JPH06322155A - ポリエステルシート及びそれからなる包装容器 - Google Patents
ポリエステルシート及びそれからなる包装容器Info
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- JPH06322155A JPH06322155A JP29127893A JP29127893A JPH06322155A JP H06322155 A JPH06322155 A JP H06322155A JP 29127893 A JP29127893 A JP 29127893A JP 29127893 A JP29127893 A JP 29127893A JP H06322155 A JPH06322155 A JP H06322155A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- sheet
- polyester
- mol
- bis
- hydroxyethoxyphenyl
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- Shaping Of Tube Ends By Bending Or Straightening (AREA)
- Polyesters Or Polycarbonates (AREA)
- Cartons (AREA)
- Wrappers (AREA)
- Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 透明で、かつ高温多湿度雰囲気中での寸法安
定性に優れた容器等を効率よく得る折り曲げ罫線入りポ
リエステルシート及びそれからなる包装容器を提供す
る。 【構成】 折り曲げ罫線入りのポリエステルシートにお
いて、該ポリエステルシートがテレフタル酸、又はその
エステル形成性誘導体を主成分とするジカルボン酸、及
び5〜15モル%のビス(4−β−ヒドロキシエトキシ
フェニル)スルホンを含むジオール成分又は5〜15モ
ル%の一般式 【化1】 (R1 は炭素数2〜4のアルキル基、R2 ,R3 ,R4
およびR5 は独立に水素または炭素数1〜4のアルキル
基)で示されるジヒドロキシ化合物を含むジオール成分
を含有するガラス転移温度が80℃以上のポリエステル
共重合体からなり、かつ該シートの密度が1.34g/
cm3 以下であることを特徴とするポリエステルシート。
定性に優れた容器等を効率よく得る折り曲げ罫線入りポ
リエステルシート及びそれからなる包装容器を提供す
る。 【構成】 折り曲げ罫線入りのポリエステルシートにお
いて、該ポリエステルシートがテレフタル酸、又はその
エステル形成性誘導体を主成分とするジカルボン酸、及
び5〜15モル%のビス(4−β−ヒドロキシエトキシ
フェニル)スルホンを含むジオール成分又は5〜15モ
ル%の一般式 【化1】 (R1 は炭素数2〜4のアルキル基、R2 ,R3 ,R4
およびR5 は独立に水素または炭素数1〜4のアルキル
基)で示されるジヒドロキシ化合物を含むジオール成分
を含有するガラス転移温度が80℃以上のポリエステル
共重合体からなり、かつ該シートの密度が1.34g/
cm3 以下であることを特徴とするポリエステルシート。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は折り曲げ罫線入りポリエ
ステルシート及びそれからなる包装容器に関する。更に
詳しくは透明で、かつ高温多湿度雰囲気中での寸法安定
性に優れた容器等を効率よく得る折り曲げ罫線入りポリ
エステルシート及びそれからなる包装容器に関する。
ステルシート及びそれからなる包装容器に関する。更に
詳しくは透明で、かつ高温多湿度雰囲気中での寸法安定
性に優れた容器等を効率よく得る折り曲げ罫線入りポリ
エステルシート及びそれからなる包装容器に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリエステル、特にポリエチレンテレフ
タレート(以下PETと記す)は、機械的特性,耐熱
性,耐薬品性,寸法安定性等が優れているために繊維,
