JPH0632291U - 氷海船舶用氷片浮上促進装置 - Google Patents

氷海船舶用氷片浮上促進装置

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JPH0632291U
JPH0632291U JP7359692U JP7359692U JPH0632291U JP H0632291 U JPH0632291 U JP H0632291U JP 7359692 U JP7359692 U JP 7359692U JP 7359692 U JP7359692 U JP 7359692U JP H0632291 U JPH0632291 U JP H0632291U
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研 吉海
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石川島播磨重工業株式会社
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  • Aerodynamic Tests, Hydrodynamic Tests, Wind Tunnels, And Water Tanks (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 船底部に潜り込んだ氷片を船側方向へスムー
スに排出する。 【構成】 船体1のビルジ部2aに取り付けられている
ビルジキール3の下側に、適宜大きさの孔6aを有する
案内板6を取り付ける。案内板6はビルジ部2aから船
底傾斜の延長線上となるように配置して、ビルジキール
3の張出し先端辺部3aを案内板6でなくすようにす
る。氷片5は船底の傾斜面に沿って浮上した後、案内板
6に沿ってスムースに船側に移動させられて排出され
る。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は氷海域を航行する氷海船舶のために用いる氷片浮上促進装置に関する ものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の氷海船舶では、図3及び図4(イ)に示す如く、船体1中央部分の船側 外板2の船首部から船尾部にかけてのビルジ部2aに、船長の約1/3の長さと し且つ適宜幅の平板状としたビルジキール3を直角方向に出張るように突設させ て海水4中に没入させ、船舶航行時に発生する船舶の動揺を軽減するようにして いる。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
ところが、上記従来の氷海船舶のビルジキール3は板を張り出させたものであ るため、氷海域を航行する場合に、図4(ロ)に示す如く船体1のビルジ部2a に潜り込んだ氷片5が、船底傾斜に沿って船側方向へ浮き上がろうとするとき、 上記のビルジキール3が該氷片5の浮上を阻止してしまうので、ビルジキール3 の下側に溜まることがある。ビルジキール3の下側に溜まった氷片5は該ビルジ キール3の下面に沿ってそのまま船尾方向へ流れてゆき、船体1の推進部である プロペラ部に流入し、プロペラ翼と干渉してプロペラ翼の損傷を引き起こしてし まうこと、又、プロペラ翼と船体1間に氷片5が詰まった場合はアイストルクを 増大させて、船体1のシャフト、軸受、減速機及び主機関の損傷を引き起こして しまうこと、等の問題があった。
【0004】 そこで、本考案は、船体1のビルジ部2aに取り付けられているビルジキール 3の減揺効果を損うことなく、ビルジ部2aに潜り込んだ氷片5をスムースに船 側へ排出できるようにしようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本考案は、上記課題を解決するために、船体のビルジ部に船首部から船尾部に かけて取り付けられているビルジキールの張出し先端辺部とビルジ部との間に、 船底の傾斜面の延長線上となるように配した案内板をビルジキールの長手方向の 全長にわたって取り付け、且つ該案内板に海水は通すが氷片は通過させない大き さの孔を多数設けてなる構成とする。
【0006】
【作用】
ビルジキールの張出し先端辺部とビルジ部とを、船底傾斜に沿って取り付けた 孔あきの案内板で塞ぐことにより、船底傾斜に沿って船側方向へ浮き上がろうと する氷片はビルジキールの下側には入り込むことなく、案内板によってスムース に船側方向へ浮き上がらせて排出させることができる。
【0007】
【実施例】
以下、図面に基づき本考案の実施例を説明する。
【0008】 図1及び図2は本考案の一実施例を示すもので、図3及び図4に示した従来の 場合と同様に、氷海船舶の船体1の船側外板2のビルジ部2aにビルジキール3 を取り付けた構成において、上記ビルジキール3の張出し先端辺部3aとビルジ 部2aとの間に、海水4等は通すが氷片5は通過させない適宜大きさの孔6aが 全面にわたり設けてある案内板6を、船底傾斜の延長線上となるように配置して 、ビルジキール3とビルジ部2aに一体的に取り付け、ビルジキール3の下側に 、長手方向の全長にわたって孔あきの案内板6が取り付けられているようにする 。
【0009】 今、氷海船舶が氷海域を航行すると、船底中心線付近に潜り込んだ氷片5は、 船底の傾斜面に沿って船側へ浮き上がろうとするが、ビルジキール3の下側に氷 片5が通過できない大きさの孔6aが全面に設けてある案内板6が設けてあるの で、従来の氷海船舶のようにビルジキール3の下側に氷片5が溜まることがなく 、案内板6に沿ってスムースに船側へ浮上して移動することにより排出すること ができる。この際、案内板6の孔6aによりビルジキール3の下面側には海水4 が自由に出入りするのでビルジキール3の減揺効果を損うことはない。
【0010】 なお、本考案は上記実施例のみに限定されるものではなく、本考案の要旨を逸 脱しない範囲内で種々変更を加え得ることは勿論である。
【0011】
【考案の効果】
以上述べた如く、本考案の氷海船舶用氷片浮上促進装置によれば、船体のビル ジ部に船首部から船尾部にかけて取り付けられているビルジキールの張出し先端 辺部とビルジ部との間に、船底の傾斜面の延長線上となるように配した案内板を ビルジキールの長手方向の全長にわたって取り付け、且つ該案内板に海水は通す が氷片は通過させない大きさの孔を多数設けてなる構成としてあるので、ビルジ キールの減揺効果を損うことなく、ビルジキール下面側に浮上して来る氷片を案 内板に沿ってスムースに船側方向へ移動させて排出することができ、船尾部のプ ロペラ部まで流入する氷片をなくし得られてプロペラ翼と氷片の干渉による損傷 を未然に防止し、プロペラ翼、軸系装置及び主機関を保護することができる、等 の優れた効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の氷海船舶用氷片浮上促進装置の一実施
例を示す概略断面図である。
【図2】図1の案内板の概要を示す平面図である。
【図3】船側外板にビルジキールを装着した船舶の側面
図である。
【図4】従来の氷海船舶のビルジ部にビルジキールが取
り付けてある状態を示すもので、(イ)は通常の海上航
行時の状態を示す断面図、(ロ)は氷海域を航行してい
る時に氷片がビルジキールの下側に溜る状態を示す断面
図である。
【符号の説明】
1 船体 2 船側外板 2a ビルジ部 3 ビルジキール 3a ビルジキールの張出し先端辺部 4 海水 5 氷片 6 案内板 6a 孔

