JPH06322074A - 新規硬化促進剤包含微粒子、エポキシ樹脂組成物及び硬化物 - Google Patents

新規硬化促進剤包含微粒子、エポキシ樹脂組成物及び硬化物

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JPH06322074A
JPH06322074A JP13247193A JP13247193A JPH06322074A JP H06322074 A JPH06322074 A JP H06322074A JP 13247193 A JP13247193 A JP 13247193A JP 13247193 A JP13247193 A JP 13247193A JP H06322074 A JPH06322074 A JP H06322074A
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JP
Japan
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epoxy resin
resin composition
fine particles
curing accelerator
cured product
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JP13247193A
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Teruhisa Inoue
照久 井上
Satoru Mori
哲 森
Kazumi Tamura
和美 田村
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Nippon Kayaku Co Ltd
Original Assignee
Nippon Kayaku Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】貯蔵安定性に優れ、かつ、優れた硬化性を有す
る一液型エポキシ樹脂組成物を与えることができる硬化
促進剤含有微粒子を提供すること。 【構成】(a)1分子中にエポキシ基を2個以上有する
エポキシ樹脂と(b)1分子中にエポキシ基を1個以上
有する反応性希釈剤と(c)硬化剤とを有機溶媒の存在
下に反応させて三次元網状化して得た硬化物に硬化促進
剤が包含されている硬化促進剤包含微粒子およびこれを
含むエポキシ樹脂組成物およびその硬化物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はエポキシ樹脂の硬化物に
より硬化促進剤が包含された硬化促進剤包含微粒子、こ
れを含む硬化性と常温での貯蔵安定性に優れた可使時間
の長い一液型エポキシ樹脂組成物及びその硬化物に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】エポキシ樹脂は、その優れた反応性、そ
の硬化物の優れた接着性、小さい硬化収縮性、優れた機
械的性質、耐薬品性および電気的性質などバランスの取
れた物性の故に、自動車や缶類の塗装分野、封止材や積
層板等の電気分野、土木、接着分野等、広範囲で利用さ
れている。
【0003】現在一般に用いられているエポキシ樹脂組
成物は、使用直前に各成分を必要量計り取り、混合して
製造しており、混合に手間がかかる、計量ミスの可能性
が生じる、混合の不完全さに起因して性能にばらつきが
でる、経時的な粘度の上昇で作業性が変化するなど操作
が煩雑である。
【0004】これらの問題点を克服する目的でいくつか
の一液型エポキシ樹脂組成物が報告されており、例えば
特開平1−242616号では、マイクロカプセル化し
た硬化促進剤を用いカプセルの膜厚にて放出を制御して
いるが、硬化促進剤の低温硬化性を損なわないためには
膜厚を薄く調整する必要があり、そのために機械的外力
には弱くなり、一液型エポキシ樹脂組成物の調製にあた
り混粘調製の必要がある場合には使用できない。一方、
膜厚を厚くし膜強度を上げると低温硬化性が損なわれ
る。
【0006】又、いずれの場合に於いても何らかのかた
ちでカプセル化を施した物を使用するとその膜材成分が
相溶化せずこれを用いたエポキシ樹脂硬化物に於いて異
物となり、できた硬化物の物性低下につながる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】現在、硬化時の硬化性
と常温での貯蔵安定性の両方の点において優れ、さらに
硬化物の物性をも満足できる一液型エポキシ樹脂組成物
の開発が望まれている。
【0008】
【課題を解決するための手段】そこで本発明者らは種々
検討を重ね、従来技術に於ける一液型エポキシ樹脂組成
物の有する課題を克服し、従来技術では困難であった一
液型エポキシ樹脂組成物における優れた硬化性と常温で
の優れた貯蔵安定性、またその硬化物の優れた硬化物性
の並立を達成できることを見出し、本発明を完成した。
【0009】すなわち、本発明は 1)(a)1分子中にエポキシ基を2個以上有するエポ
