JPH06315798A - 高エネルギービーム溶接用裏当材 - Google Patents

高エネルギービーム溶接用裏当材

Info

Publication number
JPH06315798A
JPH06315798A JP5131117A JP13111793A JPH06315798A JP H06315798 A JPH06315798 A JP H06315798A JP 5131117 A JP5131117 A JP 5131117A JP 13111793 A JP13111793 A JP 13111793A JP H06315798 A JPH06315798 A JP H06315798A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
backing material
welding
energy beam
groove
slit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP5131117A
Other languages
English (en)
Inventor
Fumito Yoshino
芳野文人
Isao Aida
勲 藍田
Yutaka Nishikawa
裕 西川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kobe Steel Ltd filed Critical Kobe Steel Ltd
Priority to JP5131117A priority Critical patent/JPH06315798A/ja
Publication of JPH06315798A publication Critical patent/JPH06315798A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Arc Welding In General (AREA)
  • Laser Beam Processing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 特にプラズマアーク溶接、レーザー溶接のよ
うな高エネルギービームを用いる溶接に際し、安定かつ
良好な裏ビードを得ることができる裏当材を提供する。 【構成】 プラズマアーク溶接、レーザー溶接等の高エ
ネルギービーム溶接用の裏当材(1)において、裏ビード
形成用溝(2)を有すると共に、該溝の底部にビームによ
るジェットを逃すためのスリット(3)を設けたことを特
徴としている。スリットの幅は3.0mm以下が好まし
い。裏当材には1150℃以上の融点を有する材料を使
用するのが好ましい。また、裏ビード形成用溝を有する
と共に、該溝の少なくとも底部を多孔質の材料で構成す
ることでジェットにより容易に溶融して小ホールを形成
し、凝固後は裏ビードを形成する方法も可能である。曲
面の溶接に対しては、1個の裏当材の長さが長手方向で
70mm以下とし、複数個の裏当材を長手方向に連接して
可撓性を持たせた構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はプラズマアーク溶接、レ
ーザー溶接等の高エネルギービーム溶接で裏波ビードを
形成するための裏当材に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】プラズ
マ或いはレーザーのような高エネルギービームを用いて
片面溶接する場合、例えば、6mm以下の比較的薄い板の
場合には裏当材がなくても、例えばキーホール溶接等に
より良好な裏ビードを得ることは可能である。
【0003】ここで、キーホール溶接は、図1に示すよ
うに、プラズマアーク溶接の最も特徴的な裏波溶接法で
ある。比較的大電流のプラズマアークが細く絞られ、母
材を局部的に加熱すると共に高速で噴射するプラズマガ
スが溶融金属を強く押し下げるため、小穴(キーホール)
を生じる。溶接の進行と共にキーホールの先端は母材を
溶融しながら進むが、溶融金属は溶融池壁面に沿って後
方に移動しキーホールの後方を塞ぐため、キーホールは
ほぼ一定の形状を保つ溶接法である。
【0004】しかしながら、それ以上の厚板を溶接する
場合には、主に溶融金属の質量に対して表面張力が小さ
くなる結果、溶融金属を支えきれず、健全な裏ビードを
形成することが困難になってくる。
【0005】すなわち、普通のアーク溶接の場合とは異
なり、高エネルギービームは、ビーム自身のジェットの
勢いが強く、深溶込みが得られる反面、貫通溶接におい
ては、一度に溶融できる溶接金属が特に板厚方向に多く
なる結果、溶融プールの量と溶融金属の表面張力とのバ
ランスがくずれ、裏波ビードの形成が困難となり、著し
い場合は切断に近い状態になって健全な裏ビードを形成
