JPH05223579A - 振動ジャイロ - Google Patents

振動ジャイロ

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JPH05223579A
JPH05223579A JP4059396A JP5939692A JPH05223579A JP H05223579 A JPH05223579 A JP H05223579A JP 4059396 A JP4059396 A JP 4059396A JP 5939692 A JP5939692 A JP 5939692A JP H05223579 A JPH05223579 A JP H05223579A
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JP
Japan
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vibrating
vibration
angular velocity
grating
excitation coil
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Application number
JP4059396A
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English (en)
Inventor
Shingo Kuroki
真吾 黒木
Toshiaki Horikawa
俊朗 堀川
Mikio Suzuki
幹男 鈴木
Wataru Ishibashi
渡 石橋
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Mitutoyo Corp
Mitsutoyo Kiko Co Ltd
Original Assignee
Mitutoyo Corp
Mitsutoyo Kiko Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 振動手段14に設けられた磁石部24と、前
記振動手段14の軸芯に対し垂直線上かつ前記磁石部の
水平線上に軸芯を有するように円筒状に巻回され、前記
磁石部に近接して配置された励振コイル26とを有し、
前記励振コイル26に周期的に励磁電流を流すことによ
り生じる磁石部24と励振コイル26間の磁力により前
記振動手段14にX軸方向の振動力を印加する加振手段
16を備えたことを特徴とする振動ジャイロ。 【効果】 振動手段14を非接触で加振することとした
ので、簡単な構成で極めて正確な角速度検出を行なうこ
とが可能となる。また、励振コイル26に微弱な磁力を
発生させるだけで振動手段14に振動力が印加されるた
め、前記励振コイルの小型化が可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は振動ジャイロ、特に振動
手段の振動方向と直交する方向に働くコリオリの力より
角速度を求める振動ジャイロの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来ジャイロは船舶、航空機等の特殊な
用途に用いられているのみであったが、近年では自家用
自動車等のナビゲーションシステム、或いは軌道を要し
ない自走ロボット等にも使用されるようになっている。
これらのシステムは、ジャイロの出力を積分して方位を
決定し、且つ移動速度を積分して移動距離を求め、方位
及び移動距離に基づいて現在位置を把握するものであ
り、ジャイロの僅かな誤差も累積されてしまう。このた
め、これらの分野で用いられるジャイロには、極めて高
い角速度検出機能と共に、小型、低価格、高い耐久性等
のきびしい条件が要求されており、これらの要求に応え
るジャイロの開発が急務である。
【0003】ジャイロとしては従来より各種の原理に基
づくものが開発されているが、角速度検出感度の高さ等
からいわゆる振動ジャイロ或いは音叉ジャイロが注目さ
れている(特公平2−57247号公報等)。この振動
ジャイロは、振動している物体に回転角速度を加える
と、その振動と直角方向にコリオリの力が働く現象を応
用したものである。そして、一般には振動子に圧電素子
等を貼り合わせ、駆動用圧電素子に周期的に電圧を印加
することにより振動子を一定方向に振動させると共に、
該振動子の振動方向と直交する方向への変位量を別個の
