JPH0632558A - エレベータ用ガイドレールの搬入装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、高層建物の建設時に建物の昇降路
の壁面に立設されるエレベータ用ガイドレールの搬入装
置に係り、人手によらずにガイドレールを昇降路内に安
全確実に効率良く搬入するものである。 【構成】 本発明は、断面が樋状をなすフレーム２０の
両内側２０ａに複数の対をなす支持ローラ２２をフレー
ム２０の長手方向に対して直交して回転可能に水平に軸
装し、この対をなす支持ローラ２２の間に間隙２３をガ
イドレール７を倒伏して載置可能にガイドレール７の歯
幅７ａよりも僅かに大きく形成したものである。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、例えば、高層建物の建
設時に建物の昇降路の壁面に立設されるエレベータ用ガ
イドレールの搬入装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】一般に、この種のエレベータ用ガイドレ
ールは、建物のエレベータの乗場出入口（ホール側）の
床面から昇降路の上部に設置された巻上機の吊りロープ
で吊り上げながら昇降路内に搬入され、この搬入された
エレベータ用ガイドレールは、昇降路の壁面に乗りかご
用ガイドレールと重錘用ガイドレールとに仕分けしなが
ら、これらを昇降路の下部から各ブラケットで固定して
上記昇降路の壁面の全高に亘って立設されている。

【０００３】従来、この種のエレベータ用ガイドレール
の搬入手段は、図５に示されるように構成されている。

【０００４】即ち、図５において、高層建物１には、エ
レベータ用の昇降路２が設けられており、この昇降路２
の最下部には、ピット３が設けられている。又、このピ
ット３の近傍の高層建物１には、ホール側の床面４が敷
設されており、上記昇降路２の上部には、図示されない
巻上機が設置されいる。さらに、この巻上機の吊りロー
プ５の下端部には、Ｕ字状の連結金具６が付設されてお
り、この連結金具６には、ガイドレール７が着脱自在に
連結されており、このガイドレール７の他端部に穿設さ
れた取付孔には、取付け金具８が人手によって把持する
ように設けられている。

【０００５】従って、エレベータ用ガイドレールの搬入
手段は、予め、吊りロープ５の連結金具６にガイドレー
ル７の一端部を連結すると共に、作業者９がガイドレー
ル７の取付孔に取付け金具８を引っ掛け、しかる後、巻
上機を駆動して吊りロープ５を引上げる共に、作業者９
が取付け金具８を把持しながらガイドレール７を昇降路
２内に搬入するようにしている。

【０００６】又一方、図６に示される他のエレベータ用
ガイドレールの搬入手段は、吊りロープ５の連結金具６
にガイドレール７の一端部を連結し、このガイドレール
７の他端部をキャスター１０ａを有する台車１０に載置
すると共に、この台車１０に操作用ロープ１１を繋ぎ、
この操作用ロープ１１を人手によって把持して搬入する
ものである。

【０００７】従って、図６に示されるエレベータ用ガイ
ドレールの搬入手段は、予め、吊りロープ５の連結金具
６にガイドレール７の一端部を連結すると共に、ガイド
レール７の他端部を台車１０に載置し、この台車１０に
操作用ロープ１１を繋ぎ、作業者９が操作用ロープ１１
を把持しながら台車１０と共にガイドレール７を昇降路
２の入口まで搬入して、しかる後、巻上機を駆動しなが
ら吊りロープ５を引上げて上記昇降路２のピット３へ収
納している。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た前者のエレベータ用ガイドレールの搬入手段は、巻上
機の巻上げ動作と同時に作業者が重量体のガイドレール
７の下端部を持ち上げ、ガイドレール７が上方へ吊上げ
られると、これに合わせて作業者がガイドレール７を昇
降路２内へ案内しなければならないため、搬入作業が危
険である。

【０００９】特に、重量体のガイドレール７が昇降路２
内へ垂直になる寸前には、作業者が昇降路２側へ引張ら
れるため、安全性に問題がある。

【００１０】又一方、上述した後者のエレベータ用ガイ
ドレールの搬入手段は、ガイドレール７が昇降路２内へ
垂直になる寸前には、作業者が台車１０と共に昇降路２
側へ引張られて危険であるばかりでなく、重量体のガイ
ドレール７が台車１０から離れた瞬間にガイドレール７
が昇降路２内で大きく振れ動いて安全性に問題がある。
本発明は、上述した問題を解決するために、人手によら
ずにガイドレールを昇降路内に安全確実に効率良く搬入
するようにしたエレベータ用ガイドレールの搬入装置を
提供することを目的とする。