キシ樹脂と(b)1分子中にエポキシ基を1個以上有す
る反応性希釈剤と(c)硬化剤とを有機溶媒の存在下に
反応させて得た硬化物に硬化促進剤が包含されている硬
化促進剤包含微粒子、 2)エポキシ樹脂と上記1)に記載した硬化促進剤包含
微粒子を含むエポキシ樹脂組成物、 3)上記2)に記載したエポキシ樹脂組成物の硬化物、
に関する。
【0010】本発明の硬化促進剤包含微粒子において
は、硬化促進剤を特定の硬化物(三次元網状化物)に包
含させることにより、常温では包含されている硬化促進
剤の溶出が防止され、適温以上に加熱することにより、
包含されている硬化促進剤がはじめて溶出され触媒作用
を発揮する。従って、本発明のエポキシ樹脂組成物は、
常温での貯蔵安定性に優れ、又、本発明のエポキシ樹脂
組成物を調製する際の混合及び混練時に硬化することは
なく、作業安定性に優れている。更に、本発明のエポキ
シ樹脂組成物の硬化時(成型時)には、加熱により包含
されている硬化促進剤が溶出し硬化触媒として作用し速
やかに硬化反応が進行する。即ち、硬化時の硬化性にお
いても優れている。
【0011】又、本発明のエポキシ樹脂組成物を硬化す
ることにより、満足できる物性を有する硬化物が得られ
る。本発明の硬化促進剤包含微粒子において硬化促進剤
を包含している硬化物はエポキシ樹脂の硬化物であり、
これは本発明のエポキシ樹脂組成物の硬化物と同じタイ
プの樹脂である。また、硬化促進剤包含微粒子製造時に
有機溶媒を用いているため微粒子が組成物硬化時に溶解
する。従って、本発明のエポキシ樹脂組成物の硬化物に
おいて硬化促進剤包含微粒子は異種、異物ではなく相溶
性がよく成型後の物性にも全く悪影響を与えない。ま
た、硬化促進剤包含微粒子製造時に用いた有機溶媒は、
エポキシ樹脂組成物及びその硬化物に対し何ら悪影響を
及ぼさない。
【0012】以下、本発明について詳細に説明する。硬
化促進剤包含微粒子を調製する際に用いる(a)1分子
中にエポキシ基を2個以上有するエポキシ樹脂として
は、例えばビスフェノールAのグリシジルエーテル、ビ
スフェノールFのグリシジルエーテル、レゾルシンのグ
リシジルエーテル、グリセリンのグリシジルエーテル、
ポリアルキレンオキサイドのグリシジルエーテル、臭素
化ビスフェノールAのグリシジルエーテル及びそれらの
オリゴマー等グリシジルエーテル系のエポキシ樹脂、フ
ェノール類、オルトクレゾール類及び/又はナフトール
類等とホルマリン類、脂肪族や芳香族アルデヒド類或は
ケトン類との縮合体のエポキシ化物、アリサイクリック
ジエポキシアセタール、アリサイクリックジエポキシア
ジペート、アリサイクリックジエポキシカルボキシレー
ト等脂環式エポキシ樹脂が例示される。
【0013】その他、フタル酸ジグリシジルエステル、
テトラヒドロフタル酸ジグリシジルエステル、ヘキサヘ
ドロフタル酸ジグリシジルエステル等グリシジルエステ
ル系のエポキシ樹脂、N,N−ジグリシジルアニリン、
テトラグリシジルアミノジフェニルメタン、複素環式エ
ポキシ樹脂、ヒダントイン型エポキシ樹脂、トリグリシ
ジルイソシアヌレート等グリシジルアミン系エポキシ樹
脂、また、ウレタン変性エポキシ樹脂、ゴム変性エポキ
シ樹脂、ポリスルフィド系エポキシ樹脂、アルキッド変
性エポキシ樹脂等の変性エポキシ樹脂が例示される。こ
れらエポキシ樹脂は単独で用いてもよく、又、2種以上
を併用してもよい。これらの中で特に好ましいものとし
てはビスフェノールグリシジルエーテル型エポキシ樹
脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾール
ノボラック型エポキシ樹脂、複素環型エポキシ樹脂など
を挙げることができる。
【0014】(b)1分子中にエポキシ基を1個以上有
する反応性希釈剤としては、特に限定されず、例えば、
ブチルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシ
ジルエーテル、アリルグリシジルエーテル等の脂肪族系
グリシジルエーテル、グリシジルメタクリレート、3級
カルボン酸グリシジルエステル等のグリシジルエステ
ル、スチレンオキサイド、フェニルグリシジルエーテ
ル、クレジルグリシジルエーテル、p−s−ブチルフェ
ニルグリシジルエーテル、ノニルフェニルグリシジルエ
ーテル等の芳香族系グリシジルエーテル等が挙げられ
る。これらは単独で用いてもよく、又、2種以上を併用
してもよい。
【0015】(b)1分子中にエポキシ基を1個以上有
する反応性希釈剤のうち、特に好ましいものは1分子中
にエポキシ基を1個のみ有する化合物である。(b)反
応性希釈剤として、1分子中にエポキシ基を1個のみ有
する化合物を用いた場合、(a)成分、(b)成分、
(c)成分を有機溶媒の存在下に反応させ三次元網状化
して得られる硬化物の架橋密度を適度な値にコントロー
ルすることが容易となり、所望の性質を有する硬化促進
剤包含微粒子の調製が容易となる。即ち(b)成分の種
類及び配合割合を適宜選択することにより、所望の温度
にて硬化促進剤を溶出することができる硬化促進剤包含
微粒子を容易に得ることができ、又、有機溶媒の種類及
