JPH06322024A - ポリオレフィンのアミノ基変性方法 - Google Patents

ポリオレフィンのアミノ基変性方法

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JPH06322024A
JPH06322024A JP10829793A JP10829793A JPH06322024A JP H06322024 A JPH06322024 A JP H06322024A JP 10829793 A JP10829793 A JP 10829793A JP 10829793 A JP10829793 A JP 10829793A JP H06322024 A JPH06322024 A JP H06322024A
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JP
Japan
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polyolefin
amination
amino group
resin
reaction
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JP10829793A
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Naoki Minorikawa
直樹 御法川
Koichi Tajima
功一 田島
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Showa Denko KK
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F8/00Chemical modification by after-treatment
    • C08F8/30Introducing nitrogen atoms or nitrogen-containing groups

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  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 新規な相溶化剤、接着性樹脂等として有用な
ポリオレフィンのアミノ基変性方法を提供すること。 【構成】 ポリオレフィンのフラフもしくはペレットを
ハロゲン化し、そのハロゲン化したフラフもしくはペレ
ットをアンモニアと無触媒下、もしくは紫外線照射下、
もしくはアミノ化触媒存在下、もしくは紫外線照射しな
がらアミノ化触媒共存下で反応させる。 【効果】 ポリオレフィン系ポリマーアロイの分散特性
の制御が容易になる。また、ポリオレフィンの塗装性、
接着性、印刷性等の表面特性を大幅に改善できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリプロピレン、ポリ
エチレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−
ブテン共重合体等のポリオレフィンにアミノ基を導入す
る方法に関するものである。さらに詳しくは、ポリオレ
フィンをハロゲン化した後、アンモニアと反応させるこ
とにより、ポリオレフィンをアミノ基変性する方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリオレフィン系樹脂は、成形性、コス
ト、機械特性、耐薬品性等の特性のバランスが良く、自
動車、弱電機器、日用雑貨、各種包装部材等に広く用い
られている。最近では、資源面及び開発コスト面からの
制約から、新規なホモポリマーの開発が益々困難になっ
てきている上、使用目的の多様化によって、一つの材料
に多くの性能が要求されるようになり、そういった多性
能を単一のホモポリマーによって実現させることは、元
来不可能であるという認識から、ポリオレフィン系樹脂
とそれ以外の材料とのアロイが強く指向されるようにな
ってきている。
【0003】ポリマーアロイにおいて、ある物性のバラ
ンスを狙う場合、その混合及び分散状態、相界面の接着
強度により物性は大きく左右される。また、ポリマーア
ロイは異なる性質の成分同志で、特徴を相互補完するケ
ースが多く、相互作用パラメータを余り小さくできない
ため、界面層の厚みは一般的に薄い。この界面の接着力
不足を効率的に高める手法として、官能基を利用したリ
アクティブプロセッシングがある。しかし、この方法は
効率が高い反面、極めて粗暴な反応システムなため、反
応速度論的に有利な官能基のペアでなければ、有効に作
