JPH063237A - ヤング率測定装置及びヤング率測定方法 - Google Patents

ヤング率測定装置及びヤング率測定方法

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JPH063237A
JPH063237A JP16622192A JP16622192A JPH063237A JP H063237 A JPH063237 A JP H063237A JP 16622192 A JP16622192 A JP 16622192A JP 16622192 A JP16622192 A JP 16622192A JP H063237 A JPH063237 A JP H063237A
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young
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Nobuhiko Onda
信彦 恩田
Hidetoshi Nogo
英俊 野吾
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Fujitsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、紙葉類のヤング率測定に適したヤ
ング率測定装置及びヤング率測定方法に関し、簡単な構
成でより正確なヤング率を測定できるヤング率測定装置
及びヤング率測定方法を提供することを目的とする。 【構成】 紙葉取付台21と押さえ板22により紙葉2
0を片持ち梁状に支持する。Z軸ステージ25、ロード
セル24、及び荷重印加部23よりなる荷重印加手段に
より、紙葉20に荷重を印加し、ロードセル24により
印加荷重を検出する。X軸ステージ28、レーザ変位計
27、及びX軸ステージ位置検出部39により、紙葉2
0の所定位置における撓み量を検出する。データ処理部
35は、紙葉20に荷重を印加しないときの紙葉20の
変位データと荷重を印加して撓ませたときの紙葉20の
変位データとの差から撓み量を計算して、ヤング率を算
出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はヤング率測定装置及びヤ
ング率測定方法に係り、特に紙葉類のヤング率測定に適
したヤング率測定装置及びヤング率測定方法に関する。
【0002】紙葉類搬送処理装置、例えば、現金自動支
払い機や現金自動入出金機、印刷装置等には、紙幣や印
刷用紙等の積み重なった紙葉類を一枚ずつ分離して紙葉
類搬送部に送り出すための繰り出し機構がある。繰り出
し機構における紙葉類の分離方法としては、紙葉類と繰
り出し機構の間に作用する摩擦力を利用するものが主流
となっている。
【0003】紙葉類が安定に繰り出されるための因子と
して、紙葉類と機構の間の摩擦係数と共に、紙葉類の曲
げ剛さが重要である。従って、紙葉類を安定に繰り出す
機構を開発するためには、紙葉類の曲げ剛さを知る必要
がある。曲げ剛さは紙のヤング率で定量化できるので、
紙葉類のヤング率を正確に簡便に測定するヤング率測定
装置及びヤング率測定方法の開発が必要とされている。
【0004】
【従来の技術】紙のヤング率の測定方法としては、振動
特性や超音波を利用した方法も提案されているが、最も
簡便で広く用いられている方法は、低速引っ張り試験で
得られる荷重−変位曲線の初期勾配から求める方法であ
る。
【0005】以下、引っ張り試験方法を文献「木村他:
“引っ張り試験からの紙のヤング率の実験的算出法”、
紙パ技協誌、第39巻第11号(1985)、p55−
60」から引用して述べる。
【0006】図6に従来の紙葉類のヤング率測定装置の
構成図を示し、同装置を用いた測定手順を以下に述べ
る。先ず、引っ張り試験機1のチャック2に測定する紙
葉3を取付ける。続いて、モータ制御部4からの指令で
モータ5を駆動してヘッド6を一定速度で上方向に引き
上げる。このときのヘッド6の変位(紙葉3の見掛けの
変形量)を、例えばモータ5に付けたエンコーダ7で検
出し、エンコーダカウンタ8でカウントして変位データ
9を得る。
【0007】一方、紙葉3に作用する荷重は、チャック
2とヘッド6間に取りつけたロードセル10で検出し、
ロードセルアンプ11で増幅して荷重データ12を得
る。荷重データ12と変位データ9を荷重−変位記録部
13で記録して、紙葉3の荷重−変形特性14を得る。
紙葉3のスパンを40mmと100mmにしたときの荷
重−変形特性の一例を図7に示す。
