JPH05322723A - 弾塑性破壊じん性値計測方法 - Google Patents

弾塑性破壊じん性値計測方法

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JPH05322723A
JPH05322723A JP12877292A JP12877292A JPH05322723A JP H05322723 A JPH05322723 A JP H05322723A JP 12877292 A JP12877292 A JP 12877292A JP 12877292 A JP12877292 A JP 12877292A JP H05322723 A JPH05322723 A JP H05322723A
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JP
Japan
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load
displacement
opening displacement
test piece
opening
Prior art date
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Pending
Application number
JP12877292A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Uno
博 宇野
Nobumasa Ichikawa
順正 市川
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Saginomiya Seisakusho Inc
Original Assignee
Saginomiya Seisakusho Inc
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  • Investigating Strength Of Materials By Application Of Mechanical Stress (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 弾塑性破壊じん性値計測方法において、除荷
コンプライアンス法を採用することにより3点曲げ試験
片による弾塑性破壊じん性値の計測を一本の試験片によ
って行い自動化を可能にすると共に、材料が変形しても
正確なコンプライアンス計測を可能にする。 【構成】 3点曲げ試験片の開口変位を計測する開口変
位検知手段によって検知した開口変位量が所定値となる
ように試験片に負荷した後、荷重を僅かに除荷する。そ
の際の荷重と開口変位の変化を検知して得られる荷重−
開口変位曲線の傾きによりコンプライアンスを記録す
る。この操作を開口変位量を順次変化させて何回か繰り
返して一本の試験片について求めた開口変位に対する一
連のコンプライアンスから計算によってき裂成長量を求
める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は弾塑性破壊じん性値計測
方法に係り、特に、3点曲げ試験片においてき裂進展が
開始するJ積分値であるJ1Cを求めるようにした弾塑性
破壊じん性値計測方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、3点曲げ試験片を使用したJ1C
験には、図4に示すような治具が用いられている。同図
において、予き裂が中央部の一側に開口するように付与
された試験片TPは予き裂が下方を向くように一対の支
持ローラ11を介して支持台12上に支持される。予き
裂が付与された試験片TPへの負荷は、負荷ロッド13
の下端に取り付けた負荷ローラ14によって支持ローラ
11のスパン中央に付与される。支持台12と負荷ロッ
ド13には、負荷ローラ14の変位を測定するクリップ
・ゲージ15を装着するためのクリップ・ゲージ装着治
具16が取り付けられている。
【0003】なお、試験中に支持台12上の支持ローラ
11の回転移動を可能とすることにより、試験片TPと
支持ローラ11間の摩擦の影響を除去できるようにして
いる。支持台12及びローラ11,14の材料として
は、接触面に塑性変形を生じないような硬度を有する鋼
が好ましく使用される。
【0004】ところで、図4の治具による3点曲げ試験
片のJ1C試験では、所定の変位まで負荷した複数の試験
片について、荷重−荷重線変位関係からJを決定し、実
測したき裂長さ増分Δaに対して打点する。このことに
よって、図5に示すように、材料のΔaが見掛けのき裂
長さ増分であるき裂先端鈍化直線と、Δaが見掛けのき
裂長さ増分及び真(破壊)のき裂長さ増分の和である安
定破壊抵抗曲線(R曲線)とからなるJ−Δa関係を求
める。そして、規定した条件が満足されているときに
は、鈍化直線とR曲線との交点から弾塑性破壊じん性J
1Cを求める。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述した従来
の方法では、多数本の試験片を使用し、電子顕微鏡でス
トレッチ・ゾーンを観測してΔaを実測する必要があ
り、自動化を図る上で問題があった。
【0006】そこで、一本の試験片の使用によってJ1C
値計測を行うことができ、一般にコンパクト試験片を使
用した試験において採用されている除荷コンプライアン
ス法を3点曲げ試験片のJ1C値計測に適用することが考
