JP3074818B2 - イオン注入装置 - Google Patents

イオン注入装置

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JP3074818B2
JP3074818B2 JP03208094A JP20809491A JP3074818B2 JP 3074818 B2 JP3074818 B2 JP 3074818B2 JP 03208094 A JP03208094 A JP 03208094A JP 20809491 A JP20809491 A JP 20809491A JP 3074818 B2 JP3074818 B2 JP 3074818B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ウエハ等のイオン照射
対象物内に不純物イオンを均一注入するイオン注入装置
に関し、特にイオンビームのビーム電流を測定してイオ
ン注入量の制御を行うイオン注入装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】イオン注入装置は、拡散したい不純物を
イオン化し、この不純物イオンを磁界を用いた質量分析
法により選択的に取り出し、電界により加速してイオン
照射対象物に照射することで、イオン照射対象物内に不
純物を注入するものである。そして、このイオン注入装
置は、半導体プロセスにおいてデバイスの特性を決定す
る不純物を任意の量および深さに制御性良く注入できる
ことから、現在の集積回路の製造に重要な装置になって
いる。
【0003】上記イオン注入装置には、大型のイオン照
射対象物(例えば8インチのウエハ)に対応できるもの
として、図5および図6に示すように、走査電極51・
51によりX方向(例えば水平方向)にイオンビーム5
4を電気的に走査すると共に、イオン照射対象物56を
X方向と直交するY方向(例えば垂直方向)に機械的に
走査する、いわゆるハイブリッドスキャン型のものがあ
る。
【0004】上記ハイブリッドスキャン型のイオン注入
装置では、イオン照射対象物56は注入位置において保
持部材53に保持され、保持部材駆動機構52に駆動さ
れてY方向に往復運動(走査)するようになっている。
【0005】また、上記保持部材53の上流側には、所
定面積の開口部55aを持つ照射マスク55が配置され
ている。この照射マスク55の開口部55aは、ビーム
走査領域内に形成され、開口部55aを通過したイオン
ビーム54のみが、その後方の保持部材53に保持され
たイオン照射対象物56に照射されるようになってい
る。
【0006】イオン注入装置では、イオンビーム54の
ビーム電流が測定され、この測定結果に基づいてイオン
注入量の制御が行われる。上記ハイブリッドスキャン型
のイオン注入装置では、通常、イオン照射対象物56を
照射するイオンビーム54の軌道外にドーズファラデ5
7が設けられ、このドーズファラデ57によりビーム電
流が測定される。
【0007】上記ドーズファラデ57に入射されるイオ
ンビーム54のビーム電流は、カレントインテグレータ
58で積算され、単位時間当たり(例えば1回のビーム
走査当たり)の電荷量に対応したパルス信号に変換され
て注入コントローラ59に出力される。
【0008】この注入コントローラ59は、この単位時
間当たりの電荷量に対応したパルス信号に基づいて、入
力キー60の操作により予め設定されている設定ドーズ
量でイオン注入されるように、保持部材駆動機構52の
動作を制御し、保持部材53の移動速度、即ちイオン照
射対象物56のY方向走査速度の制御を行うようになっ
ている。このY方向走査速度の制御により、イオン照射
対象物56へのイオン注入量が制御されるようになって
いる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記の構成によりイオ
ン注入動作が行われる場合、ドーズファラデ57で測定
されるビーム電流は、実際にイオン照射対象物56に照
射されるイオンビームのものではないため、ドーズファ
ラデ57で測定されるビーム電流と、実際にイオン照射
対象物56に照射されるイオンビームのビーム電流とに
差が生ずる可能性がある。
【0010】特に、注入均一性の向上が要求される今日
のイオン注入装置では、走査電極51・51に印加され
る走査電圧の波形を整形することにより注入均一性の向
上を図る場合があり、このような補正動作が行われる
と、フリンジング(走査電極51・51間の電界中にお
いて、中央部では略平行な電界が走査電極51・51に
近づく程偏向される現象)の影響等の条件が変化し、こ