び使用量を適宜選択することにより微粒子自体を容易に
溶解させることが出来るような硬化促進剤包含微粒子を
容易に得ることができる。
【0016】(c)硬化剤としては、(a)エポキシ樹
脂と反応し三次元網状化物(硬化物)が得られる通常の
硬化剤が使用でき、例えばエチレンジアミン、ジエチレ
ントリアミン、トリエチレントリアミン、テトラエチレ
ンペンタミン、ヘキサメチレンジアミン、ジエチルアミ
ノプロピルアミン、ペンタエチレンヘキサミン、メンセ
ンジアミン、イソホロンジアミン、N−アミノエチルピ
ペラジン、3,9−ビス(3−アミノプロピル)−2,
4,8,10−テトラオキシスピロ(5,5)ウンデカ
ンアダクト、ビス(4−アミノ−3−メチル−シクロヘ
キシル)メタン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)メ
タン、m−キシレンジアミン、ジアミノジフェニルメタ
ン、m−フェニレンジアミン、ジアミノジフェニルスル
フォン、ジシアンジアミド、アジピン酸ジヒドラジド、
ポリアミドポリアミンなどのポリアミン系硬化剤、これ
らの変性物、共融混合物、無水フタル酸、テトラヒドロ
無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルテト
ラヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル
酸、無水メチルナジック酸、ドデシル無水コハク酸、無
水クロレンディック酸、無水ピロメリット酸、ベンゾフ
ェノンテトラカルボン酸無水物、エチレングリコールビ
ス(アンヒドロトリメート)、メチルシクロヘキセンテ
トラカルボン酸無水物、無水トリメリット酸、ポリアゼ
ライン酸無水物などの酸無水物系硬化剤、トリスフェノ
ール、フェノールノボラック、クレゾールノボラックな
どのポリフェノール系硬化剤、ポリメルカプタン、ポリ
サルファイドなどのポリメルカプタン系硬化剤など、す
べて、使用可能である。好ましいものとしてはエチレン
ジアミン、ジエチレントリアミン、ヘキサメチレンジア
ミン等が挙げられる。これら化合物は単独で用いてもよ
く、又、二種以上を併用することもできる。
【0017】有機溶媒としては特に限定されることはな
く、(a)成分、(b)成分と混合され得るものであれ
ば何れも使用でき、例えばヘキサン、ヘプタン、ベンゼ
ン、トルエン、キシレン等の炭化水素化合物類、クロロ
ホルム、四塩化炭素、トリクロロエタン、ジクロロメタ
ン等のハロゲン化炭化水素類、ジエチルエーテル、ジプ
ロピルエーテル、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラ
ン、ジオキサン等のエーテル類、酢酸エステル、フタル
酸エステル等のエステル類、メチルイソブチルケトン、
メチルエチルケトン等のケトン類、ジメチルスルホキサ
イド、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等
の非プロトン性極性溶媒、メタノール、エタノール、イ
ソプロピルアルコール、N−メチルピロリドン等のプロ
トン性極性溶媒が例示され特に好ましくはメチルエチル
ケトン、トルエン、クロロホルム等が挙げられる。これ
ら化合物は単独で用いてもよく、又、二種以上を併用す
ることもできる。
【0018】(a)1分子中にエポキシ基を2個以上有
するエポキシ樹脂に対し、(b)1分子中にエポキシ基
を1個以上有する反応性希釈剤を0.1〜80重量%用
いるのが好ましく、特に5〜40重量%用いるのが好ま
しい。(c)硬化剤は、(a)成分と(b)成分の合計
の1当量に対して0.1〜20当量用いるのが好まし
く、特に0.8〜10当量用いるのが好ましい。
【0019】有機溶媒の使用量は、特に限定されない
が、(a)成分、(b)成分の合計の0.00001p
pm〜1000重量倍用いるのが好ましく、特に0.0
001ppm〜10重量倍用いるのが好ましい。
【0020】硬化促進剤としては種々のものが使用で
き、特に限定されず、例えばテトラメチルグアニジン、
トリエタノールアミン、トリエチレンジアミン、ピリジ
ン、ピコリン、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)
−7−ウンデセン、ベンジルメチルアミン、2−(ジメ
チルアミノメチル)フェノール、2,4,6−トリス
(ジアミノメチル)フェノールなどの第三アミン類、2
−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチル−イミ
ダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、2−ヘプタデ
シルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、1−ベ
ンジル−2−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−
2−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−エチ
