JPH06325723A - イオン注入装置 - Google Patents

イオン注入装置

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JPH06325723A
JPH06325723A JP5136763A JP13676393A JPH06325723A JP H06325723 A JPH06325723 A JP H06325723A JP 5136763 A JP5136763 A JP 5136763A JP 13676393 A JP13676393 A JP 13676393A JP H06325723 A JPH06325723 A JP H06325723A
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faraday
scanning voltage
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Hironori Kumazaki
裕教 熊崎
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 注入条件に最適な走査電圧波形を用いてイオ
ン注入が可能であり、しかもその走査電圧波形を用いて
イオン注入を行った場合の注入均一性および平行度を注
入前に簡単に評価することができ、それによって均一性
の良いイオン注入を確実にかつ安定して行うことができ
るようにする。 【構成】 走査電圧波形データ、Qレンズ電源パラメー
タ、走査電源パラメータ、ビーム電流計測レンジ、フロ
ントファラデーデータおよびバックファラデーデータか
ら成る複数の走査電圧波形情報を波形識別コードに一つ
ずつ対応付けて予め注入制御装置42内に格納してお
く。そしてイオン注入の際は、波形識別コードを用い
て、注入条件に応じた走査電圧波形情報を読み出し、こ
の情報を用いて、その条件でイオン注入を行った場合の
予想均一性および予想平行度を演算してこれをCRT4
4に表示し、かつこの読み出した走査電圧波形情報を用
いてイオン注入を行うことができるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、イオンビームを電気
的に平行走査(パラレルスキャン)してターゲットにイ
オン注入を行うイオン注入装置に関し、より具体的に
は、注入条件に最適な走査電圧波形を用いることによっ
て、均一性の良いイオン注入を安定して行うことができ
るようにする手段に関する。
【0002】
【従来の技術】図11は、従来のイオン注入装置の一例
を示す概略平面図である。図12は、図11および後述
する図1の装置の走査電極からバックファラデーにかけ
ての部分を示す側面図である。
【0003】このイオン注入装置は、イオン源4から射
出され、質量分析電磁石6によって質量分析され、加速
管8によって加速され、かつQレンズ10によって絞ら
れたスポット状のイオンビーム2を、走査電源18から
互いに180度位相の異なる走査電圧(三角波に近い電
圧)V1 、V2 が印加される二組の走査電極14および
16の協働によって、即ち一方で偏向させたイオンビー
ム2を他方で同じ角度だけ逆方向に偏向させることによ
って、X方向(例えば水平方向。以下同じ)に静電的に
平行走査して幅広のイオンビーム(パラレルビーム)2
を作るようにしている。Qレンズ10にはQレンズ電源
12から電圧が供給される。
【0004】両走査電極14、16の間には、この例で
は一組の偏向電極20が設けられており、これによって
イオンビーム2を前記X方向と実質的に直交するY方向
(例えば垂直方向。以下同じ)に所定の角度α(例えば
7度程度)偏向させ、直進する中性ビームを分離するよ
うにしている。
【0005】また、走査電極16の下流側に、注入対象
物であるターゲット(例えばウェーハ)22を配置する
と共に、それをターゲット駆動装置24によってイオン
ビーム2の照射領域内において前記Y方向(図11およ
び後述する図1においては紙面の表裏方向)に機械的に
走査し、これとイオンビーム2の前記X方向の走査との
協働によって(即ちいわゆるハイブリッドスキャンによ
って)、ターゲット22の全面に均一にイオン注入を行
うようにしている。
【0006】このようなイオン注入装置においては、走
査電圧V1 、V2 を単に三角波としたのでは、ターゲッ
ト22上でのイオンビーム2の走査速度が一定にならず
注入均一性が悪化するので、この例では、同一出願人が
先に提案している方法(特開平4−22900号)に従
って、走査電圧波形を整形するようにしている。
【0007】その走査電圧波形整形方法の要点を、図1
3ないし図18を参照して説明する。図13は、図11
および後述する図1の装置の走査電極からバックファラ
デーにかけての部分を拡大して示す平面図である。
【0008】フロントファラデー26およびバックファ
ラデー28が、ターゲット22のビーム進行方向(Z方
向)上の上流側および下流側にそれぞれ配置されてい
る。各ファラデー26、28は、この例では多点ファラ
デーであり、予め位置の分かった複数のビーム電流計測
アレイから成る。フロントファラデー26で測定すると
きはイオンビーム2のY方向の偏向角度を小さく(例え
ばα/2に)し、バックファラデー28で測定するとき
はその邪魔にならない位置にターゲット22を移動させ
ておく。
【0009】各ファラデー26、28で計測したビーム
電流If 、Ib の時間的変化は、波形データロガー32
によって記録され、波形整形器34による波形整形のた
めのデータとして使用される。
【0010】波形整形器34は、ここでは次のような論
理で、ターゲット22上のイオン注入量が均一になるよ
うな走査電圧波形V(t)を生成する。
【0011】まず、フロントファラデー26によって、
走査されているイオンビーム2のサンプリングを行う。
これによって得られるビーム電流If の波形の一例を図
14に示す。横軸は時間軸で、Tは1往復走査分であ
る。図中の実線はフロントファラデー26のあるチャン
ネル(例えばX=Xf1のビーム電流計測アレイ)の信
号、破線はそれよりも内側のチャンネル(例えばX=X
f2のビーム電流計測アレイ)の信号であり、ピークの時