検出用圧電素子により検出している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、振動ジャイ
ロ自体の理論的な角速度検出機構は極めて優れたもので
あるが、駆動用或いは検出用圧電素子の規格の調整、貼
り合わせ精度、或いはヒステレシス特性等により、振動
制御あるいは変位検出に大きな影響を与え、精度の高い
振動ジャイロを安価且つ大量に得ることは困難であっ
た。本発明は前記従来技術の課題に鑑みなされたもので
あり、その目的は構成が簡単かつ小型でしかも角速度検
出感度、精度の高い振動ジャイロを提供することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に本発明にかかる振動ジャイロは、振動手段と、加振手
段と、変位検出手段と、角速度演算手段とを含む。そし
て、振動手段は、ベースに立設されている。又、加振手
段は、前記振動手段に設けられた磁石部と、前記振動手
段の軸芯に対し垂直線上、かつ前記磁石部の水平線上に
軸芯を有するように円筒状に巻回され、前記磁石部に近
接して配置された励振コイルとを有し、前記励振コイル
に周期的に励磁電流を流すことにより生じる磁石部と励
振コイル間の磁力により前記振動手段にX軸方向の振動
力を印加する 変位検出手段は、前記振動手段のY軸方向への変位を検
出する。角速度演算手段は、前記変位検出手段のY軸方
向への変位量より、角速度を演算する。
【0006】
【作用】本発明にかかる振動ジャイロは前述した手段を
有するので、加振手段により振動手段をその略共振周波
数でX軸方向に強制振動させる。この状態で角速度ωが
入力されると、角速度ωに対応したコリオリの力Fcが
Y軸方向に発生し、前記振動手段はY軸方向にも振動す
る。このため、入力角速度ωに対応したコリオリの力F
cにより発生するY軸方向の変位を変位検出手段で検出
することで、角速度演算手段は入力角速度ωを出力する
ことが可能となる。
【0007】このように本発明にかかる振動ジャイロ
は、振動手段自体には駆動用圧電素子等が貼着されず、
振動に影響を与えない。このため、極めて正確な角速度
検出を行なうことができる。また、前記加振手段は振動
手段に磁石部を設け、該磁石部に近接して励振コイルを
配置しているため、振動手段に振動力を印加するための
前記磁石部と励振コイル間の磁力は、前記励振コイルに
微弱な磁界を発生させるだけで得られる。従って、前記
励振コイルを非常に小型化することが可能となる。
【0008】
【実施例】以下、図面に基づき本発明の好適な実施例を
説明する。図1には本発明の一実施例にかかる振動ジャ
イロが示されており、同図(A)は側断面図、(B)は
正面断面図である。同図に示す振動ジャイロ10は、ベ
ース12と、該ベース12に立設した振動手段としての
振動子14と、振動子14を振動させる加振手段16
と、光電型エンコーダよりなる変位検出手段18とを備
える。そして、ベース12には筒状のハウジング20が
設置され、該ハウジング20はその上端で変位検出手段
18を支持している。
【0009】前記振動子14は丸棒状に形成され、X方
向及びY方向の共振周波数は略同一である。そして、振
動子14の上端には可動スケール22が設けられてい
る。また、加振手段16は、ドーナツ状に形成され外側
と内側とに夫々N極とS極とに分れた磁石板24と、前
記振動子14の軸芯に対し垂直線上、かつ前記磁石板2
4の水平線上に軸芯を有するように円筒状に巻回された
励振コイル26a,26bとを有している。そして、前
記磁石板24は、振動子14の先端側に嵌合されてい
る。また、前記励振コイル26a,26bは夫々の開口
部を対向し、かつ前記磁石板24に近接して配置されて
おり、ハウジング20に嵌合されたコイルボビン28
a,28bに夫々巻回している。
【0010】本実施例にかかる振動ジャイロ10は概略
以上のように構成され、次に図2〜図6により本発明の
加振手段16及び角速度の検出機構を説明する。まず、
図2に示す励振コイル26a,26bを所定の周期で励
磁させると、励振コイル26a,26bの周囲に磁界が
発生する。また、前記磁界の極の向きは励振コイル26
a,26bに流す電流の向きにより決定される。そし
て、前記磁石板24側の磁界の極を磁石板24の外側の
極と異極にすれば磁石板24は励振コイル26a,26
bに引きつけられ、また同極にすれば磁石板24は励振
コイル26a,26bから押し離され磁石板24を加振
させる。
