであり、Sjrel=Kj ・M
2 j である。パラメータKj 、j =1、…、5の典型的
な値は、0.5と1.2の間であり、典型的にはKj =
0.8である。
【0116】簡単な変更(λ1 /λ2 の代わりにλ1
λ2 +λ2 /λ1 を用いる。)により、これまで計算さ
れてきた全ての量は、均一化され、λ1 及びλ2 に関し
て対称的な表現となる。かくして、それらは、主軸への
換算を行うことなく初期係数aij に関して表現される。
従って、計算は、(通常小さい)集合A3 の点に於ての
み換算を実行するような態様にて調整され得る。
【0117】次にリッジ、ヒル、サドルの同定について
本発明を実施例により説明する。
【0118】新しい座標系(x′,y′)に於て多項式
p(x′,y′)は以下の式により与えられる。
【0119】 p(x′,y′) =a′00+a′10x′+a′01y′+λ1 x′2 +λ2 y′2 集合A31及びA32に於て更に以下の変換を行う。
【0120】x″=x′+a′10/2λ1 , y″=
y′ これによって p(x″,y″)=a″00+a′01y″+λ1 x″2 +λ2 y″2 が得られる。A3jの定義からして|λ1 |は大きい値で
ある。
【0121】今考えられているグリッド点は、もしそれ
がA31(或いはA32)に属し、|a′10/2λ1 |<D
center、|a′01|<Mslope であるならば、白(又は
黒)のリッジに属しているといえる。ここで閾値Dcent
er及びMslope はそれぞれ通常0.5画素≦Dcenter≦
1画素、20≦Mslope ≦40なる値をとる。この実施
例に於てはDcenter=0.7画素、Mslope =35とす
る。
【0122】かかるグリッド点に、新しい座標系
(x″,y″)に於けるx″=0,y″=0に中心が合
せられ且この新しい座標軸に於けるy″の方向に沿った
単位長さの白(黒)の線分が関係付けられる。またこの
グリッド点に値λ1及びa″00を関係づける。こうして
構成された各線分は、それらに於てf及びその近似関数
pの最も大きい固有値の方向に関する微分が0であるの
で、リッジ線を近似する。
【0123】|a′10/2λ1 |<Dcenterなる条件
は、pが“l”の大きさの正方形の中心近くに於てのみ
信頼できる程度にfを近似していることによって生じ、
従ってリッジは該正方形の中心に十分近いときのみ信頼
できる程度に検出され、|a′10/2λ|はリッジの前
記中心からの距離である。
【0124】集合A33,A34,A35に属するグリッド点
について更に以下の変換を行う。
【0125】 x″′=x″, y″′=y″+a′01/2λ2 これらの集合に於てλ1 及びλ2 は何れも大きい。これ
より以下の関係が得られる。
【0126】 p(x″′,y″′)=a″′00+λ1 (x″′)2 +λ2 (y″′)2 ここで考えられているグリッド点は、もしそれがA33
34或いはA35に属し、以下の条件が成立していれば、
それは正(白)のヒル、負(黒)のヒル(ホーロー)或
いはサドルを表現しているということができる。
【0127】 |a′01/2λ1 |<Dcenter |a′01/2λ2 |<Dcenter ここでDcenterは上記のパラメータと同一である。かか
る点には、新しい座標系x″′,y″′の中心、a″′
00及びλ1 ,λ2 の値及び上記の定義による固有ベクト
ルβ1 ,β2 の方向が関連づけられる。
【0128】新しい座標系の中心はdp=0の点であ
る。再度注意するが、この中心は、信頼すべき検出を行
なうために、セルの中央に十分近くなければならない。
【0129】正若しくは負のヒル或いはサドル点の各々
に対して、新しい座標系x″′,y″′の中心にその中
心を有しy″′軸に沿って方向づけられた単位線分が関
連づけられる。
【0130】かくして得られた全ての線分は2つの組に
分けられる。即ちλ1 <0については“白”の線分、λ
1 >0については“黒”の線分とする。
【0131】ここ迄に構成された線分は、正及び負のリ
ッジ、正及び負のヒル及びサドルの点に対応する。定義
によりリッジのみが曲線構造を表わすが、ヒル及びサド
ルの点も、もし長くされれば曲線構造の一部を視覚的に
表現することができ、そのように処理される。曲線構造
は、画像の表現に於て最もコヒーレントで簡潔な要素で
あるので、単純な曲線構造に於ては、これらを別々の局
部的な要素として表現する代わりにできるだけ多くの詳
細を含むのが好ましい。
【0132】従って、この段階で得られた線分の全てを
“リッジ線”を潜在的に表すものと考え、これらの線分
から最大限に拡長された幾何学的に単純な複合物を構成
することを考える。
【0133】過程6 この過程に於て構造の成分が構成される。各成分は同一
の“色”の密に関連した線分を整然と配列したものより
なる。ここに於いて白の線分を考える。黒の構成は全く
同様である。
【0134】構成された各線分は、その中心点(各l×
lの平方について局所的な座標系内に定義されるが、こ
の点は必ずしもグリッド点の一つでなくてよい)とその
方向によって特徴づけられている。またこの中心点に於
ける近似のグレーレベル値a″00と最大固有値λ1 が各
線分に関連づけられている。次いで以下の過程を実行す
る。
【0135】(1)あるl×l平方に於ける各線分の原
点に拘らず、総ての線分を、全体座標系即ち操作が行わ
れるR×R領域にもともと関連した座標系に於けるそれ
らの中心点の座標と、該全体座標系に関するそれらの角
度とによって表現する。線分の集合は、例えば、それら
の原点のl×l平方についての自然な順序によって順序
付けられている。
【0136】(2)第一の線分s1 を考え、これにその
全ての近傍の線分sj 、即ちその中心がDsegmよりs1
の中心に近い線分の全てを関連づける。閾値Dsegmは通
常2〜4画素の間の値である。ここではDsegm=3画素
とする。
【0137】近傍の線分sj に於ける線分の各々につい
て、以下の条件を検査する。(図1参照)。 i.s1 の中心とsj の中心のs1 上の投影の間の距離
1 がD1segm より小さいかどうか。 ii.sj の中心とそのs1 上への投影の間の距離d2
D2segm より小さいかどうか。 iii .s1 とsj の方向の間の角度がTsegmより小さい
かどうか。 iiii.s1 とsj に関連したグレーレベルa00の差が
(絶対値にして)Bsegmを越えていないかどうか。
【0138】(3)閾値D1segm ,D2segm ,Tsegm,
Bsegmは、それぞれ、概して、D1segm =1〜3画素、
好ましくは2画素、D2segm =0.3〜0.8画素好ま
しくは0.5画素、Tsegm=30°、Bsegm=10〜3
0グレイレベル、好ましくは20グレイレベルとされ
る。
【0139】(4)状態 i、ii、iii 、iiiiの全てを満
足するsj の線分が、構成された成分に含まれる。
【0140】s1 上に於て、二つの可能な方向のうちの
一方が固定される。そして、含まれた線分は、s1 上の
それらの中心の投影の順序に応じて順序付けられ、それ
らの各々に於て二つの可能な方向の一方がs1 と一貫し
た方向になるように選択される。 (5)導入された順
序に関して初めの線分及び最後の線分を考え、それらの
各々について操作1−4を、自由な状態(構成されてい
る成分若しくはその他の成分に属していない状態)の線
分を加えて繰返す。
【0141】(6)第一の線分へ付与される線分と成分
に既にある線分との順序を、それらの中心の第一の成分
への投影の順序に従って定める。同一のことを最後の成
分に関して行う。この態様に於て、現在考えている成分
の全ての線分を順序付ける。
【0142】(7)第一の線分及び最後の線分を考え、
操作1−5を繰返す。
【0143】(8)前記の操作を、自由な線分が成分へ
付与できなくなるまで繰返す。このことにより、成分の
構成が完了し、成分は、同一色の線分の順序付けられた
配列により表現される。
【0144】(9)残っている自由な線分のうちの初め
のものを考え、操作1−8を繰返し、次の成分を構成す
る。
【0145】上記に説明した如く、多くの短い成分の代
わりに少ない長い成分を構成することが試みられた。結
果として、より多くの線分を利用可能とすることが望ま
しい。従って、上記に与えられた閾値Kj 及びDcentの
値は、幾分か、「自由」である。結果として、幾つかの
視覚的に重要でない構造を表現する成分が構成される。
これらの成分を除くために以下の手続きが適用される。
【0146】(1)「強い線分」の配列を、Kj よりも
大きな閾値K′j をもって上記の操作の全てを繰返して
構成する。構成により、各々の強い線分も、通常の線分
となり、かくして強い線分の配列は、すべての通常の線
分のサブ配列となる。
【0147】(2)かかる通常の線分から成分を構成す
るが、その時少なくとも一つの強い線分を含まない成分
の各々を落す。
【0148】好ましいK′j の値は、Kj の約1.2倍
である。
【0149】上記にて構成された成分は、検出されたリ
ッジ部である。上記の如く見出されたヒル及びホーロー
は、対応する単純な局所的構造を表現する。基本的に、
ヒル及びホーローは、曲線構造ではなく、上記の如く、
リッジ部とは別々に検出される。しかしながら、構成に
より、ヒル及びホーローの幾つかの部分は、構成された
成分上に確かに表れ得る。もしこれらの幅が対応するリ
ッジの幅と概ね同一であれば、それらは省略することが
できる。
【0150】かくしてヒル(ホーロー)は、もし対応す
る線分が幾つかの成分に属し、この点に於ける大きい固
有値λ1 が|λ1 |≧C1 Λ(Λが、成分の線分に亙る
λ1の平均値であり、C1 が閾値である。)を満足する
場合省略される。通常C1 =0.8である。
【0151】しかしながら、この操作は、実質的に過程
11(フィルタリング)に属する。
【0152】過程7 この段階に於て記載されている操作は、実質的に近似操
作である。理解されるべきことは、それらは、この段階
に於て必ずしも実行される必要はないが、一部若しくは
全体に関して、より前の段階若しくは後の段階に於て実
行されてよい。
【0153】(1)構成された成分が、以下の条件を満
足する部分へ区分される。即ち、初めの線分及び最後の
線分の中心点を繋ぐ区間上への成分の線分の全ての投影
が上に定めた順序にて順番に並んでいなければならな
い。かかる条件が満足されていることを、第二の線分か
ら、続く線分に関してかかる状況を満足しない線分を見
出すまで検査する。この線分の始点は、考えられている
成分の一部から別の一部へ移ることを記す点である。か
かる処理過程は、その後、前記の点から始められる。図
2は、成分の一部を構成する例を示している。
【0154】(2)ここで、成分を多角形線により要求
される精度まで近似する。このことは、図3を参照しな
がら以下の如くなされる。
【0155】a)(1)に於て構成された成分の一部の
初めの線分及び最後の線分の中心A及びBを繋ぐ区間を
構成する。
【0156】b)成分の一部上にある線分のうち、その
中心CのABへの距離dが最大となる線分を見出す。も
しd<Dcompであれば、手続きは完了し、区間ABは、
要求される近似を提供する。もしd≧Dcompであれば、
区間AC及びCBを考え、分割された成分の各々の部分
AC及びCBに関してかかる手続きを繰返す。
【0157】c)かかる分割の処理過程は、成分が、そ
の線分の幾つかの中心を接続する多角形線によって、成
分の線分の各々に関してその中心と多角形線の対応する
区間との距離がDcompよりも小さくなるという態様にて
近似されるまで続けられる。(図4参照)本実施例に於
て、閾値Dcompは、通常約0.3〜1画素に等しく、好
ましくは0.5に等しい。
【0158】ここまでで、各々の成分は、その線分の幾
つかの中心を接続する多角形線により近似される。この
多角形線は、幾何学的なサブモデルであり、リッジの中
心線を表現する。
【0159】プロファイルを郭定するべく、次の二つの
数値が近似多角形線の各々の区間Ii に関連付けられ
る。即ち、λi =λIi。これは、区間Iiに中心を繋がれ
ている全ての線分に於けるλ1 の平均値であり、かかる
線分には、終りの線分も含まれる。(各々の成分の全て
の線分は順序付けられていることを想起されたい。)a
i =aIi。aIiは、上記の同一の線分に亙る輝度a″00
の平均値である。
【0160】最終的に、A3 に於ける各々のリッジ成分
が、多角形線の頂点Pi (即ちかかる線の区間の端点)
の順序付けられた配列(これらの点は、領域に於ける全
体座標系により与えられる。)及び上記に定義された数
値λi 及びai の順序付けられた配列により表現され
る。
【0161】前記の数値は、リッジのプロファイル、特
にそのレベル座標(輝度値=ai )及び中心線(λi )
の近傍に於けるその曲げを定める。理論的には、曲げ
は、現在考えている中心線の点周りにあってその中心線
に垂直な無限小の区間に於て定義されるが、ここに於て
は、小さいが有限の区間として取扱い、従って、曲げ
は、これらの操作の目的で、最も小さい重要な区間とな
る隣接する画素間の距離のオーダの区間に於けるプロフ
ァイルを郭定する。
【0162】次に、エッジの同定及び近似が記載され
る。既に述べた如く、集合A2 が、 |▽p |2 ≧max[Gabs ,Grel ] により定められており、かくして、集合A2 は、勾配▽
p が大きいグリッド点からなる。
【0163】しかしながら、集合A2 は、z=f(x,
y)うちの傾きの大きい領域周りに拡がっており、それ
自身では、エッジの中心線を表現しない。従って、A2
に於ける点についての或るフィルタリングが先ず実行さ
れ、エッジの中心線から離れた点を掃出すことが試みら
れる。
【0164】A2 に於ける或る点を考え、 p(x,y)=a00+a10x+a01y+a202 +a11xy+a022 をこの点に於て計算された近似多項式とする。定義によ
り▽fは、ベクトル(a10,a01)である。前記の点を
通過する▽fに平行な線Q上にpが設定する値の集合を
考え、前記の値の集合により定義される放物線の頂点を
見出す。もしこの頂点の前記点からの距離がDgcenter
より小さければ、グリッド点は、集合A2から掃出さ
れ、A2 内の次のグリッド点へ通過する。ここに於て、
閾値Dgcenter は、上記のDcenterと通常等価である。
かくして、エッジの両側に近過ぎる点を思考から排除し
た。この手法に於て、Dgcenter は、認識され得るエッ
ジ部の最少の幅を決定する。
【0165】残りの点の各々に関して数値
【0166】
【数6】 が計算される。
【0167】数学的には、κは、(0,0)に於けるp
(x,y)のレベル曲線の曲げ、即ちp(x,y)=p
(0,0)により定義される曲線である。これは、この
点に於けるエッジの中心線の曲げを近似する。κ>Kcu
rvとなっている点は落される。ここに於てΚcurv=1〜
3若しくは典型的には2である。
【0168】かくして、小さい局所的な区画周りに通常
表れる高度に屈曲したエッジ(これらは前に、ヒル若し
くはホーローとして同定されている。)が省略される。
残りのグリッド点は、より小さな集合A2 ′を形成し、
ここに於てより詳細な解析が実行される。
【0169】A2 ′の各々のグリッド点に於て、そのグ
リッド点を中心としたl′×l′のセルの画素の全てに
亙る平方偏差 Σ[f(x,y)−q(x,y)]2 の最小値を提供する次数3の多項式q(x,y)が構成
される。パラメータl ′は、通常に僅かにl より大き
く、本実施例に於てはl ′=6である。
【0170】この多項式は、原点(グリッド点)を▽f
=(a10,a01)方向に通過する直線Qへ拘束されてい
る。即ち多項式が線Q上にてとる値は、原点と線Q上へ
のそれらの投影の距離(変数t)の関数として見なされ
ている。これにより、変数tの三次の多項式qが得られ
る。これらの操作は、図5に示されている。二次方程式
q′(t)=0を解くことにより、q(t)、t1 及び
t2 の極値点(最大値点及び最小値点)が見出される。
そして、値 α1 =q(t1 ),α2 =q(t2 ) となる。次の条件が検査される。t1 及びt2 が存在
し、t1 <0,t2 >0であり、|t1 |及び|t2
がWgradを越えていないこと。ここに於て閾値Wgrad
は、実質的に信頼され得る態様にて検出することのでき
るエッジ部の最大幅を決定する。通常、Wgradは、1/
2 l′に概ね等価である。本実施例に於て、Wgrad=
2−6であり、好ましくは3.5である。(別の態様で
は、線Q上の線t1 及びt2 の双方が、考えているl′
×l′セルに属しているという条件が検査されてもよ
い)。
【0171】もし上記の条件が満足されていなければ、
そのグリッド点は、集合A2 ′から排除され、次のグリ
ッド点へ移る。
【0172】もしかかる条件が満足されていれば、現在
考えているグリッド点へ以下の対象物(「エッジ要素」
と呼ぶ。)を関連付ける。 (1)図6に於ける点Cにて中心が定められ、▽fに直
角の方向(即ちエッジ部の方向)に方向付けられた単位
線分Ie .点Cは、線Q上の区間[t1 ,t2 ]の中心
点である。 (2)線Qの線分[t1 ,t2 ](構成によりの線分
は、同一の点Cにて中心付けられΔfに沿って方向付け
られている。)。また、各々のエッジ要素へ二つの値α
1 及びα2 が関連付けられる。α1 =q(t1 )及びα
2 =q(t2 )である。
【0173】過程8 以下の過程は、以前に見出したリッジと、現在構成して
いるエッジとの間の幾何学的接続を検出し、不必要なデ
ータを除去するよう構成されている。
【0174】図7に示されている例a及びbを考える。
そこに於て、破線は、前に検出したリッジ成分を示し、
▼は、前記の如く検出された線分Ie を示し、これは図
6に示されている。図7bに於ける線l1 及びl2 は、
