JPH06325751A - 温度上昇防止機構内蔵電池 - Google Patents

温度上昇防止機構内蔵電池

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JPH06325751A
JPH06325751A JP5113128A JP11312893A JPH06325751A JP H06325751 A JPH06325751 A JP H06325751A JP 5113128 A JP5113128 A JP 5113128A JP 11312893 A JP11312893 A JP 11312893A JP H06325751 A JPH06325751 A JP H06325751A
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JP
Japan
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battery
temperature
external electrode
disc spring
spring
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JP5113128A
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English (en)
Inventor
Tatsuya Honma
竜哉 本間
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 充放電時において、異常電流に伴う温度上昇
に対して確実に内部の導電路を遮断すると共に、遮断状
態から自己復帰が勝手になされないようにし、かつ容易
に遮断状態の解除が可能な機構を内蔵し、更に遮断状態
が外部から判別できる温度上昇防止機構内蔵電池を得る
こと。 【構成】 電池の封口部において、導電性の封口板4と
空孔8aを穿設した外部電極8とを周縁部で絶縁、隔離
し、この空間に封口板4と外部電極8とを通常は電気的
に接続して、電池が異常に温度上昇した際、形状が変化
して外部電極8空孔8a部周辺との導電路を遮断する感
温性ばね5を介装すると共に、感温性ばね5が動作して
導電路を遮断したときは、感温性ばね5の動作状態を保
持する外部電極8と絶縁された爪状突起7aを設けたも
のである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、密閉形電池において、
異常電流に伴う温度上昇が発生したときは電池への充電
又は放電を停止すると共に、自己復帰が勝手になされ
ず、かつ停止状態の解除を容易におこなうことができる
機構を内蔵した温度上昇防止機構内蔵電池に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】図34は、例えば実開昭62ー5564
号公報に開示された従来の温度上昇防止機構を内蔵した
密閉形電池の要部の一例を示す縦断面図である。1は発
電要素、2は発電要素1を収納すると共に発電要素1の
負極と接して負極に帯電している金属製の電池ケース、
3は発電要素1の正極から導出し、封口板22の底面に
熔接したリード線である。25は電池の封口体を兼ねた
正極端子部で、周縁部に絶縁パッキン26が配され、こ
の絶縁パッキン26を介して電池ケース2の開口部に取
付けられている。そして正極端子部25は、絶縁パッキ
ング26によって絶縁された導電性の外部電極8及び導
電性の封口板27を備えている。
【0003】28,29,30はそれぞれ外部電極8と
封口板27の間に収納されたゴム製の弁体、金属製の押
え板及び形状記憶合金からなる導電性のコイルスプリン
グである。そして弁体28は、封口板27の中央凹部に
載置されて凹部の中央部に穿設した弁孔27aを気密液
密的に閉塞し、金属製の押え板29は封口板27に一部
が当接して封口板27との間に弁体28を挾持し、形状
記憶合金からなる導電性のコイルスプリグ30の両端部
は押え板29と外部電極8の相互に熔接され、これらの
間に介挿されている。このコイルスプリグ30は通常そ
れ自身の弾性によって押え板29を封口板27に圧接さ
せ、ある一定温度以上になると形状変化を起こして収縮
し、押え板29を封口板27から離間させる。このコイ
ルスプリグ30に使用する形状記憶合金としては、電池
が1次電池の場合は一方向性の形状記憶合金を用いれば
よく、電池が2次電池の場合は二方向性の形状記憶合金
を用いて2つの温度を記憶させておく。
【0004】次に上記のように構成した密閉形電池の作
用を説明する。通常は、発電要素1の正極から導出した
リード線3を底面に熔接した封口板27と外部電極8と
が、押え板29と導電性のコイルスプリグ30を介して
電気的に接続され、充放電をおこなう。しかし、電池内
部のガス圧が上昇してコイルスプリグ30の押圧力を上
回ると、ガス圧の上昇によって弁体28が作動し、コイ
ルスプリグ30が収縮して押え板29が封口板27から
離間し、外部電極8と封口板27との間の電気的接続を
遮断する。同時に、電池内部空間のガスは、封口板27
の弁孔27a、押え板29と封口板27との間の隙間及
び外部電極8に穿設された空孔8aを通って、電池外部
に放出される。こうして、電池内部のガス圧が低下する
と、コイルスプリグ30の弾性力によって押え板29は
再び封口板27に圧接し、元の状態に戻る。
【0005】また、電池に短絡電流等が流れて温度上昇
を伴う異常が発生した時は、コイルスプリング30があ
らかじめ記憶させた温度以上になったときに形状変化を
起こして、収縮する。このため、押え板29が封口板2
7から離間し、外部電極8と封口板27との間に流れる
電流を遮断して、電池を保護する。このとき、電池が1
次電池の場合は、放電のみおこない充電して再使用する
必要がないので、コイルスプリグ30に使用する形状記
憶合金として1方向性の形状記憶合金を用いればよく、
一度異常を起こした電池は再使用する必要がない。ま
た、電池が2次電池の場合は充電できるため、2方向性
の形状記憶合金を用い、2つの温度で形状を記憶させて
おき、高温側で形状変化を起こして電気的接続を遮断し
たあと、再使用する際に一度冷却して低温側で形状変化
させ、元の状態に戻して再使用する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記のように構成した
従来の密閉形電池は、電池内部のガス圧が上昇すると弁
体が動作してガスの放出をおこなう。また、短絡電流あ
るいは異常な大電流が発生して電池の温度が急激に上昇
すると、形状記憶合金を用いた一種の温度スイッチ機構
が電気的接続を遮断して、電池の温度上昇を防止する。
しかし、温度スイッチに一方向性の形状記憶合金を用い
た場合、例えば電池を電源として使用(放電)している
際に、電池外部での短絡あるいは使用雰囲気の温度上昇
など、電池以外の原因によって温度スイッチが動作し電
気的接続を遮断すると、まだ電池として使用できる能力
があっても、再使用することができなくなるという問題
がある。
【0007】また、温度スイッチに二方向性の形状記憶
合金を用いた場合は、異常な大電流等によって電池が高
温になると、形状記憶合金が形状変化を起こして電気的
接続を遮断する。しかし、その後、電流が流れなくなる
ため電池温度が低下し、形状記憶合金が元の形状に復帰
して、再度、異常電流が流れるおそれがある。特に2次
電池などでの急速充電において、充電され続けてしまう
ような過充電状態においては、形状記憶合金で構成した
温度スイッチが導通、不導通を繰り返してしまう。つま
り、導通時は内部電解液の反応によってガスが発生して
電池内部のガス圧が上昇し、形状記憶合金を用いた温度
スイッチの動作または弁体の動作によるガスの放出を繰
り返すこととなり、電池性能を劣化させる。
【0008】これを防ぐために、形状記憶合金が元の形