することが困難となる。
【0006】このため、従来より、裏波を形成するため
に裏当材が使用されている。例えば、特開平2−303
697号、特開平4−123876号におけるように、
プラズマキーホール溶接の場合、溶接物とバッキング材
との間に隙間を持たせてプラズマジェットを逃し裏波ビ
ードの形成を行っていた。
【0007】しかし、このような裏当材では、いくら隙
間を設けてもプラズマフレームの跳ね返りを完全には防
ぐことは困難であり、また裏波ビードの形状を整えるこ
とが難しいという問題があった。
【0008】更には、従来の裏当材には、主にCuのよ
うな可撓性のない材料が使用されており、溶接線が曲面
をなすような場合の裏当材としては適当でない場合が多
かった。
【0009】本発明は、上記従来技術の問題点を解決
し、特にプラズマアーク溶接、レーザー溶接のような高
エネルギービームを用いる溶接に際し、安定かつ良好な
裏ビードを得ることができる裏当材を提供することを目
的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前記課題を
解決するために鋭意研究を重ねた結果、プラズマジェッ
ト等のフレームの裏当材からの跳ね返りの影響を低減し
得る裏当材を見い出した。また、この裏当材を溶接線が
曲面をなすような場合に適用する際に可撓性を持たせる
ことにより安定で良好な裏ビードを形成できる方策を見
い出し、ここに本発明をなしたものである。
【0011】すなわち、本発明は、プラズマアーク溶
接、レーザー溶接等の高エネルギービーム溶接用の裏当
材において、裏ビード形成用溝を有すると共に、該溝の
底部にビームによるジェットを逃すためのスリットを設
けたことを特徴とする高エネルギービーム溶接用裏当材
を要旨としている。
【0012】また、他の本発明は、プラズマアーク溶
接、レーザー溶接等の高エネルギービーム溶接用の裏当
材において、裏ビード形成用溝を有すると共に、該溝の
少なくとも底部を多孔質の材料で構成することを特徴と
する高エネルギービーム溶接用裏当材を要旨としてい
る。
【0013】以下に本発明を更に詳細に説明する。
【作用】
【0014】高エネルギー密度を有するプラズマ溶接、
レーザー溶接の場合、これらのビームによるジェットは
強いので、通常裏当材として用いられているような形
状、すなわち、母材裏面と向き合う側の形状が平坦であ
ったり或いは単に溝(図2参照)を形成する等の形状で
は、ジェットの跳ね返りの影響が大きく、溶接中の溶融
金属に巻き込みを生じる傾向が強くなり、更にはビード
の形成そのものが困難となってくる。たとえ、溶接でき
たとしても溶接金属中の特に底部にプラズマガス或いは
シールドガス等の巻き込みによるブローホールを生じる
可能性が非常に高くなる。
【0015】そこで、本発明では、図3に示すように、
裏当材(1)にスリット(3)を設けることでビームによる
ジェットを逃し、しかも適度のスラグを形成することで
良好な裏ビードの形成を容易にすることができる。
【0016】すなわち、本発明の裏当材は、裏ビード形
成用溝(2)を形成すると共に、該溝の底部にビームによ
るジェットを逃すためのスリット(3)を設けたものであ
る。
【0017】ここで、裏ビード形成用溝の形状及びサイ
ズは適宜決められ、またスリットの幅も特に制限されな
いが、スリット幅(G)は溶接条件にもよるが3.0mm以
下が好ましい。3.0mmより大きい幅であると、ビーム
によるジェットを逃す効果は得られるものの、スリット
を介して溶融金属が垂れ落ちる恐れがある。また、スリ
ットは長手方向に連続的に或いは非連続的に設けること
ができる。非連続的に設ける場合、スリットの長手方向
のピッチ長さP1、非スリット部長さP2(図3(c)参照)
としては、P1は5mm以上で、P1/P2比で1以上が望
ましい。P1が5mm以下、P1/P2比が1以下である
と、裏波ビードが不連続になり易く、またブローホール
等の欠陥を生じ易くなる。
【0018】裏当材の材質は、Cu、無機材料、セラミ
ックス系材料等々の適当な材料を使用できるが、無機材
料、セラミックス系材料のような比較的高融点を有する
材料が好ましい。
【0019】融点が1150℃以下の材料では、1万度
以上と云われるこれら高エネルギービームにとって裏当
材の溶融量が多くなり過ぎる結果、溶融プール自身を支
えることが困難になり、良好な形状を有する裏ビードを
得ることが困難となる。更に溶融スラグが多量になる結
果、スリット部にもそのスラグが侵入し、溶接後使用済
みの裏当材を除去する際に困難となり易い。したがっ
て、1150℃以上の融点を有する材料を使用するが好
ましい。
【0020】例えば、可撓性に優れた従来から用いられ
ているガラステープ、或いは上記形状をした銅製裏当材
等に、高融点の材料をコーティングしてもよい。
【0021】スリットを設ける代わりに、スリットに相
