JPH0631534A - 放電加工機用電源装置 - Google Patents

放電加工機用電源装置

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JPH0631534A
JPH0631534A JP18691192A JP18691192A JPH0631534A JP H0631534 A JPH0631534 A JP H0631534A JP 18691192 A JP18691192 A JP 18691192A JP 18691192 A JP18691192 A JP 18691192A JP H0631534 A JPH0631534 A JP H0631534A
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Yoshihide Kanehara
好秀 金原
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高速に加工電流を制御でき、電極消耗が少な
く、大面積の加工であっても加工品質が良く、仕上加工
においても高速に加工できること。 【構成】 放電加工機の電源として、電流供給部10
1、電流断続部102を有し、給電線100B,100
Cによって接続された電流供給部101から電流断続部
102に加工電力を供給している。電流断続部102は
電流供給部101から供給された加工電流を断続し、で
きるだけ短距離の給電線103A、103Bによりそれ
ぞれ電極5、被加工物4に接続する。電流断続部102
は電極5及び被加工物4の近傍に設置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、加工液中に浸漬され
た電極と被加工物間に加工電力を供給することによっ
て、被加工物に対して放電加工を行なう型彫放電加工
機、ワイヤカット放電加工機等の放電加工機に関するも
ので、特に、その放電加工機に放電加工機用電源装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】図40は従来の放電加工機の一例を示す
全体の構成図である。図において、1は加工槽、2は加
工液で、例えば、パラフィン系炭化水素を主成分とする
鉱物油からなるものである。3は加工テーブルで、電極
5と被加工物4の相対位置を制御するものであり、通
常、図示しない数値制御装置等によって駆動される。4
は被加工物で、5は電極である。6は電極送り手段であ
り、下端部には電極5が取付けられる。7は電源で、電
極5と被加工物4間に液中放電を発生させる電力を供給
する。8A,8Bは電源7から電極5及び被加工物4間
に電力を供給する給電線である。
【0003】使用状態では、加工槽1に加工液2を満た
し、電極送り手段6に取付けた電極5と加工テーブル3
に取付けた被加工物4とを浸漬し、図示しない数値制御
装置等によって電極5と被加工物4とを相対移動可能と
する。そして、給電線8A,8Bにより、加工槽1から
離れた距離にある電源7から電極5と被加工物4に電力
を供給し放電加工を行なう。
【0004】次に、前述の従来の放電加工機について、
その動作を説明する。図41は従来の放電加工機に使用
している電源7から給電線8A、8Bを介して電極5及
び被加工物4までの第1の事例による回路図である。図
において、電圧源10に電気的に開閉制御されるスイッ
チ11と、加工電流を制限するための抵抗12、及びダ
イオード13により構成される電源7は、給電線8A、
8Bにより離れた位置にある電極5と被加工物4に電力
を供給し、電極5と被加工物4との間で発生する放電に
より放電加工を行なう。
【0005】この場合、給電線8A,8Bにはインダク
タンス14A,14Bが存在する。このインダクタンス
14A,14Bによって、喩え、スイッチ11を高速に
オフ状態としても、加工電流はダイオード13、抵抗1
2を通って流れ続けようとし、直ちに加工電流が減少せ
ず、加工電流を高速遮断することができなかった。
【0006】更に、これを図42を用いて説明する。図
42は従来の放電加工機に使用している回路におけるス
イッチ制御に伴う極間電圧及び加工電流のタイムチャー
トである。まず、スイッチ11が、図42(a)に示す
ように、タイミングt1 でオンすると、図42(b)に
示すように極間電圧が上昇し、電極5と被加工物4間に
電圧源10の電圧を印加する。その後、電極5と被加工
物4間にタイミングt3 で放電が発生すると、図42
(c)に示すように、電極5と被加工物4間に指数関数
的に順次増加する加工電流i1 が流れる。この加工電流
i1 の立上がりは抵抗12と給電線8A,8Bのインダ
クタンス14A,14Bによって決まる。給電線8A,
8Bのインダクタンス14A,14Bが大きいと、加工
電流i1 の立上がりが遅くなる。
【0007】次に、スイッチ11がタイミングt2 でオ
フすると、加工電流i2 はダイオード13、抵抗12を
通り指数関数的に順次減少する。極間電圧は加工電流i
2 が零になったタイミングt4 で急激に低下する。した
がって、加工電流の立上がり及び減少に時間がかかるの
で、電極5と被加工物4間、即ち、極間の放電現象の速
度に対し加工電流を高速制御することができなかった。
即ち、電源7が大型であり、電極5及び被加工物4の付
近に設置できないから、給電線8A,8Bのインダクタ
ンス14A,14Bが大きく、極間の放電現象の速度に
対し加工電流を高速制御することができなかった。
【0008】次に、従来の放電加工機の他の事例につい
て動作を説明する。図43は従来の放電加工機に使用し
ている電源7から給電線8A、8Bを介して電極5及び
被加工物4までの第2の事例による回路図である。図4
3において、電源7は、電圧源10に電気的にスイッチ
ング制御されるスイッチ20とダイオード21、リアク
トル22により構成される定電流供給部と、ダイオード
23、スイッチ24、ダイオード25、電圧源26によ
り構成される定電流断続部の2つの機能により構成され
る。
【0009】電源7は、給電線8A,8Bにより離れた
位置にある電極5及び被加工物4に電力を供給し、電極
5と被加工物4との間で発生する放電により加工を行な
う。この場合、給電線8A,8Bにはインダクタンス1
4A,14Bが存在する。このインダクタンス14A,
14Bによってスイッチ24を高速にオフとしても、加
工電流は電圧源26及びダイオード25を通って流れ続
けようとし、直に減少せず、加工電流を高速に遮断する
ことができなかった。また、給電線8A,8Bにインダ
クタンス14A,14Bが存在することから、スイッチ
24をオンとしても、放電が発生した直後の加工電流を
高速に立上げることが困難であった。即ち、電源7が大
型であり、電極5及び被加工物4の付近に設置できない
から、給電線8A,8Bのインダクタンス14A,14
Bが大きくなり、極間の放電現象の速度に対し加工電流
を高速制御することができなかった。
【0010】次に、従来の放電加工機の第3の事例とし
てワイヤット放電加工機について動作を説明する。図4
4は従来のワイヤット放電加工機に使用している電源7
から給電線8A、8Bを介して電極5及び被加工物4ま
での第3の事例による回路図である。
【0011】図において、電源7は、電圧源10に電気
的にスイッチング制御されるスイッチ30,31とダイ
オード32,33により構成される。電源7は、給電線
8A,8Bにより離れた位置にある電極5としてのワイ
ヤ35に給電子34を介して電気的に接続し、被加工物
4の間に電力を供給し電極5としてのワイヤ35と被加
工物4との間で発生する放電により加工を行なう。この
場合、給電線8A,8Bにはインダクタンス14A,1
4Bが存在する。このインダクタンス14A,14Bに
よりスイッチ30,31を高速にオフとしても、加工電
流はダイオード33、電圧源10、ダイオード32を通
って流れ続けようとし、直に減少せず、加工電流を高速
に遮断することができない。また、スイッチ30,31
をオンとして放電を発生させる場合にも、直後の加工電
流も高速に立上げることが困難であった。
【0012】即ち、この事例においても、電源7が大型
であり、電極5及び被加工物4の付近に設置できないか
ら、給電線8A,8Bのインダクタンス14A,14B
が大きくなり、極間の放電現象の速度に対し加工電流を
高速制御することができなかった。
【0013】次に、給電線として同軸ケーブル36を使
用した放電加工機について動作を説明する。図45は従
来の第4の事例による放電加工機で、同軸ケーブル36
を使用した放電加工機の回路図である。図において、同
軸ケーブル36は2本の同じ長さの電線と比べてインダ
クタンス14A、14Bの値が少ない。このため、高速
で加工電流を制御する放電加工機には良く用いられてい
る方式であるが、同軸ケーブル36には静電容量37が
分布しており、同軸ケーブル36が長くなると、この静
電容量37はかなり大きくなる。したがって、電極5と
被加工物4間に静電容量37が並列に接続されることに
なり、放電が発生するとこの静電容量37に蓄積された
電気量が加工電力となって放電されるため微細加工等の
仕上加工には加工面粗度が悪くなり、また、大電流の同
軸ケーブルは高価であるなどの問題点があった。
【0014】即ち、この事例においては、電源7が大型
であり、電極5及び被加工物4の付近に設置できないか
ら、同軸ケーブル36で加工電力を供給し、インダクタ
ンスの影響を回避するものであるが、逆に、同軸ケーブ
ル36の静電容量37の影響が大きくなり、極間の放電
現象の速度に対し加工電流を高速制御することができな
かった。
【0015】次に、従来の放電加工機の第5の事例とし
て特開昭55−42749号公報に示された放電加工機
について説明する。図46は従来の第5の事例による上
記公報に掲載された放電加工機の回路図である。図にお
いて、商用交流電源を整流した直流電源403、トラン
ジスタからなるスイッチ404、スイッチ404をオン
・オフ制御する制御パルスを発生するパルス発生回路4
05、スイッチ404のスイッチング制御によって加工
パルスを発生するパルス電源400を構成する。このパ
ルス電源400はケーブル406によって電極5と被加
工物4に接続される。これは、従来行なわれている一般
的な放電加工機用電源の形態である。
【0016】また、放電用コンデンサ407、サイリス
タからなる放電制御スイッチ408を電極5と被加工物
4の近傍に配置し、それらを配線するリード線を短くし
て接続している。放電制御スイッチ408の制御パルス
を発生するパルス発生回路409は前記パルス発生回路
405と関連制御または同期して独立制御される。パル
ス電源400からはスイッチ404のスイッチング制御
によって加工パルスを発生する。この加工パルスはケー
ブル406を伝わって電極5と被加工物4間に供給され
るが、この加工パルスによって直接加工が行なわれるわ
けではなく、加工パルスによりダイオード410を介し
てコンデンサ407を充電し、その後、スイッチ408
がオンしたとき、コンデンサ407はスイッチ408を
通して電極5と被加工物4間に放電する。したがって、
加工パルス電源400から供給される加工パルスを波形
変換し、電極5と被加工物4間に放電させることができ
る。これにより加工速度が向上するというものである。
【0017】この種の事例は、従来の放電加工用のパル
ス電源400にコンデンサ407とスイッチ408によ
り構成される補助放電回路を並列に付加し、放電パルス
電流を、一旦、コンデンサ407に充電してから、スイ
ッチ408をオンとし、電極5と被加工物4間に波高値
の高いパルスを放電させるようにしたものである。
【0018】しかし、この放電加工機では、補助放電回
路を付加したものであるので、ケーブル406によって
パルス電源400のパルスが電極5と被加工物4間に放
電する電流の立上がりを改善することはできない。むし
ろ、コンデンサ407に充電するためパルス電源400
から出力する加工パルスとは、全く別の放電パルスが電
極5と被加工物4間に加えられることになる。
【0019】また、放電電流の遮断に対しても、ケーブ
ル406が電極5と被加工物4間に接続された状態であ
り、また、電極5と被加工物4間の放電後もスイッチ4
08がオンしているのでコンデンサ407が接続された
状態になっており、高速の放電電流遮断は不可能であ
る。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】従来の放電加工機用電
源装置は、電源7が大型であり、電極5及び被加工物4
の付近に設置できないから、電源7から電極5及び被加
工物4までに配線された給電線8A,8Bのインダクタ
ンスまたは静電容量が大きくなり、インダクタンスまた
は静電容量の影響を受けている極間の放電現象の速度に
対し加工電流を高速制御することができなかった。具体
的には、加工電流を高速に立上げたり、放電現象より高
速に遮断することができなかったため、その加工電流の
電流波形により、電極消耗が多く、特に、大面積の加工
において加工品質が悪くなり、仕上加工では加工面粗度
が悪く、加工速度が遅くなるという不具合を有してい
た。
【0021】そこで、この発明は、上記のような不具合
を解消するためになされたもので、電極消耗が少なく、
譬え、大面積の加工であっても、加工品質が良く、高速
加工できる放電加工機用電源装置を得ることを課題とす
る。
【0022】
【課題を解決するための手段】請求項1にかかる放電加
工機用電源装置は、加工用の電流を供給する電流供給部
と、前記電流供給部から電極と被加工物間に供給する加
工電流を断続制御する電流断続部と、前記電流断続部を
前記電流供給部から分離し、前記電流供給部と前記電流
断続部とを前記電流断続部に電流を供給する給電線及び
前記電流断続部から前記電流供給部に電力を回生する回
生線により接続し、前記電極または被加工物の近傍に設
けたものである。
【0023】請求項2にかかる放電加工機用電源装置
は、前記請求項1の電極送り手段の構造体に前記電流断
続部を取付けたものである。
【0024】請求項3にかかる放電加工機用電源装置
は、前記請求項1の電極または電極と電極送り手段の間
に電流断続部を取付けたものである。
【0025】請求項4にかかる放電加工機用電源装置
は、前記請求項1の被加工物と加工テーブルの間に電流
断続部を取付けたものである。
【0026】請求項5にかかる放電加工機用電源装置
は、前記請求項1の加工テーブルまたは加工テーブルの
下部に電流断続部を取付けたものである。
【0027】請求項6にかかる放電加工機用電源装置
は、前記請求項1における金属線を前記電極とし、前記
金属線に給電子を介して給電して前記被加工物を任意の
形状に加工するワイヤカット放電加工機とし、前記電流
を給電する給電子と前記被加工物の近傍に電流断続部を
取付けたものである。
【0028】請求項7にかかる放電加工機用電源装置
は、加工用の電流を供給する電流供給部と、前記電流供
給部から電極と被加工物間に供給する加工電流を断続制
御すると共に、前記電流供給部から分離し、前記電流供
給部とを給電線及び回生線により接続し、前記電極また
は被加工物の近傍に設けた電流断続部とを備え、前記電
流供給部は、電源、スイッチ、ダイオード及び抵抗によ
って構成され、前記電流断続部は、前記電流供給部側の
回生線間にはコンデンサを並列接続し、前記電流供給部
側の給電線にはスイッチを直列接続して前記電極または
被加工物に接続し、前記スイッチの前記給電線側と回生
線間にはダイオードを接続したものである。
【0029】請求項8にかかる放電加工機用電源装置
は、同様に、前記電流供給部は、電源、スイッチ、ダイ
オード及びリアクトルによって構成され、前記電流断続
部は、前記電流供給部側の回生線間にはコンデンサを並
列接続し、前記電流供給部側の給電線にはスイッチを直
列接続して前記電極または被加工物に接続し、前記スイ
ッチの前記給電線側と回生線間にはダイオードを接続し
たものである。
【0030】請求項9にかかる放電加工機用電源装置
は、同様に、加工用の電流を供給する電流供給部と、前
記電流供給部から電極と被加工物間に供給する加工電流
を断続制御すると共に、前記電流供給部から分離し、前
記電流供給部とを給電線及び回生線により接続し、前記
電極または被加工物の近傍に設けた電流断続部とを備
え、前記電流供給部は、電源、スイッチ、ダイオード及
び抵抗によって構成され、前記電流断続部は、前記電流
供給部側の回生線間にはコンデンサを並列接続し、前記
電流供給部側の一方の給電線にはスイッチを直列接続し
て前記電極または被加工物に接続し、他方の給電線と回
生線間にはダイオードを接続したものである。
【0031】請求項10にかかる放電加工機用電源装置
は、同様に、加工用の電流を供給する電流供給部と、前
記電流供給部から電極と被加工物間に供給する加工電流
を断続制御すると共に、前記電流供給部から分離し、前
記電流供給部とを給電線及び回生線により接続し、前記
電極または被加工物の近傍に設けた電流断続部とを備
え、前記電流供給部は、電源、スイッチ、ダイオード及
びリアクトルによって構成され、前記電流断続部は、前
記電流供給部側の回生線間にはコンデンサを並列接続
し、前記電流供給部側の一方の給電線にはスイッチを直
列接続して前記電極または被加工物に接続し、他方の給
電線と回生線間にはダイオードを接続したものである。
【0032】請求項11にかかる放電加工機用電源装置
は、同様に、加工用の電流を供給する電流供給部と、前
記電流供給部から電極と被加工物間に供給する加工電流
を断続制御すると共に、前記電流供給部から分離し、前
記電流供給部とを給電線及び回生線により接続し、前記
電極または被加工物の近傍に設けた電流断続部とを備
え、前記電流供給部は、電源、スイッチ、ダイオード及
び抵抗によって構成され、前記電流断続部は、前記電流
供給部側の回生線間にはコンデンサを並列接続し、前記
電流供給部側の一対の給電線には、電流を供給する前記
電極と被加工物間にスイッチを並列接続し、それを直列
接続し、かつ、前記給電線と回生線間にはダイオードを
接続したものである。
【0033】請求項12にかかる放電加工機用電源装置
は、同様に、加工用の電流を供給する電流供給部と、前
記電流供給部から電極と被加工物間に供給する加工電流
を断続制御すると共に、前記電流供給部から分離し、前
記電流供給部とを給電線及び回生線により接続し、前記
電極または被加工物の近傍に設けた電流断続部とを備
え、前記電流供給部は、電源、スイッチ、ダイオード及
びリアクトルによって構成され、前記電流断続部は、前
記電流供給部側の回生線間にはコンデンサを並列接続
し、前記電流供給部側の一対の給電線には、前記電極及
び被加工物とスイッチとを並列接続し、かつ、前記給電
線と回生線間にはダイオードを接続したものである。
【0034】請求項13にかかる放電加工機用電源装置
は、加工用の電流を供給する電流供給部と、前記電流供
給部から電極と被加工物間に供給する加工電流を断続制
御すると共に、前記電流供給部から分離し、前記電流供
給部とを給電線及び回生線により接続し、前記電極また
は被加工物の近傍に設けた電流断続部とを備え、前記電
流供給部は、電源、スイッチ、ダイオード及びリアクト
ルによって構成され、前記電流断続部は、前記電流供給
部側の回生線間にコンデンサを並列接続し、前記電流供
給部側の一方の給電線に第1のスイッチを直列接続し、
更に、前記第1のスイッチに対し、前記電極と被加工物
間に第2のスイッチを並列接続したものを直列接続し、
かつ、前記給電線と回生線間にはダイオードを接続した
ものである。
【0035】請求項14にかかる放電加工機用電源装置
は、加工用の電流を供給する電流供給部と、前記電流供
給部から電極と被加工物間に供給する加工電流を断続制
御すると共に、前記電流供給部から分離し、前記電流供
給部とを給電線及び回生線により接続し、前記電極また
は被加工物の近傍に設けた電流断続部とを備え、前記電
流供給部は、電源、スイッチ、ダイオード及びリアクト
ルによって構成され、前記電流断続部は、前記電流供給
部側の回生線間にコンデンサを並列接続し、前記電流供
給部側の給電線間に各2個のスイッチを直並列接続し、
各2個のスイッチの直列接続点相互間に前記電極と被加
工物を直列接続し、かつ、前記給電線と回生線間にはダ
イオードを接続したものである。
【0036】請求項15にかかる放電加工機用電源装置
は、加工用の電流を供給する電流供給部と、前記電流供
給部から電極と被加工物間に供給する加工電流を断続制
御すると共に、前記電流供給部から分離し、前記電流供
給部とを給電線及び回生線により接続し、前記電極また
は被加工物の近傍に設けた電流断続部とを備え、前記電
流供給部は、電源、スイッチ、ダイオード及びリアクト
ル、各2個のスイッチを直並列接続した4個のスイッチ
によって構成され、各2個のスイッチの直列接続点相互
間と前記電流断続部とを給電線で接続し、前記電流断続
部は、前記電流供給部側の回生線間にコンデンサを並列
接続し、前記電流供給部側の給電線間にダイオードブリ
ッジを接続し、前記ブリッジ接続した4つのダイオード
の接続点間にスイッチを接続し、また、前記電流供給部
側の給電線間に電極及び被加工物を接続し、そして、前
記給電線と回生線間にはダイオードを接続したものであ
る。
【0037】請求項16にかかる放電加工機用電源装置
は、加工用の電流を供給する電流供給部と、前記電流供
給部から電極と被加工物間に供給する加工電流を断続制
御すると共に、前記電流供給部から分離し、前記電流供
給部とを給電線及び回生線により接続し、前記電極また
は被加工物の近傍に設けた電流断続部とを備え、前記電
流断続部は前記電極と被加工物間に並列接続したスイッ
チを有し、前記スイッチは、前記電極と被加工物間の電
圧変動を検出する微分回路、前記微分回路の出力と所定
の閾値とを比較するコンパレータを有し、前記コンパレ
ータの出力によって前記スイッチを電極と被加工物との
間の放電発生後、所定の時間後に、所定の時間幅だけ前
記スイッチをオン状態とするものである。
【0038】請求項17にかかる放電加工機用電源装置
は、加工用の電流を供給する電流供給部と、前記電流供
給部から電極と被加工物間に供給する加工電流を断続制