ル−4−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−
ウンデシルイミダゾール、2,4−ジアミノ−6−(2
−メチルイミダゾリル)−エチル−S−トリアジン、
2,4−ジアミノ−6−(2−エチル−4−メチルイミ
ダゾリル)−エチル−S−トリアジン、2,4−ジアミ
ノ−6−(2−ウンデシルイミダゾリル)−エチル−S
−トリアジン等のイミダゾール化合物およびそれらの
塩、トリブチルホスフィン、トリオクチルホスフィン、
トリシクロヘキシルホスフィン、トリフェニルホスフィ
ン、トリベンジルホスフィン、トリトリルホスフィン、
p−スチリルホスフィン、トリス(2,6−ジメトキシ
フェニル)ホスフィン、トリ−4−メチルフェニルホス
フィン、トリ−4−メトキシフェニルホスフィン、トリ
−2−シアノエチルホスフィン等有機ホスフィン化合
物、ビス(ジフェニルホスフィノ)メタン、1,2−ビ
ス(ジフェニルホスフィノ)エタン、1,4−(ジフェ
ニルホスフィノ)ブタン等のフォスフィノアルカン化合
物、トリフェニルホスフィン−トリフェニルボラン、テ
トラフェニルホスホニウム・テトラフェニルボレート等
が例示される。特に、好ましいものとしては1−ベンジ
ル−2−メチルイミダゾール、1,8−ジアザビシクロ
(5,4,0)−7−ウンデセン、2−メチルイミダゾ
ール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、ジメチル
ベンジルアミン等が挙げられる。
【0021】硬化促進剤包含微粒子中に含まれる硬化促
進剤の量は特に限定されないが、通常1〜80重量%で
あり、好ましくは5〜30重量%である。
【0022】硬化促進剤包含微粒子は公知の方法に従っ
て調製することができ、例えば界面沈澱法、界面重合
法、液中硬化皮膜法、乳化重合法、懸濁重合法などによ
って調製することができる。好ましい調製法としては界
面重合法を挙げることができる。
【0023】硬化促進剤包含微粒子の調製法の一具体例
を示す。硬化促進剤、(a)エポキシ樹脂、(b)反応
性希釈剤及び有機溶媒を予め混合し親油相を調製し、こ
れを分散(安定)剤、必要により電解質、無機微粉末等
を配合した水相中に分散する。ここで、攪拌速度や分散
(安定)剤の添加量を調整し親油相の平均粒径が通常
0.001〜100μm、好ましくは0.01〜50μ
m、より好ましくは0.05〜20μmとなるようにす
る。この2相分散系に(c)硬化剤を加え、重合させ
る。重合温度は、0〜100℃が好ましく、重合時間は
3〜24時間が好ましい。得られた反応混合物から微粒
子を分離することにより硬化促進剤包含微粒子が得られ
る。
【0024】水相に用いる分散(安定)剤としては、例
えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキ
シエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンノニ
ルフェニルエーテル、ソルビタンモノラウレート、ソル
ビタントリステアレート、ポリオキシエチレンソルビタ
ンモノラウレート、ポリオキシソルビタンモノオレエー
ト等の非イオン性界面活性剤、ラウリル硫酸ナトリウ
ム、ドデシルベンゼンスルフォン酸ナトリウム等の陰イ
オン性界面活性剤、ラウリルトリメチルアンモニウムク
ロライド、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライ
ド等の陽イオン性界面活性剤、ポリビニルアルコール、
ポリアクリル酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、カ
ルボキシメチルセルロース等の水溶性高分子化合物、澱
粉、ゼラチンなどの天然高分子が例示される。また、こ
れらの分散(安定)剤は、二種類以上併用してもよい。
【0025】例えば上記のようにして、本発明の硬化促
進剤包含微粒子が得られるが、(a)成分、(b)成
分、(c)成分は有機溶媒の存在下に反応(硬化)して
三次元網状化物(硬化物)が形成され、硬化促進剤はこ
の三次元網状化物に包含された状態で存在する。本発明
の硬化促進剤包含微粒子の粒径は通常0.1〜500μ
mであり、好ましくは0.5〜50μmであり、特に好
ましくは1〜40μmである。
【0026】次に、本発明のエポキシ樹脂組成物につい
て説明する。エポキシ樹脂組成物の成分として用いるエ
ポキシ樹脂としては、特に限定されず、多官能エポキシ
樹脂であればいずれも使用できる。例えば、前記の
(a)1分子中にエポキシ基を2個以上有するエポキシ
樹脂の例として示した各種のエポキシ樹脂等が挙げられ
る。
【0027】本発明のエポキシ樹脂組成物は、硬化剤を
含むことができる。硬化剤としては特に限定されず、例
えば、前記の(c)硬化剤の例として示した各種の硬化
剤等が挙げられる。本発明のエポキシ樹脂組成物におい
て硬化剤は任意成分であり、必ずしも用いる必要はな
い。硬化剤を含む場合、その使用量はエポキシ樹脂1当
量に対して好ましくは0.01〜2当量、特に好ましく