用しないことが知られている。
【0004】工業的に応用されているリアクティブプロ
セッシングを用いたポリマーアロイのうち最も有効な官
能基のペアを応用した例の一つにスーパータフナイロン
(デュポン)がある。現在工業的に生産されているポリ
マーアロイにおいて、反応速度とコストのバランスを考
えた場合、酸無水基と1級アミノ基との反応の組合せを
上回る効率を有する官能基のペアは存在しない。酸無水
基変性については、ラジカル機構が応用できるため、工
業的プロセスは既に確立され、広く実施されている。ま
た、工業的に有効な、有機過酸化物を用いるリアクティ
ブプロセッシング法においては、ベース樹脂の分解や架
橋等の制約から、実質1wt%前後に導入量の限界があ
り、少ない官能基数でも効率的な反応性の得られる1級
アミノ基を応用する系は、この点からも大いに注目され
る。
【0005】従来のアミノ基変性技術は、1級アミノ基
の変性となると、アミノ基のプロトンがラジカルに対し
て、著しく不安定なため、アシル基等でアミノ基を一旦
保護した後、ラジカル変性し、その後の酸処理による脱
保護で1級アミノ化する方法が提案されている(特開昭
61−78810)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記特許の方
法では、プロセスが複雑であるため、ポリオレフィン用
途の変性技術としては、コスト的に無理があり、このコ
ストの問題が、本変性方法を検討するにあたっての最も
大きな制約となっていた。本発明は複雑な工程を経ず
に、1級アミノ基の選択率の高い、安価な、ポリオレフ
ィンのアミノ基変性方法を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記問題を解決するため
の検討の結果、ポリオレフィンのフラフもしくはペレッ
トをハロゲン化し、そのハロゲン化したフラフもしくは
ペレットをアンモニアと反応させることにより、工業的
に1級アミノ基を導入できることを見出し、本発明に至
った。この反応を行なうに際し、紫外線またはアミノ化
触媒を使用することができる。以下、本発明を詳細に説
明する。
【0008】本発明で用いるポリオレフィンの具体例と
しては、低密度ポリエチレン、線状低密度ポリチレン、
高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロ
ピレンランダム共重合体、エチレン−プロピレンブロッ
ク共重合体、ポリブテン−1、エチレン−ポリブテン−
1共重合体、プロピレン−ブテン−1共重合体、ポリ−
4−メチルペンテン−1、エチレン−4−メチルペンテ
ン−1共重合体、エチレン−プロピレン−ブテン−1三
元共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン
−(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン−(メタ)ア
クリル酸メチル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル
酸ブチル共重合体、エチレン−ビニルアルコール共重合
体、エチレン−ビニルアルコール−酢酸ビニル共重合
体、エチレン−アクリロニトリル共重合体、エチレン−
(メタ)アクリル酸−アクリロニトリル共重合体、エチ
レン−スチレン共重合体等、各種オレフィン単独重合体
及び共重合体が挙げられる。また、これらのポリオレフ
ィンは2種類以上のものを混合して使用することもでき
る。さらに、本発明におけるポリオレフィンはフラフも
しくはペレットの形状で使用できる。
【0009】本発明に用いるハロゲンとしては、塩素ま
たは臭素が適当である。工業的なポリオレフィンのハロ
ゲン化の手法としては、1)水懸濁系でハロゲンとを反
応させる方法、2)樹脂フラフもしくはペレットに対し
て、雰囲気中にハロゲンガスを吹き込む方法、3)有機
溶剤溶液系、もしくは半溶液系、もしくは懸濁系でハロ
ゲンと反応させる方法等が挙げられる。
【0010】反応に際しては、種々の触媒を使用するこ
ともできる。また、最終生成物の機械特性(剛性、耐衝
撃性)、表面特性等を改良するために、SO2 、O2
の補助成分を使用して、クロロスルホン基を混入させる
ことができる。反応の温度については、特に制約はない
が、ポリオレフィンが軟化互着しない温度以下で実施す
るのが良い。実際には、室温〜150℃の範囲で実施す
ることが適当である。150℃を越える温度でも良く反
応するが、ラジカルによる副反応が著しく、室温より低
い温度では殆ど反応しない。ハロゲン化率は、特に制限
はないが、0.01〜50wt%、さらに望ましくは0.
