JP2001144578A - 圧電振動子 - Google Patents

圧電振動子

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JP2001144578A
JP2001144578A JP32395099A JP32395099A JP2001144578A JP 2001144578 A JP2001144578 A JP 2001144578A JP 32395099 A JP32395099 A JP 32395099A JP 32395099 A JP32395099 A JP 32395099A JP 2001144578 A JP2001144578 A JP 2001144578A
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container
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Yuichi Machida
雄一 町田
Takuya Kono
卓也 光野
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Tokyo Denpa Co Ltd
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Tokyo Denpa Co Ltd
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  • Piezo-Electric Or Mechanical Vibrators, Or Delay Or Filter Circuits (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 発振周波数が増大するに従い、水晶振動子の
振動部の板厚が減少し、水晶振動子が収納容器から応力
を受けて、発振周波数が変動しやすくなるのを防止す
る。 【解決手段】 水晶振動子10を構成するほぼ長方形の
板厚tの振動部11の外周の一辺に沿って、支持部13
を形成し、振動部11のほぼ中央部の表裏に形成された
電極14a、14bを延長した電極リード線を支持部1
3側に導き、導電性接着剤で支持部13を容器内部に接
着すると共に、それぞれの電極リード線を電気的に容器
外部の電極端子と導通させる。支持部13の厚さ(振動
部の板厚tに平行)を充分厚くして、容器の熱変形等に
より生じる応力に抵抗させる。また、支持部13の厚さ
と幅を選んで、支持部13の下面(図1(c)の下側)
で自立させることにより、接着剤が固化する間の、支持
部13以外の振動板と容器との接触を避ける。こうし
て、振動子が容器から受ける応力に起因する発振周波数
変動を防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】小型の圧電振動子の形態構造
に関し、特に高周波で動作する高周波基本波振動子とし
て好適な圧電振動子の形態に係わる。
【0002】
【従来の技術】従来から各種電子機器の周波数制御素子
として使用されている圧電振動子中、水晶振動子に対す
る市場の要求の主なものは、発振周波数の高周波化と容
器の外形形状の小型化である。発振周波数としては、最
近では、例えば600MHzに達する周波数の振動子が
要望され、小型化の例としては、既に数mm角の周辺回
路付きの水晶発振器が供給されており、更に小型化が図
られている。
【0003】水晶振動子の性能は、これを収納するケー
スの構造、製造方法に関係するところも大きい。これら
水晶振動子等の圧電素子は、一般にその内部が真空状
態、あるいは窒素等の不活性ガスが充填された状態の容
器に気密封止する必要があり、水晶振動子用気密容器と
しては、従来から機械的強度に優れたアルミナ製のセラ
ミック容器が用いられている。
【0004】ここで、表面実装型水晶発振器用として、
従来から使用されている典型的な水晶振動子と水晶振動
子用気密容器の構造例を図5を参照して説明する。図5
(a)は、従来型の水晶振動子と表面実装型気密容器の
組立斜視図、同図(b)はXX線で水晶振動子と容器の
接着部分を破断した断面図である。尚、組立斜視図は、
内部の配置を示すために、上層セラミック層63の手前
側の一部を破断して描いてある。水晶振動子50は、一
