JPH06316654A - 熱可塑性エラストマー組成物の製造法 - Google Patents

熱可塑性エラストマー組成物の製造法

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JPH06316654A
JPH06316654A JP10648493A JP10648493A JPH06316654A JP H06316654 A JPH06316654 A JP H06316654A JP 10648493 A JP10648493 A JP 10648493A JP 10648493 A JP10648493 A JP 10648493A JP H06316654 A JPH06316654 A JP H06316654A
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忠 日笠
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達郎 浜中
Hiroaki Tsumadori
浩昭 妻鳥
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Abstract

(57)【要約】 【構成】100℃ムーニー粘度(ML1+4 100℃)が
120〜350であるオレフィン系共重合体ゴム100
重量部当たり、有機過酸化物を 0.001〜2重量部、およ
び鉱物油系軟化剤を20〜150重量部含有する油展オ
レフィン系共重合体ゴム(A)40〜95重量%、プロ
ピレン系重合体樹脂(B)5〜60重量%並びにポリブ
テン、ポリイソブチレンおよびブチルゴムから選ばれる
少なくとも1種の重合体(C)0〜50重量%からなる
混合物を部分架橋してなることを特徴とする熱可塑性エ
ラストマー組成物の製造法。 【効果】オイルブリードが極めて少なく、外観等に優れ
た熱可塑性エラストマー組成物の製造法を提供すること
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱可塑性エラストマー
組成物の製造法に関する。更に詳しくは、機械的性質に
優れ、加硫ゴム代替が可能な、オイルブリードが少なく
外観良好なオレフィン系熱可塑性エラストマー組成物の
製造法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】熱可塑性エラストマー(以下、「TP
E」と言う。)は加硫工程が不要であり、通常の熱可塑
性樹脂の成形機で加工が可能と言う特徴をいかして、自
動車部品、家電部品或いは雑貨等を始めとする広い分野
において用途が開発されてきている。この中でオレフィ
ン系TPE組成物は、特開昭48-26838号公報等により公
知である。しかし、この組成物は加硫ゴム代替分野に対
しては柔軟性、引張り破断強度、破断伸びや圧縮永久歪
み等の点で加硫ゴムより劣るため、用途に限界がある。
これらの性能を改良する為、鉱物油系軟化剤やペルオキ
シド非架橋型炭化水素系ゴム状物質の添加による柔軟性
の付与や、架橋助剤を併用して架橋度を高め圧縮永久歪
みを改良する試みが種々なされている。(例えば、特公
昭56-15740号公報等)。
【0003】然しながら、これらの組成物では、仮に架
橋度を高めて圧縮永久歪みを改良したとしても、そのた
めに柔軟性の低下や引張試験における破断強度や破断伸
びの低下あるいは組成物表面への軟化剤のブリード等が
起こり、物性バランスの優れたオレフィン系TPE組成
物を得ることは困難であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】斯かる現状において本
願発明が解決すべき課題は、オレフィン系TPE、特に
低硬度(ショアーA硬度で90以下)のオレフィン系T
PEにおいて、オイルブリードが少なく外観良好な、柔
軟性、機械的特性(特に引張り破断強度、破断伸び、圧
縮永久歪み)で加硫ゴム代替が可能で、ブロー成形性、
押出成形性又は射出成形性等の良好なオレフィン系TP
E組成物を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は上記従来法