【0011】そこで、図3(A),(B)に示すように
振動子14の1振動毎に2回、励振コイル26aと励振
コイル26bに夫々同一周期で順方向と逆方向の電流を
交互に互いに逆向きに流す。この場合、磁石板24の励
振コイル26aへの引きつけ(又は押し離し)と励振コ
イル26bからの押し離し(又は引きつけ)が同時に行
なわれるため、それぞれの励振コイル26a,26bに
は、振動子14の振動に必要なエネルギーの1/2を加
えればよい。以上のように励振コイル26a,26bに
流す電流の方向と励磁周期を調整し、振動子14の略共
振周波数fでX軸方向に強制振動させる(図3
(C))。そして、前記強制振動させている振動子14
に例えば既知の角速度ωaを入力し、励振コイルの出力
波形と、コリオリの力により発生するY軸方向の振幅の
波形を比較し、共振周波数fや励振コイルの出力を微調
整し、振動速度Vxが一定の大きさになるようにする
(図3(D))。
【0012】これに対し、未知の角速度ωが入力される
と、角速度ωに対応するコリオリの力FcがY軸方向に
発生する(図3(E))。前述したように振動子14の
共振周波数fは、X軸,Y軸方向ともに同じであるか
ら、振動子はY軸方向にも振動する。この結果、Y軸方
向への振動の振幅を測定することにより、コリオリの
力、すなわち角速度ωを検出することができるのである
(図3(F))。なお、前記励振コイル26a,26b
の双方に図4に示すように、振動子14の1振動毎に1
回互いに逆向きの電流を流し励磁させてもよい。
【0013】なお、励振コイル26a,26bのどちら
か一方のみを励磁させることによっても加振させること
ができる。即ち、振動子14の1振動毎に2回、例えば
励振コイル26aのみに電流を順方向と逆方向に交互に
流し励磁させる(図5(A))。このため、前記励振コ
イル26aに順方向の電流を流した時には、励振コイル
26aの磁石板24側に磁石板24の外側の極と異極の
磁界が発生し、磁石板24が励振コイル26aに引きつ
けられる(図5(B))。逆に励振コイル26aに逆方
向の電流を流した時には、励振コイル26aの磁石板2
4側に磁石板24の外側の極と同極の磁界が発生し、磁
石板24が励振コイル26aから押し離され(図5
(B))加振が行なわれる。また、図6(A)に示すよ
うに、振動子14の1振動毎に1回、励振コイル26a
のみに順方向の電流を流し、励磁させても可能である。
この場合、磁石板24の励振コイル26aへの引きつけ
のみで加振させるため、前記1振動毎に2回励磁させる
のに比較し、2倍のエネルギーを励振コイル26aに加
えればよい。次に前記振動子14のX軸方向の振動を制
御するための振動制御手段について説明する。
【0014】前述したように、角速度ωが加わると、振
動子14は図7に示すような軌跡を描く。一方、角速度
ωはY軸方向の速度Vy(速度最大点=Y軸振幅がゼロ
になる点)に比例する。また、Vyは、Vx(X軸方向
速度)にも比例するため、Vxを一定に制御すれば角速
度ωはVyの変化のみに比例することとなる。ここで、
振動子14の原点からの距離X及び速度Vxはそれぞれ
次の数1により示される。
【数1】 X=Px・sin2πf・t Vx=dX/dt=2πf・Px・cos2πf・t なお、Px:最大振幅,f:周波数,t:時間である。
前記数1より、最大速度はcos2πf・t=1又は−
1の時に、Vx=2πf・Pxとなる。また、周波数f
は一定であるので、振幅Pxのみ一定になるように制御
すれば足りる。
【0015】そこで、図8に示すように本実施例にかか
る振動制御手段30としてフィードバック制御機構を採
用し、D/Aコンバータ32、演算器34、パルス幅変
調器36、発振器38より構成している。そして、X軸
エンコーダ18aにより検出されるX方向振幅はD/A
コンバータ32によりアナログ化され、演算器34で目
標振幅値40と比較される。そして、この比較結果はパ
ルス幅変調器36に入力され、前記目標振幅値と実測振
幅値が一致するようにパルス幅をフィードバック制御す
る。なお、パルス幅変調器36の発振周波数は発振器3
8により制御されており、一定(共振周波数)に保たれ
る。
【0016】次に本発明において用いられる角速度演算
手段について説明する。図9に示すように本実施例にか
かる角速度演算手段50は、カウンター52と乗算器5
4を含む。そして、Y軸エンコーダ18bから入力され
たY方向振幅はカウンター52により数値化され、更に
乗算器54で固定定数Aが乗算される。角速度ωはY方
