JPH06316830A - ジャカード織機のヘルドロッド制御装置 - Google Patents

ジャカード織機のヘルドロッド制御装置

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JPH06316830A
JPH06316830A JP3145988A JP14598891A JPH06316830A JP H06316830 A JPH06316830 A JP H06316830A JP 3145988 A JP3145988 A JP 3145988A JP 14598891 A JP14598891 A JP 14598891A JP H06316830 A JPH06316830 A JP H06316830A
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JP
Japan
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rocker
heald rod
rockers
hole
heald
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JP3145988A
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English (en)
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Yeo Sang Ki
サン ギ ヨ
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BENIEL TRADING CORP
BUNIERUMUYOTSUKU JIYUSHIKUHESA
Original Assignee
BENIEL TRADING CORP
BUNIERUMUYOTSUKU JIYUSHIKUHESA
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Publication date
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    • DTEXTILES; PAPER
    • D03WEAVING
    • D03CSHEDDING MECHANISMS; PATTERN CARDS OR CHAINS; PUNCHING OF CARDS; DESIGNING PATTERNS
    • D03C3/00Jacquards

Abstract

(57)【要約】 【構成】 ヘルドロッド2の上下運動を案内するための
本体16両側の直線スライド案内面部16cにロッカ出
没孔16aを形成し、このロッカ出没孔16aを通して
出没するヘルドロッド止め突起11aを有するロッカ1
1を、本体16内に回動自在に設ける。また、ロッカ1
1に回動動作を生じさせるための電磁石15等から成る
ロッカ駆動部20を本体16内に設けてジャカード織機
のヘルドロッド制御装置1を構成する。 【効果】 ヘルドロッド2に係合する側のロッカ11を
可動構造とすることで、ヘルドロッド2には従来のよう
な撓み変形を生じさせる必要がなく、これにより、本体
16の形状設計等が容易になってコストダウンを図るこ
とができ、また、ヘルドロッド2に撓み変形等が伴わな
いので、動作的安定性や円滑性を好適に確保し得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子パターン制御シス
テム等により駆動されるジャカード(Jacquar
d)織機において、ヘルドロッド(Heald Ro
d)の上下運動を制御するジャカード織機のヘルドロッ
ド制御装置に関し、特に、ヘルドロッドの係止孔に係合
する係止部を可動形にすることにより、構造が簡単で、
かつスリムな形状になし得ると共に、ヘルドロッドの上
下運動の制御機能を向上し得るジャカード織機のヘルド