は0.3〜1.5当量である。
【0028】硬化促進剤包含微粒子は、その中に含まれ
る硬化促進剤の量がエポキシ樹脂に対して0.05〜5
重量%となる量用いるのが好ましく、特に0.07〜3
重量%となる量用いるのが好ましい。
【0029】本発明のエポキシ樹脂組成物は、その他
に、必要に応じて無機充填剤、難燃剤、処理剤、顔料、
離型剤、消泡剤、レベリング剤、カップリング剤、その
他の添加剤を含むことができる。本発明のエポキシ樹脂
組成物は、各成分を均一に混合することにより得ること
ができる。
【0030】本発明のエポキシ樹脂組成物は、従来知ら
れている方法と同様の方法で容易にエポキシ樹脂組成物
の硬化物とすることができる。例えば、本発明のエポキ
シ樹脂組成物を必要に応じニーダー、押し出し機、ロー
ル等を用いて均一に混合した後、必要に応じ溶融し、注
型あるいはトランスファー成型機等を用いて成型し、さ
らに、80〜220℃で0.5〜10時間加熱すること
により硬化物を得ることができる。また、本発明のエポ
キシ樹脂組成物は溶剤に溶解分散して、ガラス繊維、ガ
ラス布、カーボン繊維、ポリエステル繊維、ポリアミド
繊維、アルミナ繊維、紙等の基材に含浸させた後加熱乾
燥して得たプリプレグを、熱プレス成型して硬化物を得
ることもできる。また、一般的なワニス調製、含浸、乾
燥、プリプレグ化、積層、硬化により積層板とすること
も可能である。本発明のエポキシ樹脂組成物は、常温一
液保存性に優れ、加熱硬化性及び硬化物の物性への硬化
促進剤包含微粒子中の硬化物による影響は殆どなく、塗
装、電気、土木、接着の各分野において利用することが
できる。
【0031】
【実施例】以下に実施例、比較例を挙げて本発明を更に
具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるもの
ではない。
【0032】実施例1 硬化促進剤包含微粒子(MP−1)の調製 ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル2g、ゼラ
チン0.5gを水100gに完全に溶解させた。そこに
別途調合しておいたエピコート828(ビスフェノール
A型エポキシ樹脂、油化シェルエポキシ(株)製)20
g、グリシジルメタクリレート5g、1−ベンジル−2
−メチル−イミダゾール6.25g、メチルエチルケト
ン10gの混合物を加え、攪拌、分散させた。容器内温
度を60℃に保ったまま、50%ヘキサメチレンジアミ
ン水溶液10gを滴下した。滴下後、80℃、2時間反
応させた後、ろ過、洗浄し、白色微粒子(平均粒径25
μm)20gを得た。
【0033】実施例2 硬化促進剤包含微粒子(MP−2)の調製 ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル2g、ポリ
ビニルアルコール0.5gを水100gに完全に溶解さ
せた。そこに別途調合しておいたエピコート828(ビ
スフェノールA型エポキシ樹脂、油化シェルエポキシ
(株)製)22.5g、グリシジルメタクリレート2.
5g、1−ベンジル−2−メチル−イミダゾール(四国
化成(株)製)12.5g、クロロホルム5gの混合物
を加え、攪拌、分散させた。容器内温度を60℃に保っ
たまま、50%エチレンジアミン水溶液10gを滴下し
た。滴下後、80℃、2時間反応させた後、ろ過、洗浄
し、白色微粒子(平均粒径28μm)を22g得た。
【0034】実施例3〜7 硬化促進剤包含微粒子(M
P−3)〜(MP−7)の調製 実施例2の調製において、1−ベンジル−2−メチル−
イミダゾールの代わりに、包含させる硬化促進剤として
表1のものを用い、その他は同様にして微粒子を調製し
た。結果を表1に示した。
【0035】
【表1】 表 1 硬化促進剤包含微粒子 実施例 硬化促進剤 色相 平均粒径 収量 3 A MP−3 白色 11μm 21g 4 B MP−4 白色 25μm 23g 5 C MP−5 白色 18μm 21g 6 D MP−6 白色 16μm 16g 7 E MP−7 白色 7μm 21g
【0036】A 2−エチル−4−メチル−イミダゾー
ル(四国化成(株)製) B 2−フェニル−イミダゾール(四国化成(株)製) C 2−ウンデシル−イミダゾール(四国化成(株)
製) D 2−メチル−4−シアノエチル−イミダゾール(四
国化成(株)製) E トリフェニルフォスフィン(和光純薬工業(株)
製)
【0037】実施例8〜12 硬化促進剤包含微粒子(MP−8)〜(MP−12)の
調製 実施例2の調製法において、用いるエポキシ樹脂(a)
及び/又は反応性希釈剤(b)及び/又は有機溶媒
(d)を表2のものに変え、その他は同様にして微粒子
を調製した。結果を表2に示した。
【0038】
【表2】 表 2 硬化促進剤包含微粒子 実施例(a)(b)(d) 色相 平均粒径 収量 8 G I M MP−8 白色 27μm 21g 9 H I M MP−9 白色 18μm 20g 10 F J N MP−10 白色 13μm 18g 11 F K O MP−11 白色 21μm 24g 12 F L P MP−12 白色 18μm 21g
