JPH05312577A - 振動ジャイロ - Google Patents

振動ジャイロ

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JPH05312577A
JPH05312577A JP4143222A JP14322292A JPH05312577A JP H05312577 A JPH05312577 A JP H05312577A JP 4143222 A JP4143222 A JP 4143222A JP 14322292 A JP14322292 A JP 14322292A JP H05312577 A JPH05312577 A JP H05312577A
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JP
Japan
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vibrator
angular velocity
axis
vibration
vibrating
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JP4143222A
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English (en)
Inventor
Toshiaki Horikawa
俊朗 堀川
Shingo Kuroki
真吾 黒木
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Mitutoyo Corp
Mitsutoyo Kiko Co Ltd
Original Assignee
Mitutoyo Corp
Mitsutoyo Kiko Co Ltd
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Publication date
Application filed by Mitutoyo Corp, Mitsutoyo Kiko Co Ltd filed Critical Mitutoyo Corp
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 ベース12に立設された振動手段14と、前
記振動手段14に近接して配置され、磁力により振動手
段にX軸方向の振動力を印加する加振手段16と、前記
振動手段14のY軸方向への変位を検出する変位検出手
段18と、前記変位検出手段18のY軸方向への変位量
より、角速度を演算する角速度演算手段46と、前記振
動手段14の振動波を検出する振動波検出手段30と、
前記振動波検出手段30により検出された振動波に同期
して前記加振手段16を駆動させる加振制御手段32
と、を備えたことを特徴とする振動ジャイロ。 【効果】 振動手段を非接触で加振することとしたの
で、簡単な構成で極めて正確な角速度検出を行なうこと
が可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は振動ジャイロ、特に振動
手段の振動方向と直交する方向に働くコリオリの力より
角速度を求める振動ジャイロの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来ジャイロは船舶、航空機等の特殊な
用途に用いられているのみであったが、近年では自家用
自動車等のナビゲーションシステム、或いは軌道を要し
ない自走ロボット等にも使用されるようになっている。
これらのシステムは、ジャイロの出力を積分して方位を
決定し、且つ移動速度を積分して移動距離を求め、方位
及び移動距離に基づいて現在位置を把握するものであ
り、ジャイロの僅かな誤差も累積されてしまう。このた
め、これらの分野で用いられるジャイロには、極めて高
い角速度検出機能と共に、小型、低価格、高い耐久性等
のきびしい条件が要求されており、その要求に応えるジ
ャイロの開発が急務である。
【0003】ジャイロとしては従来より各種の原理に基
づくものが開発されているが、角速度検出感度の高さ等
からいわゆる振動ジャイロ或いは音叉ジャイロが注目さ