の欠点を克服するために鋭意研究を重ねた結果、予め特
定量の有機過酸化物および鉱物油系軟化剤を含有させた
油展オレフィン系共重合体ゴムとプロピレン系重合体樹
脂を用い、これらを含有する混合物を部分架橋してなる
組成物が柔軟性、機械的特性に優れていることを見出
し、本発明を完成するに至った。即ち本発明は、100
℃ムーニー粘度(ML1+4 100℃)が120〜350
であるオレフィン系共重合体ゴム100重量部当たり、
有機過酸化物を 0.001〜2重量部、および鉱物油系軟化
剤を20〜150重量部含有する油展オレフィン系共重
合体ゴム(A)40〜95重量%、プロピレン系重合体
樹脂(B)5〜60重量%並びにポリブテン、ポリイソ
ブチレンおよびブチルゴムから選ばれる少なくとも1種
の重合体(C)0〜50重量%とからなる混合物を動的
に熱処理して部分架橋することを特徴とする熱可塑性エ
ラストマー組成物の製造法に関するものである。以下本
発明につき具体的に詳述する。
【0006】本発明において油展オレフィン系共重合体
ゴム(A)で使用されるオレフィン系共重合体ゴムと
は、例えばエチレン−プロピレン系共重合体ゴム、エチ
レン−プロピレン−非共役ジエン系ゴム、エチレン−ブ
テン−非共役ジエン系ゴム、プロピレン−ブタジエン系
共重合体ゴムの如く、オレフィンを主成分とする無定型
ランダムな弾性共重合体である。これらの中で、特にエ
チレン−プロピレン−非共役ジエン系ゴムが好ましい。
非共役ジエンとしてはジシクロペンタジエン、1,4−
ヘキサジエン、シクロオクタジエン、メチレンノルボル
ネン、エチリデンノルボルネン等があるが、特にエチリ
デンノルボルネンが好ましい。
【0007】より好ましい具体的な例としては、プロピ
レン含有量が10〜55重量%、好ましくは20〜40
重量%、エチリデンノルボルネン等の非共役ジエン含有
量が1〜30重量%、好ましくは3〜20重量%のエチ
レン−プロピレン−エチリデンノルボルネン共重合体ゴ
ム(以下、「EPDM」という。)であり、且つその1
00℃ムーニー粘度(ML1+4 100℃)が、120〜
350、好ましくは140〜300である。プロピレン
含有量が10重量%より少ないと柔軟性が失われ、55
重量%より多いと機械的特性が低下する傾向にある。エ
チリデンノルボルネンに代表される非共役ジエン含有量
が1%より少ないと機械的特性が低下し、30重量%よ
り多いと射出成形性が低下する傾向にある。100℃ム
ーニー粘度(ML1+4 100℃)が、120より低いと
機械的特性が失われ、350より高いと成形品の外観が
損なわれる。然るに、ムーニー粘度が120〜350の
EPDMを用いると機械的特性が大きく、引張破断強度
や破断伸びを飛躍的に向上させ、又架橋効率が高くなる
ことで、機械的性質、特に強度、圧縮永久歪みの向上を
もたらす。EPDMは公知の方法で製造されたものを用
いることが出来る。
【0008】次に、本発明で使用される鉱物油系軟化剤
とは、加工性の改良や機械的特性を改良する目的で配合
される高沸点の石油留分でパラフィン系、ナフテン系又
は芳香族系等があるが、パラフィン系が好ましく用いら
れる。芳香族成分が多くなると汚染性が強くなり、透明
製品或は明色製品を目的とする用途に限界を生じ、好ま
しくない。
【0009】油展オレフィン系共重合体ゴム(A)は、
オレフィン系共重合体ゴム100重量部当たり、有機過
酸化物を 0.001〜2重量部、および鉱物油系軟化剤を2
0〜150重量部、好ましくは0.01〜1重量部および3
0〜120重量部含有するものである。鉱物油系軟化剤
が20重量部より少ないとオレフィン系TPE組成物の
流動性が低下し、特に押出加工性と射出成形性が損なわ
れる。一方、150重量部より多くなると可塑性が著し
く増加して加工性が悪くなり、その上、製品の物性など
の性能が低下するので好ましくない。該有機過酸化物が
0.001重量部未満では架橋反応の効果が小さく、2重量
部を超えると反応の制御が難しく、又経済的にも有利で
はない。そして、油展オレフィン系共重合体ゴム(A)
の100℃ムーニー粘度(ML 1+4 100℃)は、好ま