定の板厚tを持ったほぼ長方形の薄片である水晶板51
と、水晶板51の表裏に形成された電極52a、52b
からなる。水晶板51の長方形の面の表面(図の上面)
には導電性の電極52aが形成され、図5(a)に示す
ように左方に延びてリード線を形成している。図示され
ていないが、水晶板51の裏面にも同様の電極52bと
延長されたリード線が形成されている。
【0005】気密容器は容器本体60と蓋70から構成
される。容器本体60は、基板となる平板状の下層セラ
ミック層61と、この下層セラミック層61に段差を付
けるため積層された額縁状の中間セラミック層62、お
よび、中間セラミック層62の上に積層されたやはり額
縁状の上層セラミック層63により形成されている。そ
して、上層セラミック層63上には、蓋70を封止する
ための接合部64としてメタライズ加工が施されてい
る。なお、同図(b)に断面として示すように、この接
合部64には金属シールリングであるコバールリング6
9などが接合部材としてロウ付けされていることもあ
る。なお、蓋70は同図(a)の矢印に沿って下降し、
接合部64または、コバールリング69を介して、容器
本体60と一体とされる。
【0006】容器本体60内の中間セラミック層62の
一方の上側には、2個の接続電極65a、65bが設け
られており、これら接続電極65a、65bは導電性接
着剤68、68により水晶振動子50の電極52a、5
2bとリード線部を介して、それぞれ接続されている。
こうして、水晶振動板50の電極52a、52bと接続
電極65a、65bとは電気的に接続され、導電線路6
6を介して容器本体60の外部に形成された電極端子6
7に導通している。外部回路との接続は電極端子67に
よりなされる。
【0007】また、導電性接着剤68により、水晶振動
子50の一端が容器本体60の内部で機械的に保持され
ることになる。通常、図5に示すように水晶振動子50
の一辺の両端部分で容器本体60の中間セラミック層6
2に固着される。容器本体60内の中間セラミック層6
2の他方の上側には、水晶板51の自由端である他の一
端が載置され、これにより水晶板51が下層セラミック
層61の表面に平行となるようにされている。即ち、接
続電極65a、65bが形成されていない中間セラミッ
ク層62の他方62Aは、導電性接着剤68が固化する
間、水晶板51の自由端を支持する受台として使用され
ている。
【0008】これら小型の表面実装用の水晶振動子は使
用温度範囲を広くするため、ほとんどATカットと呼ば
れる切断方位で原石から切り出されたものが使用され
る。ATカットの振動子は振動姿態として厚味すべり、
厚味第三次、厚味第五次の3種類が著名であるが、後段
の回路構成の利便性等から基本波である”厚味すべり”
の振動姿態を使うのが有利である。
【0009】ATカットの振動子では発振周波数は主に
振動子の板厚で定まり、板厚に反比例する。基本波の場
合を1とすれば、同じ板厚で厚味第三次の3次高調波で
は3倍、厚味第五次の5次高調波では5倍の発振周波数
が得られる。逆に言えば同一発振周波数を得るために、
基本波を発信する板厚が一番薄く、3次では3倍、5次
では5倍の厚さで良いことになる。なお、ここで振動子
の板厚とは、例えば図5(b)にtと示された部分を言
い、この板厚を挟む2面に対向した電極を形成して使用
する。
【0010】ATカットの”厚味すべり”と呼ばれる振
動姿態で振動する基本波振動として計算すると、例え
ば、板厚tが10μmで約167MHz、2.8μmで
約600MHzとなる。このように、高周波基本波振動
子では、従来よりはるかに薄い板厚の水晶振動子を取り
扱う必要がある。なお、このATカットの基本波振動の
場合、振動子の板厚tに直角な平面形は任意であるが、
製造上の容易さ等から長方形とされている場合が多い。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】このような小型の表面
実装用の水晶振動子の発振周波数として、現在より高い
周波数のものが要求されていることは、冒頭でも説明し
た通りである。この市場の要求に応えるためには、少な
くとも現在実用されている温度範囲で使用でき、また、
発振周波数の安定性や、後段の回路の合理性から考えれ
ば、高調波でなく基本波を使用して高周波化を成し遂げ
たい。使用温度範囲の広さからATカットの振動子を使
う必要があり、基本波を使うためには水晶板の振動が”