向振幅に比例するから、固定定数Aを適当に調整するこ
とで乗算値は角速度ωとなる。なお、本発明ではこのよ
うにY軸方向の振幅を測定することにより角速度ωを得
ているので、例えば図10に示すように低周波外乱が重
畳した場合にもその影響を受けにくい。
【0017】次に、図11〜図15に基づき本発明の変
位検出手段18について説明する。図11には本実施例
において変位検出手段として用いられる光電型エンコー
ダの基本構成を示す縦断面図が示されており、また図1
2には図11XII−XII線での断面図が示されている。同
図において、光電型エンコーダ18は可動スケール22
と固定スケール60を含み、両スケールの相対移動量を
検出するものである。固定スケール60の図11中上面
には、一個の発光素子62及び八個の受光素子64a,
64b,…64hが配置されている。発光素子62及び
各受光素子64のリード線は、プリント基板66に固定
されている。前記可動スケール22には、図13に示す
第一格子68が設けられ、該第一格子68はマトリック
ス状の長方形島状反射格子部7011,7012…701n
70 21,7022…702n、…、70m1,70m2,…70
mnを含む反射式格子よりなる。格子部70のX軸(列)
方向への並びはY軸に平行なピッチP1の格子を構成
し、格子部70のY軸(行)方向への並びはX軸に平行
なピッチP1'の格子を構成する。
【0018】一方、固定スケール60は、図14から明
らかなように、第二格子72及び第三格子74a,74
b,…74hを備えている。そして、第二格子72は前
記発光素子62に対応する各三角形状の透過格子部76
a,76b,…76dを含む透過式格子よりなる。また
第三格子74a,74b,…74hはそれぞれ受光素子
64a,64b,…64hに対応する透過格子よりな
る。このため、発光素子62から出光した光Lは第二格
子部76a,76b,…76dを介して第一格子68に
反射され、該反射光は第三格子74a,74b,…74
hを介して受光素子64a,64b,…64hに受光さ
れる。
【0019】以上のように、本実施例に用いられる光電
型エンコーダは、X方向への相対移動に対しては第二格
子部76a,76b、第一格子部68の列方向への並
び、第三格子部74a,74b,74c,74d、受光
素子64a,64b,64c,64dが、それぞれ三格
子型変位検出器として機能する。また、Y方向への相対
移動に対しては第二格子部76c,76d、第一格子部
68の行方向への並び、第三格子部74e,74f,7
4g,74hがそれぞれ三格子型変位検出器として機能
する。
【0020】すなわち、三格子型変位検出器は図15に
示すように3枚の格子の重なり合いの変化により変位量
を検出するものである(Journal of the optical societ
y ofAmerica, 1965, vol.55, No.4, p373-381)。図15
に示す三格子型変位検出器は、平行配置された第二格子
72及び第三格子74と、両格子72,74の間に相対
移動可能に平行配置された第一格子68と、前記第二格
子72の図中左側に配置された発光素子62と、前記第
三格子74の図中右側に配置された受光素子64と、を
含む。そして、発光素子62から出射された光は第二格
子72、第一格子68、第三格子74を介して受光素子
64に至り、該受光素子64は各格子72,68,74
で制限された照明光を光電変換し、更にプリアンプ78
で増幅して検出信号sを得る。
【0021】ここで、第一格子68が、第二格子72及
び第三格子74に対して例えばx方向に相対移動する
と、発光素子62からの照明光のうち、格子72,6
8,74により遮蔽される光量が徐々に変化し、検出信
号sは略正弦波として出力される。そして、前記第一格
子68のピッチP1と検出信号sの波長Pが対応し、該
検出信号sの波長及びその分割値より前記第一格子68
の相対移動量を測定するものである。従って、第一格子
68可動スケール22に、第二格子72及び第三格子7
4を固定スケール60にそれぞれ設置することにより、
両移動部材の相対移動量を検出することができる。
【0022】そして、本実施例においては第一格子68
の格子部70のX軸方向への並びはY軸に平行でピッチ
1の格子が構成し、格子部70のY軸方向への並びは
X軸に平行でピッチP1'の格子を構成している。また、
第二格子72の格子部76a,76bにはY軸に平行で