れている(特公平2−57247号公報等)。この振動
ジャイロは、振動している物体に回転角速度を加える
と、その振動と直角方向にコリオリの力が働く現象を応
用したものである。そして、一般には振動子に圧電素子
等を貼り合わせ、駆動用圧電素子に周期的に電圧を印加
することにより振動子を一定方向に振動させると共に、
該振動子の振動方向と直交する方向への変位量を別個の
検出用圧電素子により検出している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、振動ジャイ
ロ自体の理論的な角速度検出機構は極めて優れたもので
あるが、駆動用或いは検出用圧電素子の規格の調整、貼
り合わせ精度、或いはヒステレシス特性等により、振動
制御あるいは変位検出に大きな影響を与え、精度の高い
振動ジャイロを安価且つ大量に得ることは困難であっ
た。本発明は前記従来技術の課題に鑑みなされたもので
あり、その目的は構成が簡単かつ小型でしかも角速度検
出感度、精度の高い振動ジャイロを提供することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に本発明にかかる振動ジャイロは、振動手段と、加振手
段と、変位検出手段と、角速度演算手段と、振動波検出
手段と、加振制御手段とを含む。そして、振動手段はベ
ースに立設されている。加振手段は、前記振動手段に近
接して配置され、磁力により振動手段にX軸方向の振動
力を印加する。変位検出検出手段は、前記振動手段のY
軸方向への変位を検出する。角速度演算手段は、前記変
位検出手段のY軸方向への変位量より、角速度を演算す
る。振動波検出手段は、前記振動手段の振動波を検出す
る。加振制御手段は、前記振動波検出手段により検出さ
れた振動波に同期して前記加振手段を駆動させる。
【0006】
【作用】本発明にかかる振動ジャイロは前述した手段を
有するので、振動手段はその共振周波数で振動し、かつ
振動波検出手段により該振動手段の共振状態での振動波
を検出し、加振制御手段により前記振動手段をその共振
周波数で加振させる。従って、振動手段は常にその共振
周波数で振動し、且つその振幅を一定に制御することが
出来る。
【0007】この状態で角速度ωが入力されると、角速
度ωに対応したコリオリの力FcがY軸方向に発生し、
前記振動手段はY軸方向にも振動する。このため、入力
角速度ωに対応したコリオリの力Fcにより発生するY
軸方向の変位を変位検出手段で検出することで、角速度
演算手段は入力角速度ωを出力することが可能となる。
このように本発明にかかる振動ジャイロは、振動手段自
体には駆動用圧電素子等が貼着されず、振動に影響を与
えない。このため、極めて正確な角速度検出を行なうこ
とができる。
【0008】
【実施例】以下、図面に基づき本発明の好適な実施例を
説明する。図1には本発明の一実施例にかかる振動ジャ
イロが示されており、同図(A)は側断面図、(B)は
正面断面図である。同図に示す振動ジャイロ10は、ベ
ース12と、該ベース12に立設した振動手段としての
振動子14と、振動子14を振動させる加振手段16
と、光電型エンコーダよりなる変位検出手段18とを備
える。そして、ベース12には筒状のハウジング20が
設置され、該ハウジング20はその上端で変位検出手段
18を支持している。
【0009】前記振動子14は丸棒状に形成され、X方
向及びY方向の共振周波数は略同一である。そして、振
動子14の上端には可動スケール22が設けられてい
る。また、加振手段16は、ドーナツ状に形成された磁
石板24と、前記振動子14の軸芯と同軸上に軸芯を有
するように円筒状に巻回された励振コイル26とを有し
ている。そして、前記ドーナツ状の磁石板24は、その
中央の穴が振動子14の先端側に嵌合されている。ま
た、前記円筒状の励振コイル26は、その中央部内面が
前記ドーナツ状の磁石板24の外周と近接するように配
置され、ハウジング20の内壁に固定されたコイルボビ
ン28に巻回している。
【0010】さらに、前記振動子14に嵌合された磁石
板24は、該磁石板24の平面断面図である図2に示す
ように振動子14の軸芯を通るY軸によってN極とS極
とに分れている。本実施例にかかる振動ジャイロ10は
概略以上のように構成され、次に図3〜図5により本発
