JPH06324750A - ヒータの温度制御装置とその部分品 - Google Patents

ヒータの温度制御装置とその部分品

Info

Publication number
JPH06324750A
JPH06324750A JP10807093A JP10807093A JPH06324750A JP H06324750 A JPH06324750 A JP H06324750A JP 10807093 A JP10807093 A JP 10807093A JP 10807093 A JP10807093 A JP 10807093A JP H06324750 A JPH06324750 A JP H06324750A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heater
circuit
temperature
terminal
resistance
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10807093A
Other languages
English (en)
Inventor
Hideo Sugimori
英夫 杉森
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
ARCO GIKEN KK
Hakko Kogyo Co Ltd
Original Assignee
ARCO GIKEN KK
Hakko Kogyo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ARCO GIKEN KK, Hakko Kogyo Co Ltd filed Critical ARCO GIKEN KK
Priority to JP10807093A priority Critical patent/JPH06324750A/ja
Publication of JPH06324750A publication Critical patent/JPH06324750A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Control Of Temperature (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ヘアアイロン、半田ごて等の商用交流電源に
よりヒータが駆動される装置において、温度制御とその
直流電源を含む本体部4と、異なる形状、構造と異なる
ヒータ抵抗値RH をもつヒータ部9を、三端子コネクタ
で接続し、本体部4の温度設定器(VR)を所望温度に
しておけば、ヒータ部9を差しかえてもヒータ温度が常
に設定値に自動制御されるヒータ駆動制御装置を提供す
る。 【構成】温度測定用ブリッジ回路を、基準電圧
(EREF )を与える第一の回路(RA +RB )と、温度
センサを兼ねたヒータ6と調整用抵抗R3 およびヒータ
駆動電圧の侵入を阻止するダイオードD3 の直列接続よ
りなる第二の回路と、ヒータ駆動電圧を阻止しながらヒ
ータ6の端子電圧(ES1)を正確にコンパレータA1
入力端子に導入するための、抵抗R4 ,R5 ,ダイオー
ドD1 ,D2 よりなる第三の回路10により構成し、第
二の回路を三端子コネクタ(8A ,8B ,8C )により
着脱自在とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ヘアアイロン、半田ご
てのように商用交流電源によりヒータが駆動される、ヒ
ータの温度制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、商用交流電源によりヒータを駆
動しながらヒータ温度を制御する場合、温度測定のため
にブリッジ回路が用いられ、そのブリッジ回路構成素子
のひとつに温度センサが接続される。この場合、ブリッ
ジ回路にはヒータ駆動用交流電源とは別個に低電圧直流
電源を必要とするため、ヒータ温度を制御するために
は、本体部とヒータの間に、ヒータに交流電源を供給す
るための二端子、温度センサ両端の二端子、合わせて四
端子が必要となる。
【0003】これに対し、ヒータの抵抗値の温度特性に
着目し、ブリッジ回路の温度センサとしてヒータ自体を
用いることが試みられている。この場合、ヒータを駆動