【0039】F エピコート828(ビスフェノールA
ジグリシジルエーテル、油化シェルエポキシ(株)製) G RE−304S(ビスフェノールFジグリシジルエ
ーテル、日本化薬(株)製) H RGE(レゾルシンジグリシジルエーテル、日本化
薬(株)製) I GMA(グリシジルメタクリレート、和光純薬工業
(株)製) J AGE(アリルグリシジルエーテル、和光純薬工業
(株)製) K TGE−H(P−S−ブチルフェニルグリシジルエ
ーテル、日本化薬(株)製) L カージュラ−E(3級カルボン酸グリシジルエステ
ル、油化シェルエポキシ(株)製) M MEK(メチルエチルケトン、和光純薬工業(株)
製) N MIBK(メチルイソブチルケトン、和光純薬工業
(株)製) O THF(テトラヒドロフラン、和光純薬工業(株)
製) P EA(エチルアセテート、和光純薬工業(株)製)
【0040】比較例1 無有機溶媒条件下硬化促進剤包含微粒子(HMP−1)
の調製 実施例2の調製において、有機溶媒であるクロロホルム
を用いずに、その他は同様にして、白色微粒子(平均粒
径13μm)20gを得た。
【0041】実施例13 微粒子中の硬化促進剤の定量 三角フラスコに実施例1〜12、比較例1で得た微粒子
(MP−1)〜(MP−12)、(HMP−1)100
mgを入れ、そこに50mlのアセトンを加え、一晩攪
拌した。得られたアセトン溶液中の硬化促進剤量を定量
し、微粒子中の硬化促進剤量を求めた。なお定量法につ
いては内部標準法を用いた。結果は次のとおりであっ
た。
【0042】
【0043】
【0044】実施例A1 硬化促進剤包含微粒子を用いたエポキシ樹脂組成物の配
合 エピコート828(ビスフェノールA型エポキシ樹脂、
油化シェルエポキシ(株)製)10g、リカシッドMT
−500(メチルテトラヒドロ無水フタル酸、新日本理
化(株)製)9.1g、微粒子(MP−1)1.20g
を混合して、一液型エポキシ樹脂組成物EP−1を得
た。
【0045】実施例A2〜A12 硬化促進剤包含微粒子を用いたエポキシ樹脂組成物の配
合 実施例A1において微粒子(MP−1)の代わりに表3
に示した微粒子を表3に示した量用いて、同様に一液型
エポキシ樹脂組成物EP−2〜EP−12を得た。
【0046】
【表3】 表 3 実施例 微粒子 使用量 一液型エポキシ樹脂組成物 A2 MP−2 0.89g EP−2 A3 MP−3 1.22g EP−3 A4 MP−4 0.76g EP−4 A5 MP−5 0.74g EP−5 A6 MP−6 0.78g EP−6 A7 MP−7 1.81g EP−7 A8 MP−8 0.86g EP−8 A9 MP−9 0.83g EP−9 A10 MP−10 1.06g EP−10 A11 MP−11 0.74g EP−11 A12 MP−12 0.79g EP−12
【0047】比較例A1 硬化促進剤を微粒子に包含させずに用いたエポキシ樹脂
組成物の配合 エピコート828(ビスフェノールA型エポキシ樹脂、
油化シェルエポキシ(株)製)10g、リカシッドMT
−500(メチルテトラヒドロ無水フタル酸、新日本理
化(株)製)9.1g、1−ベンジル−2−メチル−イ
ミダゾール(四国化成(株)製)0.1gを混合して、
エポキシ樹脂組成物HEP−1を得た。
【0048】比較例A2〜A6 硬化促進剤を微粒子に包含させずに用いたエポキシ樹脂
組成物の配合 比較例A1において、1−ベンジル−2−メチル−イミ
ダゾールの代わりに、硬化促進剤として、表4のものを
用い、その他は同様にして、エポキシ樹脂組成物HEP
−2〜HEP−6を得た。
【0049】
【表4】 表 4 HEP−2 2−エチル−4−メチル−イミダゾール(四国化成(株)製) HEP−3 2−フェニル−イミダゾール (四国化成(株)製) HEP−4 2−ウンデシル−イミダゾール (四国化成(株)製) HEP−5 2−メチル−4−シアノエチル−イミダゾール(四国化成
(株)製) HEP−6 トリフェニルフォスフィン(和光純薬工業(株)製)
【0050】比較例A7 無有機溶媒条件下調製硬化促進剤包含微粒子を用いたエ
ポキシ樹脂組成物の配合 エピコート828(ビスフェノールA型エポキシ樹脂、
油化シェルエポキシ(株)製)10g、リカシッドMT
−500(メチルテトラヒドロ無水フタル酸、新日本理
化(株)製)9.1g、微粒子(HMP−1)0.80
gを混合して、一液型エポキシ樹脂組成物HEP−7を
得た。
【0051】実施例B1 ゲルタイマーを用いた貯蔵安定性試験 エポキシ樹脂組成物EP−1、EP−2、EP−8〜E
P−12及びHEP−1、HEP−7のゲル化時間をゲ
ルタイムテスターNo.153(安田精器(株)製)を
用い、70℃、100℃、120℃の各温度で測定し、
比較した。HEP−1の各温度に於けるゲル化時間を1
としたときの各エポキシ樹脂組成物の相対値を求め、こ
れを硬化遅延率として、保存安定性の指標とした。その
結果を表5に示す。
【0052】