御すると共に、前記電流供給部から分離し、前記電流供
給部とを給電線及び回生線により接続し、前記電極また
は被加工物の近傍に設けた電流断続部とを備え、前記電
流断続部は前記給電線間にダイオードブリッジを接続
し、前記ブリッジ接続した4つのダイオードの接続点間
にスイッチを接続し、前記スイッチは、前記電極と被加
工物間の電圧を検出する絶対値回路、前記絶対値回路の
電圧変動を検出する微分回路、前記微分回路の出力と所
定の閾値とを比較するコンパレータとを有し、前記コン
パレータの出力によって前記スイッチを電極と被加工物
との間の放電発生後、所定の時間後に、所定の時間幅だ
け前記スイッチをオン状態とするものである。
【0039】請求項18にかかる放電加工機用電源装置
は、加工用の電流を供給する電流供給部と、前記電流供
給部から電極と被加工物間に供給する加工電流を断続制
御すると共に、前記電流供給部から分離し、前記電流供
給部とを給電線及び回生線により接続し、前記電極また
は被加工物の近傍に設けた電流断続部とを備え、前記電
流断続部は前記電極と被加工物間に並列接続し、ソース
を共通にした直列接続した複数のMOSFETを有し、
前記複数のMOSFETは、前記電極と被加工物間の電
圧変動を検出する微分回路、前記微分回路の出力と所定
の閾値とを比較するコンパレータを有し、前記コンパレ
ータの出力によって前記スイッチを電極と被加工物との
間の放電発生後、所定の時間後に、所定の時間幅だけ前
記スイッチをオン状態とするものである。
【0040】請求項19にかかる放電加工機用電源装置
は、加工用の電流を供給する電流供給部と、前記電流供
給部から電極と被加工物間に供給する加工電流を断続制
御すると共に、前記電流供給部から分離し、前記電流供
給部とを給電線及び回生線により接続し、前記電極また
は被加工物の近傍に設けた電流断続部とを備え、前記電
流断続部は前記給電線間にスイッチを接続し、前記スイ
ッチは外部制御手段から制御されたタイミングで電極と
被加工物との間の放電可能時間を制御され、その放電可
能時間中において、前記電極と被加工物間の電圧変動を
検出する微分回路、前記微分回路の出力と所定の閾値と
を比較するコンパレータとを有し、前記コンパレータの
出力によって前記スイッチを電極と被加工物との間の放
電発生後、所定の時間後に、所定の時間幅だけ前記スイ
ッチをオン状態とするものである。
【0041】請求項20にかかる放電加工機用電源装置
は、加工用の電流を供給する電流供給部と、前記電流供
給部から電極と被加工物間に供給する加工電流を断続制
御すると共に、前記電流供給部から分離し、前記電流供
給部とを給電線及び回生線により接続し、前記電極また
は被加工物の近傍に設けた電流断続部とを備え、前記電
流断続部は、前記電流供給部側の回生線間にコンデンサ
を接続し、前記電極と被加工物間の給電線間にスイッチ
を接続し、前記給電線と回生線間にはダイオードを接続
し、また、前記電極と被加工物間にコンデンサとパルス
トランスの1次コイルを直列接続し、パルストランスの
2次側に発生する電圧により前記スイッチを放電発生の
直後に所定の時間幅だけオンさせるものである。
【0042】請求項21にかかる放電加工機用電源装置
は、加工用の電流を供給する電流供給部と、前記電流供
給部から電極と被加工物間に供給する加工電流を断続制
御すると共に、前記電流供給部から分離し、前記電流供
給部とを給電線及び回生線により接続し、前記電極また
は被加工物の近傍に設けた電流断続部とを備え、前記給
電線と電極と被加工物との間に直列にスイッチを接続
し、前記スイッチは、外部制御手段から制御されたタイ
ミングで電極と被加工物との間の放電開始時間及び放電
可能間隔を制御され、その放電可能間隔中に、前記電極
と被加工物間の放電電流及び放電電圧を検出し、それを
乗算する乗算回路及びその乗算された出力を積分する積
分回路を有し、前記積分回路の出力が所定の閾値に達し
たとき前記放電可能間隔中にかかわらず、前記スイッチ
を開放するものである。
【0043】請求項22にかかる放電加工機用電源装置
は、加工用の電流を供給する電流供給部と、前記電流供
給部から電極と被加工物間に供給する加工電流を断続制
御すると共に、前記電流供給部から分離し、前記電流供
給部とを給電線及び回生線により接続し、前記電極また
は被加工物の近傍に設けた電流断続部とを備え、前記電
流断続部は前記給電線間にスイッチを接続し、前記スイ
ッチは外部制御手段から制御されたタイミングで電極と
被加工物との間の放電可能時間を制御され、その放電可
能時間中において、前記電極と被加工物間の電圧変動を
検出する微分回路、前記微分回路の出力と所定の閾値と
を比較するコンパレータとを有し、前記コンパレータの
出力によって前記スイッチを電極と被加工物との間の放
電発生後、所定の時間後に、所定の時間幅だけ前記スイ
ッチをオン状態とし、また、前記電極と被加工物間の放
電電流及び放電電圧を検出し、それを乗算する乗算回路
及びその乗算された出力を積分する積分回路を有し、前
記積分回路の出力が所定の閾値に達したとき前記放電可
能間隔中にかかわらず、前記スイッチをオン状態とする
ものである。
【0044】請求項23にかかる放電加工機用電源装置
は、加工液に浸漬された電極と被加工物間に加工電力を
供給する放電加工機用電源装置において、電極と被加工
物間に発生する放電の電流を制御する電流断続部と、前
記電流断続部に加工用の電力を供給する電流供給部とを
備え、前記電流断続部は、前記電流供給部側の回生線と
の間にコンデンサを接続し、前記電流供給部側の給電線
間に各2個のスイッチを直並列接続し、各2個のスイッ
チの直列接続点相互間に前記電極と被加工物をインダク
タンスを介して直列接続し、かつ、前記電極と被加工物
に並列にコンデンサを接続し、また、前記給電線と回生
線間にはダイオードを接続したものである。
【0045】請求項24にかかる放電加工機用電源装置
は、請求項23の電流供給部側の給電線間に直並列接続
した各2個のスイッチの繰返しスイッチング周波数と、
前記各2個のスイッチの直列接続点相互間に直列接続し
たインダクタンス及び前記電極と被加工物に並列接続し
たコンデンサを、前記スイッチング周波数の共振周波数
にその定数を設定したものである。
【0046】請求項25にかかる放電加工機用電源装置
は、加工液に浸漬された電極と被加工物間に加工電力を
供給する放電加工機用電源装置において、電極と被加工
物間に発生する放電の電流を制御する電流断続部と、前
記電流断続部に加工用の電力を供給する電流供給部とを
備え、前記電流断続部は、前記電流供給部側の回生線と
の間にコンデンサを接続し、かつ、前記給電線と回生線
間にはダイオードを接続し、また、前記電流供給部側の
給電線間に各2個のスイッチを直並列接続し、各2個の
スイッチの直列接続点相互間と前記電極と被加工物との
間には、両側のインピーダンスを整合させるインピーダ
ンスマッチング回路を接続したものである。
【0047】
【作用】請求項1の発明にかかる放電加工機用電源装置
は、加工電流を供給する電流供給部と、前記電流供給部
から電極と被加工物間に供給する加工電流を断続制御す
ると共に、前記電流供給部から分離し、前記電極または
被加工物の近傍に設けた電流断続部とを分離し、給電線
のインダクタンスをなくすため、電流断続部を電極及び
被加工物の近傍に設けたものである。
【0048】請求項2の発明にかかる放電加工機用電源
装置は、給電線のインダクタンスをなくすため電流断続
部を電源から分離して電極送り手段に設け、電流断続部
から電極と被加工物への配線の距離を短くした。
【0049】請求項3の発明にかかる放電加工機用電源
装置は、電極または電極と電極送り手段の間に電流断続
部を取付け電流断続部から電極と被加工物への配線の距
離を短くした。
【0050】請求項4の発明にかかる放電加工機用電源
装置は、被加工物と加工テーブルの間に電流断続部を取
付け電流断続部から電極と被加工物への配線の距離を短
くした。
【0051】請求項5の発明にかかる放電加工機用電源
装置は、加工テーブルまたは加工テーブルの下部に電流
断続部を取付け電流断続部から電極と被加工物への配線
の距離を短くした。
【0052】請求項6の発明にかかる放電加工機用電源
装置は、金属線を前記電極とし、前記金属線に給電子を
介して給電して前記被加工物を任意の形状に加工するワ
イヤカット放電加工機とし、給電線のインダクタンスを
なくすため電流断続部を電源から分離して給電子と被加
工物近傍に設けたものである。
【0053】請求項7の発明にかかる放電加工機用電源
装置の電流供給部は、電源、スイッチ、ダイオード及び
抵抗によって構成し、前記電流断続部は、前記電流供給
部側の回生線間にはコンデンサを並列接続し、前記電流
供給部側の給電線にはスイッチを直列接続して前記電極
または被加工物に接続し、前記スイッチの前記給電線側
と回生線間との間にはダイオードを接続し、スイッチの
高速開閉を可能とした。
【0054】請求項8の発明にかかる放電加工機用電源
装置の電流供給部は、電源、スイッチ、ダイオード及び
リアクトルによって構成し、前記電流断続部は、前記電
流供給部側の回生線間にはコンデンサを並列接続し、前
記電流供給部側の給電線にはスイッチを直列接続して前
記電極または被加工物に接続し、前記スイッチの前記給
電線側と回生線間にはダイオードを接続し、スイッチの
高速開閉を可能とした。
【0055】請求項9の発明にかかる放電加工機用電源
装置の電流供給部は、電源、スイッチ、ダイオード及び
抵抗によって構成し、前記電流断続部は、前記電流供給
部側の回生線間にはコンデンサを並列接続し、前記電流
供給部側の一方の給電線と回生線との共通線にはスイッ
チを直列接続して前記電極または被加工物に接続し、他
方の給電線と回生線間にはダイオードを接続し、スイッ
チの高速開閉を可能とした。
【0056】請求項10の発明にかかる放電加工機用電
源装置の電流供給部は、電源、スイッチ、ダイオード及
びリアクトルによって構成し、前記電流断続部は、前記
電流供給部側の回生線間にはコンデンサを並列接続し、
前記電流供給部側の一方の給電線と回生線との共通線に
はスイッチを直列接続して前記電極または被加工物に接
続し、他方の給電線と回生線間にはダイオードを接続
し、スイッチの高速開閉を可能とした。
【0057】請求項11の発明にかかる放電加工機用電
源装置の電流供給部は、電源、スイッチ、ダイオード及
び抵抗によって構成し、前記電流断続部は、前記電流供
給部側の回生線間にはコンデンサを並列接続し、前記電
流供給部側の一対の給電線には、電流を供給する前記電
極と被加工物間にスイッチを並列接続したものを接続
し、かつ、前記給電線と回生線間にはダイオードを接続
し、スイッチの高速開閉を可能とした。
【0058】請求項12の発明にかかる放電加工機用電
源装置の電流供給部は、電源、スイッチ、ダイオード及
びリアクトルによって構成し、前記電流断続部は、前記
電流供給部側の回生線間にはコンデンサを並列接続し、
前記電流供給部側の一対の給電線には、前記電極及び被
加工物とスイッチとを並列接続し、かつ、前記給電線と
回生線間にはダイオードを接続し、スイッチの高速開閉
を可能とした。
【0059】請求項13の発明にかかる放電加工機用電
源装置の電流供給部は、電源、スイッチ、ダイオード及
びリアクトルによって構成し、前記電流断続部は、前記
電流供給部側の回生線間にコンデンサを並列接続し、前
記電流供給部側の一方の給電線に第1のスイッチを直列
接続し、更に、前記第1のスイッチに対し、前記電極と
被加工物間に第2のスイッチを並列接続したものを直列
接続し、かつ、前記給電線と回生線間にはダイオードを
接続し、スイッチの高速開閉を可能とした。
【0060】請求項14の発明にかかる放電加工機用電
源装置の電流供給部は、電源、スイッチ、ダイオード及
びリアクトルによって構成し、前記電流断続部は、前記
電流供給部側の回生線間にコンデンサを並列接続し、前
記電流供給部側の給電線間に各2個のスイッチを直並列
接続し、各2個のスイッチの直列接続点相互間に前記電
極と被加工物を直列接続し、かつ、前記給電線と回生線
間にはダイオードを接続し、スイッチの高速開閉を可能
とした。
【0061】請求項15の発明にかかる放電加工機用電
源装置の電流供給部は、電源、スイッチ、ダイオード及
びリアクトル、各2個のスイッチを直並列接続した4個
のスイッチによって構成し、前記各2個のスイッチの直
列接続点相互間と前記電流断続部とを給電線で接続し、
前記電流断続部は、前記電流供給部側の回生線間にコン
デンサを並列接続し、前記電流供給部側の給電線間にダ
イオードブリッジを接続し、前記ブリッジ接続した4つ
のダイオードの接続点間にスイッチを接続し、また、前
記電流供給部側の給電線間に電極及び被加工物を接続
し、そして、前記給電線と回生線間にはダイオードを接
続し、スイッチの高速開閉を可能とした。
【0062】請求項16の発明にかかる放電加工機用電
源装置の電流断続部は、電極と被加工物間に並列接続し
たスイッチを有し、前記スイッチは、前記電極と被加工
物間の電圧変動を検出する微分回路、前記微分回路の出
力と所定の閾値とを比較するコンパレータを有し、前記
コンパレータの出力によって前記スイッチを電極と被加
工物との間の放電が発生した後、所定の時間後に所定の
時間幅だけ前記スイッチをオン状態とすることにより、
放電開始時のピーク電流を抑制する。
【0063】請求項17の発明にかかる放電加工機用電
源装置の電流断続部は、給電線間にダイオードブリッジ
を接続し、前記ブリッジ接続した4つのダイオードの接
続点間にスイッチを接続し、前記スイッチは、前記電極
と被加工物間の電圧を検出する絶対値回路、前記絶対値
回路の電圧変動を検出する微分回路、前記微分回路の出
力と所定の閾値とを比較するコンパレータとを有し、前
記コンパレータの出力によって前記スイッチを電極と被
加工物との間の放電が発生した後、所定の時間後に、所
定の時間幅だけ前記スイッチをオン状態とすることによ
り、放電開始時のピーク電流を抑制する。
【0064】請求項18の発明にかかる放電加工機用電
源装置の電流断続部は、電極と被加工物間に並列接続
し、ソースを共通にして直列接続した複数のMOSFE
Tを有し、前記複数のMOSFETは、前記電極と被加
工物間の電圧変動を検出する微分回路、前記微分回路の
出力と所定の閾値とを比較するコンパレータを有し、前
記コンパレータの出力によって前記複数のMOSFET
を電極と被加工物との間の放電が発生した後、所定の時
間後に、所定の時間幅だけ前記複数のMOSFETをオ
ン状態とすることにより、放電開始時のピーク電流を抑
制する。
【0065】請求項19の発明にかかる放電加工機用電
源装置の電流断続部は、給電線間にスイッチを接続し、
前記スイッチは外部制御手段から制御されたタイミング
で電極と被加工物との間の放電可能時間を制御され、そ
の放電可能時間中において、前記電極と被加工物間の電
圧変動を検出する微分回路、前記微分回路の出力と所定
の閾値とを比較するコンパレータとを有し、前記コンパ
レータの出力によって前記スイッチを電極と被加工物と
の間の放電が発生した後、所定の時間後に、所定の時間
幅だけ前記スイッチをオン状態とすることにより、放電
開始時のピーク電流を抑制する。
【0066】請求項20の発明にかかる放電加工機用電
源装置の電流断続部は、電流供給部側の回生線間にコン
デンサを接続し、前記電極と被加工物間の給電線間にス
イッチを接続し、前記給電線と回生線間にはダイオード
を接続し、また、前記電極と被加工物間にコンデンサと
パルストランスの1次コイルを直列接続し、パルストラ
ンスの2次側に発生する電圧により前記スイッチを放電
発生の直後に所定の時間幅だけオンさせることにより、
放電開始時のピーク電流を抑制する。
【0067】請求項21の発明にかかる放電加工機用電
源装置の電流断続部は、給電線と電極と被加工物との間
に直列にスイッチを接続し、前記スイッチは、外部制御
手段から制御されたタイミングで電極と被加工物との間
の放電開始時間及び放電可能間隔を制御され、その放電
可能間隔中に、前記電極と被加工物間の放電電流及び放
電電圧を検出し、それを乗算する乗算回路及びその乗算
された出力を積分する積分回路を有し、前記積分回路の
出力が所定の閾値に達したとき前記放電可能間隔中にか
かわらず、前記スイッチを開放するものであり、一発一
発の放電エネルギーを一定にする。これにより、放電エ
ネルギーの一発一発を一定に制御するので加工仕上を良
くすることができる。
【0068】請求項22の発明にかかる放電加工機用電
源装置の電流断続部は、給電線間にスイッチを接続し、
前記スイッチは外部制御手段から制御されたタイミング
で電極と被加工物との間の放電可能時間を制御され、そ
の放電可能時間中において、前記電極と被加工物間の電
圧変動を検出する微分回路、前記微分回路の出力と所定
の閾値とを比較するコンパレータとを有し、前記コンパ
レータの出力によって前記スイッチを電極と被加工物と
の間の放電発生後、所定の時間後に、所定の時間幅だけ
前記スイッチをオン状態とし、また、前記電極と被加工
物間の放電電流及び放電電圧を検出し、それを乗算する
乗算回路及びその乗算された出力を積分する積分回路を
有し、前記積分回路の出力が所定の閾値に達したとき前
記放電可能間隔中にかかわらず、前記スイッチをオン状
態とするものであり、一発一発の放電エネルギーを一定
にし、しかも、放電発生直後短時間スイッチをオンさせ
るものである。
【0069】請求項23の発明にかかる放電加工機用電
源装置の電流供給部側の回生線間にはコンデンサを並列
接続し、前記電流供給部側の給電線間に各2個のスイッ
チを直並列接続し、前記各2個のスイッチの直列接続点
相互間に前記電極と被加工物をインダクタンスを介して
直列接続し、かつ、前記電極と被加工物に並列にコンデ
ンサを接続し、また、前記給電線と回生線間にはダイオ
ードを接続し、高周波により放電加工を可能とした。ま
た、高周波で放電加工を行なうことができ、加工速度が
早く、加工仕上りを良くすることができる。
【0070】請求項24の発明にかかる放電加工機用電
源装置は、インダクタとコンデンサを高周波において直
列共振させ、電極と被加工物に接続したものであるか
ら、直列共振により電極と被加工物に印加する電圧を上
げることができる。
【0071】請求項25の発明にかかる放電加工機用電
源装置の電流断続部は、電流供給部側の回生線間にはコ
ンデンサを並列接続し、前記給電線と回生線間にはダイ
オードを接続し、また、前記電流供給部側の給電線間に
各2個のスイッチを直並列接続し、各2個のスイッチの
直列接続点相互間と前記電極と被加工物との間には、両
側のインピーダンスを整合させるインピーダンスマッチ
ング回路を接続し、効率よく加工エネルギーを伝達す
る。
【0072】
【実施例】以下、この発明の実施例について説明する。
なお、全体を通して、従来例及び実施例と同一符号及び
記号は従来例及び実施例の構成部分と同一または相当す
る構成部分を示すものである。
【0073】この発明の第1の実施例を図1に示す。図
1はこの発明の第1の実施例による電流供給部101と
電流断続部102を分離した放電加工機用電源装置を示
す全体構成図である。
【0074】図において、101は加工電流を供給する
電流供給部、102は前記電流供給部101から電極5
と被加工物4間に供給する加工電流をスイッチによって
断続制御すると共に、前記電流供給部101から分離
し、前記電極5または被加工物4の近傍に設けた電流断
続部である。電流供給部101と電流断続部102は、
回生線100A、給電線100B及び給電線100Cに
より接続され、給電線100B及び給電線100Cによ
り電流供給部101から電流断続部102に加工電力を
供給している。電流断続部102は電流供給部101か
ら供給された加工電流を断続し、所定の加工電流をでき
るだけ短距離に配線した給電線103A,103Bによ
って、電極5と被加工物4に接続している。電流断続部
102は電極5及び被加工物4の近傍に設置し、給電線
103A,103Bを短い距離で接続可能とする。ま
た、回生線100A及び回生線を兼用する給電線100
Bまたは給電線100Cは、電流断続部102側のスイ
ッチング制御の際に発生する電力を、電流供給部101
に回生するものである。
【0075】したがって、比較的大型の加工電流を供給
する電源部を有する電流供給部101と、加工電流をス
イッチによって断続制御する電流断続部102とを分離
し、しかも、電流断続部102の加工電流のスイッチン
グ制御の際に発生する電力を電流供給部101に回生さ
せるものであるから、電流断続部102が小型となり、
給電線103A、103Bに含まれるインダクタンス、
静電容量は非常に小さく、喩え、周波数が高くても電気
的に無視でき、給電線100B及び給電線100Cのイ
ンダクタンスの影響を受けないから、電極消耗が少ない
波形制御ができ、譬え、大面積の加工であっても、加工
品質が良く、高速加工できる。
【0076】この実施例は、加工液2中に浸漬された電
極5と被加工物4間に加工電力を供給して放電加工する
放電加工機用電源装置において、加工電流を供給する電
流供給部101と、前記電流供給部101から電極5と
被加工物4間に供給する加工電流をスイッチにより断続
制御すると共に、前記電流供給部101から分離し、前
記電極5または被加工物4の近傍に設けた電流断続部1
02と、前記電流供給部101から前記電流断続部10
2に電流を供給する給電線100B、100Cと、前記
電流断続部102から前記電流供給部101に電力を回
生する回生線100A,100Cとからなるものであ
り、請求項1の発明の実施例に相当する。
【0077】この発明の第2の実施例を図2に示す。図
2はこの発明の第2の実施例による電流供給部101と
電流断続部102を分離した放電加工機用電源装置を示
す全体構成図である。図において、電流断続部102を
電極送り手段6に直接取付けたものである。電極送り手
段6は電極5に対しては、通常上に位置し、加工液2に
は浸漬されないので、液漏れ対策等の必要がないので、
電流断続部102の筐体構造としては気密性を維持する
必要がないから、製造が容易となり、廉価に製造でき
る。また、給電線103A,103Bは短い距離で接続
できる効果がある。