する商用交流電源、通常は実効値100ボルトまたは2
00ボルトの高圧が、制御用電子回路を破壊することを
防止しなければならない。
【0004】このような、温度センサとしてヒータ自体
を兼用させようとする場合に、従来技術から容易に推考
される例を図9に示す。これを簡単に説明すると、
A ,R B ,RC と、ヒータHによりブリッジ回路が形
成されて測定用の直流電源31が供給され、一方、制御
端子付スイッチング素子、例えばサイリスタ32を介し
て商用交流電源33からヒータHに交流電源が供給され
る。このヒータ駆動電圧が測定用直流電源系の回路へ印
加されるのを防止するためにダイオードDを設けること
は不可避である。
【0005】また、美容院等においてヘアアイロンを用
いる場合、図7に例示するような、使用目的に応じてこ
て先の形状構造が異なるものに交換したとき、従来は、
ヒータ部と本体部が一体化した数種類のアイロンの中か
ら選択交換する必要があり、作業性に不満があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ヘアアイロンが使用さ
れる美容院や理髪室内には、髪の毛や各種薬剤、整髪
剤、石鹸液等が散剤または飛散しており、電子式制御器
具にとって決して良好な環境とはいえない。このような
環境下で本体部とヒータ部を着脱自在とするヘアアイロ
ンを使用する場合、汚物による接続部の電気的接続不
良、発生し易い。従って、接続部の端子数が、四端子か
ら三端子に減少することはきわめて重要である。加え
て、ヘアアイロンのグリップは細く、この部分の断面積
を増大させることなく、接続部を形成することは、作業
上重要な事である。
【0007】また、ヘアアイロンのこて先温度は、髪の
毛の太さ、湿り具合などに応じて微妙に変化させること
が好ましく、適性温度の判断を誤れば髪の毛に損傷を与
えることになるから、こて先の温度制御は肝要である。
ところが、もし、こて先を交換するたびに温度調節しな
ければならないとすれば、その作業は大層わずらわし
く、誤って髪に損傷を与えるおそれがある。
【0008】ここで図9に示した仮想的の従来例におい
て、本体部に設けられた一つの温度設定つまみを調節す
るだけで、異なる複数個のヒータ部に差しかえても、再
調整することなく常に自動的にヒータ温度が制御される
ヒータ部差しかえタイプのヒータ温度制御装置を提供し
ようとすれば、制御の目標値を与えるブリッジ回路一辺
の抵抗比RA /RB と、測定値を与えるブリッジ回路の
他辺の抵抗比RC /R H (ただし、RH は制御目標値に
おけるヒータHの抵抗値)が均衡するように設定しなけ
ればならず、ヒータの抵抗値RH が大幅に異なる場合
は、ヒータHと共に抵抗RC を組み合わせてヒータ部3
4とし、本体部35に対し着脱自在構造にしなければな
らない。その結果、図9に小文字1,2,3,4で示す
四端子の接続手段を必要とする。
【0009】本発明は上記に鑑みなされたものであっ
て、把手内に収納された制御装置の本体部と複数種類の
ヒータ部とを差しかえ使用でき、本体部とヒータ部の接
続端子数が三端子であり、本体部の温度設定(制御の目
標値)を再調整することなく、いかなるヒータ部に差し
かえても常にヒータ温度が設定温度に自動的に制御さ
れ、しかも、三端子の内どの一つが接続不良または断
線、ヒータ駆動が過熱側に暴走せず安全であり、さらに
回路構成がきわめて簡素化され、制御に要する消費電力
が微少であって発熱量がきわめて小さいため商用交流電
源端子から接続用三端子までの本体回路部を把手内に収
納することができ、従って把手から直接に交流電源コン
セントへ接続できる新規なヒータの温度制御装置の提供
を解決課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】これらの課題を解決する
ための本発明のヒータの温度制御装置は、図1に示す通
り、測定用電源(P,Q)間に接続される温度測定用ブ
リッジ回路が、上記測定用電源(P,Q)間に接続され
た抵抗直列回路(RA +RB )よりなる第一の回路と、
温度センサを兼ねた電気ヒータ(6)と抵抗(R3 )お
よびヒータ駆動電圧が測定用電源回路へ印加されること
を阻止するダイオード(D3 )の直列回路よりなる第二
の回路と、上記測定用電源(P,Q)の一端から抵抗
(R5 )を通して、アノード側が共通接続された2個の