ロッド制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電子パターン制御システムで制御される
ジャカード織機においては、各々の整経糸がヘルドアイ
(Heald Eye)により作動され、各々のヘルド
アイの穴の位置はヘルドロッド制御装置で制御される。
また、上記のジャカード織機には、多数のヘルドロッド
が使用され、このような多数のヘルドロッドを個別的に
制御するヘルドロッド制御装置が、整経糸の最大の数に
相当する数で設けられている。このようなヘルドロッド
制御装置の典型的な従来例として特開昭61−2253
43号公報、並びに米国特許第4667704号公報に
開示されたものを挙げることができる。
【0003】上記公報記載のヘルドロッド制御装置にお
いては、ヘルドロッドの係止孔に係合する係止部が、上
下に細長形状の本体の両側面に、それぞれ一体的に形成
した突起状のフックにより構成されると共に、本体に、
一対のソレノイド及び一対の磁極片が設けられている。
【0004】上記装置では、本体における下半分の下側
本体部の両側面に沿って各々ヘルドロッドの上下往復運
動が案内されるように構成され、また、上記本体におけ
る上半分の上側本体部の両側面に、ヘルドロッドに形成
されている係止孔に係合する前記フックが設けられてい
る。この上側本体部の両側面は、下側本体部の両側面に
対して、上方ほど中心側に向かうように傾斜させた形状
となっている。
【0005】上側本体部内には、前記一対のソレノイド
が配置されており、また、これらソレノイドに通電した
ときに磁化される前記一対の磁極片は、上側本体部の前
面および背面を覆う位置に配設され、これら磁極片にお
ける両側の縁部が、上記フックを前後に挟む位置にそれ
ぞれ位置する構成となっている。
【0006】上記構成においては、ヘルドロッドは下側
本体部の側面に沿って案内されて上下運動する。そし
て、ヘルドロッドの上下運動を一時停止しようとする場
合には、電子パターン制御システムによりソレノイドへ
の通電が行われ、これにより、磁極板に磁気吸引力が生
じて、ヘルドロッドの上部側が磁極片に吸引され、これ
により、ヘルドロッドの上部側に上側本体部の傾斜側面
に沿う撓み変形が生じる。この結果、ヘルドロッドに形
成されている係止孔に前記フックが嵌入する状態となっ
て、ヘルドロッドの上下運動が阻止される。
【0007】このように、従来は、ソレノイドに通電す
ることで生じる磁力によりヘルドロッドの上部側をフッ
ク側に撓ませ、これによって、ヘルドロッドの係止孔に
フックを係合させる構成となっている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例においては、ヘルドロッドの上下運動を一旦停止さ
せるための係止部としてのフックが本体と一体的に形成
された固定形の構造であり、このような係止部にヘルド
ロッドの係止孔を係合させるために、ヘルドロッドに撓
み変形を生じさせるように構成されているので、次のよ
うな問題点を生じている。
【0009】第1に、上記構造では、本体の磁極片を励
磁させてヘルドロッドの上部側を本体側に撓ませ、この
撓み変形が生じることで、ヘルドロッドの係止孔に係止
部が嵌入する。この場合、上記のような撓み変形の過程
で係止部が係止孔に正確に嵌入して係合状態となるよう
にするためには、係止部の大きさに対する係止孔の大き
さが撓み量を考慮した余裕度をもって設計されなければ
ならない。よって、上記の如き余裕度をもって設計され
たヘルドロッド側の係止孔に係止部が嵌入した係合状態
では、上記の余裕度に応じたヘルドロッドの制御位置に
偏差を与え、この結果、ヘルドロッドの正確な位置制御
ができなり、寸法管理に多大な労力を要するものとな
る。
【0010】第2に、上記ヘルドロッドは本体側のソレ
ノイドに通電したときの磁極片の磁力によって、撓み変
形を生じるようにすることが必要であるために、上記ヘ
ルドロッドの材質は少なくとも磁性体で形成されると共
に、弾性が優れたものでなければならない。このような
磁性と弾性が共に要求されるヘルドロッドは、一般的に
材質の選択と設計がややこしくなってコストの上昇を招
来し、また、材質的に長寿命化を図り得ない。
