JPH063152A - 加速度・角速度センサ - Google Patents

加速度・角速度センサ

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JPH063152A
JPH063152A JP4184549A JP18454992A JPH063152A JP H063152 A JPH063152 A JP H063152A JP 4184549 A JP4184549 A JP 4184549A JP 18454992 A JP18454992 A JP 18454992A JP H063152 A JPH063152 A JP H063152A
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JP
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acceleration
angular velocity
axis direction
displacement
weight
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Application number
JP4184549A
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English (en)
Inventor
Wataru Ishibashi
渡 石橋
Toshiaki Horikawa
俊朗 堀川
Mikio Suzuki
幹男 鈴木
Soji Ichikawa
宗次 市川
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Mitutoyo Corp
Mitsutoyo Kiko Co Ltd
Original Assignee
Mitutoyo Corp
Mitsutoyo Kiko Co Ltd
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Publication date
Application filed by Mitutoyo Corp, Mitsutoyo Kiko Co Ltd filed Critical Mitutoyo Corp
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 センサ主要部を被覆するハウジング18と、
長手方向に対し直交面方向に弾性を有し、前記ハウジン
グの上壁から垂下された線ばね20と、前記線ばね20
の下部に設けられたおもり22とを有する振動子24
と、前記振動子24にX軸方向の振動力を印加する駆動
コイル26と、前記おもり22の前記線ばね20の長手
方向に対して直交面方向への二次元変位を検出する変位
検出手段28と、前記振動子24のX軸方向の変位量に
基づき、加速度を演算する加速度演算手段、及びY軸方
向の変位量に基づき、角速度を演算する角速度演算手段
とを備えたことを特徴とする。 【効果】 振動子24の、X軸方向及びY軸方向の変位
を変位検出手段28により同時に検出し、X軸方向の変
位量に基づき加速度を、またY軸方向の変位量に基づき
角速度をそれぞれ検出するので、単一のセンサで加速度
及び角速度を同時に同一箇所において高分解能、高精度
で検出が可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は加速度・角速度センサ、
特に強制振動する振動子のおもりの二次元変位を検出し
て加速度と角速度を単一のセンサで同時に測定する加速
度・角速度センサの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、自動車等にはその適正な移動を保
持し、急加速或いは急減速時のスリップ防止等のため加
速度検出装置が設けられている。また、自動車等のナビ
ゲーションシステムとして、ジャイロの出力を積分して
方位を決定し、且つ移動速度を積分して移動距離を求
め、方位及び移動距離に基づいて現在位置を把握するた
めの角速度検出装置も設けられている。さらに、前記急
加速或いは急減速は、カーブ走行中に自動車の挙動に最
も影響を与えるため、前記加速度検出装置及び角速度検
出装置により検出された加速度及び角速度の測定値に基
づき、エンジン出力等を制御するシステムが現在用いら
れている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来前
記加速度を検出するための加速度センサと、角速度を検
出するための角速度センサは、それぞれ別個に設けられ