ダイオード(D1,2 )を接続し、その2個のうちの一
方のダイオード(D2 )のカソード側を上記第二の回路
の電気ヒータ(6)と抵抗(R3 )の接続点に接続し、
他方のダイオード(D1 )のカソード側を抵抗(R4
を通して上記測定用電源(P,Q)の他端に接続してな
る第三の回路を有し、交流電源から上記電気ヒータ
(6)へヒータ駆動電流を供給する制御端子付スイッチ
ング素子と、上記第一の回路の直列回路(RA +R B
の中間から導出される基準電圧(EREF )と上記第三の
回路のダイオード(D1 )のカソード側に導出される測
定電圧(Es2)の大小関係を検知して上記制御端子付ス
イッチング素子のオンオフを制御するオンオフ回路を有
している。
【0011】このような回路構成において、図2に示す
ように、第二の回路のヒータ(6)と抵抗(R3 )、ま
たは、これにダイオード(D3 )を直列接続した回路を
ヒータ部(9)とし、これを本体部に対し着脱自在構造
とするとき、接続に要する端子数を三端子(8A
B ,8C )とすることが可能になる。
【0012】また図2に示す通り、商用交流電源(1)
のゼロクロスパルス発生回路(3)を設け、温度測定用
回路およびオンオフ制御回路に要する直流電源のすべて
をゼロクロスパルス発生回路(3)の出力パルスにより
供給することが好ましい。この構成は、制御回路に要す
る消費電力を格段に少なくすると共に、本体部の回路
(4)を入力側二端子(1A ,1B )と出力側三端子
(8A ,8B ,8C )に構成し、商用交流電源(1)と
ヒータ部(9)の間に接続することを可能にする。
【0013】本体部の回路(4)の小型軽量化を更に進
めるため、本発明における制御端子付スイッチング素子
のトリガ回路を、図3に示すように、ゼロクロスパルス
発生回路の出力により充電されるコンデンサ(C1
と、上記基準電圧(EREF )と上記測定電圧(ES2)の
大小関係を比較するコンパレータ(A1 )と、そのコン
パレータ(A1 )の出力側インピーダンスが高い(OF
F)状態にあることを条件に上記コンデンサ(C1 )か
ら上記スイッチング素子の制御端子へトリガ電流を与え
るコンデンサ放電回路より構成されるものであることが
好ましい。
【0014】
【作用】第一の回路がブリッジ回路の一辺を構成して抵
抗RA ,RB の分圧点が基準電圧(EREF )をあたえて
いる。第二の回路と第三の回路の並列回路がブリッジ回
路のもう一辺を構成し、ヒータ抵抗RH とR3 の分圧点
が一次測定電圧(ES1)を出力し、第三の回路がこの一
次測定電圧(ES2)を商用交流電源の侵入を防ぎながら
コンパレータA1 へ導入している。この第三の回路の作
用を以下説明する。測定用直流電源のプラス側(P)よ
り抵抗R5 に流れる電流はダイオードD1とD2 に分流
し互いに順方向の電圧降下を生ずる。ダイオードD2
商用交流電源の侵入を防止し、ダイオードD1 はダイオ
ードD2 の電圧降下分を補償して、一次測定電圧
(ES1)をコンパレータA1 の入力端子へ導入してい
る。コンパレータA1 の入力電圧(ES2)はこの補償の
結果 ES2=ES1 となる。コンパレータA1 は基準電圧(EREF )に対す
る測定電圧(ES2)の大小関係を判別し、制御端子付ス
イッチング素子、例えばサイリスタ(5)のオンオフを
制御する。
【0015】ゼロクロスパルス発生時の約100μSec
の極短時間のみに、ブリッジ回路、コンパレータ、トリ
ガ回路等の電子回路に電源供給される場合(請求項4)
には、ゼロクロスパルス発生時に温度測定とヒータ駆動
電流をオンオフするかの決定が実行される。ヒータ温度
が目標設定温度に達していないときは、ヒータ抵抗(R
H )間の電圧が低く EREF >ES2 であって、ゼロクロスパルス発生時または終了後直ちに
スイッチング素子5が導通して次の商用電源半サイクル
の間、ヒータに通電される。やがてヒータ温度が上昇し
て、ヒータ温度が設定温度を上まわると EREF <ES2 となり、ゼロクロスパルス終了後もスイッチング素子5
は導通しない。ヒータと抵抗(R3 )の直列回路(RH
+R3 )は、三端子(8A ,8B ,8C )により着脱自
在に接続されている。測定電圧(ES1)を与える抵抗比
3 /RH をあらかじめ所定比に調整しておけば、ヒー
タ部が差しかえられても前記した温度制御部の入力条件