状に戻る動作温度(低温側での動作温度)を常温以下に
設定する方法があるが、このように設定すると、再度使
用できる状態に戻すためには、電池を冷却するための手
段が必要になり、使用するうえでの制約が極めて大きく
なる。さらに、電池としての機能が停止しても、これが
電池の寿命や故障等によるものか、密閉型電池に内蔵し
た温度上昇防止機構が動作したものかが電池の外部から
は判断できないという問題があった。
【0009】ところで、実開昭63−32466号公報
には、温度スイッチ内蔵電池が開示されている。この考
案は、電池内における陽極部材と陽極端子部材との間、
又は陰極部材と陰極端子部材との間の少なくとも一方
を、設定温度によって作動する温度スイッチを介して接
続したもので、温度スイッチには例えば形状記憶合金を
移動接点として用いたものである。しかしこの考案は、
外部温度が上昇して設定温度に達すると内蔵した温度ス
イッチが作動し、電池が給電状態になるようにしたもの
で、異状な温度上昇が発生したときに電池への充電等を
停止させるようにしたものではなく、この考案では上記
の課題を何等解決するものではない。
【0010】特開平2−78151号公報は、内部回路
遮断器付電気化学電池に関するものである。この発明
は、形状記憶合金よりなる集電部材が、電池の内部温度
が上昇したとき、電池の電気回路を切断する手段を設け
たものであるが、上記の課題を解決するものではない。
【0011】特開平4−298971号公報は、ナトリ
ウム硫黄電池に関するものである。この発明は、事故が
発生した場合に、それ以後の続流による過充電を回避し
て電池本体の破損事故を防止するため、導通部を形状記
憶合金で構成したものであるが、上記の課題を解決する
ものではない。
【0012】実開昭62−20463号公報は、安全装
置付電池に関するものである。この考案は、電池の温度
上昇を伴う異常事態が発生したときに形状記憶合金を有
する安全装置が作動するようにしたものであるが、上記
の課題を解決するものではない。
【0013】さらに、実開平4−5052号公報は、筒
形アルカリ電池に関するものである。この考案は、内部
温度の上昇により形状記憶合金が変形して、自動的に集
電棒と端子板との間を離間させる防爆機能を備えたもの
であるが、上記の課題を解決するものではない。その
他、実公平2−16517号公報、実開平1−8187
0号公報、特開昭64−7023号公報、特開昭59−
191273号公報等にも同様の技術が開示されている
が、いずれも上記の課題を解決するものではない。
【0014】本発明は上記のような課題を解決するため
になされたもので、電池の充放電時において、異常電流
に伴う電池の温度上昇に対して確実に電池内部の導電路
を遮断すると共に、遮断状態からの自己復帰が勝手にな
されず、かつ、遮断状態の解除を容易におこなえ、その
うえ導電路が遮断した状態を外部から容易に判別できる
温度上昇防止機構内蔵電池を得ることを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明にかかる温度上昇
防止機構内蔵電池は、封口部において、導電性の封口板
と外部電極とを周縁部で絶縁体により隔離し、この空間
に封口板と外部電極とを通常は電気接続して、電池が異
常に温度上昇した際、形状が変化して導電路を遮断する
感温性ばねを介装すると共に、感温性ばねが動作して導
電路を遮断したとき、感温性ばねの動作状態を保持する
保持手段を設けたものである。
【0016】また、本発明にかかる温度上昇防止機構内
蔵電池は、封口部において、導電性の封口板と空孔を穿
設した外部電極とを周縁部で絶縁体により隔離し、この
空間に封口板と外部電極とを通常は電気的に接続して、
電池が異常に温度上昇した際、形状が変化して外部電極
空孔部周辺との導電路を遮断する板状の形状記憶合金か
らなる感温性ばねを介装すると共に、感温性ばねが動作
して導電路を遮断したとき、感温性ばねの動作状態を保
持する外部電極とは絶縁された爪状突起を設けたもので
ある。
【0017】さらに本発明にかかる温度上昇防止機構内
蔵電池は、封口部において、導電性の封口板と空孔を穿
設した外部電極とを周縁部で絶縁体により隔離し、この
空間に封口板と外部電極とを通常は電気的に接続して、
電池が異常に温度上昇した際、形状が変化して外部電極
空孔部周辺との導電路を遮断する着色された板状の形状
記憶合金からなる感温性ばねを介装すると共に、感温性
ばねが動作して導電路を遮断したとき、感温性ばねの動
作状態を保持する外部電極とは絶縁された爪状突起を設
けたものである。
【0018】さらに本発明にかかる温度上昇防止機構内
蔵電池は、封口部において、導電性の封口板と中央部に
空孔を穿設した外部電極とを周縁部で絶縁体により隔離
し、この空間に封口板と外部電極とを通常は電気的に接
続して、電池が異常に温度上昇した際、形状が変化して
外部電極中央部との導電路を遮断する中心に空孔を穿設
した感温性の皿ばねを自己復帰できるように介装すると
共に、封口板中央部上に皿ばねが動作して導電路を遮断
したとき、皿ばねの動作状態を保持する爪状突起を設け
たものである。
【0019】さらに本発明にかかる温度上昇防止機構内
蔵電池は、封口部において、導電性の封口板と中央部に
スリットを設けた外部電極とを周縁部で絶縁体により隔
離し、この空間に封口板と外部電極とを通常は電気的に
接続して、電池が異常に温度上昇した際、形状が変化し
て外部電極中央部との導電路を遮断する中心に空孔を穿
設した感温性の皿ばねを自己復帰できるように介装する
と共に、皿ばねが動作して導電路を遮断したとき、皿ば
ねの動作状態を保持する絶縁ボールを皿ばねの周囲に配
置したものである。
【0020】さらに本発明にかかる温度上昇防止機構内
蔵電池は、封口部において、導電性の封口板と中央部に
スリットを設けた外部電極とを周縁部で絶縁体により隔
離し、この空間に封口板と外部電極とを通常は電気的に
接続して、電池が異常に温度上昇した際、形状が変化し
て外部電極中央部との導電路を遮断する中心に空孔を穿
設した感温性の皿ばねを自己復帰できるように介装する
と共に、皿ばねが動作して導電路を遮断したとき、皿ば
ね上の中央部に移動させる手段を備えた絶縁ボールを皿
ばねの周囲に配置したものである。
【0021】さらに本発明にかかる温度上昇防止機構内
蔵電池は、封口部において、導電性の封口板と中央部に
スリットを設けた外部電極とを周縁部で絶縁体により隔
離し、この空間に封口板と外部電極とを通常は電気的に
接続して、電池が異常に温度上昇した際、形状が変化し
て外部電極中央部との導電路を遮断する中心に空孔を穿
設した感温性の皿ばねを自己復帰できるように介装する
と共に、皿ばねが動作して導電路を遮断したとき、皿ば
ね上の中央部に移動させる手段を備えた着色された絶縁
ボールを皿ばねの周囲に配置したものである。
【0022】さらに本発明にかかる温度上昇防止機構内
蔵電池は、封口部において、導電性の封口板と中央部に
空孔を穿設した外部電極とを周縁部で絶縁体により隔離
し、この間に封口板と外部電極とを通常は電気的に接続
して、電池が異常に温度上昇した際、形状が変化して外
部電極中央部との導電路を遮断する中心に空孔を穿設し
た感温性の皿ばねを完全反転できるように介装すると共
に、皿ばねを復帰させる手段を備えたものである。
【0023】さらに本発明にかかる温度上昇防止機構内
蔵電池は、封口部において、突起部を設けた導電性の封
口板とその周縁部で絶縁体により隔離され、通常は封口
板上に設けられた突起部と電気的に接続され、電池が異
常に温度上昇した際、形状が変化して導電路を遮断する
形状記憶合金を用いた外部電極を備えたものである。
【0024】
【作用】封口板と外部電極が感温性ばねで電気的に接続
されているときは、電池を通常通り使用できる。しか
し、短絡等によって異常に大電流が流れたり、2次電池
において過充電が生じたりして電池が異常に温度上昇す
ると、感温性ばねが形状変化を起こして、封口板と外部