ているため、構造が複雑となり大型、高価格となってし
まうという課題があった。また、前記加速度及び角速度
を別個のセンサで検出しているため、同一時点かつ同一
箇所の加速度及び角速度の検出が困難であり、前記エン
ジン出力等の制御が正確に行なわれないという問題もあ
った。本発明は前記従来技術の課題に鑑みなされたもの
であり、その目的は小型、安価、かつ高分解能、高精度
で加速度及び角速度の検出が可能な加速度・角速度セン
サを提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に本発明にかかる加速度・角速度センサは、センサ主要
部を被覆するハウジングと、振動手段と、加振手段と、
変位検出手段と、加速度演算手段と、角速度演算手段と
を含む。そして、振動手段は、長手方向に対し直交面方
向に弾性を有し、前記ハウジングの上壁から垂下された
線状体と、前記線状体の下部に設けられたおもりとを有
する。また、加振手段は、前記振動手段にX軸方向の振
動力を印加する。変位検出手段は、前記おもりの下面に
設置された可動スケールと、該可動スケールと対向配置
されてなる、前記ハウジングの底壁部に固定された固定
スケールとを有し、前記おもりの前記線状体の長手方向
に対して直交面方向への二次元変位を検出する。加速度
演算手段は、前記変位検出手段により検出された前記振
動手段のX軸方向の変位量に基づき、加速度を演算す
る。角速度演算手段は、前記変位検出手段により検出さ
れた前記振動手段のY軸方向の変位量に基づき、角速度
を演算する。
【0005】ここで、前記センサ主要部とは、少なくと
も振動子と変位検出手段を含むものとする。また、前記
ハウジングは必ずしも全方向においてセンサ主要部を被
覆している必要はない。
【作用】本発明にかかる加速度・角速度センサは、前述
したように、振動手段のおもりの下面に設置された可動
スケールと、該可動スケールに対向してハウジングに設
置された固定スケールの相対変位を検出する変位検出手
段により、強制振動する振動手段の二次元変位を検出す
る。そして、前記検出結果のX軸方向の変位に基づき、
加速度演算手段により加速度を演算する。
【0006】即ち、センサの中心軸方向が重力方向と平
行な方向に置かれている状態において、振動子の振動方
向(X軸方向)と平行に加速度αxが加わった場合、お
もりの重心点Pの振動中心点におけるX軸方向への変位
δxは、おもりを質点と考えると、
【数1】 で表される。 但し、l: 振動手段の線状体支持部の最下位置からお
もりの重心点Pまでの距離 E: 線状体の縦弾性係数(ヤング率) I: 線状体の慣性モーメント W: おもりの重心点Pにおける集中荷重 g: 重力の加速度
【0007】従って、前記変位δxを変位検出手段で検
出することで、前記数1から加速度演算手段は加速度α
xを求めることができる。さらに、前記検出結果のY軸
方向の変位に基づき、角速度演算手段により角速度を演
算する。即ち、振動手段に角速度ωθが加わると、角速
度ωθに対応したコリオリの力FcがY軸方向に発生
し、前記振動手段はY軸方向にも振動する。このため、
角速度ωθに対応したコリオリの力Fcにより発生する
Y軸方向の変位を変位検出手段で検出することで、角速
度演算手段は角速度ωθを求めることができる。このよ
うに本発明にかかる加速度・角速度センサは、単一のセ
ンサで振動子のX軸方向及びY軸方向の変位を検出する
ことにより、加速度及び角速度を同時かつ同一箇所にお
いて検出することが可能となる。
【0008】
【実施例】以下、図面に基づき本発明の好適な実施例を
説明する。図1には、本発明の一実施例にかかる加速度
・角速度センサの構成説明図が示されており、同図
(A)は側断面図、同図(B)は正面断面図である。同
図に示す加速度・角速度センサ10は、ベース12、ハ
ウジング枠14及び上蓋16からなるハウジング18
と、前記上蓋16の中央部に保持され、ハウジング18
内に垂下された線ばね20及び磁石からなる円柱状に形
成されたおもり22とを有する振動手段としての振動子
24と、前記ハウジング枠のおもり22の被覆位置外周
に巻回された加振手段としての駆動コイル26と、光電
型エンコーダよりなる変位検出手段28と、図示されな
い加速度・角速度演算手段とを備えている。
【0009】なお、前記ハウジング枠14は円筒形状を
なしており、該ハウジング枠14にベース12及び上蓋
16がそれぞれOリング30を介して嵌合されており、
ハウジング18内を密封状態としている。また、前記振
動子24の線ばね20はその長手方向に対して直交面方
向に所定の弾性(ヤング率E)を有しており、前記おも
り22(重さW)の中心部を貫通するようにして、該お