1〜10wt%である。50wt%を越えるハロゲン化率で
は、樹脂内部のハロゲンがアミノ化されにくく、0.0
1wt%未満のハロゲン化率では、アミノ化後の樹脂の特
性が十分でない。反応圧力は特に制約はないが、10k
g/cm2 を限度として加圧することができる。10k
g/cm2 を越える圧力では、副反応が増大し、好まし
くない。反応後のハロゲン化樹脂は、水酸化バリウム等
のアルカリ処理により、ハロゲン化水素を中和してもよ
いが、本発明の場合、次工程がアンモニア処理であるの
で、若干の収率ダウンを覚悟すれば、中和工程を省略す
ることもできる(これらの方法については、特開平4−
224804、特開平4−363307等を参照)。
【0011】アミノ化の方法としては、ハロゲン化した
樹脂のフラフもしくはペレットのアンモニアガス、もし
くはアンモニア溶液もしくは液体アンモニアで処理する
ことにより、達成することができる。
【0012】アミノ化の反応を促進させる方法として、
ハロゲン化した樹脂のフラフもしくはペレットの紫外線
照射条件下でアンモニアガス、もしくはアンモニア溶
液、もしくは液体アンモニアで処理することもできる。
紫外線を照射しない場合でも、1級アミノ化を達成する
ことはできるが、紫外線を照射しない場合は照射する場
合に比べて、高い反応温度が要求されるため、より2〜
3級アミンを副生しやすく、反応の効率という点で、問
題がある。紫外線は光化学的に、炭素−ハロゲン結合を
開裂させ、アミノ化を促進させる目的で使用する。反応
に有効な波長は、350〜500nmにわたり、この波長
領域を有する光源であれば、特に制限はないが、工業的
にはエネルギー効率を高める意味から、波長はできるだ
けこの領域に集中していることが望ましく、高圧水銀ラ
ンプ、メタルハライドランプ、ハロゲンランプ、ナトリ
ウムランプ等が有用である。紫外線の強度及び照射のパ
ターンは、収率を最大にするため何回かに分けて照射し
ても差し支えないし、適当な減光フィルターを使用して
も差し支えない。照射しすぎた場合は、系内の過剰なラ
ジカルが、生成した1級アミノ基のプロトンを攻撃し、
複雑な副生成物を生ずるので好ましくない。アンモニア
溶液には水溶液系と有機溶剤系とがあるが、特に有機溶
剤系は、フラフもしくはペレットを十分に膨潤させ、反
応効率を高める効果があり、有機溶剤の具体例として
は、ベンゼン、トルエン、キシレン等が挙げられる。
【0013】また、アミノ化反応に際して種々の触媒を
用いることもできる。アミノ化触媒の具体例としては、
還元銅を用いることができ、また硫酸アンモニウム、塩
化アンモニウム等のアンモニウム塩およびリチウムアミ
ド、カリウムアミド、ナトリウムアミド等の金属アミ
ド、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化カリウム等のアルカリ金
属ヨウ化物等を用いても反応率の改善が見られる。これ
らの触媒は単独で用いても複数組み合わせて用いてもよ
い。また、アミノ化触媒添加系においても紫外線照射は
有効で、反応効率を高めることができる。また、金属ア
ミドの添加方法として、アルカリ金属を添加後硝酸第2
鉄等の触媒存在下で液体アンモニアと反応させて生成す
るアルカリ金属アミドとして用いても一向にさしつかえ
ない。この場合、反応系内に未反応のアルカリ金属が存
在するが、反応の面では何ら問題はない。
【0014】以上の反応において、反応温度については
特に制約はなく、樹脂の特性、原料樹脂のハロゲン化率
等に合わせ、自由に変えられるが、反応率と脱離等の副
反応による品質低下とのバランスを考え、−50℃〜2
00℃、さらに望ましくは、−50℃〜50℃であるこ
とが好ましい。反応圧力は特に制限はない。本発明によ
ってアミノ化した樹脂は必要により中和、水洗、乾燥す
ることができ、アミノ化率0.05〜90%、1級アミ
ノ化選択率5〜95%のものが得られる。
【0015】
【発明の効果】本発明方法に従うと、アミノ基変性樹脂
を複雑な工程を経ずに、高い1級アミノ基選択率で、安
価に得ることができる。本発明によるアミノ基変性樹脂
は、ポリマーアロイにおける相溶化剤や塗装性等表面特
性改質剤、樹脂積層体における接着性樹脂、4級塩化に
よる永久帯電防止剤等が挙げられ、今後益々、多成分化