電極との電気接続を遮断する。このとき、感温性ばねの
動作状態を保持する手段によって、感温性ばねの動作状
態が保持される。こうして、電池の温度上昇が防止さ
れ、かつ感温性ばねが自己復帰することで生じる異常電
流の再通電をも防止し、電池性能の劣化を抑制する。
【0025】また、封口板と空孔を穿設した外部電極
が、板状の形状記憶合金からなる感温性ばねで電気的に
接続されているときは、電池を通常通り使用できる。し
かし、電池が異常に温度上昇し一定温度以上になると、
感温性ばねが形状変化を起こして外部電極空孔周辺との
電気接続を遮断する。このとき、感温性ばねが外部電極
とは絶縁された突起により動作状態が保持される。
【0026】さらに、封口板と空孔を穿設した外部電極
が、部分的に着色された板状の形状記憶合金からなる感
温性ばねで電気的に接続されているときは、電池を通常
通り使用できる。しかし、電池が異常に温度上昇し一定
温度以上になると、感温性ばねが形状変化を起こして外
部電極空孔周辺との電気接続を遮断する。このとき、部
分的に着色された感温性ばねの着色部が外部電極の空孔
から見え、感温性ばねが外部電極とは絶縁された突起に
より動作状態が保持される。
【0027】さらに、封口板と中央部に空孔を穿設した
外部電極が、中心に空孔を穿設し、自己復帰できるよう
に配した感温性の皿ばねで電気的に接続されているとき
は、電池を通常通り使用できる。しかし、電池が異常に
温度上昇し一定温度以上になると、皿ばねが形状変化を
起こして外部電極中央部との電気接続を遮断する。この
とき、皿ばねが封口板中央部上に設けられた突起により
動作状態が保持される。こうして、電池の温度上昇が防
止され、かつ皿ばねが自己復帰することで生じる異常電
流の再通電をも防止し、電池性能の劣化を抑制する。
【0028】さらに、封口板と中央部に空孔を穿設した
外部電極が、自己復帰できるように配した感温性の皿ば
ねで電気的に接続されているときは、電池を通常通り使
用できる。しかし、電池が異常に温度上昇し一定温度以
上になると、皿ばねが形状変化を起こして外部電極中央
部との電気接続を遮断する。このとき、皿ばね周囲に配
置した絶縁ボールが皿ばね中央部に移動することにより
動作状態が保持される。
【0029】さらに、封口板と中央部に空孔を穿設した
外部電極が、自己復帰できるように配した感温性の皿ば
ねで電気的に接続されているときは、電池を通常通り使
用できる。しかし、電池が異常に温度上昇し一定温度以
上になると、皿ばねが形状変化を起こして外部電極中央
部との電気接続を遮断する。このとき、皿ばね周囲に配
置した皿ばね中央部に移動する手段を備えた絶縁ボール
が皿ばね中央部に移動することにより動作状態が保持さ
れる。
【0030】さらに、封口板と中央部に空孔を穿設した
外部電極が、自己復帰できるように配した感温性の皿ば
ねで電気的に接続されているときは、電池を通常通り使
用できる。しかし、電池が異常に温度上昇し一定温度以
上になると、皿ばねが形状変化を起こして外部電極中央
部との電気接続を遮断する。このとき、皿ばね周囲に配
置した皿ばね中央部に移動する手段を備えた着色された
絶縁ボールが皿ばね中央部に移動することにより動作状
態が保持されと共に、外部電極の空孔から絶縁ボールを
はっきり見ることができる。
【0031】さらに、封口板と中央部に空孔を穿設した
外部電極が、完全反転できるように配した感温性の皿ば
ねで電気的に接続されているときは、電池を通常通り使
用できる。しかし、電池が異常に温度上昇し一定温度以
上になると、皿ばねが形状変化を起こして外部電極中央
部との電気接続を遮断する。このとき、皿ばねの動作状
態が保持される。皿ばねを復帰させるには、皿ばねを復
帰させる手段によって皿ばねを復帰させ、電池を再使用
できるようにする。
【0032】さらに、導電性の封口板上に設けた導電性
の突起部が形状記憶合金を用いた外部電極と電気的に接
続されているときは、電池を通常通り使用できる。しか
し、電池が異常に温度上昇し一定温度以上になると、外
部電極が形状変化を起こして突起部との電気接続を遮断
する。このとき、外部電極の動作状態が保持される。外
部電極を復帰させるには、外部電極を加圧変形すること
によって突起部との電気接続を復帰させ、電池を再使用
できるようにする。
【0033】
【実施例】
実施例1 図1は本発明の第1の実施例を示す縦断面図である。1
は発電要素、2は発電要素1を収納する導電性の電池ケ
ースで、発電要素1の負極と接して負に帯電する。3は
発電要素1の正極から導出し、熔接等によって導電性の
封口板4に接合されたリード片である。5は封口板4上
に取り付けられた例えばバイメタルからなる導電性の感
温性ばねで、リング形状をなし、その内側面に短冊状の
端子5aが形成され、その先端部及び付け根が折り曲げ
られている。7は感温性ばね5上に重ねられた絶縁リン
グで、その内側面に断面がへ字形の爪状突起7aが形成
され、短冊状の端子5aと相対して配置されている。8
は中央部に空孔8aが穿設された外部電極で、その周縁
部が絶縁リング7上に重なり、中央部が感温性ばね5の
端子5aと当接する。6は、封口板4、感温性ばね5、
絶縁リング7及び外部電極8を周縁部で挾持して発電要
素1を密封する絶縁パッキングで、電池ケース2の外周
によってかしめられている。
【0034】次に上記のように構成した第1の実施例の
作用を説明する。通常、感温性ばね5の端子5a上端部
は、図1に示すように、それ自身の弾性によって外部電
極8の中央部と圧接している。すなわち、常時は、封口
板4と外部電極8とが感温性ばね5を介して電気的に接
続され、この状態で通常の充放電(1次電池では放電の
み)がおこなわれる。このとき、感温性ばね5の端子5
aは外部電極8の中央部に圧接しているので、外部電極
8の中央部に穿設した空孔8aから、その接触状態が確
認できる。
【0035】しかし、ある一定温度以上になると、端子
5aは、図2に示すように形状変化を起こして、その上
端部が外部電極8から離間し、爪状突起7a下に移動す
る。すなわち、短絡等によって異常な大電流が流れた
り、2次電池における過充電等によって電池が異常に温
度上昇し、感温性ばね5が設定してある温度以上になる
と形状変化を起こして端子5aが外部電極8と離間し、
封口板4方向に変形して絶縁リング7の爪状突起7aの
先端部に当接したのち、爪状突起7aを押し退けて爪状
突起7aの下に移動する。こうして、外部電極8と封口
板4との間に流れる電流が遮断されると、その後、電池
の温度が低下する。このため、感温性ばね5の短冊状の
端子5aが再び元の位置に復帰しようとするが、短冊状
の端子5aは絶縁リング7の爪状突起7aの下面(封口
板4と相対する面)に当接しているので復帰できず、図
4に示すようにその状態が保持され、再び異常電流が流
れることもなく、電池は確実に保護される。
【0036】次に、短冊状の端子5aが爪状突起7aの
下面に当接した状態を解除して再度電池が使用できるよ
うにするには、外部電極8に穿設した空孔8aから、図
3に示すように、空孔8aを通過できる径を有し先端部
が丸まったロック解除ピン9を挿入する。そして、感温
性ばね5の短冊状の端子5aを、図5に示すように水平
方向に変形させて、当接状態を解除する。こうすると、
感温性ばね5の短冊状の端子5aは、通常それ自身の弾
性によって外部電極8の中央部に圧接し、外部電極8と
封口板4とが電気的に接続される。
【0037】実施例2 第1の実施例では、爪状突起7aを絶縁リング7に形成
したが、第2の実施例では爪状突起7aを感温性ばね5
に形成したものである。こうすると、部品点数を削減し
組立性を向上できる。
【0038】実施例3 第1の実施例では、爪状突起7aを絶縁リング7に形成
したが、第3の実施例は、絶縁リング7を用いずに絶縁
パッキン6を用いて封口板4と外部電極8との周縁部を
絶縁するようにしたものである。。こうすると、部品点
数を削減し組立性を向上できる。