もり22を線ばね20の下部において保持している。ま
た、前記変位検出手段28は、おもり22の下面に設置
された可動スケール32と、該可動スケール32と対向
する位置においてベース12に取付けられた固定スケー
ル34と、該固定スケール34の下方に配設された変位
測光部36とを備えている。
【0010】なお、前記変位測光部36の各部分から下
方にリード線38が延びており、この複数本のリード線
38は被覆線40により結束され、コネクタボルダ42
に保持されたコネクタ44と接続されている。そして、
前記コネクタ44は加速度・角速度演算手段と接続され
たケーブルと接続されており、これにより変位検出手段
28によって検出された変位情報を前記演算手段に送出
することが可能となる。また、前記加速度・角速度演算
手段は入力された変位量に基づき、所定の計算式に従っ
て加速度、及び角速度を演算する。
【0011】本実施例にかかる加速度・角速度センサ1
0は概略以上のように構成されており、次に図2及び図
3により本実施例の加振手段について説明する。図2に
は、前記図1に示すおもり22の平面断面図が示されて
いる。同図に示すおもり22は磁石よりなり、線ばね2
0の軸芯を通るY軸によってN極とS極とに分けられて
いる。そして、図3にに示す駆動コイル26を所定の周
期の正弦波で励磁させると、駆動コイル26の軸芯、即
ち振動手段子24の軸芯と平行に磁界が発生する。そし
て、前記磁界の極の方向は、駆動コイル26に流す電流
の方向によって決定される。即ち、図3に示す駆動コイ
ル26の巻始め側から巻終り側へと順方向に電流を流す
と、駆動コイル26の図中上側にN極が、下側にS極が
発生する。又、逆に駆動コイル26の巻終り側から巻始
め側へと逆方向に電流を流すと、駆動コイル26の図中
上側にS極が、下側にN極が発生する。
【0012】そして、図3に示すようにおもり22の例
えば図中右側にN極、左側にS極が位置した場合、前記
駆動コイル26に順方向の電流を流すと、前述したよう
に図中上側にN極が、下側にS極が発生するため、おも
り22のS極である左側には上側に引上げる力が、逆に
N極である右側には下側に押し下げる力が夫々発生す
る。また、駆動コイル26に逆方向の電流を流すと、前
述したように発生する磁界の極の方向が反対となるた
め、おもり22のS極である左側には下側に押し下げら
れ力が、N極である右側には上側に引上げる力が発生す
る。このため、前記おもり22に発生する上側に引上げ
られる力を+Fm、下側に押し下げられる力を−Fmと
し、振動子24の軸芯からおもり22の半径の中心点ま
での距離をnとすると、振動子24は、 M=2Fmn(M:曲げモーメント) の曲げモーメントを受けることとなる。
【0013】従って、振動子24の共振状態での振動波
に同期して、図3に示す駆動コイル26の巻始め側から
巻終り側へと順方向に、次に巻終り側から巻始め側へと
逆方向に、交互に駆動コイル26へ電流を流すことによ
って発生する、前記曲げモーメントにより振動子24が
加振されることとなる。以上のように駆動コイル26へ
電流を流すことによって振動子24を加振させ、さらに
励磁周期を調整し、振動子24の共振周波数fnでX軸
方向に振動させる。次に、前記強制振動する振動子24
のX軸方向の振幅を一定に保つために本実施例において
用いられる自励振制御機構について説明する。図4に示
すようにX軸エンコーダ28aにより振動子24のX方
向への振動状態を検出し、X軸エンコーダ28aの出力
をプリアンプ50により増幅して、移相器52により適
正な位相に変移され、振動子24を振動させる同期と必
要な大きさを得るため、増幅器54に入力される。ま
た、プリアンプ50の出力はAGC56にも入力され、
この正弦波の振幅を検出して振動子24の加振に必要な
利得を増幅器54に指示する。
【0014】以上のようにして、本実施例にかかる振動
子24は常にその共振周波数で、且つ一定の振幅で振動
制御されることとなる。次に図5により本実施例の加速
度演算機構について説明する。まず、前記X軸方向に強
制振動している振動子24の振幅Vppを、
【数2】Vpp=X1・sinωn・t (ωn=2π
n) 但し、X1: 最大振幅 fn: 振動子24の共振周波数 t : 時間 とすると、前記図3に示すおもり22の重心点Pの軌跡
Pxyは図5(A)に示すように、
【数3】Pxy=X1・sinωn・t (ωn=2πfn) 但し、X1: 最大振幅 fn: 振動子24の共振周波数 t : 時間 となる。
【0015】ここで、センサの中心軸方向を重力方向と
平行に設定し、前記重心点Pが図5(A)に示す振動を
している振動子24に前記図3に示すように振動方向
(X軸方向)と平行に加速度αxが加わたとき、該加速