刻はその時点でフロントファラデー26のあるチャンネ
ルの正面にイオンビーム2が入射していることを示して
いる。このようにして、予め位置{Xf1,Xf2,・・
・,Xfn}の分かっているフロントファラデー26の各
チャンネルに対して、その位置にイオンビーム2が入射
した時刻{Tf1,Tf2,・・・,Tfn}が得られる。
【0012】同様にして、バックファラデー28におい
ても、その位置{Xb1,Xb2,・・・,Xbn}に対する
イオンビーム2の入射時刻{Tb1,Tb2,・・・,
bn}のデータが得られる。
【0013】波形整形器34から走査電源18へ与える
走査電圧波形は、時刻tに対する走査電圧を示す関数V
(t)であるから、この関数V(t)と先のデータ{T
f1,・・・,Tfn}および{Tb1,・・・,Tbn}よ
り、フロントファラデー26およびバックファラデー2
8(即ちZ=Zf およびZ=Zb の位置)における、走
査電圧Vの入力とイオンビーム2の走査位置Xとの関係
を示すデータ点列{(Vf1,Xf1),(Vf2,Xf2),
・・・,(Vfn,Xfn)}および{(Vb1,Xb1),
(Vb2,Xb2),・・・,(Vbn,Xbn)}が得られ
る。これは、簡単に言えば、時刻tが分かればそのとき
の走査電圧Vが分かり、同様に時刻tが分かればそのと
きの走査位置が分かることで、共通の時刻tで関係付け
れば、走査電圧Vが分かれば走査位置Xが分かるという
ことである。
【0014】このデータ点列を用いて例えば高次関数近
似することにより、フロントファラデー26(Z=
f )とバックファラデー28(Z=Zb )での走査電
圧Vとイオンビーム2の走査位置Xとの関係を表す関数
f(V)およびXb(V)を求める。この二つの関数と
フロントファラデー26(Z=Zf )、バックファラデ
ー28(Z=Zb )およびターゲット22(Z=Zt
の位置関係から、ターゲット22上での、走査電圧Vと
イオンビーム2の走査位置Xとの関係を表す関数X
t(V)は、次のように表される。
【0015】
【数1】Xt(V)={(Zb−Zt)Xf(V)+(Zt
f)Xb(V)}/(Zb−Zf)
【0016】波形整形器34は、この数1を用いて、タ
ーゲット22上でのイオンビーム2の走査速度dX
t(V)/dtが一定になるような走査電圧波形を生成
する。より具体的には、
【数2】dXt(V)/dt={dXt(V)/dV}・
{dV(t)/dt} であるから、これがイオンビーム2の走査位置に拘わら
ず一定になるように走査電圧波形データを生成する。
【0017】ここで、走査電圧Vが三角波の場合、数1
のイオンビームの走査位置を表す関数Xt(V)は、通
常は直線にはならず、図15に示すようにわずかにS字
状になる。これは、イオンビーム2の軌道が図13中に
示す状態のように大振幅の場合、イオンビーム2が下流
側の走査電極16を通過中に電位(正電位)の高い電極
近傍を通るためにイオンビーム2が減速されて曲げ戻し
の作用が大きくなり、イオンビーム2はわずかに中心へ
向かって集束する傾向になり、従ってdV/dt=一定
の三角波による走査では、小振幅の部分では走査速度が
速くなり、大振幅の部分では走査速度が遅くなるからで
ある。
【0018】この関数Xt(V)の導関数dXt(V)/
dVを図16に示す。これは走査電圧Vを変数とした走
査速度を表している。従ってこのままでは、ターゲット
22へのイオン注入量はその周辺へ行くほど多くなる。
【0019】このような走査速度の不均一を補正するた
めには、走査電圧V(t)の導関数dV(t)/dt
を、図17に示すように、図16の導関数dXt(V)
/dVとは逆の関係で変化させることによって、数2の
導関数、即ち走査速度dXt(V)/dtを一定にする
ように、走査電圧波形を整形すれば良いことになる。
【0020】このようにして整形した走査電圧V(t)
の波形を図18中に実線Fで示す。同図中の破線Eは元
の三角波であり、これに比べて実線Fは、それのピーク
付近が少し持ち上げられた格好になっている。このよう
な波形がこの例では波形整形器34において作られ、こ
れが走査電源18に与えられる。
【0021】走査電源18は、図13中に示すように、
この例では波形整形器34から与えられる走査電圧波形
V(t)を昇圧して互いに180度位相の異なる走査電
圧V1 およびV2 をそれぞれ出力する高圧アンプ18a
および18bを備えており、このような走査電圧V1
2 によってイオンビーム2の走査を行えば、イオンビ
ーム2の曲げ戻し作用の不均一が存在しても、ターゲッ
ト22上でのイオンビーム2の走査速度が一定になるの
で、ターゲット22の面内における注入均一性を向上さ
せることができる。
【0022】再び図11および図12を参照して、フロ
ントファラデー26の端部の下側には、ターゲット22
に対するイオン注入時のイオンビーム2のビーム電流を
計測するためのドーズモニタファラデー30が設けられ
ている。イオンビーム2はこのドーズモニタファラデー
30を通り越すように走査(即ちオーバースキャン)さ
れる。このドーズモニタファラデー30には、例えばカ
レントインテグレータのようなビーム電流計測器31が
接続されており、これらによって計測されたビーム電流
Iによって、ターゲット22に対する注入量(ドーズ
量)の制御が行われる。
【0023】この注入量の演算、注入時間の制御、更に
はターゲット駆動装置24の制御等を含む注入処理動作
の制御は、注入制御装置40において行われる。
【0024】また、前述したQレンズ電源12および走
査電源18の制御は、この例ではQ・スキャナコントロ
ーラ36によって行われる。Qレンズ電源12の制御パ
ラメータには、イオンビーム2の集束を支配するQトリ
ム(Qレンズ10を構成する電極に印加される電圧の絶
対値を決めるパラメータ)およびQバランス(Qレンズ
10を構成する上下左右の電極への電圧のかけ方を決め
るパラメータ)が含まれている。走査電源18の走査パ
ラメータには、Xオフセット(X方向の走査中央位置を
決めるパラメータ)およびXスキャン(走査電圧の振幅
を決めるパラメータ)が含まれている。
【0025】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記イオン
