JPH06326551A - 貼付形圧電振動子とその製造方法 - Google Patents

貼付形圧電振動子とその製造方法

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JPH06326551A
JPH06326551A JP13507993A JP13507993A JPH06326551A JP H06326551 A JPH06326551 A JP H06326551A JP 13507993 A JP13507993 A JP 13507993A JP 13507993 A JP13507993 A JP 13507993A JP H06326551 A JPH06326551 A JP H06326551A
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Sumiyuki Ishigami
純幸 石神
Katsuma Moroishi
勝馬 諸石
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Tokyo Denpa Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 加工性の優れた超小型の圧電振動子の製造方
法を提供する。 【構成】 複数個の開口部(11A、11B、11C、
11D)が穿孔されている比較的厚めの補助圧電板10
と、この補助圧電板10より薄い圧電振動板20を結晶
軸を揃えて張り合せ、両面研磨材にて総厚みが指定の寸
法となるように研磨する。次に各開口部ごとに切り離し
て所定の形状に形成し、最後に電極40、40を形成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は超高周波発振素子として
好適な圧電振動子とその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、各種の電子機器に採用されている
クロック信号は、高周波技術の進歩と共により高い周波
数領域に移行しており、そのクロック信号を提供するた
め水晶振動子や、圧電素子もより高い周波数の振動が可
能となるように超薄形に加工することが要請されてい
る。
【0003】図5は従来の比較的高周波で動作する圧電
振動子の概要を示したもので、1は水晶等からなる円盤
状の圧電素子、2A、2Bはこの圧電素子の両面に貼付
けられている電極を示す。このような圧電振動子は超微
細加工によって、圧電素子の厚みdを数10μmにする
ことにより数10MHz の発振素子として使用すること
ができるが、例えば圧電素子の厚みを30μm以下に研
磨しようとすると作業中に非常に割れやすくなり、製品
歩留が極めて悪いものになる。
【0004】そこで図2の断面図に示すように、逆メサ
形の圧電素子3を振動子とする素子が開発されている。
すなわち、比較的厚めの圧電素子3の中央部をドライエ
ッチング法又はメカノケミカル研磨法によって削り取り
凹部3Aを形成し、この凹部3Aの底面3Bと、圧電素
子3の裏側表面の厚みdが数10μm以下になるように
加工する。そして、この凹部3Aの底面3Bと、圧電素
子3の表面に電極4A、4Bを貼付けたものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このような圧電振動子
は、圧電素子3の周辺部3Cが比較的厚い状態で機械に
取り付けられるため、圧電素子の取り扱いが容易であ
り、破損の恐れも少ないという利点が期待される。しか
しながら、ドライエッチング法は半導体回路またはSA
W素子等で試みられているが、加工方法が複雑であり、
かつ量産に適していないためコストアップを招くという
問題があった。また、凹部3Aの底面3Bが所定の薄さ
になるまでドライエッチング法で加工することは、水晶
等の加工技術に適用された実績がないため、その正確な
振動周波数特性を得るために長時間の加工が必要になる
という問題があった。
【0006】本発明はかかる問題点を解消するために、
従来から使用されている両平面研磨機で超薄形の圧電振
動子を加工する場合、圧電振動子の割れを防止し、かつ
その取り扱いが容易になる貼付形の振動子と、その製造
方法を提供することを目的としたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上記した目的を
達成するために、中央部に開口部が形成されている補助
圧電板と、該補助圧電板と同一材料で構成され、かつそ
の厚みが前記補助圧電板より薄く形成されている主圧電
振動板を貼合わせ、上記補助圧電板の表面と、前記主圧
電振動板の表面を両面研磨機によって所定の寸法となる
ように同時に研磨したものである。なお、この貼合わせ