通常、図8に示されているエッジの典型的なプロファイ
ルにより、エッジの両側に表れる。これらは、必要なプ
ロファイルが過程7に記載されている如く検出され、か
くして得られたデータから再構成できるのでデータから
省略され得るものである。
【0175】図7c及びdの例に於て、エッジE1 及び
2 は、リッジl2 の両方の側にて検出される。線l1
及びl3 は、第一の例に於ける線と同一の性質を有す
る。ここに於て、線l1 及びl3 と、エッジE1 及びE
2 を省略することができる。特に密に関連したリッジ及
びエッジは、「密着」関係を有するということができ
る。かかる関係を検出するべく以下の処理が行われる。
【0176】(1)前に検出されたリッジ成分が或る順
番で記憶される。第一の成分から始められる。それは、
線分の順序付けられた配列により表現される。
【0177】(2)この配列に於ける各々の線分に対し
て、エッジ要素にしてその中心が線分の中心にDlgrad
よりも近いエッジ要素が考えられる。D1grad =1〜5
であり、好ましくは3画素である。この手続きは図9に
例示されている。
【0178】(3)そして、次の条件が検査される(図
9参照)。もし線分が白(黒)の線分であれば、その中
心と対応するプロファイルの最大値(最小値)であるエ
ッジ要素の点t1 及びt2 からのそれらとの間の距離ρ
が計算される。もしρ≧D2grad であれば、上記のエッ
ジ要素から次のものへ移動する。もしρ<D2grad であ
れば、エッジ要素は、現在考えている線分に対して「密
着」として印が付けられ、線分は、エッジ要素の中心が
存在している側からエッジ要素に対して、「密着状態に
ある」として印が付けられる。ここに於て、D2grad
0.2〜1であり、好ましくは0.5である。(想起さ
れるべきことは、線分は配向されている、ということで
ある。)そして、次のエッジ要素へ移動し、手続きが繰
返される。(もし線分が既に記されているならば、この
印は変更されない。)1に於て記載される如く選択され
た全てのエッジ要素が検査されると、成分の次の線分へ
移る。
【0179】(4)全ての線分が処理された後、次のデ
ータが得られる。 a.現在考えている成分の線分の各々がその側部の各々
に於て「密着状態」若しくは「非密着状態」として印が
付けられている。 b.エッジ要素の幾つかが、点t1 若しくはt2 のうち
の一方にて「密着状態」として印が付けられている。
【0180】(5)ここで、現在考えている成分の全て
の線分がもう一度以下の態様にて処理される。
【0181】第一の線分(それらの標準的な順序に於
て)から、左側から密着状態として記されている線分が
表れるまで線分が検査される。(同様に全く同じ手続き
が右側にても実行される。)この線分の番号が、記憶さ
れる。もしその中心の、成分に於ける第一の線分の中心
からの距離がΔgradよりも大きければ、この線分の中心
は、区画点として記される。Δgradは、閾値であり、そ
の値は、通常〜10画素の間であり、本実施例に於ては
Δgrad=8である。
【0182】そして、左から密着状態として印の付けら
れた次の線分が見出される。もしその中心の、前の左側
から印の付けられた線分の中心からの距離がΔgradより
も大きければ、その中心及び前の線分の中心の双方は、
区画点として記される。もしそうでなければ、左側から
印の付けられた次の線分が見出され、手続きが繰返され
る。
【0183】全く同一の手続きが成分の右側についても
同様に実行される。
【0184】(6)結果として、成分は、前記の如く見
出された区画点により小成分へ分割される。各々の側に
於ける各々の小成分について、構成により、密着状態で
ある線分は、一様にΔgradよりも密度が高いか若しくは
一様にΔgradよりも希薄である。図10参照。
【0185】(7)各々の小成分について、全ての線分
に対する印の付けられた線分の比率が、各々の側に於て
計算される。
【0186】ここで、幾つかの場合が識別される。 a.印の付けられた線分が、両側にてΔgradの密度であ
れば、小成分は保存され、その線分へ密着状態にあるエ
ッジ要素の印が保存される。 b.印の付けられた線分が一方の側にてΔgradの密度で
あり、第二の側に於て、印の付けられた線分の比率が、
δgradが20%と50%との間の値であって好ましくは
30%である値のパラメータであるときに、δgradより
も小さい場合に、小成分は省略され、それに密着状態に
あるエッジ要素の印が取消される。もしかかる比率がδ
gradよりも大きいか若しくはそれに等しいとき、a)の
如く処理される。 c.もし印の付けられた線分が、小成分の両側に於てΔ
gradより稀薄な場合、a)に於ける如く処理される。
【0187】(8)省略されなかった小成分の各々に対
して、以下の数値が計算される。 leftvalue 左側から密着状態にあるエッジ要素の全てに於けるα1
若しくはα2 の平均値に等しい値。(α1 若しくはα2
からエッジ要素のうちの自由端に対応する値をとる。) leftwidth 左側から密着状態にあるエッジ要素についての区間[t
1 ,t2 ]の長さの平均値。
【0188】同様に小成分の右側についても与えられ
る。 (9)ここで、次のリッジ成分へ移り、操作1−8を、
全成分が処理されるまで繰返される。
【0189】結果として各々の成分は、小成分へ区分さ
れ、かかる小成分の一部は省略され、残りについて、8
に記載されている如きデータが計算されたこととなる。
全てのエッジ要素は、以前として保存されており、それ
らの極値点t1 、t2 の幾つかは、密着状態として記さ
れている。
【0190】この段階に於て、極値点のうちの少なくと
も一つに於て印の付けられた全てのエッジ要素は、省略
される。生残った「自由」がエッジ要素は、ここで、エ
ッジ成分を構成するのに用いられる。各々のエッジ要素
は、区間[t1 、t2 ]及び[t1 ,t2 ]の中心Cに
て中心を定められ、それに直角な線分Ie (図11参
照)からなるということを想起されたい。(かくして、
e は、エッジに沿っており、[t1 ,t2 ]の方向に
直角である。)ここで、全てのエッジ線分Ie からなる
配列が形成される。前記の如く、上記の要素の構成(過
程6)についての全ての操作は、線分Ie へ適用され
る。前記の構成について操作2に於ける状態iiiiのみが
省略される。D1segm 、D2segm、Tsegmは、パラメー
タD−1segm 、D−2segm 、T−segmにより置換えられ
る。これらの値は通常同じである。
【0191】結果として幾つかのエッジ成分が構成され
る。
【0192】(10)この段階に於て、過程7に於て記
載されているリッジ成分を幾つかの部分へ分割し多角形
線によりそれらを近似するための手続きが、エッジ成分
に対して適用される。パラメータDcompは、Dedgeによ
り置換えられ、その典型的な値は、0.3と1との間の
値であり、典型的には0.5である。
【0193】結果として、各々のエッジ成分は、その線
分の幾つかの中心を接続する多角形線により近似され
る。この多角形線は、サブモデルであり、エッジの中心
線を表現する。
【0194】プロファイルを構成するために、以下の三
つの数値が近似の多角形線の区間Jj の各々へ関連付け
られる。 minj Jj の端部の間の成分の部分を構成するエッジ要素の最
小値の全ての平均値である(即ち値α1 、α2 のうちの
最小値の平均)。 maxj 対応する全ての最大値の平均値。(即ちα1 、α2 のう
ちの最大値の平均) widthj 同一のエッジ要素に於ける長さ|t2 −t1 |の全ての
平均値である。
【0195】最後に、各々のエッジ成分が、多角形線の
頂点Pi の順序付けられた配列(即ち、区間Jj の端
点)(これらの点は、領域に於ける全体座標により与え
られる。)及び数値minj 、maxj 、widthj
の順序付けられた配列により表現される。
【0196】上記の操作は、二つの別の態様にて実行さ
れ得る。 a)リッジ成分の構成の後に、それらが、多角形線によ
り区分され近似される。(近似処理)。その後、エッジ
線を構成するための手続きが、かかる区分されて得られ
た小成分の各々に別々に適用される。このことにより、
小成分の更なる区分及び多角形線により対応する近似が
行われる。 b)エッジ線の構成の手続きが、リッジ成分の全体に対
して適用される。これにより、各々の成分を小成分への
区分することが行われる。そして、近似手続きが、各々
の小成分に対して別々に適用される。
【0197】各々の場合に於て、近似多角形線の区間I
i の各々へ関連付けられた数値λi及びai に加えて、
各々の区間に対して上記の如き決定された数値left
valuei 、leftwidthi 、rightva
luei 、rightwidthが関連付けられる。こ
こで平均化が、区間Ii に於けるリッジ線分に対し密着
状態にあるエッジ要素の全てについてなされる。
【0198】近似手続きは、変更されて、屈曲された成
分へよりよい視覚的近似を与えるようにすることができ
る(図12参照)。
【0199】区分点は、成分の凸状方向へ移動され、か
くして、成分から近似多角形線への距離がおよそ2倍低
減する。
【0200】以下に於けるモデル構成段階に於て、モデ
ルと、部分的ではあるが検出段階に於て得られた情報を
用いた方法とが記載される。特に、以下の変更が為され
得る。
【0201】リッジ成分の各々(若しくはその多角形近
似に於ける区間)は、その右側及び左側に於て密着状態
にあるエッジ要素を有する。これらのエッジ要素の「w
idth」|t2 −t1 |は、可変の幅を有するモデル
により対応するリッジを近似するのに用いることができ
る(図13参照)。
【0202】各々のエッジ成分(若しくはその多角形近
似に於ける区間)は、エッジ要素から構成される。それ
らの幅は、可変幅のモデルによるエッジの近似について
考慮したものである(図14参照)。
【0203】前記のエッジプロファイル解析は、多項式
qによる近似により得られた情報、即ちその最大値及び
最小値を、双方のプロファイルの極値が現在考えている
グリッド点からの距離Wgrad(若しくはl′)内に存在
しない限り無視したものである。このことは、Wgrad若
しくはl′まで概ね検出されたエッジの幅を制限する。
本実施例に於て、Wgrad若しくはl′は、5〜6画素の
オーダである。
【0204】しかしながら、図15a、b及びcに於て
示されている形式のプロファイルは、図16a及びbに
於て示されている対応するエッジ要素に於ける密着関係
を解析することにより、より広いエッジを検出するのに
用いることができる。
【0205】エッジ要素の印を付けることと共に各々の
成分に対して計算されたleftvalue、righ
tvalueなどの数値(若しくは多角形線の区間)
は、上記に用いたものよりも更に複雑な曲線構造を構成
することを考慮したものである。例えば、図17に示さ
れている如きプロファイルは、多くの画像に於て典型的
なものであるが、これは、エッジ要素の「端部の密着状
態」の印、それらの幅及び数値leftvalue、r
ightvalue等を用いて、極値に於けるプロファ
イルのグレーレベルを与えることにより容易に同定され
近似される。
【0206】ここに記載している実施例(図18参照)
に於て、残ったリッジ成分に対して密着状態にあるエッ
ジ成分は省略されている。この操作は、圧縮比を増大す
るが、或る場合では、質的な問題を引起し得る。部分
A′AA″DC(図18)は、リッジ成分AB上のリッ
ジにより表現される。一方、CE及びDFは、エッジ成
分により表現される。このことは、画像上に於ける線
A′CE及びA″DFの形状に於て視覚的に識別し得る
不連続性を惹起す。
【0207】パラメータを適当に選択することにより、
かかる効果を完全に許容し得るレベルまで低減すること
ができる。
【0208】しかしながら、勾配要素CA′及びDA″
が記憶され、要素CA′A″の表現を修正するのに用い
られる場合にも上記の問題は解決し得る。この更なる情
報を記憶することにより生じせしめられる圧縮比の低減
は、それが残りのデータに関連するということにより殆
んど完全に除去される。
【0209】過程9 ここは、数学的モデルにより基本構造を表現することを
含む。
【0210】ここまでで、以下の出力が前の処理過程に
より生成されている。 (1)リッジ多角形線 かかる多角形線上に於ける区間Ii の各々に対し、数値
λi 、ai 、leftvaluei 、leftwidt
i 、rightvaluei 、rightwidth
i が関連付けられている。 (2)エッジ多角形線 かかる線上の区間Ji の各々へ数値minj 、maxj
(成分の何れの側にてmax(min)が達成されてい
るかの指示と共に)、widthj が関連付けられてい
る。 (3)ヒル(ホーロー) 各々は、点(領域に於けるその全体座標により表現され
た点)、λ1 及びλ2、|λ1 |≧|λ2 |(ヒルに対
してはλ1 <λ2 <0、ホーローに対しては、λ1 >λ
2 >0)、及びλ2 の方向と領域に於ける全体座標系の
第一の軸との間の角度θ(0≦θ<180°)により与
えられる。 (4)グリッド上の「平滑」若しくは「バッググラウン
ド」点の集合A1 A1 に属するグリッド点の各々に於て、近似多項式p
(x,y)の値a00(0次係数)が記憶されている。
【0211】次に、簡便に用いることのできる基本モデ
ルを記載する。以下のモデルは、対応する多角形線の一
つの区間に亙るリッジを表現するのに用いられる。(図
19参照) 方程式(領域に於ける全体座標形u、vについての) αu+βv+c=0,α2 +β2 =1 により区間Iが与えられ、Iに直角で、その端部を通過
する二つの線l1 及びl2 が −βu+αv+c1 =0,−βu+αv+c2 =0 の式により与えられるとする。c1 −c1 は、c2 >c
1 とするとIの長さとなる。そこで、モデルΦ
Iridge(u,v)が次のように定義される。 ΦIridge(u,v)=Ψr (αu+βv+c); c1 −δ(c2 −c1 )≦βu−αv ≦c2 +δ(c2 −c1 ) 0;βu−αv<c1 −δ(c2 −c1 )又は、 βu−αv>c2 +δ(c2 −c1 ) ここで、δは0.05〜0.2の間のパラメータであ
り、好ましくは0.1である。
【0212】関数Ψr(s)(s=αu+βv+c)
は、種々の態様にて選択できる。最も精度の良い近似モ
ードに於ては、それは次の特性を満足していなければな
らない。 (*)Ψr(leftwidth )=(leftvalue ) Ψr(rightwidth)=(rightvalue) Ψr(0)=α d2 Ψr(0)/ds2 =λ。
【0213】特に、状態(*)を満足し、1回、連続に
微分可能であり、leftwidth 、rightwidth及び0に於て
微分が0となる関数が、Ψr(s):5次のスプライン
関数として用いられる。
【0214】各々のリッジに関連する情報(leftvalue
、rightvalue、leftwidth 、rightwidth、λ)は、冗
長であり、通常、この情報の一部のみを利用して、より
単純なモデルが用いられる。特に、Ψr(s)=a+λ
2 を考えることができ、かくして、 ΦIridge(u,v)= a+λ(αu+βv+c)2 , ここでは、 c1 −δ(c2 −c1 )≦βu−αv≦c2 +δ(c2
−c1 )0,ここでは βu−δv<c1 −δ(c2
1 ), 若しくは βu−δv>c2 +δ(c2 −c1 ) を得る。
【0215】かくして、モデルは、軸Iに関する放物線
状の円柱、かかる軸上に係数λ及び高さaによって与え
られる(図21参照)。
【0216】このモデルの種々の変型が、処理過程の残
りの部分を何ら変更することなく用いられる。例えば、
2次関数a+λ(αu+βv+c)2 が、s=αu+β
v+c(点(u,v)の線Iに対する距離)の任意の関
数Ψr(s)により置換えられてよい。これは、概ね同
じ形状、高さ、及び曲げを有する(図22参照)。
【0217】Iの端部に於て、そのδ(c2 −c1 )−
近傍から、関数を急激に0とする代わりに、プロファイ
ル関数a+λ(αu+βv+c)2 (若しくはΨ(αu
+βv+c))が、重み関数として乗算されてよい。重
み関数は点(u,v)がl1及びl2 とにより境界が定
められている帯から外へ動くにつれて1〜0へ滑らかに
変化する。
【0218】以下のモデルは、エッジを、対応する多角
形線の一つの区間に渡り表現するのに用いられる。
【0219】max、min及びwidth を上記の如き区
間Jに関連づけられた数値とする。図19−22に関し
て上記と同じ記号を用いる。但し、Iにより示されてい
る区間は、ここではJにより示されている。
【0220】モデルΦJedge (u,v)は、 ΦJedge (u,v)= Ψe (αu+βv+c), ここで −δ(c2 −c1 )+c1 ≦βu−αv≦c2 +δ(c
2 −c1 )0,はここでは βu−αv<c1 −δ(c
2 −c1 ), 若しくは βu−αv>c2 +δ(c2 −c1 ) により定義される。
【0221】ここに於て、s=αu+βv+c=線Jか
らの点(u,v)の距離について、Ψe (s)として以
下の条件を満す任意の関数が考られる。 (a)Ψe (−1/2width )=min(若しくは成分
の向きによりmax。この情報は、それに関連づけられ
ている。) (b)Ψe (1/2width )=max(min) (c)Ψe のグラフは、図24に概ね示されている形状
を有する。
【0222】特に、f(τ)=τ3 −3τを考える。そ
して、 Ψe (s)=1/2(max +min )+1/4(max −min )f(2s/width ) 若しくは Ψe (s)=1/2(max +min )−1/4(max −min )f(2s/width ) が各々用いられる。