【0039】実施例4 第4の実施例は、第1の実施例における感温性ばね5と
して2方向性の形状記憶合金を用い、感温性ばね5の端
子5aを板状に形成し、低温側では外部電極8の中央部
に圧接し、高温側では端子5aの付け根を支点として先
端部が封口板4方向に形状変化するように記憶させてお
く。上記の感温性ばね5を用いると、実施例1と同様の
機能を達成できるだけでなく、バイメタル等で構成した
感温性ばねに比べ、温度に対して正確かつ迅速な形状変
化が期待される。さらに、感温性ばね5の端子5aを板
状にすることで、端子5aが形状変化し、その状態が保
持される絶縁リング7の爪状突起7aとの当接状態が良
好となり、より安定した外部電極8との離間及び保持動
作がおこなわれる。
【0040】実施例5 図6、図7は、第5の実施例を示す平面図及びその側面
図である。第5の実施例では、第1の実施例で示した感
温性ばね5の短冊状の端子5aに着色コートを設けたも
のである。5bは感温性ばね5の端子5aが外部電極8
と接触する部分から付け根方向にずれた位置に、例えば
印刷によって形成した赤色の着色コートである。上記の
ように構成した第5の実施例によれば、感温性ばね5の
端子5aが形状変化すると、外部電極8の中央部に穿設
した空孔8aから、端子5aに形成してある着色コート
5bを見ることができ、これによって容易に動作状態を
確認することができる。
【0041】実施例6 図8は本発明の第6の実施例を示す縦断面図である。1
1は封口板4の上面中央部に熔接等によって接合固定し
た爪状突起である。10はある一定温度以上になると形
状変化を起こして中心部がへこむ感温性、導電性の皿ば
ねで、その周縁部が封口板4上に接し、その中心部が絶
縁リング12及び絶縁パッキン6によって隔離された外
部電極8と接するように、封口板4と外部電極8との間
に介挿されている。そして、感温性の皿ばね10の中心
部には外部電極8の空孔8aよりも小さくて爪状突起1
1に挿入される空孔10aが穿設され、外部電極8の空
孔8aから皿ばね10の接触状態が確認できるようにな
っている。
【0042】次に上記のように構成した第6の実施例の
作用を説明する。皿ばね10は、通常は図8に示すよう
に、それ自身の弾性によって外部電極8の中央部に圧接
している。しかしながら、ある温度以上になると形状変
化を起こして中心部がへこみ、外部電極8と離間し、さ
らに反転しようとして形状変化が進展する。しかし、絶
縁リング12に皿ばね10の外周が当接し、また封口板
4に皿ばね10の中心部が当接するため、反転できな
い。こうして、図9に示すように、皿ばね10の中心部
がへこみ、その中心部に穿設した空孔10aに爪状突起
11が挿入される。その後、電池の温度が低下すると皿
ばね10は自己復帰しようとするが、皿ばね10に設け
られた空孔10aが爪状突起11に設けられた停止面1
1a(封口板4と相対する面)と係合して、復帰するこ
とができず、図11に示すようにその状態が保持され
る。
【0043】上記の保持状態を解除するには、外部電極
8に穿設した空孔8aから、図10に示すように、ロッ
ク解除ピン9を挿入する。そして、封口板4上の爪状突
起11を、図12に示すように水平方向に変形させて、
当接状態を解除する。
【0044】上記のように構成した第6の実施例によれ
ば、第1の実施例と同様の機能を達成できるだけでな
く、皿ばね10とその中心部の下に設けた爪状突起11
との組み合わせによって、皿ばね10が外部電極8から
離間したあとこれを保持させるための構成が単純化し、
そのうえ電池組立時に皿ばね10の位置合せなどに気を
使わずに組込みができ、組立性が向上する。
【0045】実施例7 図13は本発明の第6の実施例を示す縦断面図である。
13は皿ばね10周縁部と外部電極8との間に形成され
た空間部に配設された絶縁ボールで、皿ばね10が一定
温度以上になり形状変化を起こして中心部がへこんだと
き、その中心部上面に移動し、その状態を維持する。な
お、8bはロック解除ピン9を挿入するため外部電極8
に穿設したスリットである。
【0046】次に上記のように構成した第7の実施例の
作用を説明する。皿ばね10がある温度以上になると、
形状変化を起こして中心部がへこむ。そして、皿ばね1
0の封口板4からの垂直方向高さが絶縁リング12の上
面よりも低くなると、図14及び図15に示すように、
絶縁ボール13が皿ばね10の中央に設けられた空孔1
0aに移動する。その後、温度が低下すると、皿ばね1
0が自己復帰しようとするが、絶縁ボール13が皿ばね
10と外部電極8との間に介在しているので、自己復帰
ができず、皿ばね10の形状が変化した状態のまま維持
される。
【0047】皿ばね10の形状を自己復帰させるには、
まず、図16に示すように、外部電極8に穿設したスリ
ット8bからロック解除ピン9を挿入する。そして、皿
ばね10の中央部に位置する絶縁ボール13を、図17
から図18に示すように水平方向に移動させる。こうす
ると、皿ばね10は図13に示すように元の状態に自己
復帰する。
【0048】上記のように構成した第7の実施例によれ
ば、第5の実施例と同様の機能を達成できるだけでな
く、皿ばね10の形状動作を保持するために絶縁ボール
13を皿ばね10の周縁部に置くだけでよいので、電池
の組立てが極めて簡素化する。
【0049】実施例8 図19、図20は本発明の第8の実施例の要部を示す横
断面図である。14はゴム製の線材のような弾性を有す
る線材によって形成した弾性体、13は弾性体14の中
央部で樹脂をインサート成形して形成された絶縁ボール
であり、弾性体14の両端部は、各々相反する方向にお
いて外部電極8と絶縁リング12との間に挾持されてい
る。そして絶縁ボール13は、通常は、皿ばね10の周
縁部に位置している。
【0050】次に上記のように構成した第8の実施例の
作用を説明する。絶縁ボール13は、通常、図20に示
すように、皿ばね10の周縁部に位置し、弾性体14に
よって皿ばね10の中央部に移動する力が働いている。
しかしながら、皿ばね10によって、中央部方向への移
動が阻止される。しかし、皿ばね10がある温度以上に
なると、形状変化を起こして中心部がへこむ。そして、
皿ばね10の封口板4からの垂直方向の高さが絶縁リン
グ12の上面よりも低くなると、弾性体14の弾性力に
よって、図19に示すように、絶縁ボール13が皿ばね
10の中央に設けられた空孔10aに移動する。その
後、温度が低下すると、皿ばね10が自己復帰しようと
するが、絶縁ボール13が皿ばね10と外部電極8との
間に介在しているので、自己復帰ができず、皿ばね10
の形状が変化した状態のまま維持される。
【0051】皿ばね10の形状を自己復帰させるには、
まず外部電極8に穿設したスリット8bからロック解除
ピン9を挿入する。そして、皿ばね10中央部に位置す
る絶縁ボール13を、図20に示すように水平方向に移
動させる。こうすると、皿ばね10は図13に示すよう
に元の状態に自己復帰する。
【0052】上記のように構成した第8の実施例によれ
ば、第6の実施例と同様の機能を達成できるだけでな
く、皿ばね10が形状変化した際には、絶縁ボール13
が弾性体14によって確実に皿ばね10の中央上部に移
動し、保持されので、動作の確実性が増すだけでなく、
電池への振動や衝撃等に対しての動作安定性も向上す
る。
【0053】実施例9 図21は本発明の第9の実施例の要部を示す縦断面図で
ある。13aは第8の実施例に示した絶縁ボール13
を、例えば、塗料に浸漬させて形成した全面が赤色の着
色コートである。上記のように構成した全面が赤色の絶
縁ボール13を使用すると、皿ばね10が形状変化して
絶縁ボール13が皿ばね10の中央上部に移動したとき
に、外部電極8のスリット8bから絶縁ボール13の着
色コート13aをはっきり見ることができ、動作状態の
確認が容易になる。
【0054】実施例10 図22は本発明の第10の実施例を示す縦断面図、図2
3は図22の要部底面図である。15は封口板4の上面