【0078】この実施例では、電流断続部102を電極
送り手段6に直接取付けたものであるが、本発明を実施
する場合には、電極送り手段6の近傍に取付けた態様と
することができる。この場合にも、前者と同様の効果が
ある。なお、この電流断続部102を電極送り手段6ま
たはこの近傍に取付けた電流供給部101と電流断続部
102を分離した放電加工機用電源装置の動作は、図1
に示したものと同様であるので、ここでは重複する説明
を省略する。
【0079】この実施例は、加工液2中に浸漬された電
極5と被加工物4間に加工電力を供給して放電加工する
放電加工機用電源装置において、加工電流を供給する電
流供給部101と、前記電流供給部101から電極5と
被加工物4間に供給する加工電流をスイッチにより断続
制御すると共に、前記電流供給部101から分離し、前
記電極5または被加工物4の近傍に設けた電流断続部1
02とを具備し、前記電流断続部102を、電極送り手
段6の構造体に取付けたものであり、請求項2の発明の
実施例に相当する。
【0080】この発明の第3の実施例を図3に示す。図
3はこの発明の第3の実施例による電流供給部101と
電流断続部102を分離した放電加工機用電源装置を示
す全体構成図である。図において、電流断続部102は
電極送り手段6と電極5の間に設けたものである。この
位置は電極5に最も近く、給電線103Aは短い距離で
接続できるから、インダクタンス、静電容量は非常に小
さく、喩え、周波数が高くても電気的に無視できる程度
となる。また、電極5が移動しても電流断続部102と
の位置は変化しないので給電線103Aは容易に配線で
きる。また、電流断続部102の筺体に電極5を直接取
付ける構造にすることもできる。なお、本実施例のよう
に、電流断続部102を電極送り手段6と電極5との間
に設けた電流供給部101と電流断続部102を分離し
た放電加工機用電源装置の動作は、図1に示したものと
同様であるので、ここでは重複する説明を省略する。
【0081】この実施例は、加工液2中に浸漬された電
極5と被加工物4間に加工電力を供給して放電加工する
放電加工機用電源装置において、加工電流を供給する電
流供給部101と、前記電流供給部101から電極5と
被加工物4間に供給する加工電流をスイッチにより断続
制御すると共に、前記電流供給部101から分離し、前
記電極5または被加工物4の近傍に設けた電流断続部1
02とを具備し、前記電極5または電極5と電極送り手
段6の間に電流断続部102を取付けたものであり、請
求項3の発明の実施例に相当する。
【0082】この発明の第4の実施例を図4に示す。図
4はこの発明の第4の実施例による電流供給部101と
電流断続部102を分離した放電加工機用電源装置を示
す全体構成図である。図において、本実施例において
は、電流断続部102を被加工物4と加工テーブル3と
の間、詳しくは、被加工物4と加工テーブル3との間に
ハウジングを載置し、その中に収容している。この位置
は被加工物4に最も近く、給電線103A及び給電線1
03Bは短い距離で接続でき、喩え、周波数が高くても
電気的にインダクタンス及び静電容量を無視できる効果
がある。また、被加工物4が移動しても電流断続部10
2との位置は変わらないので、給電線103Bは容易に
配線できる。また、電流断続部102の筺体に被加工物
4を直接取付ける構造にすることもできる。
【0083】このように、電流断続部102を被加工物
4と加工テーブル3との間に設けた電流供給部101と
電流断続部102を分離した放電加工機用電源装置の動
作は図1に示したものと同様であるので、ここでは重複
する説明を省略する。この実施例は、加工液2中に浸漬
された電極5と被加工物4間に加工電力を供給して放電
加工する放電加工機用電源装置において、加工電流を供
給する電流供給部101と、前記電流供給部101から
電極5と被加工物4間に供給する加工電流をスイッチに
より断続制御すると共に、前記電流供給部101から分
離し、前記電極5または被加工物4の近傍に設けた電流
断続部102とを具備し、前記被加工物4と加工テーブ
ル3の間に電流断続部102を取付けたものであり、請
求項4の発明の実施例に相当する。
【0084】この発明の第5の実施例を図5に示す。図
5はこの発明の第5の実施例による電流供給部101と
電流断続部102を分離した放電加工機用電源装置を示
す全体構成図である。図において、電流断続部102を
加工テーブル3の中に設けたものである。この位置は被
加工物4に近く、給電線103Bは短い距離で接続でき
る効果がある。また、加工テーブル3が移動しても被加
工物4は、加工テーブル3に取付けてあるので、電流断
続部102との位置は変わらない。したがって、給電線
103Bは容易に配線できる。
【0085】この実施例では、電流断続部102を加工
テーブル3の中に設けたものであるが、本発明を実施す
る場合には、若干給電線103Aの距離が長くなるが、
電流断続部102を加工テーブル3の下に設けることも
できる。このように、電流断続部102を加工テーブル
3の中または下に設けた電流供給部101と電流断続部
102を分離した放電加工機用電源装置の動作は図1に
示したものと同様であるので、ここでは重複する説明を
省略する。
【0086】この実施例は、加工液2中に浸漬された電
極5と被加工物4間に加工電力を供給して放電加工する
放電加工機用電源装置において、加工電流を供給する電
流供給部101と、前記電流供給部101から電極5と
被加工物4間に供給する加工電流をスイッチにより断続
制御すると共に、前記電流供給部101から分離し、前
記電極5または被加工物4の近傍に設けた電流断続部1
02とを具備し、前記前記加工テーブル3または加工テ
ーブル3の下部に電流断続部102を取付けたものであ
り、請求項5の発明の実施例に相当する。
【0087】この発明の第6の実施例を図6に示す。図
6はこの発明の第6の実施例であるワイヤカット放電加
工機に適用した電流供給部101と電流断続部102を
分離した放電加工機用電源装置を示す全体構成図であ
る。図において、電流断続部102の出力を給電線10
3Aにより給電子34、給電線103Bにより被加工物
4に供給する。給電子34は電極としてのワイヤ35に
接続しており、このワイヤ35と被加工物4との間で放
電が発生し放電加工できる。特に、給電線103A,1
03Bは電流断続部102が近くにあるので、短い距離
で接続が可能となり、これに含まれるインダクタンスは
小さいので、加工電流を高速に遮断でき、また、放電が
発生した直後の加工電流も高速に立上げることができる
などの効果が得られる。
【0088】この実施例は、加工液2中に浸漬された電
極5と被加工物4間に加工電力を供給して放電加工する
放電加工機用電源装置において、加工電流を供給する電
流供給部101と、前記電流供給部101から電極5と
被加工物4間に供給する加工電流をスイッチにより断続
制御すると共に、前記電流供給部101から分離し、前
記電極5または被加工物4の近傍に設けた電流断続部1
02とを具備し、特に、ワイヤ35を前記電極5とし、
前記ワイヤ35に給電子34を介して給電して前記被加
工物4を任意の形状に加工するワイヤカット放電加工機
とし、前記電流を給電する給電子34と前記被加工物4
の近傍に電流断続部102を取付けたものであり、請求
項6の発明の実施例に相当する。
【0089】この発明の第7の実施例を図7及び図8に
示す。次に、この発明の第7の実施例として放電加工機
の最も基本的な構成の事例で、その構成及び動作を説明
する。なお、この前述の第1の実施例から第6の実施例
も同様に、以降の回路の何れかが組込まれている。
【0090】図7はこの発明の第7の実施例としての放
電加工機用電源装置に使用している電流供給部101と
回生線100A、給電線100B,100C及び電流断
続部102の動作を説明する回路図である。図におい
て、電圧源10に対して電気的にスイッチング制御され
るスイッチ11と、加工電流を制限するための抵抗1
2、及びダイオード13で構成される電流供給部101
は、回生線100A、給電線100B,100Cによっ
て離れた位置にある電流断続部102に加工電力を供給
する。この回生線100A、給電線100B,100C
はそれぞれインダクタンス14C,14D,14Eを有
し、加工電力供給用として給電線100B,100Cを
使用し、回生には回生線100Aと回生線と共用する給
電線100Cを使用する。
【0091】電流断続部102は、給電線100Bと電
極5と被加工物4からなる電極間に対して直列に接続さ
れたスイッチ104、回生線100A、100C間に並
列接続したコンデンサ106、及び回生線100A、給
電線100B間に接続し、給電線100Bから回生線1
00A方向を順バイアス方向とするダイオード105に
よって構成されている。コンデンサ106は回生線10
0A,100C間に接続されているので、電圧源10の
電圧に常に充電されている。したがって、インダクタン
ス14C、14Eがあっても、このコンデンサ106の
電圧は常に定常値であり安定している。給電線103
A,103Bは距離を短く配線されているので、このイ
ンダクタンスは非常に小さく、喩え、周波数が高くても
電気的に無視できる程度であるから、スイッチ104を
オフとすれば加工電流はすぐに減少する。
【0092】次に、この第7の実施例としての放電加工
機用電源装置の動作を説明する。図8はこの発明の第7
の実施例としての放電加工機用電源装置のタイミングチ
ャートである。まず、スイッチ104が図8(a)のタ
イミングt11でオンすると、図8(b)に示す電極5と
被加工物4からなる極間電圧が上昇し、極間に電圧源1
0の電圧を加える。その後、タイミングt13で電極5と
被加工物4間で放電が発生すると、図8(c)に示す加
工電流が流れる。この加工電流の立上がりは抵抗12と
給電線100B,100Cのインダクタンスにより決ま
る。給電線100B,100Cのインダクタンス14
D,14Eがあっても、スイッチ104がタイミングt
12でオフとなると、加工電流は直にタイミングt15で減
少する。したがって、図8(b)に示す極間電圧は、図
8(c)に示す加工電流が零になったタイミングt15で
急激に下がる。結果的に、加工電流を高速に遮断するこ
とができる。また、スイッチ104をオフとした瞬間
は、インダクタンス14D,14Eによる逆起電力が発
生し、インダクタンス14D,14Eに過電圧が発生す
るが、ダイオード105が導通して、その電流をコンデ
ンサ106に流すのでスイッチ104に過電圧が印加さ
れることはない。なお、スイッチ104の出力電圧は図
8(d)のようになる。
【0093】この実施例の電流断続部102のように、
少ない部品数で構成できることは、電流断続部102を
小型軽量にすることができ、電流断続部102を電極5
と被加工物4の近傍に設置することができる。また、上
記のように、回生線100A、給電線100B,100
Cは長くなっても加工電流は高速に遮断できるという優
れた効果がある。
【0094】この実施例は、加工液2中に浸漬された電
極5と被加工物4間に加工電力を供給して放電加工する
放電加工機用電源装置において、加工電流を供給する電
流供給部101と、前記電流供給部101から電極5と
被加工物4間に供給する加工電流をスイッチ104によ
り断続制御すると共に、前記電流供給部101から分離
し、前記電極5または被加工物4の近傍に設けた電流断
続部102とを具備し、前記電流供給部101は、電圧
源10、スイッチ11、ダイオード13及び抵抗12に
よって構成され、前記電流断続部102は、前記電流供
給部101側の回生線100A,100C間にはコンデ
ンサ106を並列接続し、前記電流供給部101側の給
電線100B,100Cにはスイッチ11を直列接続し
て前記電極5または被加工物4に接続し、前記スイッチ
11の前記給電線100B,100C側と回生線100
A,100C間との間にはダイオード105を接続した
ものであり、請求項7の発明の実施例に相当する。
【0095】この発明の第8の実施例を図9及び図10
に示す。図9はこの発明の第8の実施例である放電加工
機に適用した電流供給部101と電流断続部102を分
離した放電加工機用電源装置を示す回路図である。この
第8の実施例として第9図に示すものは、第7の実施例
の抵抗12をリアクトル120に置換して、スイッチ1
1のスイッチング制御によりリアクトル120の電流を
制御するようにしたものである。具体的には、リアクト
ル120の電流をシャントしたり、直流電流センサによ
り検出して、スイッチ11のオン・オフ制御をPWM制
御や電流比較制御等で電流を制御することである。な
お、このリアクトル120は、回生線100A、給電線
100B,100Cの有するインダクタンス14C,1
4D,14Eに比べかなり大きなインダクタンスになっ
ている。
【0096】また、電圧源10に電気的にオン・オフ制
御されるスイッチ11と、スイッチ11により加工電流
を制御されるリアクトル120、及びダイオード13に
より構成される電流供給部101は、回生線100A、
給電線100B,100Cによって離れた位置にある電
流断続部102と接続されている。この回生線100
A、給電線100B,100Cはそれぞれインダクタン
ス14C,14D,14Eを有している。加工電力は給
電線100B,100Cを用いて供給し、また、電圧源
10に対する回生は回生線100Aと回生線を兼ねる給
電線100Cを使用する。電流断続部102は給電線1
00Bと電極5と被加工物4からなる電極間に接続され
たスイッチ104、回生線100Aと回生線を兼ねる給
電線100C間に接続したコンデンサ106、及び回生
線100A、給電線100B間に接続したダイオード1
05により構成される。コンデンサ106は回生線10
0Aと回生線100C間に接続されているので、電圧源
10の電圧状態に常に充電されている。したがって、イ
ンダクタンス14C,14Eがあっても、このコンデン
サ106の電圧は安定している。また、給電線103
A,103Bは距離を短く配線されているので、このイ
ンダクタンスは非常に小さく、スイッチ104をオフす
れば加工電流はすぐに減少する。
【0097】次に、この第8の実施例である放電加工機
に適用した電流供給部101と電流断続部102を分離
した放電加工機用電源装置の動作を説明する。図10は
第8の実施例としての放電加工機用電源装置に使用して
いる電流供給部101と回生線100A、給電線100
B、100C及び電流断続部102の動作を説明するた
めのタイミングチャートである。
【0098】スイッチ104が図10(a)のタイミン
グt21でオンすると、図10(b)に示すように、電極
5と被加工物4の極間電圧が上昇し、極間に電圧源10
の電圧を加える。この電圧のタイミングt23による上昇
はリアクトル120の電流が継続して流れているときに
は急峻に立上がる。即ち、これはリアクトル120のイ
ンダクタンスが比較的に大きいので、前回の放電電流が
ダイオード105を通り減少していない間に、図10
(a)のタイミングt21でスイッチ104がオンする
と、リアクトル120にバックアップされて極間の電圧
が図10(b)のタイミングt23において急峻に立上が
る。その後、電極5と被加工物4の極間にタイミングt
24において放電が発生すると、図10(c)の加工電流
が流れる。この加工電流i21の立上がりは、図10
(c)に示すように、そのときにリアクトル120に流
れている電流により決まる。リアクトル120の電流が
ダイオード105を通り流れ続けているときに放電が発
生すると、このリアクトル120に流れる電流まで、図
10(c)に示すタイミングt26で急峻に立上がる。こ
れは第7の実施例の抵抗12を使用したものの立上がり
に比べ、リアクトル120のバックアップにより、はる
かに高速に立上がることができる。加工電流i21にはス
イッチ11がオン・オフ制御されることによるリップル
が存在する。
【0099】次に、スイッチ104が図10(a)のタ
イミングt22においてオフとなると、リアクトル120
のインダクタンスや給電線100B,100Cのインダ
クタンス14D,14Eがあっても加工電流i21はすぐ
にタイミングt27のように減少する。したがって、図1
0(c)の極間電圧は加工電流i21が零になったタイミ
ングt25ですぐに下がる。よって、リアクトル120や
給電線100B,100Cのインダクタンス14D,1
4Eに影響されることなく、加工電流i21を高速に遮断
することができる。
【0100】また、スイッチ104をオフした瞬間、リ
アクトル120とインダクタンス14D,14Eにより
過電圧が発生するが、ダイオード105が導通し、電流
をコンデンサ106側に流すのでスイッチ104に過電
圧がかかることはない。そして、リアクトル120の電
流が十分に減少したときにスイッチ104をオンさせた
とき、図10(e)に示すように、加工電流i22は電圧
源10の電圧と放電電圧、リアクトル120のインダク
タンスによって決まる電流上昇率によって上昇する。こ
の電流の立上がりが一定の上昇率の、立上がりが滑かな
加工電流のみのタイミングを選択して、放電加工に使用
すると、電極5の消耗が少ない放電加工機とすることが
できる。
【0101】この実施例における電流断続部120は、
少ない部品数で構成でき、小型軽量にすることができ、
電流断続部101と電流供給部102を分離した放電加
工機用電源装置の特徴である電流断続部102を電極5
と被加工物4の近傍に設置することができる。
【0102】このように、本実施例によれば、リアクト
ル120のインダクタンスが比較的に大きな値であって
も、また、回生線100A、給電線100B,100C
が長くなっても加工電流は高速にオン・オフ制御できる
といる優れた効果がある。
【0103】この実施例は、加工液2中に浸漬された電
極5と被加工物4間に加工電力を供給して放電加工する
放電加工機用電源装置において、加工電流を供給する電
流供給部101と、前記電流供給部101から電極5と
被加工物4間に供給する加工電流をスイッチ104によ
り断続制御すると共に、前記電流供給部101から分離
し、前記電極5または被加工物4の近傍に設けた電流断
続部102とを具備し、前記電流供給部101は、電圧
源10、スイッチ11、ダイオード13及びリアクトル
120によって構成され、前記電流断続部102は、前
記電流供給部101側の回生線100A,100C間に
はコンデンサ106を並列接続し、前記電流供給部10
1側の給電線100B,100Cにはスイッチ104を
直列接続して前記電極5または被加工物4に接続し、前
記スイッチ104の前記給電線100B,100C側と
回生線100A,100C間にはダイオード105を接
続したものであり、請求項8の発明の実施例に相当す
る。
【0104】この発明の第9の実施例を図11に示す。
図11はこの発明の第9の実施例である放電加工機に適
用した電流供給部101と電流断続部102を分離した
放電加工機用電源装置を示す回路図である。この実施例
は、第7の実施例のスイッチ104を被加工物4と給電
線100C側に設けたもので、スイッチ104の接続個
所が相違するだけで、電極間の加工電流及び加工電圧
は、第7の実施例と同様であるから、その説明を省略す
るが、同等の効果を奏するものである。
【0105】この実施例は、加工液2中に浸漬された電
極5と被加工物4間に加工電力を供給して放電加工する
放電加工機用電源装置において、加工電流を供給する電
流供給部101と、前記電流供給部101から電極5と
被加工物4間に供給する加工電流をスイッチ104によ
り断続制御すると共に、前記電流供給部101から分離
し、前記電極5または被加工物4の近傍に設けた電流断
続部102とを具備し、前記電流供給部101は、電圧
源10、スイッチ11、ダイオード13及び抵抗12に
よって構成され、前記電流断続部102は、前記電流供
給部101側の回生線100A,100C間にはコンデ
ンサ106を並列接続し、前記電流供給部101側の一
方の回生線との共通線の給電線100Cにはスイッチ1
04を直列接続して前記電極5または被加工物4に接続
し、他方の給電線100Bと回生線100A間にはダイ
オード105を接続したものであり、請求項9の発明の
実施例に相当する。
【0106】この発明の第10の実施例を図12に示
す。図12はこの発明の第10の実施例である放電加工
機に適用した電流供給部101と電流断続部102を分
離した放電加工機用電源装置を示す回路図である。この
実施例は、第8の実施例のスイッチ104を被加工物4
と給電線100C側に設けたもので、スイッチ104の
接続個所が相違するだけで、電極間の加工電流及び加工
電圧は、第8の実施例と同様であるから、その説明を省
略するが、同等の効果を奏するものである。
【0107】この実施例は、加工液2中に浸漬された電
極5と被加工物4間に加工電力を供給して放電加工する
放電加工機用電源装置において、加工電流を供給する電
流供給部101と、前記電流供給部101から電極5と
被加工物4間に供給する加工電流をスイッチ104によ
り断続制御すると共に、前記電流供給部101から分離
し、前記電極5または被加工物4の近傍に設けた電流断
続部102とを具備し、前記電流供給部101は、電圧
源10、スイッチ11、ダイオード13及びリアクトル
120によって構成され、前記電流断続部102は、前
記電流供給部101側の回生線100A,100C間に
はコンデンサ106を並列接続し、前記電流供給部10
1側の一方の給電線と回生線との共通線10Cにはスイ
ッチ104を直列接続して前記電極5または被加工物4
に接続し、他方の給電線100Bと回生線100A間に
はダイオード105を接続したものであり、請求項10
の発明の実施例に相当する。
【0108】この発明の第11の実施例を図13に示
す。図13はこの発明の第11の実施例である放電加工
機に適用した電流供給部101と電流断続部102を分
離した放電加工機用電源装置を示す回路図である。
【0109】この実施例は、第7の実施例の電圧源10
の極性を反転させたもので、電極間の加工電流及び加工
電圧は第7の実施例と電流の方向及び電圧の極性が反対
になるが、同一動作を行ない、同等の効果を奏する。特
に、このような負の極性の加工を行なう場合は、加工電