が変わらないので、ヒータ温度は何らの再調整なしに所
定温度に制御される。
【0016】
【実施例】図3に本発明実施例の回路図を示す。本体部
4は、商用交流電源1に接続される入力端子1A,1B
と、ヒータ部9に接続される3個の出力端子8A,8
B,8Cを備えた5端子回路網である。本体部に対し着
脱自在のヒータ部9はタングステン等の発熱体がセラミ
ックにより被覆されたセラミックヒータ6と、可変抵抗
器を含み全体として抵抗値R3 の抵抗器7の直列回路よ
り成り、測定用電圧供給端子8A、中間端子8B、およ
び共通端子(コモン端子)8Cの3端子により本体部と
着脱自在に接続されている。このヒータ部9は、使用目
的に応じていくつかの種類が予め用意されており適宜交
換して使用することができる。
【0017】本体部4は、入力端子1Aから中間端子8
Bを通りヒータ6へ供給する電流をオンオフ制御するた
めのサイリスタ(制御端子付半導体スイッチング素子)
5と、このサイリスタ5のゲート(制御端子)Gを制御
するための、以下説明する諸回路、および、ヒータ加熱
用の商用電源電圧が制御用回路へ印加されることを防止
するダイオードD2 ,D3 ,D4 より構成されている。
【0018】サイリスタ5のゲートを制御するための諸
回路は、商用交流電源が半サイクルごとにゼロになる瞬
間を検知して、図5に示すようなパルスを発生するゼロ
クロスパルス発生回路3、およびこのゼロクロスパルス
発生中に、ヒータ温度を測定して次の半サイクルにヒー
タへの通電を行うか否かを決定して実行するオンオフ制
御回路より構成されている。このゼロクロスパルスのパ
ルス幅は、約100μSec、パルス電圧Vc は例えば2
4ボルトである。
【0019】温度設定のためのブリッジ回路は、その一
辺が抵抗R1 ,R2 ,R7 および可変抵抗VRの直列回
路により構成され、可変抵抗VRの調節により制御の基
準温度が設定され、その中点より基準電圧EREF が取り
出される。ブリッジ回路のもう一辺はヒータ部9の抵抗
3 とセラミックヒータ6の抵抗要素RH の直列回路に
より構成されており、両抵抗の接続点となる中間端子8
Bより測定電圧ESIが取り出される。抵抗R3 は1個の
半可変抵抗と例えば3個の固定抵抗より成り、固定抵抗
の調整により抵抗値R3 を広範囲にわたり任意に選定で
きるようになっている。
【0020】ヒータ6の抵抗値RH の温度特性は、図4
に示す通り、近似的に一次関数であって、例えば室温2
3℃においてRH =56Ωのタングスタンヒータを用い
た場合、例えば100℃〜220℃の使用温度範囲にお
ける抵抗値RH はほぼ75〜105Ωの範囲で変化す
る。この温度特性により、ゼロクロスパルス発生時にお
ける端子8Bの測定電圧ES1は、ヒータ温度が低いとき
は電圧ES1も低く、ヒータ温度が高くなると電圧ES1
高くなる。
【0021】ヒータ6が異なるものに差し替えられると
当然にヒータの抵抗値RH も異なる値になる。しかし、
可変抵抗器VRにより目標値が例えば180℃に設定さ
れておれば、予め調整されたいかなるヒータ部に差し替
えられても可変抵抗器VRを再調整することなく常に自
動的にヒータ温度が180℃になるよう制御される。こ
の構成例を数値を挙げて説明する。簡単なためブリッジ
回路各辺の抵抗値を RA =R1 +r1 B =R2 +R7 +r2 と置く。ここにr1 ,r2 は可変抵抗器VRの設定位置
において二分されたR1側抵抗値とR2 側抵抗値とす
る。ブリッジの平衡条件は RA /RB = R3 /RH 第1のヒータとして室温23℃における抵抗値が56Ω
のものを使用する場合、180℃における抵抗値は95
Ωとなる。いま例えばRA =5RB とすればR3は R3 =RA ・RH /RB =5RH =475Ω となる。差し替え使用される第2のヒータが室温23℃
の抵抗値39Ωのものであれば同様にして R3 =332Ω が得られる。すなわち、常温抵抗値56Ωのヒータに対
して475Ωの抵抗を直列接続してヒータ部9を構成
し、常温抵抗値39Ωのヒータに対して332Ωの抵抗
を直列接続してヒータ部9を構成すれば、温度調節範囲
全域にわたって互換性のある温度制御が得られる。
【0022】ブリッジ回路の平衡条件の偏差を検出する
ためにコンパレータA1 が設けられ、端子8Bの測定電
圧をコンパレータA1 へ導入するために第三の回路10