中央部に熔接等によって接合した円筒状の台座で、その
上面は丸みを帯びて中央部が盛り上がっている。16は
封口板4の上面周辺部に固定された断面コ字状の絶縁リ
ングである。8はその周辺部が絶縁リング16内に収め
られ、この絶縁リング16に沿って上下方向に移動する
外部電極である。10は皿ばねで、台座15と外部電極
8との間に介装され、通常は、皿ばね10の周縁部が台
座15の上面部に接し、中央部が外部電極8と接触す
る。そして、皿ばね10の中央部がその押圧力によって
外部電極8を上方向に押圧し、同時に外部電極8の周縁
部も上方向に押圧されて絶縁リング16の当接面16a
に当接し、保持されている。なお、17は外部電極8の
裏面(封口板4と相対する面)に塗布された絶縁コート
で、皿ばね10の中央部が外部電極8と当接する部分以
外の面に塗布されている。
【0055】次に上記のように構成した第10の実施例
の作用を説明する。常時は、図22に示すように、台座
15と外部電極8とが皿ばね10を介して電気的に接続
されており、この状態で電池を通常に使用する。しか
し、短絡等で異常な大電流が流れたり2次電池において
過充電等が生じて電池の温度が異常に上昇し、皿ばね1
0に設定してある温度以上になると、皿ばね10は形状
変化を起こして中心部がへこみ、外部電極8の中央部と
離間して図24に示すように反転し、外部電極8と皿ば
ね10の周縁部が当接すると共に、反転した皿ばね10
の中央部が台座15の上面と接触する。このとき、皿ば
ね10の周縁部は何者にも押さえられておらず自由な状
態にあるので、反転が容易で、かつその反転状態が保持
される。こうして外部電極8と皿ばね10の周縁部が当
接するが、外部電極8とは絶縁コート17を介して当接
することになるので、外部電極8と台座15との間に流
れる電流を遮断する。
【0056】上記のようにして皿ばね10の反転状態が
維持されたあとこの反転状態を解除するには、図25に
示すように、外部電極8の上面をロック解除棒18で加
圧して、外部電極8を台座15方向に移動させる。こう
すると、皿ばね10が変形して台座15面に押し当た
り、再度反転して、元の状態すなわち図22に示す状態
に復帰する。
【0057】上記のように構成した第10の実施例によ
れば、常時は、図22に示すように、台座15と外部電
極8とが導電性の皿ばね10を介して電気的に接続され
ており、通常の充放電(1次電池では放電のみ)をおこ
なうことができる。このとき、外部電極8と接触してい
る皿ばね10は外部電極8の中央部に接触しているの
で、外部電極8の中央部に穿設した空孔8aから、その
接触状態が確認できる。また、上記の装置によって電池
を確実に保護することができるうえ、電池を再度使用す
る際には、外部電極8の上面を加圧するだけで電流遮断
状態を容易に解除することができる。
【0058】実施例11 図26は本発明の第11の実施例を示す縦断面図、図2
7は図26の横断面図である。20は金属板を断面がほ
ぼ二等辺三角形になるように折り曲げた折曲げ端子で、
その底面は封口板4の上面中央部に熔接等によって接合
されている。19は封口板4上の周縁部に取付けた絶縁
リングである。21は一方向性の形状記憶合金を用いて
形成された外部電極で、その中央部は通常は電池内部に
向かって若干へこみ、ある温度以上になると電池の外部
方向に膨らむようにあらかじめ記憶させてある。そし
て、外部電極21の中央部は、通常は折曲げ端子20の
中央部に圧接している。なお、6は外部電極21、絶縁
リング19、封口板4の外周部を挾持する絶縁パッキン
である。
【0059】次に、上記のように構成した第11の実施
例の作用を説明する。図26に示すように、常時は、封
口板4と外部電極21とが折曲げ端子20を介して電気
的に接続されており、通常の充放電(1次電池では放電
のみ)をおこなう。しかし、短絡等によって異常な大電
流が流れたり、2次電池における過充電等によって電池
の温度が異常に上昇してある一定温度以上になると、外
部電極21が形状変化を起こして、図28に示すように
折曲げ端子20と離間する。そして、外部電極21と封
口板4との間に流れる電流を遮断し、その状態が保持さ
れる。このとき、外部電極21は一方向性の形状記憶合
金であるので、形状変化後の動作がそのまま維持され
る。その後、上記の形状を解除するには、図29に示す
ように、外部電極8の上面を先端が丸まったロック解除
棒22で加圧して外部電極21の中央部をへこませ、再
度折曲げ端子20と接触させる。
【0060】従って第11の実施例によれば、電池を確
実に保護できるうえ、再度電池を使用するには外部電池
の上面を加圧するだけで容易に電流遮断状態の解除をお
こなうことができる。また外部電極の形状変化は外観か
ら容易に判別できるので、電池の状態の確認が容易とな
る。
【0061】実施例12 図30は本発明の第12の実施例を示す縦断面図、図3
1は図30の要部平面図である。23は一方向性形状記
憶合金を用いて成形された外部電極、23aは外部電極
23の中央部に短冊状に切り込まれた切込み端子であ
る。そして、この切込み端子23aは、通常は電池の内
部に向かって折れ曲がり、折曲げ端子20と圧接してい
るが、ある一定温度以上になったときは外部電極23の
上面が平坦になるような方向に向かって形状変化を起こ
すように、あらかじめ記憶させておく。
【0062】次に、上記のように構成した第12の実施
例の作用を説明する。通常は、図30に示すように、封
口板4と外部電極23の切込み端子23aとが折曲げ端
子20を介して電気的に接続されている。しかし、ある
一定温度以上になると、外部電極21が形状変化を起こ
して、図32に示すように、折曲げ端子20と離間す
る。そして、外部電極23は一方向性の形状記憶合金で
あるので、形状変化の状態はそのまま維持される。上記
の状態を解除するには、図33に示すように、切込み端
子23aの先端部を上面からロック解除棒24で加圧
し、切込み端子23aを再び電池内部に折り曲げて、切
込み端子23aを折曲げ端子20と接触させる。
【0063】従って第12の実施例によれば、実施例1
1で示した場合と同様の機能を有するだけでなく、外部
電極23の形状変化が局部的で、かつ形状変化後は外部
電極23の上面が平坦になるように構成したので、外部
電極23上面からの機械的な影響を受けずに済み、折曲
げ端子20との安定した接触信頼性を得ることができ
る。また、外部電極23の形状変化が局部的な変化であ
るから、電池の状況確認がより容易となる。
【0064】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、絶縁体によって隔離された導電性の封口板と
外部電極との間に介挿して、常時は電気的に接続し、あ
る一定温度以上になると形状が変化して、封口板と外部
電極間との電気接続を遮断する感温性ばねを用い、更
に、感温性ばねが形状変化して電気接続を遮断したと
き、感温性ばねの動作状態を保持する手段を設けたこと
により、過充電や短絡等による異常な大電流が流れ続け
ることによる、電池の破壊や電池性能の劣化を防ぎ、加
えて動作保持手段によって再び異常電流が流れることも
なく、確実に電池を保護することができる。
【0065】また、本発明によれば、空孔が穿設された
外部電極と、ある一定温度以上になると形状が変化し
て、外部電極間空孔付近との電気接続を遮断する板状の
二方向性形状記憶合金で成形した感温性ばねを用い、更
に、感温性ばねが形状変化して電気接続を遮断したと
き、感温性ばねの動作状態を保持する爪状突起を設けた
ことにより、過充電や短絡等による異常な大電流が流れ
続けることによる、電池の破壊や電池性能の劣化を、感
温性ばねによってより正確な温度において、迅速に電流
を遮断することで防ぎ、加えて爪状突起によって確実に
動作保持がなされることで再び異常電流が流れることも
なく、確実に電池を保護することができる。また、電気
接続が遮断され、感温性ばねの動作保持がなされた際、