当する箇所にジェットにより容易に溶融して小ホールを
形成し、凝固後は適量のスラグとなって裏ビードの形成
を助長する方法であってもその効果は変わらない。例え
ば、少なくともスリットに相当する箇所を多孔質の材料
で構成する等である。
【0022】上記の構成とした裏当材を曲面を有する溶
接線に適用する場合に可撓性を持たせるには、1個の裏
当材の長さを適当な長さL(図4)のものとし、その複数
個を長手方向に連接すればよい。1個の裏当材の長さは
70mmより長いと曲面に追従しにくくなるので、70mm
以下の長さとするのが好ましい。
【0023】なお、裏当材を母材裏面に取り付ける方法
としては、可撓性のある材料(テープ、フォイルなど)を
支持材として用いて母材裏面に接着する等々の適当な方
法を採用できる。例えば、図4に示すように、接着剤付
きフォイル(4)上に裏当材を載置し、この接着剤を用い
て母材裏面に止着する。この方法によれば、複数個の裏
当材を可撓性を持たせて保持することができる。
【0024】なお、本発明の裏当材は、プラズマアーク
溶接、レーザー溶接等の高エネルギービーム溶接で裏ビ
ードの形成を目的とする場合に適用できることは云うま
でもない。プラズマキーホール溶接にて適用できる。
【0025】次に本発明の実施例を示す。
【0026】
【実施例】
【0027】表1及び表2に示す条件でプラズマアーク
溶接及びレーザー溶接により溶接試験を実施した。な
お、スリット有りの裏当材は図3に示す形状の裏当材を
用い、スリット無しの裏当材は図3に示す形状でスリッ
トが設けられていない形状の裏当材を用いた。
【0028】溶接結果は表2に示すように、裏当材を使
用しない場合、或いはスリットが設けられていない裏当
材を使用した場合には、裏ビード外観が良くなく、溶接
欠陥が生じた。一方、本発明例はいずれも良好な形状の
裏ビードが得られると共に溶接欠陥も皆無であった。
【0029】
【表1】
【0030】
【表2】
【0031】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
プラズマアーク溶接、レーザー溶接のような高エネルギ
ービームを用いる溶接に際し、安定かつ良好な裏ビード
を得ることができ、また曲面の溶接に対しても安定で良
好な裏ビードを形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】キーホール溶接を説明する図である。
【図2】従来の裏当材の一例を示す断面図である。
【図3】本発明の裏当材の一例を示す図で、(a)は斜
視図、(b)は断面図、(c)は平面図である。
【図4】本発明の裏当材の支持方法の一例を説明する図
である。
【図5】実施例におけるレーザービームの焦点の位置を
説明する図で、(a)は板表面より上側にビーム焦点が
位置している場合、(b)は板表面より下側にビーム焦
点が位置している場合を示している。
【符号の説明】 1 裏当材 2 裏ビード形成用溝 3 スリット 4 裏当材支持部材(接着剤付きフォイル) G ギャップ(スリット幅) L 1個の裏当材の長さ P1 スリットの長手方向のピッチ長さ P2 長手方向の非スリット部長さ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラズマアーク溶接、レーザー溶接等の
    高エネルギービーム溶接用の裏当材において、裏ビード
    形成用溝を有すると共に、該溝の底部にビームによるジ
    ェットを逃すためのスリットを設けたことを特徴とする
    高エネルギービーム溶接用裏当材。
  2. 【請求項2】 スリットの幅が3.0mm以下である請求
    項1に記載の高エネルギービーム溶接用裏当材。
  3. 【請求項3】 プラズマアーク溶接、レーザー溶接等の
    高エネルギービーム溶接用の裏当材において、裏ビード
    形成用溝を有すると共に、該溝の少なくとも底部を多孔
    質の材料で構成することを特徴とする高エネルギービー
    ム溶接用裏当材。
  4. 【請求項4】 裏当材が1150℃以上の融点を有する
    材料からなる請求項1又は3に記載の高エネルギービー
    ム溶接用裏当材。
  5. 【請求項5】 1個の裏当材の長さが長手方向で70mm
    以下とし、複数個の裏当材を長手方向に連接して可撓性
    を持たせてなる請求項1、2、3又は4に記載の高エネ
    ルギービーム溶接用裏当材。
JP5131117A 1993-05-07 1993-05-07 高エネルギービーム溶接用裏当材 Withdrawn JPH06315798A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5131117A JPH06315798A (ja) 1993-05-07 1993-05-07 高エネルギービーム溶接用裏当材