えられる。この除荷コンプライアンス法では荷重と変位
からコンプライアンスを求めてき裂長さを計測するが、
上述した治具の構造上、材料を加圧するために少なくと
も3点以上のローラ接触部があり、材料が比較的柔らか
いアルミ合金などの場合には、各接触部において試験片
が変形して凹むようになる。このため、クリップ・ゲー
ジによる負荷ローラ14の変位の値の計測が不正確にな
る。
【0007】ところで、除荷コンプライアンス法は、き
裂先端部の状態を示すR曲線を求めるために、除荷コン
プライアンスにより見掛け上のき裂進展量の計測を行う
手法であるので、上記変形の発生によって正確なコンプ
ライアンス計測が困難になり、引いてはき裂長さを正確
に求めることができないという問題が生じるようにな
る。
【0008】よって本発明は、上述した従来の問題点に
鑑み、除荷コンプライアンス法を採用することにより3
点曲げ試験片による弾塑性破壊じん性値の計測を一本の
試験片によって行い自動化を可能にすると共に、材料が
変形しても正確なコンプライアンス計測を可能にする弾
塑性破壊じん性値計測方法を提供することを目的として
いる。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明により成された弾塑性破壊じん性値計測方法は、
3点曲げ試験片においてき裂進展が開始するJ積分値で
あるJ1Cを求めるための弾塑性破壊じん性値計測方法に
おいて、3点曲げ試験片の開口変位を計測する開口変位
検知手段によって検知した開口変位量が所定値となるよ
うに試験片に負荷した後、荷重を僅かに除荷し、その際
の荷重と開口変位の変化を検知して得られる荷重−開口
変位曲線の傾きによりコンプライアンスを記録し、この
操作を開口変位量を順次変化させて何回か繰り返して一
本の試験片について求めた開口変位に対する一連のコン
プライアンスから計算によってき裂成長量を求め、開口
変位が所定値となったときの荷重作用点の荷重と変位量
によって記録した荷重−変位曲線により各点におけるき
裂成長量とJ積分との関係をプロットしてR曲線を得る
ことを特徴としている。
【0010】上記目的を達成するため本発明により成さ
れた弾塑性破壊じん性値計測方法は、3点曲げ試験片に
おいてき裂進展が開始するJ積分値であるJ1Cを求める
ための弾塑性破壊じん性値計測方法において、3点曲げ
試験片の荷重作用点の変位量が所定値となるように試験
片に負荷した後、荷重を僅かに除荷し、その際の試験片
の開口変位を計測する開口変位検知手段によって検知し
た開口変位量と荷重の変化を検知して得られる荷重−開
口変位曲線の傾きによりコンプライアンスを記録し、こ
の操作を開口変位量を順次変化させて何回か繰り返して
一本の試験片について求めた開口変位に対する一連のコ
ンプライアンスから計算によってき裂成長量を求め、荷
重作用点の荷重と変位量によって記録した荷重−変位曲
線により各点におけるき裂成長量とJ積分との関係をプ
ロットしてR曲線を得ることを特徴としている。
【0011】上記3点曲げ試験片の開口変位を計測する
開口変位検知手段が光学的変位検出手段からなることを
特徴としている。
【0012】
【作用】上記方法によれば、3点曲げ試験片の開口変位
を計測する開口変位検知手段によって検知した開口変位
量と荷重の変化を検知して得られる荷重−開口変位曲線
の傾きによりコンプライアンスを記録し、この操作を開
口変位量を順次変化させて何回か繰り返して一本の試験
片について求めた開口変位に対する一連のコンプライア
ンスから計算によってき裂成長量を求めるようにしてい
るので、3点曲げ試験片が荷重作用点や支持点で変形が
生じても、開口変位、荷重作用点の変位の何れの制御の
場合において、各点におけるき裂成長量を正確に求める
ことができるようになり、J積分に多少の誤差があって
も所望のR曲線を得ることができる。
【0013】また、3点曲げ試験片の開口変位を計測す
る開口変位検知手段に非接触の光学的変位検出手段を使
用しているので、試験片に特別な加工を施すことが必要
ない。
【0014】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図1は本発明による弾塑性破壊じん性値計測方法
を実施するための治具の一例を示し、同図において、上
述した従来の方法を実施する図4の装置と同一の部分に
は同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
【0015】図1の装置においては、3点曲げ試験片T
Pの予き裂の開口にエッジ部を設け、ここに開口の変位
(COD)を測定するCOD計測専用の開口変位計とし
てのクリップ・ゲージ20が装着されている。
【0016】この構成の治具を使用して行うJ1C試験方
法について以下説明する。先ず、3点曲げ試験片TPを
図示のようにセットし、クリップ・ゲージ20により検
知した開口変位が所定値COD1 となるように荷重ロッ
ト13を押し下げて試験片TPに負荷した後、荷重を僅
かに除荷し、その際に荷重ロット13に直列に挿入した
図示しない荷重センサによって荷重を、クリップ・ゲー
ジ20によって開口変位をそれぞれ検知して図2に実線
で示すような荷重−開口変位曲線の傾きα1 (コンプラ
イアンス)を十分な感度で記録する。
【0017】その後、開口変位が所定値COD2 となる
ように再負荷し、この操作を何回か繰り返すと、一本の
試験片から開口変位COD1 ,COD2 ……に対する一
連のコンプライアンスα1 ,α2 ……が得られる。この