外部電極空孔よりピンを挿入し、爪状突起をわずかに水
平移動させるだけで保持状態を容易に解除し、再度電池
が使えるようになる。加えて、外部電極の空孔付近で感
温性ばねとの電気接続をおこなうように構成したこと
で、外部より電池の状態を確認することが可能となる。
【0066】さらに、本発明によれば、感温性ばねとし
て着色された板状の二方向性形状記憶合金で成形したこ
とにより、外部から電池の状態を確認することが極めて
容易となる。
【0067】また、感温性ばねとして中心に空孔を有す
る皿ばねを用いて、皿ばねを自己復帰できるように設置
し、更に、皿ばねが動作して導電路を遮断したとき、皿
ばねの空孔より挿入し、動作状態を保持する爪状突起を
封口板中央部上に設けたことにより、過充電や短絡等に
よる異常な大電流が流れ続けることによる、電池の破壊
や電池性能の劣化を、皿ばねによって電流を遮断するこ
とで防ぎ、加えて爪状突起によって確実に動作保持がな
されることで、再び異常電流が流れることもなく、確実
に電池を保護することができ、電池の組立性向上が期待
される。また、電気接続が遮断され、皿ばねの動作保持
がなされた際、外部電極空孔からピンを挿入し、爪状突
起をわずかに水平移動させるだけで保持状態を容易に解
除し、再度電池が使えるようになる。加えて、外部電極
の空孔付近で皿ばねとの電気接続をおこなうように構成
し、かつ皿ばねが形状変化して外部電極との電気接続を
遮断したとき、外部電極と皿ばねの間にこの動作を保持
するための絶縁ボールが介在するようにしたことで、外
部より電池の状態を確認することが可能となる。
【0068】さらに、皿ばねが動作して導電路を遮断し
たとき、皿ばねの動作状態を保持するために絶縁ボール
を用いたことにより、電池の組立性を向上させることが
できる。
【0069】また、皿ばねが動作して導電路を遮断した
とき、皿ばねの動作状態を保持するために絶縁ボール
に、皿ばね上の中央部に移動させるための手段を設けた
ことにより、皿ばねの動作保持性能が安定する。
【0070】さらにまた、皿ばねが動作して導電路を遮
断したとき、皿ばねの動作状態を保持するために着色さ
れた絶縁ボールを用いたことにより、外部より電池の状
態を確認することが極めて容易となる。
【0071】また、感温性ばねとして中心に空孔を有し
皿ばねを用いて、皿ばねを完全反転できるように設置
し、更に、皿ばねが反転した状態より復帰させる手段を
設けたことにより、過充電や短絡等により異常な大電流
が流れ続けることによる、電池の破壊や電池性能の劣化
を、皿ばねによって電流を遮断することで防ぎ、加えて
皿ばねが完全反転したことで確実に動作保持がなされる
ことで、再び異常電流が流れることもなく、確実に電池
を保護することができる。また、電気接続が遮断され、
皿ばねの動作保持がなされた際は、反転状態を復帰させ
る手段によって、保持状態を容易に解除し、再度電池が
使えるようになる。加えて、外部電極の空孔付近で皿ば
ねとの電気接続をおこなうように構成したことで、外部
より電池の状態を確認することが可能となる。
【0072】さらに、導電性の封口板と外部電極との周
縁部を絶縁し、封口板上に外部電極と接触するように突
起を配置して、外部電極を一方向性形状記憶合金によっ
て成形し、ある一定温度以上になると形状が変化して、
突起との電気接続を遮断するように構成したことで、過
充電や短絡等による異常な大電流が流れ続けることによ
る、電池の破壊や電池性能の劣化を電流を遮断擦ること
で防ぎ、加えて外部電極に一方向性の形状記憶合金を用
いたので確実に動作保持がなされることで再び異常電流
が流れることもなく、確実に電池を保護することができ
る。また、電気接続が遮断され、外部電極の動作保持が
なされた際は、外部電極上面を加圧するだけで、保持状
態を容易に解除し、再度電池が使えるようになる。加え
て、外部電極自身が変形するので、外部より電池の状態
を確認することが極めて容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示す縦断面図である。
【図2】図1の作用を示す縦断面図である。
【図3】図1の作用を示す縦断面図である。
【図4】図1の作用を示す横断面図である。
【図5】図1の作用を示す横断面図である。
【図6】本発明の第5の実施例を示す横断面図である。
【図7】図6の側面図である。
【図8】本発明の第6の実施例を示す縦断面図である。
【図9】図8の作用を示す縦断面図である。
【図10】図8の作用を示す縦断面図である。
【図11】図8の作用を示す横断面図である。
【図12】図8の作用を示す横断面図である。
【図13】本発明の第7の実施例を示す縦断面図であ
る。
【図14】図13の作用を示す縦断面図である。
【図15】図14の平面図である。
【図16】図13の作用を示す縦断面図である。
【図17】図13の作用を示す横断面図である。
【図18】図13の作用を示す横断面図である。
【図19】本発明の第8の実施例を示す横断面図であ
る。
【図20】図19の作用を示す横断面図である。
【図21】本発明の第9の実施例の要部を示す断面図で
ある。
【図22】本発明の第10の実施例を示す縦断面図であ
る。
【図23】図22の要部を示す底面図である。
【図24】図22の作用を示す縦断面図である。
【図25】図22の作用を示す縦断面図である。
【図26】本発明の第11の実施例を示す縦断面図であ
る。
【図27】図26の要部を示す横断面図である。
【図28】図26の作用を示す縦断面図である。
【図29】図26の作用を示す縦断面図である。
【図30】本発明の第12の実施例を示す縦断面図であ
る。
【図31】図30の要部を示す平面図である。
【図32】図30の作用を示す縦断面図である。
【図33】図30の作用を示す縦断面図である。
【図34】従来の密閉形電池の一例を示す縦断面図であ
る。
【符号の説明】
1 発電要素 2 電池ケース 3 リード片 4 封口板 5 感温性ばね 5a 短冊状端子 5b 着色コート 6 絶縁パッキング 7 絶縁リング 7a 爪状突起 8 外部電極 8a 空孔 8b スリット 9 ロック解除ピン 10 皿ばね 10a 空孔 11 爪状突起 12 絶縁リング 13 絶縁ボール 13a 着色コート 14 弾性体 15 台座 16 絶縁リング 16a 当接面 17 絶縁コート 18 ロック解除棒 19 絶縁リング 20 折曲げ端子 21 外部電極 22 ロック解除棒 23 外部電極 23a 切込み端子 24 ロック解除棒
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年8月17日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項2
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項5
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項8
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項9
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0001
【補正方法】変更
【補正内容】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、密閉形電池において、
異常電流に伴う温度上昇が発生したときは電池への充電
又は電池からの放電を停止すると共に、自己復帰が勝手
になされず、かつ停止状態の解除を容易におこなうこと
ができる機構を内蔵した温度上昇防止機構内蔵電池に関
するものである。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0002
【補正方法】変更
【補正内容】
【0002】
【従来の技術】図34は、例えば実開昭62ー5564