【0008】以下に、本装置を使用してヤング率を求め
る方法を説明する。ヘッド6の垂直変位(=見掛けの紙
葉3の変形量)Δdは、下記式に示すように、紙葉3
の実質的な変形量Δrと、測定装置に起因する変位Δs
との和で表されると仮定する。
【0009】Δd=Δr+Δs −−− ここで、試料の種類や厚さ、チャック2での固定圧力、
引張条件等が同じであるならば、Δsは実験毎に同じ値
をとると仮定する。紙葉3のスパンをrとすると、下記
式が成立する。
【0010】 (Δd/r)=(Δr+Δs)/r −−− 図7より、荷重と変形量の関係は非線形である。そこ
で、初期直線部分(荷重と変形量が比例関係にある領
域)に着目して、直線の勾配からある荷重に対する変形
量Δdを求める。次に、スパンを徐々に短くして引っ張
り試験を行い、横軸にスパン、縦軸にある荷重下での見
掛けの変形量をとると、r=0の時の外挿値からその荷
重下でのΔsが実験的に求まる。このΔsを用いて、ヤ
ング率は、下記式で求まる。
【0011】 E=(F/A)/((Δd−Δs)/r) −−− ここで、Aは紙葉3の断面積である。
【0012】上記の、従来の定速引っ張り試験で得られ
る荷重−変位曲線の初期勾配からヤング率を求める方法
では、下記のような問題があった。まず、引っ張り過程
での、チャックと紙葉間の滑り、紙葉のチャック部付近
の応力や歪みの異常分布の影響によって、紙葉のヤング
率が変化する。
【0013】また、荷重−変形特性は、図7のような曲
線になるので、初期勾配の直線の引き方によって算出さ
れるヤング率の値が変化する。また、試験機のノイズ等
によって直線部分が不明確となるおそれもある。
【0014】更に、測定装置に起因する変位Δsを補正
するため、少なくとも2〜3通りのスパンの試料に対し
て測定を繰り返す必要があり、測定時間がかかる。
【0015】上記の課題を解決する手段として、紙葉を
梁状に支持すると共に、紙葉の延在方向に対し垂直方向
に荷重を印加し、この荷重印加時における印加荷重と撓
み量に基づいて、紙葉のヤング率を求める方法が考えら
れる。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】上記の紙葉を梁状に支
持する測定方法によれば、測定装置の変位等に起因する
誤差を生じず、この誤差を補正するための操作も不要な
ため、ヤング率を正確にかつ簡便に測定することができ
る。
【0017】しかるに、この方法では、以下のような問
題点が有った。先ず、紙葉の表面は全くの平面ではなく
数μm〜十数μmの振幅でうねりがあり、紙葉を撓ませ
たときには撓み量にこのうねりが重畳され、うねり分だ
け測定誤差が生じる。このため、撓み量を基に求めるヤ
ング率に測定誤差が生じる。
【0018】また、紙葉を固定したときに、紙葉が水平
になっている保証がなく、ある角度傾いていたとする
と、紙葉を撓ませたときに撓み量に傾き分がオフセット
として加算又は減算され、傾き分だけ測定誤差が生じ
る。このため、撓み量を基に求めるヤング率に測定誤差
が生じる。
【0019】また、紙葉の撓み曲線の原点である支持点
を正確に検出することが難しく、ヤング率の測定誤差の
要因となる。
【0020】本発明は、上記の点に鑑みてなされたもの
で、簡単な構成でより正確なヤング率を測定できるヤン
グ率測定装置及びヤング率測定方法を提供することを目
的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】上記課題は、請求項1の
発明では、測定対象物を梁状に支持する支持手段と、測
定対象物の延在方向に対し垂直方向に荷重を印加する荷
重印加手段と、印加荷重を検出する印加荷重検出手段
と、測定対象物の所定位置における撓み量を検出する撓
み検出手段と、測定対象物に荷重を印加しないときの測
定対象物の変位データと荷重を印加して撓ませたときの
測定対象物の変位データとの差から撓み量を計算して撓
み曲線を求め、ヤング率を算出するデータ処理部とより
構成することにより解決される。
【0022】
【作用】請求項1の発明によれば、測定対象物表面のう
ねりの影響や、測定対象物を測定装置に取り付けたとき
の傾きの影響が、荷重を印加しないときの変位データと
荷重を印加したときの変位データの差を取ることにより
相殺され除去される。このため、測定対象物の正味の撓
み量を求めることができる。従って、撓み量をもとに算
出するヤング率には、測定対象物のうねりや傾きの影響
による誤差が生じない。
【0023】請求項2の発明によれば、前記データ処理