しくは30〜100、より好ましくは40〜90であ
る。30より低いと機械的特性が失われ、100より高
いと成形加工が困難になる傾向にある。
【0010】本発明において使用する有機過酸化物とし
ては、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパー
オキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t
−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、1,3−ビス(t
−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、1,1−
ジ(t−ブチルパーオキシ)3,5,5−トリメチルシ
クロヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(パーオ
キシベンゾイル)ヘキシン−3、ジクミルパーオキシド
等がある。これらの中では臭気性、スコーチ性の点で特
に2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキ
シ)ヘキサンが好ましい。
【0011】有機過酸化物を含有させる方法としては、
油展EPDMと有機過酸化物をヘンシェルミキサー等で
混合、含浸させる方法等が挙げられる。
【0012】ムーニー粘度が120〜350のEPDM
を用いて鉱物油系軟化剤を大量に配合すると、柔軟性の
確保と流動性の向上による加工性の改良、及び機械的特
性の改良を同時に満足させることの可能なオレフィン系
TPE組成物を得ることが出来る。一般にオレフィン系
TPE組成物には流動性向上剤として鉱物油系軟化剤が
用いられているが、本研究者らの研究によれば、油展E
PDMを用いない場合にはEPDMの粘度には関係な
く、EPDM100重量部当たり鉱物油系軟化剤を40
重量部以上配合すると、TPE組成物表面に軟化剤のブ
リードが発生し、製品の汚染、粘着等がみられて好まし
くない。然し、100℃ムーニー粘度が120〜350
のEPDM100重量部当たり20〜150重量部の鉱
物油系軟化剤を予め配合した油展EPDMを用いると、
軟化剤のブリードがなく、製品の汚染や粘着が認められ
ず、かつ破断強度、破断伸び、圧縮永久歪みなどの物性
の秀れたTPE組成物を得ることが出来る。この鉱物油
系軟化剤の配合比が大きいにもかかわらず、軟化剤のブ
リードが認められないのは、ムーニー粘度の高いEPD
Mを用いると鉱物油系軟化剤の許容油展量の上限が上昇
すること、予め好適に加えられた軟化剤がEPDMの中
に均一分散する為等と考えられる。
【0013】EPDMの油展方法は公知の方法が用いら
れる。例えば、ロールやバンバリーミキサーのような装
置を用い、EPDMと鉱物油系軟化剤を機械的に混練す
る方法で油展する方法、あるいはEPDM溶液に所定量
の鉱物油系軟化剤を添加し、その後、スチームストリッ
ピング等の方法により脱溶媒して得る方法などがある。
このうち好ましい油展方法としてはEPDM溶液を用い
る方法であり、EPDM溶液は重合で得られるEPDM
溶液を用いる方が、操作が容易である。この際、有機過
酸化物を配合、含浸し、含有させることが可能である。
【0014】本発明において使用されるプロピレン系重
合体樹脂(B)は、ポリプロピレン又はプロピレンと炭
素数が2以上のα−オレフィンとの共重合体樹脂が好ま
しい。炭素数が2以上のα−オレフィンの具体例として
はエチレン、1−ブテン、1−ペンテン、3−メチル−
1−ブテン、1−ヘキセン、1−デセン、3−メチル−
1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテ
ン等がある。これら重合体樹脂のメルトフローレートは
0.1〜100g/10分が好ましく、より好ましくは
0.5〜50g/10分の範囲である。メルトフローレー
トが 0.1g/10分より小さくても100g/10分よ
り大きくても加工性に問題点が生じてくる。又、本発明
によるオレフィン系TPE組成物中のプロピレン系重合
体樹脂(B)の量が5重量%より少ないと流動性が低下