【0223】エッジのモデルのもう一つの可能な形式
は、二つのリッジモデルの組合せである。即ち、与えら
れた区間Jについて、1/2width 迄移動させられた二
つの区間J′及びJ″が構成される(図24参照)。
【0224】J′及びJ″の各々に於て、リッジモデル
であって、min(max)に等しい値を有し、双方の
リッジについてλが±2(max −min )/(width )2
に概ね等しいというモデルが前記の如く構成される。各
々の点に於けるこの結合されたモデルの値は、構成され
た二つのリッジのモデルの適当な重みをつけられた和に
等しい(図25参照)。
【0225】以下のモデルは、ヒル及びホーローを表現
するのに用いられる。それは、l×lセル上にて得られ
た2次の多項式p(x,y)であり、そのセルに於ては
対応する要素が検出されている。より正確には、もし、
ヒル(ホーロー)がグレーレベルa、中心(u0
0 )、λ1 、λ2 及びθにより表現されされていれ
ば、(u0 ,v0 )にて原点を有し、0vに対し角度θ
をなす軸0v′を有する新しい座標系u′,v′に於
て、Φh =(u′,v′)=a+λ1 u′2 +λ2 v′
2 となる。
【0226】かくして、ヒル及びホーローを表現するモ
デルは、楕円放物面となる。(これは元の近似多項式p
(x,y)と一致する。
【0227】概ね同一の形状を有するその他の関数が図
26に模式的に描かれている如く用いられる。
【0228】前記のサブモデルは、ヒル、ホーロー、リ
ッジ及びエッジの多角形線の区間を表現する。
【0229】ここで、多角形線の各々に対して、それに
対応するモデルは、以下の如く定義される。区間I
i (Jj )からなるL(L′)について、 ΦLridge(u,v)=Σi ΦIiridge (u,v) ΦL'edge(u,v)=Σi ΦJjedge(u,v) ここで、ΦIiridge (u,v)、ΦJjedge(u,v)
は、上記の如く定義され、u,vは、領域の全体座標で
ある。かかるモデルは図27に於て示されている。
【0230】前記に定義した矩形的モデルの代わりに、
その他の形式、例えば楕円形のモデル、若しくは図28
に模式的に描かれている二つの皿状部分により完結され
た矩形的モデルを用いることができる。
【0231】リッジ若しくはエッジを表現するモデルの
各々に対して、境界線が以下の態様のうちの一つにより
関連づけられる。 (a)区間Iの各々について、Iに平行で、距離(1+
κ)leftwidth 及び(1+κ)rightwidthを各々通過す
る二つの線l1 、l2 が、Iに対応する境界の一辺をな
す。エッジに対しては距離1/2(1+κ)width とな
る。 (b)区間Iの各々について、距離1/2(leftwidth
+rightwidth)(1+κ)に於てIの両側を通過する線
が、境界をなす。エッジについては、上記と同様であ
る。 (c)区間Iの各々について、以下の式 (Hridge /λ)1/2 画素によって、λを介して計算された距離に於けるIの
両側を通過する線。ここに於て、Hridge は、20〜6
0の間のグレーレベル値を取り、好ましくは30であ
る。 (d)一定距離dに於ける線。 (e)境界が計算されない。 ここに於てκ及びdはパラメータである。通常、κ=
0.05〜0.2であり、好ましくは0.1、そして、
d=2〜4画素、好ましくは3。
【0232】この手続は、図29に示されている。可能
な条件a−dの各々について、境界は、区間Iの各々に
ついては、曲線l1 及びl2 により、多角形線の終りの
区間については、直交線(若しくは半皿)により形成さ
れる。これは図29に示されている如くである。
【0233】モデル関数ΦLridge(ΦL'edge)は、多角
形線Lの周り、特にその境界に於て定義される。構成に
より、各々の線分の端部に境界を設けられた線l1 及び
2の一部に於て一定値をとる。
【0234】ヒル及びホーローの各々について、境界線
は次の態様のうちの一つにより関連づけられる。
【0235】x0 、y0 、λ1 、λ2 、θ、aにより与
えられるヒル(ホーロー)について、i.(x0
0 )に於て中心を定められ、方向θに主軸を有し、λ
1 及びλ2とaとを介して、次の式 r1 =(Hh /λ1 1/22 =(Hh /λ2 1/2 により計算された半軸r1 、r2 を有する楕円である。
パラメータHh は、20〜60のグレーレベルの値をと
り、好ましくは30である。 ii.λ1 /λ2 及びaを介して次の公式により与えられ
たr1 、r2 を有する上記の如き楕円。r1 =r、r2
=(λ1 /λ2 1/2 ・r。rは通常、1〜5画素の間
の値であり、好ましくは3画素である。 iii .r1 =r、r2 =rである上記の如き楕円。 iiii.パラメータとして与えられたr1 、r2 。 iiiii .境界線が計算されない。
【0236】前記の如く定義されたモデル関数Φh は、
境界線に於いて一定値をとる。
【0237】過程10及び過程11 ここより、x,yは、領域に於ける全体座標を示す。今
迄、過程6〜8に於て定義されたリッジの多角形線L、
エッジの多角形線L′の各々及びヒル部若しくはホーロ
ーの各々について、各々対応する画像の要素を表現する
モデルΦLridge(x,y)、ΦL'edge(x,y)若しく
はΦh (x,y)が構成されている。また、境界線が、
前記の如く各々のモデルについて構成されている。境界
線の内側に含まれている画像の部分は、対応するモデル
の「サポート」と呼ばれることとなる。領域全体上に於
ける画像を表現する全体のモデルを構成することは、幾
つかの段階にて実行される。
【0238】モデルの全ての集合の一部P が指定され
る。通常、最も大きく視覚的に寄与するモデルが選択さ
れる。以下に於て幾つかの可能な選択についての詳しい
説明がなされる。 (a)領域が、寸法m×mの平方セルに区分される。こ
こで、mは概ね基本スケールLに等しい。パラメータL
は、上に定義したものと同一である。以下に於て、m
は、通常6〜48画素の間である。 (b)m×mセルCの各々について、サポートがCと交
差しているP に於けるモデルの全てが考えられる。この
状況は図30に模式的に描かれている。 (c)以下のデータからの平方偏差を最小にする低次
(通常≦2)の多項式P(x,y)が構成される。 −Cに於ける初めのグリッド内の点であって集合A1
属し、Cと交差するモデルのサポートに属さない点の全
てに於ける値「a00」 −C内の境界線上にあるモデルの値。
【0239】P(x,y)を計算する幾つかのルーチ
ンが当業者により利用されるであろう。
【0240】特に、一つの可能な実現化は以下の通りで
ある。十分な数の点が各々の境界線上にて選択される。
そして、Pcが、これらの点のモデルの値と、A1 の点
に於ける値a00との間の最小の平方偏差を与える多項式
として構成される。
【0241】ここで部分的な全体モデルΦp(x,y)
が構成される。これは、以前に選択されたモデルの全て
のうちの一部P に相当する。 Φp(x,y)= Pc(x,y)[(x,y)が、m×mCに属し、Ρに
於けるセルのモデルのサポートに属さない場合] Φ(x,y)[(x,y)が、P に於けるモデルΦのサ
ポートに属し、Ρに於けるその他のモデルのサポートに
属さない場合] (x,y)が一つ以上モデルのサポートに属する場合
に、点(x,y)が、 サポートに属する全てのモ
デルΦ(x,y)の全ての平均値。
【0242】局所的なモデルを互いに接着するその他の
方法は、当業者により利用され得る。特に、「単位の分
割」として通常知られている方法が適用される。それは
以下の如く実行される。Φ(x,y)がP に於けるモ
デルの全てを示すとし、SがΦi(i=1,………,
N)のサポートであるとする。関数Wi(x,y)が以
下の特性を以て構成される。 (a)Wi(x,y)≧0 (b)ΣiWi(x,y)=1 (c)Wi(x,y)は、Si(i=1,2.………
N)の或る近傍の外に於て0に等しい。
【0243】特に、Wiは、以下の如く構成され得る。
連続な関数W′i(x,y)が構成される。これは、
W′≧0であり、1/2Siの内部では1に等しく、2
Siの外では0に等しい。そして、Wi=Wi/Σi
W′iは状態a,b,cを満足する(ここに於てλ−S
は、部分集合Sの等傾変換の結果を示している)。
【0244】そして、部分的な全体モデルΦp(x,
y)の値は、重みWをもって、モデルΦの値の重み
つきの和として定義される。即ち Φp(x,y)=ΣW(x,y)Φ(x,y) (i=0,1,……N) (上記の関数W0 (x,y)は、Sの全ての補集合に
相当し、m×mセルCの各々に属する(x,y)につい
てΦ0 (x,y)は、P(x,y)に等価である。
【0245】上記の単位の分割の公式による全体モデル
の構成によって、特に、局所的なモデル間の不一致部分
が平滑化される。
【0246】ここ迄で、部分的な全体モデルΦp(x,
y)が構成される。そして、残りのモデルの部分P ′が
選択され、(以下参照)フィルタリングが実行される。
【0247】(a)即ち、区間Ii からなる多角形線L
によって与えられるP ′に於けるリッジモデルΦrの各
々について、Φrが白のリッジを表現し、各々の区間I
iに関連づけられたグレーレベルaは、a−Φp
(x,y)≦max(F1 ,Q1 ,H1 )を満足すれ
ば、Φrは省略される。ここに於て、(xi ,yi
は、区間Iiの中心点である。ここで、Hl は、P に於
ける白のリッジの全ての区間に亙るai −Φp(xi
i)の平均値であり、F1 及びQ1 は、外部パラメー
タである。若しくは、Φrは、黒のリッジを表現し、a
i −Φp(xi ,yi )≧min(−F2 ,Q2
2 )を満足すればΦrは省略される。ここに於て、H
2 は、ai −Φp(xi ,yi )の、P ′に於ける黒の
リッジの区間の全てに亙る平均値である。通常F1 及び
2 は、5〜20のグレーレベルであり、好ましくは1
0である。Q1 及びQ2 は、0.3〜1.2のグレーレ
ベルであり、好ましくは0.6である。
【0248】(b)P ′に於けるエッジのモデルΦ
ついて、次の場合Φは省略される。 maxi −Φp(xi ,yi )≦max(F3 ,Q3
3 ) 及び mini −Φp(xi ,yi )≧−max(F3
3 ,H3 ) ここで、図31に示す如く、(x′i ,y′i )及び
(x″i ,y″i )は、エッジの区間の両側に於ける点
であり、H3 は、対応する平均である。F3 、Q3 は、
パラメータである。
【0249】(c)ヒルΦh は、a−Φp(x,y)≦
max(F4 ,Q4 ,H4 )である場合に落され、ホー
ローΦh は、a−Φp(x,y)≧−max(F4 ,Q
4 ,H5 )のときに落される。ここで、(x,y)は、
ヒル(ホーロー)の中心であり、a=a00は、それに関
連づけられたグレーレベル値であり、H4 (H5 )は、
P ′に於けるヒル(ホーロー)の全てに於けるa−Φp
(x,y)の平均である。
【0250】F4 及びQ4 は、パラメータであり、通
常、F4 は、5〜20のグレーレベルの間であり、好ま
しくは10であり、Q4 は、0.3〜1.2の間であ
り、好ましくは0.6である。P 1 を、フィルタリング
で除去されなかったP ′に於けるモデルの集合とする。
【0251】ここで次の部分的な全体モデルΦp,p
(x,y)が構成される。これは種々の方法によりなさ
れる。一つの可能な構成は次の通りである。 Φp,p′(x,y)= Φp(x,y):(x,y)がP ′に於ける如何なるモ
デルのサポートにも属さない場合 Φ(x,y):(x,y)がP ′に於けるモデルΦ
のサポートに属する場合。
【0252】P に於けるモデルΦ(x,y)のサポー
トに(x,y)が属する場合には、かかるΦ(x,
y)の全ての値を平均。
【0253】別の態様ではΦp,p′(x,y)が上記
の単位の分割を用いて構成される。
【0254】残りのモデルの部分Ρ″が選択され、次の
部分的なモデルΦp,p′,p″のフィルタリング及び
構成が前記の如く実行される。
【0255】ここで、この処理過程が検出された全ての
モデルが用いられフィルタリングされる迄繰返される。
【0256】ここで、P ,P ′等の幾つかの特定の選択
について述べる。
【0257】(i)P は空集合である。かくして、初め
の部分的な全体モデルとして、m×mセルCに属する
(x,y)についてのΦ(x,y)=P(x,y)を
考える。
【0258】この部分的な全体モデルは「粗いバックグ
ラウンド」と呼ばれる。これは、各々のm×mセルC上
に於いて対応する多項式Pに等しくなる部分多項式関
数によって与えられる。
【0259】P ′はここに於て、検出されたモデルの全
てからなる。かくして、第二の過程に於て、重要でない
モデルをフィルタリングにより除去し、全体モデルの構
成を完了する。
【0260】(ii)ここでは、先ず、「バックグラウン
ド」と呼ばれる部分的な全体モデルを構成する。これ
は、リッジ、ヒル及びホーローを含むドメインの「最も
平滑な近似」と共に平滑なドメインを含む。
【0261】通常、バックグラウンドの平滑な領域は、
エッジ及びリッジによって、二つの側上でグレーレベル
値が大きく異っているということにより分けられる。か
くして、リッジ多角形線は、もし、その区間の少なくと
も一つについて関連した両側の値が、Sr よりも異なっ
た場合に「分離している」と呼ばれる。ここでSr は閾
値であり、通常10〜30の間のグレーレベルであり、
好ましくは20である。分離しているリッジのプロファ
イルは、図32に於て示されている。
【0262】ここで、P は、エッジ及び分離しているリ
ッジの全てからなると定義され、P′は、残りのリッ
ジ、ヒル及びホーローの全てを含んでいる。部分的なモ
デルΦP はバックグラウンドと呼ばれる。
【0263】(iii )ここでは、バックグラウンドが、
iiに於ける如く構成される。そして、P ′が、全ての
残りのリッジであって、対応する多角形線の少なくとも
一つの区間Iについて |a−Φp(xi ,yi )|≧Q6 ・H6 であるリッジの全てを含むよう考えられる。ここで、H
6 は、残りのリッジの全ての区間に亙る1ai −Φp
(xi ,yi )の平均であり、Q6 はパラメータであ
る。通常Q6 は、上と同じである。
【0264】そして、第二の部分的なモデルは、Φp,
p′となり、P ″は、全ての残りの(Φp,p′により
フィルタリングされた後の)リッジ、ヒル及びホーロー
の全てを含むようとられる。
【0265】(iiii).ここに於てP は、検出されたリ
ッジ、エッジ、ヒル及びホーローの全てを含む。
【0266】上記の種々の態様i、ii、iii 及びiiiiの
うち、iは、通常計算上に於て単純であるが、iiiiが通
常最もよい視覚的な質を与える。
【0267】iii は、比較的計算上単純であり、更に、
視覚上の質が高く、圧縮の程度も高い。これが好まし
い。
【0268】境界線の選択についての種々のオプション
は、上に既に述べた。ヒル及びホーローについてのオプ
ションa(エッジについてはc)、iは、より良い質を
提供するが、更なる情報が記憶されなければならないの
で圧縮の程度が最も低い。
【0269】オプションiiiiは、「粗い」バックグラウ
ンドの構成を行う形式iにのみ適合する。これはより高
い圧縮を提供するが、通常、より質が低くなる。
【0270】オプションcは通常、良い質及び高い圧縮
比を提供する。
【0271】通常、リッジ及びエッジのプロファイルは
図33にある如く見える。
【0272】かくして、もし境界線が図33に示されて
いる如く選択され、プロファイル関数Ψが上記の如くモ
デルの構成に於て用いられると、このことにより、必要
とされる形状が提供され、通常、これらのエッジ及びリ
ッジを部分的なモデルへ包含することにより、モデルが
図33に示されている如く、「側部リッジ」をフィルタ
リングして除去することができるようになる。
【0273】局所的なモデル(リッジ、ヒル及びホーロ
ー)を、バックグラウンドへ付与する可能な方法の一つ
は、図34に示されている如き結果のモデルを定義する
ことである。
【0274】Φ(x,y)=max(Φbackgr(x,
y),白のモデル):(x,y)が白のモデルのサポー
トに属する場合。min(Φbackgr(x,y),黒のモ
デル):(x,y)が黒のモデルのサポートに属する場
合。
【0275】(x,y)が属するサポートを有するモデ
ルの全ての平均値:(x,y)が黒及び白のモデルのサ
ポートの双方へ属する場合。
【0276】m×mセルCに於ける局所的な近似は、多
項式P(x,y)を用いるだけでなく種々の方法にて
得られる。例えば、もし、二つ若しくはそれ以上のモデ
ルのサポートがこのセルと交差する場合、そこでのグレ
ーレベルは、境界線上のモデルの値を単に補外すること
によって得られる。かくして図35に於て示されている
セルについて記憶されなければならない情報はない。
【0277】「平滑なセル」は、一つの値(中心に於
て)のみによって表現され、境界線のモデルの値を考慮
して線型的に補間される。
【0278】上記以外のP 、P ′等の選択について特質
が用いられ得る。特に、多くのヒル及びホーローが密に
配置されている領域に於て、P は、ヒルのみを含むよう
選択できる。部分的なモデルΦpは、典型的な高さ(平
均の高さ)のホーローがヒルの間に生成されるような態
様にて構成される。続くフィルタリングに於て、通常多
くの検出されたホーローがフィルタリングにより除去さ
れる。(Φpによって、よりよく推定される)図36参
照。
【0279】種々の平滑なドメイン及び異った形式のテ
クスチャーを有するドメインは、通常エッジによって分
離されるので、領域全体の区画を、エッジ及び分離して
いるリッジにより分割された小部分に形成することが望
ましいであろう。これらの小部分は、種々の方法により