は互いの結晶軸が一致する方向とすることにより温度変
化に対して振動特性を安定化させることができる。ま
た、両面研磨によって主圧電振動板の厚みが一定になる
ようにするために補助圧電板の厚みと、主圧電振動板の
厚みがあらかじめ一定の比率となるように設定している
ので所望の周波数に設定する作業が容易になる。
【0008】
【作用】発振周波数を設定する主圧電振動板の周辺部が
比較的厚い補助圧電板によって強化されることになるた
め、圧電素子の取り扱いが容易になり、歩留の高い製造
方法が確立できる。また、大量生産が可能になるためコ
ストダウンをはかることができるようになる。
【0009】
【実施例】図1は、本発明の貼付形圧電振動子の製造法
を示す説明図であって、10は所定の大きさの水晶板等
からなる補助圧電板、20は同じく水晶板等からなる主
圧電振動板を示す。補助圧電板10には、例えば半径が
rとされている複数個の開口部11(この実施例では4
個の開口部11A、11B、11C、11Dが示されて
いる)があらかじめ穿孔されており、この補助圧電板1
0が主圧電振動板20の上面に貼付けられる。
【0010】図2は上記したように補助圧電板10と主
圧電振動板20を貼合わせY´−Y´で切断した場合の
断面を示している。この貼合わせは接着による方法が一
般的であるが、例えば表面張力の小さい瞬間接着剤を始
め、市販されている各種の接着剤を使用することができ
る。 また、本発明の場合ガラスフリットなども有用で
あるが、圧接法によるものや、水接合による各種の接着
法も適用することができる。
【0011】上記補助圧電板10と主圧電振動板20の
貼合わせは、その結晶軸(x、y´、z´)が互いに同
方向になるように切断して貼合わせることが、製造後の
温度変化に対して安定した周波数特性を確保する点で重
要になる。すなわち、水晶板の場合はX軸とZ軸の線膨
張係数は、それぞれ13.41×10-6/℃、7.48
×10-6/℃であり、結晶軸によってほぼ2倍の係数と
なるから、この熱膨張係数の違いが製造後の歪みによる
振動特性の劣化を生じることになる。
【0012】次に貼合わせた後に、第2図(A)(B)
に示されているようにA面およびB面を同時に研磨機
(ラッピングマシン)によって研磨するが、補助圧電板
10の磨り減り量Re は開口部11が設けられているた
め主圧電振動板20の磨り減り量Ro に対して大きくな
る。そこで図2に示すように、補助圧電板10の厚みh
e に対し、主圧電振動板20の厚みho はhe >ho
なるように設定し、he +ho の総厚みが所定の寸法に
研磨されたときに主圧電振動板20の厚みが所望の厚み
がHo となるようにする。補助圧電板10の開口部11
の領域を除いた表面積をAe 、主圧電振動板20の表面
積をAo としたときに、(Ao /Ae )=(he /h
o )とすることによって両圧電振動板の磨り減り量
(R)が同じになると推測される。
【0013】一般に、研磨、及びポリッシング加工後の
作業性を考慮すると、従来技術では研磨する前の貼付形
の圧電振動子の厚みは0.1mmないし0.5mmが最
適と思われる。そこで、主圧電振動板20の厚みを研磨
後に0.02mmになるように設定した場合は、Ao
e は上記の実施例の場合4であるとすれば、補助圧電
板10の厚みは0.08mmとなる。したがって、Ao
/Ae =Nの場合は補助圧電板10の厚みを主圧電振動
板20の厚みのN倍に設定すれば良いことになる。
【0014】しかしながら、出来上り後の最終研磨、又
はポリッシング工程では作業性を考慮して、全体の厚み
を0.1mmないし0.5mmにすることが好ましいそ
こで両面研磨を行う前の寸法はN=4の場合、例えば下
記に示すような値を設定することが考えられる。 研磨前(h) 研磨後(H) 研磨量(R) 主圧電振動板 0.1mm 0.02mm 0.08mm 補助圧電板 0.6mm 0.28mm 0.32mm
【0015】上記したような実施例で加工を行うと、最
初の総厚み寸法は0.7mmであり、この貼付形振動板を
研磨して主圧電振動板が0.02mm(20μm)に達し
たときの総厚み寸法は0.3mmにすることができるか
ら、その後の調整加工や電極加工及び密封加工におい
て、割れや損傷を受けることがない振動子として取り扱
うことが容易になる。
【0016】図3(A)は上記したような貼付形圧電素
子の研磨終了時の製品、圧電素子ウエハァ30を示した
ものであって、主圧電振動板10の厚み、すなわち開口
部11の底面と外表面の厚みが所定の寸法に研磨されて
いるものを示す。この圧電素子ウエハァ30は一点鎖線
で示されているように、各開口部毎に切断され、(B)
に示すように複数個の圧電素子チップ30Aとされる。
そして、この圧電素子チップ30Aの外周が円形となる
ように切削され(C)、この状態で従来の振動子と同様