度αxによる重心点PのX軸方向の変位δxは梁の理論に
より容易に求まり、おもり22を質点と考えると、
【数4】 で表される。但し、l: 振動子24の線ばね20支持
部の最下位置から おもり22の重心点Pまでの距離 E: 線ばね20の縦弾性係数(ヤング率) I: 線ばね20の慣性モーメント W: おもりの重心点Pにおける集中荷重 (線ばね20の重さは0と仮定する) g: 重力の加速度 図5(B)には、前記加速度αxが加わったときの重心
点Pの軌跡Pxy(αx)が示されており、
【数5】Pxy(αx)=δx+X1・sinωn・t (ωn
=2πfn) 但し、X1: 最大振幅 fn: 振動子24の共振周波数 t : 時間 となる。即ち、加速度αxにより重心点Pの振動中心点
が変位量δxだけ+X方向に変位し、X座標δxを中心点
とし、前記図5(A)と同一の振幅X1・sinω ntで
振動する。
【0016】従って、前記変位検出手段28により前記
Pxy(αx)のX軸方向の変位量δxを検出し、加速度演算
手段において前記数4にその検出値δxを代入すれば加
速度αxを求めることができる。なお、前記加速度の検
出において、振動子24を強制振動させることにより、
自由振動の影響を受けずに正確な安定した変位δxが検
出できる。即ち、振動子を静止させた状態で加速度が加
わると、該加速度の大きさが急に減少した場合、振動子
は自由振動をしてしまい、正確な加速度検出が困難にな
ってしまうのである。
【0017】次に、図6により本実施例の角速度演算機
構について説明する。前記図5に示す加速度αxが加わ
った振動子24に、さらに角速度ωθが入力されると、
おもり22の重心点Pは次式数6に示す遠心力Fθ及び
数7に示すコリオリの力Fcを受ける。
【数6】 但し、W: おもり22の重心点Pにおける集中荷重 (線ばね20の重さは0と仮定する) g: 重力の加速度 r: 曲率半径
【数7】 但し、W : おもり22の重心点Pにおける集中荷重 (線ばね20の重さは0と仮定する) g : 重力の加速度 X1: 最大振幅 fn: 振動子24の共振周波数 t : 時間
【0018】そして、前記加速度αx及び角速度ωθが
入力されたおもり22の重心点Pは図6に示す軌跡Pxy
x,ωθ)を描く。即ち、前記図5(B)に示す重心点
Pの軌跡Pxy(αx)から、前記遠心力Fθにより重心点
Pの振動中心点が変位量δyだけ+Y方向に変位し、さ
らにコリオリの力Fcにより重心点Pは、Y軸方向へも
片振幅Yθで振動する。なお、振動子24のX方向及び
Y方向の共振周波数は略同一である。そして、前記変位
δyは、おもり22を質点と考えると、
【数8】 で表される。 但し、l: 振動子24の線ばね20支持部の最下位置
から おもり20の重心点Pまでの距離 E: 線ばね20の縦弾性係数(ヤング率) I: 線ばね20の慣性モーメント W: おもり22の重心点Pにおける集中荷重 (線ばね20の重さは0と仮定する) g: 重力の加速度 r: 曲率半径
【0019】ここで、前記変位検出手段28によって、
おもり22の重心点PのY軸方向への振動の振幅を測定
することにより角速度ωθを検出することができる。即
ち、前述したように強制振動する振動子24のX軸方向
の振幅を一定に保っているため、前記入力された角速度
ωθは前記コリオリの力Fcにより発生する図6に示す
Y軸方向の振幅2Yθ(片振幅Yθ)のみと比例する。
従って、既知の角速度を入力させ比例定数を予め求めて
おき、該比例定数を角速度演算手段に入力しておけば未
知の角速度ωθが入力されたとき、前記測定された振幅
2Yθに基づき角速度演算手段において角速度ωθを求
めることができるのである。
【0020】次に図7〜図11により本実施例において
用いられている変位検出手段28について説明する。図
7に、光電型エンコーダ24の拡大断面図を、又図8に
図7I−I線での断面図を示す。同図において、固定スケ
ール(以下インデックススケールと称する)34の図7
中下面には、一個の発光素子70及び八個の受光素子7
2a,72b,…72hが配置されている。発光素子7
0及び各受光素子72のリード線は、プリント基板74
に固定されている。一方、可動スケール(以下メインス
ケールと称する)32には、図9に示す第一格子76が
設けられ、該第一格子76はマトリックス状の長方形島
状反射格子部7811,7812…781n、7821,7822
…782n、…、78m1,78m2,…78mnを含む十字状
反射式格子よりなる。格子部78のX軸(列)方向への
並びはY軸に平行なピッチP1の格子を構成し、格子部
78のY軸(行)方向への並びはX軸に平行なピッチP
1'の格子を構成する。