定義され得る。特に、領域の多角形の小区分が形成され
る。
【0280】上記の如き小区分が構成されると、それは
次の如く用いられる。 (a)上記の如き種々の平均値が、画像の構造に関連の
ない平方領域に関してではなく自然に定義された小部分
に関して計算できる。 (b)m×mセルへの領域の区分の大きさmは、各々の
小部分について別々に選択でき、かくして、平滑な領域
の経済的な表現が考慮される。
【0281】線型補間による全体モデルの構成 以下に記載される全体モデルを構成する方法によれば、
処理過程を特に単純に実現することができることとな
る。この方法により得られた圧縮されたデータの構造は
圧縮された画像を操作するのに、及びビデオシーケンス
に於て圧縮するのに便利である。
【0282】以下に於て、かかる処理過程の実現につい
てより詳しい説明がなされる。
【0283】1.モデルの集合P を選択する。この集合
の全てのモデルには、前記の如く境界線及び境界線上の
それらの値が与えられる。
【0284】2.通常、領域は、m×mセルへ区分され
る。これらのセルの角がグリッドを成し、グリッドは、
Gにて示す。
【0285】3.Gに於ける各々の点に対し、グレー値
v(w)が関連させられる。これは、(小さい近傍に亙
り平均化された)点wに於ける元画像のグレーレベル値
である。とくに、常に、Gはモデルの同定を行う処理過
程に於て用いられる基本グリッドのサブグリッドである
とすることができる。そして、u(w)がwにて構成さ
れた多項式p(x,y)の定数項a00として定義され
る。
【0286】4.或るm×mセルCの点(x,y)の各
々に於ける全体モデルΦ(x,y)の値が以下の如く定
義される。 a.サポートがCに交差するP に於けるモデルの全てを
考える。これらのモデルのサポートにより覆われないC
の境界の一部が、Cの角に若しくは関連するモデルの境
界線に於て終端点を有する線分に区分される。 b.かくして、Φの値は、各々の終端点に於て、各wに
於けるv(w)として若しくは対応するモデルのその境
界点に於ける値として定義される。境界の線分の内点に
於てのΦの値を、その終端点の値を線型補間することに
より定める。図43参照 c.最後にCに交差するモデルのサポートに属さないC
に於ける任意の(x,y)について、(x,y)を通る
水平線が、Cの境界の線分若しくは幾つかのモデルの境
界線と、左側及び右側に於て初めに交差する迄引かれ
る。これらの交差点に於けるΦの値は(Cの境界の線分
については上記のbにより、又、その境界線上の対応す
るモデルの値等より)既に定義されている。そして、
(x,y)に於けるΦの値は、交差点に於けるその値を
線型補間することにより定められる。 d.モデルのうちの一つについてのサポートへ属する
(x,y)についてのΦ(x,y)の値は、(x,y)
に於けるそのモデルの値として定められる。もし、
(x,y)が幾つかのモデルのサポートに属するなら
ば、値Φ(x,y)は、関連するモデルの値を上記の如
く平均化することにより決定される。
【0287】例えば図43に於て、AB、CD、DE、
EF及びGAに於けるΦの値は、終端点に於ける値を線
型補間することにより定められる。(x1 ,y1 )、
(x2,y2 )、(x3 ,y3 )に於ける値は、A1
びB1 (A2 及びB2 、A3 ,B3 も各々)に於ける値
を線型補間することにより定められる。
【0288】5.この全体モデルは幾つかの重要な利点
を有している。: a.構成によりその値が連続となる。このことにより或
る視覚的な歪みが回避される。この連続性は、領域の境
界に於て、同一の値v(w)が、隣接する領域に於ける
境界のグリッド点wについて用いられていれば維持され
る。このことにより、平滑化操作を行う必要性が除去さ
れる。 b.Φの値の計算が局所的である。即ち、m×mセルC
に於ける点の各々についてCに関連する情報のみが計算
に用いられる。この特性は処理を実行するハードウエア
のために重要である。 c.圧縮されたデータの非常に簡単な構造:局所的なモ
デルのパラメータ、モデルのサポートにより覆われてい
ないGの点に於けるv(w)。
【0289】6.フィルタリング操作が、ここに記載さ
れる如く、このモデルに実行することができる。特に、
平滑な領域に於て、グリッドGは濃密に成り過ぎること
が有り得る。そこで、Gに於ける値v(w)を、所謂二
倍の間隔のグリッドから補間された値と比較することが
でき、これにより、この補間により十分に近く近似され
た値を有するGに於けるグリッド点は省略される。
【0290】フィルタリング段階(過程11)に於て、
次の事柄及び例が注意されるべきである。この段階に於
て、幾つかの過剰な情報が、心理的視覚的重要性に応じ
て除去される。このことは、モデルを完全に落すことな
く幾つかの過剰なパラメータを除去することにより実行
されるモデルの単純化を含んでいる。モデルは、局所的
な解析のもとに構成されているので、後でそれらは、
「過剰な」パラメータを含み得るのである。以下の例
は、処理過程のうちのこの過程を明らかにするであろ
う。
【0291】例1 或る曲線構造の中心線が、幾つかのまっすぐな線分から
成る破線にて表現されているとする。しかしながら、中
間点の、終端点を結ぶまっすぐな線分からの偏差が、或
る閾値T8 よりも小さい場合、破線は、前記の線分によ
り視覚的に悪化することなく置換えられ、(図37参
照)破線の中間点を表現するパラメータの全ては省略で
きる。T8 は通常0.3−1画素の間であり、好ましく
は0.5である。
【0292】例2 ヒル及びホーローを、楕円を基本とする釣鐘型モデルに
より表現する。(図38参照)r1 ,r2 を半軸とし、
θを半長軸との角度とする。|r2 /r1 |≦T9 につ
いて楕円は、半径r=1/2(r1 +r2 )の円と視覚
的に識別不可能である。かくして、かかる楕円は、この
円により置換えられ、r2 ,r1 ,θの代わりにrのみ
記憶すればよいこととなる。T9 は通常0.1と0.3
との間であり、好ましくは0.2である。
【0293】例3 平滑な領域は、(各々のセルに於ける局所的な座標
x′、y′に於ける)2次の多項式z=a0 +a1 x′
+a2 y′+a11x′2 +2a12x′y′+2x22y′
2 によって置換えられる。
【0294】もし2次の係数の全てがT10よりも小さけ
れば、三つの2次の項は全ては、視覚的に悪化すること
なく省略される。
【0295】任意の或るモデルを具体化することについ
て、対応するしきい値T10は、直接的な心理的視覚的実
験により今後見出されるであろう。
【0296】T10は、通常5〜20グレーレベルの間で
あり、好ましくは10である。
【0297】更なるフィルタリングの段階に於て、全モ
デルは、小さな心理的視覚的寄与のためにフイルタリン
グされ、即ちふるい落されてよい。
【0298】一般的な構成は以下の如くである。モデル
の一部を選択し、それらを元に、部分的な全体モデルを
構成する。そして、残りのモデルの各々について、その
部分的な画像への寄与を計量する。もしそれがT1 以下
であれば、モデルは省略される。次に、残ったモデルの
一部を部分的なモデルへ加え、第二の部分的な全体モデ
ルを構成する。再度、残ったモデルの寄与を計量し、そ
して手続を繰返すこの手続は、詳しく上に記載されてい
る。
【0299】例4 検出されたエッジ及び平滑領域を用いてバックグラウン
ドを構成する(詳しくは以下参照)。このバックグラウ
ンドは本発明による部分的なモデルである。そして、リ
ッジ、ヒル及びホーローを、バックグラウンドに於ける
その高さがT12よりも小さいものを落しながら加える。
【0300】例5 バックグラウンドを構成し、例4の如く第一のフィルタ
リングを実行する。そして、「生残った」リッジの部分
をバックグラウンド(平均の高さよりも大きな部分)へ
図39に記載されているプロファイルを用いて付与す
る。
【0301】ここに於て、側部のチャンネル1及び2の
高さは、(或る固定された係数内に於て)リッジの高さ
に比例する。実験によれば、このプロファイルは、通常
の画像のリッジについて典型的であり、この方法により
第二の部分的なモデルが形成される。
【0302】通常、両側のチャンネルに相当するリッジ
は、検出され記憶される。しかしながら、ここで、それ
らは選択されたプロファイルにより、それらの寄与が既
に提供されているのでふるい落されることとなる。
【0303】フィルタリング過程に於ける閾値Tは、画
像の構造、鋭さ及び輝度の分布、モデルのジオメトリな
どに強く依存したものである。重要な点は、基本的に圧
縮されたデータは、適当で且この方法により容易に抽出
され得る情報を提供する。非常に高度に適応性のあるフ
ィルタリングの方法は、視覚的な認識の特性を高度に利
用できるようにしながら構成される。
【0304】他方、非常に単純な形式の閾値Tが与えら
れる。
【0305】T=max(Tabs ,KIaver), ここに於てTabs は、(通常低い)絶対閾値であり、I
averは、その絶対値量の平均値である。上記に詳しい説
明が与えられている。
【0306】過程12 この量子化過程に於て、基本的に圧縮されたデータのパ
ラメータ値が、各々のパラメータ及びその組合せについ
ての心理的視覚的重要性に応じて構成された或るより小
さい配列からの値により近似される。
【0307】パラメータは、非常に単純な幾何学的及び
視覚的解釈(位置、傾き、曲げ、曲線の幅、ヒルの位置
及び形状、それらの輝度など)を有するので、種々の組
合せに於ける受入れられ得る量子化がやや正確に達成さ
れる。かくして量子化は幾つかの過程に於て実行され
る。
【0308】パラメータ及びモデルの凝集 この段階に於て、心理的視覚的重要性或いはまたダイナ
ミックレンジが相互の値に依存するパラメータ同志が凝
集される。
【0309】この凝集の一部は、モデルの構造内に構築
されるが、その他の部分は、画像上のモデルの相互の位
置に依存し、かくして、モデルが同定されている場合に
のみ実行される。
【0310】凝集は、その他のパラメータの置換え及び
座標の変化により追従され、よりよい方法にてパラメー
タの相互の依存性を表現する。
【0311】例6 これは、先の例1のフィルタリングに類似している。
(図40参照) 実験によれば、線分ABに垂直な方向の中間の頂点
1 、E2 、E3 を置換えることは、AB方向に於て置
換えを行うよりも視覚的により重要であるということが
示されている。
【0312】かくして、以下の方法にてパラメータが凝
集される。 a)端点A及びBの座標が領域の全体座標系に関して量
子化される。 b)新しい座標系が構成され、その第一の軸がABに平
行であり、第二の軸がABに垂直となる。 c)中間点Ei の座標が新しい座標系に関して表現され
る。 d)座標値が量子化される。ここに於て第一の座標に関
する量子化ステップが第二の座標についてのステップよ
りも大きくなっている。 e)新しい座標系のダイナミックレンジがまた自然に決
定される。点Ei についての第一の座標はA及びBにつ
いてのその値により境界が設けられる。第二の座標系に
ついては、実験によれば、そのレンジは通常|AB|の
約20%により境界が設けられる。
【0313】例7 例6のものと同一の破線を、以下のパラメータにより記
載することができる。線分の長さρ及び次の線分との間
の角度θ(図41参照)。
【0314】心理的視覚的考察により適当な量子化ステ
ップ及びダイナミックレンジをρ及びθについて決定す
ること可能となる。
【0315】例8 互いに幾何学的に近いモデルに関して、実験によれば、
最も視覚的に重要であるものは、摂動、即ち画像の「位
相学的な」構造を変化するもの、即ちモデル間の新しい
視覚的な接触を生成するもの若しくは視覚的に一体と成
っているモデルを分割するものである。(図42に示さ
れている。)一方、パラメータの摂動は、位置及び形状
を変更するが、位相学的構造を保存するものであり、検
出されにくい。
【0316】かくして、互いにすぐそばに在るモデルの
パラメータであってそれらモデルの相互の位置に関連し
たパラメータを凝集し、それらのダイナミックレンジ及
び量子化された値は、画像の位相を量子化により保存す
るような態様にて選択することができる。
【0317】例9 これは、フィルタリングされる例2に類似している。実
験によれば、楕円を描くことについて、比r1 /r2
1に近ければ近い程、角度θの視覚的な重要性はより小
さくなる。
【0318】かくして新しいパラメータがr1 ,e=r
2 /r1 及びθを用いることができる。r1 のダイナミ
ックレンジは、選択されたスケールに依存している。e
は、1(r2 ≦r1 )により境界が設けられ、θは
[0,π]に属する。
【0319】しかしながら、θについての量子化ステッ
プは、eの値が1に近付くにつれて、より大きな大きさ
に選択することができる。 凝集されたパラメータのダイナミックレンジの区分 この段階では凝集された変数の通常のダイナミックレン
ジが小部分に区分される。各々の小部分に於て、パラメ
ータの一つの特定の値が固定され、それがこの小部分を
表す。
【0320】量子化は、或る小部分に属するパラメータ
の値を上記に選択されたこの小部分を表す値により置換
えることからなる。初めの二つの過程は、パラメータ値
の心理的視覚的重要性に応じて実行される。これらの過
程は、部分的には上記の例5−9に於て記載されてい
る。
【0321】上記の一般的な手続は、「ベクトル量子
化」(A.Gersho and R.M.Gray ,Vector Qua
ntization and Signal Compression,Kluwer Acade
mic Publishers ,Boston/Dordrecht/ London ,1
992)としてよく知られている。かくして、基本モデ
ル及びそのパラメータのその他の具体化については、対
応する量子化手続が当業者により構成され得る。
【0322】過程13−符号化 これは過程12に得られた量子化されたデータを二進フ
ァイル(若しくはビットストリーム)の形式に最終的に
表現する手続である。この手続は、読出す際に全てのパ
ラメータの量子化された値が正確に得られるという意味
に於て無損失性である。基本的に、任意の無損失性符号
化処理過程がこの段階に於て適応される。しかしながら
符号化されるべきパラメータの特定の性質を反映するデ
ータを正しく統合化することにより、最終的に符号化さ
れたファイルの量を大幅に低減することができる。
【0323】幾何学的パラメータの符号化 検出された基本要素を表現するモデルの順序は全体モデ
ルを構成する上で重要ではない。このことは、より経済
的な符号化を構成する際に利用される。
【0324】幾何学的なパラメータは、正しいスケール
に関して符号化されなければならない。例えば、或るモ
デルに於ける点の位置を符号化するために、領域をより
小さなセルに区分することができる。対象物の順序は重
要ではないので、各々のセルに於ける点の座標を別々に
符号化できる。各々のセルは、ドメイン全体よりも小さ
いので、同じレベルにて量子化することについて、セル
に関しての座標を符号化するのにビット数を殆んど必要
とすることがない。
【0325】各々のセルについて記憶されなければなら
ない更なるデータは、そのセルに於ける点の数である。
たとえ点の分布量が通常であったとしても簡単な計算に
よれば、かかる区分に於て、通常相当量のビット量を得
る。しかしながら、セルが基本スケールLの寸法を概ね
有する場合、各々のセル内に存在し得る対象物の数は小
さく、従って各々のセル内に於けるその対象物の量を記
憶するのに必要なビット数は低下するということが知ら
れている。
【0326】かくして、基本スケールLの寸法を概ね有
するセルに関して幾何学的パラメータが符号化される。
この方法に於て、実験的に知られた、画像上に於ける基
本要素の分布の均一性が用いられる。
【0327】相互に関連のある若しくは関連の有り得る
パラメータは、正しく凝集されなければならない。例え
ば、一つの領域に於ける曲線構造の傾き若しくは幅、或
いはモデルの輝度等は、小数の典型的な値の周辺に通常
集中されている。
【0328】かくして、値を領域当り一度記憶すること
ができ、各々のモデルに関して違いのみ符号化されなけ
ればならないこととなる。特に、平均値は、典型的な値
として用いられる。
【0329】ハフマン(Huffman)様の符号が或るパラ
メータの値の分布に於ける不均一性を扱うのに用いられ
る。この符号が効果的であるものにするために、パラメ
ータは、正しく同様の分布をもった群に区分されなけれ
ばならない。例えば、傾きの値は、それ自身で通常画像
周囲に均一に分布されており、従ってハフマンの符号化
はデータ量を低減しない。しかしながら、もし各々の領
域に於て、平均値を減算すると、その差の分布に於て、
値が0の周辺に強く集中することが予想され、ハフマン
符号化を適用することによりデータの量が大幅に低減す
ることとなろう。
【0330】各々の領域に於けるパラメータの幾つかの
変換が、類似の異った領域に於けるそれらの分布を構成
するのに用いられる。
【0331】画像が区分されている領域の寸法は、前記
の如く、ハフマン符号化の有効性に関して重要である。
【0332】最後に、パラメータの量子化された値とモ
デルの形式とを符号化する二進データが、二進ファイル
内に編成される。基本的に、このファイルは、任意の無
損失性の方法により更に圧縮されてよい。
【0333】一方、このファイルは、符号化された画像
の種々の部分へ容易にアクセスできるよう、及びエラー
に抵抗性を有するような方法で編成され得る。通常、か
かる操作はデータ量を大幅に増大するものではない。
【0334】モデルが変化しない様式にて構成されてい
るということは、注意されるべきことである。領域へ区
分することは、簡便のためにのみなされる。かくして、
一つの領域からの幾つかのモデルは、近傍のモデル内に