フィルム,プラスチックとして広く利用されている。最
近、ポリエステルシートを素材として作られた成形物は
容易に成形可能でかつ良好な透明性,光沢,ガス透過性
を有するため、種々の商品包装のための容器等として利
用する試みがなされている。
タレート(以下PETと記す)は、機械的特性,耐熱
性,耐薬品性,寸法安定性等が優れているために繊維,
フィルム,プラスチックとして広く利用されている。最
近、ポリエステルシートを素材として作られた成形物は
容易に成形可能でかつ良好な透明性,光沢,ガス透過性
を有するため、種々の商品包装のための容器等として利
用する試みがなされている。
【0003】しかしながら、これらの包装容器は、従来
の塩化ビニール製の容器に比べて高温多湿度下では不安
定であってこの点を改善することが必要である。前記の
公知のPETから作られた包装容器は、ガラス転移温度
以下の温度であっても多湿度雰囲気中で長時間放置する
と変形する。例えば、輸出用家電品のブリスターケース
などは輸送時の船室内でしばしば認められる比較的高い
温度(60℃)及び湿度(90%RH)中に長時間放置
すると変形を起こすという欠点を有しており、その改善
が望まれていた。
の塩化ビニール製の容器に比べて高温多湿度下では不安
定であってこの点を改善することが必要である。前記の
公知のPETから作られた包装容器は、ガラス転移温度
以下の温度であっても多湿度雰囲気中で長時間放置する
と変形する。例えば、輸出用家電品のブリスターケース
などは輸送時の船室内でしばしば認められる比較的高い
温度(60℃)及び湿度(90%RH)中に長時間放置
すると変形を起こすという欠点を有しており、その改善
が望まれていた。
【0004】特開昭60−212325号公報には、P
ETから作られた包装容器をガラス転移温度よりも10
℃以上高く、溶融温度よりも30℃低い温度で熱固定し
て耐熱性を改良する方法が開示されているが、このよう
な熱固定を施しても高温多湿度下で長時間放置すると変
形を起こし、また経済的な観点からも熱固定する工程を
とらない方が好ましい。
ETから作られた包装容器をガラス転移温度よりも10
℃以上高く、溶融温度よりも30℃低い温度で熱固定し
て耐熱性を改良する方法が開示されているが、このよう
な熱固定を施しても高温多湿度下で長時間放置すると変
形を起こし、また経済的な観点からも熱固定する工程を
とらない方が好ましい。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
とするところは、前記のポリエステルシートの欠点をな
くし、高温多湿度下での耐熱性が塩化ビニール製容器と
同等で、かつ透明な包装容器を提供するにある。
とするところは、前記のポリエステルシートの欠点をな
くし、高温多湿度下での耐熱性が塩化ビニール製容器と
同等で、かつ透明な包装容器を提供するにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】すなわち、第1の本発明
は折り曲げ罫線入りのポリエステルシートにおいて、該
ポリエステルシートがテレフタル酸、又はそのエステル
形成性誘導体を主成分とするジカルボン酸、及び5〜1
5モル%のビス(4−β−ヒドロキシエトキシフェニ
ル)スルホンを含むジオール成分を含有するガラス転移
温度が80℃以上のポリエステル共重合体からなり、か
つ該シートの密度が1.34g/cm3 以下であることを
特徴とするポリエステルシート、及び該シートを折り曲
げ加工して得られるポリエステル包装容器に関するもの
である。
は折り曲げ罫線入りのポリエステルシートにおいて、該
ポリエステルシートがテレフタル酸、又はそのエステル
形成性誘導体を主成分とするジカルボン酸、及び5〜1
5モル%のビス(4−β−ヒドロキシエトキシフェニ
ル)スルホンを含むジオール成分を含有するガラス転移
温度が80℃以上のポリエステル共重合体からなり、か
つ該シートの密度が1.34g/cm3 以下であることを
特徴とするポリエステルシート、及び該シートを折り曲
げ加工して得られるポリエステル包装容器に関するもの
である。
【0007】又、第2の本発明は折り曲げ罫線入りのポ
リエステルシートにおいて該ポリエステルシートがテレ