れに伴ってイオンビーム54の経路が変化するため、ド
ーズファラデ57で測定されるビーム電流と、実際にイ
オン照射対象物56に照射されるイオンビームのビーム
電流との比に数%程度の差が生じることがある。
【0011】従来、注入コントローラ59によるイオン
注入量の制御は、前記のようにドーズファラデ57で測
定されるビーム電流に基づいて行われているので、この
ドーズファラデ57で測定されるビーム電流の誤差によ
り、設定されている設定ドーズ量とは異なった注入量の
制御が行われてしまうという問題点を有している。
【0012】本発明は、上記に鑑みなされたものであ
り、その目的は、略設定された通りのドーズ量によりイ
オン注入動作が行えるイオン注入装置を提供することに
ある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明のイオン注入装置
は、上記の課題を解決するために、イオン照射対象物を
照射するイオンビームの軌道外にビーム電流測定部が設
けられ、このビーム電流測定部によるビーム電流の測定
結果に基づいて、予め設定されている設定ドーズ量にな
るようにイオン注入量の制御が行われるイオン注入装置
において、以下の手段を講じている。
【0014】即ち、イオン照射対象物を照射するイオン
ビームの軌道上に第2ビーム電流測定部が設けられ、上
記ビーム電流測定部と第2ビーム電流測定部とによるビ
ーム電流の測定結果に基づいてイオン注入量の補正が行
われる。
【0015】
【作用】上記の構成によれば、イオン照射対象物を照射
するイオンビームの軌道外に設けられたビーム電流測定
部で測定されたビーム電流の測定結果に基づいて、イオ
ン注入量の制御が行われる。
【0016】このため、上記ビーム電流測定部で測定さ
れるビーム電流と、実際にイオン照射対象物に照射され
るイオンビームのビーム電流とに差がある場合、このま
までは予め設定されている設定ドーズ量とは異なった注
入量の制御が行われてしまうが、上記の構成によれば、
実際にイオン照射対象物に照射されるイオンビームの軌
道上に第2ビーム電流測定部が設けられており、この第
2ビーム電流測定部による測定結果と、上記ビーム電流
測定部による測定結果とが比較され、これらの測定結果
に基づいてイオン注入量の補正が行われるので、略設定
ドーズ量通りのイオン注入動作が行われる。
【0017】
【実施例】本発明の一実施例について図1ないし図4に
基づいて説明すれば、以下の通りである。
【0018】本実施例のイオン注入装置は、図4に示す
ように、一対の走査電極1・1によりイオンビーム12
を電気的にX方向(例えば水平方向)に走査すると共
に、イオン照射対象物としてのウエハ6をX方向と直交
するY方向(例えば垂直方向)に機械的に走査する、い
わゆるハイブリッドスキャン型のものである。
【0019】尚、上記のハイブリッド型イオン注入装置
は、イオンビーム12を扇状に掃引する通常タイプのも
のであるが、イオンビーム12を平行にする機構を有す
るパラレルビーム方式のものであってもよい。
【0020】このイオン注入装置は、図3に示すよう
に、注入元素をイオン化し、イオンビーム12として引
き出すイオン源部41と、所定の注入イオンのみを選別
して取り出す質量分離部42、イオンビーム12を輸送
する中で必要によりイオンビーム12を加速し、ビーム
形状を成形、集束、走査する機能を包含するビームライ
ン部43、ウエハ6をセットし注入処理を行うエンドス
テーション部44から構成されている。
【0021】上記イオン源部41には、イオン源物質ガ
ス(例えばBF3 等)を供給するガスボックス45、注
入元素をイオン化するイオン源40、よびイオンビーム
12を引出すための引出し電源46が備えられている。
また、イオン源部41の内部は、イオン源部真空ポンプ
47により真空状態に保たれている。上記イオン源40
は、例えば熱陰極PIG型であり、ソースマグネットお
よび図示しないフィラメント、アーク電極等を有し、ア
ークチャンバ内においてフィラメントからの熱電子放出
をトリガとしてアーク放電を行うことによりプラズマを
作り、引出し電源46より引出し電圧が印加されたイオ
ン源40からイオンビーム12を引出すようになってい
る。尚、イオン源物質としては、ガスだけでなく固体
(As等)の使用も可能であり、固体を使用する場合、
固体のイオン源物質を固体オーブンで蒸発させてアーク
チャンバに導き、固体イオン源物質をイオン化する。
【0022】上記質量分離部42には、質量分析マグネ
ットが備えられている。この質量分析マグネットは、イ
オン源部41から引出されたイオンビーム12の中から
必要なイオンを選択すると共に、磁気収束作用を利用し