注入装置においては、上記のようにしてターゲット22
上でイオンビーム2の走査速度を一定にする走査電圧波
形データは、イオン注入に用いるイオン種ごとに、表1
に示すようなテーブル状のデータとして波形データロガ
ー32内に格納されている。即ち、走査電圧波形データ
は、イオンビーム2のイオン種ごとに、イオンビーム2
のエネルギー領域とビーム電流領域とによる区画として
登録されている。この各区画内の符号B1〜B33が走
査電圧波形をそれぞれ示している。
【0026】
【表1】
【0027】例えば、イオン種がB+ の場合で、イオン
ビーム2のエネルギーおよびビーム電流が80KeV、
200μAのときはB21の波形を使用し、70Ke
V、150μAのときは同じくB21の波形を使用し、
20KeV、50μAのときはB3の波形が使用され
る。即ち従来は、このようなB1〜B40までの走査電
圧波形を予め作成し登録しておき、その内から注入条件
に合ったものをイオン注入の際に呼び出して来て、それ
を用いて走査電圧を作るようにしている。
【0028】ところが、上記のようなテーブル状のデー
タを用いたのでは、各区画内での注入条件の差は無視し
て走査電圧波形が呼び出されるため、そのときの注入条
件に最適な走査電圧波形を用いることができず、従って
注入均一性の向上には限界があるという問題がある。
【0029】また、前述したQレンズ電源12の制御パ
ラメータの設定の仕方によって、イオンビーム2のスポ
ットサイズが変化するので注入均一性に影響を及ぼす
が、従来はこのような制御パラメータが走査電圧波形と
全く関連付けられていなかったので、同じ走査電圧波形
を用いてイオン注入を行っても注入均一性が変わる、即
ち注入均一性の再現性に劣るという問題もある。
【0030】更に、上記のようにして選択した走査電圧
波形を用いてイオン注入を行った場合の注入均一性やイ
オンビーム2の平行度を、注入前に簡単に評価する手段
がなく、従ってオペレータとしては上記のようにして選
択した走査電圧波形が本当に適切なものであるか否かの
確信が持てないままイオン注入を行わなければならず、
不安であり、また何らかの原因で走査電圧波形等に異常
が生じていてもそれが分からないので、異常注入を予防
することができないという問題があった。
【0031】そこでこの発明は、注入条件に最適な走査
電圧波形を用いてイオン注入が可能であり、しかもその
走査電圧波形を用いてイオン注入を行った場合の注入均
一性およびイオンビームの平行度を注入前に簡単に評価
することができ、それによって均一性の良いイオン注入
を確実にかつ安定して行うことができるようにしたイオ
ン注入装置を提供することを主たる目的とする。
【0032】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この発明のイオン注入装置は、前記走査電圧の元に
なる走査電圧波形データ、前記Qレンズ電源の制御パラ
メータであるQレンズ電源パラメータ、前記走査電源の
制御パラメータである走査電源パラメータ、前記ビーム
電流計測器においてビーム電流を計測する計測範囲であ
るビーム電流計測レンジ、前記フロントファラデーで計
測したイオンビームの走査位置データであるフロントフ
ァラデーデータおよび前記バックファラデーで計測した
イオンビームの走査位置データであるバックファラデー
データから成る複数の走査電圧波形情報を波形識別コー
ドに一つずつ対応付けて予め前記注入制御装置内に格納
しておき、イオン注入の際は、注入制御装置において、
波形識別コードを用いて、注入条件に応じた走査電圧波
形情報を読み出し、この読み出した走査電圧波形情報を
用いて、その条件でイオン注入を行った場合のターゲッ
ト上での予想注入均一性およびイオンビームの予想平行
度を演算してこれを表示器に表示し、かつこの読み出し
た走査電圧波形情報を用いてイオン注入を行うことがで
きるようにしたことを特徴とする。
【0033】
【作用】このイオン注入装置によれば、走査電圧波形デ
ータ等を含む複数の走査電圧波形情報を、従来のように
テーブル状のデータとしてではなく、波形識別コードに
一つずつ対応付けて登録しているので、この波形識別コ
ードを用いて注入条件に応じた走査電圧波形情報をきめ
細かく読み出すことができる。従って、そのときの注入
条件に最適な走査電圧波形を用いることができるので、
最も良好な注入均一性を得ることができる。
【0034】しかも、この走査電圧波形情報には、注入
均一性に影響を及ぼすQレンズ電源パラメータおよび走
査電源パラメータが含まれていて、これらが走査電圧波
形データに関連付けられて含まれているので、これらの
パラメータを用いてQレンズ電源および走査電源を制御
することが可能であり、それによって同じ走査電圧波形
を用いてイオン注入を行えばほぼ同じ注入均一性を得る
ことができ、従って注入均一性の再現性にも優れてい
る。
【0035】しかも、読み出した走査電圧波形情報を用
いてイオン注入を行った場合の予想注入均一性および予
想平行度が演算されて表示器に表示されるので、これに
よって注入均一性および平行度を注入前に簡単に評価す
ることができる。従って、当該イオン注入装置を短時間
で注入条件に整合した状態に立ち上げることが可能にな
る。また、これらの予想注入均一性および予想平行度を
評価することによって、異常注入を予防することができ
るので安全である。
【0036】
【実施例】図1は、この発明の一実施例に係るイオン注
入装置を示す概略平面図である。図11の従来例と同一
または相当する部分には同一符号を付し、以下において
は当該従来例との相違点を主に説明する。
【0037】また、この実施例の装置の走査電極からバ
ックファラデーにかけての部分の側面図および拡大平面
図は、図12および図13と同じであるのでそれらを参
照するものとする。
【0038】従来例では、イオンビーム2のオフセッ
ト、走査幅等を制御するQ・スキャナコントローラ3
6、走査波形処理を実施して適正な走査電圧波形を作成
する波形整形器34および作成済の走査電圧波形群を記
憶し、要求に応じた波形を出力する波形データロガー3
2がそれぞれ別ユニットになっていたが、この実施例で
はそれらを物理的にも機能的にも一つの波形整形制御装
置38に集約している。そしてこの波形整形制御装置3