部は、測定対象物に荷重を印加しないときの測定対象物
の変位データと支持手段の変位データをそれぞれ直線近
似して両直線の交点から撓み曲線の原点を求めるため、
撓み曲線の原点を正確に求めることができる。従って、
撓み量を基に算出するヤング率には、撓み曲線の原点の
不正確さによる誤差は生じない。
【0024】
【実施例】図1は本発明の一実施例の構成図を示す。測
定対象物である紙葉20を長さrだけはみ出させて紙葉
取付台21に乗せ、上から押さえ板22で紙葉取付台2
1に固定する。押さえ板22は例えば、ネジで紙葉取付
台21に固定する。従って、紙葉20は、支持手段であ
る紙葉取付台21及び押さえ板22により片持ち梁状に
支持される。
【0025】荷重印加手段は、Z軸ステージ25、ロー
ドセル24、及び荷重印加部23とよりなる。荷重は、
荷重印加部23を先端に付けたロードセル24をZ軸ス
テージ25に乗せて、そのZ軸ステージ25を上方に移
動させて荷重印加部23で紙葉20の先端部を突き上げ
るようにして加える。
【0026】荷重印加部23の紙葉20に接する面は斜
面にして、紙葉20と線接触させ、荷重が紙葉20の最
先端部に加わるようにしてある。制御部36は、荷重検
出手段であるロードセル24に接続されたロードセルア
ンプ26の出力をモニターして、ロードセル24の出
力、即ち紙葉20に印加する荷重が設定値になるまで、
Z軸ステージ駆動部37によりZ軸ステージ25を上方
に移動する。
【0027】なお、紙葉20は押さえ板22及び紙葉取
付台21に片持ち梁状に支持されているため、ヤング率
測定に必要な所定の撓みを発生するのに要する印加荷重
は数十gfでよいので、ロードセル24には高感度のも
のを使用することができる。また、紙葉20に印加する
荷重が数十gfであるため、Z軸ステージ25、ロード
セル24、荷重印加部23、紙葉取付台21、押さえ板
22等を小型化できる。
【0028】撓み検出手段は、X軸ステージ28、レー
ザ変位形27、及びX軸ステージ位置検出部39とより
なる。紙葉20の撓み量は、レーザ変位計27で測定す
る。レーザビームのX方向へのスキャンは、紙葉取付台
21とZ軸ステージ25を載せたX軸ステージ28を、
制御部36がX軸ステージ駆動部38を介してX方向に
移動させて行う。
【0029】データ処理部35では、レーザ変位計27
により測定されて、変位表示部30を介して入力された
変位データと、X軸ステージ位置検出部39が出力する
X軸ステージの位置データとより、紙葉20の撓み曲線
を求め、これにより紙葉20のヤング率を算出する。
【0030】図2は、ヤング率の測定原理図を示す。先
端に集中荷重を受ける片持ち梁の撓み曲線は、撓み量z
が微小量で、撓み量の変化率である(dz/dx)2
(dz/dx)2 <<1の場合には、下記のの式で表
せる。
【0031】
【数1】
【0032】但し、Eはヤング率、Iは断面2次モーメ
ントである。ここで、Iは試料の寸法から決まる量、W
は設定荷重、rは試料の長さで、いずれも既知である。
従って、紙葉の撓み曲線を測定して、xとzが分かれ
ば、これらを式に代入して、ヤング率Eを求めること
ができる。
【0033】なお、紙葉20は自重で撓むので、この撓
みの影響が荷重を加えたときの撓みに対して無視できる
ように、試料長rを選定する必要がある。自重による撓
み量zは、単位長さ当たりの自重をqとすると、下記の
式で表せる。
【0034】
【数2】
【0035】次に、本発明において、紙葉20のうねり
と荷重を印加する前の傾きを除去する原理、紙葉20の
撓み曲線の原点29を求める原理を説明する。図3は紙
葉のうねりと傾きの除去の説明図を示す。
【0036】本発明では、紙葉20を撓ませる前と荷重
を印加して紙葉20を撓ませたときの2回、レーザビー
ムをスキャンして紙葉20と押さえ板22の変位データ
を測定する。図3で・印は荷重を印加する前の紙葉20
の変位データを示し、○印は荷重を印加して撓ませたと
きの紙葉20の変位データを示す。この両データの差分
をとれば、紙葉20に発生しているうねりや傾き等に起
因する変位量が相殺されるため、紙葉20の正味の撓み
量を求めることができる。
【0037】図4は紙葉20の撓み曲線の原点29を求
める原理の説明図を示す。撓ませる前の紙葉20は全体
としては平面と見なすとこができる。一方押さえ板22
の端面は、斜めに加工しておく。荷重を印加して撓ませ
る前にレーザビームをスキャンして紙葉20と押さえ板
22の変位データを測定し、紙葉20の部分の変位デー
タと、押さえ板22の部分の変位データをそれぞれ直線