フタル酸、又はそのエステル形成性誘導体を主成分とす
るジカルボン酸、及び5〜15モル%の一般式
リエステルシートにおいて該ポリエステルシートがテレ
フタル酸、又はそのエステル形成性誘導体を主成分とす
るジカルボン酸、及び5〜15モル%の一般式
【化2】 (R1 は炭素数2〜4のアルキル基、R2 ,R3 ,R4
およびR5 は独立に水素または炭素数1〜4のアルキル
基)で示されるジヒドロキシ化合物を含むジオール成分
を含有するガラス転移温度が80℃以上のポリエステル
共重合体からなり、かつ該シートの密度が1.34g/
cm3 以下であることを特徴とするポリエステルシート及
びシートを折り曲げ加工して得られる包装容器に関する
ものである。
およびR5 は独立に水素または炭素数1〜4のアルキル
基)で示されるジヒドロキシ化合物を含むジオール成分
を含有するガラス転移温度が80℃以上のポリエステル
共重合体からなり、かつ該シートの密度が1.34g/
cm3 以下であることを特徴とするポリエステルシート及
びシートを折り曲げ加工して得られる包装容器に関する
ものである。
【0008】ポリエステル重合体のジカルボン酸成分の
主成分としては、テレフタル酸又はそのエステル形成性
誘導体(例えば低級アルキルエステル等)であるが、そ
の他の成分としてイソフタル酸、2,6−ナフタレンジ
カルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸、1,5
−ナフタレンジカルボン酸、1,4−ナフタレンジカル
ボン酸等の芳香族ジカルボン酸が挙げられる。また、ジ
カルボン酸の一部をp−オキシ安息香酸等に置き換える
ことができる。
主成分としては、テレフタル酸又はそのエステル形成性
誘導体(例えば低級アルキルエステル等)であるが、そ
の他の成分としてイソフタル酸、2,6−ナフタレンジ
カルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸、1,5
−ナフタレンジカルボン酸、1,4−ナフタレンジカル
ボン酸等の芳香族ジカルボン酸が挙げられる。また、ジ
カルボン酸の一部をp−オキシ安息香酸等に置き換える
ことができる。
【0009】第1の本発明に用いるビス(4−β−ヒド
ロキシエトキシフェニル)スルホン以外のジオール成分
としては、エチレングリコール、シクロヘキサンジメタ
ノール、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加
体、ビスフェノールSのエチレンオキサイド付加体等が
挙げられるが、エチレングリコールが最も好ましい。
ロキシエトキシフェニル)スルホン以外のジオール成分
としては、エチレングリコール、シクロヘキサンジメタ
ノール、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加
体、ビスフェノールSのエチレンオキサイド付加体等が
挙げられるが、エチレングリコールが最も好ましい。
【0010】ポリエステル組成物中に含まれるビス(4
−β−ヒドロキシエトキシフェニル)スルホンの量は、
ジオール成分を100として5〜15モル%、好ましく
は5〜10モル%である。5モル%より少ないときはガ
ラス転移温度の低下が大きく十分な耐熱性の向上が見ら
れず、また15モル%より多いときは重合反応が進まず
樹脂粘度が上がらないため、溶融・成形操作によって強
靱なシートが得られないなど、PET本来の特性を失っ
てしまうためである。
−β−ヒドロキシエトキシフェニル)スルホンの量は、
ジオール成分を100として5〜15モル%、好ましく
は5〜10モル%である。5モル%より少ないときはガ
ラス転移温度の低下が大きく十分な耐熱性の向上が見ら
れず、また15モル%より多いときは重合反応が進まず
樹脂粘度が上がらないため、溶融・成形操作によって強
靱なシートが得られないなど、PET本来の特性を失っ
てしまうためである。
【0011】第2の本発明において、化2で表されるジ
ヒドロキシ化合物としては、9,9−ビス−(4−ヒド
ロキシエトキシフェニル)−フルオレン、9,9−ビス
−(4−ヒドロキシプロポキシフェニル)−フルオレ