8と注入制御装置42との間で信号のやりとりを行うよ
うにしている。
【0039】注入制御装置42は、従来例の注入制御装
置40に相当するものであり、このイオン注入装置にお
ける後述するような(即ち図5〜図10に示すような)
注入処理動作の制御を行う。この注入制御装置42は、
マンマシンインターフェース用に、タッチパネル付CR
T44を有しており、これが表示器および入力装置を兼
ねている。
【0040】また、この実施例においては、走査電圧波
形データを、従来のようにテーブル状のデータ(表1参
照)としてではなく、それぞれが表2に示すようなデー
タから成る複数の走査電圧波形情報の一部として扱って
おり、しかもこのような複数の走査電圧波形情報を波形
識別(ID)コードに一つずつ対応付けて予め注入制御
装置42内に、より具体的にはそのハードディスク等の
記憶装置内に格納(登録)している。即ち、この走査電
圧波形情報を登録し読み出すための識別コードとして波
形識別コードを使用しており、ある注入条件(レシピ)
が決まると、その条件での注入に使用すべき走査電圧波
形情報を、波形識別コードを用いて取り扱うようにして
いる。
【0041】
【表2】
【0042】ここで、走査電圧波形データは、基本三角
波またはそれを波形整形によって補正した走査電圧波形
(例えば図18中の実線Fのような波形)を表すディジ
タルデータ列であり、この実施例では1周期を1024
点(1点のデータは12bit)のデータ列で表してい
る。
【0043】Qレンズ電源パラメータは、前述したQレ
ンズ電源12の制御パラメータであり、具体的には、イ
オンビーム2の集束を支配するQトリム(Qレンズ10
を構成する電極に印加される電圧の絶対値を決めるパラ
メータ)およびQバランス(Qレンズ10を構成する上
下左右の電極への電圧のかけ方を決めるパラメータ)が
含まれており、これらはこの実施例ではそれぞれ0〜1
00%のダイヤル値で表されている。これらは、走査電
圧波形データ作成時の値である。これは、これらのパラ
メータが変わればイオンビーム2の状態が変わり、注入
均一性および平行度に影響が及ぶので、走査電圧波形デ
ータ作成時のものを使用する必要があるからである。
【0044】走査電源パラメータは、前述した走査電源
18の制御パラメータであり、具体的には、Xオフセッ
ト(X方向の走査中央位置を決めるパラメータ)および
Xスキャン(走査電圧の振幅を決めるパラメータ)が含
まれており、これらをこの実施例ではそれぞれ0〜10
0%のダイヤル値で表されている。これらは、走査電圧
波形データ作成時の値である。これは、これらのパラメ
ータが変わればイオンビーム2の状態が変わり、注入均
一性および平行度に影響が及ぶので、走査電圧波形デー
タ作成時のものを使用する必要があるからである。
【0045】ビーム電流計測レンジは、ビーム電流計測
器31においてビーム電流Iを計測する計測範囲のこと
であり、この実施例では、1μA、2μA、4μA、8
μA、16μA、32μA、64μA、128μA、2
56μA、512μA、1.024mA、2.048m
Aとなっている。これらの値は入力電流100%に相当
する値である。このビーム電流計測レンジは、走査電圧
波形データ作成時に使用したレンジである。これは、ビ
ーム電流によってもイオンビーム2の状態が変わり、注
入均一性および平行度に影響が及ぶので、ビーム電流値
によっても異なる走査電圧波形を使用する必要があるか
らである。但し、各レンジ内でのビーム電流の違いは、
影響は小さいのでここでは無視している。
【0046】フロントファラデーデータおよびバックフ
ァラデーデータは、フロントファラデー26およびバッ
クファラデー28でそれぞれ計測したイオンビーム2の
X方向の走査位置データ、即ち前述したデータ点列
{(Vf1,Xf1),(Vf2,Xf2),・・・,(Vfn
fn)}および{(Vb1,Xb1),(Vb2,Xb2),・
・・,(Vbn,Xbn)}のことである。これらのデータ
は、走査電圧波形整形処理が完了して最終の走査電圧波
形を用いて採取したデータに更新することが可能であ
る。
【0047】表2のデータの内、実際の波形の構成要素
は前三者、即ち走査電圧波形データ、Qレンズ電源パラ
メータおよび走査電源パラメータであり、他は付帯状況
データであるが、これらを走査電圧波形情報に含めるの
は前述の理由による。走査電圧波形は、図19も参照し
て、走査電圧波形データに、Qレンズ電源パラメータお
よび走査電源パラメータを表す前述したダイヤル値を乗
じ、かつイオンビーム2の走査幅やオフセットをイオン
ビーム2のエネルギーに応じて補正するオートトラッキ
ング信号を乗じた上でD/A変換され、これが前述した
走査電圧波形V(t)として波形整形制御装置38から
走査電源18に与えられ、そこで増幅されて走査電圧V
1 、V2 として走査電極14および16に供給される。
【0048】この方法であれば、走査電源パラメータで
ある前述したXオフセットおよびXスキャンによって
(より具体的にはそれらを表すダイヤル値によって)、
イオンビーム2のX方向の走査幅および走査オフセット
を変化させて調整することが可能である。これに対し
て、図11に示した従来のイオン注入装置では、Q・ス
キャナコントローラ36によってイオンビーム2のX方
向の走査幅および走査オフセットを一応制御できるけれ
ども、それが可能なのはQ・スキャナコントローラ36
から走査電源18に対して三角波の走査電圧波形を与え
てビーム調整を行う時だけであり、実際のイオン注入の
際に波形整形器34から波形整形された登録波形を読み
出して使用する時は不可能である。なぜなら、従来のイ
オン注入装置では、Q・スキャナコントローラ36と補
正波形を出力する波形整形器34とは互いに別の装置で
あり、Q・スキャナコントローラ36では波形整形器3
4から出力される補正波形を調整することはできないか
らである。この実施例の装置では、この従来の波形整形
器34およびQ・スキャナコントローラ36に相当する
機能を一つの波形整形制御装置38に統合しているの
で、上記のような補正波形の調整が可能である。
【0049】図2は、前述した注入制御装置42のタッ
チパネル付CRT44における波形整形画面の一例を示