近似すれば、両直線の交点は、紙葉20と押さえ板22
の境界となり、撓み曲線の原点29を特定することがで
きる。
【0038】次に、本実施例において制御部36の制御
のもとで行われる、ヤング率の測定手順について説明す
る。先ず、紙葉20に荷重を印加しない状態で、制御部
36は、X軸ステージ28をX軸ステージ駆動部38に
より移動させて、レーザ変位計27のレーザビームで押
さえ板22の端面上から紙葉20の先端までスキャンし
て、N個の(xi ,zi )の組を得る。ただし、xi
X軸ステージ位置検出部39が出力するX軸位置デー
タ、zi はレーザ変位計27で測定された変位データで
ある。制御部36の指令により、このN個の(xi ,z
i )の組は、データ処理部35に入力され、保持され
る。
【0039】なお、押さえ板22の端面の形状は設計で
既知であるので、任意のものでよいが、平面状にしてお
くと、測定した変位データを通るグラフ(この場合は直
線)を求める計算が簡単になる。また、端面は、45°
程度の勾配を持たせて、端面上に測定ポイントを多く取
れるようにする。
【0040】次に、制御部36の指令により、データ処
理部35は、押さえ板22部分の変位データを通る直線
Aの式と、紙葉20部分の変位データを通る直線Bの式
を求める。直線の式は、具体的には、最小2乗法で求め
る。この直線Aと直線Bの交点を求めて、原点O
(x0 ,z0 )とする。
【0041】次に、制御部36は、Z軸駆動部37によ
りZ軸ステージ28を移動させて、荷重印加部23で紙
葉20の先端部を突き上げる。ロードセルアンプ26の
出力、即ち、荷重が設定値になったら、Z軸ステージの
移動を停止する。
【0042】次に、制御部36は、X軸ステージ駆動部
38によりX軸ステージ28を移動させて、レーザ変位
計27のレーザビームで押さえ板22の端面上から紙葉
20の先端まで再度スキャンして、N個の(xi ,zi
* )の組を得る。ただし、x i は荷重を印加しないとき
のN個の(xi ,zi )のX軸位置データxi と同一と
する。制御部36の指令により、このN個の(xi ,z
i * )の組は、データ処理部35に入力され、保持され
る。
【0043】次に、上記のようにして得たデータから、
データ処理部35は、以下の式により、原点Oからの距
離Δxi と撓み量Δzi の組を求める。この演算処理に
より、紙葉20に発生しているうねりや傾き等の変位量
を相殺することができる。
【0044】Δxi =xi −x0 Δzi =zi * −zi ただし、Δxi ≧0の部分についてだけ計算する。
【0045】次に、データ処理部35は、(Δxi ,Δ
i )を通る撓み曲線式を求めて、x3 の係数=W/
(6EI)の値からヤング率Eを求める。より具体的に
は、最小2乗法を用いて、下記の式によりヤング率E
を計算する。
【0046】
【数3】
【0047】データ処理部35は、撓みのデータ(Δx
i ,Δzi )、撓み曲線、ヤング率E等の測定結果を、
記録装置等により出力する。本方法で求められた撓みの
データ(Δxi ,Δzi )(図5の◇印)と、撓み曲線
(図5の実線)を図5に示す。試料の全長(4.8m
m)にわたって撓みのデータと撓み曲線は、よく一致し
ていることがわかる。ヤング率は5.5GPaとなる。
【0048】上記のように、本実施例では、紙葉20表
面のうねりの影響や、紙葉20を測定装置に取り付けた
ときの傾きの影響を除去して、正味の撓み量を求めるこ
とができる。従って、撓み量をもとに算出するヤング率
に、紙葉20のうねりや傾きの影響による誤差が生じる
ことを防ぐことができ、より正確にヤング率を測定する
ことができる。
【0049】また、データ処理部35が、紙葉20に荷
重を印加しないときの紙葉20の変位データと押さえ板
22の変位データをそれぞれ直線近似して、両直線の交
点から撓み曲線の原点29を求めるため、撓み曲線の原
点29を正確に求めることができる。従って、撓みを基
に算出するヤング率に、撓み曲線の原点29の不正確さ
による誤差が生じることを防ぐことができ、より正確に
ヤング率を測定することができる。
【0050】なお、手動のX軸ステージ、Z軸ステージ
を用いて、データ処理部35への位置データ、変位デー
タの入力の指示、ヤング率の算出等の指示を手動で行う
構成とすることも可能である。
【0051】また、本実施例では、紙葉20を片持ち梁
として支持し、荷重を印加する構成であるが、両持ち梁
等の片持ち梁以外の方法で紙葉20を支持する構成とす
ることも可能である。