符号化されていてよく、ポインタは、膨張の処理過程に
於て各々のモデルについて正しい領域を同定するのに使
われてよい。
【0335】過程14 この段階、膨張の段階に於て、過程13に於て得られた
二進ファイルから各々の画素に於けるRGB値によって
表現される画像が生成される。二進ファイルは、パラメ
ータの量子化された値へ変換される。このことは、過程
13に於て用いられた同一の符号化の手続によりなされ
る。何故ならば本質的にこれらの手続は可逆であるから
である。
【0336】量子化された値は、「基本的に圧縮された
データ」の値として解釈される。このことは、得られた
量子化された値が、用いられるコンピュータにより及び
計算の精度を考えることにより要求されるデジタル数、
若しくは二進桁を有する形により表現されることを意味
する。
【0337】得られたパラメータの値は、全体モデルz
=Φ(x,y)(各々の領域に対して別々に)へ代入さ
れる。この全体モデルは、コンピュータへ、画素に与え
られた座標値x,yの各々に対してグレーレベルz(若
しくはRGB)の値を如何に計算するかという明瞭な指
示を表現する。コンピュータは、全ての領域についての
zの値を見出す。各々の領域について、各々の画素の座
標(x,y)は、モデルΦへ代入され、対応する値z=
Φ(x,y)が計算される。
【0338】この方法に於て、画像の画素の各々に於け
る値z(若しくはRGB)が得られる。
【0339】膨張の段階に於て、幾つかの平滑化操作が
行われ、別の領域に在る密着状態のモデル間に於ける不
一致の部分を除去することができる。
【0340】検出(若しくはフィルタリング、若しくは
量子化)の手続により、パラメータ値に装置的な歪みが
導入されることが起り得る。これらの歪みは、膨張処理
過程に於て、記録されたパラメータ値へ適当な補正を導
入することにより補正することができる。
【0341】例えば、大きな「l」スケールをもって検
出過程を行うことにより、或るローパス効果が導入され
る。特に、リッジ及びエッジの幅及びヒルの大きさは、
画像の補正された値よりも20%大きな寸法にて得られ
ることがある。そこで、膨張の過程に於て、幅若しくは
大きさについての値の各々は、0.8倍され、これによ
り、望ましくない歪みを部分的に補正することができる
こととなる。
【0342】本発明によるモデルの重要な特性は、これ
らがスケール不変であるということである。それらは、
任意の与えられたスケールに応じて解釈され得る数学的
な表現である。
【0343】かくして、膨張の過程により得られるべき
画像の大きさは、この処理過程に於ける自由なパラメー
タである。特に、初めの画像と同一の大きさの画像を得
ることができるが、任意に所望される拡大若しくは縮小
も行うことができる。x及びy方向に関して不均一にス
ケーリングし直すことにより画像を得ることもできる。
特に、TV標準(PAL,NTS)のうちの一つに於て
圧縮された画像は、もう一つの画像へ膨張され得る。
【0344】実際、同じことが、より複雑な幾何学的な
変換に関しても言える。以下の「操作」を参照。
【0345】ウインドウの大きさ 全ての例に於て、ウインドウの直線寸法「l」は、4で
あったが、それは例えば3若しくは5画素の如く異って
いてもよく、またしばしばそうしなければならない場合
もある、ということを強調することは重要である。特
に、l=3は、通常のビデオ若しくはプレプレス画像に
於て細部を最も細かいスケールにて正確に把握するのに
用いることができる。
【0346】また、処理過程、特に基本構造の同定は、
以下の態様にて配列され得る。基本構造の同定は、全て
の線分、ヒル及びホーローが同定されるまでl=4をも
って実行される。そして、線分若しくはヒル(ホーロ
ー)が見出された点の各々に於て、二次の多項式が線分
若しくはヒルの中心の周りに於ける3×3セル上にて画
像の最もよい平均平方近似が提供されるよう構成され
る。そして、(4×4セル上にて構成された)最初の多
項式が、この新しい多項式によって置換えられる。残り
の処理過程の全ては変更されない。このことは、対象物
のパラメータ(それらの高さ、位置及び曲げ)の検出の
精度を改善するべくなされる。
【0347】同様に、エッジ要素の構成の処理過程に於
て、3次の多項式が4×4セル上にて6×6若しくは5
×5のセルの代わりに計算されてよい。別の態様として
は、両方の多項式が計算され、エッジのパラメータのよ
り良い見積りを提供するべく結合されるようにしてもよ
い。
【0348】上記の処理過程に於て、4×4(6×6)
セルの画素に於て重み関数が近似多項式を計算するのに
(より小さなセルを用いる代わりに)用いることができ
る。
【0349】色画像の圧縮 色画像は、種々の近似及び基準(RGB、YIQ、CM
YB等、例えば[R.J.Clarke ,Transform Cod
ing of Images ,Academic Press,1985,2
48ページ]参照)に応じて幾つかの色を分離すること
によって表現される。かくして、色について分離された
もの、即ち色分離体の各々は通常、或る量子化されたグ
レーレベルの画像を表現する。例えば、RGBに関して
これらの基本色の各々は、各々の画素上に於て256グ
レー値(8ビット)により表現される。
【0350】1.最も単純な色画像を圧縮する方法は、
各々の色を別々に圧縮することからなる。
【0351】2.上記の圧縮処理過程は、色情報に存在
する冗長性をよりよく利用するための手段を提供する。
【0352】同じ画像の異った色分離体は、実質的に、
同一の対象物を光スペクトルの種々の部分にて表現す
る。上記のモデルは、これら対象物のジオメトリーをと
らえる。従って、各々の分離された色分離体は、全く同
一の幾何学的パラメータを有する全く同一のモデルによ
り表現することができる。これらのモデルの輝度パラメ
ータのみが互いに異るのである。
【0353】3.かくして色画像の圧縮は次の通り実行
される。 a.分離された色画像のうちの一つ(例えばR)は、グ
レーレベルの画像として圧縮される。特に、全てのモデ
ルが構成される。 b.同一の幾何学的パラメータをもつ同一のモデルがG
及びBを表現するのに用いられる。 c.これらのモデルの輝度パラメータがG及びBの色分
離体の各々について正確な表現を提供するべく別々に調
節される。 d.圧縮されたデータに於て、完全な情報がRについて
のみ記憶され、G及びBについては輝度パラメータの値
のみが記憶される。
【0354】4.同一の方法が他の基本色の組合せ、例
えばYIQ(R.J.Clarke ,Transform Coding
of Images ,Academic Press,1985,248
ページ参照)へ適用されてよい。そして、輝度(lum
inance)Yに相当するグレーレベル画像が前記の
如く圧縮され、輝度パラメータの値のみが色度I及びQ
について記憶される。I及びQの値に対する視覚的な感
度は、Yよりも低いので、I及びQについての輝度パラ
メータの量子化の要求される精度はYについてのものよ
りもより小さい。
【0355】5.上記の好ましい実施例に於て、モデル
の幾何学的パラメータは、 ヒル及びホーローについての中心の座標及び固有ベクト
ルの方向 リッジ及びエッジを表現する多角形線の頂点の座標 多角形線の区間の各々についての幅(rightwid
th、leftwidth) 境界線の位置 である。
【0356】輝度パラメータは、 ヒル及びホーローについての高さa00及び曲げλ1 及び
λ2 リッジの区間の各々についての高さa、曲げλ及びle
ftvalue(rightvalue)の値 エッジの区間の各々についての最小値(最大値) である。
【0357】これら輝度パラメータの全ては、或る点若
しくは或る曲線上に於けるグレーレベル値(もしくは曲
げ)の値の平均である。かくして、或る与えられた色分
離体について(所謂G)これらのパラメータの値を見出
すのに、同一の点に於ける、同一の曲線に沿った要求さ
れる平均を(この分離された色画像について)計算す
る。
【0358】特に、以下の手続が適用され得る。元の圧
縮(所謂Rについて)に於て、輝度パラメータの全て
は、上記の或る計算によって、或るセルに於ける原画像
を近似する二次の多項式p(x,y)及び三次の多項式
q(x,y)から得られる。
【0359】そして、別の色分離体(所謂G)について
の輝度パラメータを見出すために、全く同じセルに於け
るGについての近似多項式p(x,y)及びq(x,
y)を計算し、Rについての計算と同じ計算を繰返す。
【0360】多くの場合、異った色分離体についての輝
度関数の値は非常に関連している。これは、別の色分離
体は、スペクトルの別の部分に於ける、同一の対象物に
より反映された光の強度であるということによる。従っ
て、(画像の小さな領域に於て)これらの強度は、通
常、非常に単純な変換により関連付けられる。
【0361】この冗長を取除くべく色分離体G及びBの
輝度パラメータを、Rの輝度パラメータを単純に変換す
ることにより表現することが試みられ得る。
【0362】例えば、p1 ,…,pn ,が、或る領域に
於ける色分離体Rを表現するモデルの輝度パラメータで
あるとし、p′1 ,…,p′n 及びp″2 ,…,pn
G及びBについての対応するパラメータであるとする。
数値a′、b′及びa″、b″という平均平方偏差Σ
(p′i −a′pi −b′)2 及びΣ(pi ″−a″p
i −b″)2 の最小値を与える数値を見出す。そして、
パラメータpi ′pi ″は、次の形式 (*)p′i =a′pi +b′+r′i p″i =a″pi +b″+ri ″ にて表現される。
【0363】通常、補正項ri ′、ri ″は、(領域が
充分に小さければ、即ち24×24)視覚的に無視され
得る。そこで、p′i 及びp″i を記憶する代わりに、
各々の領域に関して四つの数値a′、b′、a″、b″
のみが記憶される。
【0364】この方法の種々の変更が用いられてよい。
例えば、形式(*)の表現を別の種類の輝度パラメータ
について、即ちエッジ、リッジ、ヒル及びホーローにつ
いて若しくは白及び黒のモデルなどについて見出すこと
を試みることもできる。
【0365】7.小さい領域について一つの色分離体を
別のもので単純に表現することができるということは、
任意のグレーレベル圧縮処理(例えばDCT)と共に用
いることのできる色圧縮法を提供するのに用いることが
できる。この圧縮手続は、上記に記載したものよりも正
確ではない。しかしながら、通常、このことによりJP
EG標準に於て用いられている色圧縮方法よりもよりよ
い結果を導く。これは次の如く実行される。 a.画像が、s×s(通常sは8と24との間であ
る。)のセルに区分される。 b.選択された色分離体(例えばYIQ)について、各
々のブロックに於ける平均二次偏差 Σ(I(x,y)−a′Y(x.y)−b′)2 Σ(Q(x,y)−a″Y(x.y)−b″)2 を最小化する数値a′、b′及びa″、b″が決定され
る。ここに於て和は、セルに於ける全ての画素について
実行され、Y(x,y)、I(x.y)及びQ(x,
y)は、座標(x,y)を有する画素に於ける対応する
色分離体のグレーレベル値を記している。(数値a′、
b′及びa″、b″は、当業者によく知られた標準的な
手続により見出され得る。) c.基本色分離体Yが選択された圧縮方法により圧縮さ
れる。Y′を膨張された後のグレー値を記すとする。 d.そして、膨張された後のI及びQのグレー値が、 I(x,y)=a′Y′(x,y)+b′ Q(x,y)=a″Y′(x,y)+b″ によって与えられる。かくして色画像についての圧縮さ
れたデータは、Yについての圧縮されたデータ及び各々
のセルについてのI及びQを表現する四つの数値a′、
b′、a″及びb″から構成される。この方法による色
圧縮の例は、以下に与えられている。
【0366】圧縮された形態に於ける画像処理 画像処理は、画像に於て種々の視覚的に意味のある操作
を実行することからなる。即ち、(視覚的な意味で定め
られる)種々の特徴の抽出、画像若しくはそれらの部分
の比較、或る視覚的特徴の強調及びその他の抑制、画像
増幅、視覚的効果の生成(輪郭付け、量子化等)、種々
の色操作、幾何学的変換(回転、拡大、該スケーリング
「魚眼」などの非線形変換)、3D幾何学的変換(斜視
投影、等)、テクスチャー形成に関連した変換(二次も
しくは三次のコンピュータグラフィックを元とした構造
としての画像の合成)等。
【0367】1.上記の圧縮過程に於て、画像は、(基
本的に)圧縮されたデータを呈するパラメータを有する
モデルによって表現される。上記の如きこれらパラメー
タは、非常に単純な視覚的意味を有する。結果として、
望まれる視覚的効果に関して定められる如何なる画像処
理操作も、本発明によるモデルのパラメータに於ける単
純な操作として、即ち圧縮されたデータ上での操作とし
て解釈され得るものである。結果として、本発明による
圧縮されたデータの構造に於て、画像処理は、原画像に
於て同一の操作を行う場合よりもより速く実行され、要
求される記憶操作についても同じことが言える。
【0368】2.この重要な特性は、DCTの如き慣用
の圧縮法では得られない。何故ならば、これらの方法に
於ける画像を表現するパラメータは、デジタルコサイン
変換(DCT)係数の如きものであり、複雑な態様にて
画像の視覚的構造へ関連付けられているからである。従
って、これらのパラメータに於ける処理操作の効果は推
定し難いものとなるのである。 本発明による圧縮された構造に於ける画像処理の例 画像処理に於ける非常に重要な操作の一つは、エッジ検
出であり、これは、輝度が急激に変化する位置を決定す
ることからなる。
【0369】本発明の圧縮処理過程に於て、エッジは圧
縮処理過程中に於て対応するモデルにより検出され表現
される。従って、エッジ領域のみからなる画像を示すた
めには本発明により圧縮されたデータに於けるエッジ以
外のモデルの全てを落すことで充分である。
【0370】本発明により圧縮されたデータは、更に細
かい形状解析について考慮したものである。エッジ若し
くはリッジは、それらのプロファイルにより分類化する
ことができる。テクスチャー化された領域は、テクスチ
ャーの要素の形式及び密度により解析することができ
る。(通常、本発明による圧縮されたデータに於てはヒ
ル若しくはホーローにより表現されている。)本発明に
よる圧縮されたデータは、より高いレベルの画像解析
(画像比較、複雑な形状的特徴の抽出、コンピュータ映
像、等)に対して非常に簡便な入力を含んでいる。
【0371】実行され得る画像の構造 画像の尖鋭化(ハイパスフィルタ) この視覚的効果
は、関連するモデルの全ての「傾き」を増大することに
より得られる。輝度パラメータを増大し、モデルの幅
(大きさ)を低減することにより、要求される傾きの増
大が提供される。ローパスフィルタの効果は、パラメー
タを逆に変化させることにより達成される。
【0372】更に特定の効果が達成される。例えば、全
てのエッジが鋭くなるようにする一方、小さいなスケー
ルのテクスチャー(ヒル及びホーロー)が平滑化される
ようにすることもできる。
【0373】種々の視覚的効果が生成され得る。例え
ば、図44a及びbに於て例示されている如く、通常の
プロファイルを新しいプロファイルにより置換えること
により「粒状化」効果が得られる。
【0374】再度注意すると、もし要求されれば、この
操作は、単に或る形式のモデル上にてのみ実行すること
ができる。
【0375】種々の色操作は、色画像の圧縮に関連した
上記した如き色分離体の各々についての輝度パラメータ
の対応する変換を行うことのみを要求する。
【0376】種々の形式の人工的なテクスチャーを本発
明による圧縮されたデータの構造に於て生成することが
できる。
【0377】幾何学的変換 拡大及び再スケーリング 本発明による圧縮されだデータの重要な特性の一つは、
スケール不変性である。このことは、画像が数学的なモ
デルであって、各々の点に於ける輝度値Φ(x,y)の
計算を考慮したモデルにより表現されていることを意味
する。この計算は、画素の特定の位置に関連したもので
はない。従って、スケーリング及び拡大、即ち膨張後の
画像の大きさ及び比率は、膨張にのみ関連したパラメー
タである。この意味で、圧縮されたデータに於ける再ス
ケーリング及び拡大操作は、全く時間を要しない。
【0378】このスケール不変性の重要な結果の一つ
は、画像を一つの基準(PAL,NTSC,…)に於て
圧縮し、何等付加的な処理を行わずに同一の基準若しく
はその他の基準へ膨張することが可能であるということ
である。
【0379】一般的な変換 また、拡大及び再スケーリングよりも更に複雑な変換
は、膨張のパラメータとして解釈することができる。し
かしながら、多くの用途に於て、変換後の画像を正確に
初めの画像と同一の圧縮された形式にて表現することが
重要である。
【0380】この操作を正確に定めるべく、画像A及び
スクリーンBが与えられているとする。(必ずしも同一
の大きさを有するものでなくてよい。)Ψ:B→Aを、
スクリーンBに於ける各々の点pへ画像A上の点q=Ψ
(p)を関連付ける変換とする。
【0381】ここで、新しい画像Ψ(A)は以下の如く
スクリーンB上に定められる。B上の任意の点pに於
て、画像Ψ(A)のグレー値(若しくはカラー)は、点
q=Ψ(p)に於ける画像Aのグレー値と等価である。
【0382】慣用的には、画像Aは、ゴムのフィルム上
に印刷されたと考えることができる。そこで、ゴムのフ
ィルムが変換Ψ-1(Ψの逆)によりスクリーンBへ適合
するよう伸ばされる。その結果のB上の画像はΨ(A)
である。
【0383】もし、本発明による基準の圧縮の書式に於
て画像Aの圧縮された表現及び変換Ψを用いてΨ(A)
が表現されることが望まれれば、次のように操作が行わ
れる。 1.Aの圧縮された表現に於けるモデルの各々につい