したものであり、図3は波形登録画面の一例を示したも
のである。このタッチパネル付CRT44には、これら
以外に、このイオン注入装置のセットアップ(立ち上
げ)動作(これは後述する図5〜図11参照)用のメイ
ン画面等も表示されるが、ここではその図示を省略す
る。
【0050】この画面に示されている内容(処理動作
等)の詳細は後で図5ないし図10のフローチャートを
参照して説明するが、ここで簡単に説明しておくと、次
のとおりである。
【0051】スキャナ調整スイッチ部50は、走査電源
18を制御することにより、イオンビーム2の走査幅お
よび走査オフセットを自動的に調整する「スキャナ調
整」モードを選択する部分である。
【0052】Qレンズ調整スイッチ部53は、Qレンズ
電源12を制御することにより、イオンビーム2の絞り
具合を自動的に調整する「Qレンズ調整」モードを選択
する部分である。
【0053】基本三角波スイッチ部51は、走査電圧波
形を基本三角波(加工なしの三角波)に戻す「基本三角
波」モードを選択する部分である。
【0054】ビームプロファイルスイッチ部49は、フ
ロントファラデー26およびバックファラデー28を用
いてターゲット22の前方および後方でのイオンビーム
2のX方向の走査位置を計測し、そのデータを元にイオ
ンビーム2の予想注入均一性および予想平行度を算出す
る「ビームプロファイル」モードを選択する部分であ
る。
【0055】波形整形スイッチ部48は、上記「ビーム
プロファイル」モードによるデータを元に、注入均一性
が良くなるように(即ちターゲット22上でのビーム走
査速度が一定になるように)、従来例のところで説明し
たような方法で走査電圧波形を整形し、新規の走査電圧
波形を作成する「波形整形」モードを選択する部分であ
る。
【0056】チェックビームスイッチ部52は、後述す
るドーズ補正係数kを演算する「チェックビーム」モー
ドを選択する部分である。
【0057】実行スイッチ部54は、各モードを選択し
た後に実際にそれらのモードの処理の実行を開始させる
「実行」モードを選択する部分である。
【0058】波形登録スイッチ部55は、表2に示した
ような走査電圧波形情報を波形識別コードを用いて注入
制御装置42内の記憶手段(例えばハードディスク)に
登録(記憶)させる「波形登録」モードを選択する部分
である。これを選択すると、図3の波形登録画面がサブ
画面として開く。ここで波形識別コード設定スイッチ部
71は、波形識別コードの設定を開始するためのスイッ
チ部であり、これを押してキーボード等の入力手段から
波形識別コードを入力するとそれが表示部74に表示さ
れ、登録スイッチ部72を押すとそのときの走査電圧波
形情報がこの波形識別コードに対応付けられて上記記憶
手段内に登録される。
【0059】波形読出スイッチ部56は、上記記憶手段
に登録されている走査電圧波形情報をそこから波形識別
コードを用いて読み出す「波形読出」モードを選択する
部分である。これを選択すると、図3とほぼ同様の波形
読出画面が開く。
【0060】波形削除スイッチ部57は、上記記憶手段
に登録されている走査電圧波形情報をそこから波形識別
コードを用いて削除する「波形削除」モードを選択する
部分である。これを選択すると、図3とほぼ同様の波形
削除画面が開く。
【0061】表示部60、61および62は、上記「ビ
ームプロファイル」モードで算出した予想注入均一性、
予想平行度の最大値および最小値をそれぞれ表示する部
分である。表示部63は、上記「チェックビーム」モー
ドで算出したドーズ補正係数kを表示する部分である。
【0062】ここで、波形識別コードによってある一つ
の走査電圧波形情報を選択したときの前述した予想注入
均一性、予想平行度およびドーズ補正係数kを算出する
方法を説明する。
【0063】まず、予想注入均一性について説明する。
選択された走査電圧波形情報に含まれているフロントフ
ァラデーデータおよびバックファラデーデータを用いる
ことによって、先に数1に示したターゲット22上での
イオンビームの走査位置を表す関数Xt(V)、更には
数2に示したターゲット22上でのイオンビームの走査
速度dXt(V)/dtを求めることができる。ターゲ
ット22に対する注入量は、この走査速度dXt(V)
/dtに反比例するから、その逆数{dXt(V)/d
t}-1をターゲット22の全域について求め、更にその
標準偏差を求めることによって、予想注入均一性を求め
る。その結果が、図2中の表示部60に表示される。
【0064】次に、予想平行度について説明する。平行
度は、図4に示すように、イオンビーム2の走査方向X
に直交する方向をZとした場合、イオンビーム2のこの
Z方向に対する角度θで定義している。選択された走査
電圧波形情報に含まれているフロントファラデーデータ
およびバックファラデーデータを用いることによって、
従来例のところで説明したように、互いに対応する走査
電圧Vにおけるイオンビーム2のフロントファラデー2
6上(Z=Zf )での走査位置Xf(V)およびバック
ファラデー28上(Z=Zb )での走査位置Xb(V)
を求めることができるから、走査電圧Vのときの平行度
θ(V)は、次式の演算によって定量的に求めることが
できる。
【0065】
【数3】 θ(V)={(Xf(V)−Xb(V)}/(Zb−Zf) 〔rad〕
【0066】例えば、ある走査電圧Vにおけるイオンビ
ーム2のZ方向に完全に平行な場合は、θ=0となる。
上記のような演算をターゲット22の全域について行う
ことによって、ターゲット22の全域についての平行度
を求める。その内の最大値と最小値が、図2中の表示部
61および62にそれぞれ表示される。
【0067】次に、ドーズ補正係数kについて説明す
る。ターゲット22へのドーズ量Dは、一般的に次のよ
うに表される。
【0068】
【数4】D=I・t/n・e・S ここでIはビーム電流、tは注入時間、nはイオンの価
数、eは電気素量、Sは注入面積である。
【0069】実際にターゲット22に注入されるビーム
は、このイオン注入装置では前述したバックファラデー
28全体で受けるビーム電流に相当するので、n=1と
すると、ドーズ量Dは次のように表される。
【0070】
【数5】D=IB・t/e・SB ここでIB はバックファラデー28全体に流れるビーム