が進むと考えられる、各種工業部材、包装部材のモルフ
ォロジーや表面性能制御等の各種界面制御技術の分野
に、広く応用可能である。
【0016】
【実施例】以下、本発明を実施例、比較例により、さら
に詳細に説明する。 実施例1 (塩素化後、アミノ化)ポリプロピレン(昭和電工製シ
ョウアロマーSSA510−3)100gを水2リット
ルに懸濁させ、塩素を吹き込みながら攪拌下60℃で5
時間反応させた(塩素吹き込み速度1リットル/min
)。反応後、水酸化バリウムで中和、水洗し、塩素化
ポリプロピレンを分離、乾燥した。燃焼により発生する
ハロゲン化水素の定量により、塩素化率を測定した結
果、塩素含有率10wt%の塩素化ポリプロピレンを得
た。
【0017】このようにして調製した、塩素化ポリプロ
ピレン100gをスチーム加熱機構付1リットルオート
クレーブに仕込んだ後、液体アンモニア300gを導入
し、50℃にて、攪拌下、30分反応させた。その後、
室温まで冷却し、アンモニアを窒素気流で置換し、オー
トクレーブ内部を窒素ガスで十分置換後、アミノ化樹脂
を取り出し、50℃の20wt%KOH水溶液400m
lで2時間処理して、十分水洗、乾燥後、以下の方法で
アミノ化反応率を求めた。
【0018】アミノ化樹脂を粉砕後元素分析し、窒素含
有量を測定し、アミノ化反応前のハロゲン化樹脂中のハ
ロゲンに対する窒素のモル%を求め、アミノ化反応率と
した。一方、粉砕したアミノ化樹脂に過剰のサリチルア
ルデヒドを作用させた後、過剰のアルデヒドをピリジン
中でナトリウムメトキシドで定量し、1級アミノ基量を
定量した。上記アミノ化反応率と1級アミノ基量とから
1級アミノ化選択率を求めた(1級アミノ化選択率と
は、アミノ化樹脂中の全窒素に対する1級アミノ基窒素
のモル%とする)。この結果、アミノ化反応率85%、
1級アミノ化選択率75%であった。
【0019】(分散特性の評価)はじめに、ショウレッ
クスM251 100重量部に対して無水マレイン酸3
重量部、パーヘキサ25B(日本油脂製有機過酸化物)
1重量部を添加し、プラスチック工学研究所製押出機
(BT−40)を用い、180℃にて溶融押出変性し、
無水マレイン酸変性樹脂Aを調製した。次に、調製した
アミノ化樹脂を下記の組成で、溶融混練し、島相の平均
分散粒径を測定した。方法は、プレス成形した平板断面
を、リンタングステン酸またはルテニウムテトラオキサ
イドで染色し、走査型電子顕微鏡(日本電子製JSM−
T330A)で観察した画像処理データから、島相の平
均分散粒径を求めた。 アミノ化樹脂 5重量部 無水マレイン酸変性樹脂A 5重量部 ショウアロマーMA510(昭和電工製ポリプロピレン)25重量部 ショウレックスL182(昭和電工製ポリエチレン) 65重量部
【0020】(塗装性の評価)1級アミノ変性した樹脂
100重量部に対して30重量部EPR(昭和電工製S
T150)を配合、200℃にて押出コンパウンド化し
たものを、130×130×2mmtの平板に200℃
で射出成形し、日本ビーケミカル製ウレタン塗料(R−
271)を約40μの膜厚にスプレー塗装し、90℃4
5分硬化させた。2日後に1cm幅にカッターで切り目
を入れ、180°方向へ引っ張り剥離させた際のピーリ
ング強度をテンシロンにて測定した。これらの結果を表
1に示す。
【0021】実施例2 (塩素化後、紫外線照射下アミノ化)実施例1と同様の
方法で調整した、塩素化率6wt%の塩素化ポリプロピ
レン100gをスチーム加熱機構、攪拌機構、及び紫外
線照射用耐圧石英ガラス窓(約4cmφ)付1リットル
オートクレーブに仕込んだ後、液体アンモニア300g
を導入し、35℃で、攪拌しながら、キセノンUVラン
プ(大塚電子製150WキセノンUVランプ,ビーム径
約10mm)にて紫外線照射窓より紫外線を2分間連続
して照射した。その後、20分間35℃で攪拌し、室温
まで冷却した後、アンモニアを窒素気流で置換した。オ
ートクレーブ内部を窒素ガスで十分置換後、アミノ化樹
脂を取り出し、20wt%KOH水溶液400mlで処理
して、十分水洗、乾燥後、実施例1と同様の方法でアミ
ノ化反応率、1級アミノ化選択率を求めた結果、それぞ
れ90%、80%であった。実施例1と同様の方法で分