て、幾何学的パラメータは、Ψの線形化により変換され
る。より正確には、頂点vi を有するA上の多角形線の
各々が、頂点Ψ-1(vi )を有するB上の多角形線へ変
換される。このことは図45に於て例示されている。 2.同一の態様により、A上のヒル、ホーローの中心点
pがB上の点Ψ-1(p)へ変換される。 3.ヒル及びホーローの固有ベクトルが微分dΨ-1によ
り変換される。同様に、曲げλが変換される。 4.最終的には、ヒル、ホーロー、エッジ及びリッジの
高さは、この変換により変化しない。 5.平滑領域を表現する多項式は、対応するセルに於け
るΨの微分により変換される。
【0384】特に、単純な形式の幾何学的変換は、上記
の全体モデルの構造に於てなされる。 1.モデルは、記載されている如くAからBへ変換され
る。 2.モデルのサポートによって覆われていないB上に於
けるグリッドGの点wのモデルについて、グレーレベル
値v(w)が点Ψ(w)における画像Aのグレーレベル
値として(より正確には、Aを表現する全体モデルの値
として、)定められる。
【0385】実際、上記の手続は、Ψを、Ψの局所的な
線型化に基いたその微分により置換える。本発明による
モデルのスケールは、Ψの非線型性のスケールよりも更
に細かいので、その不正確さは正当化されている。
【0386】回転は、幾何学的変換の特に単純な例であ
る。ここに於て、モデルのジオメトリーの全てが或る角
度迄回転されるが、λ′の輝度パラメータと、残りの輝
度パラメータは変化しない。
【0387】同様に、拡大及び再スケーリングを説明す
ることができる。
【0388】3D幾何学的変換 ここに於て画像Aは、或る3D対象物に関連づけられ
る。変換Ψ-1は、対象物の、観測者のスクリーン上への
投影である。このことは図46に於て示されている。
【0389】慣用の方法にて画像をスクリーン上に生成
するために、スクリーン上の画素の各々を通る視線の、
対象物との交差部分が計算される。(これと共に、これ
らの交差点に於ける画像Aのグレー値(色)を計算され
なければならない。−視線追跡) 上記の方法は、Aの圧縮された表現及び3Dデータか
ら、観測者のスクリーン上に画像の圧縮された表現を生
成する。これには、対象物と視線との交差部分を計算す
ることが非常に少数の点(多角形線の頂点及びヒル及び
ホーローの中心)のみについて、必要となる。かくし
て、計算に必要な量は、大幅に低減される。
【0390】この手法にて、高質の画像をテクスチャー
として2D及び3Dのグラフィック基板へ付与すること
ができる。
【0391】結果として、高画質の現実的なテクスチャ
ーを有する3Dの像が生成される。(少量の計算をもっ
て、)任意の与えられた位置からの光景を生成すること
が可能となる。かくして、使用者は、相互作用的に視線
を(瞬時に)選択することができ、創造されるテクスチ
ャー化された光景の内部で移動することができることと
なろう。
【0392】特に、3Dの地形情報(ディジタルの地形
モデル)と、景色に相当する高質の画像との組合せによ
り、任意の所望の位置からの眺めを相互作用的に創造す
ることができるようになろう。このようなことが可能と
なるということは、娯楽及び広告への適用に用いること
ができるであろう。
【0393】通常のデータ構造に於て長い計算を必要と
するコンピュータグラフィックに於ける種々の更なる効
果(テクスチャーの反射、影等)は、本発明による圧縮
された画像表現が用いられれば、非常に早く実行できる
こととなる。
【0394】ビデオシーケンス(以下参照)のための本
発明による圧縮処理は、前記の特性を保有している。従
って、前記の操作の全ては、圧縮されたビデオデータへ
適応され得る。これらの操作は、非常に高速(圧縮され
たデータ上で実行されるので)であるので、即時的で、
相互作用的なビデオ操作及び処理が実現可能となる。
【0395】ビデオシーケンスの圧縮 1.概して、動くシーンは、静止画像(フレームと呼ば
れる)の連続(シーケンスによって表現されており、静
止画は固定された時間間隔に於て像を再生する。
【0396】種々の基準がTV、ビデオ、映画、コンピ
ュータアニメーション等に於て動くシーンの像の表現を
するために用いられる。例として、1/30秒の間隔に
てシーンを表現する480×720画素のRGB静止画
像からなるビデオシーケンスについて以下に議論する。
しかしながら、以下に記載する圧縮方法は、その他の基
準に等しく適用され得る。(例えば以下のインターレー
スフレームの圧縮についての議論を参照。)基本的に
は、ビデオシーケンスは、各々のフレームを別々に圧縮
することにより圧縮される。しかしながら、この手法は
二つの問題を呈示する。
【0397】a.通常、静止画像の圧縮は、或る閾値、
量子化等により、モデル及びパラメータに、種々の不連
続なフィルタリングを施すことを含んでいる。単一の静
止画像について、これらの不連続性は、何ら視覚的な問
題を生じない。しかしながら、フレームのシーケンスに
於て、かかる不連続性により生ずるグレー値の急激な変
化は、深刻な質的な悪化(「フリッカー」;これは、グ
レー値が、通常、フレームからフレームへ完全に予測で
きない態様に変化することによる。)を生ずることとな
る。
【0398】この効果を回避するために、圧縮は、時間
に関して或る連続性を提供しなければならない。
【0399】b.通常、ビデオシーケンスに於て連続す
るフレームは、強い相関があり、非常に短い時間間隔に
於て同一のシーンの像となる。この相関は、ビデオシー
ケンスに対する圧縮比を、静止画像に対する圧縮比より
も一層高くすることを約束するが、フレーム毎の圧縮に
は用いられない。
【0400】従って、圧縮された画像の、所望の時間に
ついての連続性を提供し、隣接するフレーム間に於ての
相関を利用したより良いビデオ圧縮処理過程が期待され
る。
【0401】多大な努力がかかる処理過程を開発するた
めになされている。(MPEG文書(MPEG doc
uments,in publication of
the International Standar
d Organization−ISO,ISO/IE
C,JTC1/S1,2/WG8)を参照)特に、隣接
するフレームの幾つかの部分が、相互から或る置換えに
より得られるという事実を利用した種々の「動きの補
償」法が、開発されている。しかしながら、これらの方
法は、隣接するビデオフレーム間に於ける類似の小さな
部分にのみしか実現されていない。実際、シーンのう
ち、互いにすぐそばにある部分のみが、一貫した態様
(コヒーレント)にて動く。通常、最も細かいスケール
内に於ける対象物(風になびく木の葉、水面の波、異っ
た方向に移動する二つの重なった対象物上の細かいテク
スチャー等)を含む種々の対象物は、異った方向へ運動
する。典型的には、画像の輝度は、フレームからフレー
ムへと徐々に変化され、フレームの尖鋭さは、カメラの
焦点を合せ直すなどすることにより変化し得る。これら
のフレーム進行の形式は、確かに隣接するフレーム間に
て強い相関を示すのであるが、慣用の「動きの補償」の
手続によっては捕えられない。(以下、これらの形式の
進行を「一般化された運動」と呼ぶ)。
【0402】結果として、現存のビデオ圧縮方法は、小
さな部分のフレーム間の相関のみを利用したものであ
り、圧縮比が低く、深刻な質的問題に遭遇する。
【0403】2.上記の如く、静止画を圧縮する手法に
基いたビデオシーケンス圧縮のための方法が提案され
る。その基本的な利点は、本発明による圧縮されたデー
タに於ける隣接したフレームの表現が、任意の慣用の方
法のものよりも、フレーム間の類似性をより深く明らか
にする、ということである。実際、実験によれば、自然
に運動する場面を表現する、或いは、アニメーション、
科学的に視覚化された対象物等からなるビデオシーケン
スに於て、近隣のフレームは、わずかに異ったパラメー
タを有する実質的に同一のモデルにより表現される、と
いうことが解っている。
【0404】かくして本発明による方法に於て、近隣の
フレームが「一般化された運動」によって、即ち、同一
のモデルのパラメータの時間変化によって常に互いに得
られることとなる。
【0405】従って、ビデオシーケンスに於て幾つかの
近隣のフレームを表現するためには、それらのうちの一
つを圧縮し(本発明によるモデルによりそれを表現
し)、これらモデルのパラメータの時間による変化を見
出すことで十分である。
【0406】勿論、この表現は、少数のフレームについ
てのみ視覚的に有効であり、従って、数枚後のフレーム
に於てこの手続を繰返さなければならない。
【0407】3.本発明によるモデルによる一般化され
た運動の表現の幾つかの例を挙げる。
【0408】a.画像の一部の通常の動き。この場合、
本発明によるモデルの「位置のパラメータ」(リッジ及
びエッジについての多角形線の頂点の座標及びヒル及び
ホーローについての中心の座標)が x(t) =x(0) +v1 t (*) y(t) =x(0) +v2 t による一次近似により記載される。
【0409】ここに於てv=(v1 ,v2 )は、画像の
かかる部分の運動ベクトルである。
【0410】b.異ったモデルが異った方向に運動する
場合に於て、同一の表現(*)が用いられるが、運動ベ
クトルはモデルによって変化する。
【0411】c.或る場合に於て、同一のモデルの異っ
た頂点は、別々の方向に運動する。例えば(図50参
照)図50に於ける曲線構造について頂点A及びBは、
反対方向へ運動する。かかる状況に於て、各々の頂点に
ついてその固有の運動ベクトルが定義される。
【0412】d.尖鋭さの緩やかな変化。ここに於て、
関連するモデルの「幅」は、時間につれて低減し、それ
らの傾きが増大する。1次近似に於て、それらの進展
は、同一の式(*)により記載することができる。
【0413】e.輝度若しくは色に於ける緩やかな変化
−上記と同一であるが関連するモデルの輝度及び色パラ
メータについてのものとなる。
【0414】通常、時間によるパラメータの進展の1次
近似(*)は、3〜6フレーム若しくはそれ以上につい
てのビデオシーケンスを視覚的に有効に表現する。
【0415】4.上記の圧縮方法は、(静止画の圧縮法
と比較して)重要な更なる圧縮倍率を提供する。実際、
3〜6フレームの各々について一つのフレーム及び対応
する一般化された運動ベクトルのパラメータのみを記憶
することが必要となる。それらは、対応するパラメータ
と全く同一の構造を有する。かくして、記憶されるべき
データは、静止状態の圧縮された画像のものの二倍より
も小さくなる。この情報は、3〜6フレームを構成する
のに十分であるので、更なる倍率は、1.5〜3とな
る。
【0416】5.しかしながら、各々のモデルについて
一般化された運動のベクトルを別々に記憶する必要は殆
どない。何故ならば、異ったモデルのパラメータは、通
常、時間に関してコヒーレントに変化するからである。
このコヒーレント性を用いることを「一般化された運動
の補償」と呼ぶ。これは、次の態様にて実行される。各
々のモデルについて、個々の一般化された運動ベクトル
を解析し、これらベクトル間の相関を見出すことを試み
る。
【0417】例えば、画像の或るブロックに於て、これ
らのベクトルを形式 v1 =v+ri にて表現する。ここに於てvは、ブロックに於けるモデ
ルの全てに亙る一般化された運動ベクトルの平均であ
る。vi は、各々のモデルについての補正ベクトルであ
る。
【0418】通常、比較的小さなブロックに於て、補正
ベクトルvi は、無視でき、そして、全体的な一般化さ
れた運動ベクトル「v」のみがブロック毎に記憶されな
ければならないこととなる。
【0419】6.或る状況に於ては、モデルは、時間に
よるそれらの進展の過程に於て、出現し、消滅し、若し
くはそれらの形式を変化する。かかる変化は、パラメー
タの変化によっては記載されない。従って、このような
状況の殆どは、単純な数学的なモデルにより取扱われ
る。これは、「分岐」と呼ばれる。
【0420】例えば、リッジ成分は、二つの部分に分割
される。(図48参照) 曲線構造の位相は、変化される。(図49参照)。
【0421】かかる状況を表現するために関連する分岐
モデルの形式及びそのパラメータが記憶される。
【0422】7.上記の一般的な圧縮方法は、種々の態
様により実行され得る。即ち、先行のフレームを元にし
た後続フレームの推定、補間(グレー値ではなく、モデ
ルのパラメータの補間)、若しくはこれら及びその他の
方法の組合せ。以下に於て、より詳細にこの方法の一つ
の特定の実現化されたものについて説明する。
【0423】8.かかる特定に実現化されたものは、対
照標準フレームの幾つかのシーケンスの明瞭な圧縮及び
モデルのパラメータの対照基準フレームから中間フレー
ムへの補間に基いている。かくして、フレームのシーケ
ンスFo,F1,………Fiについて、フレームFo,
Fs,F2s,F3s,………が対照基準フレームとして、
残りが中間のフレームとして定められる。ここに於てs
は、通常3及び6との間である。
【0424】a.各々の対照基準フレームは、上記の如
く静止画像として圧縮される。
【0425】b.或る対照基準フレームFjsを考える。
このフレームを表現する各々のモデルΦについて、その
幾何学的「骨格」の動きが概算される。(「骨格」は、
エッジ及びリッジに関して存在する成分及びヒル及びホ
ーローについての中心点を定義することによって構成さ
れる。)以下に於て、この操作が詳細に記載される。
【0426】c.段階bに於て得られた運動の概算を元
に、次の対照基準フレームF(j+1)s上に於ける現在考え
ているモデルΦ(若しくはその幾何学的骨格)の位置が
推定される。(図47参照) d.推定されたモデルの位置を、フレームF(j+1)s上に
て実際に検出されたモデルの一つと適合することが試み
られる。このことは、推定された成分(中心)の、実際
に検出された成分までの「ハウスドルフ(Hausdo
rf)」距離を計算し、最も近い成分Φ′を選択するこ
とによりなされる。もし推定された成分(中心)へのそ
の距離が或る閾値よりも小さければ、フレームFjs上の
モデルΦは、フレームF(j+1)s上のモデルΦ′に適合し
たとする。二つの集合A及びBのハウスドルフ距離は、
最大(Aに於てx)最小(Bに於てy)距離(x,y)
として定義される。
【0427】e.ここで、モデルによって中間のフレー
ムの表現が構成される。即ち、対照基準フレームFjs及
びF(j+1)s上に於ける適合したモデルΦ及びΦ′の対の
各々について、Fjs及びF(j+1)sの間のフレームの各々
に於て同一形式のモデルであってその全てのパラメータ
がΦ及びΦ′のパラメータを線型補間することに得られ
ているモデルΦ″を決定する。
【0428】f.Fjs上に於ける適合しないモデルΨの
各々について、FjsとF(j+1)sとの間のフレームの各々
に於て、前の対照基準フレームから補外されたパラメー
タと、FjsからF(j+1)s迄に1から0へ線型に低減する
倍率により乗算された輝度パラメータを有する同一形式
のモデルΨを決定する。F(j+1)s上に於ける適合しない
モデルについて、全く同一の手続が、逆の時間方向では
あるが実行される。
【0429】g.バックグラウンド若しくは平滑領域の
データ(グリッドG点に於ける多項式若しくは値を近似
する−上記参照)が、対照基準フレームから中間のフレ
ームへ線型に補間される。
【0430】h.最終的に、色パラメータ(上参照)も
また対照基準フレームから線型に補間される。
【0431】運動の概算 先の段階bに於て、各々の(リッジ若しくはエッジにつ
いての)成分と、ヒル及びホーローについての中心点の
各々の運動を概算する。このことは次の如くなされる。
【0432】a.リッジ成分について、この成分の線分
の各々の中心に於て、後続のフレームによって形成され
る3Dグレーレベル分布から最小平方偏差を提供する三
つの変数の2次の多項式Pを(大きさn×n×nの三次
元セル上にて)計算する。ここに於て時間tが三番目の
座標として考えられる。ここで、nは、フレームの方向
に於ける画素、時間方向に於けるフレームの数として計
量される。その典型的な値は4と6との間である。そし
て、Pの2次の部分が主軸へ変換される。(対角化され
る。)線分の運動の平面を、最も小さい固有値に対応す
るPの二つの固有ベクトルにより張られる平面として決
定する。(線分は、二次元の場合、最も小さい固有値に
対応する固有ベクトルにより張られるということは特記
されるべきことである。)そして、成分の運動平面が、
その線分の運動平面を平均化することにより定められ
る。
【0433】最後に、線分の運動平面の間に、それらの
間にて十分に大きな角度をなす対があれば、成分の運動
ベクトルを、かかる線分の対の運動平面の交差部分に対
応するベクトルの平均として定める。
【0434】b.エッジ成分について、この成分を形成
するエッジ要素の各々の中心に於て「a」に於けるもの
と同一の三つの変数の多項式Pが構成される。エッジ要
素の運動平面がPのレベル平面に接する平面として定義
される。その成分についての運動平面及び運動ベクトル
が、リッジについてのaに於ける場合と同様にエッジ要
素の運動平面から定められる。
【0435】c.ヒル及びホーローの中心点について、
上記の多項式Pが計算され、対角化される。中心の運動
ベクトルは、最も小さい固有値に対応するPの固有ベク
トルとして定義される。
【0436】インターレースシーケンスについては、対
応する三次元配列が、連続する半フレーム(その対応す
る画素の各々)によって構成される。近似多項式は、そ
して、n画素×n画素×2n半フレームの寸法のセル上
に構成される。圧縮処理過程の残りは、上記の如く実行
される。
【0437】上記の手続により圧縮されたデータは、各
々の対照基準フレームについての圧縮されたデータと、
対照基準フレーム上のモデルの各々について次のフレー
ム上に見られるモデルを示す(若しくはモデルが適合し