明の加振手段16及び角速度の検出機構を説明する。ま
ず、図3に示す励振コイル26を所定の周期の正弦波で
励磁させると(図4(A))、励振コイル26の軸芯、
即ち振動子14の軸芯と平行に磁界が発生する。そし
て、前記磁界の極の方向は、励振コイル26に流す電流
の方向によって決定される。即ち、図3に示す励振コイ
ル26の巻始め側から巻終り側へと順方向に電流を流す
と、励振コイル26の図中上側にN極が、下側にS極が
発生する。又、逆に励振コイル26の巻終り側から巻始
め側へと逆方向に電流を流すと、励振コイル26の図中
上側にS極が、下側にN極が発生する。
【0011】そして、図3に示すように磁石板24の例
えば図中右側にN極、左側にS極が位置した場合、前記
励振コイル26に順方向の電流を流すと、前述したよう
に図中上側にN極が、下側にS極が発生するため、磁石
板24のS極である左側には上側に引上げる力が、逆に
N極である右側には下側に押し下げる力が夫々発生す
る。また、励振コイル26に逆方向の電流を流すと、前
述したように発生する磁界の極の方向が反対となるた
め、磁石板24のS極である左側には下側に押し下げら
れ力が、N極である右側には上側に引上げる力が発生す
る。
【0012】このため、前記磁石板24に発生する上側
に引上げられる力を+Fm、下側に押し下げられる力を
−Fmとし、振動子14の軸芯からドーナツ状磁石部2
4の幅の中心点までの距離をlとすると、振動子14
は、 M=2Fml(M:曲げモーメント) の曲げモーメントを受けることとなる。従って、図4
(A)に示すように振動子14の共振状態での振動波に
同期して、図3に示す励振コイル26の巻始め側から巻
終り側へと順方向に、次に巻終り側から巻始め側へと逆
方向に、交互に励振コイル26へ電流を流すことによっ
て発生する、前記曲げモーメントにより振動子14が加
振されることとなる(図4(B))。
【0013】以上のように励振コイル26へ電流を流す
ことによって振動子14を加振させ、さらに励磁周期を
調整し、振動子14の共振周波数fでX軸方向に振動さ
せる。そして、前記強制振動させている振動子14に例
えば既知の角速度ωaを入力し、励振コイルの出力波形
と、コリオリの力により発生するY軸方向の振幅の波形
を比較し、共振周波数fや励振コイルの出力を微調整
し、振動速度Vxが一定の大きさになるようにする(図
4(C))。これに対し、未知の角速度ωが入力される
と、角速度ωに対応するコリオリの力FcがY軸方向に
発生する(図4(D))。前述したように振動子14の
共振周波数fは、X軸,Y軸方向ともに同じであるか
ら、振動子はY軸方向にも振動する。
【0014】この結果、Y軸方向への振動の振幅を測定
することにより、コリオリの力、すなわち角速度ωを検
出することができるのである。次に前記振動子14のX
軸方向の振動を制御するための振動制御について説明す
る。前述したように、角速度ωが加わると、振動子14
は図5に示すような軌跡を描く。一方、角速度ωはY軸
方向の速度Vy(速度最大点=Y軸振幅がゼロになる
点)に比例する。また、Vyは、Vx(X軸方向速度)
にも比例するため、Vxを一定に制御すれば角速度ωは
Vyの変化のみに比例することとなる。ここで、振動子
14の原点からの距離X及び速度Vxはそれぞれ次の数
1により示される。
【数1】X=Px・sin2πf・t Vx=dX/dt=2πf・Px・cos2πf・t なお、Px:最大振幅,f:周波数,t:時間である。
前記数1より、最大速度はcos2πf・t=1又は−
1の時に、Vx=2πf・Pxとなる。
【0015】ここで、振動子14をその共振周波数fで
振動させ、かつ振幅Pxが常に一定になるように制御す
る必要がある。そこで本実施例においては、図6に示す
ように振動波検出手段30及び加振制御手段32を設け
ており、該振動波検出手段30としてX−Yエンコーダ
18のX方向検出部18a、X軸プリアンプ34、X軸
カウンタ36を、また加振制御手段32としてD/A変
換器38、移相器40、自動制御利得回路(AGC)4
2及び増幅器44を備えている。
【0016】そして、振動波検出手段30は、振動子1
4の共振状態での振動波としてX軸方向変位を検出する
ために、X−Yエンコーダ18の出力をX軸プリアンプ