号公報に開示された従来の温度上昇防止機構を内蔵した
密閉形電池の要部の一例を示す縦断面図である。1は発
電要素、2は発電要素1を収納すると共に発電要素1の
負極と接して負極に帯電している金属製の電池ケース、
3は発電要素1の正極から導出し、封口板27の底面に
熔接したリード片である。25は電池の封口体を兼ねた
正極端子部で、周縁部に絶縁パッキン26が配され、こ
の絶縁パッキン26を介して電池ケース2の開口部に取
付けられている。そして正極端子部25は、絶縁パッキ
ング26によって絶縁された導電性の外部電極8及び導
電性の封口板27を備えている。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0004
【補正方法】変更
【補正内容】
【0004】次に上記のように構成した密閉形電池の作
用を説明する。通常は、発電要素1の正極から導出した
リード片3を底面に熔接した封口板27と外部電極8と
が、押え板29と導電性のコイルスプリグ30を介して
電気的に接続され、充放電をおこなう。しかし、電池内
部のガス圧が上昇してコイルスプリグ30の押圧力を上
回ると、ガス圧の上昇によって弁体28が作動し、コイ
ルスプリグ30が収縮して押え板29が封口板27から
離間し、外部電極8と封口板27との間の電気的接続を
遮断する。同時に、電池内部空間のガスは、封口板27
の弁孔27a、押え板29と封口板27との間の隙間及
び外部電極8に穿設された空孔8aを通って、電池外部
に放出される。こうして、電池内部のガス圧が低下する
と、コイルスプリグ30の弾性力によって押え板29は
再び封口板27に圧接し、元の状態に戻る。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正内容】
【0005】また、電池に短絡電流等が流れて温度上昇
を伴う異常が発生した時は、コイルスプリング30があ
らかじめ記憶させた温度以上になったときに形状変化を
起こして、収縮する。このため、押え板29が封口板2
7から離間し、外部電極8と封口板27との間に流れる
電流を遮断して、電池を保護する。このとき、電池が1
次電池の場合は、放電のみおこない充電して再使用する
必要がないので、コイルスプリグ30に使用する形状記
憶合金として一方向性の形状記憶合金を用いればよく、
一度異常を起こした電池は再使用する必要がない。ま
た、電池が2次電池の場合は充電できるため、二方向性
の形状記憶合金を用い、2つの温度で形状を記憶させて
おき、高温側で形状変化を起こして電気的接続を遮断し
たあと、再使用する際に一度冷却して低温側で形状変化
させ、元の状態に戻して再使用する。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正内容】
【0009】ところで、実開昭63−32466号公報
には、温度スイッチ内蔵電池が開示されている。この考
案は、電池内における陽極部材と陽極端子部材との間、
又は陰極部材と陰極端子部材との間の少なくとも一方
を、設定温度によって作動する温度スイッチを介して接
続したもので、温度スイッチには例えば形状記憶合金を
移動接点として用いたものである。しかしこの考案は、
外部温度が上昇して設定温度に達すると内蔵した温度ス
イッチが作動し、電池が給電状態になるようにしたもの
で、異常な温度上昇が発生したときに電池への充電等を
停止させるようにしたものではなく、この考案では上記
の課題を何等解決するものではない。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正内容】
【0016】また、本発明にかかる温度上昇防止機構内
蔵電池は、封口部において、導電性の封口板と空孔を穿
設した外部電極とを周縁部で絶縁体により隔離し、この
空間に封口板と外部電極とを通常は電気的に接続して、
電池が異常に温度上昇した際、形状が変化して外部電極
空孔部周辺との導電路を遮断する板状の二方向性形状記
憶合金からなる感温性ばねを介装すると共に、感温性ば
ねが動作して導電路を遮断したとき、感温性ばねの動作
状態を保持する外部電極とは絶縁された爪状突起を設け
たものである。
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】変更
【補正内容】
【0017】さらに本発明にかかる温度上昇防止機構内
蔵電池は、封口部において、導電性の封口板と空孔を穿
設した外部電極とを周縁部で絶縁体により隔離し、この
空間に封口板と外部電極とを通常は電気的に接続して、
電池が異常に温度上昇した際、形状が変化して外部電極
空孔部周辺との導電路を遮断する着色された板状の二方
向性形状記憶合金からなる感温性ばねを介装すると共
に、感温性ばねが動作して導電路を遮断したとき、感温
性ばねの動作状態を保持する外部電極とは絶縁された爪
状突起を設けたものである。
【手続補正12】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0023
【補正方法】変更
【補正内容】
【0023】さらに本発明にかかる温度上昇防止機構内
蔵電池は、封口部において、突起部を設けた導電性の封
口板とその周縁部で絶縁体により隔離され、通常は封口
板上に設けられた突起部と電気的に接続され、電池が異
常に温度上昇した際、形状が変化して導電路を遮断する
一方向性形状記憶合金を用いた外部電極を備えたもので
ある。
【手続補正13】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0025
【補正方法】変更
【補正内容】
【0025】また、封口板と空孔を穿設した外部電極
が、板状の二方向性形状記憶合金からなる感温性ばねで
電気的に接続されているときは、電池を通常通り使用で
きる。しかし、電池が異常に温度上昇し一定温度以上に
なると、感温性ばねが形状変化を起こして外部電極空孔
周辺との電気接続を遮断する。このとき、感温性ばねが
外部電極とは絶縁された突起により動作状態が保持され
る。
【手続補正14】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0026
【補正方法】変更
【補正内容】
【0026】さらに、封口板と空孔を穿設した外部電極
が、部分的に着色された板状の二方向性形状記憶合金か
らなる感温性ばねで電気的に接続されているときは、電
池を通常通り使用できる。しかし、電池が異常に温度上
昇し一定温度以上になると、感温性ばねが形状変化を起
こして外部電極空孔周辺との電気接続を遮断する。この
とき、部分的に着色された感温性ばねの着色部が外部電
極の空孔から見え、感温性ばねが外部電極とは絶縁され
た突起により動作状態が保持される。
【手続補正15】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0032
【補正方法】変更
【補正内容】
【0032】さらに、導電性の封口板上に設けた導電性
の突起部が一方向性形状記憶合金を用いた外部電極と電
気的に接続されているときは、電池を通常通り使用でき
る。しかし、電池が異常に温度上昇し一定温度以上にな
ると、外部電極が形状変化を起こして突起部との電気接
続を遮断する。このとき、外部電極の動作状態が保持さ
れる。外部電極を復帰させるには、外部電極を加圧変形
することによって突起部との電気接続を復帰させ、電池
を再使用できるようにする。
【手続補正16】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0045
【補正方法】変更
【補正内容】
【0045】実施例7 図13は本発明の第7の実施例を示す縦断面図である。
13は皿ばね10周縁部と外部電極8との間に形成され
た空間部に配設された絶縁ボールで、皿ばね10が一定
温度以上になり形状変化を起こして中心部がへこんだと
き、その中心部上面に移動し、その状態を維持する。な