【0021】一方、インデックススケール34は、図1
0から明らかなように、第二格子80及び第三格子82
a,82b,…82hを備えている。そして、第二格子
80は前記発光素子70に対応する各三角形状の透過格
子部84a,84b,…84dを含む十字状透過式格子
よりなる。また第三格子82a,82b,…82hはそ
れぞれ受光素子72a,72b,…72hに対応する透
過格子よりなる。このため、発光素子70から出光した
光Lは第二格子部84a,84b,…84dを介して第
一格子76に反射され、該反射光は第三格子82a,8
2b,…82hを介して受光素子72a,72b,…7
2hに受光される。
【0022】以上のように、本実施例にかかる光電型エ
ンコーダは、X方向への相対移動に対しては第二格子部
84a,84b、第一格子部78の列方向への並び、第
三格子部82a,82b,82c,82d、受光素子7
2a,72b,72c,72dが、それぞれ三格子型変
位検出器として機能する。また、Y方向への相対移動に
対しては第二格子部84c,84d、第一格子部78の
行方向への並び、第三格子部82e,82f,82g,
82hがそれぞれ三格子型変位検出器として機能する。
すなわち、三格子型変位検出器は図11に示すように3
枚の格子の重なり合いの変化により変位量を検出するも
のである(Journal of the optical society ofAmerica,
1965, vol.55, No.4, p373-381)。図11に示す三格子
型変位検出器は、平行配置された第二格子80及び第三
格子82と、両格子80,82の間に相対移動可能に平
行配置された第一格子76と、前記第二格子80の図中
左側に配置された発光素子70と、前記第三格子82の
図中右側に配置された受光素子72と、を含む。そし
て、発光素子70から出射された光は第二格子80、第
一格子76、第三格子82を介して受光素子72に至
り、該受光素子72は各格子80,76,82で制限さ
れた照明光を光電変換し、更にプリアンプ86で増幅し
て検出信号sを得る。
【0023】ここで、第一格子76が、第二格子80及
び第三格子82に対して例えばx方向に相対移動する
と、発光素子70からの照明光のうち、格子80,7
6,82により遮蔽される光量が徐々に変化し、検出信
号sは略正弦波として出力される。そして、前記第一格
子76のピッチP1と検出信号sの波長Pが対応し、該
検出信号sの波長及びその分割値より前記基準格子76
の相対移動量を測定するものである。従って、第一格子
76をメインスケール32に、第二格子80及び第三格
子82をインデックススケール34にそれぞれ設置する
ことにより、両スケール32,34の相対移動量、すな
わち振子22とベース12の相対移動量を検出すること
ができる。
【0024】そして、本実施例においては第一格子76
の格子部78のX軸方向への並びはY軸に平行でピッチ
1の格子が構成し、格子部78のY軸方向への並びは
X軸に平行でピッチP1'の格子を構成している。また、
第二格子80の格子部84a,84bにはY軸に平行で
ピッチP2の格子が形成され、格子部84c,84dに
はX軸に平行でピッチP2'の格子が形成されている。更
に、第三格子82aにはAx相用の格子、第三格子82
bにはAx'相用の格子、第三格子82cにはBx相用
の格子、第三格子82dにはBx'相用の格子がそれぞ
れY軸に平行にピッチP3で形成され、第三格子82e
にはAy相用の格子、第三格子82fにはAy'相用の
格子、第三格子82gにはBy相用の格子、第三格子8
2hにはBy'相用の格子がそれぞれX軸に平行にピッ
チP3'で形成されている。 従って、Ax=0゜とすると、Axに対し、 Ax'=180゜(1/2P3異なる) Bx=90゜(1/4P3異なる) Bx'=270゜(3/4P3異なる) また、Ay=O゜とすると、Ayに対して Ay'=180゜(1/2P3'異なる) By=90゜(1/4P3'異なる) By'=270゜(3/4P3'異なる) となるように目盛が付けられている。
【0025】この結果、受光素子72a,72b,72
c,72dからは、それぞれπ/2ずつ位相のずれたA
x相、Ax'相、Bx相、Bx'相の信号を得ることがで
き、Ax相−Ax'相より差動振幅増幅されたAx相出
力を、またBx相−Bx'相より差動振幅増幅されたB
x相出力を得る。そして、該Ax相出力及びBx相出力
の位相のずれ方向等よりスケールのX方向への相対移動
方向の弁別を行なうと共に、電気的に検出信号の分割を
行ない、分解能の高い変位量検出を行なっている。一
方、受光素子72e,72f,72g,72hからはそ
れぞれπ/2ずつ位相のずれたAy相、Ay'相、By