【0011】第3に、本体の側面は、ヘルドロッドの往
復運動を案内する下側本体部に対し、上側本体部の側面
を一定角度傾斜させた形状となっている。これにより、
上側本体部の側面に突出する係止部は、下側本体部の側
面に沿って上下運動をするヘルドロッドの運動面よりも
内側に位置するようになっている。この場合、上記のよ
うな上側本体部側面の傾斜角度は、さらにヘルドロッド
に撓み変形を生じさせて係合状態とするときの磁極片の
磁力条件や、ヘルドロッドの撓み特性、係止孔と係止部
との相対距離等を総合的に考慮して設計をすべきであ
り、このため、本体形状の設計も容易なものではない。
したがって、これによっても、ヘルドロッド制御装置全
体のコストアップを招来するものとなる。
【0012】第4に、上記本体側面が傾斜角を有して設
計されることにより、ヘルドロッドとこれを案内する本
体側面との接触面積が小さくてヘルドロッドにおける運
動の安定度と円滑性を期するのに不利である。
【0013】このように、従来のヘルドロッド制御装置
においては、ヘルドロッドの動作的正確性・安定性・円
滑性を確保するに不利であって、しかも、その設計がや
やこしく、このため、全体的なコストアップを避けるこ
とができないものとなっている。
【0014】本発明は、上記従来の問題点を解消すべく
なされたものであって、その目的は、ヘルドロッドの動
作的安定性と円滑性を好適に確保し得ると共に、本体の
設計を極く容易になし得てコストダウンを可能にするジ
ャカード織機のヘルドロッド制御装置を提供することに
ある。
【0015】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明の請求項
1記載のジャカード織機のヘルドロッド制御装置は、ヘ
ルドロッドの上下運動を案内するための本体両側の直線
スライド案内面部に各々貫通穴形状のロッカ出没孔が形
成されると共に、上記本体内に、上記ヘルドロッドに形
成されている係止孔に嵌入し得る係止突起部をそれぞれ
有する一対のロッカと、上記係止突起部が上記ロッカ出
没孔を通して出没すべく上記ロッカを作動するロッカ駆
動部とが設けられていることを特徴としている。
【0016】また、本発明の請求項2記載のジャカード
織機のヘルドロッド制御装置は、上記請求項1記載の装
置において、上記一対のロッカが本体の中心を挟んで両
側にそれぞれ回動自在に配置されると共に、上記ロッカ
駆動部が、上記ロッカにそれぞれ連設されたレバーと、
これらレバーに対し磁気吸引力を及ぼす電磁石と、上記
磁気吸引力とは反対方向に付勢力を及ぼすスプリングと
から成り、上記電磁石への通電・非通電の切換えによっ
て、上記係止突起部がロッカ出没孔を通して出没すべく
上記ロッカに回動動作が生じることを特徴としている。
【0017】また、本発明の請求項3記載のジャカード
織機のヘルドロッド制御装置は、上記請求項1記載の装
置において、上記一対のロッカが本体の中心を挟んで両
側にそれぞれ回動自在に配置されると共に、上記ロッカ
駆動部が、上記ロッカにそれぞれ連設されると共にピン
状突起の立設されたレバーと、上記ピン状突起が嵌入す
ると共に上下方向に対して傾斜して延びる傾斜長孔の穿
設された上下方向にスレイド自在なスライド板と、上記
スライド板に連結されたソレノイドとから成り、このソ
レノイドへの通電・非通電の切換えによって上下動する
上記スライド板における傾斜長孔に沿って上記ピン状突
起が幅方向に移動されることにより、上記係止突起部が
ロッカ出没孔を通して出没すべく上記ロッカに回動動作
が生じることを特徴としている。
【0018】
【作用】上記請求項1記載の構成によれば、ロッカにお
ける係止突起部を本体の直線スライド案内面部より内方
に没入状態とすることで、ヘルドロッドに対し、上記直
線スライド案内面部に沿う上下運動を自在となす一方、
ロッカ駆動部によりロッカを作動して上記係止突起部を
直線スライド案内面部のロッカ出没孔を通して突出させ
ることで、上記係止突起部がヘルドロッドの係止孔に嵌
入してこのヘルドロッドを係止する。
【0019】このように、ヘルドロッドの係止孔に係合