34にて増幅し、X軸カウンタ36により変位量を数値
化する。この数値は振動子14の振動に応じているの
で、正弦波状に変化している。すなわち、この振動子1
4のX軸方向の変位は正弦波的変位を行っているのであ
る。この振動子14のX軸の正弦波信号は、本実施例に
おいてカウンタ出力なので、刻々の数値の変化として出
力されるが、一方は加振制御手段32へ送られ、他方は
角速度ωの演算用に角速度演算手段46へ係数Aとして
送られる。
【0017】また、X軸カウンタ36の出力は加振制御
手段32へ送られると、まずD/A変換器38に入力さ
れ、数値の変化の信号がアナログ信号に変換され、正弦
波信号となる。この正弦波信号は移相器40によって適
正な位相に変移され、振動子14を振動させる同期と必
要な大きさを得るため増幅器44に入力される。また、
D/A変換器38の出力は、AGC42にも入力され、
この正弦波の振幅を検出して振動子14の加振に必要な
利得を増幅器44に指示する。そして、増幅器44は所
望の加振利得で、且つ振動子14の共振状態に同期し
て、前記加振手段16に加振制御が行われる。
【0018】また、本実施例にかかる角速度演算手段5
2は、Y軸変位検出手段46から得られるY軸変位量の
数値を用いる。このために本実施例にかかるY軸変位検
出手段46は、Y軸方向変位を検出するためにX−Yエ
ンコーダ18のY方向検出部18bの出力をY軸プリア
ンプ48にて増幅し、Y軸カウンタ50によりY軸方向
変位量を数値化する。この数値も振動子14が振動して
いるので、コリオリの力Fcによって生じたY軸変位も
同じ周期で振動していて、やはり正弦波状に変化してい
る。この角速度演算手段52は、Y軸変位検出回路46
が出力する数値を刻々と取込み、そのピーク値の演算か
らY方向変位の振幅を得る。さらに、角速度ωはY方向
変位の振幅に比例するから、係数Aを適当に調整し、乗
算することにより乗算値は角速度ωとなる。
【0019】また、本実施例ではX軸カウンタ36の出
力を係数Aとして角速度演算手段52へ入力し、補正を
行うようにしているので、より正確な角速度出力を行う
ことができる。さらに積分演算器により積分を行えば、
角度出力を得ることができる。以上のようにして本実施
例にかかる振動ジャイロによれば、振動子14の共振状
態に同期して、該振動子14の振幅が一定になるように
制御することができる。なお、本発明ではこのようにY
軸方向の振幅を測定することにより角速度ωを得ている
ので、例えば図7に示すように低周波外乱が重畳した場
合にもその影響を受けにくい。
【0020】次に、図8〜図12に基づき本発明の変位
検出手段18について説明する。図8には本実施例にお
いて変位検出手段として用いられる光電型エンコーダの
基本構成を示す縦断面図が示されており、また図9には
図8IX−IX線での断面図が示されている。同図におい
て、光電型エンコーダ18は可動スケール22と固定ス
ケール60を含み、両スケールの相対移動量を検出する
ものである。固定スケール60の図8中上面には、一個
の発光素子62及び八個の受光素子64a,64b,…
64hが配置されている。発光素子62及び各受光素子
64のリード線は、プリント基板66に固定されてい
る。
【0021】前記可動スケール22には、図10に示す
第一格子68が設けられ、該第一格子68はマトリック
ス状の長方形島状反射格子部7011,7012…701n
70 21,7022…702n、…、70m1,70m2,…70
mnを含む反射式格子よりなる。格子部70のX軸(列)
方向への並びはY軸に平行なピッチP1の格子を構成
し、格子部70のY軸(行)方向への並びはX軸に平行
なピッチP1'の格子を構成する。一方、固定スケール6
0は、図11から明らかなように、第二格子72及び第
三格子74a,74b,…74hを備えている。そし
て、第二格子72は前記発光素子62に対応する各三角
形状の透過格子部76a,76b,…76dを含む透過
式格子よりなる。また第三格子74a,74b,…74
hはそれぞれ受光素子64a,64b,…64hに対応
する透過格子よりなる。このため、発光素子62から出
光した光Lは第二格子部76a,76b,…76dを介
して第一格子68に反射され、該反射光は第三格子74