ン、9,9−ビス−(4−ヒドロキシブトキシフェニ
ル)−フルオレン等があるが、特に9,9−ビス−(4
−ヒドロキシエトキシフェニル)−フルオレンが好まし
い。
ヒドロキシ化合物としては、9,9−ビス−(4−ヒド
ロキシエトキシフェニル)−フルオレン、9,9−ビス
−(4−ヒドロキシプロポキシフェニル)−フルオレ
ン、9,9−ビス−(4−ヒドロキシブトキシフェニ
ル)−フルオレン等があるが、特に9,9−ビス−(4
−ヒドロキシエトキシフェニル)−フルオレンが好まし
い。
【0012】9,9−ビス−(4−ヒドロキシエトキシ
フェニル)−フルオレンは、例えば9,9−ビス−(4
−ヒドロキシフェニル)−フルオレンにエチレンオキサ
イド(以下EOと記す。)を付加して得られる。この
際、フェノールの両水酸基にエチレンオキサイドが一分
子づつ付加した2EO付加体〔9,9−ビス−(4−ヒ
ドロキシエトキシフェニル)−フルオレン〕の他に、さ
らに数分子過剰に付加した、3EO付加体,4EO付加
体等の不純物が含まれる事がある。3EO,4EO付加
体などの不純物が多くなると、ポリエステル重合体の耐
熱性を低下させることになる。このときの2EO付加体
の純度は85%以上あれば良いが、好ましくは95%以
上である。
フェニル)−フルオレンは、例えば9,9−ビス−(4
−ヒドロキシフェニル)−フルオレンにエチレンオキサ
イド(以下EOと記す。)を付加して得られる。この
際、フェノールの両水酸基にエチレンオキサイドが一分
子づつ付加した2EO付加体〔9,9−ビス−(4−ヒ
ドロキシエトキシフェニル)−フルオレン〕の他に、さ
らに数分子過剰に付加した、3EO付加体,4EO付加
体等の不純物が含まれる事がある。3EO,4EO付加
体などの不純物が多くなると、ポリエステル重合体の耐
熱性を低下させることになる。このときの2EO付加体
の純度は85%以上あれば良いが、好ましくは95%以
上である。
【0013】化2で示されるジヒドロキシ化合物以外の
ジオール成分としては、エチレングリコール、シクロヘ
キサンジメタノール、ビスフェノールAのエチレンオキ
サイド付加体、ビスフェノールSのエチレンオキサイド
付加体等が挙げられるが、エチレングリコールが最も好
ましい。
ジオール成分としては、エチレングリコール、シクロヘ
キサンジメタノール、ビスフェノールAのエチレンオキ
サイド付加体、ビスフェノールSのエチレンオキサイド
付加体等が挙げられるが、エチレングリコールが最も好
ましい。
【0014】ポリエステル共重合体中に含まれる化2で
示されるジヒドロキシ化合物量は、ジオール成分を10
0として5〜15モル%、好ましくは5〜10モル%で
ある。5モル%より少ないときはガラス転移温度の低下
が大きく十分な耐熱性の向上が見られず、また15モル
%より多いときは重合反応が進まず樹脂粘度が上がらな
いため、溶融・成形操作によって強靱なシートが得られ
ないなど、PET本来の特性を失ってしまうためであ
る。
示されるジヒドロキシ化合物量は、ジオール成分を10
0として5〜15モル%、好ましくは5〜10モル%で
ある。5モル%より少ないときはガラス転移温度の低下
が大きく十分な耐熱性の向上が見られず、また15モル
%より多いときは重合反応が進まず樹脂粘度が上がらな
いため、溶融・成形操作によって強靱なシートが得られ
ないなど、PET本来の特性を失ってしまうためであ
る。
【0015】本発明に用いるポリエステルシートとは、
前記の組成物を通常の成膜手段によって成形した実質的
に未延伸状態のシートである。本発明の未延伸シートの
密度は、1.34g/cm3 以下であり、実質的に非晶質
のものである。シートの密度が1.34g/cm3 よりも
大きいと、シートの透明性が低下し、またシートの衝撃
強度が低くなるため包装容器に折り曲げ加工する際に割
れやひびが発生するため好ましくない。
前記の組成物を通常の成膜手段によって成形した実質的
に未延伸状態のシートである。本発明の未延伸シートの
密度は、1.34g/cm3 以下であり、実質的に非晶質
のものである。シートの密度が1.34g/cm3 よりも
大きいと、シートの透明性が低下し、またシートの衝撃
強度が低くなるため包装容器に折り曲げ加工する際に割