が設けられている。この第三の回路10は、抵抗R4
5 およびD1 ,D2 により構成されている。前述した
通りダイオードD2 は商用電源の電圧が制御用回路へ印
加されるのを防止しており、ダイオードD1 は、ダイオ
ードD2 の電圧降下分を補償する。抵抗R4 ,R5 はそ
れぞれ抵抗RH ,R3 と並列に接続されることになる
が、R4 ≫RH 、R5 ≫R3 に設定されているのでブリ
ッジ回路の平衡条件に対し実質的に影響を与えない。
【0023】コンパレータA1 は、プラス入力端子の電
位EREF に比べて、マイナス入力端子の電位ES2が低い
ときに出力がHiレベルになり、入力電位の大小関係が
逆になると出力がLoレベルになる。出力がHiのとき
出力インピーダンスは高く、コモンレベルに対しOFF
状態になっており、これと逆に、出力がLoのとき出力
インピーダンスは低く、コモンレベルに対しON状態に
なっている。このコンパレータA1 の出力がHiのとき
サイリスタ5のゲートGにトリガ信号が印加され、これ
と逆に、出力がLoのときにはトリガ信号が印加されな
い。
【0024】トリガ回路は、コンパレータA1 のほか、
抵抗R8 ,R6 ,コンデンサC1 およびダイオードD4
により構成されている。コンデンサC1 の充電電圧がト
リガ信号を発するための電源となり、このコンデンサC
1 の充電はゼロクロスパルス発生回路3から抵抗R8
通して行われ、抵抗R6 ダイオードD4 を通ってサイリ
スタ5のゲートGに至るコンデンサC1 の放電によりサ
イリスタ5のトリガが行われる。コンデンサC1 の充電
時定数(C1 ・R8 )は、ゼロクロスパルスの時間幅、
例えば100μsよりも格段に短い時間、例えば20〜
30μs程度に設定される。従って、ゼロクロスパルス
が立ち上がると、直ちにコンデンサC1が時定数(C1
・R8 )で充電される。コンデンサC1 の放電時におい
て、コンパレータA1 の出力がHiレベルのときは放電
電流iT が時定数(C1 ・R6 )でゲートGに印加され
てサイリスタ5をトリガする。コンパレータA1 の出力
がLoレベルのときはコンデンサの放電電流iT がコン
パレータに吸収されてサイリスタ5をトリガすることが
できない。
【0025】異常時にトリガ機能を抑止してサイリスタ
5を強制的にオフにするためのトリガ禁止回路11は、
第2のコンパレータA2 、抵抗R7 等により構成されて
いる。コンパレータA2 のプラス入力端子に温度測定電
圧ES2が入力され、マイナス入力端子に抵抗R7 の端子
電圧ER が入力される。正常状態のときES2≫ER であ
ってA2 の出力はHiでありトリガ回路に影響を与えな
い。異常状態のひとつとして、コネクタ端子8Aが接続
不良になると、R3 ≪R5 のためコンパレータA2 のプ
ラス入力端子電圧ES2が激減してES2≪ER となって入
力電圧の大小関係が逆転し、A2 の出力はLoに転じ、
コンデンサC1 の充電電流iT がコンパレータA2 に吸
収されてトリガが禁止される。他の異常状態として、コ
ネクタ端子8B,8Cの間がショートしているときも、
電圧ES2が零になり、同様にしてコンパレータA2 の入
力端子の大小関係が逆転し、トリガが禁止される。
【0026】図5に、図3に示す実施例の各部の波形図
を示す。(A)列の各図は、ヒータ温度が設定値よりも
低く、EREF >ES2であって、コンパレータがこれを判
定したのちサイリスタがトリガされて次の半サイクルに
ヒータに駆動電流が供給される場合を示している。
(B)列の各図は、ヒータ温度が設定値よりも高くな
り、EREF <ES2であってコンパレータがこれを判定し
てトリガ電流を出力せず、その結果、ヒータに駆動電流
が供給されなかった場合を示している。上記いずれの場
合も、EREF またはES2に比べて抵抗R7 の端子電圧E
R は充分低く、第2のコンパレータA2 の出力はHiレ
ベルであってトリガ電流が発生したとき、これを抑止し
ない。
【0027】このような正常動作に対し、例えば三端子
コネクタの端子8Aが断線したり、又、万一ヒータ6の
端子8B,8C間がショートするなどの異常の場合、E
S2が零付近まで低下してES2<ER となり、図5(C)
に示すように、ゼロクロスパルスによりコンデンサC1
が充電されず、従ってトリガ電流iT がサイリスタ5の
ゲートGに供給されず、サイリスタ5がオンになること