ていないことを指示する)指示ポインタと、からなる。
【0438】ポインタは、圧縮されたデータの量のうち
の比較的小さな割合を要求するので、ここに於ける更な
る圧縮倍率は、概ね、s−対照基準フレーム間の距離−
である。
【0439】通常、殆ど全てのポインタは、次の手続に
より除去される。 a.二つの前の対照基準フレーム上に於ける圧縮された
データを用いて、各々のモデルの運動及び次の対照基準
フレーム上に於けるその位置が推定される。通常、この
推定は最も近い実際のモデルであってそれと適合するも
のを見出すのに十分正確であり、かくしてポインタの必
要性が除去される。 b.更に、同一の推定が次の対照基準フレームを符号化
することを単純化するのに用いられ得る。そのモデルの
各々について、推定されたモデルに関するパラメータの
補正のみ記憶されなければならないこととなる。 c.前記の「一般化された運動の圧縮」が適用される。
【0440】膨張 対照基準フレームの各々について、その圧縮された表現
が圧縮されたデータ内に記憶される。中間のフレームの
各々について、その(圧縮された)表現が前記の如く構
成される。最後に、各々のフレームが静止像として膨張
される。
【0441】9.圧縮されたデータ上での操作 全ての特性は、静止像について圧縮されたデータ上に実
行されるべき画像処理操作を考慮したものであり、上記
のビデオ圧縮の場合にも保有されている。従って、これ
ら操作の全ては、ビデオの圧縮されたデータ上にて実行
される。更に、それらはさらに効果的でもある。何故な
らば、それらは対照基準フレーム上に於てのみ実行され
なければならないこことなるからである。上記の補間手
続は、自動的にそれらを中間のフレームへ拡張する。
【0442】10.上記の如くビデオ圧縮の手続は、以
下の理由により計算上効果的である。 a.対照基準フレームのみが静止像として単純に圧縮さ
れる。(全てのフレームは、よりよい検出を提供するべ
く解析されてよい) b.殆どの計算上重要な部分−運動の検出−は、成分及
び中心、即ち大幅に低減されたデータについてのみ実行
される。 c.最後に、「運動の補償」の部分は、圧縮されたデー
タ上にて実行される。
【0443】本発明による処理過程及びその段階によっ
て得られた結果は更に図51〜67により例示されてい
る。
【0444】以下の画像は、本発明による方法により実
行された結果及び静止像及びビデオシーケンスを圧縮す
る幾つかの中間的な過程を表わす。全ての操作はSUN
スパーク1ワークステーション上にて実行されている。
【0445】1.図51は、概ね480×720画素の
大きさのRGBの原静止画像を表わす。
【0446】図52は、初めの量の1/50迄本発明に
よる方法により圧縮し膨張した後の同一の画像を表す。
【0447】図53標準的なJPEG方法により1/4
0迄圧縮し膨張した後の同一の画像である。
【0448】2.図54、55、56は、図51に於て
黒の四角により示された48×48画素の解析の段階を
示す。これらはこの領域を拡大して示している。
【0449】各々の白い点は画素を表わす。図54及び
55上に於ける白い星印は、領域A1 に於ける基本グリ
ッドの点を表わす。
【0450】領域A3 に於て検出された黒及び白の線分
は、対応する色の小さな区間によっいて表わされてい
る。ヒル及びホーローは楕円によって表わされている。
領域A′2 に於けるグリッド点は、三角形(図54)に
より表わされている。図55上の緑の区間は、検出され
たエッジ要素を表す。図56は、上記のエッジ−線手続
の結果を表す。
【0451】3.図57は、48×48画素の領域の原
画像、量子化する前の全体モデル及び量子化した後の全
体モデルの表現を表わす(左から右への小さい画像)。
大きい画像は、同一の画像の1:5拡大の形式を表わ
す。
【0452】4.図58は、上記の画像の圧縮された形
態で実行された画像処理操作の結果を表わす。
【0453】モデルの幅は拡大されており、それらの輝
度は低減されている。図57及び58上に表現されてい
る拡大図は、圧縮されたデータ上の操作のもう一つの例
を与える。それは、上記の如く膨張のパラメータを変更
することにより実行されている。
【0454】5.図59、60、61は、本発明による
方法によって圧縮され且膨張された図52の三つの色分
離体(R,G,B)を表現する。R分離体は、上記の完
全な方法により圧縮される。分離体G及びBは、Rを介
して前記の如く表現されている。
【0455】6.図62−67は、ビデオシーケンスの
圧縮を表わしている。
【0456】図62は、ビデオシーケンス(48×48
領域)の10フレームを表わす。上側の列は、元のシー
ケンスであり、下の列は、圧縮(1:150)の後のシ
ーケンスである。図63及び64は、静止画像としてフ
レーム4及び7を解析した結果を示している(矢印は、
検出されたリッジ成分の終端点を表している)。図65
は、フレーム4からの成分についてフレーム7上にて推
測された運動の結果を(黄色及び青の成分によって)表
わしている。図66及び67は、中間のフレーム5及び
6上にて成分の実際の位置(黄線)にする、その成分の
補間された位置(青線)を表わしている。
【0457】基本構造が前記の実施例と同様に同定され
ていない本発明のもう一つの実施例に於て以下の操作が
実行される。
【0458】画像は、常に、種々の大きさの画素の配列
Pijとして考えられる。これは例えば450×700、
即ち1≦i≦480及び1≦j≦700。この配列は、
座標x,yを有する平面内に含まれているとする。かく
して、各々の画素は、それらの座標自身は連続して考え
られるのであるが、離散的な座標x,yを有する。グレ
ーレベルの輝度分布z=f(x,y)は、各々の画素P
ijに於て値zij=f(xi ,yj )であるとする。ここ
に於てzの値は0及び255の間で変化する。色画像
は、一般的に、強度関数R(x,y),G(x,y)及
びB(x,y)により定められ、各々0及び255の間
の値をとる。或いは、色画像は、前記の変換符号化方法
により得られた等価な表現により定められる。
【0459】ここで、単一のセルを考えると、本発明に
よる実行可能な処理のうちの一つが次の如く実行され
る。最も単純な基本要素形式が選択され、対応するモデ
ルのパラメータが、セル内に含まれている実際の対象物
からのモデルの偏差を公知の最小化ルーチンによって最
小化することによって決定される。前記の偏差の計量と
して「平方偏差」と呼ばれるもの、即ち、対象物を定義
する関数z=f(x,y)が種々の画素に於て有する値
とモデルを定義する関数Φの対応する値との差の平方の
和、即ち σ(f,Φ)=Σ[f(x,y)−Φ(x,y)]2 を考えると便利である。ここでσは、各々のセルについ
て、Φのパラメータに関して標準の最小化ルーチン、例
えばIMSLライブラリーからのルーチンによって、最
小化される。もしσが予め定められた閾値Tよりも大き
くなければ、モデルは、対象物を表現しているとされ、
そのセルの処理が停止される。閾値Tは、種々の用途に
より変化してよいが、z若しくはRGBの値のスケール
に於て一般的に5と15との間に含まれ、好ましくは約
10となる。もしσ>Tであれば、手続がもう1つの基
本要素モデルをもって繰返され、もしそれらの何れも十
分に小さな平方偏差を与えなければ、手続は、全ての前
記の試行されたモデルの和であるモデルに関して繰返さ
れる。もしその場合でも平方偏差が閾値よりも大きけれ
ば、スケールLが低減される。経験によれば、特性スケ
ールLが十分小さければ、全ての対象物は、幾つかの基
本要素モデルによって表現される。
【0460】各々のモデル若しくはモデルの組合せは、
符号により同定される。かかる符号及びセルの対象物を
表現するとされたモデル若しくはモデルの組合せのパラ
メータは、そのセルに関連した「基本圧縮」データを構
成する。
【0461】この段階に於て、基本圧縮データの一部は
それらの心理的視覚的寄与に応じて省略されてよく、ま
た別の部分は単純化されてよい。かくして幾つかの小さ
な構造が無視され、幾つかのその他の構造が近似される
(楕円が球によって近似される等)。
【0462】前記の第二の圧縮がなされた後、量子化が
実行される。「量子化」とは、ここに於て、有り得るパ
ラメータ値の数値のみを用いて、例えば各々の値を、例
えば0、32、64等の予め定められた量だけ互いに異
なる値の配列のうち最も近いものにより近似し、かくし
て有り得る値の数を256以下に大幅に低減することを
意味する。
【0463】この段階に於て、異ったセルに関連するパ
ラメータ間の相関が考慮され、これにより、単一のセル
よりも大きな、例えば2〜3倍大きな領域全体に、より
大きなモデルが定められる。このことによって更に或る
パラメータの妥当性をより大きな領域へ拡大することに
より圧縮データが簡単化される。例えば、同一の多項式
が、幾つかの隣接するセルに亙って延在する平坦な曲線
を表わすことができ、幾つかの隣接するセルに拡がる曲
線構造が規則的な網目構造等をなすこととなる。単一の
セルのレベルに於ける小さな補正が必要とされ記憶され
る場合もある。
【0464】前記の近似方法の全ては、隣接するセルの
間に不一致な部分を導入し得る。これらの不一致な部分
を、膨張段階に於て平滑化することができる。この段階
では、同一形式の基本要素(平滑領域、曲線領域等)が
別々に平滑化される。
【0465】本発明はTV画像の圧縮に特に適用され
る。如何なるそのような画像に於ても、或る平滑な領
域、曲線構造及び局所的に単純な対象物が見出され、従
って a)任意の標準的なセルに於てかかる基本要素の数は小
さく、通常5若しくは6であり、前記の如くLの値は、
好ましくは約12画素となる。 b)上記の要素の各々を正確に(視覚的に識別不可能な
態様にて)表現するモデルの如何なる配列も正確に全体
の画像を表現する。ということが見出されている。
【0466】かくしてTV画像のやや高い圧縮が、可能
となる。モデルは少数のパラメータを含む。これらの各
々が高々256の値により定められることとなる。
【0467】ここで本発明による処理過程の実行の例を
提供する。
【0468】圧縮により表現されるべき画像は、図68
若しくは70に於て示されている色画像である。以下の
基本要素及びモデルが用いられる。
【0469】1.モデル:平滑領域 z=Φ1 (x,
y)=P1 (x,y)=a00+a10x+a01y+a20
2 +a11xy+a022 +a303 +a212 y+a12
xy2+a033 このモデルは10のパラメータを持つ。
【0470】2.モデル:曲線構造 z=Φ2 (x,
y) このモデルを定めるために、座標系x,yに関して反時
計廻りに角度θだけ回転した直交座標系u,vが用いら
れる。「線」の中心曲線が方程式v=r+ku2 により
与えられる。モデルは次により定められる。
【0471】 ζ=Φ2'(x,y) =z1 =P00+P10x+P01y:v≧r+ku2 +hの
場合 z2 =P00′+P10′x+P01′y:v≦r+ku2
hの場合 z3 =tz1 +(1−t)z:(ここに於てt=(v−
ku2 +h)/2hである。):r+ku2 +h>v>
r+ku2 −hの場合 及びz=Φ2 (x,y)=Φ2 ′(x,y)+cA ここに於てAは「プロファイル関数」であり、[(2
t)2 −1]2 に等しく、0≦t≦1についてtは上
記の如くであり、そうでなければAは0となる。
【0472】かくしてΦ2 は、全部で11のパラメータ
θ、r、k、h、p00、p01、p00′、p10′、
01′、cによって完全に決定される。
【0473】3.モデル:単純な局所的な対象物:z=
Φ3 (x,y) 初めに半短軸がx軸となす角θ、及び中心の座標x0
0 及び半軸の値r1≦r2 により「支持楕円」を決定
する。
【0474】Φ3 が x=Φ3 (x,y)=c(u2
1 2 +v2 /r1 2 ) として定められる。ここに於てu及びvは、前記に定め
られた座標系(u,v)に於ける点(x,y)の座標で
ある。ここでΨ(s)は(s2 −1)の形式を有する。
最後に、対象物により生成されるモデルは「l」の対象
物(1≦l≦6)を含む。
【0475】最終的に、得られたzの値は、全ての対象
物についてΦ3 の値の和である。
【0476】通常、角度θだけ回転した直交系(u,
v)の係数が記憶される。かくしてモデルは次により特
徴づけられる。 1.対象物の数 2.各々の対象物についての座標x0 ,y0 ,角度θ、
1 <r2 及び線型結合に於ける各々の対象物の係数
c。 3.かくして第三の形式のセルに於けるモデルが z=q0 +q1 x+q2 y+c1 Φ3 1 (x,y)…+
1 Φ3 1 (x,y) により与えられる。
【0477】変換された形態に於ける係数q及びcを記
憶することは、より簡便である。関数1,x,y,Φ3
1 ,………Φ3 1 を現在考えているセルの画素に於ける
関数z=g(x,y)の内積空間に於けるベクトルとし
て考える。そして、これらのベクトルにグラム−シュミ
ットの直交化過程を適用し、直交化された系の係数を記
憶する。これらは、以下に於ける表に於て与えられてい
る係数である。以下の例に於てL=10であり、セルは
10×10の平方である。
【0478】図68は元画像−景色−を示し、これに本
発明が適用される。前記の手続が行われた。表1は元画
像の40×40の領域のグレーレベル値を示す。かかる
領域は、図69に於て黒のドットによって印がつけられ
ている。図69は、膨張された再生された画像を示す。
後者は、元画像から全く識別不可能である。表2は、同
一の領域のモデルのグレーレベルを列挙したものであ
る。表3は表2と同一のデータを列挙しているが、モデ
ルの量子化された後のものである。表4は、上記の形式
3(単純な局所的な対象物)のものであり、圧縮された
データを構成する符号Hによって示されたモデルのパラ
メータを列挙したものである。連続する五つの列の各々
の群は、一つのセルの係数を含んでいる。表5は表4と
同一のデータを列挙しているが、量子化された後のもの
である。図70は、もう一つの元画像−机に着いた女の
子を示し、図71は膨張された再現画像である。再度、
二つの像は識別不可能である。表6〜10は各々の前の
例の表1〜5に対応する。しかしながら、表9及び10
に於ては、E及びTによって示されたモデルが用いられ
ていることが理解される。これらは各々前記の形式2
(曲線構造)及び1(平滑領域)のモデルを示してい
る。
【0479】例示の目的で特定的な実施例が記載されて
いるが、これらは限定を意味するものではなく、当業者
により本発明の観念及び範囲を逸脱することなく別の態
様にて実施され得るということは理解されるであろう。
【0480】
【表1−1】
【0481】
【表1−2】
【0482】
【表1−3】
【0483】
【表1−4】
【0484】
【表2−1】
【0485】
【表2−2】
【0486】
【表2−3】
【0487】
【表2−4】
【0488】
【表3−1】
【0489】
【表3−2】
【0490】
【表3−3】
【0491】
【表3−4】
【0492】
【表4−1】
【0493】
【表4−2】
【0494】
【表4−3】
【0495】
【表5−1】
【0496】
【表5−2】
【0497】
【表5−3】
【0498】
【表6−1】
【0499】
【表6−2】
【0500】
【表6−3】
【0501】
【表6−4】
【0502】
【表7−1】
【0503】
【表7−2】
【0504】
【表7−3】
【0505】
【表7−4】
【0506】
【表8−1】
【0507】
【表8−2】
【0508】
【表8−3】
【0509】
【表8−4】
【0510】
【表9−1】
【0511】
【表9−2】
【0512】
【表10−1】
【0513】
【表10−2】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例として記載されたプロセスの一
つの段階を幾何学的に示す図。
【図2】本発明の実施例として記載されたプロセスの一
つの段階を幾何学的に示す図。
【図3】本発明の実施例として記載されたプロセスの一
つの段階を幾何学的に示す図。
【図4】本発明の実施例として記載されたプロセスの一
つの段階を幾何学的に示す図。
【図5】本発明の実施例として記載されたプロセスの一
つの段階を幾何学的に示す図。
【図6】本発明の実施例として記載されたプロセスの一
つの段階を幾何学的に示す図。
【図7】本発明の実施例として記載されたプロセスの一
つの段階を幾何学的に示す図。
【図8】本発明の実施例として記載されたプロセスの一
つの段階を幾何学的に示す図。
【図9】本発明の実施例として記載されたプロセスの一
つの段階を幾何学的に示す図。
【図10】本発明の実施例として記載されたプロセスの
一つの段階を幾何学的に示す図。
【図11】本発明の実施例として記載されたプロセスの
一つの段階を幾何学的に示す図。
【図12】本発明の実施例として記載されたプロセスの
一つの段階を幾何学的に示す図。
【図13】本発明の実施例として記載されたプロセスの
一つの段階を幾何学的に示す図。
【図14】本発明の実施例として記載されたプロセスの
一つの段階を幾何学的に示す図。。
【図15】本発明の実施例として記載されたプロセスの
一つの段階を幾何学的に示す図。
【図16】本発明の実施例として記載されたプロセスの
一つの段階を幾何学的に示す図。
【図17】本発明の実施例として記載されたプロセスの
一つの段階を幾何学的に示す図。
【図18】本発明の実施例として記載されたプロセスの
一つの段階を幾何学的に示す図。
【図19】本発明の実施例として記載されたプロセスの
一つの段階を幾何学的に示す図。
【図20】本発明の実施例として記載されたプロセスの
一つの段階を幾何学的に示す図。
【図21】本発明の実施例として記載されたプロセスの
一つの段階を幾何学的に示す図。