流の少ない仕上げ加工に用いられる。この実施例では、
高速に加工電流のオン・オフ制御ができることからすれ
ば、小さな加工電流のとき、短時間の加工パルスを極間
に加えることができるということであり、即ち、単一の
パルスのエネルギーが小さい、言い換えれば、加工面粗
度が良く微細な加工が出来るという優れた効果がある。
また、高速にオン・オフ制御できるということは、1パ
ルスの後の次のパルスも早くオンさせることが出来ると
いうことであり、単位時間当たりの放電発生回数、即
ち、繰返しパルス周波数が高くでき、加工速度を速くで
きるという優れた効果も奏する。この種の電圧源10の
極性を反転させた実施例の効果は、本実施例に限定され
るものではなく、他の実施例にも共通することである。
【0110】この発明の第12の実施例を図14及び図
15に示す。図14はこの発明の第12の実施例である
放電加工機に適用した電流供給部101と電流断続部1
02を分離した放電加工機用電源装置を示す回路図であ
る。
【0111】この実施例の電流断続部102のスイッチ
140は、極間、即ち、電極5と被加工物4との間に並
列接続し、この間をオン・オフ制御する。電圧源10に
電気的にスイッチング制御されるスイッチ11と、加工
電流を制限するための抵抗12及びダイオード13によ
り構成される電流供給部101は、回生線100A、給
電線100B,100Cにより離れた位置にある電流断
続部102に加工電力を供給する。この回生線100
A、給電線100B,100Cはそれぞれインダクタン
ス14C,14D,14Eを有し、加工電力の供給には
給電線100B,100Cを、電圧源10側に回生する
線路として回生線100A及び回生線を兼用する給電線
100Cを使用する。電流断続部102は、給電線10
0Bと給電線100C間、即ち、電極間に接続されたス
イッチ140、回生線100Aと給電線100C間に接
続されたコンデンサ106及び回生線100A、給電線
100B間に接続されたダイオード105により構成さ
れる。コンデンサ106は回生線100Aと回生線とし
て兼用する給電線100C間に接続されているので、電
圧源10の電圧に常に充電されている。したがって、イ
ンダクタンス14C,14Eがあっても、このコンデン
サ106の電圧は安定している。また、給電線103
A,103Bは距離を短く配線されているので、このイ
ンダクタンスは非常に小さく、スイッチ140をオンす
れば加工電圧は、瞬時に零になり、加工電流はすぐに減
少する。
【0112】次に、この第12の実施例である放電加工
機に適用した電流供給部101と電流断続部102を分
離した放電加工機用電源装置の動作を説明する。図15
は第12の実施例としての放電加工機用電源装置に使用
している電流供給部101と回生線100A、給電線1
00B,100C及び電流断続部102の動作を説明す
るためのタイミングチャートである。
【0113】スイッチ140が図15(a)に示すタイ
ミングt31でオフとなると、図15(b)に示す極間電
圧がタイミングt33で急上昇し、電極5と被加工物6と
の間に電圧源10の電圧を加える。このスイッチ140
をオフする前にスイッチ11をオン状態とし、給電線1
00B,100Cに電流を流しておくと、図15(b)
に示す極間電圧がタイミングt33のように急峻な電圧の
立上がりが可能となる。その後、電極5と被加工物4と
の極間にタイミングt34において放電が発生すると、図
15(c)に示す加工電流が流れる。この加工電流の立
上がりは抵抗12と給電線100B,100Cのインダ
クタンスにより決まる。給電線100B,100Cのイ
ンダクタンス14D,14Eがあってもスイッチ140
がタイミングt32でオンすると、図15(b)に示す極
間電圧は、スイッチ140で短絡されるのでタイミング
t35で瞬時に零になり、加工電流もタイミングt36です
ぐに減少する。したがって、加工電流を高速に遮断する
ことができる効果がある。
【0114】また、スイッチ140をオフした瞬間に
は、インダクタンス14D,14Eに過電圧が発生する
がダイオード105が導通し、電流をコンデンサ106
に流すのでスイッチ140に過電圧がかかることはな
い。この実施例の電流断続部102は、少ない部品数で
構成でき、小型軽量にすることができる。しかも、この
実施例の電流断続部102は、電極5と被加工物4の近
傍に設置することができる。また、回生線100A、給
電線100B,100Cは長くなっても加工電流は高速
に立上がり、遮断できるという優れた効果がある。
【0115】この実施例は、加工液2中に浸漬された電
極5と被加工物4間に加工電力を供給して放電加工する
放電加工機用電源装置において、加工電流を供給する電
流供給部101と、前記電流供給部101から電極5と
被加工物4間に供給する加工電流をスイッチ140によ
り断続制御すると共に、前記電流供給部101から分離
し、前記電極5または被加工物4の近傍に設けた電流断
続部102とを具備し、前記電流供給部101は、電圧
源10、スイッチ11、ダイオード13及び抵抗12に
よって構成され、前記電流断続部102は、前記電流供
給部101側の回生線100A,100C間にはコンデ
ンサ106を並列接続し、前記電流供給部101側の一
対の給電線100B,100Cには、電流を供給する前
記電極5と被加工物4間にスイッチ140を並列接続
し、かつ、前記給電線100Bと回生線100A間には
ダイオード105を接続したものであり、請求項11の
発明の実施例に相当する。
【0116】この発明の第13の実施例を図16及び図
17に示す。図16はこの発明の第13の実施例である
放電加工機に適用した電流供給部101と電流断続部1
02を分離した放電加工機用電源装置を示す回路図であ
る。
【0117】この実施例は、第12の実施例の抵抗12
をリアクトル120に置換して、スイッチ11のスイッ
チング動作によりリアクトル120の電流を制御するよ
うにしたものである。具体的には、リアクトル120の
電流をシャントしたり、直流電流センサにより検出し、
スイッチ11のオン・オフ制御をPWM制御或いは電流
比較制御等で行ない、リアクトル120の電流をスイッ
チング制御することにより、所定の電流を通電する。こ
のリアクトル120は、回生線100A、給電線100
B,100Cの有するインダクタンス14C,14D,
14Eに比べかなり大きなインダクタンスになる。
【0118】電圧源10に電気的にスイッチング制御さ
れるスイッチ11と、スイッチ11により加工電流を制
御されるリアクトル120、及びダイオード13により
構成される電流供給部101は、回生線100、給電線
100B,100Cにより離れた位置にある電流断続部
102に電力を供給する。この回生線100A、給電線
100B,100Cはそれぞれインダクタンス14C,
14D,14Eを有し、加工電力の供給には給電線10
0B,100Cを、電圧源10側に回生する線路として
回生線100A及び回生線と兼用した給電線100Cを
使用する。電流断続部102は電極5と被加工物4との
間に接続されたスイッチ160、回生線100Aと回生
線として機能する給電線100C間に接続したコンデン
サ106、及び回生線100A、給電線100B間に接
続したダイオード105により構成される。コンデンサ
106は回生線100A,100C間に接続されている
ので、電圧源10の電圧に常に充電されている。したが
って、インダクタンス14C,14Eがあってもコンデ
ンサ106の電圧は安定している。また、給電線103
A,103Bは距離を短く配線されているので、このイ
ンダクタンスは非常に小さく、スイッチ160をオンす
れば加工電流はすぐに減少する。
【0119】図17は第13の実施例としての放電加工
機用電源装置に使用している電流供給部101と回生線
100A、給電線100B,100C及び電流断続部1
02の動作を説明するためのタイミングチャートであ
る。スイッチ160が図17(a)に示すタイミングt
41でオフすると、図17(b)の極間電圧がタイミング
t43で急峻に上昇し、極間に電圧源10の電圧を加え
る。このタイミングt43での電圧の上昇は、リアクトル
120の電流が継続して流れている時には急峻に立上が
る。これはリアクトル120のインダクタンスが比較的
に大きく、電流供給部101で定電流制御されているの
で、図17(a)に示すタイミングt41でスイッチ16
0がオフすると、極間の電圧がタイミングt43で急峻に
立上がる。その後、タイミングt44において極間に放電
が発生すると図17(c)に示すタイミングt46で立上
がる加工電流i41が流れる。この加工電流の立上がり
は、図17(c)のタイミングt46に示すように、その
時リアクトル120に流れている電流により、このリア
クトル120に流れる電流まで放電電流が急峻に立上が
る。これは第12の実施例の抵抗12を使用したものの
立上がりに比べ高速に立上がることができる。加工電流
i41は電流供給部101のスイッチ11がオン・オフ制
御されることによるリップルを有している。
【0120】次に、スイッチ160がタイミングt42に
おいてオンすると、リアクトル120のインダクタンス
や給電線100B,100Cのインダクタンス14D,
14Eがあっても、加工電圧はタイミングt45のように
スイッチ160により短絡され急峻に下がる。加工電流
i41もすぐにタイミングt47のように瞬時に減少する。
したがって、リアクトル120及び100B,100C
のインダクタンス14D,14Eによらず加工電流i41
を高速遮断することができる効果がある。また、スイッ
チ160をオフした瞬間には、リアクトル120とイン
ダクタンス14D,14Eにより過電圧が発生するがダ
イオード105が導通し、電流をコンデンサ106に流
すのでスイッチ104に過電圧がかかることはない。
【0121】特に、この実施例の電流断続部102は、
少ない部品数で構成でき、小型軽量することができる。
この実施例によれば、電流断続部102を電極5と被加
工物4の近傍に設置することができる。なお、図17
(d)はリアクトル120の電流を示し、常に、その積
分値が一定の電流i42が流れるように制御されているの
で、リアクトル120のインダクタンスが比較的に大き
な値であっても、また、回生線100A、給電線100
B,100Cは長くなっても加工電流は高速にオン・オ
フ制御できるという優れた効果がある。
【0122】この実施例は、加工液2中に浸漬された電
極5と被加工物4間に加工電力を供給して放電加工する
放電加工機用電源装置において、加工電流を供給する電
流供給部101と、前記電流供給部101から電極5と
被加工物4間に供給する加工電流をスイッチ104によ
り断続制御すると共に、前記電流供給部101から分離
し、前記電極5または被加工物4の近傍に設けた電流断
続部102とを具備し、前記電流供給部101は、電圧
源10、スイッチ11、ダイオード13及びリアクトル
120によって構成され、前記電流断続部102は、前
記電流供給部101側の回生線100A,100C間に
はコンデンサ106を並列接続し、前記電流供給部10
1側の一対の給電線100B,100Cには、前記電極
5及び被加工物4とスイッチ160とを並列接続し、か
つ、前記給電線100Bと回生線100C間にはダイオ
ード105を接続したものであり、請求項12の発明の
実施例に相当する。
【0123】この発明の第14の実施例を図18に示
す。図18はこの発明の第14の実施例である放電加工
機に適用した電流供給部101と電流断続部102を分
離した放電加工機用電源装置を示す回路図である。この
実施例は、電流断続部102のスイッチ104は第8の
実施例として図9に示したものと同一である。また、ス
イッチ160は第13の実施例として図16に示したも
のと同一である。このように、この実施例においては、
スイッチ104を給電線100Bと電極5の間に設け、
また、スイッチ160を電極5と被加工物4との間に設
けるようにしたものである。それぞれのスイッチ10
4、スイッチ160の動作は第8の実施例及び第13の
実施例と同じであるが、加工電流の立上がり及び遮断に
より、確実に高速に加工電流のオン・オフ制御制御を行
なうことができる。
【0124】この実施例は、加工液2中に浸漬された電
極5と被加工物4間に加工電力を供給して放電加工する
放電加工機用電源装置において、加工電流を供給する電
流供給部101と、前記電流供給部101から電極5と
被加工物4間に供給する加工電流をスイッチ104,1
60により断続制御すると共に、前記電流供給部101
から分離し、前記電極5または被加工物4の近傍に設け
た電流断続部102とを具備し、前記電流供給部101
は、電圧源10、スイッチ11、ダイオード13及びリ
アクトル120によって構成され、前記電流断続部10
2は、前記電流供給部101側の回生線100A,10
0C間にコンデンサ106を並列接続し、前記電流供給
部101側の一方の給電線100Bに第1のスイッチ1
04を直列接続し、更に、前記第1のスイッチ104に
対し、前記電極5と被加工物4間に第2のスイッチ16
0を並列接続したものを直列接続し、かつ、前記給電線
100Bと回生線100A間にはダイオード105を接
続したものであり、請求項13の発明の実施例に相当す
る。
【0125】この発明の第15の実施例を図19に示
す。図19はこの発明の第15の実施例である放電加工
機に適用した電流供給部101と電流断続部102を分
離した放電加工機用電源装置を示す回路図である。この
実施例は、電流断続部102のスイッチ191,19
2,193,194はブリッジ接続した4つのスイッチ
である。このスイッチ191,194がオンすれば電極
5がプラス、被加工物4がマイナスの極性、また、スイ
ッチ192,193がオンすれば電極5がマイナス、被
加工物4がプラスの極性を自由に選択できる。また、ス
イッチ191,192,193,194を交互に極性を
変えると交流電流による放電加工が可能になる。そし
て、スイッチ191とスイッチ193またはスイッチ1
92とスイッチ194を同時にオンさせれば電極4と被
加工物4の間を短絡できる。これは図16に示した第1
3の発明と同じ動作をすることになる。
【0126】また、スイッチ194をオンしておきスイ
ッチ191をオン・オフ制御すると、図9に示した第8
の実施例と同じ動作をする。また、スイッチ192をオ
ンしておきスイッチ193をオン・オフ制御すると図9
に示した第8の実施例で電極5と被加工物4を入れ換え
た、即ち、電圧の極性を逆にした時と同じ動作をする。
また、スイッチ194をオンしておきスイッチ191と
スイッチ192をオン・オフ制御すると図18に示した
第14の実施例と同じ動作をする。即ち、この第15の
実施例による電流供給部101と電流断続部102を分
離した放電加工機用電源装置は、電流のオン・オフ制
御、極性の切替え、電極間の短絡、交流出力など放電加
工機の電源の必要とする全ての動作ができるといる優れ
た効果がある。
【0127】この実施例は、加工液2中に浸漬された電
極5と被加工物4間に加工電力を供給して放電加工する
放電加工機用電源装置において、加工電流を供給する電
流供給部101と、前記電流供給部101から電極5と
被加工物4間に供給する加工電流をスイッチ191〜1
94により断続制御すると共に、前記電流供給部101
から分離し、前記電極5または被加工物4の近傍に設け
た電流断続部102とを具備し、前記電流供給部101
は、電圧源10、スイッチ11、ダイオード13及びリ
アクトル120によって構成され、前記電流断続部10
2は、前記電流供給部101側の回生線100A,10
0C間にコンデンサ106を並列接続し、前記電流供給
部102側の給電線100B,100C間に各2個のス
イッチ191〜194を直並列接続し、各2個のスイッ
チ191〜194の直列接続点相互間に前記電極5と被
加工物4を直列接続し、かつ、前記給電線100Bと回
生線100A間にはダイオード105を接続したもので
あり、請求項14の発明の実施例に相当する。
【0128】この発明の第16の実施例を図20に示
す。図20はこの発明の第16の実施例である放電加工
機に適用した電流供給部101と電流断続部102を分
離した放電加工機用電源装置を示す回路図である。この
実施例では、特に、電流断続部102のスイッチ411
は電極間、即ち、電極5と被加工物4との間をブリッジ
接続したダイオード207,208,209,210に
より接続し、この間をオン・オフ制御する。電圧源10
に対して電気的にスイッチング制御されるスイッチ11
と、リアクトル120により構成される電流供給部10
1は、回生線100A、給電線100F,100Gによ
って離れた位置になる電流断続部102に加工電力を供
給し、回生線100Hにより余剰電力を回生する。この
回生線100A、給電線100F,100G、回生線1
00Hは、それぞれインダクタンス14C,14F,1
4G,14Eを有し、加工電力として給電線100F,
100G、電圧源10側への回生として回生線100
A,100Hを使用する。電流断続部102は給電線1
00Fと給電線100G間、即ち、極間に接続されたス
イッチ411、回生線100A,100H間に接続した
コンデンサ106、及び回生線100A、給電線100
F間に接続したダイオード205、給電線100G、回
生線100H間に接続したダイオード206により構成
される。コンデンサ106は回生線100A,100H
間に接続されているので、電圧源10の電圧に常に充電
されている。したがって、インダクタンス14C,14
Eがあっても、コンデンサ106の電圧は安定してい
る。給電線103A,103Bは距離を短く配線されて
いるので、このインダクタンスは非常に小さく、スイッ
チ411をオンすれば加工電圧は瞬時に零になり、加工
電流は直に減少する。この第16の実施例では電流供給
部が交流の出力であっても電極5と被加工物4との間を
短絡でき、特に、交流の放電加工による電流断続部と電
流供給部を分離した放電加工機用電源装置を構成できる
効果がある。
【0129】この実施例は、加工液2中に浸漬された電
極5と被加工物4間に加工電力を供給して放電加工する
放電加工機用電源装置において、加工電流を供給する電
流供給部101と、前記電流供給部101から電極5と
被加工物4間に供給する加工電流をスイッチ411によ
り断続制御すると共に、前記電流供給部101から分離
し、前記電極5または被加工物4の近傍に設けた電流断
続部102とを具備し、前記電流供給部101は、電圧
源10、スイッチ11、ダイオード13及びリアクトル
120、各2個のスイッチ201〜204を直並列接続
した4個のスイッチによって構成され、前記各2個のス
イッチ201〜204の直列接続点相互間と前記電流断
続部102とを給電線100F,100Gで接続し、前
記電流断続部102は、前記電流供給部101側の回生
線100A,100H間にコンデンサ106を並列接続
し、前記電流供給部101側の給電線100F,100
G間にダイオードブリッジ207〜210を接続し、前
記ブリッジ接続した4つのダイオード207〜210の
接続点間にスイッチ411を接続し、また、前記電流供
給部101側の給電線100F,100G間に電極5及
び被加工物4を接続し、そして、前記給電線100F,
100Gと回生線100A,100H間にはダイオード
205,206を接続したものであり、請求項15の発
明の実施例に相当する。
【0130】この発明の第17の実施例を図21及び図
22、図23に示す。図21はこの発明の第17の実施
例である放電加工機に適用した電流供給部101と電流
断続部102を分離した放電加工機用電源装置を示す回
路図である。また、図22はこの発明の第17の実施例
である放電加工機に適用した電流供給部101と電流断
続部102を分離した放電加工機用電源装置における放
電加工現象の説明図である。そして、図23はこの発明
の第17の実施例における放電加工現象における漂遊静
電容量の影響の説明図である。
【0131】この実施例の、第14の実施例のスイッチ
160に相当するスイッチ510としては、MOSFE
T等の高速スイッチングできる半導体素子を使用してい
る。電極5と被加工物4との間の極間電圧A−Bを検出
し、その変化率を出力する微分回路211、動作レベ
ル、即ち、閾値を決める設定器212、この両者を比較
するコンパレータ213、そのコンパレータ213の出
力を所定の時間遅らせるディレイ回路216、そのディ
レイ回路216の出力を一定のパルス幅にする単安定マ
ルチバイブレータ214、この単安定マルチバイブレー
タ214の出力でMOSFETからなるスイッチ510
を駆動するゲートドライバー215で構成されている。
【0132】ここで、図22を用いて放電加工現象を説
明する。電極5と被加工物4の間には油または水等の加
工液が満されている。したがって、電極5と被加工物4
の間には漂遊静電容量としての静電容量220が分布し
ている。この電極5と被加工物4の間に電圧をかけると
静電容量220に充電される。この静電容量220は電
極5の加工部分の面積が大きいほど、また、放電ギャッ
プが狭いど大きくなるので、この静電容量220に充電
されるエネルギーも大きくなる。電極送り手段6により
電極5と被加工物4の間のギャップが加えられた電圧に
より絶縁破壊すると放電221のように一部で放電が発
生し、この瞬間的な放電エネルギーにより被加工物4の
被加工物部分222が溶融飛散することにより加工でき
る。放電加工は、これが無数に繰返され、被加工物4の
電極5の形状に加工することである。この放電エネルギ
ーは、被加工物4だけでなく電極5にも影響し、電極部
分223が溶融飛散すると電極消耗の原因になる。この
放電エネルギーは、この電極5と被加工物4の間の静電
容量220に蓄えられたエネルギーと、電流供給部10
1から直接供給されるエネルギーの和である。
【0133】従来は、この漂遊静電容量としての静電容
量220によるエネルギーは、電極5の加工部分の面積
が大きいほどエネルギーも大きくなるので、大きな電極
5で大きな被加工物4の仕上加工を行なうことは困難で
あった。即ち、電流供給部101から小さなエネルギー
を供給したとしても、この電極5と被加工物4の間の静