れやひびが発生するため好ましくない。
【0016】かかる非晶質のポリエステルシートは、本
発明の組成物を押出機により溶融混合せしめた後、スリ
ット状のダイから吐出せしめ冷却ドラムにより急冷する
ことにより得られる。
発明の組成物を押出機により溶融混合せしめた後、スリ
ット状のダイから吐出せしめ冷却ドラムにより急冷する
ことにより得られる。
【0017】本発明の包装容器は、本発明のポリエステ
ルシートを折り曲げ加工して得られる。折り曲げ加工
は、ポリエステルシートに折り曲げ用の罫線(溝など)
を付設し、この折り曲げ用罫線にそって折り曲げる方法
などが適用できる。かかる包装容器は、透明性,高温多
湿度下の耐熱性の優れた包装容器である。
ルシートを折り曲げ加工して得られる。折り曲げ加工
は、ポリエステルシートに折り曲げ用の罫線(溝など)
を付設し、この折り曲げ用罫線にそって折り曲げる方法
などが適用できる。かかる包装容器は、透明性,高温多
湿度下の耐熱性の優れた包装容器である。
【0018】
【発明の効果】本発明の折り曲げ罫線入りポリエステル
シート及びそれからなる包装容器は、優れた透明性と高
温多湿度下での耐熱性を有し、塩化ビニール製容器の代
用品として広く使用できる。
シート及びそれからなる包装容器は、優れた透明性と高
温多湿度下での耐熱性を有し、塩化ビニール製容器の代
用品として広く使用できる。
【0019】
【実施例】以下実施例により本発明を詳述する。なお、
主な物性値の測定条件は表1に示した。また、耐熱性評
価は、表2に準じて行った。
主な物性値の測定条件は表1に示した。また、耐熱性評
価は、表2に準じて行った。
【0020】
【表1】
【0021】
【表2】
【0022】実施例1 ジメチルテレフタレート1モル、ビス(4−β−ヒドロ
キシエトキシフェニル)スルホン0.05モル、エチレ
ングリコール2.15モル、エステル反応触媒として酢
酸カルシウム0.1gを精留塔を有する重合缶に投入
後、微量の窒素を流しながら250℃まで加熱・攪拌し
た。この間精留塔温度を60〜70℃に維持すること
で、エチレングリコールを還流させメタノールだけを系
外に留出させた。収集したメタノールの量より計算し
て、エステル交換率が約90%に達したところで重合用
触媒として酸化ゲルマニウム0.05g、熱安定剤とし
てリン酸トリメチル0.25gを投入し、加熱・攪拌を
続けながら徐々に減圧し、約1時間かけて缶内を1To
rr以下の高真空とした。この間、温度は280℃まで
上昇させた。この状態で約4時間重合を続けた後、常圧
に戻しガット状に押し出し、水で冷却後、カッターを用
いてIV=0.75のペレット状のポリマーを得た。こ
のポリマーに含まれるビス(4−β−ヒドロキシエトキ
シフェニル)スルホンをNMRによって分析した結果を
表3に示す。表中の値はポリマー中のジオール成分全体
を100とした時のモル%である。
キシエトキシフェニル)スルホン0.05モル、エチレ
ングリコール2.15モル、エステル反応触媒として酢
酸カルシウム0.1gを精留塔を有する重合缶に投入
後、微量の窒素を流しながら250℃まで加熱・攪拌し
た。この間精留塔温度を60〜70℃に維持すること
で、エチレングリコールを還流させメタノールだけを系
外に留出させた。収集したメタノールの量より計算し
て、エステル交換率が約90%に達したところで重合用
触媒として酸化ゲルマニウム0.05g、熱安定剤とし
てリン酸トリメチル0.25gを投入し、加熱・攪拌を
続けながら徐々に減圧し、約1時間かけて缶内を1To
rr以下の高真空とした。この間、温度は280℃まで
上昇させた。この状態で約4時間重合を続けた後、常圧
に戻しガット状に押し出し、水で冷却後、カッターを用
いてIV=0.75のペレット状のポリマーを得た。こ
のポリマーに含まれるビス(4−β−ヒドロキシエトキ
シフェニル)スルホンをNMRによって分析した結果を
表3に示す。表中の値はポリマー中のジオール成分全体
を100とした時のモル%である。
【0023】このポリマーを減圧下150℃で水分10
0ppm以下に乾燥した後、先端にシート押出用ダイを
装着させた30mmφスクリュー径の押出機に供給し