てイオンビーム12を分析スリット48に絞り込んでビ
ームライン部43へ導くようになっている。
【0023】上記ビームライン部43には、質量分離部
42の分析スリット48から出たイオンビームを加速す
る加速管49、イオンビーム12を集束させる静電レン
ズ(3重4極子レンズ)50、イオンビーム12をX方
向に走査する1対の走査電極1・1が備えられている。
また、ビームライン部43の内部は、ビームライン部真
空ポンプ55により真空状態に保たれている。
【0024】上記走査電極1・1には、図示しない走査
電源が接続されている。この走査電源より走査電極1・
1に互いに180度位相が異なる走査電圧が印加される
ことにより、図4に示すようにイオンビーム12のX方
向の走査が行われる。
【0025】上記エンドステーション部44には、図3
に示すように、ウエハ6を保持するウエハ保持部材(以
下、プラテンと称する)3が備えられており、エンドス
テーション部44内はエンドステーション部真空ポンプ
51により真空状態に保たれている。上記プラテン3
は、図1に示すように、プラテン駆動機構2に駆動され
てY方向に移動するようになっている。
【0026】また、上記プラテン3の上流側には、図1
および図2に示すように、所定面積の開口部5aを持つ
照射マスク5が配置されている。この照射マスク5の開
口部5aは、ビーム走査領域内に形成され、開口部5a
を通過したイオンビーム12のみが、その後方のプラテ
ン3に保持されたウエハ6に照射されるようになってい
る。
【0027】また、ビーム走査領域内における開口部5
aの横側には開口部5bが並設されており、開口部5b
の後方にはビーム電流測定部としてのドーズファラデ7
が設けられている。このドーズファラデ7に入射された
イオンビーム12のビーム電流は、接続切り換え器15
を介してカレントインテグレータ8に入力されるように
なっている。
【0028】また、上記プラテン3の下流側(ウエハ6
に照射されるイオンビームの軌道上)には、第2ビーム
電流測定部としてのバックファラデ14が設けられてい
る。
【0029】このバックファラデ14は、プラテン駆動
機構2によりY方向に移動するプラテン3がビーム軌道
から外れた位置にある場合、それまでプラテン3に照射
されていたイオンビーム12が受けられる大きさになっ
ている。このバックファラデ14に入射されたイオンビ
ーム12のビーム電流は、接続切り換え器15を介して
カレントインテグレータ8に入力されるようになってい
る。
【0030】上記カレントインテグレータ8は、ドーズ
ファラデ7またはバックファラデ14からのビーム電流
をそれに比例する電圧信号に変換する電流−電圧変換回
路(以下、I/V回路と称する)9と、I/V回路9か
ら入力された、ビーム電流に比例する電圧信号を後の回
路の入力信号に適する信号に増幅するOPアンプ10
と、OPアンプ10からの電圧信号をパルス信号に変換
する電圧−周波数変換回路(以下、V/F回路と称す
る)11とを備えている。
【0031】即ち、ドーズファラデ7またはバックファ
ラデ14から接続切り換え器15を介してカレントイン
テグレータ8に入力されたビーム電流は、上記カレント
インテグレータ8により、ビーム電流量に対応したパル
ス信号に変換され、注入コントローラ13に出力され
る。
【0032】上記接続切り換え器15は、ドーズファラ
デ7またはバックファラデ14と注入コントローラ13
との接続を切り換えるためのもので、一方が注入コント
ローラ13と接続されている場合、他方は接地されるよ
うになっている。この接続切り換え器15の動作は、注
入コントローラ13によって制御される。
【0033】尚、本実施例では、カレントインテグレー
タ8の手前に接続切り換え器15を設けているが、ドー
ズファラデ7およびバックファラデ14に各々1台ずつ
スイッチを設置し、そのパルス出力を切り換えて注入コ
ントローラ13に入力するようにしてもよいのは勿論で
ある。
【0034】また、上記イオン注入装置は、ウエハ6に
注入するドーズ量を設定するための入力キー16を備え
ており、この入力キー16の操作により設定されたドー
ズ量は、注入コントローラ13に出力される。
【0035】上記注入コントローラ13はCPUを備え
ており、イオン注入動作開始前において、上記ドーズフ
ァラデ7およびバックファラデ14に入射されるイオン
ビーム12から算出されたビーム電流量に基づいて、後
述のドーズ補正係数Kおよび内部設定ドーズ量Cd ′を
求める演算を行う。また、注入コントローラ13は、イ
オン注入動作中においては、ドーズファラデ7に入射さ
れるイオンビーム12から算出されるビーム電流量に基