ピッチP2の格子が形成され、格子部76c,76dに
はX軸に平行でピッチP2'の格子が形成されている。更
に、第三格子74aにはAx相用の格子、第三格子74
bにはAx'相用の格子、第三格子74cにはBx相用
の格子、第三格子74dにはBx'相用の格子がそれぞ
れY軸に平行にピッチP3で形成され、第三格子74e
にはAy相用の格子、第三格子74fにはAy'相用の
格子、第三格子74gにはBy相用の格子、第三格子7
4hにはBy'相用の格子がそれぞれX軸に平行にピッ
チP3'で形成されている。 従って、Ax=0゜とすると、Axに対し、 Ax'=180゜(1/2P3異なる) Bx=90゜(1/4P3異なる) Bx'=270゜(3/4P3異なる) また、Ay=O゜とすると、Ayに対して Ay'=180゜(1/2P3'異なる) By=90゜(1/4P3'異なる) By'=270゜(3/4P3'異なる) となるように目盛が付けられている。
【0023】この結果、受光素子64a,64b,64
c,64dからは、それぞれπ/2ずつ位相のずれたA
x相、Ax'相、Bx相、Bx'相の信号を得ることがで
き、Ax相−Ax'相より差動振幅増幅されたAx相出
力を、またBx相−Bx'相より差動振幅増幅されたB
x相出力を得る。そして、該Ax相出力及びBx相出力
の位相のずれ方向等よりスケールのX方向への相対移動
方向の弁別を行なうと共に、電気的に検出信号の分割を
行ない、分解能の高い変位量検出を行なっている。一
方、受光素子64e,64f,64g,64hからはそ
れぞれπ/2ずつ位相のずれたAy相、Ay'相、By
相、By'相の信号を得ることができ、前記X方向と同
様にしてスケール22,60のY方向の位相弁別及び相
対移動距離を検出することができる。
【0024】以上のように、本実施例に用いられる変位
検出手段18によれば、一の光電型エンコーダでX方向
及びY方向の移動方向及び移動距離を検出することがで
きる。尚、X軸方向検出用の各格子、及びY軸方向検出
用の各格子はそれぞれ対応する格子と同一のピッチでも
よいが、各方向毎に異なる精度等を要求する場合には異
なるピッチとすることも好適である。
【0025】以上説明したように本実施例にかかる振動
ジャイロによれば、振動子14を極めてシンプルな構成
とすることができ、圧電素子等の貼着も要求されないた
め、誤差を低減させることができる。また、振動子とは
非接触の光電型エンコーダを用いてX軸方向の振動の振
幅を制御すると共に、同一のエンコーダを用いてY軸方
向の振幅を検出し角速度ωを得ているので、角速度ωを
高分解能、高精度で測定することができる。さらに、加
振手段として振動子14に磁石板24を嵌合し、該磁石
板24に近接して励振コイル26を設けているので、励
振コイル26に電流を流し発生させる磁界が非常に弱く
ても振動子14が加振されるため、励振コイル26を小
型化することができる。
【0026】なお、前記実施例においては磁石板の極を
内側と外側に分けたが、磁石板の水平断面図である図1
6に示すように、磁石板124の極を励振コイル126
の軸芯と直交する中心線を境にN極及びS極を左右両側
に分けても可能である。この場合、前記図3及び図4に
示す励振コイル26a,26bに流す電流の方向は、互
いに同じ方向となる。また、前記実施例においては磁石
板の形状をドーナツ状としたが、図17(A)に示すよ
うに磁石板224の断面の形状を中央に振動子214が
嵌合するための穴の開いた正四角形状、同図(B)に示
す八角形状、或いは同図(C)に示す十字形状とするこ
とも可能である。さらに、同図(C)に示すように磁石
板224の両端224a,224bのみを磁石とするこ
とも可能である。磁石板はX軸方向とY軸方向の共振周
波数が等しいこと、即ちダイナミックバランスが等しい
ことが要求される。
【0027】また、励振コイル26は前記実施例に示す
ように空芯コイルが好適である。すなわち、磁芯がある
と励芯コイル26を励磁させていない時も常に磁石板2
4を引きつけてしまう。そして、前記磁石板24を引き
つける引張り力が常に働いていると、角速度ωが入力さ
れた時、コリオリ力Fcによる振動子14のY軸方向へ
の振幅を減少させるように作用するため、角速度ωの検
知感度が著しく悪くなってしまうためである。また、前
記実施例においては加振手段を振動子14の先端側に設
けたが、図18に示すように振動子の固定側に設けるこ
とも可能である。なお、前記実施例において、ハウジン
グ20と振動子14の線膨張係数がほぼ等しいことが好