た。押出機シリンダー温度270〜300℃の条件にて
溶融混練し、押出シートを冷却ロールにて冷却して肉厚
0.3mmのポリエステルシートを得た。シートの密
度,IV,透明性(ヘーズ)の測定結果を表3に示す。
0ppm以下に乾燥した後、先端にシート押出用ダイを
装着させた30mmφスクリュー径の押出機に供給し
た。押出機シリンダー温度270〜300℃の条件にて
溶融混練し、押出シートを冷却ロールにて冷却して肉厚
0.3mmのポリエステルシートを得た。シートの密
度,IV,透明性(ヘーズ)の測定結果を表3に示す。
【0024】このシートに折り曲げ用の罫線を付設し、
この折り曲げ用罫線にそって折り曲げ加工し、縦150
mm,横50mm,高さ30mmの箱を形成した。得ら
れた箱を60℃,90%RHの高温多湿度雰囲気中に最
高250時間放置し、外観の変形を点検して評価した。
この折り曲げ用罫線にそって折り曲げ加工し、縦150
mm,横50mm,高さ30mmの箱を形成した。得ら
れた箱を60℃,90%RHの高温多湿度雰囲気中に最
高250時間放置し、外観の変形を点検して評価した。
【0025】実施例2 実施例1においてビス(4−β−ヒドロキシエトキシフ
ェニル)スルホン0.10モル,エチレングリコール
2.10モルとする以外は同様にしてシート成形及び折
り曲げ加工を行い、同様に評価した。
ェニル)スルホン0.10モル,エチレングリコール
2.10モルとする以外は同様にしてシート成形及び折
り曲げ加工を行い、同様に評価した。
【0026】比較例1 実施例1においてビス(4−β−ヒドロキシエトキシフ
ェニル)スルホン0.02モル,エチレングリコール
2.18モルとする以外は同様にしてシート成形及び折
り曲げ加工を行い、同様に評価した。
ェニル)スルホン0.02モル,エチレングリコール
2.18モルとする以外は同様にしてシート成形及び折
り曲げ加工を行い、同様に評価した。
【0027】比較例2 実施例1においてビス(4−β−ヒドロキシエトキシフ
ェニル)スルホンは用いず、エチレングリコール2.2
モルとする以外は同様にしてシート成形及び折り曲げ加
工を行い、同様に評価した。以上の結果を表3に示す。
ェニル)スルホンは用いず、エチレングリコール2.2
モルとする以外は同様にしてシート成形及び折り曲げ加
工を行い、同様に評価した。以上の結果を表3に示す。
【0028】
【表3】
【0029】実施例3 実施例1においてビス(4−β−ヒドロキシエトキシフ
ェニル)スルホンの代わりに9,9−ビス−(4−ヒド
ロキシエトキシフェニル)−フルオレン0.1モル、エ
チレングリコール2.1モルとする以外は同様にして、
シート成形及び折り曲げ加工を行い、同様に評価し、結
果を表4に示した。
ェニル)スルホンの代わりに9,9−ビス−(4−ヒド
ロキシエトキシフェニル)−フルオレン0.1モル、エ
チレングリコール2.1モルとする以外は同様にして、
シート成形及び折り曲げ加工を行い、同様に評価し、結
果を表4に示した。
【0030】実施例4 実施例3において9,9−ビス−(4−ヒドロキシエト
キシフェニル)−フルオレン0.05モル,エチレング
リコール2.15モルとする以外は同様にして、シート
成形及び折り曲げ加工を行い、同様に評価し、結果を表
4に示した。
キシフェニル)−フルオレン0.05モル,エチレング
リコール2.15モルとする以外は同様にして、シート
成形及び折り曲げ加工を行い、同様に評価し、結果を表
4に示した。
【0031】比較例3 実施例3において9,9−ビス−(4−ヒドロキシエト
キシフェニル)−フルオレン0.02モル,エチレング
リコール2.18モルとする以外は同様にして、シート
成形及び折り曲げ加工を行い、同様に評価し、結果を表
4に示した。
キシフェニル)−フルオレン0.02モル,エチレング
リコール2.18モルとする以外は同様にして、シート
成形及び折り曲げ加工を行い、同様に評価し、結果を表
4に示した。
【0032】比較例4 実施例3において9,9−ビス−(4−ヒドロキシエト
キシフェニル)−フルオレンは用いず、エチレングリコ
ール2.2モルとする以外は同様にして、シート成形及
び折り曲げ加工を行い、同様に評価し、結果を表4に示
した。