する係止突起部側を可動にした構成とすることによっ
て、ヘルドロッドに対しては、従来のように係止状態と
するための撓み変形を生じさせる必要はなくなり、この
結果、ヘルドロッドの上下動を案内する直線スライド案
内面部は本体のほぼ全長にわたる平坦面形状で設けるこ
とができる。このため、本体の形状設計等が容易になっ
てコストダウンを図ることが可能になると共に、ヘルド
ロッドに撓み変形等が伴わず、また案内面を広くするこ
とが可能になって、動作的安定性や円滑性が好適に確保
される。
【0020】また、請求項2記載の構成によれば、電磁
石への通電・非通電の切換えによってロッカに回動動作
が生じて、係止突起部にロッカ出没孔を通して出没する
動作が生じるが、このような移動動作は、従来例のよう
に構成部品に変形を生じさせることによって行うもので
はなく、機構的な構成に基づいて生じるものとなってい
るので、ヘルドロッドの係止状態と解除状態との切換え
を迅速・正確に行うことができ、ヘルドロッドを係止状
態とするときの支持固定作用に迅速性と動作的信頼性が
与えられる。
【0021】また、請求項3記載の構成によれば、ソレ
ノイドへの通電・非通電の切換えによって上下動するス
ライド板における傾斜長孔で、ロッカ側のピン状突起が
幅方向に移動されることにより上記ロッカに回動動作が
生じて、係止突起部がロッカ出没孔を通して出没する動
作が生じる。この場合も、従来例のように構成部品に変
形を生じさせて行うものではなく、機構的に確実な動作
が生じる構成となっているので、ヘルドロッドを係止状
態とするときの支持固定作用に迅速性と動作的信頼性が
与えられる。
【0022】
【実施例】
〔実施例1〕本発明の一実施例について図1ないし図4
に基づいて説明すれば、以下の通りである。
【0023】図1に示すように、ヘルドロッド制御装置
1における本体16は、前面開放形の上下に細長い枠体
形状をなしており、左右の両側壁は、それぞれ上下の各
端部側を除くほぼ全長にわたって平坦な直線スライド案
内面部16c・16cとして形成されている。なお、こ
れら直線スライド案内面部16c・16cの背面側縁部
には、幾分側方へと突出させた直線スライド案内段部1
6b・16bがそれぞれ設けられている。
【0024】上記各直線スライド案内面部16c・16
cには、その上部側の位置に、貫通角穴形状のロッカ出
没孔16a・16aがそれぞれ形成されている。そし
て、これらロッカ出没孔16a・16aの内側に、一対
のロッカ11・11が配設されている。これらロッカ1
1・11は、両直線スライド案内面部16c・16cの
内側にほぼ沿って上下に延びる形状にそれぞれ形成さ
れ、また、これらの各下端側における中心方向へ幾分傾
斜した傾斜部の下端には、下方へと延びるレバー12・
12が連設されている。そして、上記ロッカ出没孔16
a・16aよりもやや下側の位置におけるロッカ11と
レバー12との連設部位で、図2にも示すように、本体
16の後壁面から立設されている回転軸部材13によ
り、上記ロッカ11およびレバー12が一体的な回動動
作を生じ得るように軸支されている。
【0025】また、図1に示すように、ロッカ11・1
1における各直線スライド案内面部16c・16c側の
面には、それぞれ側方に突出するヘルドロッド止め突起
(係止突起部)11a・11aが形成されている。回転
軸部材13・13を回転中心とするロッカ11・11の
回動動作に伴って、上記ヘルドロッド止め突起11a・
11aの各先端部が、前記ロッカ出没孔16a・16a
を通して、本体16内から外方への出没動作を生ずるよ
うになっている。そして、上記のように、ロッカ出没孔
16aから外方に突出するヘルドロッド止め突起11a
の先端部が、直線スライド案内面部16cに沿って上下
運動するヘルドロッド2に形成されているロッカ孔2a
(係止孔)に嵌入し得るように構成されている。
【0026】上記ロッカ11・11の各上端側は、引張
りコイルばねより成るスプリング17によって相互に連
結されている。このスプリング17のばね力によって、
両ロッカ11・11の各上部側が内側に引き寄せられ