適である。
【0028】すなわち、ハウジング20と振動子14の
線膨張係数が大きく異なると、温度変化により可動スケ
ール22と固定スケール60の間隙が変化し、測定誤差
を増大するおそれがあるためである。また、ハウジング
20内は密閉構造としヘリウム等の不活性ガスを封入す
るか、あるいは真空とすることが好適である。すなわ
ち、ハウジング20内の気圧変化により振動子14の振
動に影響を与えるおそれがあるためである。なお、前記
実施例においては励振コイル26への印加電圧をパルス
状としたが、例えば図19(A)に示すように正弦波状
電圧を印加してもよい。このときは鋸歯状電圧を正弦波
状電圧に同期させて作り、t0,t2で位相確認を行な
い、t1,t3でY軸方向の振幅を読取る。
【0029】また、前記実施例においては円柱状の振動
子を用いたが、例えば図20(A)に示す円筒状、同図
(B)に示す断面正四角形状、同図(C)に示す正四角
筒状、或いは八角形状等を採用することも可能である。
振動子はX軸回りの慣性モーメントと、Y軸回りの慣性
モーメントが略同一であり、共振周波数fが実質的に等
しいことが要求される。さらに、振動子の形状を図21
(A)に示すように上細段付き形状、同図(B)に示す
ように下細段付き形状、或いは同図(C)に示すように
テーパ状とすることも好適である。振動子はX軸回りの
慣性モーメントと、Y軸回りの慣性モーメントが略同一
であり、共振周波数fが実質的に等しいことが要求され
る。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように本発明にかかる振動
ジャイロによれば、振動手段を非接触で加振することと
したので、簡単な構成で極めて正確な角速度検出を行な
うことが可能となる。また、加振手段として振動手段に
磁石部を設け、該磁石部に近接して励振コイルを配置し
ているので、励振コイルに微弱な磁力を発生させるだけ
で振動手段に振動力が印加されるため、前記励振コイル
の小型化が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例にかかる振動ジャイロの概略
構成の説明図である。
【図2】,
【図3】,
【図4】,
【図5】,
【図6】図1に示した振動ジャイロの振動手段及び角速
度測定原理の説明図である。
【図7】,
【図8】図1に示した振動ジャイロの振動制御手段の説
明図である。
【図9】図1に示した振動ジャイロの角速度演算手段の
説明図である。
【図10】図1に示した振動ジャイロへの低周波外乱の
影響の説明図である。
【図11】,
【図12】,
【図13】,
【図14】,
【図15】図1に示した振動ジャイロの変位検出手段の
説明図である。
【図16】磁石板の分極例の説明図である。
【図17】磁石板の形状例の説明図である。
【図18】加振手段の設置位置の例の説明図である。
【図19】励振コイルへの印加電圧波形の例の説明図で
ある。
【図20】,
【図21】振動子の例の説明図である。
【符号の説明】
12 ベース 14 振動子(振動手段) 16 加振手段 18 変位検出手段 24 磁石板(磁石部) 26 励振コイル 50 角速度演算手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石橋 渡 神奈川県川崎市高津区坂戸165番地 株式 会社ミツトヨ開発研究所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ベースに立設された振動手段と、 前記振動手段に設けられた磁石部と、前記振動手段の軸
    芯に対し垂直線上かつ前記磁石部の水平線上に軸芯を有
    するように円筒状に巻回され、前記磁石部に近接して配
    置された励振コイルとを有し、前記励振コイルに周期的
    に励磁電流を流すことにより生じる磁石部と励振コイル
    間の磁力により前記振動手段にX軸方向の振動力を印加
    する加振手段と、 前記振動手段のY軸方向への変位を検出する変位検出手
    段と、 前記変位検出手段のY軸方向への変位量より、角速度を
    演算する角速度演算手段と、 を備えたことを特徴とする振動ジャイロ。
JP4059396A 1992-02-12 1992-02-12 振動ジャイロ Pending JPH05223579A (ja)

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