【表5】 表 5 硬化遅延率 一液型エポキシ樹脂組成物 70℃ 100℃ 120℃ HEP−1 1.0(13117秒) 1.0(1598 秒) 1.0(472秒) EP−1 44.30 2.41 2.05 EP−2 15.66 1.37 1.14 EP−8 23.42 1.42 0.98 EP−9 16.31 1.25 1.12 EP−10 15.54 2.12 1.80 EP−11 43.11 3.21 1.63 EP−12 46.30 1.25 1.10 HEP−7 52.30 4.21 2.10
【0053】実施例B2 ゲルタイマーを用いた貯蔵安定性試験 実施例B1と同様の方法で一液型エポキシ樹脂組成物E
P−3〜EP−7のゲル化時間を測定し、それぞれ対応
する硬化促進剤を微粒子化せずに調製したエポキシ樹脂
組成物HEP−2〜HEP−6のゲル化時間をそれぞれ
1としたときのEP−3〜EP−7のそれぞれの相対値
を硬化遅延率として、保存安定性の指標とした。その結
果を表6に示した。
【0054】
【表6】 表 6 硬化遅延率 70℃ 100℃ 120℃ EP−3 8.67 1.21 1.12 EP−4 13.46 2.05 1.11 EP−5 20.10 1.37 1.10 EP−6 11.31 1.81 1.61 EP−7 14.31 3.47 2.04
【0055】実施例C1 硬化促進剤包含微粒子を用いたエポキシ樹脂組成物の配
合 エピコート828(ビスフェノールA型エポキシ樹脂、
油化シェルエポキシ(株)製)50g、微粒子(MP−
1)6.0gを混合して、一液型エポキシ樹脂組成物E
P−13を得た。
【0056】実施例C2〜C12 硬化促進剤包含微粒子を用いたエポキシ樹脂組成物の配
合 実施例C1において、微粒子(MP−1)の代りに表7
に示した微粒子を表7に示した量用いて、同様にして一
液型エポキシ樹脂組成物EP−14〜EP−24を得
た。
【0057】
【表7】 表 7 実施例 微粒子 使用量 一液型エポキシ樹脂組成物 C2 MP−2 4.5g EP−14 C3 MP−3 6.1g EP−15 C4 MP−4 3.8g EP−16 C5 MP−5 3.7g EP−17 C6 MP−6 3.9g EP−18 C7 MP−7 4.1g EP−19 C8 MP−8 4.3g EP−20 C9 MP−9 4.2g EP−21 C10 MP−10 5.3g EP−22 C11 MP−11 3.7g EP−23 C12 MP−12 3.9g EP−24
【0058】比較例C1 硬化促進剤を微粒子に包含させずに用いたエポキシ樹脂
組成物の配合 エピコート828(ビスフェノールA型エポキシ樹脂、
油化シェルエポキシ(株)製)50g、1−ベンジル−
2−メチル−イミダゾール(四国化成(株)製)0.5
gを混合して、エポキシ樹脂組成物HEP−8を得た。
【0059】比較例C2〜C6 硬化促進剤を微粒子に包含させずに用いたエポキシ樹脂
組成物の配合 比較例C1において、1−ベンジル−2−メチルイミダ
ゾールの代わりに表8のものを用い、その他は同様にし
てエポキシ樹脂組成物HEP−9〜HEP−13を得
た。
【0060】
【表8】 表 8 HEP−9 2−エチル−4−メチル−イミダゾール(四国化成(株)製) HEP−10 2−フェニル−イミダゾール (四国化成(株)製) HEP−11 2−ウンデシル−イミダゾール (四国化成(株)製) HEP−12 2−メチル−4−シアノエチル−イミダゾール (四国化成(株)製) HEP−13 トリフェニルフォスフィン (和光純薬工業(株)製)
【0061】比較例C7 無有機溶媒条件下調製硬化促進剤包含微粒子を用いたエ
ポキシ樹脂組成物の配合実施例C2において、微粒子
(MP−2)の代わりに微粒子(HMP−1)を用い
て、その他は同様にしてエポキシ樹脂組成物HEP−1
4を得た。
【0062】実施例D1 粘度変化を利用した長期貯蔵安定性試験 エポキシ樹脂組成物EP−13〜EP−24及びHEP
−8〜HEP−14の50℃での長期貯蔵安定性を回転
式粘度計ビスメトロンVS−A1型(精機工業研究所
製)を用い、測定し、比較した。結果を表9に示した。
【0063】
【表9】 表 9 エポキシ樹脂組成物 初期粘度(ポイズ) 3日後(ポイズ) HEP−8 150 硬化 (1日後) HEP−9 150 硬化 (1日後) HEP−10 150 硬化 HEP−11 150 硬化 HEP−12 150 硬化 HEP−13 150 硬化 HEP−14 300 300 EP−13 300 300 EP−14 300 300 EP−15 300 300 EP−16 300 300 EP−17 300 300 EP−18 300 300 EP−19 300 300 EP−20 300 300 EP−21 300 300 EP−22 300 300 EP−23 300 300 EP−24 300 300
【0064】実施例E1 硬化促進剤包含微粒子を用いたエポキシ樹脂組成物の配
合 エピコート828(ビスフェノールA型エポキシ樹脂、
油化シェルエポキシ(株)製)100g、リカシッドM
T−500(メチルテトラヒドロ無水フタル酸、新日本
理化(株)製)91g、微粒子(MP−1)12.20
g、アエロジルR812(アエロジル社(株))11.