a,74b,…74hを介して受光素子64a,64
b,…64hに受光される。
【0022】以上のように、本実施例に用いられる光電
型エンコーダは、X方向への相対移動に対しては第二格
子部76a,76b、第一格子部68の列方向への並
び、第三格子部74a,74b,74c,74d、受光
素子64a,64b,64c,64dが、それぞれ三格
子型変位検出器として機能する。また、Y方向への相対
移動に対しては第二格子部76c,76d、第一格子部
68の行方向への並び、第三格子部74e,74f,7
4g,74hがそれぞれ三格子型変位検出器として機能
する。
【0023】すなわち、三格子型変位検出器は図12に
示すように3枚の格子の重なり合いの変化により変位量
を検出するものである(Journal of the optical societ
y ofAmerica, 1965, vol.55, No.4, p373-381)。図12
に示す三格子型変位検出器は、平行配置された第二格子
72及び第三格子74と、両格子72,74の間に相対
移動可能に平行配置された第一格子68と、前記第二格
子72の図中左側に配置された発光素子62と、前記第
三格子74の図中右側に配置された受光素子64と、を
含む。そして、発光素子62から出射された光は第二格
子72、第一格子68、第三格子74を介して受光素子
64に至り、該受光素子64は各格子72,68,74
で制限された照明光を光電変換し、更にプリアンプ78
で増幅して検出信号sを得る。
【0024】ここで、第一格子68が、第二格子72及
び第三格子74に対して例えばx方向に相対移動する
と、発光素子62からの照明光のうち、格子72,6
8,74により遮蔽される光量が徐々に変化し、検出信
号sは略正弦波として出力される。そして、前記第一格
子68のピッチP1と検出信号sの波長Pが対応し、該
検出信号sの波長及びその分割値より前記第一格子68
の相対移動量を測定するものである。従って、第一格子
68可動スケール22に、第二格子72及び第三格子7
4を固定スケール60にそれぞれ設置することにより、
両移動部材の相対移動量を検出することができる。そし
て、本実施例においては第一格子68の格子部70のX
軸方向への並びはY軸に平行でピッチP1の格子が構成
し、格子部70のY軸方向への並びはX軸に平行でピッ
チP1'の格子を構成している。
【0025】また、第二格子72の格子部76a,76
bにはY軸に平行でピッチP2の格子が形成され、格子
部76c,76dにはX軸に平行でピッチP2'の格子が
形成されている。更に、第三格子74aにはAx相用の
格子、第三格子74bにはAx'相用の格子、第三格子
74cにはBx相用の格子、第三格子74dにはBx'
相用の格子がそれぞれY軸に平行にピッチP3で形成さ
れ、第三格子74eにはAy相用の格子、第三格子74
fにはAy'相用の格子、第三格子74gにはBy相用
の格子、第三格子74hにはBy'相用の格子がそれぞ
れX軸に平行にピッチP3'で形成されている。従って、
Ax=0゜とすると、Axに対し、 Ax'=180゜(1/2P3異なる) Bx=90゜(1/4P3異なる) Bx'=270゜(3/4P3異なる) また、Ay=O゜とすると、Ayに対して Ay'=180゜(1/2P3'異なる) By=90゜(1/4P3'異なる) By'=270゜(3/4P3'異なる) となるように目盛が付けられている。
【0026】この結果、受光素子64a,64b,64
c,64dからは、それぞれπ/2ずつ位相のずれたA
x相、Ax'相、Bx相、Bx'相の信号を得ることがで
き、Ax相−Ax'相より差動振幅増幅されたAx相出
力を、またBx相−Bx'相より差動振幅増幅されたB
x相出力を得る。そして、該Ax相出力及びBx相出力
の位相のずれ方向等よりスケールのX方向への相対移動
方向の弁別を行なうと共に、電気的に検出信号の分割を
行ない、分解能の高い変位量検出を行なっている。一
方、受光素子64e,64f,64g,64hからはそ
れぞれπ/2ずつ位相のずれたAy相、Ay'相、By
相、By'相の信号を得ることができ、前記X方向と同
様にしてスケール22,60のY方向の位相弁別及び相
対移動距離を検出することができる。