キシフェニル)−フルオレンは用いず、エチレングリコ
ール2.2モルとする以外は同様にして、シート成形及
び折り曲げ加工を行い、同様に評価し、結果を表4に示
した。
【0033】
【表4】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // C08G 63/183 NME B29L 7:00 4F 22:00 4F
Claims (4)
- 【請求項1】 折り曲げ罫線入りのポリエステルシート
において、該ポリエステルシートがテレフタル酸、又は
そのエステル形成性誘導体を主成分とするジカルボン
酸、及び5〜15モル%のビス(4−β−ヒドロキシエ
トキシフェニル)スルホンを含むジオール成分を含有す
るガラス転移温度が80℃以上のポリエステル共重合体
からなり、かつ該シートの密度が1.34g/cm3 以下
であることを特徴とするポリエステルシート。 - 【請求項2】 折り曲げ罫線入りのポリエステルシート
において、該ポリエステルシートがテレフタル酸、又は
そのエステル形成性誘導体を主成分とするジカルボン
酸、及び5〜15モル%の一般式 【化1】 (R1 は炭素数2〜4のアルキル基、R2 ,R3 ,R4
およびR5 は独立に水素または炭素数1〜4のアルキル
基)で示されるジヒドロキシ化合物を含むジオール成分
を含有するガラス転移温度が80℃以上のポリエステル
共重合体からなり、かつ該シートの密度が1.34g/
cm3 以下であることを特徴とするポリエステルシート。 - 【請求項3】 請求項1記載のシートを折り曲げ加工し
たポリエステル包装容器。 - 【請求項4】 請求項2記載のシートを折り曲げ加工し
たポリエステル包装容器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29127893A JPH06322155A (ja) | 1993-03-16 | 1993-10-26 | ポリエステルシート及びそれからなる包装容器 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8698293 | 1993-03-16 | ||
JP5-86982 | 1993-03-16 | ||
JP29127893A JPH06322155A (ja) | 1993-03-16 | 1993-10-26 | ポリエステルシート及びそれからなる包装容器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06322155A true JPH06322155A (ja) | 1994-11-22 |
Family
ID=26428064
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP29127893A Pending JPH06322155A (ja) | 1993-03-16 | 1993-10-26 | ポリエステルシート及びそれからなる包装容器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06322155A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0653451A1 (en) * | 1992-07-30 | 1995-05-17 | Kanebo, Ltd. | Polyester polymer |
-
1993
- 1993-10-26 JP JP29127893A patent/JPH06322155A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0653451A1 (en) * | 1992-07-30 | 1995-05-17 | Kanebo, Ltd. | Polyester polymer |
EP0653451A4 (en) * | 1992-07-30 | 1995-12-06 | Kanebo Ltd | POLYESTER POLYMER. |
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