厚味すべり”と呼ばれる振動姿態である必要がある。上
記の基本波周波数に対応する振動子の水晶板の板厚が、
10μm以下と非常に薄くなることは既に述べた。
【0012】水晶振動子は、その一辺の両端部分で容器
本体の内側に接着されて保持されている。この容器は外
界の温度変化等により、多少の変形は免れない。通常の
板厚の振動子であれば、振動子自身の剛性は充分あり、
容器の変形が接着部を介して振動子に伝わり、振動子の
発振周波数が変動する恐れはほとんど考えられない。し
かし、上述のように水晶板の板厚が10μmを下回り、
2〜3μmの範囲ともなると、振動子は容器の変形の影
響を受け、発振周波数が変動しやすくなり、ATカット
の振動子を使って温度範囲を確保する目的は果たせなく
なる。
【0013】また、振動子の一端を接着した導電性接着
剤の固化する間、振動子の自由端である他の一端を中間
セラミック層の上部に載置し、受台として使用する従来
工法を踏襲すると、単に容器と振動子が接触している程
度でも、容器の変形が敏感に振動子に伝わり、発振周波
数の変動要因となる。このように、水晶板の板厚が薄く
なると、振動子と容器の接着部でも、単なる接触部分で
も、外界の温度変化その他に起因する容器の変形によっ
て振動子が容器から応力を受け、発振周波数が変動し易
いと言う致命的な問題を生ずる。
【0014】また、セラミック製の容器本体を3層にも
分けて形成するのは作業工程から見てもコスト増を招
き、更に容器全体の製品歩留りの低下は無視できない比
率になっていて、水晶振動子のコスト削減のネックとし
て問題になっている。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は、このような問
題点に対して提案されたものであり、容器の変形による
応力の発生を防ぐために、水晶板の振動部の板厚とは無
関係に、容器との接着部である支持部の板厚を外力に対
抗できる厚さとした片持ち梁形式を採用し、且つ、振動
子が支持部のみで自立可能として、振動部先端と容器が
接触しない構造とすることにより、容器変形の影響が振
動子に及ぶことを防止することを目的とする。
【0016】上記の問題点を解決するために、本発明は
所定の板厚を持ったほぼ長方形の薄片で構成されている
振動部と、この振動部の外周の一辺に沿って、振動部の
板厚より大とされる厚さの支持部を備え、動部と支持部
が一体成形によって構成されていることを特徴とする圧
電振動子を提供する。また、圧電振動子を水平方向に配
置したときの重心位置が上記支持部の底面となる領域内
に位置するように、振動部の各部の寸法と支持部の各部
の寸法が設定されている圧電振動子をも提供する。
【0017】更に、本発明の圧電振動子は、支持部の両
端部に振動部に形成された電極からのリード線端末を配
置しており、また、支持部の両端部を接着剤で圧電振動
子を収容する容器に接着している。また、この接着剤と
して、リード線端末と容器に形成された接続電極とを電
気的に接続する導電性接着剤が使用されている。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の振動子の実施の形
態の一例を、図1に従って説明する。図1(a)は本発
明による振動子の斜視図であり、同図(b)は振動子の
平面、同図(c)は側面の投影図である。水晶振動子1
0は、水晶板11とその表裏に形成された電極14a、
14bから構成される。水晶板11は長方形で図1
(c)に示す板厚tの振動部12と振動部12の一辺に
沿って形成された角柱状の支持部13が一体となってい
る。板厚tの範囲の長方形部(一例として長短辺共ほぼ
2〜3mm長程度)の中央付近に0.5mm角程度の電
極14a、14bが表裏に形成され、電極リード線15
a、15bが図の左方に延びて、支持部13の上部に達
している。リード線15bは裏面から板厚tの端面を捲
回して上面に配置されている。なお、電極14a、14
bの外形形状は図示のように角型でなく、例えば円形で
あっても差し支えなく、電極リード線15a、15bも
図示した経路と異なっても良い。
【0019】水晶板11に支持部13を設ける目的の第
一は、支持部13が振動子10を容器に接着する接着部
分となるので、支持部13の厚さを大として、容器の変
形により接着部分が受ける応力を緩和し、発振周波数の
変動を防止することである。また、第二の目的として