る。これにより、回転軸部材13よりも下部側のレバー
12・12に互いに広がる方向の回動動作を生じる結
果、それらの下端部が、直線スライド案内面部16c・
16cの内面に当接した状態で保持される。この状態に
おいては、前記ヘルドロッド止め突起11a・11aの
各先端部はロッカ出没孔16a・16aよりも内側に位
置する没入状態となる。
【0027】一方、本体16内における中央位置よりも
やや下側に電磁石15が配置されており、この電磁石1
5から上方に延びる磁石棒14の上端部が、レバー12
・12間に位置する構造となっている。これらレバー1
2・12はそれぞれ磁性体から成っており、したがっ
て、上記電磁石15に通電して磁石棒14が磁化される
と、レバー12・12に磁石棒14から磁気吸引力が作
用する。これにより、ロッカ11・11は、前記スプリ
ング17のばね力に抗して、回転軸部材13・13を回
転中心として回動し、各上部側が互いに広がる方向に移
動する。この結果、前記ヘルドロッド止め突起11aの
各先端部が、図1に示すように、ロッカ出没孔16a・
16aを通して外方に突出する状態に変化する。
【0028】このように、上記においては、スプリング
17・磁石棒14・電磁石15・レバー12にて、ロッ
カ11に回動動作を生じさせてヘルドロッド止め突起1
1aの位置を変化させるロッカ駆動部20が構成されて
いる。
【0029】なお、本体16における上下の各端部側に
は、前後に貫通する支持ホール16d・16dがそれぞ
れ形成されており、また、本体16はさらにその前面を
覆う蓋18を取付けて構成される。
【0030】次に上記構成のヘルドロッド制御装置1の
動作について説明する。
【0031】図3に示すように、ジャカード織機におい
ては、整経糸の最大の数に相当する数の上記ヘルドロッ
ド制御装置1…が並設されて構成される。ヘルドロッド
2…は、隣合うヘルドロッド制御装置1・1における各
直線スライド案内段部16b・16bで両側を案内さ
れ、各直線スライド案内面部16c…に密着させて配置
される。これらは、通常のヘルドアイと関連し、また、
図示しない一対のナイフバー(Knife bars)
により支持されながら、かつ、通常の方法にて昇降され
る。このとき、各ヘルドロッド制御装置1で、図4
(A)に示すように、ロッカ11のヘルドロッド止め突
起11aの先端部が直線スライド案内面部16cよりも
突出して、上記先端部がヘルドロッド2のロッカ孔2a
に係止する係止位置に位置させるか、図4(B)に示す
ように、ヘルドロッド止め突起11aの先端部が直線ス
ライド案内面部16cよりも内方に没入した解除位置に
ロッカ11を位置させるかを選択することより、上記ヘ
ルドロッド2の往復直線の昇降動作が制御される。
【0032】すなわち、上記ヘルドロッド制御装置1の
ロッカ駆動部20における電磁石15に、コンピュータ
パターン設計によるドライバ段から、所定の目的のパタ
ーンに対応させて、電磁石15を励磁状態とするか、非
励磁状態とするかの制御信号が送られる。
【0033】上記電磁石15が励磁されるときは、ロッ
カ11・11を引張っているスプリング17のばね力に
抗する磁力が、磁石棒14にN、又はSの磁極で生じ、
この磁石棒14にロッカ11・11の各下端側のレバー
12・12が吸引される。これにより、回転軸部材13
を回転中心としてロッカ11・11に回動動作が生じ、
ヘルドロッド止め突起11a・11aが、外向きに拡が
る方向に移動し、本体16のロッカ出没孔16a・16
aを通して外方に突出する。この状態でヘルドロッド2
のロッカ孔2aにロッカ出没孔16aの先端部が嵌入す
ることにより、ヘルドロッド2が係止される。
【0034】一方、上記ロッカ駆動部20の電磁石15
が非励磁状態のときには、磁石棒14の磁力がなくな
り、レバー12・12に対する磁気吸引力が消失するの
で、引張りスプリング17によるばね力によって、ロッ
カ11・11の各ヘルドロッド止め突起11a・11a
は本体16内方に没入した状態となされ、ヘルドロッド
2の係止状態が解除されて、自由に上下運動を行う状態
に切換わる。
【0035】このとき、ヘルドロッド2は、本体16の
