JPH06322233A - 硬化性樹脂組成物 - Google Patents

硬化性樹脂組成物

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JPH06322233A
JPH06322233A JP5114897A JP11489793A JPH06322233A JP H06322233 A JPH06322233 A JP H06322233A JP 5114897 A JP5114897 A JP 5114897A JP 11489793 A JP11489793 A JP 11489793A JP H06322233 A JPH06322233 A JP H06322233A
Authority
JP
Japan
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mol
resin composition
bisphenol
curable resin
phenol
Prior art date
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Pending
Application number
JP5114897A
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English (en)
Inventor
Toshihiko Kozutsumi
利彦 小堤
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Resonac Holdings Corp
Original Assignee
Showa Highpolymer Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 (A)ビスフェノール−A単独またはビスフ
ェノール−Aと他のフェノール類との混合フェノール類
と、ホルムアルデヒドとをアルカリ触媒の存在下で反応
させて得られるレゾール型フェノール樹脂および(B)
酸性リン酸エステルおよび/または亜リン酸エステルを
含む硬化性樹脂組成物。 【効果】 100℃以下の温度においても良好な硬化性
を示し、かつ、硬化物は耐変色性に優れている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、硬化性、耐変色性に優
れた硬化性樹脂組成物に関し、更に詳しくは、100℃
以下の温度においても良好な硬化性を有し、かつ、硬化
時の皮膜は極めて淡色となり、かつ、経日による変色も
少ないという特徴をもち、フェノール樹脂−繊維強化プ
ラスチック(以下、フェノールFRPという)の表面ゲ
ルコートとして有用な硬化性樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のフェノールとホルムアルデヒドよ
り合成されるレゾール型フェノール樹脂は一般に、硬化
させるためには130℃以上の加熱が必要とされる。そ
れ以下の温度で硬化させる場合にはベンゼンスルホン酸
等の強酸を添加し硬化させる方法があるが、これらの方
法で得られる硬化物は硬化時の着色、経日による変色が
極めて大きいという欠点を有している。
【0003】近年、燃焼特性に優れている点よりフェノ
ールFRPが種々検討されているが、この用途は作業上
100℃以下の温度で硬化する特性が必要であり、その
表面塗装には色変化、密着性の点よりポリエステル系樹
脂が用いられ、表面塗装に用いることのできるフェノー
ル系塗料は未だないのが現状である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、従来
技術の欠点を克服し、100℃以下の低温〜中温域にお
いても硬化速度が高く、かつ、ガラス、金属、プラスチ
ック等の基材に対して密着力に優れ、また、硬化膜の着
色変化が極めて小さく、かつ、フェノール樹脂が本来持
つ優れた燃焼特性を有する硬化性樹脂組成物を提供する
ことにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明によって、上記目
的を達成し得る硬化性樹脂組成物が提供される。すなわ
ち、本発明は、(A)ビスフェノール−A単独またはビ
スフェノール−A1モルに対して他のフェノール類を1
モル以下の割合で混合したフェノール類1モルとホルム
アルデヒド1〜8モルとをアルカリ触媒の存在下で反応
させて得られるレゾール型フェノール樹脂および(B)
酸性リン酸エステルおよび/または亜リン酸エステルを
含むことを特徴とする硬化性樹脂組成物に関する。
【0006】本発明において使用されるビスフェノール
−A以外の他のフェノール類としては、クレゾール、キ
シレノール、エチルフェノール、ブチルフェノール、ア
ミルフェノール、オクチルフェノール、ノニルフェノー
ル、フェニルフェノール、ビスフェノール−F等があげ
られる。他のフェノール類の使用量は、ビスフェノール
−A1モルに対して1モル以下である。他のフェノール
類の使用量が1モルを超えると、硬化性が悪く、硬化時
に着色したり、経日による変色が大きい欠点を有する。
【0007】本発明においてフェノール類と反応させる
ホルムアルデヒドの量としては、ビスフェノール−Aま
たはフェノール類1モルに対して1〜8モルであり、ホ
ルムアルデヒドの量を1モル未満で反応させた樹脂は硬
化性を全く示さず、また、8モルを超えて反応させた樹
脂は残存するアルデヒド濃度が高く、のちの作業環境を
悪化させ実用的でない。
【0008】また、アルカリ触媒としては、水酸化ナト
リウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物、水
酸化カルシウム、水酸化バリウム等のアルカリ土類金属
水酸化物等があげられ、のちの着色変化を十分に抑制す
るためにはレゾール型樹脂合成後に中和を行い、反応触
媒はその機能を消失させるか、もしくは、洗浄等により
除去することが好ましい。
【0009】その他のレゾール化触媒としてはアミン類
があげられるが、これらを用いて合成されるフェノール
樹脂は、硬化後の着色が極めて大きく好ましくない。
【0010】本発明において硬化剤として用いる酸性リ
ン酸エステル類としては、エチルアシッドホスフェー
ト、ブチルアシッドホスフェート、ブトキシエチルアシ