相、By'相の信号を得ることができ、前記X方向と同
様にしてスケール32,34のY方向の位相弁別及び相
対移動距離を検出することができる。
【0026】以上のように、上記光電型エンコーダによ
れば、X方向及びY方向の移動方向及び移動距離を検出
することができる。また、本実施例ではX方向の移動検
出を行なう列方向格子部78と、Y方向の移動検出を行
なう行方向格子部78のピッチが異なって設けられてい
る。すなわち、列方向へのピッチは比較的粗いピッチP
1が刻まれており、X方向への移動の高速読取りが可能
である。一方、行方向へのピッチは比較的細かいピッチ
1'が刻まれており、Y方向への移動の高分解能読取り
が可能である。
【0027】このように振子22の移動特性に応じてそ
れぞれのピッチを決定することが可能であり、しかもそ
のピッチに従った格子の形成は従来と同じ製法により極
めて正確に行なうことができる。尚、例えば次のように
ピッチを構成することが好適である。 P1=40μm(明部長=暗部長=20μm) P2=160μm(明部長=40μm、暗部長=120μ
m) P3=80μm(明部長=暗部長=40μm) P1'=20μm(明部長=暗部長=10μm) P2'=80μm(明部長=20μm、暗部長=60μm) P3'=40μm(明部長=暗部長=20μm)
【0028】このように第二格子のピッチを第一格子の
ピッチより大とすると共に、その光透過部の長さを第一
格子のピッチの長さ以下とすることにより、第二格子を
透過した照明光間の独立性(インコヒーレンシイ)が向
上し、検出信号のSN比が高くなる。このため、信号処
理が容易となり、高精度の変位検出が可能となる。ま
た、ピッチ構成は次のようにすることも好適である。 P1=100μm(明部長=暗部長=50μm) P2=400μm(明部長=100μm、暗部長=300
μm) P3=200μm(明部長=暗部長=100μm) P1'=40μm(明部長=暗部長=20μm) P2'=160μm(明部長=40μm、暗部長=120μ
m) P3'=80μm(明部長=暗部長=40μm) さらに、例えば次のようにピッチを構成することが好適
である。 P1=20μm(明部長=暗部長=10μm) P2=20μm(明部長=暗部長=10μm) P3=20μm(明部長=暗部長=10μm) P1'=10μm(明部長=暗部長=5μm) P2'=10μm(明部長=暗部長=5μm) P3'=10μm(明部長=暗部長=5μm)
【0029】このように第一格子、第二格子、第三格子
のピッチを等しくし、さらにメインスケール32とイン
デックススケール34の格子間隔をdとすると、この例
では P1=20μm>P1'=10μm であるから、メインスケール32とインデックススケー
ル34の格子間隔dを、 d≧P1 2/2λ に設定すれば、格子間隔dの変動に対して出力がほとん
ど変動しないXYエンコーダが実現できる。なお、P1
=P1'のときは、どちらを採用してもよい。この構成の
特徴として、 (1)X方向へ1ピッチP1送ると、出力信号は2ピッ
チP1出力され、光学的な2分割信号が得られるため、
電気分割回路が容易に構成される。 (2)格子間隔dの変動に対して寛容なため、例えばP
1又はP1'が40μm以下の細かいピッチのシステムに適
する。また、ピッチ構成は同様に次のようにすることも
好適である。 P1=40μm(明部長=暗部長=20μm) P2=80μm(明部長=暗部長=40μm) P3=80μm(明部長=暗部長=40μm) P1'=10μm(明部長=暗部長=5μm) P2'=10μm(明部長=暗部長=5μm) P3'=10μm(明部長=暗部長=5μm)
【0030】このように構成すると、X軸方向に1ピッ
チ送った場合、1ピッチP1の出力信号が得られる。Y
軸方向に1ピッチP1'送ると、2ピッチP1'の出力信号
が得られる。従って、X軸方向は分解能が粗く、高速度
の検出、Y軸方向は分解能が高く低速度の検出に適す
る。更に、第一格子76を広範囲にわたって形成するこ
とができ、検出の広範囲化も可能である。また、第一格
子76の形状は、メインスケール32及びインデックス
スケール34の相対移動距離等を考慮して任意に決定す
ることができる。また、メインスケール32に設けられ
たマトリックス状の島状格子78を透過部とし、島状格
子でない部分89を反射部として構成することも可能で
ある。なお、本発明の傾斜角・振動センサとしては上述
した実施例のものに限られるものではなく、種々の態様
の変更が可能であり、例えば線状体の長さ、おもりの形
状あるいはハウジングの形状等はその用途に応じて適宜
設定することが可能である。
【0031】また、前記振動子24の線ばね20は微弱