側壁の直線スライド案内段部16bと直線スライド案内
面部16cとの上下方向に長い領域にわたって案内され
ながら直線往復運動を行うものとなっており、その往復
運動は安定的で、しかも、円滑・正確に行われる。ま
た、本実施例においては、従来例のように構成部品に変
形を生じさせてヘルドロッドの係止状態と解除状態との
切換えを行うものではなく、可動部としてのロッカ11
に機構的に確実な動作を生じさせる構成となっているの
で、ヘルドロッド2の係止状態と解除状態との切換えを
迅速・正確に行うことができ、ヘルドロッド2を係止状
態とするときの支持固定作用に迅速性と動作的信頼性が
与えられたものとなっている。さらに、上記本体16の
側壁でヘルドロッド2を案内するスライド案内面部16
cを、本体16のほぼ全長にわたって平坦面として設計
し得るので、このような本体16の設計が容易となり、
これにより、コストダウンを図ることができる。
【0036】このように、上記実施例のヘルドロッド制
御装置1は、コンピュータパターン制御システムと関連
したジャカード織機において、簡単な形態にてヘルドロ
ッド2を支持し制御することが可能であって、ジャカー
ド織機の集積度を高めることができ、これによってコス
トダウンを図り得ると共に、制御動作も正確、かつ迅速
に行われ、特に、ヘルドロッド2の往復運動が平坦面に
沿って行われることにより、ヘルドロッドの運動が安定
的でありながら、円滑な動作を維持することができる等
の有益な装置となっている。
【0037】〔実施例2〕本発明の他の実施例につい
て、図5に基づいて説明すれば以下の通りである。
【0038】なお、説明の便宜上、前記の実施例の図面
に示した部材と同一の機能を有する部材には、同一の符
号を付記してその説明を省略する。
【0039】本実施例においては、図5(A)に示すよ
うに、前記実施例同様に、本体16内に配設された一対
のロッカ11・11にヘルドロッド止め突起11a・1
1aが設けられている。そして、各ロッカ11・11の
各下端に連なって下方中心側へと一定角度に傾斜したレ
バー12・12が連設されている。これらレバー12・
12の各下端側で、それぞれ回転軸部材13・13によ
り本体16に回動自在に軸支されると共に、これら回転
軸部材13・13よりも上方の位置におけるロッカ11
とレバー12とが連なる部位に、それぞれ前面側へと突
出するピン状の上向突起12a・12aがそれぞれ立設
されている。
【0040】一方、本実施例におけるロッカ駆動部20
は、上記レバー12・12の部分を前面側から覆うと共
に上下にスライド自在なスライド板3と、このスライド
板3の下側に設けられているソレノイド15aと、この
ソレノイド15aへの通電の切換えに応じて上下に直線
運動すると共に上端が上記スライド板3の下端面に連結
されている可動鉄心14aと、図5(C)に示すよう
に、この可動鉄心14aの外周に巻装されている圧縮コ
イルばねより成るスプリング17aとから構成されてい
る。
【0041】上記スライド板3には、左右一対のロッカ
11・11にそれぞれ立設されている前記上向突起12
a・12aがそれぞれ嵌入する傾斜長孔3a・3bが穿
設されている。これら左右一対の傾斜長孔3a・3b
は、逆ハ字状に、上側は広がり下側は狭くなった形状で
形成されている。また、上記スプリング17aによっ
て、スライド板3に上方への押上げ力が作用するように
なっている。
【0042】上記構成においては、ソレノイド15aに
通電されると、可動鉄心14aはソレノイド15aによ
り下方に引かれ、これによって、スライド板3にスプリ
ング17aのばね力に抗して下降動作が生じる。そし
て、図5(A)に示すように、ロッカ11・11におけ
る上向突起12a・12aが傾斜長孔3a・3bにおけ
る各上端部周面に当接した状態で保持される。この状態
において、図のように、ロッカ11・11のヘルドロッ
ド止め突起11a・11aの各先端部が、直線スライド
案内面部16c・16cにおけるロッカ出没孔16a・
16aより側方に突出した状態で保持され、前記実施例
同様に、ヘルドロッド2のロッカ孔2aに嵌入し得る状