電流であり、SB はバックファラデー38全体の開口面
積である。
【0071】前述したドーズモニタファラデー30で計
測するビーム電流と、実際にターゲット22に照射され
るビーム電流(これはバックファラデー28で計測する
ビーム電流に相当する)とは同一ではなく、両者間で補
正を行う必要があり、そのためのドーズ補正係数kを次
のように定義する。
【0072】
【数6】k=(SB/SD)×(ID/IB) ここでID はドーズモニタファラデー30に流れるビー
ム電流であり、SD はドーズモニタファラデー30の開
口面積である。このSB およびSD は予め分かっている
ので、注入開始直前にID およびIB を求めることによ
り、ドーズ補正係数kを求めることができる。その結果
が、図2中の表示部63に表示される。
【0073】ちなみに、この数6より求めたIB を数5
に代入し整理すると次の式が得られる。
【0074】
【数7】D=ID・t/k・e・SD 即ち、ドーズモニタファラデー30で計測したビーム電
流ID およびドーズ補正係数kを用いて、この式から、
ターゲット22に実際に注入されるドーズ量Dを求める
ことができる。
【0075】次に、このイオン注入装置の注入処理に入
るまでのセットアップ(立ち上げ)動作を、図5ないし
図10を参照しながら説明する。このセットアップのモ
ードは、フルオートセットアップ(図5)と、マニ
ュアルセットアップ(図8)とに大別される。そして、
フルオートセットアップには、固定波形モード(図6)
と任意波形モード(図7)が含まれている。同様に、マ
ニュアルセットアップにも、固定波形モード(図9)
と、任意波形モード(図10)が含まれている。
【0076】まず図5の、フルオートセットアップにつ
いて説明する。これは、自動で装置を立ち上げるもので
ある。まず、注入制御装置42のタッチパネル付CRT
44のメイン画面(図示省略)において、使用するイオ
ンの質量数、エネルギー、ドーズ量、ビーム電流、波形
識別コード等の注入条件を設定し(ステップ100)、
設定終了スイッチ部を押し(ステップ101)、立ち上
げスイッチ部を選択し(ステップ102)、実行スイッ
チ部を押す(ステップ103)ことにより、ステップ1
04のフルオートセットアップ動作に入る。このフルオ
ートセットアップには、図6に示す固定波形モードと、
図7に示す任意波形モードとがある。両モードの切り換
えは、この実施例では、波形識別コードが全て0の場合
は任意波形モードに入り、そうでない場合は固定波形モ
ードに入るようにしているが、これに限らない。
【0077】図6の固定波形モードは、予め登録されて
いた走査電圧波形情報を用いるものであり、それの読み
出しに前述した波形識別コードを用いる。まず、ステッ
プ110において基本運転パラメータが注入条件によっ
て選択、決定され、これが注入条件と共に機器に対して
内部設定される。基本運転パラメータとは、フルオート
セットアップ時に使用する初期設定データであり、例え
ば、各イオン種ごとに、イオンビーム2のエネルギーと
ビーム電流とのマトリックスによって決定される。つま
り、前記注入条件中の質量数、エネルギーおよびビーム
電流に対する「アーク電圧」、「アーク電流」、「ソー
スマグネット電流」および「Q・スキャナダイヤル値」
をいう。この前三者は、イオン源4におけるイオンビー
ム引き出しのためのパラメータである。「Q・スキャナ
ダイヤル値」は、前述したQレンズ電源パラメータおよ
び走査電源パラメータを表すダイヤル値である。この基
本運転パラメータは、予め注入制御装置42内に登録設
定されており、フルオートセットアップ時に、そのとき
の注入条件によって選択、決定される。注入条件に対応
する基本運転パラメータが存在しない場合は、近傍の二
条件の補間によって算出される。
【0078】次いで、上記基本運転パラメータによっ
て、イオン源4においてイオンビーム2引き出しのため
のアーク放電が確立され(ステップ111)、イオンビ
ーム2の加速エネルギーが設定され(ステップ11
2)、質量分析電磁石6において質量分析する(即ちそ
こから選択的に導出する)イオン種が選択され(ステッ
プ113)、更にイオン源4におけるアーク放電電流制
御等によってターゲット22に照射するイオンビーム2
のビーム電流が調整される(ステップ114)。
【0079】次いで、波形識別コードが設定されている
と(ステップ115)、ステップ116のビームプロフ
ァイルチェック動作に進む。ここでは、設定されている
波形識別コードによって、予め登録されている前述した
ような走査電圧波形情報が読み出され、それに含まれて
いるフロントファラデーデータおよびバックファラデー
データを用いて、前述した予想注入均一性および予想平
行度が演算される。これらの演算方法は前述のとおりで
あるので、ここでは重複説明を省略する。そして、これ
らが、そのときの注入条件の場合の許容値とそれぞれ比
較され、両者が当該許容値に対して一定の許容範囲内に
あれば次のステップ117に進み、範囲内になければそ
の時点で動作を停止して、オペレータの判断を待つ(ス
テップ120)。但し、このステップ120に進むの
は、1回の試行で即進むのではなく、何回か試行してそ
れでも注入均一性および平行度が許容範囲内に入らなけ
ればこのステップ120に進むようにしても良く、それ
がより実際的である。また、上記注入均一性および平行
度の許容値は、例えば、注入制御装置42に対してホス
トコンピュータからオンラインによって注入条件(レシ
ピ)が与えられる場合は、その注入条件内にこれらの許
容値を含めておき、オフラインの場合は注入制御装置4
2内に固定許容値を持たせておくようにしても良い。
【0080】ステップ117のチェックビームとは、前
述したドーズ補正係数kの演算を行い、それが正常か否
かを判断する処理である。これの演算の方法は前述のと
おりであるので、ここでは重複説明は省略するが、この
実施例では、1回のチェックビーム処理の中でドーズ補
正係数kを求めるためのデータのサンプリングおよび演
算処理を5サイクル繰り返すようにしており、この各サ
イクルで求めたドーズ補正係数kを平均して実際に使用
するドーズ補正係数kとしている。このとき、各サイク
ルのドーズ補正係数kがある一定の範囲内(例えば0.