【0027】以上のように、本実施例に用いられる変位
検出手段18によれば、一の光電型エンコーダでX方向
及びY方向の移動方向及び移動距離を検出することがで
きる。尚、X軸方向検出用の各格子、及びY軸方向検出
用の各格子はそれぞれ対応する格子と同一のピッチでも
よいが、各方向毎に異なる精度等を要求する場合には異
なるピッチとすることも好適である。
【0028】以上説明したように本実施例にかかる振動
ジャイロによれば、自励発振により振動子14の振動制
御を行うので、振動子14はその共振周波数で、且つ一
定振幅での振動を維持することができる。また、振動子
14を極めてシンプルな構成とすることができ、圧電素
子等の貼着も要求されないため、誤差を低減させること
ができる。また、振動子とは非接触の光電型エンコーダ
を用いてX軸方向の振動の振幅を制御すると共に、同一
のエンコーダを用いてY軸方向の振幅を検出し角速度ω
を得ているので、角速度ωを高分解能、高精度で測定す
ることができる。
【0029】さらに、加振手段として振動子14に磁石
板24を嵌合し、該磁石板24に近接して励振コイル2
6を設けているので、励振コイル26に電流を流し発生
させる磁界が非常に弱くても振動子14が加振されるた
め、励振コイル26を小型化することができる。なお、
本発明において加振制御手段32を図13のように構成
することも好適である。すなわち、X軸カウンター36
の出力を、計数ピークディテクタ80によりピーク値検
出を行い、この結果よりタイミング弁別回路82は振動
子14の振動タイミングを検出する。また、計数ピーク
ディテクタ80の出力は振幅弁別回路84にも入力さ
れ、該振幅弁別回路84により振幅を弁別した後、該振
動弁別回路84よりの振幅電圧信号と振幅基準電圧86
を比較器88により比較し、その比較結果より振幅調整
回路90が方形波発生回路92にデューティー比を指示
する。
【0030】また、前記タイミング弁別回路82は、移
相器40を介して振動子14の振動に同期した位相で、
方形波発生回路92に方形波を発生される。そして、波
形成形回路94により波形成形した後、加振手段16に
指示を与え、振動子14の振動制御を行っている。な
お、図13中、点線で示した構成は必須のものではな
い。また、本発明において、振動数検出手段30及び加
振制御手段32を図14のように構成することも好適で
ある。すなわち、前記図6に示したX−Yエンコーダ1
8に替えてエッジセンサ96により振動子14のX方向
への振動状態を検出し、エッジセンサ96の出力をX軸
プリアンプ34により増幅して、移相器40により増幅
器44に振動子14の振動の位相を指示する。一方、演
算器52からはAGC42を介して増幅器44の利得制
御を行っている。
【0031】本実施例においては、振動制御をエッジセ
ンサ96bからのアナログデータを基に行っているの
で、回路構成を簡略化することができる。また、本発明
において、角速度演算手段52を図15のように構成す
ることも好適である。同図においては、Y軸方向変位も
エッジセンサ96を用いて検出しており、演算器52を
乗算器、変調器、プロダクト検波器、同期検波器等より
構成することにより、角速度出力を得ている。また、本
発明において、加振制御手段を図16のように構成する
ことも好適である。
【0032】同図に示す実施例においては、AGCを用
いず、常に一定の加振を与え、振動子14の振動を平衡
状態に至らせるものである。また、本発明において、加
振制御手段32を図17のように構成することも好適で
ある。すなわち、図17に示す実施例において、移相器
40の出力を三角波発生回路97に入力し、振動子14
の振動に同期した三角波を発生させると共に、比較器8
8の出力を電圧発生回路98を介してパルス幅増幅回路
99に指示する。そして、前記三角波のパルス幅を変更
し、加振手段16に指示するものである。また、本発明
において、振動数検出手段30を図18のように構成す
ることも好適である。
【0033】本実施例においては、図17において振動
子14の振動検出(X軸方向変位)にエッジセンサ96
を、Y軸方向変位検出にエンコーダ18を用いたもので
ある。また、本発明において、加振制御手段32を図1
9のように構成することも好適である。本実施例におい