散特性及び塗装性の評価を行った。その結果を表1に示
す。
【0022】実施例3 (塩素化後、触媒使用下でアミノ化)実施例1と同様の
方法で調整した、塩素化率3wt%の塩素化ポリプロピ
レン100g及びヨウ化ナトリウム0.2g、ナトリウ
ムアミド0.3gをスチーム加熱機構、攪拌機構付1リ
ットルオートクレーブに仕込んだ後、液体アンモニア3
00gを導入し、40℃で、攪拌しながら、30分間反
応させた。室温まで冷却した後、アンモニアを窒素気流
で置換した。オートクレーブ内部を窒素ガスで十分置換
後、アミノ化樹脂を取り出し、20wt%KOH水溶液4
00mlで処理して、十分水洗、乾燥後、実施例1と同
様の方法でアミノ化反応率、1級アミノ化選択率を求め
た結果、それぞれ75%、87%であった。実施例1と
同様の方法で分散特性及び塗装性の評価を行った。その
結果を表1に示す。
【0023】実施例4 (塩素化後、紫外線照射、触媒使用下でアミノ化)実施
例1と同様の方法で調整した、塩素化率9wt%の塩素
化ポリプロピレン100g及びヨウ化ナトリウム0.2
g、ナトリウムアミド0.3gをスチーム加熱機構、攪
拌機構、及び紫外線照射用耐圧石英ガラス窓(約4cm
φ)付1リットルオートクレーブに仕込んだ後、液体ア
ンモニア300gを導入し、40℃で、攪拌しながら、
キセノンUVランプ(大塚電子製150WキセノンUV
ランプ,ビーム径約10mm)にて紫外線照射窓より3
0秒間紫外線照射を合計4回、各々2分の間隔をあけて
照射した。その後、40℃で20分間攪拌させた。室温
まで冷却した後、アンモニアを窒素気流で置換した。オ
ートクレーブ内部を窒素ガスで十分置換後、アミノ化樹
脂を取り出し、20wt%KOH水溶液400mlで処理
して、十分水洗、乾燥後、実施例1と同様の方法でアミ
ノ化反応率、1級アミノ化選択率を求めた結果、それぞ
れ87%、88%であった。実施例1と同様の方法で分
散特性及び塗装性の評価を行った。その結果を表1に示
す。
【0024】実施例5 (塩素化後、アミノ化)ポリエチレン(昭和電工製ショ
ウレックスM251)100gを水2リットルに懸濁さ
せ、塩素を吹き込みながら攪拌下50℃で5時間反応さ
せた(塩素全吹き込み速度1リットル/min )。反応
後、水酸化バリウムで中和、水洗し、塩素化ポリエチレ
ンを分離、乾燥した。燃焼により発生するハロゲン化水
素の定量により、塩素化率を測定した結果、塩素含有率
12wt%の塩素化ポリエチレンを得た。このようにし
て調製した、塩素化ポリエチレン100gを実施例1と
同様の方法でアミノ化した結果、アミノ化反応率88
%、1級アミノ化選択率80%のアミノ化樹脂を得た。
実施例1と同様の方法で分散特性及び塗装性の評価を行
った。その結果を表1に示す。
【0025】実施例6 (臭素化後、アミノ化)ポリプロピレン(昭和電工製シ
ョウアロマーSSA510−3)100gを水2リット
ルに懸濁させ、臭素を10g加え、攪拌下40℃で3時
間反応させた。反応後、水酸化バリウムで中和、水洗
し、臭素化ポリプロピレンを分離、乾燥した。燃焼によ
り発生するハロゲン化水素の定量により、臭素化率を測
定した結果、臭素含有率4wt%の臭素化ポリプロピレ
ンを得た。このようにして調製した、臭素化ポリエチレ
ン100gを実施例1と同様の方法でアミノ化した結
果、アミノ化反応率95%、1級アミノ化選択率80%
のアミノ化樹脂を得た。実施例1と同様の方法で分散特
性及び塗装性の評価を行った。その結果を表1に示す。
【0026】比較例1 (アミノ化樹脂未使用の場合の分散特性、塗装性評価)
実施例1の分散特性及び塗装性の評価と同様の方法で、
下記の組成で、溶融混練し、島相の平均分散粒径を測定
した。方法は、プレス成形した平板断面を、リンタング
ステン酸またはルテニウムテトラオキサイドで染色し、
走査型電子顕微鏡(日本電子製JSM−T330A)で
観察した画像処理データから、島相の平均分散粒径を求
めた。 無水マレイン酸変性樹脂A 5重量部 ショウアロマーMA510(昭和電工製ポリプロピレン)30重量部 ショウレックスL182(昭和電工製ポリエチレン) 65重量部
【0027】(塗装性の評価)ポリプロピレン(昭和電
工製ショウアロマーSSA510−3)100重量部に
対して30重量部EPR(昭和電工製ST150)を配