お、8bはロック解除ピン9を挿入するため外部電極8
に穿設したスリットである。
【手続補正17】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0048
【補正方法】変更
【補正内容】
【0048】上記のように構成した第7の実施例によれ
ば、第6の実施例と同様の機能を達成できるだけでな
く、皿ばね10の形状動作を保持するために絶縁ボール
13を皿ばね10の周縁部に置くだけでよいので、電池
の組立てが極めて簡素化する。
【手続補正18】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0054
【補正方法】変更
【補正内容】
【0054】実施例10 図22は本発明の第10の実施例を示す縦断面図、図2
3は図22の要部底面図である。15は封口板4の上面
中央部に熔接等によって接合した円筒状の台座で、その
上面は丸みを帯びて中央部が盛り上がっている。16は
封口板4の上面周辺部に固定された断面コ字状の絶縁リ
ングである。8はその周辺部が絶縁リング16内に収め
られ、この絶縁リング16に沿って上下方向に移動する
外部電極である。10は皿ばねで、台座15と外部電極
8との間に介挿され、通常は、皿ばね10の周縁部が台
座15の上面部に接し、中央部が外部電極8と接触す
る。そして、皿ばね10の中央部がその押圧力によって
外部電極8を上方向に押圧し、同時に外部電極8の周縁
部も上方向に押圧されて絶縁リング16の当接面16a
に当接し、保持されている。なお、17は外部電極8の
裏面(封口板4と相対する面)に塗布された絶縁コート
で、皿ばね10の中央部が外部電極8と当接する部分以
外の面に塗布されている。
【手続補正19】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0060
【補正方法】変更
【補正内容】
【0060】従って第11の実施例によれば、電池を確
実に保護できるうえ、再度電池を使用するには外部電極
8の上面を加圧するだけで容易に電流遮断状態の解除を
おこなうことができる。また外部電極8の形状変化は外
観から容易に判別できるので、電池の状態の確認が容易
となる。
【手続補正20】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0072
【補正方法】変更
【補正内容】
【0072】さらに、導電性の封口板と外部電極との周
縁部を絶縁し、封口板上に外部電極と接触するように突
起を配置して、外部電極を一方向性形状記憶合金によっ
て成形し、ある一定温度以上になると形状が変化して、
突起との電気接続を遮断するように構成したことで、過
充電や短絡等による異常な大電流が流れ続けることによ
る、電池の破壊や電池性能の劣化を外部電極によって電
流を遮断することで防ぎ、加えて外部電極に一方向性の
形状記憶合金を用いたので確実に動作保持がなされるこ
とで再び異常電流が流れることもなく、確実に電池を保
護することができる。また、電気接続が遮断され、外部
電極の動作保持がなされた際は、外部電極上面を加圧す
るだけで、保持状態を容易に解除し、再度電池が使える
ようになる。加えて、外部電極自身が変形するので、外
部より電池の状態を確認することが極めて容易となる。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 封口部に設けられた封口板と外部電極と
    の間の導電路に感温性ばねを配置すると共に、異常に温
    度上昇したとき前記感温性ばねが変形して導電路を遮断
    するようにした密閉形の電池において、 前記感温性ばねが前記導電路を遮断したときこの遮断状
    態を保持する保持手段を設けたことを特徴とする温度上
    昇防止機構内蔵電池。
  2. 【請求項2】 外部電極に空孔を設け、感温性ばねとし
    て板状の形状記憶合金を用いてその一端が封口板と常に
    接続され他端が接点として導電路を開閉するようにし、
    前記感温性ばねが前記導電路を遮断したときこの遮断状
    態を保持するための突起部を設けたことを特徴とする請
    求項1記載の温度上昇防止機構内蔵電池。
  3. 【請求項3】 板状の形状記憶合金に着色したことを特
    徴とする請求項2記載の温度上昇防止機構内蔵電池。
  4. 【請求項4】 外部電極に空孔を設け、感温性ばねとし
    て中央部に空孔を設けた自己復帰性の皿ばねを用い、前
    記皿ばねが導電路を遮断したときこの遮断状態を保持す
    るための突起部を設けたことを特徴とする請求項1記載
    の温度上昇防止機構内蔵電池。
  5. 【請求項5】 感温性ばねとして自己復帰性の皿ばねを
    用い、前記皿ばねが導電路を遮断したとき、該皿ばねと
    外部電極との間に介装した絶縁ボールによりこの遮断状
    態を保持するようにしたことを特徴とする請求項1記載
    の温度上昇防止機構内蔵電池。
  6. 【請求項6】 皿ばねが導電路を遮断したとき、絶縁ボ
    ールを前記皿ばね上の中央部に移動させるための手段を
    設けたことを特徴とする請求項5記載の温度上昇防止機
    構内蔵電池。
  7. 【請求項7】 絶縁ボールに着色したことを特徴とする
    請求項5または請求項6記載の温度上昇防止機構内蔵電
    池。
  8. 【請求項8】 封口部に設けられた封口板と外部電極と
    の間の導電路に感温性ばねを配置すると共に、異常に温
    度上昇したとき前記感温性ばねが変形して導電路を遮断
    するようにした密閉形の電池において、 前記感温性ばねとして形状記憶合金からなり完全に反転
    する皿ばねを用い、該皿ばねが前記導電路を遮断したあ
    と、前記皿ばねを復帰させる手段を設けたことを特徴と
    する温度上昇防止機構内蔵電池。
  9. 【請求項9】 封口部に設けた封口板と外部電極との周
    縁部を絶縁すると共に前記封口板上に突起部を設けて該
    突起部が前記外部電極と接触するようにした密閉形の電
    池において、 前記外部電極として形状記憶合金を用い、異常に温度上
    昇したとき前記外部電極が変形して内部との導通を遮断
    することを特徴とする温度上昇防止機構内蔵電池。
JP5113128A 1993-05-14 1993-05-14 温度上昇防止機構内蔵電池 Pending JPH06325751A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR19980071780A (ko) * 1997-02-28 1998-10-26 고사이 아키오 열 스위치를 가지는 리튬 이차 배터리
JP2009538505A (ja) * 2006-05-24 2009-11-05 エバレデイ バツテリ カンパニー インコーポレーテツド 電池用電流遮断装置
CN108110551A (zh) * 2016-11-25 2018-06-01 上海科特新材料股份有限公司 具有热保护结构的数据线接口及数据线
CN109309264A (zh) * 2018-11-27 2019-02-05 王淯 防爆充电电池

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KR19980071780A (ko) * 1997-02-28 1998-10-26 고사이 아키오 열 스위치를 가지는 리튬 이차 배터리
JP2009538505A (ja) * 2006-05-24 2009-11-05 エバレデイ バツテリ カンパニー インコーポレーテツド 電池用電流遮断装置
CN108110551A (zh) * 2016-11-25 2018-06-01 上海科特新材料股份有限公司 具有热保护结构的数据线接口及数据线
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