ては、図17においてX軸カウンター36の出力をD/
A変換器38にて処理したものである。また、本発明に
おいて、Y軸方向変位検出手段を図20に示すように構
成することも好適である。
【0034】すなわち、前記図6において、エンコーダ
18からの出力をY軸プリアンプ48、Y軸カウンタ5
0を介して、D/A変換器100に入力し、該D/A変
換器100によりアナログデータとしている。そして、
演算器52を乗算器、変調器、プロダクト検波器等より
構成することにより、アナログデータより角速度出力を
得、さらに角速度出力を積分器により積分することによ
り回転角出力を行っている。図21及び図22には、本
実施例において加振を正弦波状出力により行うのではな
く、パルス状出力により行う例が示されている。このよ
うにパルス状出力で加振を行う場合には、加振強度をパ
ルス幅制御により行うことができる。図23には本発明
の他の実施例にかかる振動ジャイロが示されており、同
図(A)は側断面図、(B)は正面断面図である。尚、
前記図1と対応する部分には同一符号を付し、説明を省
略する。
【0035】本実施例において、加振手段16は、ドー
ナツ状に形成され外側と内側とに夫々N極とS極とに分
極された磁石板24と、前記振動子14の軸芯に対し直
交線上、かつ前記磁石板24の円周方向線上に軸芯を有
するように円筒状に巻回された励振コイル26a,26
bとを有している。そして、前記磁石板24は、振動子
14の先端側に嵌合されている。また、前記励振コイル
26a,26bは夫々の開口部を対向し、かつ前記磁石
板24に近接して配置されており、ハウジング20に嵌
合されたコイルボビン28a,28bに夫々巻回してい
る。
【0036】本実施例にかかる振動ジャイロ10は概略
以上のように構成され、次に図24〜図25により本発
明の加振手段16及び角速度の検出機構を説明する。ま
ず、図24に示す励振コイル26a,26bを所定の周
期で励磁させると、励振コイル26a,26bの周囲に
磁界が発生する。また、前記磁界の極の向きは励振コイ
ル26a,26bに流す電流の向きにより決定される。
そして、前記磁石板24側の磁界の極を磁石板24の外
側の極と異極にすれば磁石板24は励振コイル26a,
26bに引きつけられ、また同極にすれば磁石板24は
励振コイル26a,26bから押し離され、その繰返し
により振動子14を振動させることができる。
【0037】そこで、図25(A),(B)に示すよう
に、振動子14の共振に同期して、励振コイル26aと
励振コイル26bに夫々同一周期で順方向と逆方向とな
るように正弦波電流を交互にかつ互いに逆向きに流す。
この場合、磁石板24の励振コイル26aへの引きつけ
(又は押し離し)と励振コイル26bからの押し離し
(又は引きつけ)が同時に行なわれるため、それぞれの
励振コイル26a,26bには、振動子14の振動に必
要なエネルギーの1/2を加えればよい。以上のように
励振コイル26a,26bに流す電流の方向と励磁周期
を調整し、振動子14の共振周波数fでX軸方向に強制
振動させる(図3(C))。
【0038】なお、前記図23に示した実施例において
は磁石板の極を内側と外側に分けたが、磁石板124の
極を励振コイル126の軸芯と直交する中心線を境にN
極及びS極を左右両側に分けても可能である。この場
合、前記励振コイル26a,26bに流す電流の方向
は、互いに同じ方向となる。また、前記実施例において
は磁石板の形状をドーナツ状としたが、磁石板224の
断面の形状を中央に振動子214が嵌合するための穴の
開いた正四角形状、八角形状、或いは十字形状とするこ
とも可能である。さらに、磁石板224の両端224
a,224bのみを磁石とすることも可能である。磁石
板はX軸方向とY軸方向の共振周波数が等しいこと、即
ちダイナミックバランスが等しいことが要求される。
【0039】また、励振コイル26は前記実施例に示す
ように空芯コイルが好適である。すなわち、磁芯がある
と励芯コイル26を励磁させていない時も常に磁石板2
4を引きつけてしまう。そして、前記磁石板24を引き
つける引張り力が常に働いていると、角速度ωが入力さ
れた時、コリオリ力Fcによる振動子14のY軸方向へ
の振幅を減少させるように作用するため、角速度ωの検