電容量220に蓄えられたエネルギーの方が大きくなっ
たとき、これ以上微細な放電加工はできない。これは、
漂遊静電容量の電流移動224及び漂遊静電容量の電流
移動225に示すように、放電221が発生するとそれ
らの静電容量220に蓄えられていたエネルギー全体が
この放電221に集中してサージ電流として流れること
に起因する。
【0134】この実施例では、この静電容量220に蓄
えられたエネルギーが放電エネルギーになる前に、スイ
ッチ510により電極5と被加工物4の間を短絡し、放
電221にサージ電流が流れるのを防ぎ、微細な加工エ
ネルギーを得ようとするものである。
【0135】次に、これを図23を用いて説明する。放
電221が発生した瞬間に、漂遊静電容量である静電容
量220に蓄えられたエネルギーが放電221に集中し
ようとするが、この放電は一種のアーク放電であり、放
電電圧がほぼ一定の25ボルト程度になる。このとき、
MOSFETからなるスイッチ510等の高速スイッチ
動作により、電極5と被加工物4の間を短絡し、この放
電電圧以下にすると静電容量220に蓄えられたエネル
ギーはMOSFETからなるスイッチ510に流れ、放
電221は消滅する。放電221が発生してから静電容
量220に蓄えられたエネルギーが流れる時間は、この
静電容量220と放電221の放電抵抗により決定され
る。この時間は非常に短いので、高速の検出回路と高速
のスイッチが必要になる。なお、この放電221が発生
したことを検出する場合には、電極5と被加工物4の間
の電圧が急峻に下がったときを検出すれば可能である。
【0136】MOSFETからなるスイッチ510の動
作は、オン状態からオフ状態になった後、放電221が
発生したときの電圧降下を微分回路211で検出する。
この微分回路211はアナログ電圧の変化として検出し
てもよいし、アナログデジタル変換によりデジタル部分
において判断してもよい。また、パルストランスのよう
な瞬間電圧変動を伝達する部品を使用しても同等の機能
を得ることができる。この微分された電圧波形は、所定
の閾値の設定器212により放電発生の検出レベルを調
節するようにしてコンパレータ213により比較する。
ここで、放電が発生すると微分回路211の出力が放電
発生の瞬間の電圧降下を検出し、設定器212のレベル
によりコンパレータ213から信号が出力され、ディレ
イ回路216によりこの信号の時間遅れを設定し、単安
定マルチバイブレータ214に出力する。このディレイ
回路216の遅れ時間は、放電発生からどれだけの時間
後に放電を遮断するかという時間であり、これは放電す
るエネルギー制御をするためのものである。特に、この
ディレイ回路216の遅れ時間を短く、または、零に近
く設定すると放電発生時のサージ電流を低減することが
できる。単安定マルチバイブレータ214の出力するパ
ルス時間は、スイッチ510が電極5と被加工物4の間
を短絡し静電容量220に蓄えられたエネルギーがこの
スイッチ510がオンすることにより放電し、放電22
1が消滅する時間以上に設定する。この単安定マルチバ
イブレータ214の出力するパルスの時間が過ぎると、
スイッチ510はオフするので、電極5と被加工物4の
間の電圧は上昇し、次の放電が発生するのを待つ状態に
なる。このとき、放電221は既に消滅しているので新
たな場所で放電221が発生する。このようにして、一
回の放電エネルギーは微小であるが非常に高い頻度で繰
返し放電が発生するので、非常に速い仕上げ加工ができ
る効果がある。更に、大面積の加工においても微細な放
電エネルギーによる仕上げ加工ができるという優れた効
果がある。また、ディレイ回路216による放電エネル
ギーの調節が可能であるため、所望の面粗さの仕上げ加
工ができる。
【0137】これは従来の放電加工機のように給電線の
インダクタンスがある装置では不可能であったが、この
発明の実施例のように、電流断続部と電流供給部を分離
した放電加工機用電源装置により初めて可能になった。
なお、電極5と被加工物4の間にコンデンサを取付け、
故意に、このコンデンサに蓄えられるエネルギーを利用
して放電加工を行なう方法の場合にも、この第17の実
施例による放電のエネルギーを制御できることは言うま
でもない。
【0138】この実施例は、加工液2中に浸漬された電
極5と被加工物4間に加工電力を供給して放電加工する
放電加工機用電源装置において、加工電流を供給する電
流供給部101と、前記電流供給部101から電極5と
被加工物4間に供給する加工電流をスイッチ510によ
り断続制御すると共に、前記電流供給部101から分離
し、前記電極5または被加工物4の近傍に設けた電流断
続部102とを具備し、前記電流断続部102は前記電
極5と被加工物4間に並列接続したスイッチ510を有
し、前記スイッチ510は、前記電極5と被加工物4間
の電圧変動を検出する微分回路211、前記微分回路2
11の出力と所定の閾値とを比較するコンパレータ21
3を有し、前記コンパレータ213の出力によって前記
スイッチ510を電極5と被加工物4との間の放電が発
生した後、所定の時間後に所定の時間幅だけ前記スイッ
チ510をオン状態とするものであり、請求項16の発
明の実施例に相当する。
【0139】この発明の第18の実施例を図24に示
す。図24はこの発明の第18の実施例である放電加工
機に適用した電流供給部101と電流断続部102を分
離した放電加工機用電源装置のスイッチ240を制御す
る要部回路図である。
【0140】この実施例におけるスイッチ240は、具
体的にはMOSFET等の高速スイッチングできる半導
体素子を使用している。電流供給部101から供給され
る交流の加工電流は、給電線100F,100G、及び
給電線103A,103Bを介して電極5と被加工物4
に接続されている。ブリッジ接続されたダイオード20
7,208,209,210の接続点に、MOSFET
からなるスイッチ240を接続する。このMOSFET
からなるスイッチ240には同一方向の極性の電圧がか
かる。電極5と被加工物4との間の極間電圧A−Bを検
出し、絶対値回路241により常に同一方向の電圧極性
とし、その変化率を出力する微分回路211、その閾値
によって動作レベルを決める設定器212、この両者を
比較するコンパレータ213、そのコンパレータ213
の出力信号を所定の時間遅らせるディレイ回路216、
そのディレイ回路216の出力を一定のパルス幅にする
単安定マルチバイブレータ214、この単安定マルチバ
イブレータ214の出力でスイッチ240を駆動するゲ
ートドライバー215で構成されている。電極5と被加
工物4の間の極間電圧A−Bを絶対値回路241により
同一方向の電圧極性にして微分回路211に出力する以
外は、第17の実施例の図21のものと動作は同じであ
る。このように交流の放電加工であっても、図21に示
した第17の実施例と同様の効果を奏する。
【0141】この実施例は、加工液2中に浸漬された電
極5と被加工物4間に加工電力を供給して放電加工する
放電加工機用電源装置において、加工電流を供給する電
流供給部101と、前記電流供給部101から電極5と
被加工物4間に供給する加工電流をスイッチ240によ
り断続制御すると共に、前記電流供給部101から分離
し、前記電極5または被加工物4の近傍に設けた電流断
続部102とを具備し、前記電流断続部102は給電線
100F,100G間にダイオードブリッジ207〜2
10を接続し、前記ブリッジ接続した4つのダイオード
207〜210の接続点間にスイッチ240を接続し、
前記スイッチ240は、前記電極5と被加工物4間の電
圧を検出する絶対値回路241、前記絶対値回路241
の電圧変動を検出する微分回路211、前記微分回路2
11の出力と所定の閾値とを比較するコンパレータ21
3とを有し、前記コンパレータ213の出力によって前
記スイッチ240を電極5と被加工物4との間の放電が
発生した後、所定の時間後に、所定の時間幅だけ前記ス
イッチをオン状態とするものであり、請求項17の発明
の実施例に相当する。
【0142】この発明の第19の実施例を図25に示
す。図25はこの発明の第19の実施例である放電加工
機に適用した電流供給部101と電流断続部102を分
離した放電加工機用電源装置のスイッチ242,243
を制御する要部回路図である。この実施例における放電
加工機用電源装置は、第18の実施例におけるスイッチ
240を直列接続した2つのMOSFETからなるスイ
ッチ242,243による双方向スイッチで構成したも
のである。この動作は図24に示した第18の実施例と
同一である。
【0143】この実施例は、加工液2中に浸漬された電
極5と被加工物4間に加工電力を供給して放電加工する
放電加工機用電源装置において、加工電流を供給する電
流供給部101と、前記電流供給部101から電極5と
被加工物4間に供給する加工電流をスイッチ242,2
43により断続制御すると共に、前記電流供給部101
から分離し、前記電極5または被加工物4の近傍に設け
た電流断続部102とを具備し、前記電流断続部102
は前記電極5と被加工物4間に並列接続し、ソースを共
通にして直列接続した複数のMOSFET242,24
3を有し、前記複数のMOSFET242,243は、
前記電極5と被加工物4間の電圧変動を検出する微分回
路211、前記微分回路211の出力と所定の閾値とを
比較するコンパレータ213を有し、前記コンパレータ
213の出力によって前記複数のMOSFET242,
243を電極5と被加工物4との間の放電が発生した
後、所定の時間後に、所定の時間幅だけ前記複数のMO
SFET242,243をオン状態とするものであり、
請求項18の発明の実施例に相当する。
【0144】この発明の第20の実施例を図26及び図
27に示す。図26はこの発明の第20の実施例である
放電加工機に適用した電流供給部101と電流断続部1
02を分離した放電加工機用電源装置の回路図である。
この実施例は、図14に示した第12の実施例と図21
に示した第17の実施例の回路によって放電加工機用電
源装置の一部の回路が構成されており、相違点は、スイ
ッチ510を制御する制御回路にある。即ち、放電開始
パルス入力端子250と放電停止パルスの入力端子25
1をフリップフロップ252に入力し、このフリップフ
ロップ252の反転出力254をOR回路253に出力
する。このOR回路253は、第17の実施例(図2
1)の単安定マルチバイブレータ214とゲートドライ
バー215との間に挿入する。また、図21における第
17の実施例のディレイ回路216はこの実施例では最
小時間に設定するか、省略しても動作は可能である。
【0145】次に、この第20の実施例の放電加工機用
電源装置の動作を説明する。図27は第20の実施例と
しての放電加工機用電源装置の動作を説明するためのタ
イミングチャートである。図において、図27(a)に
おいて、タイミングt51で放電開始パルス250が到来
するとフリップフロップ252がセットされ、図27
(c)に示すタイミングt53で反転出力254が“L
(LOW)”になる。次に、図27(d)に示すよう
に、電極5と被加工物4の間の極間電圧がタイミングt
54で上昇し、タイミングt55で電極5と被加工物4の間
の放電が発生し、その後の極間電圧は放電電圧を示す。
この放電が発生したとき、単安定マルチバイブレータ2
14で図27(e)に示す一定の短時間パルス260を
タイミングt56で出力する。このパルスはOR回路25
3に入力し、前記フリップフロップ252の出力と論理
和をとり、ゲートドライバー215によりMOSFET
からなるスイッチ510を駆動する。
【0146】これにより図15に示す第12の実施例で
は説明しなかったが、図27(f)に示すように、電極
5と被加工物4の間のエネルギーによるサージ電流が流
れ、このサージ電流i51が仕上加工の時等は加工電流よ
り大きなエネルギーを持つときもある。このサージ電流
i51は放電がタイミングt55で発生した瞬間に、図27
(e)に示すタイミングt56で出力する短時間パルス2
60により、OR回路253からスイッチ510をオン
させると図27(g)に示すサージ電流i52のように軽
減することができる。
【0147】この種の作用は、第12の実施例(図1
4)、第13の実施例(図16)、第14の実施例(図
18)、第16の実施例(図20)に対して、この第2
0の実施例(図26)を適用すると、例えば、第12の
実施例の図15に示す放電発生時の図15(b)に示す
タイミングt34において、図15(c)に示す加工電流
が立上がる瞬間に、電極5と被加工物4の間に充電され
たエネルギーが流れるのを軽減し、被加工物4の加工面
粗度を良くし、電極消耗を少くできる効果がある。
【0148】この実施例は、加工液2中に浸漬された電
極5と被加工物4間に加工電力を供給して放電加工する
放電加工機用電源装置において、加工電流を供給する電
流供給部101と、前記電流供給部101から電極5と
被加工物4間に供給する加工電流をスイッチ510によ
り断続制御すると共に、前記電流供給部101から分離
し、前記電極5または被加工物4の近傍に設けた電流断
続部102とを具備し、前記電流断続部102は前記給
電線100B,100C間にスイッチ510を接続し、
前記スイッチ510は外部制御手段から制御されたタイ
ミングで電極5と被加工物4との間の放電可能時間を制
御され、その放電可能時間中において、前記電極5と被
加工物4間の電圧変動を検出する微分回路211、前記
微分回路211の出力と所定の閾値とを比較するコンパ
レータ213とを有し、前記コンパレータ213の出力
によって前記スイッチ510を電極5と被加工物4との
間の放電が発生した後、所定の時間後に、所定の時間幅
だけ前記スイッチ510をオン状態とするものであり、
請求項19の発明の実施例に相当する。
【0149】この発明の第21の実施例を図28に示
す。図28はこの発明の第21の実施例である放電加工
機に適用した電流供給部101と電流断続部102を分
離した放電加工機用電源装置のスイッチ265を制御す
る要部回路図である。
【0150】この実施例における放電加工機用電源装置
は、電流断続部102として最も簡単な回路によって前
記各実施例の動作を行なうものである。次に、この構成
及び動作を説明すると、電極5と被加工物4の間にはコ
ンデンサ263とパルストランス264の一次側を直列
に接続し、二次側でスイッチング制御するスイッチ26
5で構成されている。コンデンサ263とパルストラン
ス264の一次側により微分回路として、パルストラン
ス264により所定のパルス発生回路として機能し、M
OSFETからなるスイッチ265を駆動する。MOS
FETからなるスイッチ265は、電極5と被加工物4
の間に接続されており、電極5と被加工物4の間に発生
した放電により急峻に電圧が下がるとコンデンサ263
を通してパルストランス264により電圧降下分の電圧
がスイッチ265としてのMOSFETのゲートにかか
る。このスイッチ265としてのMOSFETのゲート
スレッショルド(閾値)電圧を越えるとスイッチ265
はオンし、電極5と被加工物4の間を短絡する。この短
絡により電圧は、更に、急峻に下がるので、コンデンサ
263を通して、MOSFETからなるスイッチ265
のゲートにオン信号を加える。
【0151】次に、電極5と被加工物4の間の電圧が低
下すると、それ以上電圧は下らないので、MOSFET
からなるスイッチ265はオフする。したがって、次に
電圧が上昇し、再度放電が発生すると前述の動作を繰返
す。しかし、オフした瞬間には、パルストランス264
の一次側に過電圧が発生するので、ダイオード105に
よりコンデンサ106にこの過電圧による電流を充電
し、そして、回生線100Aに流し、スイッチ265に
過電圧が加わらないようにする。この第21の実施例
は、電流断続部102として単体でも動作するが、第7
〜16の実施例と組合わせても良い。即ち、この第21
の実施例は、非常に簡単な構成で小型軽量安価に構成す
ることができ、電流供給部101と電流断続部102を
分離した放電加工機用電源装置の電流断続部102とし
て電極5と被加工物4の近傍に設けるのに適していると
いう効果がある。
【0152】この実施例は、加工液2中に浸漬された電
極5と被加工物4間に加工電力を供給して放電加工する
放電加工機用電源装置において、加工電流を供給する電
流供給部101と、前記電流供給部101から電極5と
被加工物4間に供給する加工電流をスイッチ265によ
り断続制御すると共に、前記電流供給部101から分離
し、前記電極5または被加工物4の近傍に設けた電流断
続部102とを具備し、前記電流断続部102は、前記
電流供給部101側の回生線100A,100C間にコ
ンデンサ106を接続し、前記電極5と被加工物4間の
給電線100B,100C間にスイッチ265を接続
し、前記給電線100Bと回生線100A間にはダイオ
ード105を接続し、また、前記電極5と被加工物4間
にコンデンサ263とパルストランス264の1次コイ
ルを直列接続し、パルストランス264の2次側に発生
する電圧により前記スイッチ265を放電発生の直後に
所定の時間幅だけオンさせるものであり、請求項20の
発明の実施例に相当する。
【0153】この発明の第22の実施例を図29及び図
30、図31に示す。図29はこの発明の第22の実施
例である放電加工機に適用した電流供給部101と電流
断続部102を分離した放電加工機用電源装置を示す回
路図である。図30は第22の実施例としての放電加工
機用電源装置の動作を説明するためのタイミングチャー
トである。図31はこの放電エネルギーの一定制御によ
り加工した結果を従来の方法と比較して、この効果を説
明するための加工状態を示す説明図である。特に、この
実施例の回路は、単一パルスにおける放電エネルギーを
一定に制御するための放電エネルギー制御回路である。
【0154】まず、この実施例の構成及び動作を説明す
る。図30(c)に示すような電極5と被加工物4の間
の極間電圧A−Bを微分回路211に入力し、急峻な電
圧降下を検出する。この微分出力と閾値を設定する設定
器212の設定値とをコンパレータ213によって比較
し、これにより放電が発生した瞬間を検出する。このコ
ンパレータ213の出力する信号を図30(f)に示す
放電信号270としてフリップフロップ271をセット
する。また、電極5と被加工物4の間の極間電圧A−B
は増幅器272により適正な電圧に増幅され、加工電流
C0 を検出する電流検出器297の検出信号Cとともに
乗算器273に入力し、これらの積を演算する。この積
はその時点の加工電力である。この乗算器273の出力
282をアナログスイッチ276に出力する。放電開始
信号250が図30(a)のタイミングt61で出力され
ると、フリップフロップ301がセットされ、その出力
Qが“H(HIGH)”になりゲートドライバー215
により図30(e)に示すようなゲート信号274を出
力し、MOSFETからなるスイッチ284をオンとす
る。このMOSFETからなるスイッチ284がオンす
ると、図30(c)に示すように電極5と被加工物4間
の極間電圧は電源電圧まで上昇する。電源電圧は約80
ボルト程度である。暫くして、タイミングt63で放電が
発生すると電圧は放電電圧まで急峻に下がる。この放電
電圧は約25ボルト程度である。この瞬間から加工電流
C0 が図30(d)のように流れ増加する。この加工電
流C0 は電流検出器297により検出され、乗算器27
3に出力される。
【0155】一方、図30(c)のタイミングt63で、
電圧が急峻に下ったことを検出した信号は、コンパレー
タ213が出力し、フリップフロップ271をセット
し、図30(g)に示すように出力Qが“H(HIG
H)”になる。そして、アナログスイッチ276をオン
とし、積分器278の内部の積分値がそれまではリセッ
トされていたものをインバータ277の出力により解除
する。即ち、これによって積分動作に入れる。積分器2
78はこのように放電がオンした瞬間から電極5と被加
工物4の間の電圧と加工電流の積、即ち、加工電力を積
分する。この積分出力279を図30(h)に示す。こ
れがエネルギーレベル設定器280の設定値TH70に達
すると、コンパレータ287は図30(i)に示すよう
にタイミングt64において信号を出力する。この信号に
よりOR回路289を経由し、フリップフロップ301
及びフリップフロップ271をリセットする。これによ
りスイッチ284はオフし、加工電流及び加工電圧も下
がる。また、フリップフロップ271がリセットされる
のでアナログスイッチ276はオフし、積分器278内
の積分値もリセットされる。そして、次の、放電開始信
号250が到来すると再度同様の放電エネルギーの制御
が行なわれる。
【0156】しかし、なかにはタイミングt63の放電発
生が遅れたり加工電圧が短絡等により低下したり、加工
電流が所定の限流に達しなかったりしたときには、放電
停止信号251が到来するまでに積分器278出力が設
定器280の閾値286に達しない場合がある。この場
合には放電停止信号251が出力された時点で、図30
(b)に示すタイミングt62でフリップフロップ301
及びフリップフロップ271をリセットする。したがっ
て、各部の電圧または信号は、図30(c),(e)及
び(h)の点線のようになる。このようにすることによ
り異常な状態の放電が継続されるのを防ぐことができ
る。
【0157】この放電エネルギーの一定制御により加工
した結果を、図31を用いて従来の方法と比較する。図
において、図31(a)の291,292,293は、
従来の放電加工の単一のパルスのそれぞれにより加工さ
れた加工表面の単発加工穴を示す。ここでは、各単一パ
ルスの加工エネルギーが等しくないため加工表面の単発
加工穴はその大きさが違っている。そのため仕上がりが
不連続で面粗度もよくなかった。図31(b)はこの放
電エネエルギー一定制御により加工した結果である。図
31(b)の294,295,296は加工エネルギー
が一定であるため、加工表面の単発加工穴はその大きさ
がほぼ同じ大きさに加工できることになる。このように
放電加工を加工エネルギー一定で連続加工することによ
り、仕上がりが均一で、面粗度の良い放電加工ができる
効果がある。また、この効果は加工エネルギーが微小