づいて、上記入力キー16の操作により設定された設定
ドーズ量通りにイオン注入が行われるように、プラテン
駆動機構2の動作を制御し、プラテン3の移動速度、即
ちウエハ6のY方向走査速度の制御を行うようになって
いる。
【0036】上記の構成において、ドーズファラデ7に
入射されるイオンビーム12のビーム電流から算出され
たビーム電流量をCd 、バックファラデ14に入射され
るイオンビーム12のビーム電流から算出されたビーム
電流量をCb 、ドーズファラデ7の開口部面積をSd
バックファラデ14の開口部面積をSb 、とすると、上
記各ファラデの単位面積当たりの電流量は、ドーズファ
ラデ7では、 Cd /Sd バックファラデ14では、 Cb /Sb となる。尚、上記Sd およびSb は、構造的に決定され
ており、既知の値である。
【0037】バックファラデ14に入射されるイオンビ
ーム12の単位面積当たりの電流量に比例してウエハ6
上にイオンが注入されるから、入力キー16の操作によ
り設定された設定ドーズ量をDt 、注入動作により実際
にウエハ6上に注入されるドーズ量をDw 、とすると、 Dw =Dt (Cb /Sb )/(Cd /Sd )=Dt (C
b /Cd )(Sd /Sb ) ・・・(1) となる。
【0038】上式(1)において、Cd /Sd =Cb
b 、即ち、(Cb /Cd )(Sd /Sb )=1であれ
ば、Dw =Dt 、即ち、設定ドーズ量と注入動作により
実際にウエハ6上に注入されるドーズ量とが同じにな
る。しかし、実際は、(Cb /Cd )(Sd /Sb )≠
1となり、Dw ≠Dt となる場合が殆どである。
【0039】本発明では、イオン注入動作が行われる前
にCd およびCb を求め、次式(2)によりドーズ補正
係数Kを求める。
【0040】 K=(Cb /Cd )(Sd /Sb )・・・(2) ここで、実際の注入量の制御時に用いる内部設定ドーズ
量Dt ′を、 Dt ′=KDt ・・・(3) とすると、内部設定ドーズ量Dt ′にて注入量の制御を
行うと、ウエハ6に注入されるドーズ量Dw は、 Dw =Dt ′(Cb /Sb )/(Cd /Sd ) Dt ′=KDt より、 Dw =KDt (Cb /Sb )/(Cd /Sd )=(Cb
/Cd )(Sd /Sb )Dt (Cb /Sb )/(Cd
d )=Dt となる。即ち、設定ドーズ量Dt にドーズ補正係数Kを
掛けた内部設定ドーズ量Dt ′を用いた注入量制御を行
うことにより、実際にウエハ6上に注入されるドーズ量
w が、入力キー16で設定された設定ドーズ量Dt
なる。
【0041】ここで、上記イオン注入装置のイオン注入
動作を説明する。
【0042】先ず、イオン注入動作が行われる前に、プ
ラテン3がビーム軌道から外れた位置に停止している状
態において、イオンビーム12のX方向の走査が行われ
る。
【0043】このとき、注入コントローラ13は、接続
切り換え器15の動作を制御することにより、ドーズフ
ァラデ7またはバックファラデ14と、カレントインテ
グレータ8との接続を交互に切り換える。
【0044】上記ドーズファラデ7とカレントインテグ
レータ8とが接続状態にあるときは、ドーズファラデ7
に入射したイオンビーム12のビーム電流は、カレント
インテグレータ8により、ビーム電流量Cd に対応した
パルス信号に変換され、注入コントローラ13に出力さ
れる。
【0045】上記バックファラデ14とカレントインテ
グレータ8とが接続状態にあるときは、バックファラデ
14に入射したイオンビーム12のビーム電流は、同じ
くカレントインテグレータ8により、ビーム電流量Cb
に対応したパルス信号に変換され、注入コントローラ1
3に出力される。
【0046】上記注入コントローラ13は、これらビー
ム電流量Cd およびビーム電流量Cb に対応したパルス
信号から上記の式(2)に示す演算を行いドーズ補正係
数Kを割り出す。さらに注入コントローラ13は、求め
たドーズ補正係数Kから上記の式(3)に示す演算を行
い内部設定ドーズ量Dt ′を割り出す。また、内部設定
ドーズ量Dt ′算出後、注入コントローラ13は、内蔵
されている図示しないRAM等の記憶装置に、この内部
設定ドーズ量Dt ′を記憶するようになっている。
【0047】そして、上記内部設定ドーズ量Dt ′を割
り出す動作が終了した後にイオン注入動作が開始され
る。
【0048】即ち、図3に示すように、イオン源部41
のイオン源40から引き出され、質量分離部42で所定
イオンのみが選別された後、ビームライン部43の加速
管49で加速され、静電レンズ50でシャープなビーム