態となってヘルドロッド2を係止する。
【0043】一方、上記状態からソレノイド15aへの
通電が停止されると、可動鉄心14aを下方に引く電磁
力が消失することから、スプリング17aのばね力によ
って、スライド板3と可動鉄心14aとが一体的に上昇
する。このとき、ロッカ11・11における上向突起1
2a・12aは傾斜長孔3a・3bに沿って摺動する。
すなわち、両上向突起12a・12aは、両者間の距離
が小さくなるように、ロッカ11・11が互いに接近す
る方向で各回転軸部材13・13を回転中心として回動
する。そして、上記上向突起12a・12aが傾斜長孔
3a・3bにおける各下端部周面に当接した位置で停止
し、このとき、図5(B)に示すように、各ロッカ11
・11のヘルドロッド止め突起11a・11aは直線ス
ライド案内面部16cよりも内側に没入した状態となっ
て、前記ヘルドロッド2に対する係止状態が解除され、
本体16の両側面の直線スライド案内面部16c・16
cに沿ってヘルドロッド2・2の上下運動が自由に生じ
得る状態に切換わる。
【0044】このように、本実施例においても、従来例
のように構成部品に変形を生じさせてヘルドロッドの係
止状態と解除状態との切換えを行うものではなく、可動
部としてのロッカ11に機構的に確実な動作を生じさせ
る構成となっているので、ヘルドロッド2の係止状態と
解除状態との切換えを迅速・正確に行うことができ、動
作的信頼性を向上することができる。
【0045】なお、上記各実施例においては、ロッカ駆
動部20によってロッカ11に回動動作が生じるように
構成した例を挙げてそれぞれ説明したが、例えば、ロッ
カに直線スライド案内面部に対して直交する方向に直線
運動を生じさせる構成等のその他の構成とすることも、
本発明の請求項1記載の範囲で可能である。
【0046】
【発明の効果】以上のように、本発明の請求項1記載の
ジャカード織機のヘルドロッド制御装置は、ヘルドロッ
ドの上下運動を案内するための本体両側の直線スライド
案内面部に各々貫通穴形状のロッカ出没孔が形成される
と共に、上記本体内に、上記ヘルドロッドに形成されて
いる係止孔に嵌入し得る係止突起部をそれぞれ有する一
対のロッカと、上記係止突起部が上記ロッカ出没孔を通
して出没すべく上記ロッカを作動するロッカ駆動部とが
設けられている構成である。
【0047】これにより、ヘルドロッドに対しては、従
来のように係止状態と非係止状態との切換えのための撓
み変形等を生じさせる必要はなくなり、本体側面をほぼ
全長にわたって平坦な直線スライド案内面部として形成
し得るので、この本体の形状設計等が容易になってコス
トダウンを図ることが可能になると共に、ヘルドロッド
に撓み変形等が伴わないこと等によって、動作的安定性
や円滑性を好適に確保し得るという効果を奏する。
【0048】また、請求項2記載のジャカード織機のヘ
ルドロッド制御装置は、一対のロッカが本体の中心を挟
んで両側にそれぞれ回動自在に配置されると共に、上記
ロッカ駆動部が、上記ロッカにそれぞれ連設されたレバ
ーと、これらレバーに対し磁気吸引力を及ぼす電磁石
と、上記磁気吸引力とは反対方向に付勢力を及ぼすスプ
リングとから成り、上記電磁石への通電・非通電の切換
えによって、上記係止突起部がロッカ出没孔を通して出
没すべく上記ロッカに回動動作が生じる構成であり、ま
た、請求項3記載のジャカード織機のヘルドロッド制御
装置は、一対のロッカが本体の中心を挟んで両側にそれ
ぞれ回動自在に配置されると共に、上記ロッカ駆動部
が、上記ロッカにそれぞれ連設されると共にピン状突起
の立設されたレバーと、上記ピン状突起が嵌入すると共
に上下方向に対して傾斜して延びる傾斜長孔の穿設され
た上下方向にスレイド自在なスライド板と、上記スライ
ド板に連結されたソレノイドとから成り、このソレノイ
ドへの通電・非通電の切換えによって上下動する上記ス
ライド板における傾斜長孔に沿って上記ピン状突起が幅
方向に移動されることにより、上記係止突起部がロッカ
出没孔を通して出没すべく上記ロッカに回動動作が生じ
る構成である。
【0049】これら請求項2および請求項3記載の装置