8≦k≦1.2)にありかつ5データの分散値がある範
囲内(例えば0.002以下)にあれば、正常としてス
テップ118に進み、これを満たさなければステップ1
20に進みオペレータの判断を待つ。
【0081】処理がステップ118に進めば、イオン注
入すべきターゲット22をターゲット駆動装置24に装
着すべくその搬送が開始され、次いでステップ119に
おいてインプラントの処理が行われる。このインプラン
トの処理は、設定ドーズ量(注入量)、実ビーム電流お
よびそれに基づくイオンビーム2の1走査当りの注入量
から、イオンビームの走査回数を演算する処理であり、
これが求まれば図5中のステップ105に進んでこの走
査回数を基準にイオン注入処理が行われる。
【0082】図7の任意波形モードは、予め登録されて
いた走査電圧波形情報を用いずに、一から新たに任意の
走査電圧波形を作るものである。
【0083】この図7において、ステップ110〜11
4およびステップ117〜119の処理動作は図6のも
のと同じであるので、ここでは重複説明を省略する。図
7との相違点はステップ121〜124である。
【0084】即ち、ステップ114においてビーム電流
調整が終了すると、そのときの注入条件に合うように、
前述したQレンズ電源12に対する制御パラメータの調
整が行われ(ステップ121)、更に前述した走査電源
18に対する制御パラメータの調整が行われる(ステッ
プ122)。これらのパラメータは、固定波形モードの
場合は、表2に示すように、走査電圧波形情報に含まれ
ているのであるが、今説明している任意波形モードはこ
のような走査電圧波形情報を用いないから、その都度調
整される。
【0085】次いでステップ123において、ビームプ
ロファイルチェック動作が行われる。ここでは、図6の
ステップ116と違って、実際にイオンビーム2を走査
してフロントファラデー26およびバックファラデー2
8でイオンビーム2の走査位置データを採取した上で、
前述したような予想注入均一性および予想平行度を演算
する。そのために、まず初めは、基本三角波でイオンビ
ーム2を走査する。そしてこれで走査したときの予想注
入均一性および予想平行度が前述したような一定の許容
範囲内にあればステップ117に進むが、基本三角波で
は通常はこの許容範囲内にないので、ステップ124の
走査電圧波形整形動作に進む。
【0086】ステップ124では、従来例のところで図
15ないし図18を参照しながら説明した波形整形方法
に従って、ターゲット22上でのイオンビーム2の走査
速度が一定になるように、走査電圧波形が整形される。
波形整形後はステップ123に戻り、このような動作
が、予想注入均一性および予想平行度が一定の許容範囲
内に入り(ステップ123)、かつドーズ補正係数kが
一定の許容範囲内に入る(ステップ117)まで繰り返
される。ステップ118以降は前述のとおりである。
【0087】図8のマニュアルセットアップは、手動で
装置を立ち上げるものである。ステップ130および1
31は、図5のフルオート時のステップ100および1
01と同じであり、ステップ132のセットアップ動作
は図6あるいは図7のステップ110〜114までと同
じであるので、ここでは重複説明を省略する。ステップ
133〜137までの操作は、注入制御装置42のタッ
チパネル付CRT44の図2および図3に例示したよう
な画面で行われる。
【0088】ステップ133において、波形モードを選
択する。固定波形モードの場合はステップ134(その
中身は図9に示す)の波形生成動作に進み、任意波形モ
ードの場合はステップ135(その中身は図10に示
す)の波形生成動作に進む。
【0089】固定波形モードの場合、図9に示すよう
に、波形識別コードを設定し(ステップ150)、波形
読出スイッチ部56(図2参照。スイッチ部は以下同
様)を押して(ステップ151)、登録されていた走査
電圧波形情報を読み出す。次いでビームプロファイルス
イッチ部49を押すと、この読み出された走査電圧波形
情報内のフロントファラデーデータおよびバックファラ
デーデータを用いて、予想注入均一性および予想平行度
が演算される(ステップ152)。この演算の方法は、
図6のステップ116における場合と同じであるので、
重複説明を省略する。但し、ここでは演算が終了しても
許容値との自動比較は行われず、演算結果がタッチパネ
ル付CRT44の波形整形画面(図2)の表示部60〜
62にそれぞれ表示される。
【0090】この表示された内容をオペレータが判断し
て(ステップ153)、満足できるものであれば、実行
スイッチ部55を押すと(ステップ154)、処理は図
8のステップ136に進む。満足できないものであれ
ば、ステップ150に戻って別の波形識別コードを設定
する操作以降を繰り返せば良い。
【0091】任意波形モードの場合、図10に示すよう
に、Qレンズ電源12に対する制御パラメータの調整が
行われ(ステップ155)、更に走査電源18に対する
制御パラメータの調整が行われる(ステップ156)。
これらは、図7のステップ121および122と同じで
あるので、ここでは重複説明を省略する。
【0092】次いで、ビームプロファイルスイッチ部4
9を押すと、図7のステップ123のときと同様にし
て、予想注入均一性および予想平行度が演算される(ス
テップ157)。但し、ここでは演算が終了しても許容
値との自動比較は行われず、演算結果がタッチパネル付
CRT44の波形整形画面の表示部60〜62にそれぞ
れ表示される。
【0093】この表示された内容をオペレータが判断し
て(ステップ158)、満足できるものであれば実行ス
イッチ部55を押すと(ステップ161)、処理は図8
のステップ136に進む。
【0094】満足できない場合は、波形整形スイッチ部
48を押し(ステップ159)、実行スイッチ部55を
押すと(ステップ160)、図7のステップ124のと
きと同様にして、走査電圧波形の整形が行われる。これ
の終了後、ステップ157に戻ってビームプロファイル
スイッチ部49を押すと、整形された新たな走査電圧波
形での予想注入均一性および予想平行度が演算され表示
される。これ以降は上記と同様である。
【0095】処理が図8のステップ136まで進んだ場
合、そこでチェックビームスイッチ部52を押すと、図
6あるいは図7のステップ117のときと同様にして、
ドーズ補正係数kの演算が行われる。但し、ここでは演
算が終了しても許容値との自動比較は行われず、演算結
果がタッチパネル付CRT44における前述した表示部
63に表示される。
【0096】次いで、実行スイッチ部55を押すと(ス
テップ137)、注入制御装置42のタッチパネル付C
RT44はメイン画面に切り換わり、そこでインプラン
トスイッチ部を押すと(ステップ138)、図6あるい
は図7のステップ119のときと同様にしてイオンビー
ム2の走査回数が演算され、次いで搬送開始スイッチ部
を押すと(ステップ139)、図6あるいは図7のステ
ップ118のときと同様にしてターゲット22の搬送が
開始され、そしてステップ141に進んでイオン注入処
理が行われる。
【0097】
【発明の効果】以上のようにこの発明によれば、走査電
圧波形データ等を含む複数の走査電圧波形情報を、従来
のようにテーブル状のデータとしてではなく、波形識別
コードに一つずつ対応付けて登録しているので、この波