に整形されたイオンビーム12は、走査電源から互いに
180度位相が異なる走査電圧が印加される走査電極1
・1によりX方向に走査される。
【0049】そして、X方向に走査されたイオンビーム
12は、図1および図2に示すように、上記照射マスク
5の開口部5aを通過してその後方のプラテン3に保持
されたウエハ6を照射すると共に、開口部5aの側方に
並設された開口部5bを通過してその後方のドーズファ
ラデ7に入射される。
【0050】一方、ウエハ6がセットされたプラテン3
は、プラテン駆動機構2に駆動されてY方向に走査され
る。これにより、ウエハ6全表面にイオンビーム12が
照射される。
【0051】尚、内部設定ドーズ量Dt ′を割り出す動
作が終了した後、接続切り換え器15は、注入コントロ
ーラ13により、ドーズファラデ7とカレントインテグ
レータ8との接続に切り換えられている。即ち、イオン
注入動作中は、ドーズファラデ7に入射されるイオンビ
ーム12のビーム電流のみがカレントインテグレータ8
に入力される。そして、ドーズファラデ7からのビーム
電流は、カレントインテグレータ8によりビーム電流量
d に対応したパルス信号に変換され、注入コントロー
ラ13に出力される。
【0052】注入コントローラ13は、カレントインテ
グレータ8から単位時間毎に得られるビーム電流量
d 、および上記の内部設定ドーズ量Dt ′を用いて所
定の演算を行ってプラテン3の移動速度を割り出し、プ
ラテン駆動機構2の動作を制御する。
【0053】尚、本実施例においては、求めたドーズ補
正係数Kを設定ドーズ量Dt に掛けることより設定ドー
ズ量Dt の補正を行い、結果的に注入量を補正している
が、例えば、求めたドーズ補正係数Kをカレントインテ
グレータ8から単位時間毎に得られるビーム電流量Cd
に掛けて、ビーム電流量Cd の補正を行った場合でも、
同様に注入量の補正が行える。
【0054】また、本実施例の場合、注入動作開始前に
ドーズ補正係数Kを割り出しているが、注入動作中にド
ーズ補正係数Kを割り出してもよい。この場合、プラテ
ン3がビーム軌道から外れた位置にきたときに接続切り
換え器15による接続切り換え動作を行えばよい。
【0055】
【発明の効果】本発明のイオン注入装置は、以上のよう
に、イオン照射対象物を照射するイオンビームの軌道上
に第2ビーム電流測定部が設けられ、イオン照射対象物
を照射するイオンビームの軌道外に設けられたビーム電
流測定部と、上記第2ビーム電流測定部とによるビーム
電流の測定結果に基づいてイオン注入量の補正が行われ
る構成である。
【0056】それゆえ、ビーム電流測定部で測定される
ビーム電流と、実際にイオン照射対象物に照射されるイ
オンビームのビーム電流とに差がある場合でも、略設定
された通りのドーズ量によりイオン注入動作が行えると
いう効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すものであり、イオン注
入装置の要部を示す概略の構成図である。
【図2】上記イオン注入装置を上方からみた場合の要部
の配置を説明する概略の説明図である。
【図3】上記イオン注入装置の構成の一例を示す概略の
全体構成図である。
【図4】上記イオン注入装置におけるイオンビームのX
方向の走査とウエハのY方向の走査を示す概略の説明図
である。
【図5】従来例を示すものであり、イオン注入装置の要
部を示す概略の構成図である。
【図6】上記イオン注入装置を上方からみた場合の要部
の配置を説明する概略の説明図である。
【符号の説明】
1 走査電極 2 プラテン駆動機構 3 プラテン 6 ウエハ 7 ドーズファラデ(ビーム電流測定部) 8 カレントインテグレータ 12 イオンビーム 13 注入コントローラ 14 バックファラデ(第2ビーム電流測定部) 15 接続切り換え器

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】イオン照射対象物を照射するイオンビーム
    の軌道外にビーム電流測定部が設けられ、このビーム電
    流測定部によるビーム電流の測定結果に基づいて、予め
    設定されている設定ドーズ量になるようにイオン注入量
    の制御が行われるイオン注入装置において、 イオン照射対象物を照射するイオンビームの軌道上に第
    2ビーム電流測定部が設けられ、上記ビーム電流測定部
    と第2ビーム電流測定部とによるビーム電流の測定結果
    に基づいてイオン注入量の補正が行われることを特徴と
    するイオン注入装置。
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