においては、係止突起部にロッカ出没孔を通して出没さ
せる動作が、従来例のように構成部品に変形を生じさせ
ることによって行うものではなく、機構的に確実に生じ
る構成となっているので、ヘルドロッドを係止状態とす
るときの支持固定作用が迅速に行われると共に、動作的
信頼性がさらに向上するという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例におけるヘルドロッド制御装
置およびヘルドロッドの構成を示す斜視図である。
【図2】上記ヘルドロッド制御装置の縦断面模式図であ
る。
【図3】上記ヘルドロッド制御装置を複数個並列に結合
した状態の斜視図である。
【図4】上記ヘルドロッド制御装置の動作状態を示すも
のであって、(A)はヘルドロッドの係止可能な状態を
示す正面模式図、(B)はヘルドロッドに対する係止解
除状態を示す正面模式図である。
【図5】本発明の他の実施例におけるヘルドロッド制御
装置の構成およびその動作状態を示すものであって、
(A)はヘルドロッドの係止可能な状態を示す正面模式
図、(B)はヘルドロッドに対する係止解除状態を示す
正面模式図、(C)は要部拡大正面模式図である。
【符号の説明】
1 ヘルドロッド制御装置 2 ヘルドロッド 2a ロッカ孔(係止孔) 3 スライド板 3a・3b 傾斜長孔 11 ロッカ 11 ヘルドロッド止め突起(係止突起部) 12 レバー 12a 上向突起(ピン状突起) 13 回転軸部材 14 磁石棒 14a 可動鉄心 15 電磁石 15a ソレノイド 16 本体 16a ロッカ出没孔 16b 直線スライド案内段部 16c 直線スライド案内面部 17・17a スプリング 20 ロッカ駆動部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ヘルドロッドの上下運動を案内するための
    本体両側の直線スライド案内面部に各々貫通穴形状のロ
    ッカ出没孔が形成されると共に、上記本体内に、上記ヘ
    ルドロッドに形成されている係止孔に嵌入し得る係止突
    起部をそれぞれ有する一対のロッカと、上記係止突起部
    が上記ロッカ出没孔を通して出没すべく上記ロッカを作
    動するロッカ駆動部とが設けられていることを特徴とす
    るジャカード織機のヘルドロッド制御装置。
  2. 【請求項2】上記一対のロッカが本体の中心を挟んで両
    側にそれぞれ回動自在に配置されると共に、上記ロッカ
    駆動部が、上記ロッカにそれぞれ連設されたレバーと、
    これらレバーに対し磁気吸引力を及ぼす電磁石と、上記
    磁気吸引力とは反対方向に付勢力を及ぼすスプリングと
    から成り、上記電磁石への通電・非通電の切換えによっ
    て、上記係止突起部がロッカ出没孔を通して出没すべく
    上記ロッカに回動動作が生じることを特徴とする請求項
    1記載のジャカード織機のヘルドロッド制御装置。
  3. 【請求項3】上記一対のロッカが本体の中心を挟んで両
    側にそれぞれ回動自在に配置されると共に、上記ロッカ
    駆動部が、上記ロッカにそれぞれ連設されると共にピン
    状突起の立設されたレバーと、上記ピン状突起が嵌入す
    ると共に上下方向に対して傾斜して延びる傾斜長孔の穿
    設された上下方向にスレイド自在なスライド板と、上記
    スライド板に連結されたソレノイドとから成り、このソ
    レノイドへの通電・非通電の切換えによって上下動する
    上記スライド板における傾斜長孔に沿って上記ピン状突
    起が幅方向に移動されることにより、上記係止突起部が
    ロッカ出没孔を通して出没すべく上記ロッカに回動動作
    が生じることを特徴とする請求項1記載のジャカード織
    機のヘルドロッド制御装置。
JP3145988A 1990-06-18 1991-06-18 ジャカード織機のヘルドロッド制御装置 Pending JPH06316830A (ja)

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