形識別コードを用いて注入条件に応じた走査電圧波形情
報をきめ細かく読み出すことができる。従って、そのと
きの注入条件に最適な走査電圧波形を用いることができ
るので、最も良好な注入均一性を得ることができる。
【0098】しかも、この走査電圧波形情報には、注入
均一性に影響を及ぼすQレンズ電源パラメータおよび走
査電源パラメータが含まれていて、これらが走査電圧波
形データに関連付けられて含まれているので、これらの
パラメータを用いてQレンズ電源および走査電源を制御
することが可能であり、それによって同じ走査電圧波形
を用いてイオン注入を行えばほぼ同じ注入均一性を得る
ことができ、従って注入均一性の再現性にも優れてい
る。
【0099】しかも、読み出した走査電圧波形情報を用
いてイオン注入を行った場合の予想注入均一性および予
想平行度が演算されて表示器に表示されるので、これに
よって注入均一性および平行度を注入前に簡単に評価す
ることができる。従って、当該イオン注入装置を短時間
で注入条件に整合した状態に立ち上げることが可能にな
る。また、これらの予想注入均一性および予想平行度を
評価することによって、異常注入を予防することができ
るので安全である。
【0100】また、予想注入均一性および予想平行度
を、そのときの注入条件の所定の許容値とそれぞれ比較
し、両者が許容値に対して一定の許容範囲内にあること
を条件に注入処理に入ることができるようにしても良
く、そのようにすれば、異常注入を確実に予防すること
ができるので、安定性が一層高まる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例に係るイオン注入装置を示
す概略平面図である。
【図2】図1中の注入制御装置のタッチパネル付CRT
における波形整形画面の一例を示す図である。
【図3】図1中の注入制御装置のタッチパネル付CRT
における波形登録画面の一例を示す図である。
【図4】イオンビームの平行度の定義を説明するための
図である。
【図5】フルオートセットアップ時の基本動作の一例を
示すフローチャートである。
【図6】固定波形モード時の図5中のフルオートセット
アップステップの中身の一例を示すフローチャートであ
る。
【図7】任意波形モード時の図5中のフルオートセット
アップステップの中身の一例を示すフローチャートであ
る。
【図8】マニュアルセットアップ時の基本動作の一例を
示すフローチャートである。
【図9】固定波形モード時の図8中の波形生成ステップ
の中身の一例を示すフローチャートである。
【図10】任意波形モード時の図8中の波形生成ステッ
プの中身の一例を示すフローチャートである。
【図11】従来のイオン注入装置の一例を示す概略平面
図である。
【図12】図1および図11の装置の走査電極からバッ
クファラデーにかけての部分を示す側面図である。
【図13】図1および図11の装置の走査電極からバッ
クファラデーにかけての部分を拡大して示す平面図であ
る。
【図14】フロントファラデーまたはバックファラデー
からの信号の一例を部分的に示す概略図である。
【図15】ターゲット上でのイオンビームの走査位置を
表す関数の一例を示す図である。
【図16】ターゲット上でのイオンビームの走査位置を
表す関数の導関数の一例を示す図である。
【図17】走査電圧を表す導関数の一例を示す図であ
る。
【図18】整形された走査電圧波形の一例を示す図であ
る。
【図19】図1中の波形整形制御装置において走査電圧
波形を生成する方法の概念を示す図である。
【符号の説明】
2 イオンビーム 4 イオン源 10 Qレンズ 12 Qレンズ電源 14,16 走査電極 18 走査電源 22 ターゲット 24 ターゲット駆動装置 26 フロントファラデー 28 バックファラデー 30 ドーズモードファラデー 31 ビーム電流計測器 32 波形データロガー 34 波形整形器 36 Q・スキャナコントローラ 38 波形整形制御装置 42 注入制御装置 44 タッチパネル付CRT

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 イオン源から引き出され、質量分析およ
    び加速の行われたイオンビームを絞るQレンズと、この
    Qレンズに電圧を供給するQレンズ電源と、前記Qレン
    ズからのイオンビームをX方向に平行走査する二組の走
    査電極と、この走査電極に走査電圧を供給する走査電源
    と、前記走査電極の内の下流側のものの更に下流側に設
    けられた注入対象物であるターゲットと、このターゲッ
    トを前記X方向と実質的に直交するY方向に機械的に走
    査するターゲット駆動装置と、イオンビームの走査位置
    を複数点でそれぞれ計測するものであって、前記ターゲ
    ットの上流側に配置されたフロントファラデーおよび下
    流側に配置されたバックファラデーと、ターゲットの側
    方に設けられていてターゲットに対するイオン注入時の
    イオンビームのビーム電流を計測するためのドーズモニ
    タファラデーと、このドーズモニタファラデーに接続さ
    れたビーム電流計測器と、前記フロントファラデーおよ
    びバックファラデーからの信号に基づいて、ターゲット
    上でのイオンビームの走査速度を求め、この走査速度が
    一定になるように、イオンビームの走査電圧波形を整形
    してその波形データを前記走査電源に与える波形整形手
    段と、当該イオン注入装置における注入処理動作を制御
    する注入制御装置とを備えるイオン注入装置において、
    前記走査電圧の元になる走査電圧波形データ、前記Qレ
    ンズ電源の制御パラメータであるQレンズ電源パラメー
    タ、前記走査電源の制御パラメータである走査電源パラ
    メータ、前記ビーム電流計測器においてビーム電流を計
    測する計測範囲であるビーム電流計測レンジ、前記フロ
    ントファラデーで計測したイオンビームの走査位置デー
    タであるフロントファラデーデータおよび前記バックフ
    ァラデーで計測したイオンビームの走査位置データであ
    るバックファラデーデータから成る複数の走査電圧波形
    情報を波形識別コードに一つずつ対応付けて予め前記注
    入制御装置内に格納しておき、イオン注入の際は、注入
    制御装置において、波形識別コードを用いて、注入条件
    に応じた走査電圧波形情報を読み出し、この読み出した
    走査電圧波形情報を用いて、その条件でイオン注入を行
    った場合のターゲット上での予想注入均一性およびイオ
    ンビームの予想平行度を演算してこれを表示器に表示
    し、かつこの読み出した走査電圧波形情報を用いてイオ
    ン注入を行うことができるようにしたことを特徴とする
    イオン注入装置。
  2. 【請求項2】 前記予想注入均一性および予想平行度を
    前記注入条件の場合の所定の許容値とそれぞれ比較し、
    両者が許容値に対して一定の許容範囲内にあることを条
    件に注入処理に入ることができるようにした請求項1記
    載のイオン注入装置。
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