【００１１】

【課題を解決するための手段】本発明は、断面が樋状を
なすフレームの両内側に複数の対をなす支持ローラをフ
レームの長手方向に対して直交して回転可能に水平に軸
装し、この対をなす支持ローラの間に間隙をガイドレー
ルを倒伏して載置可能にガイドレールの歯幅よりも僅か
に大きく形成したものである。

【００１２】

【作用】本発明は、予め、ホール側正面の床面に断面が
樋状をなすフレームを固定して水平に設置し、次に、対
をなす支持ローラの間隙にガイドレールを倒伏して載置
し、このガイドレールの一端部を吊りロープの連結金具
に連結し、吊りロープを吊上げることにより、ガイドレ
ールを対をなす支持ローラ上を滑らせながら昇降路内へ
搬入するものである。

【００１３】

【実施例】以下、本発明を図示のー実施例について説明
する。

【００１４】なお、本発明は、上述した具体例と同一構
成部材には、同じ符号を付して説明する。

【００１５】図１乃至図４において、符号１は、高層建
物であって、この高層建物１には、エレベータ用の昇降
路２が設けられており、この昇降路２の最下部には、ピ
ット３が設けられている。又、このピット３の近傍の高
層建物１には、ホール側正面の床面４が敷設されてお
り、上記昇降路２の上部には、図示されない巻上機が設
置されいる。さらに、この巻上機の吊りロープ５の下端
部には、Ｕ字状の連結金具６が付設されており、この連
結金具６には、ガイドレール７が着脱自在に連結されて
おり、このガイドレール７は上記床面４に水平に設置さ
れた長いフレーム２０上に載置されるようにしている。

【００１６】即ち、図１乃至図４に示されるように、ホ
ール側正面の床面４には、断面が樋状をなす長いフレー
ム２０がガイドレール７の長さよりも短く形成して設け
られており、このフレーム２０は上記昇降路２内へ僅か
に突出して各取付ボルト２１で水平に設置されている。
又、上記フレーム２０の両内側（両側板）２０ａには、
複数の対をなす支持ローラ２２がその各支軸２２ａでフ
レーム２０の長手方向に対して直交して回転可能に水平
に軸装されており、この対をなす支持ローラ２２の間に
は、間隙２３がガイドレール７の歯幅７ａよりも僅かに
大きく形成されており、この間隙２３は上記ガイドレー
ル７を倒伏して載置可能にしている。

【００１７】従って、本発明は、予め、ホール側正面の
床面４にフレーム２０を昇降路２内へ僅かに突出して水
平に設置する。次に、対をなす支持ローラ２２の間隙２
３にガイドレール７を倒伏して載置し、しかる後、この
ガイドレール７の一端部７ａを吊りロープ５の連結金具
６に連結する（図１参照）。

【００１８】次に、巻上機の吊りロープ５を吊上げるこ
とにより、ガイドレール７は対をなす支持ローラ２２上
を滑らせながら昇降路２内へ搬入される。しかも、上記
フレーム２０は上記昇降路２内へ僅かに突出しているか
ら、上記ガイドレール７はフレーム２０の端部２０ａで
略垂直になって昇降路２内へ安全確実に搬入される。

【００１９】

【発明の効果】以上述べたように本発明は、フレームの
両内側に複数の対をなす支持ローラをフレームの長手方
向に対して直交して回転可能に水平に軸装し、この対を
なす支持ローラの間に間隙をガイドレールの歯幅よりも
僅かに大きく形成しているので、この間隙にガイドレー
ルを倒した伏状態で、しかも、このガイドレールを支持
ローラ上に水平に載置できるから、従来のように人手に
よらずにガイドレールを昇降路内に安全確実に効率良く
搬入することができる等の優れた効果を有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のエレベータ用ガイドレールの搬入装置
の側面図。

【図２】本発明の作用を説明するための図。

【図３】図１の鎖線Ａ−Ａに沿う拡大正面図。

【図４】本発明の要部を示す斜視図。

【図５】従来のエレベータ用ガイドレールの搬入装置の
側面図。

【図６】従来の他のエレベータ用ガイドレールの搬入装
置の側面図。

【符号の説明】

２ 昇降路 ５ 吊りロープ ７ ガイドレール ７ａ 歯幅 ２０ フレーム ２２ 支持ローラ ２３ 間隙

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】断面が樋状をなすフレームの両内側にフレ
   ームの長手方向に対して直交して回転可能に水平に軸装
   された複数の対をなす支持ローラと、この対をなす支持
   ローラの間にガイドレールを倒伏して載置可能にガイド
   レールの歯幅よりも僅かに大きく形成された間隙とを具
   備したことを特徴とするエレベータ用ガイドレールの搬
   入装置。