JPH0631969U - 位置決め機構を内蔵したポンチ及びブッシュ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 高級な測定器等を、用いる事無く、簡便、且
つ、高精度な位置決め作業を可能とした位置決めポン
チ、位置決めブッシュを提供する。 【構成】 位置決めポンチ、又は、ブッシュ３の外径を
階段状に、複数形成し、基準となる穴に合致したものを
挿入させる事により、高精度な位置決めポンチ作業が行
なえるものである。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は機械、建築、土木等の穴明け位置決め作業に於いて、正確な位置決め を可能にする位置決めブッシュ、及び、位置決めポンチに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、機械等の組付作業を行うときに、一般工作機械では加工が困難な形状の 物や、大型部品、あるいは、寸法維持の出来ない部品等の組立方法として、予め 組付けられる側のボルト挿入穴のみ加工しておき組付側のタップ加工を後から行 なう現合組付作業法がしばしば行なわれている。

【０００３】 こういった場面での位置決め方法として、ケガキ針にてボルト挿入穴を締付側 に書き写しておいて、目視にて中心を決定、又は、定規、コンベックス等の測定 工具を用いてケガキ、ポンチ、タップ下穴加工の順で作業を行なっていた。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、位置決め精度が悪い為に組付け作業を中断して高額部品の再製 作、あるいは再度タップ穴を加工したりボルト挿入穴を長穴にするなど、作業効 率が低下してしまうと共に膨大なコストアップにつながるという問題点があった 。

【０００５】 また、タップ穴の位置変更、長穴追加工等により、ボルトが斜いて締付けられ る為に起きる、ボルト、タップ穴の欠損、あるいは、構造物の剛性の低下などと いう事も起こり、重大事故につながる等の問題点があった。

【０００６】 本考案は、前記従来技術の問題点を解消するためになされたものであり、簡単 な構造により位置決め精度、安全性、作業効率を、飛躍的に向上し得る位置決め ポンチ及び位置決めブッシュを提供することを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

この目的を達成するため、本考案に係る位置決めポンチ外径は、基準となる穴 径に挿入可能な外径を個々に、階段状に複数形成し、相手穴に合った 外径を挿 入する事によって、中心位置決めを行なう事を特徴とする。

【０００８】 また、本考案に係る位置決めブッシュ外径は、基準となる穴径に挿入可能な外 径を個々に、階段状に、一体、又は、単体の組合せにより、複数形成、又は、テ ーパー形状に形成し、中心部にポンチの案内機構を持たせ、ブッシュ外径を挿入 、又は、合致後、ポンチを案内する事によって中心位置決めを行なう事を特徴と する。

【０００９】

【作用】

本考案に係る位置決めポンチ、位置決めブッシュでは、基準穴に、挿入、合致 させる事により高精度な位置決め、求心作用が働く。

【００１０】

【実施例】

以下、本発明を具体化した実施例に基づいて図面を参照しつつ詳細に説明する 。図１は、位置決めブッシュを使用した場合の模式断面図である。 先ず、ベース１とプレート２を万力等で固定位置決後、プレート２の穴にブッシ ュ３を挿入し、次に、ポンチ４をブッシュ３に挿入しハンマー等で矢印方向より 外力を加えるだけで正確な位置決めポンチ作業が行なえる。

【００１１】 又、ブッシュ３の外径は、予めボルトサイズ等の頻繁に使用される寸法に合わ せておけば尚一層効果があり、図３の様に、各段の前縁部に５度乃至３０度の面 取り加工をしておけば、プレート２に挿入を容易にできるばかりでなく、各段に 属さない中間寸法の位置決め効果もある。

【００１２】 図２は、ポンチと位置決めブッシュを一体構造とした物の模式断面図である。 ポンチと位置決めプッシュを一体構造にする事により、上記構造に比べ、ポン チとブッシュ間のクリアランス分を０に出来る為、より一層高精度な位置決めが できる。

【００１３】 図４は、ブッシュ外径部を、分割構造とする事により、サイズの自由化、破損 等が生じた場合の、メンテナンスを容易にすることができる。

【００１４】 又、外径形状を、多角形にすることにより、穴への挿入抵抗を少なくすること も出来る。

【００１５】 又、図５の様に、外径形状を、円，楕円、多角錐形、にする事により、求心作 用をもたせる事も出来る。

【００１６】 前記、位置決めポンチ、ブッシュは、ポンチ先端部のみ、相手材質より硬い材 質の物であれば特に材質に拘らなく簡単に製作可能である。

【考案の効果】

以上説明した通り本考案は、簡単な構成により高精度な位置決めが、熟練、時 間を要する事無く安全に作業を行なうことが出来、もって機械等組付けの作業効 率を向上し得る位置決めポンチ及び位置決めブッシュを提供することができ、そ の産業上奏する効果は大である。

【図面の簡単な説明】

【図１】位置決めブッシュを模式的に示す断面図であ
る。

【図２】位置決めポンチを模式的に示す断面図である。

【図３】位置決めブッシュ面取り部の詳細断面図であ
る。

【図４】位置決めブッシュ分割構造式を模式的に示す断
面図である。

【図５】位置決めブッシュのテーパー部詳細断面図であ
る。

【符号の説明】

１ ベース ２ プレート ３ 位置決めブッシュ ４ ポンチ ５ 位置決めポンチ ６ 面取り部 ７ 分割構造位置決めブッシ
ュ

Claims (6)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ブッシュ内径にポンチの案内機構を持
   ち、ブッシュ外径は相手穴部に挿入可能な外径を個々
   に、階段状に形成された事を特徴とする位置決めブッシ
   ュ。
2. 【請求項２】 請求項１の、外径形状を有し、内径案
   内部分をポンチー体構造としたことを特徴とする位置決
   めポンチ。
3. 【請求項３】 ブッシュ内径にポンチの案内機構を持
   ち、ブッシュ外径はテーパー状に形成された事を特徴と
   する、位置決めブッシュ。
4. 【請求項４】 階段状に形成された外径形状が、円、
   楕円、多角、の柱状、又は、錐状に、形成された事を特
   徴とする請求項１，２の位置決めポンチ、位置決めブッ
   シュ。
5. 【請求項５】 テーパー状に形成された外径形状が、
   円、楕円、多角、の錐状に形成された事を特徴とする、
   請求項３の位置決めブッシュ。
6. 【請求項６】 前記請求項の、構造材を鉄、鋼、非鉄
   金属、樹脂、プラスチック、セラミック、セメント等で
   製作された事を特徴とする位置決めポンチ、位置決めブ
   ッシュ。