合し、200℃にて押出コンパウンド化したものを、1
30×130×2mmtの平板に200℃で射出成形
し、日本ビーケミカル製ウレタン塗料(R−271)を
約40μの膜厚にスプレー塗装し、90℃45分硬化さ
せた。2日後に1cm幅にカッターで切り目を入れ、1
80°方向へ引っ張り剥離させた際のピーリング強度を
テンシロンにて測定した。これらの結果を表1に示す。
【0028】表1からわかるように、1級アミノ化した
樹脂は良好な塗装性を有し、また、本来非相溶樹脂の無
水マレイン酸変性物と非常に小さな粒径に分散させるこ
とができる。本発明の方法にて種々のポリオレフィンに
低コストで1級アミノ基を導入することができ、新規な
相溶化剤、新規な接着性樹脂等を工業的に生産するため
の極めて有効なプロセスになる。
【0029】
【表1】

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリオレフィンのフラフもしくはペレッ
    トをハロゲン化し、そのハロゲン化したフラフもしくは
    ペレットをアンモニアと反応させることを特徴とするポ
    リオレフィンのアミノ基変性方法。
  2. 【請求項2】 ポリオレフィンのフラフもしくはペレッ
    トをハロゲン化し、そのハロゲン化したフラフもしくは
    ペレットを紫外線を照射しながらアンモニアと反応させ
    ることを特徴とするポリオレフィンのアミノ基変性方
    法。
  3. 【請求項3】 ポリオレフィンのフラフもしくはペレッ
    トをハロゲン化し、そのハロゲン化したフラフもしくは
    ペレットをアミノ化触媒の共存下アンモニアと反応させ
    ることを特徴とするポリオレフィンのアミノ基変性方
    法。
  4. 【請求項4】 ポリオレフィンのフラフもしくはペレッ
    トをハロゲン化し、そのハロゲン化したフラフもしくは
    ペレットを紫外線を照射しながらアミノ化触媒の共存下
    アンモニアと反応させることを特徴とするポリオレフィ
    ンのアミノ基変性方法。
  5. 【請求項5】 アミノ基が1級アミノ基である請求項1
    〜4記載のポリオレフィンのアミノ基変性方法。
JP10829793A 1993-05-10 1993-05-10 ポリオレフィンのアミノ基変性方法 Pending JPH06322024A (ja)

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JP (1) JPH06322024A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008527071A (ja) * 2004-12-31 2008-07-24 垓棟化學株式会社 変性塩素化ポリプロピレン、その製造方法及びポリオレフィン混合物
JP2010235787A (ja) * 2009-03-31 2010-10-21 Mitsui Chemicals Inc ハロゲン変性オレフィン系重合体ペレットの製造方法
US12017434B2 (en) 2020-04-24 2024-06-25 Kuraray Co., Ltd. Multilayer structure, method for producing same, sheet for preventing diffusion of hazardous substances, landfill geomembrane, and multilayer pipe

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US12017434B2 (en) 2020-04-24 2024-06-25 Kuraray Co., Ltd. Multilayer structure, method for producing same, sheet for preventing diffusion of hazardous substances, landfill geomembrane, and multilayer pipe

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