は、水晶振動子10が支持部13のみで自立するよう、
支持部13の幅を確保して、水晶振動子10を導電性接
着剤で容器に接着する際、接着側と反対側の水晶振動子
10の振動部12の先端が容器に接触しなくても、所定
の姿勢を保たせることである。
【0020】前述のように、例えば水晶板11はATカ
ットとして切り出され、高周波基本波振動子として、そ
の振動が”厚味すべり”と呼ばれる振動姿態となってい
る。この厚味すべりと呼ぶ振動姿態は、板厚tを挟む上
下の長方形平面(図1で電極14a、14bが形成され
ている2平面)が互いに平行に移動する振動である。こ
の振動姿態ならば、相対的に下面は停止して、上面のみ
が移動すると考えても良い。従って、図5に示す従来例
のように、振動子の長方形の1辺を固定しても大きな振
動エネルギーのロスとはならず、Qの低下も僅かであ
る。同様に、本実施の形態のように振動部12の一辺に
支持部13を形成して、その部分を容器に接着により固
定しても、その影響は従来例と同程度で済む。
【0021】次に、図2(a)を参照して、このような
振動部12から支持部13の突出した水晶板11の加工
方法の1例を簡単に説明する。図2(a)は機械的に水
晶板を加工する方法を示した模式図である。まず、適当
な大きさの水晶板のブランク11Aを用意する。ブラン
ク11Aの厚さeは支持部の厚さcに機械加工により生
ずる加工変質層の厚み等の取り代を加えたものである。
図2(a)に示すように、ラップ棒LBを回転しながら
一方向に移動させ、適当な研磨剤を供給しながら湿式ラ
ッピングで溝11Bを彫り込む。荒取りにはこのような
研削またはラッピング等の機械的な加工が除去能率がよ
い。厚さがラップ棒直径に等しい円板を複数個同軸に付
け、通常の研削砥石と同様に回転させ、同時に複数個の
溝11Bを形成する加工法は更に生産的である。なお、
同図(b1)、(b2)に記載した水晶板各部の名称に
従えば、ラップ棒の半径は、ほぼ(a−b)で良い。
【0022】溝11Bが所定の深さになれば、機械加工
により生じた加工変質層をケミカルエッチング等で除去
して、振動部12となる溝部11Bの板厚を加減して発
振周波数の微調整をする。その後、スリッタで溝中央部
と支持部中央部を切断し、更に直角に水晶板の横幅dに
従って切断すれば、単体の水晶板11を量産できる。勿
論、終始ケミカルエッチングのみで加工を行うことも可
能であり、水晶板11の加工方法は上記に限定されるも
のではない。なお、機械加工用の研磨剤としてはグリー
ンカーボン等が、ケミカルエッチングにはフッ化アンモ
ニュウム等の、この種加工に一般的に使用されるもので
効果を上げ得る。
【0023】ここで、図2(b1)〜(c2)を参照し
て、水晶板が自立する条件を説明する。図2(b1)、
(b2)は水晶板11の側面および支持部側から見た平
面の概略の投影図、同図(c1)、(c2)は支持部1
3の別の形状例を示す平面図で、同図(b2)と同方向
から見て投影している。図2(b1)で支持部13の底
面で水晶板11が支えられ自立するには、その全重量が
集中したと考えられる重心Gが支持部の幅bの中に存在
すれば良い。なお、水晶板11を構成する水晶の結晶は
等質と考えられるので、重心Gは同図(b2)に示すよ
うに水晶板11の横幅dの中央にある。
【0024】水晶板11の長さaと支持部13の幅bと
の比を変化させて、重心Gが幅bの中にあるとき(自立
するとき)に支持部の厚さcは振動部の板厚tの何倍必
要かを求めると、例えば、幅bが長さaの20%で16
倍以上、25%で9倍以上、30%で5.5倍以上必要
等となる。前述のように、支持部の厚さcは収納容器の
応力に対抗できるだけの厚さは必要であり、使用される
振動部の板厚tは通常10μmを下回るので、一般的に
は支持部の幅bがかなり狭くても自立する場合が多い。
なお、実際には振動部12の表裏に電極14a、14b
が形成されており、これら電極の重量も加味されるの
で、補正が必要となる。
【0025】支持部13の形状は、図2(b2)に示す
ように、水晶板の横幅dの全てに渡って幅bを持つ必要
はなく、同図(c1)、(c2)に示すように支持部の
一部が幅bであればよい。ただ、図2(c2)の例のよ
うに幅bが1個所の場合は、水晶板11の横幅dの中央
に設けて、平面的にも支持部13の底面の形状から重心
Gが逸脱しない配慮が必要となる。
【0026】本発明の実施の形態である水晶振動子を収