知感度が著しく悪くなってしまうためである。また、前
記実施例においては加振手段を振動子14の先端側に設
けたが、振動子の固定側に設けることも可能である。さ
らに、図26〜図29に示すように加振をパルス状出力
により行うことも好適である。
【0040】この場合、例えば図26に示すように励振
コイル26a,26bにそれぞれ正負の加振出力を行わ
せることも可能であり、また図27に示すように各励振
コイルに正または負の一方のみの加振を行うことも可能
である。さらに図28ないし図29に示すように励振コ
イルを一個のみ設け、該励振コイルにより加振を行うこ
とも好適である。なお、前記実施例において、ハウジン
グ20と振動子14の線膨張係数がほぼ等しいことが好
適である。すなわち、ハウジング20と振動子14の線
膨張係数が大きく異なると、温度変化により可動スケー
ル22と固定スケール60の間隙が変化し、測定誤差を
増大するおそれがあるためである。
【0041】また、ハウジング20内は密閉構造としヘ
リウム等の不活性ガスを封入するか、あるいは真空とす
ることが好適である。すなわち、ハウジング20内の気
圧変化により振動子14の振動に影響を与えるおそれが
あるためである。また、前記実施例においては円柱状の
振動子を用いたが、例えば円筒状、断面正四角形状、正
四角筒状、或いは八角形状等を採用することも可能であ
る。振動子はX軸回りの慣性モーメントと、Y軸回りの
慣性モーメントが略同一であり、共振周波数fが実質的
に等しいことが要求される。さらに、振動子の形状を上
細段付き形状、下細段付き形状、或いはテーパ状とする
ことも好適である。振動子はX軸回りの慣性モーメント
と、Y軸回りの慣性モーメントが略同一であり、共振周
波数fが実質的に等しいことが要求される。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように本発明にかかる振動
ジャイロによれば、振動手段を非接触で加振することと
したので、簡単な構成で極めて正確な角速度検出を行な
うことが可能となる。また、加振手段の制御を自励制御
により行うこととしたので、振動手段を常にその共振周
波数で、且つ一定の振幅で振動制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施例にかかる振動ジャイロの概
略構成の説明図である。
【図2】〜
【図6】第一実施例にかかる振動ジャイロの振動制御機
構及び角速度測定原理の説明図である。
【図7】第一実施例にかかる振動ジャイロへの低周波外
乱の影響の説明図である。
【図8】〜
【図12】第一実施例にかかる振動ジャイロの変位検出
手段の説明図である。
【図13】〜
【図20】第一実施例にかかる振動ジャイロの他の振動
制御機構の説明図である。
【図21】,
【図22】第一実施例にかかる振動ジャイロの他の加振
状態の説明図である。
【図23】本発明の第二実施例にかかる振動ジャイロの
概略構成の説明図である。
【図24】第二実施例にかかる振動ジャイロの振動制御
機構の説明図である。
【図25】〜
【図29】第二実施例にかかる振動ジャイロの他の加振
状態の説明図である。
【符号の説明】
12 ベース 14 振動子(振動手段) 16 加振手段 18 変位検出手段 30 振動波検出手段 32 加振制御手段

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ベースに立設された振動手段と、 前記振動手段に近接して配置され、磁力により振動手段
    にX軸方向の振動力を印加する加振手段と、 前記振動手段のY軸方向への変位を検出する変位検出手
    段と、 前記変位検出手段のY軸方向への変位量より、角速度を
    演算する角速度演算手段と、 前記振動手段の振動波を検出する振動波検出手段と、 前記振動波検出手段により検出された振動波に同期して
    前記加振手段を駆動させる加振制御手段と、 を備えたことを特徴とする振動ジャイロ。
JP4143222A 1992-05-08 1992-05-08 振動ジャイロ Pending JPH05312577A (ja)

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