な微調整加工研磨が行われる。そして、所望の発振周波
数を生じるように加工されたチップには、(D)に示し
たように開口部11の底面とチップの底面に電極40が
蒸着、又は貼付け等によって形成され、1個の圧電振動
子が完成する。
【0017】図4は、圧電素子ウエファ30上に複数の
振動子を形成する場合の実施例を示すもので、上記圧電
素子ウエハァ30の状態で各開口部11に電極部40を
蒸着した場合の斜視図である。この実施例の場合は、両
面研磨を行って圧電素子ウエハァ30の総厚みが所定の
寸法になった時点で、例えば、いずれか1つの開口部に
測定用の電極を挿入し、この開口部の領域を振動子とす
る発振回路を形成する。そして、その発振周波数を測定
しながら発振周波数が所望の値になるように両面研磨を
繰り返し、所望の周波数が得られた段階で両面研磨を停
止する。
【0018】この微研磨加工調整によって、他の開口部
で形成される振動子部分も同一の周波数を提供する振動
子と見ることができるから、このウエハァの状態で図示
されているように各開口部に電極40をプリント配線技
術を使用して形成する。その後、前記したように圧電素
子ウエハァ30を各開口部11(A、B、C、D)を中
心として切出し、加工することによって図4の(D)に
示したチップ状の圧電振動子にする。なお、上記周波数
測定時には各開口部ごとにドライエッジング法による研
磨を行い、より正確な振動周波数となるようにしても良
い。
【0019】
【発明の効果】以上の説明したように、本発明による貼
付形圧電振動子は、特定の厚さとされている主圧電振動
板と、複数の開口部を所定の数だけ穿孔した補助圧電板
を貼付け、この貼付けられた状態の圧電素子ウエハァに
対して所望の厚みとなるように両面研磨をするようにし
ているので、主圧電振動板の部分が極めて薄い振動周波
数となるように研磨することが容易となり、かつ、その
作業性が向上するという優れた効果を奏することができ
る。また、圧電素子ウエハァの状態で研磨することがで
きるので、大量生産を可能にし、コストダウンをはかる
ことができるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の貼付形圧電振動子の製造過程の説明図
である。
【図2】補助圧電板と主圧電振動板を張り付けた時の断
面図である。
【図3】両面研磨された圧電素子ウエハァとその切り出
しの様子を示した図である。
【図4】圧電素子ウエハァに直接電極を形成した時の斜
視図である。
【図5】従来の超小型水晶振動子の構造図である。
【図6】逆メサ形の圧電素子を使用した振動子の断面図
である。
【符号の説明】
10 補助圧電板 20 主圧電振動板 11 開口部 30 圧電素子ウエハァ 40 電極

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中央部に開口部が形成されている補助圧
    電板と、該補助圧電板と同一材料で構成され、かつその
    厚みが前記補助圧電板より薄く形成されている主圧電振
    動板を貼合わせ、上記補助圧電板の表面と、前記主圧電
    振動板の表面を両面研磨機によって所定の寸法となるよ
    うに研磨し、前記主圧電振動板の厚みが所望の寸法とな
    るようにしたことを特徴とする貼付形圧電振動子の製造
    方法。
  2. 【請求項2】 上記補助圧電板と上記主圧電振動板の結
    晶軸が、ほぼ同一となるように張合わせが行われている
    ことを特徴とする請求項1に記載の貼付形圧電振動子の
    製造方法。
  3. 【請求項3】 上記開口部は、少なくとも2個以上形成
    されれていることを特徴とする請求項1または2に記載
    貼付形圧電振動子。
  4. 【請求項4】 表面積をS1 、その厚みをH1 とする主
    圧電振動板と、表面積をS2 、その厚みをH2 とし、中
    央部に開口部を有する補助圧電板を貼合わせ、上記表面
    積及び厚みが次式を満足していることを特徴とする貼付
    形圧電振動子。 H1 /H2 =1(S2 /S1 )〜8(S2 /S1
  5. 【請求項5】 上記主圧電振動板の底面と上記開口部に
    対応する表面領域に、電極が蒸着等によって形成されて
    いることを特徴とする請求項4に記載の貼付形圧電振動
    子。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011229123A (ja) * 2010-03-30 2011-11-10 Nippon Dempa Kogyo Co Ltd 水晶デバイス及び水晶デバイスの製造方法

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