して成形品の外観不良を招き、60重量%より多いと柔
軟性がなくなる。
【0015】本発明において、ポリブテン、ホリイソブ
チレンおよびブチルゴムから選ばれる少なくとも1種の
重合体(C)は、必要に応じて配合されるが、得られた
組成物の流動性向上に寄与し、該重合体(C)としては
ポリイソブチレンが好ましい。
【0016】本発明の組成物を製造する際、有機過酸化
物による部分架橋時に架橋助剤として、N,N’−m−
フェニレンビスマレイミド、トルイレンビスマレイミ
ド、P−キノンジオキシム、ニトロベンゼン、ジフェニ
ルグアニジン、トリメチロールプロパン、ジビニルベン
ゼン、エチレングリコールジメタクリレート、ポリエチ
レングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロ
パントリメタクリレート、アリルメタクリレート等の多
官能性の化合物を配合することが出来る。このような化
合物の配合により、均一且つ緩和な架橋反応が起こり、
機械的特性を向上させることが可能である。
【0017】該架橋助剤の添加量は油展オレフィン系共
重合体ゴム(A)とプロピレン系重合体樹脂(B)の合
計100重量部に対して、0.01〜4.0 重量部の範囲で選
ぶことが出来る。好ましくは0.05〜2.0 重量部である。
0.01重量部未満では効果が現れ難く、4重量部超えるこ
とは経済的に有利ではない。
【0018】油展オレフィン系共重合体ゴム(A)、プ
ロピレン系重合体樹脂(B)および必要に応じて重合体
(C)からなる混合物を部分架橋して熱可塑性エラスト
マー組成物を得る具体的製法につき以下説明する。油展
オレフィン系共重合体ゴム(A)、プロピレン系重合体
樹脂(B)、及び必要により重合体(C)、更に必要に
応じ架橋助剤等を特定の割合で混合し、動的に熱処理す
る。即ち溶融して混練する。混合混練装置としては従来
より公知の非開放型バンバリーミキサー、二軸押出機等
が用いられる。混練温度は150℃〜300℃で1〜3
0分位行えばよい。この組成物の製造において必要によ
り、無機充填剤、酸化防止剤、耐候剤、帯電防止剤、着
色剤等の副資材を配合することが出来る。
【0019】前記副資材としては、例えば、帯電防止剤
の具体例として、以下のようなものがある。すなわち、
(イ)第一級アミン塩、第三級アミン、第四級アンモニ
ウム化合物、ピリジン誘導体等のカチオン系のもの、
(ロ)硫酸化油、石ケン、硫酸化エステル油、硫酸化ア
ミド油、オレフィンの硫酸エステル塩類、脂肪アルコー
ル硫酸エステル塩、アルキル硫酸エステル塩、脂肪酸エ
チルスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、
アルキルベンゼンスルホン酸塩、コハク酸エステルスル
ホン酸塩、リン酸エステル塩等のアニオン系のもの、
(ハ)多価アルコールの部分的脂肪酸エステル、脂肪ア
ルコールのエチレンオキサイド付加物、脂肪酸のエチレ
ンオキサイド付加物、脂肪酸アミノまたは脂肪酸アミド
のエチレンオキサイド付加物、アルキルフェノールのエ
チレンオキサイド付加物、アルキルナフトールのエチレ
ンオキサイド付加物、多価アルコールの部分的脂肪酸エ
ステルのエチレンオキサイド付加物、ポリエチレングリ
コール等の非イオン系のもの、(ニ)カルボン酸誘導
体、イミダゾリン誘導体等の両性系のものが一般に使用
可能であるが、特に非イオン系、中でもポリオキシエチ
レンアルキルアミンやポリオキシエチレンアルキルアミ
ドないしそれらの脂肪酸エステル、グリセリンの脂肪酸
エステル等が好ましい。
【0020】上記の帯電防止剤は、単一の種類のものを
用いても、2種以上の混合物を用いても良い。また、そ
の配合量は本発明による熱可塑性エラストマー組成物1
00重量部に対し、好ましくは約0.03〜2重量部、より
好ましくは約0.04〜1重量部である。配合割合をこれ以
上にすると、表面への滲出、熱可塑性エラストマー組成
物の物性低下等がおこり、好ましくない。この帯電防止
剤の添加により、柔軟性を有し、かつ、ベタツキ感のな
い成形品が得られる。また、ベタツキ感及び軟化剤のブ
リードがなくなることによる埃等の付着が減少すると同