はない。
【0028】トリガ禁止回路は、図3の実施例に限らず
種々の変形実施が可能である。その一例を図6に示す。
正常状態のときトランジスタQのベースには第三の回路
の抵抗R5 ,R4 を通る電流が流れてトランジスタQは
オン状態を維持し、コンデンサC1 は、ヒータ温度が設
定値よりも低いとき、すなわちEREF >ES2であってコ
ンパレータA1 の出力がHi(出力端がOFF)のとき
ゼロクロスパルスの期間に充電され、コンパレータA3
はこの間マイナス入力端子に正のパルスが印加されるの
でその出力がLo(出力端がON)であり、ゼロクロス
パルスが終了後にその出力がHi(出力端がOFF)と
なるので充電されたコンデンサC1 の放電電流がサイリ
スタ5をトリガする。
【0029】例えば三端子(8A ,8B ,8C )の一つ
の端子8A が接触不良になると、測定電圧ES2がトラン
ジスタQのベース・エミッタ間電圧VBEよりも低くな
り、トランジスタQはオフになってコンデンサC1 に充
電電流が流れなくなる。ゼロクロスパルスの期間コンパ
レータA3 のマイナス入力端子にこの測定電圧ES2が印
加されるのでコンパレータA3 の出力がゼロクロスパル
ス出力期間中Loに保持される。ゼロクロスパルス期間
終了後コンデンサC1 に充電されていないのでサイリス
タ5はトリガされない。なお、このトリガ禁止回路は本
発明の実施上不可欠のものではなく、これを省いて実施
することができる。
【0030】図7に、本発明を実施したヘアアイロンの
斜視図を示す。把手となる本体12の中に図1に示す本
体部の回路4が収納され、後端から電源コード13が導
出され、前端に三端子コネクタ14と固着用ねじ15が
設けられ、把手12の表面に電源スイッチ16と温度設
定器17が配設されている。本体12に選択的に接続使
用されるヒータ部は、例えば棒状のもの18、円筒状の
もの19、板状のもの20であって、それぞれの根元部
に本体コネクタ14と係合する三端子コネクタプラグ2
1と固着用ねじ15に嵌合する固着用リング22を備え
ている。
【0031】
【発明の効果】本発明によれば1個の本体部の温度設定
器を所望の温度、例えば170℃に設定しておけば、ヒ
ータ部を異なるものに差し替えても再調整することなく
ヒータ温度が常に170℃に制御される。図8は形状構
造、ヒータ抵抗値RH が異なる2種類のヒータを次々と
差し替えたときの試験データを示す。この試験は、異な
る構造、抵抗値の2種類のヘアアイロンのこて表面、髪
に当たる部位にそれぞれ熱伝対温度センサを付設してそ
の測定値を自記記録計に接続しておき、アイロン1が設
定温度まで加熱されて1〜2分経過するとヒータ部をア
イロン2に差しかえ、同様に設定温度まで加熱されて1
〜2分経過するとヒータ部をアイロン1に差しかえ、こ
れを数回づつ繰り返して行われた。
【0032】また、温度センサを個別に設けず、ヒータ
の抵抗値RH から測定信号ES を得ており、例えば常温
におけるヒータの抵抗値RH に対し所定比の抵抗値R3
をもつ抵抗器とヒータの直列回路によりヒータ部を構成
しているので、本体部とヒータ部を三端子で接続しなが
ら、ヒータ温度と測定値の間にずれのない高精度の温度
制御を行うことができる。
【0033】さらに、商用交流電源のゼロクロスパルス
発生時のわずか100μSecの短時間に温度測定と設定
温度との比較を行わせ、この温度制御に必要なブリッジ
回路、測定補助回路、比較判定回路等の電子回路への電
源供給をゼロクロスパルス期間のみ行う構成としている
ので、温度制御のための回路の消費電力がきわめて少な
く、従って、ゼロクロスパルス発生回路へ電力供給する
直流電源の容量も非常に小形化され、その結果、直流電
源回路2、ゼロクロスパルス発生回路3、温度制御回路
を含む本体部の電力消費が非常に小さくなって、回路全
体の発熱が僅小となり、ヒータ部差しかえの互換性を有
しながら本体部を狭小な把手内空間に収納することが可
能になった。
【0034】ちなみに、ヒータ抵抗値が常温で39Ω、
3 =332Ω、ゼロクロスパルスの電圧24V、パル
ス時間幅100μSecの場合、制御回路全体に要する電
力は0.0155Wとなった。そしてこの場合、直流電
源回路内に必要なデカップリングコンデンサの容量がゼ
ロクロスパルス測定方式を用いない場合100μFと大
形であったのに比べ、その百分の一の1μFとなって非