ッドホスフェート、2−エチルヘキシルアシッドホスフ
ェート、エチレングリコールアシッドホスフェート、β
−クロロアシッドホスフェート、トリフェニルアシッド
ホスフェート等があげられ、また、亜リン酸エステル類
としては、トリエチルホスファイト、トリフェニルホス
ファイト、ジフェニルハイドロゲンホスファイト、トリ
ス(2・4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト等
があげられる。これらは混合して使用してもよい。
【0011】硬化剤として用いる酸性リン酸エステルお
よび/または亜リン酸エステルの添加量としては、レゾ
ール型フェノール樹脂固形分100重量部に対して、3
〜50重量部、好ましくは5〜25重量部を用いる。硬
化剤の添加量が3重量部未満の場合は、十分な硬化物が
得られず、また、50重量部を超えた量を用いると皮膜
としての硬さが十分に得られず、硬化物特性が低下す
る。また、リン酸そのものを用いた場合は、皮膜が白濁
し実用的ではない。
【0012】
【作用】従来のフェノール樹脂/酸硬化剤の組合せによ
る硬化物は、硬化時の結合様式としてフェノール骨格の
2−4′位置のメチレン結合が多く生成し、このメチレ
ン位置に更に低分子フェノールが配位し、トリフェニル
メタン系の黄色〜赤色色素を生成する。一方、本発明に
おいては、その主骨格としてビスフェノール−Aを用い
ることによりこのトリフェニルメタン系の色素形成を阻
止し、かつ、酸性リン酸エステルまたは亜リン酸エステ
ルの脱色効果とあいまって淡色な均一皮膜を形成するも
のと推定される。
【0013】また、フェノールFRPゲルコートとして
用いる場合、裏打ちされるFRPも同様のフェノール樹
脂にて構成されるため、優れた密着力を有するものと考
えられる。
【0014】
【実施例】以下、実施例および比較例をあげて本発明を
更に詳細に説明する。なお、実施例および比較例中、
「部」、「%」は特に断わりのない限りそれぞれ「重量
部」、「重量%」を示す。
【0015】また、実施例および比較例中の試験方法
は、以下の通りである。
【0016】(1)硬化時間 硬化性樹脂組成物を60℃オーブン中に入れ、この組成
物が「完全に硬化する」までの時間を表す。ここで、
「完全に硬化する」基準は、この硬化物のバーコール硬
度が10以上になる点とした。
【0017】(2)色測定 硬化物の色については、ミノルタカメラ(株)社製・色彩
色差計、CR−200(反射モード)を用い測定し、表
示はCIE1931XYZ表色系(JIS Z8701
−1982)によるYxyモードとした。
【0018】実施例1 ビスフェノール−A228部(1モル)に37%ホルマリ
ン水溶液324.3部(4モル)を加え、50℃に加熱
し、触媒として水酸化ナトリウム0.8部(0.02モ
ル)を添加し、100℃にて1時間反応させた。。反応
終了後、硫酸1.96部(0.02モル)を添加し中和
した。
【0019】ここで生成した樹脂分100部に対してキ
シレン50部、ブタノール100部を加え、これらの混
合溶剤に生成樹脂分を抽出し、50℃で5回洗浄した。
その後共沸脱水を行い溶剤分を除去しビスフェノール−
A単独のレゾール型フェノール樹脂110部を得た。こ
の時の粘度は28000cps 、不揮発分80%、ガード
ナー色数1であった。
【0020】更に、このビスフェノール−A単独のレゾ
ール型フェノール樹脂100部に対して、トリフェニル
アシッドホスフェート15部を添加し、目的の硬化性樹
脂組成物を得た。
【0021】実施例2〜6および比較例1〜3 表1に示す配合で、実施例1と同様の方法でレゾール型
フェノール樹脂を合成し、更に、酸性リン酸エステルお
よび/または亜リン酸エステルを添加し硬化性樹脂組成
物を得た。
【0022】
【表1】
【0023】実施例1〜6および比較例1〜3で得られ
た硬化性樹脂組成物をそれぞれマイラーフィルム上に4
00〜500ミクロンの厚みになるように塗布し、60
℃2時間の熱処理を行い、硬化後マイラーフィルムより
剥離し、作製した硬化樹脂の試験結果を表2に示した。
【0024】
【表2】
【0025】更に、実施例1の硬化性樹脂組成物を用
い、マイラーフィルム上に300ミクロンの皮膜を形成
し、60℃2時間の硬化を行った後、フェノールFRP
を裏打ちし、フェノールゲルコート付きのフェノールF
RPを作製した。
【0026】この硬化性樹脂組成物の硬化皮膜とフェノ
ールFRPとの密着力は38kg/cm2(材料破壊・エルコ
密着力試験機)であり、また、JIS A−1321に
基づく燃焼試験では以下の通りであり、良好な結果を得
た。
【0027】tdθ(℃・分) 30 CA 10 残炎 (秒) 10 変形 なし 判定 難燃2級合格
【0028】
【発明の効果】本発明の硬化性樹脂組成物は、実施例の
結果から明らかなように、100℃以下の温度において
も良好な硬化性を示し、かつ、硬化物の耐変色性に優れ
ており、フェノールFRPの表面被覆材として極めて有
用である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)ビスフェノール−A単独またはビ
    スフェノール−A1モルに対して他のフェノール類を1
    モル以下の割合で混合したフェノール類1モルとホルム
    アルデヒド1〜8モルとをアルカリ触媒の存在下で反応
    させて得られるレゾール型フェノール樹脂、および
    (B)酸性リン酸エステルおよび/または亜リン酸エス
    テルを含むことを特徴とする硬化性樹脂組成物。
JP5114897A 1993-05-17 1993-05-17 硬化性樹脂組成物 Pending JPH06322233A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015048395A (ja) * 2013-08-30 2015-03-16 群栄化学工業株式会社 熱硬化性樹脂組成物及びレゾール型フェノール樹脂

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015048395A (ja) * 2013-08-30 2015-03-16 群栄化学工業株式会社 熱硬化性樹脂組成物及びレゾール型フェノール樹脂

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