46gを混合し、3本ロールを用い、30分間混合し、
一液型エポキシ樹脂組成物EP−25を得た。
【0065】実施例E2 硬化促進剤包含微粒子を用いたエポキシ樹脂組成物の配
合 実施例E1において、微粒子(MP−1)の代わりに微
粒子(MP−2)9.00gを用いて、同様に、一液型
エポキシ樹脂組成物EP−26を得た。
【0066】比較例E1 硬化促進剤を微粒子に包含させずに用いたエポキシ樹脂
組成物の配合 エピコート828(ビスフェノールA型エポキシ樹脂、
油化シェルエポキシ(株)製)100g、リカシッドM
T−500(メチルテトラヒドロ無水フタル酸、新日本
理化(株)製)91g、1−ベンジル−2−メチル−イ
ミダゾール(四国化成(株)製)1g、アエロジルR8
12、11.46gを混合して3本ロールを用い、30
分間混合し、エポキシ樹脂組成物HEP−15を得た。
【0067】比較例E2 無有機溶媒条件下調製硬化促進剤包含微粒子を用いたエ
ポキシ樹脂組成物の配合 実施例E2において、微粒子(MP−2)の代わりに微
粒子(HMP−1)を用いて、その他は同様にしてエポ
キシ樹脂組成物HEP−16を得た。
【0068】実施例F1 エポキシ樹脂硬化物の作成 実施例E1、E2および比較例E1,E2で配合したエ
ポキシ樹脂組成物EP−25、EP−26およびHEP
−15、HEP−16をそれぞれJIS K6911で
定める所定の金型に流し込み、オーブンにて120℃1
時間、150℃4時間、硬化させそれぞれ硬化体EPK
−25、EPK−26およびHEPK−15、HEPK
−16を得た。
【0069】実施例G1 硬化物の物性評価 得られたエポキシ樹脂硬化物EPK−25、EPK−2
6、HEPK−15、HEPK−16のTg(ガラス転
移温度)を熱機械試験機(TMA−7000、真空理工
(株))で測定したところ、いずれも135℃であっ
た。なお、EPK−25、EPK−26、HEPK−1
5は、硬化物の表面光沢がHEPK−16に比べ優れて
いる。従って、封止材として用いる場合は、EPK−2
5、EPK−26、HEPK−15については密封性に
特に優れていることがわかる。
【0070】
【発明の効果】本発明の硬化促進剤包含微粒子をエポキ
シ樹脂組成物に配合することにより、以下の優れた効果
が得られる。 1)高温における即硬化性を損なうことなく、貯蔵安定
性を長期間保持することが可能である。 2)一液型エポキシ樹脂組成物を容易に調製できるの
で、使用時の作業性が改良され、ロット間のばらつきが
少なく、製品の高い信頼性が得られる。 3)機械的な外力を加えずとも、所定の温度以上の加熱
により良好な硬化物が得られる。 4)貯蔵安定性が優れているために、可使時間(ポット
ライフ)が長く、常温においても何ら性能の変化がな
く、長期保存が可能である。 5)本発明の硬化促進剤包含微粒子は組成物硬化時に溶
解するためエポキシ樹脂硬化物に物性的な悪影響は与え
ない。 本発明は、この様な効果を生かして、例えば、電気、自
動車分野の接着剤分野に、又は封止材分野に、また、粉
体塗料、導電性塗料等の塗料分野、電気絶縁材、積層構
造体等広範囲の用途に利用可能である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)1分子中にエポキシ基を2個以上有
    するエポキシ樹脂と(b)1分子中にエポキシ基を1個
    以上有する反応性希釈剤と(c)硬化剤とを有機溶媒の
    存在下に反応させて得た硬化物に硬化促進剤が包含され
    ている硬化促進剤包含微粒子。
  2. 【請求項2】エポキシ樹脂と請求項1に記載した硬化促
    進剤包含微粒子を含むエポキシ樹脂組成物。
  3. 【請求項3】請求項2に記載したエポキシ樹脂組成物の
    硬化物。
JP13247193A 1993-05-11 1993-05-11 新規硬化促進剤包含微粒子、エポキシ樹脂組成物及び硬化物 Pending JPH06322074A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6477913B1 (en) 1985-01-22 2002-11-12 Fanuc Robotics North America, Inc. Electric robot for use in a hazardous location
JP2012219146A (ja) * 2011-04-06 2012-11-12 Sekisui Chem Co Ltd 硬化剤及び/又は硬化促進剤複合粒子の製造方法、硬化剤及び/又は硬化促進剤複合粒子、並びに、熱硬化性樹脂組成物
JP2014108966A (ja) * 2012-11-30 2014-06-12 Kyocera Chemical Corp 潜伏性硬化促進剤及びその製造方法ならびにエポキシ樹脂組成物
JP2014129468A (ja) * 2012-12-28 2014-07-10 Kyocera Chemical Corp 潜伏性硬化促進剤の製造方法、潜伏性硬化促進剤ならびにエポキシ樹脂組成物

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012219146A (ja) * 2011-04-06 2012-11-12 Sekisui Chem Co Ltd 硬化剤及び/又は硬化促進剤複合粒子の製造方法、硬化剤及び/又は硬化促進剤複合粒子、並びに、熱硬化性樹脂組成物
JP2014108966A (ja) * 2012-11-30 2014-06-12 Kyocera Chemical Corp 潜伏性硬化促進剤及びその製造方法ならびにエポキシ樹脂組成物
JP2014129468A (ja) * 2012-12-28 2014-07-10 Kyocera Chemical Corp 潜伏性硬化促進剤の製造方法、潜伏性硬化促進剤ならびにエポキシ樹脂組成物

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