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 船体のビルジ部に船首部から船尾部にか
    けて取り付けられているビルジキールの張出し先端辺部
    とビルジ部との間に、船底の傾斜面の延長線上となるよ
    うに配した案内板をビルジキールの長手方向の全長にわ
    たって取り付け、且つ該案内板に海水は通すが氷片は通
    過させない大きさの孔を多数設けてなることを特徴とす
    る氷海船舶用氷片浮上促進装置。
JP1992073596U 1992-09-29 1992-09-29 氷海船舶用氷片浮上促進装置 Expired - Lifetime JP2567842Y2 (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010052614A (ja) * 2008-08-29 2010-03-11 Shin Kurushima Dockyard Co Ltd ビルジキール
JP2018122710A (ja) * 2017-01-31 2018-08-09 三菱造船株式会社 減揺装置、及びこれを備えた船舶
WO2022244477A1 (ja) * 2021-05-19 2022-11-24 ジャパンマリンユナイテッド株式会社 砕氷船及び砕氷船の設計方法

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WO2022244477A1 (ja) * 2021-05-19 2022-11-24 ジャパンマリンユナイテッド株式会社 砕氷船及び砕氷船の設計方法
JP2022177987A (ja) * 2021-05-19 2022-12-02 ジャパンマリンユナイテッド株式会社 砕氷船及び砕氷船の設計方法

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JP2567842Y2 (ja) 1998-04-08

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