な加速度に対してもたわみ、X軸方向の変位を検出でき
るように、該線ばね20の曲げ剛性を小さく設計するこ
とが好適である。また、本実施例においては、振動子2
4の加振方法として、おもり22に磁石を用い、駆動コ
イル26を励振させ磁気モーメントによって振動力を印
加したが、おもり22に強磁性体を用いる等して磁力に
より加振させることも可能である。また、本実施例にお
いては1つのセンサによって加速度および角速度の両方
を測定し得る構成としているが、いずれか一方のみを測
定する構成とすることも可能である。さらに、加速度演
算手段あるいは角速度演算手段においては、本実施例で
説明した各式に基づいて遂一変位量を演算する構成とし
てもよいし、これら各式を用いて予め演算により作成し
ておいたテーブルに基づき変位量を出力するような構成
としてもよい。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように本発明にかかる加速
度・角速度センサによれば、X軸方向に強制振動する振
動手段の、加速度及び角速度によるX軸方向及びY軸方
向の変位を変位検出手段により同時に検出し、前記X軸
方向の変位量に基づき加速度を、また前記Y軸方向の変
位量に基づき角速度をそれぞれ検出するので、単一のセ
ンサで加速度及び角速度を同時に同一箇所において高分
解能、高精度で検出が可能となる。また、単一のセンサ
で加速度及び角速度の検出ができるため、構成が簡単と
なり、かつ小型、安価が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例にかかる加速度・角速度セン
サの概略構成の説明図である。
【図2】図1に示したセンサに用いられる振動子のおも
りの平面断面図である。
【図3】図1に示したセンサの加振手段の説明図であ
る。
【図4】図1に示したセンサの振動制御機構の説明図で
ある。
【図5】図1に示したセンサの加速度測定原理の説明図
である。
【図6】図1に示したセンサの角速度測定原理の説明図
である。
【図7】,
【図8】,
【図9】,
【図10】,
【図11】図1に示したセンサの変位検出手段の説明図
である。
【符号の説明】
10 … 加速度・角速度センサ 18 … ハウジング 20 … 線ばね 22 … おもり 24 … 振動子 26 … 駆動コイル 28 … 変位検出手段 32 … 可動スケール 34 … 固定スケール
フロントページの続き (72)発明者 市川 宗次 神奈川県川崎市高津区坂戸1丁目20番1号 株式会社ミツトヨ開発研究所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 センサ主要部を被覆するハウジングと、 長手方向に対し直交面方向に弾性を有し、前記ハウジン
    グの上壁から垂下された線状体と、前記線状体の下部に
    設けられたおもりとを有する振動手段と、 前記振動手段にX軸方向の振動力を印加する加振手段
    と、 前記おもりの下面に設置された可動スケールと、該可動
    スケールと対向配置されてなる、前記ハウジングの底壁
    部に固定された固定スケールとを有し、前記おもりの前
    記線状体の長手方向に対して直交面方向への二次元変位
    を検出する変位検出手段と、 前記変位検出手段により検出された前記振動手段のX軸
    方向の変位量に基づき、加速度を演算する加速度演算手
    段と、 前記変位検出手段により検出された前記振動手段のY軸
    方向の変位量に基づき、角速度を演算する角速度演算手
    段と、 を備えたことを特徴とする加速度・角速度センサ。
JP4184549A 1992-06-18 1992-06-18 加速度・角速度センサ Pending JPH063152A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2739189A1 (fr) * 1995-09-25 1997-03-28 Salaberry Bernard Lucien Charl Gyrometre vibrant

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2739189A1 (fr) * 1995-09-25 1997-03-28 Salaberry Bernard Lucien Charl Gyrometre vibrant
WO1997012204A1 (fr) * 1995-09-25 1997-04-03 Bernard De Salaberry Gyrometre vibrant

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