時に、帯電防止剤本来の働きである帯電性が減少し、帯
電による埃の付着も減少する。
【0021】一方、成形品表面の性状として、滑り性が
望まれる場合もあるが、これに対しては高級脂肪酸アミ
ドを使用することができる。該高級脂肪酸アミドの具体
例としては、ラウリン酸アミド、バルミチン酸アミド、
ステアリン酸アミド、ベヘニン酸アミドなどの飽和脂肪
酸アミド、エルカ酸アミド、オレイン酸アミド、ブライ
ジン酸アミド、エライジン酸アミドなどの不飽和脂肪酸
アミド、メチレンビスステアリン酸アミド、メチレンビ
スオレイン酸アミド、エチレンビスステアリン酸アミ
ド、エチレンビスオレイン酸アミドなどのビス脂肪酸ア
ミドなどが用いられる。特に好ましい高級脂肪酸アミド
としては、融点が約70℃から110℃の化合物であ
る。上記の高級脂肪酸アミドの配合量は、本発明による
熱可塑性エラストマー組成物100重量部に対し、好ま
しくは約0.03〜2重量部、より好ましくは約0.04〜1重
量部である。配合割合をこれ以上にすると、表面への高
級脂肪酸アミドの滲出、熱可塑性エラストマー組成物の
物性低下等がおこり、好ましくない。
【0022】前記副資材は本発明によるエラストマー組
成物を製造するいかなる段階においても、加工時又は加
工後の製品の使用時においても配合することが可能であ
る。
【0023】本発明による熱可塑性エラストマー組成物
には流動性およびゴム的性質を損わない範囲で無機充填
剤、例えば炭酸カルシウム、ケイ酸カルシウム、クレ
ー、カオリン、タルク、シリカ、ケイソウ土、雲母粉、
アスベスト、アルミナ、硫酸バリウム、硫酸アルミニウ
ム、硫酸カルシウム、塩基性炭酸マグネシウム、二硫化
モリブデン、グラファイト、ガラス繊維、ガラス球、シ
ラスバルーン、カーボン繊維等あるいは着色剤、例えば
カーボンブラック、酸化チタン、亜鉛華、べんがら、群
青、紺青、アゾ顔料、ニトロソ顔料、レーキ顔料、フタ
ロシアニン顔料等を配合することができる。
【0024】本発明ではまたフェノール系、サルファイ
ト系、フェニルアルカン系、フォスファイト系あるいは
アミン系安定剤の如き公知の酸化防止剤、耐候剤等をオ
レフィン系プラスチックあるいはオレフィン系共重合体
ゴムで使用する程度配合することができる。
【0025】本発明による熱可塑性エラストマー組成物
は、通常の熱可塑性プラスチックで使用されている装置
で成形でき、押出成形、カレンダー成形やとくに射出成
形に適している。本発明の製造方法で得られた組成物
は、部分架橋されているため、耐熱性、引張特性、柔軟
性および反撥弾性等のゴム的性質が優れたおり、かつ流
動性が良好であるため、大型肉厚製品とした際、フロー
マークやひけのない外観の良好な製品が得られる。
【0026】本発明の方法で製造された熱可塑性エラス
トマー組成物の用途としては、ボデイパネル、バンパー
部品、サイドシールド、ステアリングホイール等の自動
車部品、靴底、サンダル等の履物、電線被覆、コネクタ
ー、キャッププラグ等の電気部品、ゴルフクラブグリッ
プ、野球バットグリップ、水泳用フイン、水中眼鏡等の
レジャー用品、ガスケット、防水布、ガーデンホース、
ベルト等の製品が考えられる。特にバンパー製品の如く
大型肉厚製品の用途に適している。
【0027】
【実施例】以下、実施例によって本発明の内容を具体的
に説明するが、本発明はこれら実施例によって限定され
るものではない。尚、これらの実施例および比較例にお
けるシート成形加工及び物性測定に用いた試験方法は以
下の通りである。 (1)ムーニー粘度(ML1+4 100℃):ASTM
D−927−57Tに準拠した。EPDMについて数1
で算出した。
【0028】
【数1】 log(ML1 /ML2 )=0.0066(△PHR) ML1 :EPDMのムーニー粘度 ML2 :油展EPDMのムーニー粘度 △PHR:EPDM 100重量部当たりの油展量
【0029】(2)押出成形性:ユニオンプラスチック
社製USV型25mmφ押出機。 フルフライトタイプスクリュー、スクリュー回転数30
rpm。Tダイを使用し、判定は押出肌について行っ
た。判定ランクについては以下の通り。 ○:優れる △:良 ×:不良