容する表面実装型水晶振動子用気密容器の1例が図3に
示されている。図3(a)は水晶振動子10を収容した
容器20の分解斜視図であり、同図(b)はXX線で水
晶振動子10と容器20の接着部分を破断した断面図を
示す。また、図3(a)は、内部の配置を示すために、
上層セラミック層23の手前側の一部を破断して描いて
ある。既に説明したように、水晶振動子等の圧電素子
は、一般にその内部が真空状態、あるいは窒素等の不活
性ガスが充填された状態の容器に気密封止する必要があ
り、水晶振動子用気密容器としては、従来から機械的強
度に優れたアルミナ製のセラミック容器が用いられてい
る。
【0027】気密容器は容器本体20と蓋30から構成
される。容器本体20は、基板となる平板状の下層セラ
ミック層21と、この下層セラミック層21の上に積層
された額縁状の上層セラミック層23により形成されて
いる。そして、上層セラミック層23上には、蓋70を
封止するための接合部24としてメタライズ加工が施さ
れている。なお、同図(b)に断面として示すように、
この接合部24には金属シールリングであるコバールリ
ング29などが接合部材としてロウ付けされていること
もある。
【0028】容器本体20の下層セラミック層21の上
側(容器の内側)には、2個の接続電極25a、25b
が設けられており、これら接続電極25a、25bは導
電性接着剤28により、水晶振動子10の電極14a、
14bから延長された電極リード線15a、15bとそ
れぞれ接続されている。こうして、水晶振動板10の電
極14a、14bと接続電極25a、25bとは電気的
に接続され、導電線路26を介して容器本体20の外部
に形成された電極端子27に導通している。外部回路と
の接続はこの2個の電極端子27によりなされる。
【0029】また、導電性接着剤28により、水晶振動
子10の支持部13が容器本体20の内部で機械的に保
持されることになる。既に説明したように、水晶振動子
10はその支持部13により自立できるので、水晶振動
子10の接着の際、容器20の下層セラミック層21を
水平にしておけば、振動部12は下層セラミック層21
の面と平行に保たれ、導電性接着剤28が固化するま
で、その姿勢を維持することができる。こうして、水晶
振動子10を容器20に取付る時には、振動部12の支
持部13の反対側の一端は容器20と接触させる必要が
ない。従って、容器20から振動部の先端が力を受け
て、発振周波数が変動する恐れは全くない。
【0030】図3の容器本体20は下層セラミック層2
1に上層セラミック層23が積層された2層構造であ
り、図5に示した従来例の容器60の上、中、下の3層
構造から中間セラミック層62を削減している。単にセ
ラミック層1層に相当する製造原価が削減されるのみで
なく、工程数が減少したために、全体の歩留りが向上す
る。
【0031】単体の水晶振動子としてでなく、発振回路
等の電気回路と組合わせて、複合体の水晶発振素子、い
わゆる、水晶発振器として供給される場合も多い。1例
として、例えば図3(b)に一点鎖線で示すように、I
Cチップ31、コンデンサ32、32、等を発振回路部
の容器本体30内に組み込み、水晶振動部の容器本体2
0の下面に取り付けて一体とすれば、水晶発振器とな
る。
【0032】水晶発振器の回路としては、例えば、図4
のブロック図のように、水晶振動子10を収めた水晶振
動部2と、ICチップ31、コンデンサ32、32、等
を組み込んだ発振回路部3を結合してなる。ICチップ
31は発振・増幅回路のみでなく、周波数調整回路や温
度補償回路を内蔵しているのが普通である。勿論、本発
明の実施の形態である水晶振動子は、複合部品である水
晶発振器を形成しても、その性能には何等の変化もない
ものである。
【0033】
【発明の効果】本発明の実施の形態である水晶振動子は
振動部の一端に支持部を設けて片持ち梁としたために、
振動部の板厚が薄くとも、容器への取付部である支持部
の厚さを発振周波数と関係なく任意の板厚が採用できる
ために、支持部の厚みで容器の変形の応力に対抗して、
発振周波数の変動を防止することができる。また、接着
剤固化まで振動子の姿勢を保つために、従来は振動部の
接着側と反対側の先端部が容器に接触する構造であった
のを、適当な支持部の幅を選ぶ事で振動子が自立可能と
なり、振動部の先端部分が容器に接しなくてもよい構造