で、加工表面の穴を極力小さくして非常に良い仕上げ加
工をするときに顕著な効果を示す。これは小さな加工表
面の穴が多くある中に一つでも加工エネルギーの大きな
放電が発生すると、この放電による穴が加工表面の面粗
度を悪くしてしまうからである。更に、この放電エネル
ギー一定制御の方法は非常に短い放電時間も制御できる
ことができ、マイクロコンピュータやDSP(デジタル
シグナルプロセッサ)においても同様のことがソフトウ
エアにより可能であるが、アナログ回路により構成すれ
ば非常に高速の制御ができ、超微細加工が可能になる等
の優れた効果がある。
【0158】この実施例は、加工液2中に浸漬された電
極5と被加工物4間に加工電力を供給して放電加工する
放電加工機用電源装置において、加工電流を供給する電
流供給部101と、前記電流供給部101から電極5と
被加工物4間に供給する加工電流をスイッチ284によ
り断続制御すると共に、前記電流供給部101から分離
し、前記電極5または被加工物4の近傍に設けた電流断
続部102とを具備し、前記給電線100B,100C
と電極5と被加工物4との間に直列にスイッチ284を
接続し、前記スイッチ284は、外部制御手段から制御
されたタイミングで電極5と被加工物4との間の放電開
始時間及び放電可能間隔を制御され、その放電可能間隔
中に、前記電極5と被加工物4間の放電電流及び放電電
圧を検出し、それを乗算する乗算回路273及びその乗
算された出力を積分する積分回路278を有し、前記積
分回路278の出力が所定の閾値に達したとき前記放電
可能間隔中にかかわらず、前記スイッチ284を開放す
るものであり、請求項21の発明の実施例に相当する。
【0159】この発明の第23の実施例を図32及び図
33、図34に示す。図32はこの発明の第23の実施
例である放電加工機に適用した電流供給部101と電流
断続部102を分離した放電加工機用電源装置を示す回
路図である。図33は第23の実施例としての放電加工
機用電源装置の動作を説明するためのタイミングチャー
トである。そして、図34はこの放電エネルギーの一定
制御により加工した結果を従来の方法と比較して、この
効果を説明するための加工状態を示す説明図である。
【0160】まず、この実施例の構成及び動作を説明す
る。図33(c)に示すように、電極5と被加工物4の
間の極間電圧A−Bを微分回路211に入力し急峻な電
圧降下を検出する。この微分出力と設定器212の設定
値、即ち、閾値とをコンパレータ213で比較し、これ
により放電が発生した瞬間を検出する。このコンパレー
タ213の出力する信号を図33(f)に示す放電信号
270としてフリップフロップ271をセットする。ま
た、電極5と被加工物4の間の極間電圧A−Bは増幅器
272により適正な電圧に増幅され、加工電流C0 を検
出する電流検出器297の検出信号Cとともに乗算器2
73に入力し、これらの積を演算する。この積はその時
点の加工電力である。この乗算器273の出力282を
アナログスイッチ276に出力する。放電開始信号25
0が図33(a)のタイミングt71で出力されると、フ
リップフロップ301がセットされ、その反転出力Qバ
ーが“L”になりゲートドライバー215により図33
(e)に示すようにゲート信号274を出力し、MOS
FETからなるスイッチ510をオフさせる。このMO
SFETからなるスイッチ510がオフすると、図33
(c)に示すように、電極5と被加工物4の間の極間電
圧は電源電圧まで上昇する。電源電圧は約80ボルト程
度である。暫くして、タイミングt73で放電が発生する
と電圧は放電電圧まで急峻に下がる。この放電電圧は約
25ボルト程度である。この瞬間から加工電流C0 が図
33(d)に示すように流れ、順次増加する。この加工
電流C0 は電流検出器297により検出され乗算器27
3に出力する。
【0161】コンパレータ213の出力する信号が、図
33(f)に示す放電信号270として出力されると、
単安定マルチバイブレータ214は予め決められた時間
幅のパルス300を図33(j)に示すように出力す
る。この単安定マルチバイブレータ214の出力するパ
ルス300はOR回路302を経由し、ゲートドライバ
ー215によりMOSFETからなるスイッチ510を
瞬時オン動作させる。このゲート信号274を図33
(e)のタイミングt74に示す。
【0162】したがって、図33(d)の加工電流は、
図30の第22の実施例で説明しなかったが、放電発生
時に図26に示す第20の実施例において説明したよう
に、ピーク電流i71が電極5と被加工物4の間の静電容
量に蓄えられたエネルギーにより発生する。このピーク
電流i71は、スイッチ510を瞬時、図33(e)のタ
イミングt74においてオンさせることにより、電極5と
被加工物4の間を短絡し、ピーク電流i71が流れるのを
軽減し、図33(d)に示すように低いピーク電流i72
の値に抑えることができる。このピーク電流i71の流れ
る時間は非常に短い時間であるからスイッチ510とし
ては、MOSFETのような高速のスイッチング素子が
必要である。また、この短絡する時間が長いと発生した
放電が消えてしまうことになるので、単安定マルチバイ
ブレータ214の出力するパルス300の時間幅は、こ
のことを考慮して決めなければならない。
【0163】一方、図33(c)のタイミングt73で電
圧が急峻に下がったことを検出した信号を、前記のよう
にコンパレータ213が出力し、フリップフロップ27
1をセットすると、図33(g)に示すように出力Qが
“H”となる。これによってアナログスイッチ276を
オンさせ、積分器278の内部の積分値が、それまでは
リセットされていたものをインバータ277の出力によ
り解除する。積分器278はこのように放電がオンした
瞬間から電極5と被加工物4の間の電圧と加工電流の
積、即ち、加工電力を積分する。この積分出力279を
図33(h)に示す。これがエネルギーレベル設定器2
80の設定値TH70に達すると、コンパレータ287は
図33(i)に示すようにタイミングt75において信号
を出力する。この信号によりOR回路289を経由し、
フリップフロップ301及び271をリセットする。こ
れによりMOSFETからなるスイッチ510はオン
し、加工電流及び加工電圧も急峻に下がる。また、フリ
ップフロップ271がリセットするのでアナログスイッ
チ276はオフし、積分器278内の積分値もリセット
される。そして、次の放電開始信号250が到来する
と、再度、同様の放電エネルギーの制御が行なわれる。
【0164】しかし、なかには、タイミングt73の放電
発生が遅れたり加工電圧が短絡等により低下したり、加
工電流が所定の電流に達しなかったりしたときには、放
電停止信号251が到来するまでに積分器278の出力
が設定器280の設定値TH70に達しない場合がある。
この場合には放電停止信号251が出力された時点、即
ち、図33(b)のタイミングt72でフリップフロップ
301及びフリップフロップ271をリセットし放電を
停止する。したがって、各部の電圧または信号は、図3
1(c),(e)及び(h)の点線のようになる。この
ようにすることにより異常な状態の放電が続くことを防
ぐことができる。
【0165】この放電エネルギーの一定制御により加工
した結果を、図34を用いて従来の方法と比較する。図
において、図34(a)の321,322,323は従
来の放電加工の単一パルスのそれぞれにより加工された
加工表面の単発加工穴を示す。放電発生時のピーク電流
i71により瞬間的に高い電流が流れるので、図34
(a)の加工穴320のように深い加工がされてしま
い、その上に電源から供給される加工エネルギーによる
加工表面の単発加工穴321,322,323ができ
る。また、各単一パルスの加工エネルギーが等しくない
ため加工表面の単発加工穴321,322,323はそ
の大きいさが違っている。そのため、仕上がりが不連続
で面粗度もよくなかった。図34(b)はこの放電エネ
ルギー一定制御により加工した結果であるが、加工表面
の単発加工穴324,325,326は加工エネルギー
が一定であるため、加工表面の単発加工穴324,32
5,326はその大きさがほぼ同じ大きさに加工できる
ことになる。また図33(d)のピーク電流i72に示す
ように抑えられ、放電加工エネルギー一定で連続して加
工することにより、仕上がりが均一で、面粗度の良い放
電加工ができる効果がある。また、この効果は加工エネ
ルギーが微小で、加工表面の穴を極力小さくして非常に
良い仕上げ加工をするときに顕著な効果を示す。これは
小さな加工表面の穴が多くある中に一つでも加工エネル
ギーの大きな放電が発生すると、この放電による穴が加
工表面の面粗度を悪くしてしまうが、本発明の実施例に
よれば、放電加工エネルギー一定で連続して加工するこ
とにより、加工表面の単発加工穴に大きさの差が生じな
いからである。更に、この放電エネルギー一定制御の方
法は非常に短い放電時間も制御できることができ、マイ
クロコンピュータやDSP(デジタルシグナルプロセッ
サ)においても同様のことがソフトウエアにより可能で
あるが、しかも、アナログ回路により構成すれば、非常
に高速の制御ができ、超微細加工が可能になるなどの優
れた効果がある。
【0166】この実施例は、加工液2中に浸漬された電
極5と被加工物4間に加工電力を供給して放電加工する
放電加工機用電源装置において、加工電流を供給する電
流供給部101と、前記電流供給部101から電極5と
被加工物4間に供給する加工電流をスイッチ510によ
り断続制御すると共に、前記電流供給部101から分離
し、前記電極5または被加工物4の近傍に設けた電流断
続部102とを具備し、前記電流断続部102は前記給
電線100B,100C間にスイッチ510を接続し、
前記スイッチ510は外部制御手段から制御されたタイ
ミングで電極5と被加工物4との間の放電可能時間を制
御され、その放電可能時間中において、前記電極5と被
加工物4間の電圧変動を検出する微分回路211、前記
微分回路211の出力と所定の閾値とを比較するコンパ
レータ213とを有し、前記コンパレータ213の出力
によって前記スイッチ510を電極5と被加工物4との
間の放電発生後、所定の時間後に、所定の時間幅だけ前
記スイッチ510をオン状態とし、また、前記電極5と
被加工物4間の放電電流及び放電電圧を検出し、それを
乗算する乗算回路273及びその乗算された出力を積分
する積分回路278を有し、前記積分回路278の出力
が所定の閾値に達したとき前記放電可能間隔中にかかわ
らず、前記スイッチ510をオン状態とするものであ
り、請求項22の発明の実施例に相当する。
【0167】この発明の第24の実施例を図35及び図
36、図37に示す。図35はこの発明の第24の実施
例である放電加工機に適用した電流供給部101と電流
断続部102を分離した放電加工機用電源装置を示す回
路図である。図36は第24の実施例としての放電加工
機用電源装置の動作を説明するためのタイミングチャー
トである。そして、図37はこの実施例によって加工し
た状態を示す説明図である。
【0168】この第24の実施例は、第15の実施例で
ある図19の交流出力の放電加工の他の実施例として適
用したものであるが、MOSFETからなるスイッチ3
31,332,333,334を使用し、この出力にイ
ンダクタンス330、コンデンサ335を接続し、でき
るだけ短い給電線103A,103Bにより電極5と被
加工物4の間に接続する。コンデンサ335は電極5と
被加工物4の間の静電容量であってもよい。また、イン
ダクタンス330とコンデンサ335は、スイッチ33
1,334とスイッチ332,333が交互にスイッチ
ングして出力する高周波電圧に共振するようにその値を
選択する。他の構成は図19の第15の実施例と同じで
ある。
【0169】次に、この動作を説明する。電流断続部1
02のスイッチ331,334とスイッチ332,33
3は交互にオン・オフ制御を繰返し、そのスイッチング
出力を交流としたものである。タイミングt81からタイ
ミングt82の間、スイッチング動作した信号を図36
(a)に示す。したがって、出力は高周波の交流とな
る。電極5と被加工物4の間には、この交流電圧とイン
ダクタンス330とコンデンサ335が直列共振した時
の高い電圧が印加される。この交流はインダクタンス3
30とコンデンサ335の値が比較的に小さな値になる
ことから、100KHz以上の高周波になる。この周波
数は13.56MHz等の工業用として利用可能な非常
に高い高周波であってもよい。これを図36(b)の印
加電圧e81に示す。また、図36(c)に示すように、
電極5と被加工物4の間に流れる電流は、電極5と被加
工物4の間の静電容量によりi81のように少し流れる。
図36(b)のタイミングt83において放電が発生する
と、電圧は共振による高い電圧から25ボルト程度の放
電電圧e82になり、図36(c)の加工電流のように電
流供給部101から給電線100Bにより供給される電
流により決まる高周波電流i82が流れる。
【0170】この高周波電流i82により放電加工される
が、この高い周波数の半サイクル毎に放電が発生するの
で、非常に微細な放電が発生することになる。特に、電
極5と被加工物4の間の静電容量や、これと並列に接続
したコンデンサ335はピーク電流として電流が流れる
前に高周波の半サイクルが終了するので、ピーク電流が
流れ難くなる。図36(a)のタイミングt82でスイッ
チ331,333をオフにスイッチ332,334をオ
ンにすると、またはスイッチ331,333をオンに、
スイッチ332,334をオフにすると、または、全て
のスイッチ331〜334をオフにすると放電は停止す
る。これらを繰返すことにより、放電加工を行なうこと
ができる。
【0171】このような、高周波により放電加工を行な
うと、被加工物4の放電が発生した付近に微細な放電が
集合した放電形態になり、高周波による微細な放電と、
単一の放電の発生時間における放電の広がりが適度な条
件では図37に示すように、被加工物4の表面の加工穴
350は平坦な形状の加工ができ、仕上加工として好適
である。また、高周波による微細な放電であるが、非常
に繰返し周波数が高いので、加工速度も従来の方法と比
べると格段に速いという効果がある。
【0172】この実施例は、加工液2中に浸漬された電
極5と被加工物4間に加工電力を供給して放電加工する
放電加工機用電源装置において、加工電流を供給する電
流供給部101と、前記電流供給部101から電極5と
被加工物4間に供給する加工電流をスイッチ331〜3
34により断続制御すると共に、前記電流供給部101
から分離し、前記電極5または被加工物4の近傍に設け
た電流断続部102とを具備し、前記電流断続部102
は、前記電流供給部101側の回生線100A,100
C間にはコンデンサ106を並列接続し、前記電流供給
部101側の給電線100B,100C間に各2個のス
イッチ331〜334を直並列接続し、前記各2個のス
イッチ331〜334の直列接続点相互間に前記電極5
と被加工物4をインダクタンス330を介して直列接続
し、かつ、前記電極5と被加工物4に並列にコンデンサ
335を接続し、また、前記給電線100Bと回生線1
00A間にはダイオード105を接続したものであり、
請求項23の発明の実施例に相当する。
【0173】また、この実施例は、直列共振時の電圧上
昇が期待できることから、前記電流供給部101側の給
電線間に直並列接続した各2個のスイッチ331〜33
4の繰返しスイッチング周波数と、前記各2個のスイッ
チ331〜334の直列接続点相互間に直列接続したイ
ンダクタンス330及び前記電極5と被加工物4に並列
接続したコンデンサ335は、前記スイッチング周波数
の共振周波数にその定数を設定するものであり、請求項
24の発明の実施例に相当する。
【0174】この発明の第25の実施例を図38及び図
39に示す。図38はこの発明の第25の実施例である
放電加工機に適用した電流供給部101と電流断続部1
02を分離した放電加工機用電源装置を示す回路図であ
る。この第25実施例は、図35に示した第24の実施
例である高周波による放電加工機の他の実施例である
が、MOSFETからなるスイッチ331,332,3
33,334を使用し、この出力にインピーダンスマッ
チング回路340を接続し、出来るだけ短い給電線10
3A、103Bにより電極5と被加工物4の間を接続し
たものである。インピーダンスマッチング回路340
は、スイッチ331,334とスイッチ332,333
が交互にスイッチングして出力する高周波電圧の周波数
に共振するようにその値を選択し、前記高周波出力のイ
ンピーダンズと電極5と被加工物4との間の放電のイン
ピーダンスがマッチングするように構成している。
【0175】また、図39(a)〜(c)は第25の実
施例である放電加工機に適用した電流供給部101と電
流断続部102を分離した放電加工機用電源装置で使用
するインピーダンスマッチング回路の事例である。図に
おいて、(a)はT形マッチング回路、(b)はπ形マ
ッチング回路、(c)はトランスを使用したマッチング
回路である。インピーダンスマッチング回路340を使
用することで高周波電力が電極5と被加工物4との間の
放電電力に効率よく変換できるようになる。
【0176】この実施例は、加工液2中に浸漬された電
極5と被加工物4間に加工電力を供給して放電加工する
放電加工機用電源装置において、加工電流を供給する電
流供給部101と、前記電流供給部101から電極5と
被加工物4間に供給する加工電流をスイッチ331〜3
34により断続制御すると共に、前記電流供給部101
から分離し、前記電極5または被加工物4の近傍に設け
た電流断続部102とを具備し、前記電流断続部102
は、前記電流供給部101側の回生線100A,100
B間にはコンデンサ106を並列接続し、前記給電線1
00Cと回生線100A間にはダイオード105を接続
し、また、前記電流供給部101側の給電線間に各2個
のスイッチ331〜334を直並列接続し、各2個のス
イッチ331〜334の直列接続点相互間と前記電極5
と被加工物4との間には、両側のインピーダンスを整合
させるインピーダンスマッチング回路340を接続した
ものであり、請求項25の発明の実施例に相当する。
【0177】ところで、本発明における加工液2中に浸
漬された電極5と被加工物4間に加工電力を供給して放
電加工する放電加工機用電源装置は、加工電流を供給す
る電流供給部101と、前記電流供給部101から電極
5と被加工物4間に供給する加工電流を断続制御すると
共に、前記電流供給部101から分離し、前記電極5ま
たは被加工物4の近傍に設けた電流断続部102の構成
を具備している。
【0178】ここで、加工電流を供給する電流供給部1
01としては、電気的にスイッチング制御されるスイッ
チ11と、加工電流を制限するための抵抗12またはリ
アクトル120、及びダイオード13で形成されるもの
を中心に説明したが、本発明を実施する場合には、電流
供給部101の出力としては、単に定電流源とすること
もできるし、定電流パルス源とすることもできる。ま
た、被加工物4の加工面粗度を良くし、電極消耗を少く
するために、波頭が順次立上るパルスとすることもでき
る。このとき、加工電流を供給する電流供給部101の
出力としては、矩形波以外の階段波となる。即ち、加工
電流を供給する電流供給部101の出力としては、直流
定電流出力、加工電流の供給時点をそのパルス幅に設定
した矩形波電流出力、特種波形出力となる。
【0179】また、電流断続部102としては、電流供
給部101から電極5と被加工物4間に供給する加工電
流を断続制御すると共に、電流供給部101から分離
し、電極5または被加工物4の近傍に設けたものであ
る。しかし、本発明を実施する場合には、単純に加工電
流の開始及び終了をスイッチング制御するものに限定さ
れるものでなく、一旦、放電加工電流を通電させた後
に、加工電流を順次増加させ、放電開始の加工エネルギ
ーを小さく、順次増加させることにより被加工物4の加
工面粗度を良くし、電極消耗を少くすることもできる。
即ち、加工電流を断続制御とは、加工電流の開始及び終
了を制御するものであり、その間の、加工電流制御も含
むものである。
【0180】上記各実施例の電流供給部101と電流断
続部102を構成するスイッチは、外部から電気的また
は機械的制御可能で、高速開閉できる必要性から、通
常、トランジスタまたはMOSFET等によるスイッチ
ング動作を行なう素子とすることができる。また、回路
的にはアナログゲート等のゲート回路とすることができ
る。
【0181】なお、第17(図21)、第18(図2
4)、第19(図25)、第20(図26)、第22
(図28)、第23(図32)の実施例で述べた制御回
路はマイクロコンピュータ或いはDSP(デジタルシグ
ナルプロセッサ)とメモリ、AD変換器、DA変換器等
を使用し、ソフトウエアによるデジタル制御により構成
しても上記実施例と同等の効果を奏する。
【0182】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明の
放電加工機用電源装置は、放電加工機用電源装置を加工
電流を供給する電流供給部、及び前記電流供給部から電
極と被加工物間に供給する加工電流を断続制御すると共
に、前記電流供給部から分離し、前記電極または被加工
物の近傍に設けた電流断続部とに分割し、そして前記電
流供給部から前記電流断続部に電流を供給する給電線
と、前記電流断続部から前記電流供給部に電力を回生す
る回生線で接続したものである。したがって、電流断続
部を電流供給部から分離したことによって、電流断続部
が小型軽量になり、電流断続部を電極と被加工物の近傍
に設置可能であるから、電極と被加工物と電流断続部と
の間の給電線のインダクタンスが殆ど無くなり高速な加
工電流の制御が可能となった。特に、電流断続部におい
てスイッチング制御の際発生する過渡現象等で発生する
余剰電力を電流供給部の電源側に回生することができ、
それだけ、電流断続部のスイッチング制御を高速化でき
る。この高速スイッチング制御により、加工仕上がりが
均一になり、面粗度も良くなるという効果がある。
【0183】請求項2の発明の放電加工機用電源装置