コンプライアンスから計算によってき裂成長量Δa1
Δa2 ……を求める。
【0018】一方、上記開口変位が所定値COD1 とな
ったときの荷重ロット13の荷重Fと変位量D1 によっ
て図2に点線で示すような荷重−変位曲線も記録する。
そして、各点におけるき裂成長量と点線の荷重−変位曲
線のJ積分との関係をプロットすることでR曲線を得
る。
【0019】上述した治具では、3点曲げ試験片TPに
は、その開口変位を計測するためにクリップ・ゲージ2
0を使用しているので、その装着のために3点曲げ試験
片TPの開口Kにエッジ部Eを加工する必要があるが、
このようなエッジ部Eの加工を必要としないようにする
には、図3に示すような構成が有効である。
【0020】すなわち、支持台12上に支持ローラ11
を介して支持した3点曲げ試験片TPの予き裂と対向す
るようにCCD2次元イメージセンサ又は1次元受光イ
メージセンサなどの光学的変位検出装置30を配し、予
き裂のCOD量を読み取るようにしている。
【0021】なお、上述の実施例では、荷重ロット13
の制御は予き裂のCOD値を目標にして行っているが、
荷重ロット13の変位量ΔDを目標として制御を行うよ
うにしてもよい。
【0022】因みに、荷重ロット13の変位量ΔDと開
口変位の関係は次式によって表される。 ΔD=(σ/E)・S・V(a/b) ここで、σは応力、Eはヤング率、Sは支持ローラ間の
スパンであり、V(a/b)はa/bをXで表すと、下
式によって表されるものである。 V(a/b)=〔X/(1−X)〕・〔A−BX+CX
2 −DX3 〕 ここで、aはき裂長、bは板厚、A、B、C、Dは係数
である。
【0023】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、除
荷コンプライアンス法を採用して一本の試験片によって
試験を行っていて自動化が可能になる他、3点曲げ試験
片が荷重作用点や支持点で変形が生じても、各点におけ
るき裂成長量を正確に求めることができるようになり、
材料が変形しても正確なコンプライアンス計測が可能に
なり、精度の高い破壊じん性値J1Cの計測を行うことが
できる。
【0024】特に、非接触の光学的変位検出手段を使用
することで、試験片に特別な加工を施すことを必要なく
し、コストアップを招かないようにしている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による弾塑性破壊じん性値計測方法を実
施する治具の一例を示す図である。
【図2】図1の治具によって得られる荷重−荷重作用点
変位曲線及び荷重−開口変位曲線を示すグラフである。
【図3】本発明による弾塑性破壊じん性値計測方法を実
施する治具の他の例を示す図である。
【図4】従来の方法において使用されていた治具の一例
を示す図である。
【図5】J1Cを決定するために使用する鈍化直線とR曲
線を示すグラフである。
【符号の説明】
TP 3点曲げ試験片 K 開口 20 開口変位検知手段(クリップ・ゲージ)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 3点曲げ試験片においてき裂進展が開始
    するJ積分値であるJ1Cを求めるための弾塑性破壊じん
    性値計測方法において、 3点曲げ試験片の開口変位を計測する開口変位検知手段
    によって検知した開口変位量が所定値となるように試験
    片に負荷した後、荷重を僅かに除荷し、 その際の荷重と開口変位の変化を検知して得られる荷重
    −開口変位曲線の傾きによりコンプライアンスを記録
    し、 この操作を開口変位量を順次変化させて所定回数繰り返
    して一本の試験片について求めた開口変位に対する一連
    のコンプライアンスから計算によってき裂成長量を求
    め、 開口変位が所定値となったときの荷重作用点の荷重と変
    位量によって記録した荷重−変位曲線により各点におけ
    るき裂成長量とJ積分との関係をプロットしてR曲線を
    得ることを特徴とする弾塑性破壊じん性値計測方法。
  2. 【請求項2】 3点曲げ試験片においてき裂進展が開始
    するJ積分値であるJ1Cを求めるための弾塑性破壊じん
    性値計測方法において、 3点曲げ試験片の荷重作用点の変位量が所定値となるよ
    うに試験片に負荷した後、荷重を僅かに除荷し、 その際の試験片の開口変位を計測する開口変位検知手段
    によって検知した開口変位量と荷重の変化を検知して得
    られる荷重−開口変位曲線の傾きによりコンプライアン
    スを記録し、 この操作を開口変位量を順次変化させて所定回数繰り返
    して一本の試験片について求めた開口変位に対する一連
    のコンプライアンスから計算によってき裂成長量を求
    め、 荷重作用点の荷重と変位量によって記録した荷重−変位
    曲線により各点におけるき裂成長量とJ積分との関係を
    プロットしてR曲線を得ることを特徴とする弾塑性破壊
    じん性値計測方法。
  3. 【請求項3】 前記3点曲げ試験片の開口変位を計測す
    る開口変位検知手段が光学的変位検出手段からなること
    を特徴とする請求項1又は2記載の弾塑性破壊じん性値
    計測方法。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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