常に小形化された。
【図面の簡単な説明】
【図1】は本発明の基本的構成図である。
【図2】は本発明のヒータ部9を着脱自在とした構成図
である。
【図3】は本発明の一実施例を示す回路図である。
【図4】はヒータ6の抵抗値RH の温度特性図を例示す
る。
【図5】は図3に示す実施例の作用説明図であって、正
常時(A)(B)と、異常時(C)の各部の波形図を示
す。
【図6】は図3のトリガ禁止回路11の変形例を示す回
路図である。
【図7】は本発明実施例の外観斜視図である。
【図8】は本発明実施例の試験データを示す図である。
【図9】は本発明の解決課題を説明するための仮想的従
来例の回路図である。
【符号の説明】
1A,1B・・・・本体部の直流電源入力端子 3・・・・ゼロクロスパルス発生回路 4・・・・本体部の回路 5・・・・サイリスタ(制御端子付スイッチング素子) 6・・・・ヒータ 7・・・・調整用抵抗 8A,8B,8C・・・・接続用三端子 9・・・・ヒータ部 10・・・・第三の回路 11・・・・トリガ禁止回路 12・・・・本体(把手) 13・・・・電源コード 14・・・・三端子コネクタ 15・・・・固着用ねじ 17・・・・温度設定器(VR) 18・・・・棒状ヒータ 19・・・・円柱状ヒータ 20・・・・板状ヒータ 21・・・・三端子コネクタプラグ 22・・・・固着用リング

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 測定用電源(P,Q)間に接続される温
    度測定用ブリッジ回路が、上記測定用電源(P,Q)間
    に接続された抵抗直列回路(RA +RB )よりなる第一
    の回路と、温度センサを兼ねた電気ヒータ(6)と抵抗
    (R3 )およびヒータ駆動電圧が測定用電源回路へ印加
    されることを阻止するダイオード(D 3 )の直列回路よ
    りなる第二の回路と、上記測定用電源(P,Q)の一端
    から抵抗(R5 )を通して、アノード側が共通接続され
    た2個のダイオード(D1,2)を接続し、その2個の
    うちの一方のダイオード(D2 )のカソード側を上記第
    二の回路の電気ヒータ(6)と抵抗(R3 )の接続点に
    接続し、他方のダイオード(D1 )のカソード側を抵抗
    (R4 )を通して上記測定用電源(P,Q)の他端に接
    続してなる第三の回路を有し、交流電源から上記電気ヒ
    ータ(6)へヒータ駆動電流を供給する制御端子付スイ
    ッチング素子と、上記第一の回路の直列回路(RA +R
    B )の中間から導出される基準電圧(EREF )と上記第
    三の回路のダイオード(D1 )のカソード側に導出され
    る測定電圧(Es2)の大小関係を検知して上記制御端子
    付スイッチング素子のオンオフを制御するオンオフ回路
    を有する、ヒータの温度制御装置。
  2. 【請求項2】 上記第二の回路の少くとも上記電気ヒー
    タ(6)抵抗(R3)を、上記第三の回路に対し、着脱
    自在とする三端子接続手段を有する、請求項1に記載の
    ヒータの温度制御装置。
  3. 【請求項3】 上記三端子接続手段により一個の本体部
    に対し着脱自在のヒータ部を複数個有し、各ヒータ部の
    上記抵抗(R3 )の抵抗値が、ヒータの抵抗値(RH
    に対し、所定比に予め調整されている、請求項2に記載
    のヒータの温度制御装置。
  4. 【請求項4】 上記電気ヒータ(6)を駆動する交流電
    源のゼロクロスを検出するゼロクロスパルス発生回路の
    出力により、上記測定用電源および上記オンオフ制御回
    路の電源を供給するよう構成された、請求項1、請求項
    2、または請求項3に記載のヒータの温度制御装置。
  5. 【請求項5】 上記ゼロクロスパルス発生回路の出力に
    より充電されるコンデンサ(C1 )と上記基準電圧(E
    REF )と上記測定電圧(Es2)の大小関係を比較するコ
    ンパレータ(A1 )と、そのコンパレータ(A1 )の出
    力側インピーダンスが高い(OFF)状態にあることを
    条件に上記コンデンサ(C1 )から上記制御端子付スイ
    ッチング素子の制御端子へトリガ電流を与えるコンデン
    サ放電回路を有する、請求項4に記載のヒータの温度制