【図22】本発明の実施例として記載されたプロセスの
一つの段階を幾何学的に示す図。
【図23】本発明の実施例として記載されたプロセスの
一つの段階を幾何学的に示す図。
【図24】本発明の実施例として記載されたプロセスの
一つの段階を幾何学的に示す図。
【図25】本発明の実施例として記載されたプロセスの
一つの段階を幾何学的に示す図。
【図26】本発明の実施例として記載されたプロセスの
一つの段階を幾何学的に示す図。
【図27】本発明の実施例として記載されたプロセスの
一つの段階を幾何学的に示す図。
【図28】本発明の実施例として記載されたプロセスの
一つの段階を幾何学的に示す図。
【図29】本発明の実施例として記載されたプロセスの
一つの段階を幾何学的に示す図。
【図30】本発明の実施例として記載されたプロセスの
一つの段階を幾何学的に示す図。
【図31】本発明の実施例として記載されたプロセスの
一つの段階を幾何学的に示す図。
【図32】本発明の実施例として記載されたプロセスの
一つの段階を幾何学的に示す図。
【図33】本発明の実施例として記載されたプロセスの
一つの段階を幾何学的に示す図。
【図34】本発明の実施例として記載されたプロセスの
一つの段階を幾何学的に示す図。
【図35】本発明の実施例として記載されたプロセスの
一つの段階を幾何学的に示す図。
【図36】本発明の実施例として記載されたプロセスの
一つの段階を幾何学的に示す図。
【図37】本発明の実施例として記載されたプロセスの
一つの段階を幾何学的に示す図。
【図38】本発明の実施例として記載されたプロセスの
一つの段階を幾何学的に示す図。
【図39】本発明の実施例として記載されたプロセスの
一つの段階を幾何学的に示す図。
【図40】本発明の実施例として記載されたプロセスの
一つの段階を幾何学的に示す図。
【図41】本発明の実施例として記載されたプロセスの
一つの段階を幾何学的に示す図。
【図42】本発明の実施例として記載されたプロセスの
一つの段階を幾何学的に示す図。
【図43】本発明の実施例として記載されたプロセスの
一つの段階を幾何学的に示す図。
【図44】本発明の実施例として記載されたプロセスの
一つの段階を幾何学的に示す図。
【図45】本発明の実施例として記載されたプロセスの
一つの段階を幾何学的に示す図。
【図46】本発明の実施例として記載されたプロセスの
一つの段階を幾何学的に示す図。
【図47】本発明の実施例として記載されたプロセスの
一つの段階を幾何学的に示す図。
【図48】本発明の実施例として記載されたプロセスの
一つの段階を幾何学的に示す図。
【図49】本発明の実施例として記載されたプロセスの
一つの段階を幾何学的に示す図。
【図50】本発明の実施例として記載されたプロセスの
一つの段階を幾何学的に示す図。
【図51】約480×720画素の大きさの原RGB静
止画像を示す図。
【図52】同画像を本発明により最初のデータ量の1/
50に圧縮した後膨張した画像を示す図。
【図53】同画像を標準JPEG法により1/40に圧
縮した後膨張した画像を示す図。
【図54】図51の48×48画素領域の一つの小さな
領域の解析段階をスケールを大きく拡大して示す図。
【図55】図51の48×48画素領域の一つの小さな
領域の解析段階をスケールを大きく拡大して示す図。
【図56】エッジ線解析の結果を示す図。
【図57】48×48画素領域の原画、該原画を量子化
前の全体モデルにより示す図、及び量子化後の状態を示
す図(左上の小さい図を左から右へ見て上記の順序)。
下の図はそれぞれの5倍の拡大図である。
【図58】上記の図について圧縮された形にて画像処理
された結果を示す図。
【図59】本発明により圧縮されまた膨張された図52
の画像の三つの色分離体(R,G,B)の一つを示す
図。
【図60】本発明により圧縮されまた膨張された図52
の画像の三つの色分離体(R,G,B)の他の一つを示
す図。
【図61】本発明により圧縮されまた膨張された図52
の画像の三つの色分離体(R,G,B)の他の一つを示
す図。
【図62】48×48領域に於けるビデオシーケンスの
10フレームを示し、上列のものは原シーケンスであ
り、下列のもは1:150に圧縮された後のシーケンス
である。
【図63】フレーム4を静止画像として分析した結果を
示す。
【図64】フレーム7を静止画像として分析した結果を
示す。
【図65】フレーム4〜7より黄色と青の成分について
予測された動きの結果を示す。
【図66】フレーム5に於ける実際の位置(黄色の線)
に対して成分(青線)の補間位置を示す図。
【図67】フレーム6に於ける実際の位置(黄色の線)
に対して成分(青線)の補間位置を示す図
【図68】圧縮により表わされた画像を示す。
【図69】1:35の比にて圧縮された後膨張された画
像を示す。
【図70】圧縮により表わされたたの図を示す。
【図71】比1:50のにて圧縮された後膨張して得ら
れた画像を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ヨラム・エリハイ イスラエル国アシュドド、レホブ・ベカ ト・ハヤリー 3/12 (72)発明者 ミリアム・ブリスキン イスラエル国ギヴァド・ズィーブ、レホ ブ・エメク・アヤロン 33

Claims (32)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】データ圧縮を伴った画像を表現する方法に
    して、 (1)画像を複数の領域に分けることと、 (2)各領域について一組の輝度値を登録することと、 (3)各領域について画素の数による特性スケールを定
    めることと、 (4)各領域を二つの座標により特定された多数の画素
    を有するセルであって各セルが前記特性スケールのオー
    ダーの直線寸法を有するセルに分割することと、 (5)各セルに於て所定に定義された基本構造を同定す
    ることと、 (6)各セルに於て前記基本構造を所定に定義されたモ
    デルにより表すことと、 (7)各モデルを定義するデータであって画像の基本圧
    縮を表すデータを記憶し或いは伝送すること の各過程を含むことを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】請求項1の方法にして、圧縮されたデータ
    にイメージ処理操作を適用することを含むことを特徴と
    する方法。
  3. 【請求項3】請求項1の方法にして、基本圧縮されたデ
    ータを量子化することを含むことを特徴とする方法。
  4. 【請求項4】請求項1の方法にして、輝度値は基本色の
    一つについての輝度値及び該輝度値の変換により得られ
    たものの一つの中から選択されることを特徴とする方
    法。
  5. 【請求項5】請求項1の方法にして、前記基本構造を同
    定することとそれをモデルにより表すことと含み、 (1)所定に定義された平滑領域、エッジ、リッジ、正
    及び負のヒル、更に場合によってサドルを含む構造を同
    定すること、 (2)前記構造を表す幾何学的モデルを構築すること、 (3)前記幾何学的モデルの各々を、それを表す数学的
    モデルに関連付けすること、 (4)前記セルのための全体モデルを定義すべく前記モ
    デルを圧縮すること、 (5)前記全体モデルを定義するデータを量子化しコー
    ド化すること を含み、前記過程(3)及び(4)が部分的に同時に実
    行されてよいことを特徴とする方法。
  6. 【請求項6】請求項1の方法にして、圧縮された表現を
    膨張して画像を再構成する過程を含むことを特徴とする
    方法。
  7. 【請求項7】請求項5の方法にして、画像の要素若しく
    はその他の幾何学的又は数学的モデルを表現する前記幾
    何学的モデル及び前記数学的モデルの少なくとも一方が
    予め定められた絶対若しくは相対パラメータにより決定
    される程度の近似を行うことを特徴とする方法。
  8. 【請求項8】請求項5の方法にして、前記基本構造は、 輝度関数の値が緩やかに変化するバックグラウンド領域
    と、 一方の側に於て輝度関数の値が急激に変化する曲線構造
    であるエッジと、 中心線により定義され該中心線に垂直な平面に於ける横
    断面が釣鐘状の曲線をなす曲線構造であるリッジと、 輝度関数の値が最大又は最少であり且周囲の全ての方向
    に減少又は増大する点又は小さい領域であるヒルと、 二つのエッジの間に有って中央に平滑領域を有し一方の
    エッジにては輝度関数の値が増大し他方のエッジにては
    輝度関数の値が減少する曲線構造であるサドルとを含む
    ものであることを特徴とする方法。
  9. 【請求項9】請求項5の方法にして、前記基本構造は、
    輝度関数z=f(x,y)(x及びyは考慮されている
    領域の座標系による座標値)の微分により数学的に定義
    されたものであることを特徴とする方法。
  10. 【請求項10】請求項5の方法にして、輝度関数は近似
    関数p(x,y)により近似されることを特徴とする方
    法。
  11. 【請求項11】請求項10の方法にして、前記近似関数
    は p(x,y)=a00+a10x+a01y+a202 +a11xy+a022 なる形を有する二次の多項式であることを特徴とする方
    法。
  12. 【請求項12】請求項5の方法にして、前記構造又はそ
    の少なくとも一部を除去することを含むことを特徴とす
    る方法。
  13. 【請求項13】請求項5の方法にして、前記モデルの一
    部を省略することを含むことを特徴とする方法。
  14. 【請求項14】請求項1の方法にして、多数のモデルを
    定義し、各モデルの型に対してそれを同定する符号を関
    連付け、該モデルは該符号とそのパラメータによって定
    義されることを特徴とする方法。
  15. 【請求項15】請求項1の方法にして、前記モデルの幾
    つかを脱落させ、残るモデルについて幾つかの過剰なパ
    ラメータを除去することにより或る限定された心理視覚
    的効果を有する情報を除去することを含むことを特徴と
    する方法。
  16. 【請求項16】請求項5の方法にして、グリッドの各点
    を三つのドメインA1 、A2 、A3 に対応させ、ここで
    ドメインA1 は、一次及び二次の近似関数pの全ての微
    分が閾値T1 を越えない全ての点を含み、ドメインA2
    は近似関数pの勾配が大きいグリッド点を含み、ドメイ
    ンA3 は二次の微分が閾値T3 より大きいが|gradp|
    は他の一つの閾値T2 を越えない点を含むものであり、
    これらのドメインにて前記基本構造を同定することを含
    むことを特徴とする方法。
  17. 【請求項17】請求項16の方法にして、ドメインA1
    は |▽p |2 <Gabs , λ1 2 +λ2 2 <Sabs (但しGabs 及びSabs は閾値であり、λ1 及びλ
    2 は、マトリックス 【数1】 の固有値である。)が成立するグリッドの点の集りであ
    り、ドメインA2 は、 |▽p |2 ≧max[Gabs ,Grel ] (但しGabs は一つの閾値であり、Grel は一つの相対
    的閾値である。)が成立するグリッドの点の集りであ
    り、ドメインA3 は (1)|λ2 /λ1 |<Mratio , λ1 +λ2 <0 (2)|λ2 /λ1 |<Mratio , λ1 +λ2 >0 (3)|λ2 /λ1 |≧Mratio , λ1 <0,λ2
    0 (4)|λ2 /λ1 |≧Mratio , λ1 >0,λ2
    0 (5)|λ2 /λ1 |≧Mratio , λ1 −λ2 <0 なる条件(但しMratio は一つり閾値)にて定義される
    5つのサブドメインの総和とされること特徴とする方
    法。
  18. 【請求項18】請求項5の方法にして、 (1)輝度関数z=f(x,y)の値を登録すること、 (2)ウインドウとそれに関連したグリッドを定めるこ
    と、 (3)各グリッド点に対し輝度関数z(x,y)を近似
    関数にて近似すること、 (4)多数の閾値を定めること、 (5)前記グリッド点の各々をドメインA1 、A2 、A
    3 の一つに帰属させること、 (6)前記ドメインにて前記基本構造を同定すること、 (7)曲線基本構造をその中心線に関連した線とそのプ
    ロファイルに関連したパラメータにより近似すること、 (8)前記基本構造を数学モデルにて表すこと、 (9)かくして構成されたモデルを関連付けて全体モデ
    ルを構成すること、 (10)かくして得られたデータを量子化すること、 (11)該データを符号化すること、 を含むことを特徴とする方法。
  19. 【請求項19】請求項1の方法にして、前記特性スケー
    ルは6画素と48画素の間にあることを特徴とする方
    法。
  20. 【請求項20】請求項18の方法にして、前記ウインド
    ウは2画素と6画素の間にある直線寸法を有することを
    特徴とする方法。
  21. 【請求項21】請求項20の方法にして、前記ウインド
    ウは3画素と4画素から選択された直線寸法を特徴とす
    る方法。
  22. 【請求項22】請求項3又は18の方法にして、データ
    の量子化は圧縮されたデータの値を予め定められたデー
    タの組の最も近いものにより置換えることを含むことを
    特徴とする方法。
  23. 【請求項23】請求項3又は5の方法にして、圧縮され
    たデータを二進ファイルの形に於ける対応する量子化さ
    れたデータにより表すことにより符号化することを含む
    ことを特徴とする方法。
  24. 【請求項24】請求項1の方法にして、基本色を表す輝
    度関数或いはモノクローム信号を表す輝度関数と色デー
    タ情報を担持する信号の輝度関数から選択された一組の
    輝度関数に対し処理操作を繰返すことを含むことを特徴
    とする方法。
  25. 【請求項25】請求項5の方法にして、基本色を表す輝
    度関数或いはモノクローム信号を表す輝度関数と色デー
    タ情報を担持する信号の輝度関数から選択された一組の
    輝度関数に対する処理操作を行い、該輝度関数のモデル
    について見出された幾何学的パラメータを保持し、該組
    の他の輝度関数に対して該幾何学的パラメータと前記組
    の前記他の輝度関数の各々についての適当な輝度パラメ
    ータとをもって同一のモデルを用いて処理操作を繰返す
    ことを含むことを特徴とする方法。
  26. 【請求項26】請求項18の方法にして、前記ウインド
    ウは一辺が数画素の四辺形であり、前記グリッドはその
    一片が奇数個の画素であるときには画素自身により構成
    され、その一片が偶数個の画素であるときには画素の間
    の中点により構成されていることを特徴とする方法。
  27. 【請求項27】請求項2の方法にして、前記イメージ処
    理操作は更に圧縮度を高める操作、画像比較、特徴の強
    調、画像拡大、視覚的効果の創成、色操作、幾何学的変
    換、三次元幾何学的変換、テクスチャー創成より選択さ
    れた一つ又はそれ以上の操作を含むことを特徴とする方
    法。
  28. 【請求項28】請求項1の方法にて、種々の色の輝度分
    布を定める情報は時間の関数であることを特徴とする方
    法。
  29. 【請求項29】請求項1の方法にして、特性スケールは
    6画素と48画素の間にあることを特徴とする方法。
  30. 【請求項30】ビデオシーケンスを圧縮するための方法
    であって、(対象基準)フレームのサブシーケンスのみ
    が請求項1の方法にして、前記基本構造を同定すること
    とそれをモデルにより表すことと含み、 (1)所定に定義された滑らかな領域、エッジ、リッ
    ジ、正及び負のヒル、更に場合によってサドルを含む構
    造を同定すること、 (2)前記構造を表す幾何学的モデルを構築すること、 (3)前記幾何学的モデルの各々を、それを表す数学的
    モデルに関連付けすること、 (4)セルのための全体モデルを定義すべく前記モデル
    を圧縮すること、 (5)前記全体モデルを定義するデータを量子化し符号
    化すること を含むことを特徴とする方法により圧縮され、前記対照
    基準フレームからの補間により得られたパラメータをも
    って前記対照基準フレームと同一のモデルにより中間の
    フレームが表現されることを特徴とする方法。
  31. 【請求項31】請求項1の方法にして、前記過程(5)
    及び(6)が(パラメータについて最小化した後で)画
    像を最も良く近似するモデルの予め定められたリストの
    うちから選択することによって実行されることを特徴と
    する方法。
  32. 【請求項32】データ圧縮を伴った画像を表現するため
    の装置であって、 A−原画像の各々の画素にて基本色の輝度値若しくは等
    価な情報を決定するための手段と、 B−前記輝度値若しくはそれと等価な情報を、画像の各
    々の領域の予め定められた大きさを有する幾つかのセル
    の画素に関連した値の組として登録するための手段と、 C−基本モデルの組のうちの任意の一つについてのパラ
    メータを、前記基本モデルの値の、前記セルの画素に於
    ける輝度関数の値からの平方偏差を最小化することによ
    り決定するための手段と、 D−選択された基本モデルの形式及びその前記パラメー
    タを定める情報を蓄積し或いはまた伝送するための手段
    と を含む装置。
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