は、請求項1の電流断続部を、電極送り手段の構造体に
取付けたものであり、電極と被加工物と電流断続部との
間の給電線のインダクタンスが殆ど無くし、高速な加工
電流制御を可能としたものである。請求項1の効果に加
えて、特に、ここでは、アース側でない電位側を短くす
ることができ、かつ、その長さを均一とすることができ
る。
【0184】請求項3の発明の放電加工機用電源装置
は、請求項1の電流断続部を、電極または電極と電極送
り手段の間に取付けたものであり、電極と被加工物と電
流断続部との間の給電線のインダクタンスが殆ど無く
し、高速な加工電流制御を可能としたものである。請求
項2と同様の効果を奏する。
【0185】請求項4の発明の放電加工機用電源装置
は、請求項1の電流断続部を、被加工物と加工テーブル
の間に電流断続部を取付けたものであり、電極と被加工
物と電流断続部との間の給電線のインダクタンスが殆ど
無くし、高速な加工電流制御を可能としたものである。
請求項1の効果に加えて、特に、ここでは、電流断続部
の大きさが若干大きくなってもよいし、また、強制冷却
で対応する手段を採用することもでき、設計自由度を高
くすることができる。
【0186】請求項5の発明の放電加工機用電源装置
は、請求項1の電流断続部を、加工テーブルまたは加工
テーブルの下部に電流断続部を取付けたものであり、電
極と被加工物と電流断続部との間の給電線のインダクタ
ンスが殆ど無くし、高速な加工電流制御を可能としたも
のである。請求項4と同様の効果を奏する。
【0187】請求項6の発明の放電加工機用電源装置
は、金属線を前記電極とし、前記金属線に給電子を介し
て給電して前記被加工物を任意の形状に加工するワイヤ
カット放電加工機として使用する場合で、前記電流を給
電する給電子と前記被加工物の近傍に電流断続部を取付
け、給電線のインダクタンスをなくすため電流断続部を
電源から分離して給電子と被加工物近傍に設けたもので
ある。したがって、請求項1の効果を奏することにな
る。
【0188】請求項7の発明の放電加工機用電源装置
は、請求項1の電流供給部を、電源、スイッチ、ダイオ
ード及び抵抗によって構成し、前記電流断続部は、前記
電流供給部側の回生線間にはコンデンサを並列接続し、
前記電流供給部側の給電線にはスイッチを直列接続して
前記電極または被加工物に接続し、前記スイッチの前記
給電線側と回生線間との間にはダイオードを接続したも
のである。したがって、請求項1の効果に加えて、構成
を単純化でき、かつ、小形化でき、全回路素子が誘導性
及び容量性を持たないものであるから、スイッチング制
御による断続を高速化できる。また、電流断続部におい
てスイッチング制御の際発生する過渡現象等で発生する
余剰電力を、ダイオードによって電流供給部の電源側に
回生することができ、それだけ、電流断続部のスイッチ
ング制御を高速化でき、加工仕上がりが均一になり、面
粗度も良くなるという効果がある。
【0189】請求項8の発明の放電加工機用電源装置
は、請求項1の電流供給部を、電源、スイッチ、ダイオ
ード及びリアクトルによって構成し、前記電流断続部
は、前記電流供給部側の回生線間にはコンデンサを並列
接続し、前記電流供給部側の給電線にはスイッチを直列
接続して前記電極または被加工物に接続し、前記スイッ
チの前記給電線側と回生線間にはダイオードを接続した
ものである。したがって、請求項1の効果に加えて、構
成を単純化でき、かつ、小形化でき、また、リアクトル
のバックアップにより、はるかに高速に立上がることが
できスイッチング制御による断続を高速化できる。ま
た、電流断続部においてスイッチング制御の際発生する
過渡現象等で発生する余剰電力を、ダイオードによって
電流供給部の電源側に回生することができ、それだけ、
電流断続部のスイッチング制御を高速化でき、加工仕上
がりが均一になり、面粗度も良くなるという効果があ
る。
【0190】請求項9の発明の放電加工機用電源装置
は、請求項1の電流供給部を、電源、スイッチ、ダイオ
ード及び抵抗によって構成し、前記電流断続部は、前記
電流供給部側の回生線間にはコンデンサを並列接続し、
前記電流供給部側の一方の給電線と回生線との共通線に
はスイッチを直列接続して前記電極または被加工物に接
続し、他方の給電線と回生線間にはダイオードを接続し
たものである。したがって、請求項7の効果を奏する。
【0191】請求項10の発明の放電加工機用電源装置
は、請求項1の電流供給部を、電源、スイッチ、ダイオ
ード及びリアクトルによって構成し、前記電流断続部
は、前記電流供給部側の回生線間にはコンデンサを並列
接続し、前記電流供給部側の一方の給電線と回生線との
共通線にはスイッチを直列接続して前記電極または被加
工物に接続し、他方の給電線と回生線間にはダイオード
を接続したものである。したがって、請求項8の効果を
奏する。
【0192】請求項11の発明の放電加工機用電源装置
は、請求項1の電流供給部を、電源、スイッチ、ダイオ
ード及び抵抗によって構成し、前記電流断続部は、前記
電流供給部側の回生線間にはコンデンサを並列接続し、
前記電流供給部側の一対の給電線には、電流を供給する
前記電極と被加工物間にスイッチを並列接続したもので
ある。したがって、請求項9の効果に加えて、スイッチ
が前記電極と被加工物間に配設されており、放電させる
とき以外は短絡状態とするものであるから、前記電極と
被加工物間の静電容量の影響をなくすことができる。
【0193】請求項12の発明の放電加工機用電源装置
は、請求項1の電流供給部を、電源、スイッチ、ダイオ
ード及びリアクトルによって構成し、前記電流断続部
は、前記電流供給部側の回生線間にはコンデンサを並列
接続し、前記電流供給部側の一対の給電線には、前記電
極及び被加工物とスイッチとを並列接続し、かつ、前記
給電線と回生線間にはダイオードを接続したものであ
る。したがって、請求項11の効果に加えて、リアクト
ルのバックアップにより、はるかに高速に立上がること
ができスイッチング制御による断続を高速化できる。
【0194】請求項13の発明の放電加工機用電源装置
は、請求項1の電流供給部を、電源、スイッチ、ダイオ
ード及びリアクトルによって構成し、前記電流断続部
は、前記電流供給部側の回生線間にコンデンサを並列接
続し、前記電流供給部側の一方の給電線に第1のスイッ
チを直列接続し、更に、前記第1のスイッチに対し、前
記電極と被加工物間に第2のスイッチを並列接続したも
のを直列接続し、かつ、記給電線と回生線間にはダイオ
ードを接続したものである。したがって、請求項12の
効果に加えて、特に、第1のスイッチは前記電極と被加
工物間の近くに配設することができるから、スイッチン
グ動作をより高速化できる。
【0195】請求項14の発明の放電加工機用電源装置
は、請求項1の電流供給部を、電源、スイッチ、ダイオ
ード及びリアクトルによって構成し、前記電流断続部
は、前記電流供給部側の回生線間にコンデンサを並列接
続し、前記電流供給部側の給電線間に各2個のスイッチ
を直並列接続し、各2個のスイッチの直列接続点相互間
に前記電極と被加工物を直列接続し、かつ、前記給電線
と回生線間にはダイオードを接続したものである。した
がって、各2個のスイッチの直並列の開閉制御の仕方を
任意に設定することができ、また、加工電流の立上がり
及び遮断により、確実に高速に加工電流のオン・オフ制
御制御を行なうことができ、請求項8、請求項10、請
求項12、請求項13の効果を奏することができる。
【0196】請求項15の発明の放電加工機用電源装置
は、請求項1の電流供給部を、電源、スイッチ、ダイオ
ード及びリアクトル、各2個のスイッチを直並列接続し
た4個のスイッチによって構成し、前記各2個のスイッ
チの直列接続点相互間と前記電流断続部とを給電線で接
続し、前記電流断続部は、前記電流供給部側の回生線間
にコンデンサを並列接続し、前記電流供給部側の給電線
間にダイオードブリッジを接続し、前記ブリッジ接続し
た4つのダイオードの接続点間にスイッチを接続し、ま
た、前記電流供給部側の給電線間に電極及び被加工物を
接続し、そして、前記給電線と回生線間にはダイオード
を接続したものである。したがって、請求項8、請求項
10、請求項12、請求項13の効果の他に、各2個の
スイッチを直並列接続した4個のスイッチによって、電
源極性の切替え制御、電極間の短絡、交流出力など放電
加工機の電源の必要とする全ての動作ができる。
【0197】請求項16の発明の放電加工機用電源装置
は、請求項1における電流供給部は前記電極と被加工物
間に並列接続したスイッチを有し、前記スイッチは、前
記電極と被加工物間の電圧変動を検出する微分回路、前
記微分回路の出力と所定の閾値とを比較するコンパレー
タを有し、前記コンパレータの出力によって前記スイッ
チを電極と被加工物との間の放電が発生した後、所定の
時間後に所定の時間幅だけ前記スイッチをオン状態とす
るものであるから、請求項1、請求項11、請求項1
2、請求項13、請求項14、請求項15の効果に加え
て、大きな面積の電極においても、ピーク電流を低減し
た微小な放電加工が可能となり、これによって、従来不
可能であった大面積の微細な加工が可能となり、加工性
能の良い放電加工機が得られる。
【0198】請求項17の発明の放電加工機用電源装置
は、請求項1における電流断続部は前記給電線間にダイ
オードブリッジを接続し、前記ブリッジ接続した4つの
ダイオードの接続点間にスイッチを接続し、前記スイッ
チは、前記電極と被加工物間の電圧を検出する絶対値回
路、前記絶対値回路の電圧変動を検出する微分回路、前
記微分回路の出力と所定の閾値とを比較するコンパレー
タとを有し、前記コンパレータの出力によって前記スイ
ッチを電極と被加工物との間の放電が発生した後、所定
の時間後に、所定の時間幅だけ前記スイッチをオン状態
とするものであるから、請求項16の効果に加えて、電
源の極性が何れであっても、大きな面積の電極において
も、ピーク電流を低減した微小な放電加工が可能とな
り、これによって、従来不可能であった大面積の微細な
加工が可能となり、加工性能の良い放電加工機が得られ
る。
【0199】請求項18の発明の放電加工機用電源装置
は、請求項1における前記電流断続部は前記電極と被加
工物間に並列接続し、ソースを共通にして直列接続した
複数のMOSFETを有し、前記複数のMOSFET
は、前記電極と被加工物間の電圧変動を検出する微分回
路、前記微分回路の出力と所定の閾値とを比較するコン
パレータを有し、前記コンパレータの出力によって前記
複数のMOSFETを電極と被加工物との間の放電が発
生した後、所定の時間後に、所定の時間幅だけ前記複数
のMOSFETをオン状態とするものであるから、請求
項17の効果と同様の効果を奏する。
【0200】請求項19の発明の放電加工機用電源装置
は、請求項1における前記電流断続部は前記給電線間に
スイッチを接続し、前記スイッチは外部制御手段から制
御されたタイミングで電極と被加工物との間の放電可能
時間を制御し、その放電可能時間中において、前記電極
と被加工物間の電圧変動を検出する微分回路、前記微分
回路の出力と所定の閾値とを比較するコンパレータとを
有し、前記コンパレータの出力によって前記スイッチを
電極と被加工物との間の放電が発生した後、所定の時間
後に、所定の時間幅だけ前記スイッチをオン状態とする
ものであるから、請求項16及び請求項17の効果と同
様の効果を奏する。
【0201】請求項20の発明の放電加工機用電源装置
は、請求項1における前記電流断続部は、前記電流供給
部側の回生線間にコンデンサを接続し、前記電極と被加
工物間の給電線間にスイッチを接続し、前記給電線と回
生線間にはダイオードを接続し、また、前記電極と被加
工物間にコンデンサとパルストランスの1次コイルを直
列接続し、パルストランスの2次側に発生する電圧によ
り前記スイッチを放電発生の直後に所定の時間幅だけオ
ンさせるものであるから、簡単な回路構成で、しかも、
廉価に、請求項16、請求項17、請求項18の効果と
同様の効果を奏する。
【0202】請求項21の発明の放電加工機用電源装置
は、請求項1における前記給電線と電極と被加工物との
間に直列にスイッチを接続し、前記スイッチは、外部制
御手段から制御されたタイミングで電極と被加工物との
間の放電開始時間及び放電可能間隔を制御し、その放電
可能間隔中に、前記電極と被加工物間の放電電流及び放
電電圧を検出し、それを乗算する乗算回路及びその乗算
された出力を積分する積分回路を有し、前記積分回路の
出力が所定の閾値に達したとき前記放電可能間隔中にか
かわらず、前記スイッチを開放するものであるから、請
求項1の効果に加え、放電エネルギーを一定に制御する
ことにより、一つ一つの放電のエネルギーを一定に制御
し、被加工物の表面の加工穴を均一な形状に加工でき、
結果として、加工面が均一で、面粗度の良い放電加工機
が得られる効果がある。
【0203】請求項22の発明の放電加工機用電源装置
は、請求項21の構成において、前記スイッチによって
電極と被加工物との間の放電可能時間を制御し、その放
電可能時間中に、前記電極と被加工物間の電圧変動を検
出する微分回路、前記微分回路の出力と所定の閾値とを
比較するコンパレータとを有し、前記コンパレータの出
力によって前記スイッチを電極と被加工物との間の放電
発生後、所定の時間後に、所定の時間幅だけ前記スイッ
チをオン状態とするものであるから、請求項1及び請求
項21の効果に加えて、大きな面積の電極においてもピ
ーク電流を低減した微小な放電加工を可能とし、従来不
可能であった、大面積の微細な加工が可能となり、加工
性能の良い放電加工機が得られる。また、放電エネルギ
ーを一定に制御することにより、一つ一つの放電のエネ
ルギーを一定に制御し、被加工物の表面の加工穴を均一
な形状に加工でき、加工面が均一で、面粗度の良い放電
加工機が得られる。
【0204】請求項23の発明の放電加工機用電源装置
は、請求項1の電流断続部において、前記電流供給部側
の回生線間にはコンデンサを並列接続し、前記電流供給
部側の給電線間に各2個のスイッチを直並列接続し、前
記各2個のスイッチの直列接続点相互間に前記電極と被
加工物をインダクタンスを介して直列接続し、かつ、前
記電極と被加工物に並列にコンデンサを接続し、また、
前記給電線と回生線間にはダイオードを接続したもので
ある。したがって、直並列接続した各2個のスイッチに
よって高周波を印加可能とするものであり、高周波によ
る放電加工を行なうことにより被加工物の表面の加工穴
を均一な形状に加工でき、仕上加工として優れ、加工速
度も従来の方法と比べ格段に速いという効果がある。
【0205】請求項24の発明の放電加工機用電源装置
は、請求項23の各2個のスイッチの繰返しスイッチン
グ周波数と、前記各2個のスイッチの直列接続点相互間
に直列接続したインダクタンス及び前記電極と被加工物
に並列接続したコンデンサは、前記スイッチング周波数
の共振周波数にその定数を設定するものであるから、請
求項22の効果に加え、その直列共振によって極間電圧
を上昇させ、放電を発生し易く制御できる。
【0206】請求項25の発明の放電加工機用電源装置
は、請求項1において、前記電流断続部は、前記電流供
給部側の回生線間にはコンデンサを並列接続し、前記給
電線と回生線間にはダイオードを接続し、また、前記電
流供給部側の給電線間に各2個のスイッチを直並列接続
し、各2個のスイッチの直列接続点相互間と前記電極と
被加工物との間には、両側のインピーダンスを整合させ
るインピーダンスマッチング回路を接続したものであ
る。したがって、請求項22、請求項23の効果に加え
て、放電エネルギーの伝達効率を良くすることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はこの発明の第1の実施例による放電加工
機用電源装置を示す全体構成図である。
【図2】図2はこの発明の第2の実施例による放電加工
機用電源装置を示す全体構成図である。
【図3】図3はこの発明の第3の実施例による放電加工
機用電源装置を示す全体構成図である。
【図4】図4はこの発明の第4の実施例による放電加工
機用電源装置を示す全体構成図である。
【図5】図5はこの発明の第5の実施例による放電加工
機用電源装置を示す全体構成図である。
【図6】図6はこの発明の第6の実施例による放電加工
機用電源装置を示す全体構成図である。
【図7】図7はこの発明の第7の実施例による放電加工
機用電源装置を示す回路図である。
【図8】図8は図7に示した第7の実施例の動作を示す
タイミングチャートである。
【図9】図9はこの発明の第8の実施例による放電加工
機用電源装置を示す回路図である。
【図10】図10は図9に示した第8の実施例の動作を
示すタイミングチャートである。
【図11】図11はこの発明の第9の実施例による放電
加工機用電源装置を示す回路図である。
【図12】図12はこの発明の第10の実施例による放
電加工機用電源装置を示す回路図である。
【図13】図13はこの発明の第11の実施例による放
電加工機用電源装置を示す回路図である。
【図14】図14はこの発明の第12の実施例による放
電加工機用電源装置を示す回路図である。
【図15】図15は図14に示した第12の実施例の動
作を示すタイミングチャートである。
【図16】図16はこの発明の第13の実施例による放
電加工機用電源装置を示す回路図である。
【図17】図17は図16に示した第13の実施例の動
作を示すタイミングチャートである。
【図18】図18はこの発明の第14の実施例による放
電加工機用電源装置を示す回路図である。
【図19】図19はこの発明の第15の実施例による放
電加工機用電源装置を示す回路図である。
【図20】図20はこの発明の第16の実施例による放
電加工機用電源装置を示す回路図である。
【図21】第21図はこの発明の第17の実施例である
放電加工機用電源装置を示す制御回路図である。
【図22】図22はこの発明の第17の実施例である放
電加工機用電源装置における放電加工現象の説明図であ
る。
【図23】図23はこの発明の第17の実施例の放電加
工現象における漂遊静電容量の影響の説明図である。
【図24】図24はこの発明の第18の実施例である放
電加工機用電源装置を示す制御回路図である。
【図25】図25はこの発明の第19の実施例である放
電加工機用電源装置を示す制御回路図である。
【図26】図26はこの発明の第20の実施例である放
電加工機用電源装置を示す回路図である。
【図27】図27は図26に示した第20の実施例の動
作を示すタイミングチャートである。
【図28】図28はこの発明の第21の実施例である放
電加工機用電源装置を示す制御回路図である。
【図29】図29はこの発明の第22の実施例である放
電加工機用電源装置を示す制御回路図である。
【図30】図30は図29に示した第22の実施例の動
作を示すタイミングチャートである。
【図31】図31は図29に示した第22の実施例の放
電エネルギーの一定制御により加工した結果を従来の方
法と比較した加工状態を示す説明図である。
【図32】図32はこの発明の第23の実施例である放
電加工機用電源装置を示す制御回路図である。
【図33】図33は図32に示した第23の実施例の動
作を示すタイミングチャートである。
【図34】図34は図32に示した第23の実施例の放
電エネルギーの一定制御により加工した結果を従来の方
法と比較した加工状態を示す説明図である。
【図35】図35はこの発明の第24の実施例である放
電加工機用電源装置を示す制御回路図である。
【図36】図36は図35に示した第24の実施例の動
作を示すタイミングチャートである。
【図37】図37は図35に示した第24の実施例の放
電エネルギー制御により加工した状態を示す説明図であ
る。
【図38】図38はこの発明の第25の実施例である放
電加工機用電源装置を示す回路図である。
【図39】図39(a)〜(c)は図38に示した第2
5の実施例である放電加工機用電源装置で使用するイン
ピーダンスマッチング回路の事例を示す回路図である。
【図40】図40は従来の放電加工機の一例を示す全体
の構成図である。
【図41】図41は従来の放電加工機に使用している電
源から電極及び被加工物までの第1の事例による回路図
である。
【図42】図42は図41に示した従来の第1の事例に
よる動作を示すタイミングチャートである。
【図43】図43は従来の放電加工機に使用している電
源から電極及び被加工物までの第2の事例による回路図
である。
【図44】図44は従来の放電加工機に使用している電
源から電極及び被加工物までの第3の事例による回路図
である。
【図45】図45は従来の放電加工機に使用している電
源から電極及び被加工物までの第4の事例による回路図
である。
【図46】図46は従来の放電加工機に使用している電
源から電極及び被加工物までの第5の事例による回路図
である。
【符号の説明】
2 加工液 4 被加工物 5 電極 6 電極送り手段 10 電圧源 11 スイッチ 12 抵抗 13 ダイオード 34 給電子 35 ワイヤ 101 電流供給部 102 電流断続部 105 ダイオード 106 コンデンサ 104 スイッチ 100A,(100C) 回生線 100B,100C 給電線 103A,103B 給電線 120 リアクトル 140,160,211 スイッチ 191〜194 スイッチ 201〜204 スイッチ 205〜210 ダイオード 510 スイッチ 211 微分回路 213 コンパレータ 214 単安定マルチバイブレータ 215 ゲートドライバー 216 ディレイ回路 331〜334 スイッチ 240,242,243 スイッチ 241 絶対値回路 263 コンデンサ 264 パルストランス 265 スイッチ 330 インダクタンス 335 コンデンサ 340 インピーダンスマッチング回路

Claims (25)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加工液中に浸漬された電極と被加工物間
    に加工電力を供給して放電加工する放電加工機用電源装
    置において、 加工電流を供給する電流供給部と、 前記電流供給部から電極と被加工物間に供給する加工電
    流を断続制御すると共に、前記電流供給部から分離し、