【0052】なお、本発明においては、測定対象物は紙
葉類に限定されるものではなく、金属や木材等の他の素
材についても同様の方法でヤング率を測定することがで
きる。
【0053】
【発明の効果】上述の如く、請求項1の発明によれば、
紙葉表面のうねりの影響や、紙葉を測定装置に取り付け
たときの傾きの影響を除去して、正味の撓み量を求めて
いるので、より正確なヤング率を測定することができ
る。
【0054】請求項2の発明によれば、紙葉の撓み曲線
の原点は、紙葉を撓ませる前の支持手段の変位データと
紙葉の変位データをそれぞれ直線近似して両直線の交点
から求めており、正確に定めることができるため、より
正確なヤング率を測定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の構成図である。
【図2】ヤング率の測定原理図である。
【図3】紙葉のうねりと傾きの除去の説明図である。
【図4】紙葉の撓み曲線の原点を求める原理の説明図で
ある。
【図5】撓みと撓み曲線の例を示す図である。
【図6】従来のヤング率測定装置の構成図である。
【図7】従来装置による荷重−変形特性の例を示す図で
ある。
【符号の説明】
20 紙葉 21 紙葉取付台 22 押さえ板 23 荷重印加部 24 ロードセル 25 Z軸ステージ 26 ロードセルアンプ 27 レーザ変位計 28 X軸ステージ 29 原点 30 変位表示部 35 データ処理部 36 制御部 37 Z軸ステージ駆動部 38 X軸ステージ駆動部 39 X軸ステージ位置検出部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 測定対象物(20)を梁状に支持する支
    持手段(21、22)と、 測定対象物(20)の延在方向に対し垂直方向に荷重を
    印加する荷重印加手段(23、24、25)と、 印加荷重を検出する印加荷重検出手段(24)と、 該測定対象物の所定位置における撓み量を検出する撓み
    検出手段(27、28、39)と、 該測定対象物(20)に荷重を印加しないときの測定対
    象物(20)の変位データと荷重を印加して撓ませたと
    きの該測定対象物(20)の変位データとの差から求め
    られる撓み量に基づきヤング率を算出するデータ処理部
    (35)とを具備することを特徴とするヤング率測定装
    置。
  2. 【請求項2】 前記データ処理部(35)は、前記撓み
    量により求めた撓み曲線からヤング率を算出し、且つ、
    該測定対象物(20)に荷重を印加しないときの該測定
    対象物(20)の変位データと該支持手段(21、2
    2)の変位データをそれぞれ直線近似して両直線の交点
    から撓み曲線の原点を求めることを特徴とする請求項1
    記載のヤング率測定装置。
  3. 【請求項3】 前記支持手段(21、22)は、取付台
    (21)と前記測定対象物(20)を上から該取付台
    (21)に押さえて撓み曲線の原点にて支持する押さえ
    板(22)とからなり、該押さえ板(22)は撓み曲線
    の原点付近の端面が斜面で形成されていることを特徴と
    する請求項2記載のヤング率測定装置。
  4. 【請求項4】 測定対象物(20)を支持手段(21、
    22)により梁状に支持し、測定対象物(20)に荷重
    を印加しないときの該測定対象物(20)の所定位置に
    おける変位データと、該測定対象物(20)の延在方向
    に対し垂直方向に荷重を印加して撓ませたときの該測定
    対象物(20)の所定位置における変位データとの差か
    ら撓み量を計算して撓み曲線を求め、ヤング率を算出す
    ることを特徴とするヤング率測定方法。
  5. 【請求項5】 撓み曲線の原点は、前記測定対象物(2
    0)に荷重を印加しないときの該測定対象物(20)の
    変位データと、前記支持手段(21、22)の変位デー
    タをそれぞれ直線近似して、両直線の交点から求めるよ
    うにしたことを特徴とする請求項4記載のヤング率測定
    方法。
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JP2012015085A (ja) * 2010-06-29 2012-01-19 Hyundai Motor Co Ltd 燃料電池用気体拡散層の曲げ剛性の非破壊間接測定装置及び方法
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