とした。このために、先端部分が容器から力を受ける恐
れは全く無くなった。
【0034】容器変形の影響を支持部、振動部の先端と
も防止することで、主として周囲温度の影響が大きい外
部環境の変化による発振周波数変動を押さえることがで
き、使用温度範囲としてATカット固有の温度範囲が確
保される効果は大きい。また、支持部の強度が保たれれ
ば、振動部の板厚に制限がなく、極小の板厚を選ぶこと
により、市場の要求である高周波基本波周波数を使って
発振周波数を高めることができる。商品価値を高める上
でも効果がある。
【0035】更に、水晶振動子を収納するセラミック容
器も3層構造から2層構造に簡易化が計れる。単に1層
分の原価削減のみならず、工程数の減少による容器の歩
留りが向上する点も期待できる。かなりの製造コスト削
減を行える効果も発生する。また、水晶振動子の小型化
が要望されている際に、セラミック容器の積層を1段減
らして容器の厚さを減少できる点も評価される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態の水晶振動子を示す模式
図である。
【図2】 本発明の実施の形態の水晶板の加工方法を示
す模式図と支持部の各種の形状を示す投影図である。
【図3】 本発明の水晶振動子を容器に組み込んだ水晶
振動部の斜視図と断面図である。
【図4】 水晶振動部と発振回路部を一組として水晶発
振器としたブロック図の一例である。
【図5】 水晶発振部の従来例の斜視図と断面図であ
る。
【符号の説明】
1 水晶発振器、2 水晶振動部、3 発振回路部、1
0 水晶振動子、11 水晶板、12 振動部、13
支持部、14a、14b 電極、15a、15b 電極
リード線、a (水晶板の)長さ、b 支持部の幅、c
支持部の厚さ、d (水晶板の)横幅、t 振動部の
厚さ(板厚)、G (水晶板の)重心、W (水晶板
の)重量、11A 水晶板のブランク、11B 溝、L
B ラップ棒、e ブランクの厚さ、20 (水晶振動
部の)容器本体、21 下層セラミック層、23 上層
セラミック層、24 接合部:メタライズ、25a、2
5b 接続電極、26 導電線路、27 電極端子、2
8 導電性接着剤、29 コバールリング、30蓋30
(発振回路部の)容器本体、31 ICチップ、32
コンデンサ、50 水晶振動子、51 水晶板 52
a、52b 電極、60 (水晶振動部の)容器本体、
61 下層セラミック層、62 中間セラミック層、6
2A (水晶板を)載置する場所(中間セラミック層
の)、63 上層セラミック層、64 接合部:メタラ
イズ、65a、65b 接続電極、66導電線路、67
電極端子、68 導電性接着剤、69 コバールリン
グ、70 蓋、
フロントページの続き Fターム(参考) 5J108 AA04 BB02 CC04 CC11 CC12 DD02 EE03 EE07 EE18 FF10 FF14 GG03 GG16 GG20 GG21 JJ02 JJ04 KK03

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の板厚を持ったほぼ長方形の薄片で
    構成されている振動部と、 前記振動部の外周の一辺に沿って、前記振動部の板厚よ
    り大とされる厚さの支持部を備え、 前記振動部と前記支持部が一体成形によって構成されて
    いることを特徴とする圧電振動子。
  2. 【請求項2】 上記圧電振動子を水平方向に配置したと
    きの重心位置が上記支持部の底面となる領域内に位置す
    るように、上記振動部の各部の寸法と上記支持部の各部
    の寸法が設定されていることを特徴とする請求項1に記
    載の圧電振動子。
  3. 【請求項3】 前記支持部の両端部に、前記振動部に形
    成された電極からのリード線端末を配置したことを特徴
    とする請求項1に記載の圧電振動子。
  4. 【請求項4】 前記支持部の前記両端部を接着剤で前記
    圧電振動子を収容する容器に接着したことを特徴とする
    請求項1に記載の圧電振動子。
  5. 【請求項5】 前記接着剤は前記リード線端末と前記容
    器に形成された接続電極とを電気的に接続する導電性接
    着剤であることを特徴とする請求項1に記載の圧電振動
    子。
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