    御装置。
  6. 【請求項6】 上記三端子接続手段により、本体部に対
    し着脱自在のヒータ部。
JP10807093A 1993-05-10 1993-05-10 ヒータの温度制御装置とその部分品 Pending JPH06324750A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10807093A JPH06324750A (ja) 1993-05-10 1993-05-10 ヒータの温度制御装置とその部分品

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10807093A JPH06324750A (ja) 1993-05-10 1993-05-10 ヒータの温度制御装置とその部分品

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06324750A true JPH06324750A (ja) 1994-11-25

Family

ID=14475125

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10807093A Pending JPH06324750A (ja) 1993-05-10 1993-05-10 ヒータの温度制御装置とその部分品

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06324750A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020529010A (ja) * 2017-07-27 2020-10-01 ワトロー エレクトリック マニュファクチュアリング カンパニー ヒータシステムの性能を測定及び制御するためのセンサシステム及び一体型ヒータ−センサ

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020529010A (ja) * 2017-07-27 2020-10-01 ワトロー エレクトリック マニュファクチュアリング カンパニー ヒータシステムの性能を測定及び制御するためのセンサシステム及び一体型ヒータ−センサ

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8680440B2 (en) Control circuit for controlling heating element power
KR100263595B1 (ko) 자기 교정 온도 조절기
GB2123991A (en) Heater control device
JPH01108615A (ja) 温度制御装置
US7746087B2 (en) Heating-control isolation-diode temperature-compensation
JPH06324750A (ja) ヒータの温度制御装置とその部分品
US5397874A (en) Electric automatic temperature control
JPH04271266A (ja) トライアックのトリガを制御する回路構成
KR200314177Y1 (ko) 휴대용 헤어 아이론
JPH0389425A (ja) リレー制御回路
JPH0254574B2 (ja)
JPS6012689A (ja) ヒ−タ駆動制御装置
JP2948217B1 (ja) ヒータ制御回路
JPH084677B2 (ja) コードレスアイロン
JPS62222858A (ja) サ−マルヘツドの電圧設定装置
JP3227745B2 (ja) 温度制御装置
JPS6355754B2 (ja)
JP2591178B2 (ja) コードレスアイロン
JPH08156245A (ja) インクジェットヘッド駆動電源回路
JP4052824B2 (ja) 定電力負荷装置
JP2772373B2 (ja) 熱式流量計
JPS6362875B2 (ja)
SU1737424A2 (ru) Устройство дл регулировани температуры
KR200246354Y1 (ko) 침구류용 온도 조절기
JPH01153198A (ja) コードレスアイロン