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5131117A JPH06315798A (ja) 1993-05-07 1993-05-07 高エネルギービーム溶接用裏当材

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06315798A true JPH06315798A (ja) 1994-11-15

Family

ID=15050387

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5131117A Withdrawn JPH06315798A (ja) 1993-05-07 1993-05-07 高エネルギービーム溶接用裏当材

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06315798A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1994014977A1 (en) * 1992-12-22 1994-07-07 Merck Frosst Canada Inc. HUMAN CYCLOOXYGENASE-2cDNA AND ASSAY FOR EVALUATING INHIBITION OF CYCLOOXYGENASE-2
JP2011073046A (ja) * 2009-09-30 2011-04-14 Tokyu Car Corp レーザ溶接方法
CN110480154A (zh) * 2019-07-08 2019-11-22 东风柳州汽车有限公司 激光拼焊板的焊接方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1994014977A1 (en) * 1992-12-22 1994-07-07 Merck Frosst Canada Inc. HUMAN CYCLOOXYGENASE-2cDNA AND ASSAY FOR EVALUATING INHIBITION OF CYCLOOXYGENASE-2
JP2011073046A (ja) * 2009-09-30 2011-04-14 Tokyu Car Corp レーザ溶接方法
CN110480154A (zh) * 2019-07-08 2019-11-22 东风柳州汽车有限公司 激光拼焊板的焊接方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
GB2191434A (en) Methods of cutting metallic workpieces by laser
JPH06315798A (ja) 高エネルギービーム溶接用裏当材
JPH042353B2 (ja)
Wang et al. Investigation into micro-tungsten inert gas arc behaviour and weld formation
JP2001150155A (ja) アルミニウム又はアルミニウム合金材の電子ビーム溶接方法
JPH11147175A (ja) ガスシールドアーク溶接方法
JP2646388B2 (ja) ガスシールドアーク溶接方法
JPH02187272A (ja) 片面溶接における第一層溶接法
JPH10244369A (ja) 帯状電極を用いたアークとレーザとによる複合溶接方法およびその装置
JPH09206946A (ja) 3電極サブマージアーク溶接方法
JPS6462291A (en) Welding method for al alloy
JPH06114552A (ja) 箱状柱の溶接方法
JPH04105786A (ja) 被覆アーク溶接棒
JPH08168892A (ja) 溶接鋼管の製造方法
JPS61193788A (ja) 溶接方法
JPH054185B2 (ja)
JP2001138085A (ja) レーザ溶接方法
JPH11300485A (ja) アルミニウム合金溶加材を使用したアルミニウム合金材のレーザ溶接方法
JP4143886B2 (ja) 突合せ溶接方法
JPS60158994A (ja) レ−ザ溶接方法
KR19990023248U (ko) 수평 그루브 용접용 표당재
JPS60244481A (ja) スタツド溶接用ア−クシ−ルド
JPH1110341A (ja) 狭開先ティグ溶接方法及び該ティグ溶接に用いるタングステン電極
JPH07100681A (ja) アルミニウム等の金属材のレーザー切断方法及び同レーザー切断用ノズル
SU1738576A1 (ru) Способ односторонней дуговой автоматической сварки под флюсом и устройство дл его осуществлени

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20000801