    前記電極または被加工物の近傍に設けた電流断続部と、 前記電流供給部から前記電流断続部に電流を供給する給
    電線と、 前記電流断続部から前記電流供給部に電力を回生する回
    生線とを具備することを特徴とする放電加工機用電源装
    置。
  2. 【請求項2】 前記電流断続部を、電極送り手段の構造
    体に取付けたことを特徴とする請求項1記載の放電加工
    機用電源装置。
  3. 【請求項3】 前記電極または電極と電極送り手段の間
    に電流断続部を取付けたことを特徴とする請求項1記載
    の放電加工機用電源装置。
  4. 【請求項4】 前記被加工物と加工テーブルの間に電流
    断続部を取付けたことを特徴とする請求項1記載の放電
    加工機用電源装置。
  5. 【請求項5】 前記加工テーブルまたは加工テーブルの
    下部に電流断続部を取付けたことを特徴とする請求項1
    記載の放電加工機用電源装置。
  6. 【請求項6】 金属線を前記電極とし、前記金属線に給
    電子を介して給電して前記被加工物を任意の形状に加工
    するワイヤカット放電加工機とし、前記電流を給電する
    給電子と前記被加工物の近傍に電流断続部を取付けたこ
    とを特徴とする請求項1記載の放電加工機用電源装置。
  7. 【請求項7】 加工液中に浸漬された電極と被加工物間
    に加工電力を供給して放電加工する放電加工機用電源装
    置において、 加工電流を供給する電流供給部と、前記電流供給部から
    電極と被加工物間に供給する加工電流を断続制御すると
    共に、前記電流供給部から分離し、前記電極または被加
    工物の近傍に設けた電流断続部と、前記電流供給部から
    前記電流断続部に電流を供給する給電線と前記電流断続
    部から前記電流供給部に電力を回生する回生線とを備
    え、 前記電流供給部は、電源、スイッチ、ダイオード及び抵
    抗によって構成され、前記電流断続部は、前記電流供給
    部側の回生線間にはコンデンサを並列接続し、前記電流
    供給部側の給電線にはスイッチを直列接続して前記電極
    または被加工物に接続し、前記スイッチの前記給電線側
    と回生線間との間にはダイオードを接続したことを特徴
    とする放電加工機用電源装置。
  8. 【請求項8】 加工液中に浸漬された電極と被加工物間
    に加工電力を供給して放電加工する放電加工機用電源装
    置において、 加工電流を供給する電流供給部と、前記電流供給部から
    電極と被加工物間に供給する加工電流を断続制御すると
    共に、前記電流供給部から分離し、前記電極または被加
    工物の近傍に設けた電流断続部と、前記電流供給部から
    前記電流断続部に電流を供給する給電線と前記電流断続
    部から前記電流供給部に電力を回生する回生線とを備
    え、 前記電流供給部は、電源、スイッチ、ダイオード及びリ
    アクトルによって構成され、前記電流断続部は、前記電
    流供給部側の回生線間にはコンデンサを並列接続し、前
    記電流供給部側の給電線にはスイッチを直列接続して前
    記電極または被加工物に接続し、前記スイッチの前記給
    電線側と回生線間にはダイオードを接続したことを特徴
    とする放電加工機用電源装置。
  9. 【請求項9】 加工液中に浸漬された電極と被加工物間
    に加工電力を供給して放電加工する放電加工機用電源装
    置において、 加工電流を供給する電流供給部と、前記電流供給部から
    電極と被加工物間に供給する加工電流を断続制御すると
    共に、前記電流供給部から分離し、前記電極または被加
    工物の近傍に設けた電流断続部と、前記電流供給部から
    前記電流断続部に電流を供給する給電線と前記電流断続
    部から前記電流供給部に電力を回生する回生線とを備
    え、 前記電流供給部は、電源、スイッチ、ダイオード及び抵
    抗によって構成され、前記電流断続部は、前記電流供給
    部側の回生線間にはコンデンサを並列接続し、前記電流
    供給部側の一方の給電線と回生線との共通線にはスイッ
    チを直列接続して前記電極または被加工物に接続し、他
    方の給電線と回生線間にはダイオードを接続したことを
    特徴とする放電加工機用電源装置。
  10. 【請求項10】 加工液中に浸漬された電極と被加工物
    間に加工電力を供給して放電加工する放電加工機用電源
    装置において、 加工電流を供給する電流供給部と、前記電流供給部から
    電極と被加工物間に供給する加工電流を断続制御すると
    共に、前記電流供給部から分離し、前記電極または被加
    工物の近傍に設けた電流断続部と、前記電流供給部から
    前記電流断続部に電流を供給する給電線と前記電流断続
    部から前記電流供給部に電力を回生する回生線とを備
    え、 前記電流供給部は、電源、スイッチ、ダイオード及びリ
    アクトルによって構成され、前記電流断続部は、前記電
    流供給部側の回生線間にはコンデンサを並列接続し、前
    記電流供給部側の一方の給電線と回生線との共通線には
    スイッチを直列接続して前記電極または被加工物に接続
    し、他方の給電線と回生線間にはダイオードを接続した
    ことを特徴とする放電加工機用電源装置。
  11. 【請求項11】 加工液中に浸漬された電極と被加工物
    間に加工電力を供給して放電加工する放電加工機用電源
    装置において、 加工電流を供給する電流供給部と、前記電流供給部から
    電極と被加工物間に供給する加工電流を断続制御すると
    共に、前記電流供給部から分離し、前記電極または被加
    工物の近傍に設けた電流断続部と、前記電流供給部から
    前記電流断続部に電流を供給する給電線と前記電流断続
    部から前記電流供給部に電力を回生する回生線とを備
    え、 前記電流供給部は、電源、スイッチ、ダイオード及び抵
    抗によって構成され、前記電流断続部は、前記電流供給
    部側の回生線間にはコンデンサを並列接続し、前記電流
    供給部側の一対の給電線には、電流を供給する前記電極
    と被加工物間にスイッチを並列接続したものを接続し、
    かつ、前記給電線と回生線間にはダイオードを接続した
    ことを特徴とする放電加工機用電源装置。
  12. 【請求項12】 加工液中に浸漬された電極と被加工物
    間に加工電力を供給して放電加工する放電加工機用電源
    装置において、 加工電流を供給する電流供給部と、前記電流供給部から
    電極と被加工物間に供給する加工電流を断続制御すると
    共に、前記電流供給部から分離し、前記電極または被加
    工物の近傍に設けた電流断続部と、前記電流供給部から
    前記電流断続部に電流を供給する給電線と前記電流断続
    部から前記電流供給部に電力を回生する回生線とを備
    え、 前記電流供給部は、電源、スイッチ、ダイオード及びリ
    アクトルによって構成され、前記電流断続部は、前記電
    流供給部側の回生線間にはコンデンサを並列接続し、前
    記電流供給部側の一対の給電線には、前記電極及び被加
    工物とスイッチとを並列接続し、かつ、前記給電線と回
    生線間にはダイオードを接続したことを特徴とする放電
    加工機用電源装置。
  13. 【請求項13】 加工液中に浸漬された電極と被加工物
    間に加工電力を供給して放電加工する放電加工機用電源
    装置において、 加工電流を供給する電流供給部と、前記電流供給部から
    電極と被加工物間に供給する加工電流を断続制御すると
    共に、前記電流供給部から分離し、前記電極または被加
    工物の近傍に設けた電流断続部と、前記電流供給部から
    前記電流断続部に電流を供給する給電線と前記電流断続
    部から前記電流供給部に電力を回生する回生線とを備
    え、 前記電流供給部は、電源、スイッチ、ダイオード及びリ
    アクトルによって構成され、前記電流断続部は、前記電
    流供給部側の回生線間にコンデンサを並列接続し、前記
    電流供給部側の一方の給電線に第1のスイッチを直列接
    続し、更に、前記第1のスイッチに対し、前記電極と被
    加工物間に第2のスイッチを並列接続したものを直列接
    続し、かつ、前記給電線と回生線間にはダイオードを接
    続したことを特徴とする放電加工機用電源装置。
  14. 【請求項14】 加工液中に浸漬された電極と被加工物
    間に加工電力を供給して放電加工する放電加工機用電源
    装置において、 加工電流を供給する電流供給部と、前記電流供給部から
    電極と被加工物間に供給する加工電流を断続制御すると
    共に、前記電流供給部から分離し、前記電極または被加
    工物の近傍に設けた電流断続部と、前記電流供給部から
    前記電流断続部に電流を供給する給電線と前記電流断続
    部から前記電流供給部に電力を回生する回生線とを備
    え、 前記電流供給部は、電源、スイッチ、ダイオード及びリ
    アクトルによって構成され、前記電流断続部は、前記電
    流供給部側の回生線間にコンデンサを並列接続し、前記
    電流供給部側の給電線間に各2個のスイッチを直並列接
    続し、各2個のスイッチの直列接続点相互間に前記電極
    と被加工物を直列接続し、かつ、前記給電線と回生線間
    にはダイオードを接続したことを特徴とする放電加工機
    用電源装置。
  15. 【請求項15】 加工液中に浸漬された電極と被加工物
    間に加工電力を供給して放電加工する放電加工機用電源
    装置において、 加工電流を供給する電流供給部と、前記電流供給部から
    電極と被加工物間に供給する加工電流を断続制御すると
    共に、前記電流供給部から分離し、前記電極または被加
    工物の近傍に設けた電流断続部と、前記電流供給部から
    前記電流断続部に電流を供給する給電線と前記電流断続
    部から前記電流供給部に電力を回生する回生線とを備
    え、 前記電流供給部は、電源、スイッチ、ダイオード及びリ
    アクトル、各2個のスイッチを直並列接続した4個のス
    イッチによって構成され、前記各2個のスイッチの直列
    接続点相互間と前記電流断続部とを給電線で接続し、前
    記電流断続部は、前記電流供給部側の回生線間にコンデ
    ンサを並列接続し、 前記電流供給部側の給電線間にダイオードブリッジを接
    続し、前記ブリッジ接続した4つのダイオードの接続点
    間にスイッチを接続し、また、前記電流供給部側の給電
    線間に電極及び被加工物を接続し、そして、前記給電線
    と回生線間にはダイオードを接続したことを特徴とする
    放電加工機用電源装置。
  16. 【請求項16】 加工液中に浸漬された電極と被加工物
    間に加工電力を供給して放電加工する放電加工機用電源
    装置において、 加工電流を供給する電流供給部と、前記電流供給部から
    電極と被加工物間に供給する加工電流を断続制御すると
    共に、前記電流供給部から分離し、前記電極または被加
    工物の近傍に設けた電流断続部と、前記電流供給部から
    前記電流断続部に電流を供給する給電線と前記電流断続
    部から前記電流供給部に電力を回生する回生線とを備
    え、 前記電流断続部は前記電極と被加工物間に並列接続した
    スイッチを有し、前記スイッチは、前記電極と被加工物
    間の電圧変動を検出する微分回路、前記微分回路の出力
    と所定の閾値とを比較するコンパレータを有し、前記コ
    ンパレータの出力によって前記スイッチを電極と被加工
    物との間の放電が発生した後、所定の時間後に所定の時
    間幅だけ前記スイッチをオン状態とすることを特徴とす
    る放電加工機用電源装置。
  17. 【請求項17】 加工液中に浸漬された電極と被加工物
    間に加工電力を供給して放電加工する放電加工機用電源
    装置において、 加工電流を供給する電流供給部と、前記電流供給部から
    電極と被加工物間に供給する加工電流を断続制御すると
    共に、前記電流供給部から分離し、前記電極または被加
    工物の近傍に設けた電流断続部と、前記電流供給部から
    前記電流断続部に電流を供給する給電線と前記電流断続
    部から前記電流供給部に電力を回生する回生線とを備
    え、 前記電流断続部は前記給電線間にダイオードブリッジを
    接続し、前記ブリッジ接続した4つのダイオードの接続
    点間にスイッチを接続し、前記スイッチは、前記電極と
    被加工物間の電圧を検出する絶対値回路、前記絶対値回
    路の電圧変動を検出する微分回路、前記微分回路の出力
    と所定の閾値とを比較するコンパレータとを有し、前記
    コンパレータの出力によって前記スイッチを電極と被加
    工物との間の放電が発生した後、所定の時間後に、所定
    の時間幅だけ前記スイッチをオン状態とすることを特徴
    とする放電加工機用電源装置。
  18. 【請求項18】 加工液中に浸漬された電極と被加工物
    間に加工電力を供給して放電加工する放電加工機用電源
    装置において、 加工電流を供給する電流供給部と、前記電流供給部から
    電極と被加工物間に供給する加工電流を断続制御すると
    共に、前記電流供給部から分離し、前記電極または被加
    工物の近傍に設けた電流断続部と、前記電流供給部から
    前記電流断続部に電流を供給する給電線と前記電流断続
    部から前記電流供給部に電力を回生する回生線とを備
    え、 前記電流断続部は前記電極と被加工物間に並列接続し、
    ソースを共通にして直列接続した複数のMOSFETを
    有し、前記複数のMOSFETは、前記電極と被加工物
    間の電圧変動を検出する微分回路、前記微分回路の出力
    と所定の閾値とを比較するコンパレータを有し、前記コ
    ンパレータの出力によって前記複数のMOSFETを電
    極と被加工物との間の放電が発生した後、所定の時間後
    に、所定の時間幅だけ前記複数のMOSFETをオン状
    態とすることを特徴とする放電加工機用電源装置。
  19. 【請求項19】 加工液中に浸漬された電極と被加工物
    間に加工電力を供給して放電加工する放電加工機用電源
    装置において、 加工電流を供給する電流供給部と、前記電流供給部から
    電極と被加工物間に供給する加工電流を断続制御すると
    共に、前記電流供給部から分離し、前記電極または被加
    工物の近傍に設けた電流断続部と、前記電流供給部から
    前記電流断続部に電流を供給する給電線と前記電流断続
    部から前記電流供給部に電力を回生する回生線とを備
    え、 前記電流断続部は前記給電線間にスイッチを接続し、前
    記スイッチは外部制御手段から制御されたタイミングで
    電極と被加工物との間の放電可能時間を制御され、その
    放電可能時間中において、前記電極と被加工物間の電圧
    変動を検出する微分回路、前記微分回路の出力と所定の
    閾値とを比較するコンパレータとを有し、前記コンパレ
    ータの出力によって前記スイッチを電極と被加工物との
    間の放電が発生した後、所定の時間後に、所定の時間幅
    だけ前記スイッチをオン状態とすることを特徴とする放
    電加工機用電源装置。
  20. 【請求項20】 加工液中に浸漬された電極と被加工物
    間に加工電力を供給して放電加工する放電加工機用電源
    装置において、 加工電流を供給する電流供給部と、前記電流供給部から
    電極と被加工物間に供給する加工電流を断続制御すると
    共に、前記電流供給部から分離し、前記電極または被加
    工物の近傍に設けた電流断続部と、前記電流供給部から
    前記電流断続部に電流を供給する給電線と前記電流断続
    部から前記電流供給部に電力を回生する回生線とを備
    え、 前記電流断続部は、前記電流供給部側の回生線間にコン
    デンサを接続し、前記電極と被加工物間の給電線間にス
    イッチを接続し、前記給電線と回生線間にはダイオード
    を接続し、また、前記電極と被加工物間にコンデンサと
    パルストランスの1次コイルを直列接続し、パルストラ
    ンスの2次側に発生する電圧により前記スイッチを放電
    発生の直後に所定の時間幅だけオンさせることを特徴と
    する放電加工機用電源装置。
  21. 【請求項21】 加工液中に浸漬された電極と被加工物
    間に加工電力を供給して放電加工する放電加工機用電源
    装置において、 加工電流を供給する電流供給部と、前記電流供給部から
    電極と被加工物間に供給する加工電流を断続制御すると
    共に、前記電流供給部から分離し、前記電極または被加
    工物の近傍に設けた電流断続部と、前記電流供給部から
    前記電流断続部に電流を供給する給電線と前記電流断続
    部から前記電流供給部に電力を回生する回生線とを備
    え、 前記給電線と電極と被加工物との間に直列にスイッチを
    接続し、前記スイッチは、外部制御手段から制御された
    タイミングで電極と被加工物との間の放電開始時間及び
    放電可能間隔を制御され、その放電可能間隔中に、前記
    電極と被加工物間の放電電流及び放電電圧を検出し、そ
    れを乗算する乗算回路及びその乗算された出力を積分す
    る積分回路を有し、前記積分回路の出力が所定の閾値に
    達したとき前記放電可能間隔中にかかわらず、前記スイ
    ッチを開放することを特徴とすることを特徴とする放電
    加工機用電源装置。
  22. 【請求項22】 加工液中に浸漬された電極と被加工物
    間に加工電力を供給して放電加工する放電加工機用電源
    装置において、 加工電流を供給する電流供給部と、前記電流供給部から
    電極と被加工物間に供給する加工電流を断続制御すると
    共に、前記電流供給部から分離し、前記電極または被加
    工物の近傍に設けた電流断続部と、前記電流供給部から
    前記電流断続部に電流を供給する給電線と前記電流断続
    部から前記電流供給部に電力を回生する回生線とを備
    え、 前記電流断続部は前記給電線間にスイッチを接続し、前
    記スイッチは外部制御手段から制御されたタイミングで
    電極と被加工物との間の放電可能時間を制御され、その
    放電可能時間中において、前記電極と被加工物間の電圧
    変動を検出する微分回路、前記微分回路の出力と所定の
    閾値とを比較するコンパレータとを有し、前記コンパレ
    ータの出力によって前記スイッチを電極と被加工物との
    間の放電発生後、所定の時間後に、所定の時間幅だけ前
    記スイッチをオン状態とし、また、前記電極と被加工物
    間の放電電流及び放電電圧を検出し、それを乗算する乗
    算回路及びその乗算された出力を積分する積分回路を有
    し、前記積分回路の出力が所定の閾値に達したとき前記
    放電可能間隔中にかかわらず、前記スイッチをオン状態
    とすることを特徴とする放電加工機用電源装置。
  23. 【請求項23】 加工液中に浸漬された電極と被加工物
    間に加工電力を供給して放電加工する放電加工機用電源
    装置において、 加工電流を供給する電流供給部と、前記電流供給部から
    電極と被加工物間に供給する加工電流を断続制御すると
    共に、前記電流供給部から分離し、前記電極または被加
    工物の近傍に設けた電流断続部と、前記電流供給部から
    前記電流断続部に電流を供給する給電線と前記電流断続
    部から前記電流供給部に電力を回生する回生線とを備
    え、 前記電流断続部は、前記電流供給部側の回生線間にはコ
    ンデンサを並列接続し、前記電流供給部側の給電線間に
    各2個のスイッチを直並列接続し、前記各2個のスイッ
    チの直列接続点相互間に前記電極と被加工物をインダク
    タンスを介して直列接続し、かつ、前記電極と被加工物
    に並列にコンデンサを接続し、また、前記給電線と回生
    線間にはダイオードを接続したことを特徴とする放電加
    工機用電源装置。
  24. 【請求項24】 前記電流供給部側の給電線間に直並列
    接続した各2個のスイッチの繰返しスイッチング周波数
    と、前記各2個のスイッチの直列接続点相互間に直列接
    続したインダクタンス及び前記電極と被加工物に並列接
    続したコンデンサは、前記スイッチング周波数の共振周
    波数にその定数を設定することを特徴とする請求項23
    記載の放電加工機用電源装置。
  25. 【請求項25】 加工液中に浸漬された電極と被加工物
    間に加工電力を供給して放電加工する放電加工機用電源
    装置において、 加工電流を供給する電流供給部と、前記電流供給部から
    電極と被加工物間に供給する加工電流を断続制御すると
    共に、前記電流供給部から分離し、前記電極または被加
    工物の近傍に設けた電流断続部と、前記電流供給部から
    前記電流断続部に電流を供給する給電線と前記電流断続
    部から前記電流供給部に電力を回生する回生線とを備
    え、 前記電流断続部は、前記電流供給部側の回生線間にはコ
    ンデンサを並列接続し、前記給電線と回生線間にはダイ
    オードを接続し、また、前記電流供給部側の給電線間に
    各2個のスイッチを直並列接続し、各2個のスイッチの
    直列接続点相互間と前記電極と被加工物との間には、両
    側のインピーダンスを整合させるインピーダンスマッチ
    ング回路を接続したことを特徴とする放電加工機用電源
    装置。
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