【0030】(3)オイルブリード性:射出成形品を7
0℃オーブン中に1時間放置し、成形品表面にブリード
するオイルを目視にて観察。判定ランクは以下の通り。 ○:ブリードは全くなし。 △:ブリードがわずか有り。 ×:ブリード有り。
【0031】実施例1 EPDM(ML1+4 100℃=143、プロピレン含量
=30重量%、ヨウ素価=10)の5重量%ヘキサン溶
液中に、EPDM100重量部当り鉱物油系軟化剤(出
光興産、ダイアナプロセスオイルPW−380)40重
量部を添加し、その後スチームストリッピングで脱溶媒
した油展EPDM(ML1+4 100℃=78)の粉破品
100重量部と2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブ
チルパーオキシ)ヘキサン(以下、「有機過酸化物」と
記す。)0.06重量部をヘンシェルミキサーで混合、含浸
して得た、有機過酸化物を含有した油展EPDM−PO
80重量部、ポリプロピレン(MFR=12g/10
分、住友ノーブレンFL8013)20重量部、および
スミライザーBM(N,N’−m−フェニレンビスマレ
イミド、住友化学社製) 0.3重量部をヘンシェルミキサ
ーを用いて均一ブレンド操作を10分間行った。このブ
レンド物を強混練力の得られる2軸混練押出機を用い
て、220℃±10℃で70秒間動的熱処理を行い、部
分架橋してなる熱可塑性エラストマー組成物を得た。得
られた組成物の物性及び成形性評価などを行った。評価
結果は表1に示す。
【0032】比較例1 実施例1において、油展EPDM−PO80重量部をJ
SR EP−24(ML1+4 100℃=70、プロピレ
ン含量=44重量%、ヨウ素価=12のEPDM、日本
合成ゴム社製)100重量部と有機過酸化物0.06重量部
をヘンシェルミキサーで混合、含浸して得た、有機過酸
化物を含有したJSR EP−24−PO57重量部お
よび鉱物油系軟化剤PW−380 23重量部に代えた
他は実施例1と同様に実施した。評価結果を表1に示
す。
【0033】
【表1】
【0034】
【発明の効果】オイルブリードが極めて少なく、外観等
に優れた熱可塑性エラストマー組成物の製造法を提供す
ることができる。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】100℃ムーニー粘度(ML1+4 100
    ℃)が120〜350であるオレフィン系共重合体ゴム
    100重量部当たり、有機過酸化物を 0.001〜2重量
    部、および鉱物油系軟化剤を20〜150重量部含有す
    る油展オレフィン系共重合体ゴム(A)40〜95重量
    %、プロピレン系重合体樹脂(B)5〜60重量%並び
    にポリブテン、ポリイソブチレンおよびブチルゴムから
    選ばれる少なくとも1種の重合体(C)0〜50重量%
    からなる混合物を動的に熱処理して部分架橋することを
    特徴とする熱可塑性エラストマー組成物の製造法。
  2. 【請求項2】オレフィン系共重合体ゴムが、エチレン−
    プロピレン−非共役ジエン系ゴムである請求項1記載の
    組成物の製造法。
  3. 【請求項3】エチレン−プロピレン−非共役ジエン系ゴ
    ムが、プロピレン含有量が10〜55重量%、エチリデ
    ンノルボルネン含有量が1〜30重量%のエチレン−プ
    ロピレン−エチリデンノルボルネン共重合体ゴムである
    請求項2記載の組成物の製造法。
  4. 【請求項4】油展オレフィン系共重合体ゴム(A)の1
    00℃ムーニー粘度(ML1+4 100℃)が、30〜1
    00である請求項1記載の組成物の製造法。
  5. 【請求項5】プロピレン系重合体樹脂(B)が、ポリプ
    ロピレン又はプロピレン−α−オレフィン共重合体樹脂
    である請求項1記載の組成物の製造法。
  6. 【請求項6】鉱物油系軟化剤が、パラフィン系軟化剤で
    ある請求項1記載の組成物の製造法。
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